JP2004327744A - 多層配線基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コア基板の表面に表面多層配線層を形成した多層配線基板において、コア基板のバイアホールの形成に、ドリルによる穴開けやレーザ光の穴開けにおいて発生する、ビアホール内部の加工屑や加工熱による変質がなく、バイアホール導体の導通が確実でバイアホール内壁と導体との接着性が十分な、耐環境試験において信頼性の高い多層配線基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも有機樹脂を含む絶縁層1と、該絶縁層1の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層2と、前記絶縁層1を貫通して形成されたバイアホール3aとを具備する多層配線基板において、前記バイアホール3aのうち少なくとも1層のバイアホール3aにおける開口端周囲3bおよび開口端付近の内壁面3cに、平均粒径が0.5μm以下の金属、または合金からなる金属微粒子32が付着していることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】少なくとも有機樹脂を含む絶縁層1と、該絶縁層1の少なくとも一方の表面に埋設された配線回路層2と、前記絶縁層1を貫通して形成されたバイアホール3aとを具備する多層配線基板において、前記バイアホール3aのうち少なくとも1層のバイアホール3aにおける開口端周囲3bおよび開口端付近の内壁面3cに、平均粒径が0.5μm以下の金属、または合金からなる金属微粒子32が付着していることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、メインフレームと呼ばれる大型コンピューターのマザーボードや半導体素子搭載用基板、又は半導体素子収納用パッケージなどに用いられ、有機樹脂を含有する絶縁層と金属層からなる配線回路層を具備した多層配線基板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
電子機器は小型化が進んでいるが、近年携帯情報端末の発達や、コンピューターを持ち運んで操作するいわゆるモバイルコンピューティングの普及によってさらに小型、薄型且つ高精細の多層配線基板が求められる。
【0003】
そのような高密度配線の要求に対応するため、従来より、多層配線基板の製造方法としてはビルドアップ法が用いられている。
【0004】
ビルドアップ法について以下に説明する。
【0005】
まず、ガラスエポキシ複合材料からなる絶縁基板の表面に配線回路層を形成し、ドリルによって穴開け加工し、絶縁層を貫通するスルーホールを形成し、前記スルーホールに導体を埋設するか、めっきによりスルーホール内壁に金属膜を作製してコア基板を作製する。
【0006】
このコア基板の表面に感光性樹脂を塗布して絶縁層を形成する。そして、感光性樹脂からなる絶縁層に対して露光現像してバイアホールを形成する。次に、バイアホールの内壁を含む絶縁層の全表面に銅などのめっき層を形成する。そして、めっき層表面に感光性レジストを塗布/露光/現像/エッチング/レジスト除去を経て配線回路層を形成する。その後、必要に応じ上記の工程を繰り返すことにより、絶縁層および配線回路層を繰り返して形成して表面多層配線層を形成することが行われている。
【0007】
また最近では、次のような工法も採られている。前述のコア基板の表面に熱プレスなどで、未硬化の熱硬化性樹脂付き銅箔を樹脂側をコア基板に介在させて貼り付けた後,加熱して熱硬化性樹脂を硬化させることにより表面に銅箔を有する絶縁層を形成し、ついで炭酸ガスレーザ等により銅箔及び絶縁層にバイアホールを形成し、さらに前述した方法と同様にして、めっき層の形成、レジスト塗布/露光/現像/エッチング/レジスト除去を行うことにより、配線回路層を形成する。次いで、必要により上記の工程を繰り返すことによって、コア基板上に複数の表面絶縁層が積層された多層配線基板を得る方法である(特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−83139号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コア基板のドリル加工は、バイアホール内壁への加工屑の付着や、熱変質層の発生によって、その後のバイア導体を加工する際に、導体ペーストや、めっきによる導通がとれずに電気不良の原因になるなどの問題があった。
【0010】
特に、めっきによるバイアホールの導通では、開口部及び内壁に、均一で樹脂界面との接着が強固な金属膜を形成しないと、その後の工程でのオープン不良の原因となりやすい。
【0011】
また、コア基板のバイアホールは高密度配線のために微小径になってきており、バイアホール径が100μm前後になると、めっき液で金属膜を形成する際に微小径バイアホールへのめっき液の回り込み性が悪く、所望のめっきがかかりにくいという問題もあった。
【0012】
さらにコア基板のバイア導体は、長期にわたる使用や使用環境の湿度によって、バイア導体が酸化し、電気抵抗が上昇するという問題があった。
【0013】
またバイアホール間のピッチを狭くした場合には、バイアホール間の絶縁抵抗が劣化するという問題もある。これは、配線回路層やバイア導体と絶縁樹脂との界面が弱く、水分等の劣化の原因となっているものが通りやすい、また、樹脂中を浸透してきた水分がバイア導体に直接浸入してくるために発生していると考えられる。
【0014】
本発明は、上記のようなコア基板の表面に表面多層配線層を設けた多層配線基板における上記課題を解決することを目的とするものであり、具体的には、バイア導体の接続信頼性を向上させ、苛酷な環境下においても特性劣化のない高信頼性の多層配線基板及びその製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも有機樹脂を含む複数の絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方の表面に形成された配線回路層と、前記絶縁層を貫通して形成されたバイアホールと、該バイアホール内に設けられたバイア導体とを具備する多層配線基板において、前記バイアホールの開口端周囲及び開口端付近の内壁面に、平均粒径が0.5μm以下の金属、又は合金からなる金属微粒子が付着していることを特徴とする。
【0016】
このバイアホールの開口端周囲とは、バイアホールの開口端からバイアホールの外側に向けて、バイアホールの直径の少なくとも5%の幅の領域を指している。
【0017】
また、バイアホールの開口端付近の内壁面とは、バイアホールの開口端からバイアホールの内壁面に向けて、バイアホールの長さ、言い換えると絶縁層の厚さの少なくとも5%の深さの領域を指している。
【0018】
このようにバイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に平均粒径が0.5μm以下の金属微粒子が付着した基板では、例えば、バイア導体を導電ペーストを埋め込んで作製する場合、バイアホール壁面に付着した金属微粒子の粒径が0.5μm以下と汎用的な導体ペースト中の金属粒子の1/10程度であるため、導体ペースト中の金属粒子と付着した金属微粒子の粒径の違いによって大きな粒子の隙間に小さな粒子が入り込むことで、壁面付近での金属粒子の高充填化が可能となり、バイア導体の導通抵抗を低下させることができる。
【0019】
また、基板中の樹脂成分によるペーストのはじきを抑えて、バイアホール壁面と導体ペーストとの濡れ性が向上し、バイア導体の充填性が向上する。
【0020】
また、バイア導体をめっきによって作製する場合には、金属微粒子の付着により、めっき膜生成の核が壁面及び開口部に出来ていることになり、めっき膜生成が確実で、壁面との接着強度が強いバイア導体が形成でき、配線基板の信頼性が向上する。
【0021】
また、開口端の周囲に平均粒径が0.5μm以下の金属微粒子が付着しているため、配線回路層とバイア導体とが接続される際に金属微粒子が接着剤のように機能し接続信頼性を向上させることができる。
【0022】
また、本発明の多層配線基板は、金属又は合金が、銅、アルミ、ニッケル、金のうち少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする。これらの金属又は合金は電気抵抗が低く、バイア導体としても好適に用いることができる。
【0023】
また、本発明の多層配線基板は、バイアホールのトップ径、ボトム径がそれぞれ10〜250μmの範囲にあり、ボトム径/トップ径の比が60%以上であることを特徴とする。
【0024】
バイアホールのトップ径、ボトム径を10μm以上とすることで、バイア導体を挟んで接続される配線の接続信頼性を十分に確保することができる。また、バイアホールのトップ径、ボトム径を250μm以下とすることで配線基板の高密度化が図れる。また、ボトム径/トップ径の比を60%以上とすることで、バイア導体の電気的抵抗を低くすることができる。
【0025】
また、本発明の多層配線基板は、絶縁層が、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグ、又は液晶ポリマー、又は熱硬化樹脂中に無機フィラーを分散させた複合材料、又はこれらを組み合わせた材料からなり、バイアホールを形成する1層当たりの絶縁層の厚みが20〜2000μmであることを特徴とする。
【0026】
上記の材料を用いて、絶縁層の厚みを20μm以上とすることで配線回路層間やバイアホール間の絶縁性を確保することができる。また、絶縁層の厚みを2000μm以下とすることでレーザによる穴開け性を良好に維持できる。
【0027】
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、
(a)少なくとも有機樹脂を含む絶縁シートの少なくとも片側に金属箔を設け、レーザ光の照射により穴開け加工を行い、バイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に、平均粒径が0.5μm以下の金属、又は合金からなる金属微粒子が付着したバイアホールを作製する工程と、
(b)絶縁シートのバイアホールに、導体ペーストを埋め込むか、めっきによってバイア導体を形成する工程と、
(c)バイア導体を有する絶縁シートの表面に、配線パターン形状の金属箔を転写するか、又はめっき法により配線回路層を形成する工程と、
(d)配線回路層が形成された絶縁シートを、所定の層数分位置合わせして積層圧着する工程と、
(e)該積層体を硬化する工程とを具備することを特徴とする。
【0028】
このような多層配線基板の製造方法では、(a)の工程で絶縁シートにレーザーを照射しバイアホールを作製する際に絶縁シートの少なくとも片側に設けられた金属箔が同時にレーザ光で照射され、その際に昇華、または溶融して飛び散った金属箔由来の金属微粒子がバイアホールの金属箔側の開口端周囲や開口端付近の内側の内壁に付着して、バイアホールとバイア導体の濡れ性を向上させ、また、バイア導体と配線回路との接続性を向上させ、多層配線基板の信頼性を向上させることができる。
【0029】
なお、この金属箔にレーザ光が照射された際に、金属箔は熱により溶融もしくは昇華し、レーザ光の照射径、即ち、ビアホール径よりも大きな範囲で消失する。そのため、バイアホールの金属箔側の開口端周囲や開口端付近の内側の内壁に金属箔の溶融もしくは昇華により発生した金属微粒子が付着することになるのである。
【0030】
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、金属箔が、銅、アルミ、ニッケル、金のうち少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする。
【0031】
レーザ光の照射によって表裏貫通孔を穴開け加工する際の加工対象物の少なくとも一方に設ける金属箔は、銅、アルミ、ニッケル、金など、低抵抗の金属箔が望ましく、また紫外領域の波長を有するレーザ光のアブレーション(昇華)によって、昇華しやすい材質が好適という点で、銅が最も望ましい。また銅は熱伝導率が高く、レーザ加工時に発生する加工熱を瞬時に放散できるため、特に貫通孔下面側での加工熱の発生による熱変質の不具合が改善でき、炭化、変形などの不具合の小さい、良好な形状を有したバイアホールを形成できる。
【0032】
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、金属箔の厚みが、5μm〜40μmであることを特徴とする。レーザ加工時に用いる上記金属箔の厚みは、5μm〜40μmが適当であり、金属箔の厚みを5μmより厚くすることによって加工熱の放散を効率的に行うことができ、またレーザ光の照射に伴う金属箔の一部の昇華により作製される0.5μm以下の金属又は合金からなる粒子は40μmまでの厚さで十分に形成される。
【0033】
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、紫外領域の波長のレーザ光によりバイアホールを作製することを特徴とする。
【0034】
紫外領域の波長をもつビームを使用することにより、加工対象物と少なくとも一方に設けられた金属箔をアブレーション(昇華)プロセスで加工でき、効率的にバイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に金属微粒子を付着させることができるため、バイア導体の、特に、導体ペースト粒子の粒子間に金属箔由来の金属微粒子を充填することで接続性を向上させることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の多層配線基板は、図1に示すように、少なくとも有機樹脂を含有する絶縁層1が複数積層され、絶縁層1間には配線回路層2が設けられ、絶縁層1間に設けられた配線回路層2を接続するために、絶縁層1を貫通するようにバイア導体3が設けられたコア基板Aと、コア基板A表面に設けられた表面絶縁層4と表面配線回路層5とバイア導体6とからなる表面多層配線層Bとからなる。
【0036】
なお、バイア導体3、6は、バイアホール3a、6a内に金属粉末を充填してなるものか、もしくはめっきにより導通をとるものである。
【0037】
コア基板Aに用いられる絶縁層1には、高強度のコア基板Aを作製できるため、ガラス繊維の織布、不織布など任意の性状のものに耐熱性の有機樹脂、たとえばエポキシ樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)、BTレジン(ビスマレイドトリアジン)、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、または液晶ポリマー、熱硬化性樹脂と無機物フィラーの複合材料などが好適に用いられる。
【0038】
また、コア基板Aの絶縁層1に用いられる繊維体としては、上記のガラス繊維の他に、織布、不織布など任意の性状のものが用いられ、特に、液晶ポリマーを含有する絶縁層1を用いることが、コア基板Aの強度を高め、熱膨張係数を低くでき、半導体素子との接続信頼性を高くできる点で最も望ましい。
【0039】
さらに、コア基板Aの配線回路層2は、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属の電解金属箔が好適に使用される。この電解金属箔の厚みは1〜35μmが良く、望ましくは5〜18μmが良い。この電解金属箔の厚み、言い換えれば配線回路層2の厚みを1μm以上とすることで、配線の抵抗率を低くすることができる。また、35μm以下とすることで、積層時のコア基板Aの変形を抑制できる。
【0040】
さらに、バイアホール3aに充填する導体ペーストとしては、例えば、配線回路層2を形成する金属と同じ金属の粉末にエポキシ、セルロース等の樹脂成分を添加し、酢酸ブチルなどの溶媒によって混練したものが使用される。この導体ペーストは、バイアホール3aへの充填後、溶剤を乾燥させるが、はじめから無溶剤であることが望ましい。また、バイア導体3の低抵抗化とバイアホール3a上部、底部の配線回路層2を形成する金属箔との接続性向上のために、前記金属粉末に鉛や錫を含む低融点金属を含有させることが望ましい。
【0041】
また、表面多層配線層Bの表面絶縁層4は、SiO2、Al2O3などの無機粉末をエポキシ、APPEなどの熱硬化性樹脂に分散させたものが好適に用いられる。表面多層配線層Bの表面配線回路層5はコア基板Aで用いた配線回路層2と同様に作製されるものが用いられる。また、バイアホール6aに充填される導体ペーストは、コア基板Aのバイアホール3aに用いられる導体ペーストが同様に用いられる。
【0042】
この多層配線基板において、コア基板Aは多層配線基板の強度を保つために、内部にガラス織布などの強化材を含有しており、表面多層配線層Bと比較して配線密度が低くなっている。一方、表面多層配線層Bは多層配線基板を高密度配線化するために、コア基板Aの表面に設けられており、コア基板Aと比較して微細な配線が施されている。
【0043】
以上説明した本発明の多層配線基板の製造方法について、図2を用いて説明する。この図2は、図1の多層配線基板を作製するための工程図である。
【0044】
まず、コア基板Aの配線回路層2を形成するにあたって、図2(a)に示すように、絶縁シート10の仮面に金属箔Mを設け、UV−YAGレーザ、エキシマレーザ、CO2レーザ、フェムト秒レーザなどのレーザ加工機で穴開け加工を施す。
【0045】
なお、金属箔Mは絶縁シート10の上面に設けてもよく、上下面に設けてもよい。
【0046】
この金属箔Mは、例えば、1〜35μmの厚みを有する電解金属箔であり、金属箔Mのシャイニー面側を絶縁シート10に接触させる。その際、金属箔Mの面積は絶縁シート10の面積より小さく、かつ穴開け加工エリアより大きいものがよく、レーザ加工機の吸着テーブルで絶縁シート10と金属箔Mの間に隙間がないように固定することが望ましい。その後、レーザ光の照射によって所望のバイアホール11を形成する。そして、図2(b)に示すように、そのバイアホール11内に金属粉末を含有する導体ペーストを充填してバイア導体12を形成する。
【0047】
次に、図2(b)の半硬化状の絶縁シート10の上面に電解金属箔からなる配線回路層14を埋設させ、バイア導体12と接続させる。なお、配線回路層14は、絶縁シート10の両面に設けてもよい。
【0048】
本発明では、この配線回路層14の形成をあらかじめ樹脂フィルム上にラミネートした電解金属箔をエッチングして作製したパターンの転写によって行うことが望ましい。
【0049】
例えば、配線回路層14の形成には、まず、適当な樹脂フィルム13の表面にめっき法などによって作製された銅、金、銀、アルミニウム等から選ばれる1種または2種以上の合金からなる厚さ1〜35μmの電解金属箔を接着し、その電解金属箔の表面に所望の配線パターンのネガパターンとなるようにレジスト層を付設した後、エッチング、レジスト除去によって所定の配線パターンを有する配線回路層14を形成する。
【0050】
樹脂フィルム13としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、塩化ビニル、ポリプロピレン等公知のものが使用できる。樹脂フィルム13の厚みは10〜100μmが適当であり、望ましくは25〜50μmが良い。樹脂フィルム13の厚みを10μmより大きくすることで、樹脂フィルム13の変形や折れ曲がりが発生しにくくなり、導体配線の断線が防止できる。また、樹脂フィルム13の厚みを100μm以下とすることで、樹脂フィルム13の柔軟性を維持することができ、配線回路層14と樹脂フィルム13との剥離が容易となる。また、樹脂フィルム13表面に電解金属箔を接着するための接着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系、エポキシ系等公知の接着剤が好適に用いられる。
【0051】
また、配線回路層14を形成するためには、あらかじめ表面粗さ(Ra)が0.2μm以上の電解金属箔を樹脂フィルム13に貼り合わせた方が絶縁シート10の樹脂をエッチング処理で水分に曝すことがないので吸水率を低くできる。
【0052】
この時、電解金属箔にはカップリング処理を施さない方が、配線回路層14と樹脂フィルム13との剥離が容易となる。
【0053】
なお、絶縁シート10に配線回路層14を埋設するには、まず、図2(c)に示すように、配線回路層14を具備する樹脂フィルム13を、バイア導体12が形成された絶縁シート10の片面あるいは両面に積層する。
【0054】
そして、その積層物を60〜150℃で加熱し、10〜500kg/cm2で1〜10分、加圧した後、図2(d)に示すように、樹脂フィルム13を剥がすことにより、図2(e)に示すような、絶縁シート10の上面に、配線回路層14が埋設された配線シートaを作製することができる。
【0055】
なお、絶縁シート10の上下面に配線回路層14を同時に埋設してもよく、このように、配線シートaの形成にあたって、必要に応じて絶縁シート10の上下面に配線回路層14を具備する樹脂フィルム13を積層し、圧着することにより、多層配線基板における2層の配線回路層14の転写工程を同時に行うことができる。
【0056】
また、上記のようにして作製した配線シートaの表面に埋設された配線回路層14に対して粗化処理を行い、配線回路層14の表面粗さ(Ra)を0.2μm以上、特に0.4μm以上となるようにすることが望ましい。
【0057】
そして、図2(f)に示すように、上記(a)及至(e)と同様にして作製された配線シートb〜dを積層して一体化した後、これらを絶縁シート10中の熱硬化性樹脂が完全に硬化するように、200〜260℃の温度で、20〜60kg/cm2で、0.5〜6時間、加熱することにより、コア基板Aを作製することができる。
【0058】
次に、図2(g)に示すように、コア基板Aの表面に表面多層配線層を形成する。まず、コア基板Aの表裏面に表面用絶縁シート20を積層する。次に、レーザ加工用フィルム22を表面用絶縁シート20上に積層する。さらに、レーザ加工用フィルム22上に、レーザ加工用フィルム24を積層する。
【0059】
この表面用絶縁シート20は、例えば、絶縁材料として熱硬化性樹脂と無機フィラーとの複合材料を用いる場合、以下の方法によって作製される。まず、前述したような適当な無機フィラーに、前述した液状の熱硬化性樹脂を無機質フィラー量が20〜80体積%となるように溶媒とともに加えた混合物を混練機(ニーダ)や3本ロール等の手段によって混合して絶縁性スラリーを作製する。
【0060】
絶縁性スラリーは、好適には、前述したような有機樹脂と無機フィラーの複合材料に、トルエン、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メタノール、メチルセロソルブアセテート、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド等の溶媒を添加して所定の粘度を有する流動体からなる。スラリーの粘度は、シート成形法にもよるが100〜3000ポイズが適当である。
【0061】
そして、その混合物を圧延法、押し出し法、射出法、ダイコーター法、ドクターブレード法などのシート成形法によってシート状に成形した後、所望により熱硬化性樹脂が完全硬化するに十分な温度よりもやや低い温度に加熱して熱硬化性樹脂を半硬化させて、表面用絶縁シート20を作製できる。
【0062】
図3(h)に示すように、この表面用絶縁シート20、レーザ加工用フィルム22、レーザ加工用フィルム24を順次、コア基板Aに積層した後、位置合わせして、レーザ穴開け加工機により、バイアホール26を形成する。穴開け後に、レーザ加工用フィルム24のみを剥離し、その後、レーザ加工用フィルム22上から、図3(i)に示すように、バイアホール26に金属粉末を含有する導体ペーストを充填して、バイア導体28を形成する。次に、レーザ加工用フィルム22を剥離する。この導体ペーストは、錫、鉛、ビスマス、インジウムなどの低融点金属を少なくとも1種含むもの、またはその合金であることが望ましく、これらの低融点金属は硬化時の加圧、加熱によってバイア導体28上部と底部の配線回路層14に濡れるか、金属の種類によっては配線回路層14に拡散するものである。
【0063】
このレーザ加工用フィルム22には、例えば、フィルムの開口部の熱分解に伴う焦げの発生を防止する目的で、UV光の吸収率が5%以下のフィルムが好適に使用される。また、レーザ加工用フィルム24には、例えば、加工速度を向上させる目的で、UV光の吸収率が60%以上のフィルムが好適に使用される。
【0064】
バイア導体28下の配線回路層14は、その表面が金属箔形成時のマット面またはパターン作製の際に加工された粗化面であり、レーザ加工による有底のバイアホール26形成の際、表面の凹凸がレーザ加工によって一部、溶融、または昇華することで平滑化される。ここでレーザ加工の条件は、例えばUV−YAGレーザ加工機の場合、加工エネルギーが0.1〜1.0W、単位時間のパルス数が1kHz〜50kHzの範囲であることが適当である。加工エネルギーを0.1Wより大きくすることで、または単位時間のパルス数を50kHzより小さくすることで、バイアホール26底部での樹脂残渣の発生を抑制できる。また1.0Wより低くすることで、もしくは単位時間のパルス数を1kHzより高くすることで、バイアホール底部の金属箔に貫通孔が開いたり、金属箔へダメージが発生することを防止できる。
【0065】
さらに、図3(j)に示すように、上記コア基板Aで配線回路層14を形成したのと同様に、エッチングによりあらかじめ作製した電解金属箔の表面配線回路層30を粗面化した後、コア基板A上に積層した表面用絶縁シート20に転写し、表面配線回路層30を表面用絶縁シート20に埋設する。その後、必要に応じ上記の工程を繰り返すことにより、表面用絶縁シート20および表面配線回路層30を繰り返して形成し、さらに200〜260℃の温度で、20〜60kg/cm2に0.5〜6時間加圧の条件で一括硬化することにより、コア基板Aの表面に表面多層配線層Bを形成することができ、図1に示すような多層配線基板を形成することができる。
【0066】
尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、表面多層配線層Bの表面にソルダレジストを設けてもよく、その作製は表面用絶縁シート20とともに一括硬化して行ってもよい。
【0067】
なお、本発明のコア基板Aのバイアホール3aを走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した結果の模式図を図4に示す。絶縁層1に設けられたバイアホール3aの開口端周囲3bおよび開口端付近の内壁面3cに、金属箔M由来の0.5μm以下の金属微粒子32が付着している。開口端付近の内壁面3cの金属微粒子32は、バイア導体3を構成する金属粒子34の隙間に充填され、バイア導体3を高密度化し、バイア導体の信頼性を向上させている。また、開口端周囲3bの金属微粒子32は、配線回路層2と絶縁層1との間に存在し、両者の接合強度を向上させ、多層配線基板の信頼性を向上させている。なお、バイアホール3aの開口端周囲3bとは、言い換えると、バイアホール3aの縁を取り巻く絶縁層1の面である。また、開口端付近の内壁面3cとは、バイアホール3aの縁付近のバイアホール3aの壁面である。
【0068】
【実施例】
コア基板A用絶縁シート10には、厚さが20μm〜2000μmのポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)系プリプレグを用いた。そして、絶縁シート10に対して、下面に0〜100μmの厚みを有する金属箔M(Cu、Au、Al、Ni)を、シャイニー面を絶縁シート10側にして、絶縁シート10と当接させ、レーザ加工機の加工ステージ上に固定した。レーザ加工機は第3高調波のUV−YAGレーザ加工機を用いた。
【0069】
UV−YAGレーザを用いて、0.1〜0.5W、Rep Rate 1〜10kHz、トレパニング加工で、繰り返し回数5回で、トップ径が20〜300μmのバイアホール11を形成した。バイアホール11をSEMにより観察し、バイアホール11の形状と表面に付着した金属箔由来の微粒子の形状について観察を行った。そして、これらの絶縁シート10のバイアホール11に、銀をめっきした銅粉末を含む銅ペーストを充填してバイア導体12を形成した。
【0070】
次にバイア導体12を形成した前記の絶縁シート10のバイア導体12表裏面に、12μm厚の配線回路層14が設けられた樹脂フィルム13の配線回路層14側を当接させ、120℃の温度で、50kg/cm2に3分加圧した後、樹脂フィルム13を剥離して絶縁シート10に配線回路層14を転写させて、配線シートaを必要な枚数作製した。
【0071】
これらの配線シートaを3層積層し、240℃の温度で、40kg/cm2で、3時間、加圧し、コア基板Aを作製した。
【0072】
次に、表面多層配線層Bに用いる表面用絶縁シート20を作製した。まず、ポリフェニレンエーテル系(PPE系)の熱硬化性樹脂60体積%と、平均粒径が0.6μmの球状溶融SiO240体積%との混合物に対して、溶媒としてトルエンを加え、さらに有機樹脂の硬化を促進させるための触媒と、硬化した表面多層配線層Bの難燃性を高める難燃剤を添加混合した後、スラリーをダイコーター法により厚さ35μmの表面用絶縁シート20を作製した。
【0073】
この表面用絶縁シート20を、コア基板Aの両面に、140℃の温度で、50kg/cm2に3分間加圧して積層した。この表面用絶縁シート20の表面にUV光の吸収率が0.8%のレーザ加工用樹脂フィルム22を接着した。さらにUV光の吸収率が80%のレーザ加工用樹脂フィルム24を接着した。
【0074】
次に、表面用絶縁シート20、レーザ加工用樹脂フィルム22、レーザ加工用樹脂フィルム24に、UV−YAGレーザ加工機を用いて、Rep Rate10kHz、トレパニング加工、繰り返し回数5回で、直径60μmの有底のバイアホール26を形成した。その後、レーザ加工用樹脂フィルム24を剥離し、有底のバイアホール26内に銀をめっきした銅粉末を含む銅ペーストを充填してバイア導体28を形成し、レーザ加工用樹脂フィルム22を剥離した。
【0075】
この銅ペーストは平均粒径が5.3μmのAg被覆Cu粉末で(銀含有量3重量%)で、低融点金属にSnを用いた。銅ペースト中の樹脂成分はトリアリルイソシアネート18重量%、トリアリルイソシアネートプレポリマー2重量%で、導電性金属粉末が80重量%である。
【0076】
一方、表面配線回路層30は下記のように作製した。電解めっき法によって厚み12μmの電解銅箔を形成し、この電解銅箔を、接着剤を塗布したポリエチレンテレフタレート(PET)の樹脂フィルムの接着剤塗布面に貼り付けた。
【0077】
そして、電解銅箔の表面に感光性のレジストを塗布し、ガラスマスクを通して露光して表面配線回路層30となる配線パターンを形成した後、レジストを現像後、露出した電解銅箔の不要部分をエッチング除去して表面配線回路層30を作製した。
【0078】
なお、表面配線回路層30は、バイア導体28上部のランド径が90μmで、バイア導体28あたりの抵抗値が測定できるように70μm幅の配線を引き回して作製した。
【0079】
そして、表面配線回路層30が形成された樹脂フィルムを10重量%の蟻酸溶液を噴霧して表面粗さ(Ra)0.5μmに粗化した。その後、バイア導体28が形成された表面用絶縁シート20に位置合わせして積層し、120℃の温度で50kg/cm2の圧力で3分加圧した後、樹脂フィルムと接着層のみを剥離して表面用絶縁シート20に表面配線回路層30を転写した。なお、表面用絶縁シート20に転写された表面配線回路層30は、表面用絶縁シート20の表面に完全に埋設され、表面用絶縁シート20表面と表面配線回路層30の表面とは同一平面となっていることを確認した。
このようにして作製した積層体を240℃の温度で、40kg/cm2、3時間加圧の条件で、一括で硬化して多層配線基板を作製した。
【0080】
評価方法
評価方法として、上記の方法で作製した多層配線基板の、バイア導体3あたりの抵抗値を測定した。次に、HAST(130℃、85RH%、5.5V)で、400時間までの絶縁性を評価した。
【0081】
また、レーザ照射の際に銅箔を設けずにバイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に、平均粒径が0.5μm以下の金属、または合金からなる金属微粒子を設けない試料を比較例として本実施例と同様に作製した。
【0082】
【表1】
本発明の範囲外のレーザ加工の際に金属箔Mを絶縁シート10の片側又は両側に設けず、バイアホール3aの開口端周囲3bおよび開口端付近の内壁面3cに、0.5μm以下の金属微粒子32が存在しない試料No.1はHAST試験において、196時間で短絡が起き、信頼性に乏しいことが判った。
【0083】
一方、本発明の範囲内の試料No.2〜21では、バイアホール3aの開口端周囲3b及び開口端付近の内壁面3cに、表1に示した金属箔Mの金属からなる0.5μm以下の金属微粒子32が図4に示す形態で確認され、いずれもHAST試験において400時間経過後も十分な絶縁性を維持しており、高い信頼性を有することが判った。
【0084】
また、レーザ加工の際の金属箔Mの厚みを5〜100μmの範囲で変化させた試料No.2〜11では、Cuからなる金属箔Mを用いた場合でも、Auからなる金属箔Mを用いた場合でも、初期のバイア導体抵抗値は5〜10mΩと低く、また、HAST試験においても、400時間経過後も十分な絶縁性を維持しており、高い信頼性を有することが判った。
【0085】
さらにレーザ加工の際の金属箔Mを、AlまたはNiに変更した試料No.12、13でもバイア導体抵抗値が8mΩ程度で、HAST試験にもパスし、高い信頼性を有することが判った。
【0086】
さらにバイアホール3aのトップ径/ボトム径を、トップ径が20μmから300μmの範囲で変化させた試料No.14〜17でも、バイアホール径によって抵抗値は変化するものの、HAST試験の結果はいずれも400時間をパスし、高い信頼性を有している。ただし250μmを超えるバイアホール径の試料No.17は、多層配線基板の配線密度が低くなった。
【0087】
次に、絶縁層1の厚みを変化させた試料No.18〜21では、絶縁層1が厚くなるに伴って、バイアホール3aの電流が流れる方向の長さが長くなり、バイア導体3の抵抗値は増加する傾向にあるが、HAST試験の結果はいずれも400時間をパスし、高い信頼性を有している。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、表面多層配線層を形成した多層配線基板において、コア基板のバイアホールの加工時に、絶縁シートの少なくとも一方に金属箔を設けて、絶縁シートと共に隙間なく固定し、UVレーザ加工機でバイアホールを加工、その後バイアホール導体を形成した後、配線パターンを加工した基板を作製することで、バイアホール導体とバイアホール中の絶縁シート内壁との接着強度の向上、配線回路層とバイア導体との接続信頼性を向上させることが可能になり、多層配線基板の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の一形態を説明する断面図である。
【図2】本発明の多層配線基板の製造方法を説明する工程図である。
【図3】本発明の多層配線基板の製造方法を説明する工程図である。
【図4】本発明の多層配線基板を説明するための概略断面図である。
【符号の説明】
A・・・コア基板
B・・・表面多層配線層
M・・・金属箔
1・・・絶縁層
2・・・配線回路層
3・・・バイア導体
3a・・・バイアホール
3b・・・バイアホールの開口端周囲
3c・・・バイアホールの開口端付近の内壁面
10・・・絶縁シート
32・・・金属微粒子
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、メインフレームと呼ばれる大型コンピューターのマザーボードや半導体素子搭載用基板、又は半導体素子収納用パッケージなどに用いられ、有機樹脂を含有する絶縁層と金属層からなる配線回路層を具備した多層配線基板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
電子機器は小型化が進んでいるが、近年携帯情報端末の発達や、コンピューターを持ち運んで操作するいわゆるモバイルコンピューティングの普及によってさらに小型、薄型且つ高精細の多層配線基板が求められる。
【0003】
そのような高密度配線の要求に対応するため、従来より、多層配線基板の製造方法としてはビルドアップ法が用いられている。
【0004】
ビルドアップ法について以下に説明する。
【0005】
まず、ガラスエポキシ複合材料からなる絶縁基板の表面に配線回路層を形成し、ドリルによって穴開け加工し、絶縁層を貫通するスルーホールを形成し、前記スルーホールに導体を埋設するか、めっきによりスルーホール内壁に金属膜を作製してコア基板を作製する。
【0006】
このコア基板の表面に感光性樹脂を塗布して絶縁層を形成する。そして、感光性樹脂からなる絶縁層に対して露光現像してバイアホールを形成する。次に、バイアホールの内壁を含む絶縁層の全表面に銅などのめっき層を形成する。そして、めっき層表面に感光性レジストを塗布/露光/現像/エッチング/レジスト除去を経て配線回路層を形成する。その後、必要に応じ上記の工程を繰り返すことにより、絶縁層および配線回路層を繰り返して形成して表面多層配線層を形成することが行われている。
【0007】
また最近では、次のような工法も採られている。前述のコア基板の表面に熱プレスなどで、未硬化の熱硬化性樹脂付き銅箔を樹脂側をコア基板に介在させて貼り付けた後,加熱して熱硬化性樹脂を硬化させることにより表面に銅箔を有する絶縁層を形成し、ついで炭酸ガスレーザ等により銅箔及び絶縁層にバイアホールを形成し、さらに前述した方法と同様にして、めっき層の形成、レジスト塗布/露光/現像/エッチング/レジスト除去を行うことにより、配線回路層を形成する。次いで、必要により上記の工程を繰り返すことによって、コア基板上に複数の表面絶縁層が積層された多層配線基板を得る方法である(特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−83139号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コア基板のドリル加工は、バイアホール内壁への加工屑の付着や、熱変質層の発生によって、その後のバイア導体を加工する際に、導体ペーストや、めっきによる導通がとれずに電気不良の原因になるなどの問題があった。
【0010】
特に、めっきによるバイアホールの導通では、開口部及び内壁に、均一で樹脂界面との接着が強固な金属膜を形成しないと、その後の工程でのオープン不良の原因となりやすい。
【0011】
また、コア基板のバイアホールは高密度配線のために微小径になってきており、バイアホール径が100μm前後になると、めっき液で金属膜を形成する際に微小径バイアホールへのめっき液の回り込み性が悪く、所望のめっきがかかりにくいという問題もあった。
【0012】
さらにコア基板のバイア導体は、長期にわたる使用や使用環境の湿度によって、バイア導体が酸化し、電気抵抗が上昇するという問題があった。
【0013】
またバイアホール間のピッチを狭くした場合には、バイアホール間の絶縁抵抗が劣化するという問題もある。これは、配線回路層やバイア導体と絶縁樹脂との界面が弱く、水分等の劣化の原因となっているものが通りやすい、また、樹脂中を浸透してきた水分がバイア導体に直接浸入してくるために発生していると考えられる。
【0014】
本発明は、上記のようなコア基板の表面に表面多層配線層を設けた多層配線基板における上記課題を解決することを目的とするものであり、具体的には、バイア導体の接続信頼性を向上させ、苛酷な環境下においても特性劣化のない高信頼性の多層配線基板及びその製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも有機樹脂を含む複数の絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方の表面に形成された配線回路層と、前記絶縁層を貫通して形成されたバイアホールと、該バイアホール内に設けられたバイア導体とを具備する多層配線基板において、前記バイアホールの開口端周囲及び開口端付近の内壁面に、平均粒径が0.5μm以下の金属、又は合金からなる金属微粒子が付着していることを特徴とする。
【0016】
このバイアホールの開口端周囲とは、バイアホールの開口端からバイアホールの外側に向けて、バイアホールの直径の少なくとも5%の幅の領域を指している。
【0017】
また、バイアホールの開口端付近の内壁面とは、バイアホールの開口端からバイアホールの内壁面に向けて、バイアホールの長さ、言い換えると絶縁層の厚さの少なくとも5%の深さの領域を指している。
【0018】
このようにバイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に平均粒径が0.5μm以下の金属微粒子が付着した基板では、例えば、バイア導体を導電ペーストを埋め込んで作製する場合、バイアホール壁面に付着した金属微粒子の粒径が0.5μm以下と汎用的な導体ペースト中の金属粒子の1/10程度であるため、導体ペースト中の金属粒子と付着した金属微粒子の粒径の違いによって大きな粒子の隙間に小さな粒子が入り込むことで、壁面付近での金属粒子の高充填化が可能となり、バイア導体の導通抵抗を低下させることができる。
【0019】
また、基板中の樹脂成分によるペーストのはじきを抑えて、バイアホール壁面と導体ペーストとの濡れ性が向上し、バイア導体の充填性が向上する。
【0020】
また、バイア導体をめっきによって作製する場合には、金属微粒子の付着により、めっき膜生成の核が壁面及び開口部に出来ていることになり、めっき膜生成が確実で、壁面との接着強度が強いバイア導体が形成でき、配線基板の信頼性が向上する。
【0021】
また、開口端の周囲に平均粒径が0.5μm以下の金属微粒子が付着しているため、配線回路層とバイア導体とが接続される際に金属微粒子が接着剤のように機能し接続信頼性を向上させることができる。
【0022】
また、本発明の多層配線基板は、金属又は合金が、銅、アルミ、ニッケル、金のうち少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする。これらの金属又は合金は電気抵抗が低く、バイア導体としても好適に用いることができる。
【0023】
また、本発明の多層配線基板は、バイアホールのトップ径、ボトム径がそれぞれ10〜250μmの範囲にあり、ボトム径/トップ径の比が60%以上であることを特徴とする。
【0024】
バイアホールのトップ径、ボトム径を10μm以上とすることで、バイア導体を挟んで接続される配線の接続信頼性を十分に確保することができる。また、バイアホールのトップ径、ボトム径を250μm以下とすることで配線基板の高密度化が図れる。また、ボトム径/トップ径の比を60%以上とすることで、バイア導体の電気的抵抗を低くすることができる。
【0025】
また、本発明の多層配線基板は、絶縁層が、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグ、又は液晶ポリマー、又は熱硬化樹脂中に無機フィラーを分散させた複合材料、又はこれらを組み合わせた材料からなり、バイアホールを形成する1層当たりの絶縁層の厚みが20〜2000μmであることを特徴とする。
【0026】
上記の材料を用いて、絶縁層の厚みを20μm以上とすることで配線回路層間やバイアホール間の絶縁性を確保することができる。また、絶縁層の厚みを2000μm以下とすることでレーザによる穴開け性を良好に維持できる。
【0027】
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、
(a)少なくとも有機樹脂を含む絶縁シートの少なくとも片側に金属箔を設け、レーザ光の照射により穴開け加工を行い、バイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に、平均粒径が0.5μm以下の金属、又は合金からなる金属微粒子が付着したバイアホールを作製する工程と、
(b)絶縁シートのバイアホールに、導体ペーストを埋め込むか、めっきによってバイア導体を形成する工程と、
(c)バイア導体を有する絶縁シートの表面に、配線パターン形状の金属箔を転写するか、又はめっき法により配線回路層を形成する工程と、
(d)配線回路層が形成された絶縁シートを、所定の層数分位置合わせして積層圧着する工程と、
(e)該積層体を硬化する工程とを具備することを特徴とする。
【0028】
このような多層配線基板の製造方法では、(a)の工程で絶縁シートにレーザーを照射しバイアホールを作製する際に絶縁シートの少なくとも片側に設けられた金属箔が同時にレーザ光で照射され、その際に昇華、または溶融して飛び散った金属箔由来の金属微粒子がバイアホールの金属箔側の開口端周囲や開口端付近の内側の内壁に付着して、バイアホールとバイア導体の濡れ性を向上させ、また、バイア導体と配線回路との接続性を向上させ、多層配線基板の信頼性を向上させることができる。
【0029】
なお、この金属箔にレーザ光が照射された際に、金属箔は熱により溶融もしくは昇華し、レーザ光の照射径、即ち、ビアホール径よりも大きな範囲で消失する。そのため、バイアホールの金属箔側の開口端周囲や開口端付近の内側の内壁に金属箔の溶融もしくは昇華により発生した金属微粒子が付着することになるのである。
【0030】
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、金属箔が、銅、アルミ、ニッケル、金のうち少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする。
【0031】
レーザ光の照射によって表裏貫通孔を穴開け加工する際の加工対象物の少なくとも一方に設ける金属箔は、銅、アルミ、ニッケル、金など、低抵抗の金属箔が望ましく、また紫外領域の波長を有するレーザ光のアブレーション(昇華)によって、昇華しやすい材質が好適という点で、銅が最も望ましい。また銅は熱伝導率が高く、レーザ加工時に発生する加工熱を瞬時に放散できるため、特に貫通孔下面側での加工熱の発生による熱変質の不具合が改善でき、炭化、変形などの不具合の小さい、良好な形状を有したバイアホールを形成できる。
【0032】
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、金属箔の厚みが、5μm〜40μmであることを特徴とする。レーザ加工時に用いる上記金属箔の厚みは、5μm〜40μmが適当であり、金属箔の厚みを5μmより厚くすることによって加工熱の放散を効率的に行うことができ、またレーザ光の照射に伴う金属箔の一部の昇華により作製される0.5μm以下の金属又は合金からなる粒子は40μmまでの厚さで十分に形成される。
【0033】
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、紫外領域の波長のレーザ光によりバイアホールを作製することを特徴とする。
【0034】
紫外領域の波長をもつビームを使用することにより、加工対象物と少なくとも一方に設けられた金属箔をアブレーション(昇華)プロセスで加工でき、効率的にバイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に金属微粒子を付着させることができるため、バイア導体の、特に、導体ペースト粒子の粒子間に金属箔由来の金属微粒子を充填することで接続性を向上させることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の多層配線基板は、図1に示すように、少なくとも有機樹脂を含有する絶縁層1が複数積層され、絶縁層1間には配線回路層2が設けられ、絶縁層1間に設けられた配線回路層2を接続するために、絶縁層1を貫通するようにバイア導体3が設けられたコア基板Aと、コア基板A表面に設けられた表面絶縁層4と表面配線回路層5とバイア導体6とからなる表面多層配線層Bとからなる。
【0036】
なお、バイア導体3、6は、バイアホール3a、6a内に金属粉末を充填してなるものか、もしくはめっきにより導通をとるものである。
【0037】
コア基板Aに用いられる絶縁層1には、高強度のコア基板Aを作製できるため、ガラス繊維の織布、不織布など任意の性状のものに耐熱性の有機樹脂、たとえばエポキシ樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)、BTレジン(ビスマレイドトリアジン)、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミノビスマレイミド樹脂、または液晶ポリマー、熱硬化性樹脂と無機物フィラーの複合材料などが好適に用いられる。
【0038】
また、コア基板Aの絶縁層1に用いられる繊維体としては、上記のガラス繊維の他に、織布、不織布など任意の性状のものが用いられ、特に、液晶ポリマーを含有する絶縁層1を用いることが、コア基板Aの強度を高め、熱膨張係数を低くでき、半導体素子との接続信頼性を高くできる点で最も望ましい。
【0039】
さらに、コア基板Aの配線回路層2は、例えば、金、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1種を含む低抵抗金属の電解金属箔が好適に使用される。この電解金属箔の厚みは1〜35μmが良く、望ましくは5〜18μmが良い。この電解金属箔の厚み、言い換えれば配線回路層2の厚みを1μm以上とすることで、配線の抵抗率を低くすることができる。また、35μm以下とすることで、積層時のコア基板Aの変形を抑制できる。
【0040】
さらに、バイアホール3aに充填する導体ペーストとしては、例えば、配線回路層2を形成する金属と同じ金属の粉末にエポキシ、セルロース等の樹脂成分を添加し、酢酸ブチルなどの溶媒によって混練したものが使用される。この導体ペーストは、バイアホール3aへの充填後、溶剤を乾燥させるが、はじめから無溶剤であることが望ましい。また、バイア導体3の低抵抗化とバイアホール3a上部、底部の配線回路層2を形成する金属箔との接続性向上のために、前記金属粉末に鉛や錫を含む低融点金属を含有させることが望ましい。
【0041】
また、表面多層配線層Bの表面絶縁層4は、SiO2、Al2O3などの無機粉末をエポキシ、APPEなどの熱硬化性樹脂に分散させたものが好適に用いられる。表面多層配線層Bの表面配線回路層5はコア基板Aで用いた配線回路層2と同様に作製されるものが用いられる。また、バイアホール6aに充填される導体ペーストは、コア基板Aのバイアホール3aに用いられる導体ペーストが同様に用いられる。
【0042】
この多層配線基板において、コア基板Aは多層配線基板の強度を保つために、内部にガラス織布などの強化材を含有しており、表面多層配線層Bと比較して配線密度が低くなっている。一方、表面多層配線層Bは多層配線基板を高密度配線化するために、コア基板Aの表面に設けられており、コア基板Aと比較して微細な配線が施されている。
【0043】
以上説明した本発明の多層配線基板の製造方法について、図2を用いて説明する。この図2は、図1の多層配線基板を作製するための工程図である。
【0044】
まず、コア基板Aの配線回路層2を形成するにあたって、図2(a)に示すように、絶縁シート10の仮面に金属箔Mを設け、UV−YAGレーザ、エキシマレーザ、CO2レーザ、フェムト秒レーザなどのレーザ加工機で穴開け加工を施す。
【0045】
なお、金属箔Mは絶縁シート10の上面に設けてもよく、上下面に設けてもよい。
【0046】
この金属箔Mは、例えば、1〜35μmの厚みを有する電解金属箔であり、金属箔Mのシャイニー面側を絶縁シート10に接触させる。その際、金属箔Mの面積は絶縁シート10の面積より小さく、かつ穴開け加工エリアより大きいものがよく、レーザ加工機の吸着テーブルで絶縁シート10と金属箔Mの間に隙間がないように固定することが望ましい。その後、レーザ光の照射によって所望のバイアホール11を形成する。そして、図2(b)に示すように、そのバイアホール11内に金属粉末を含有する導体ペーストを充填してバイア導体12を形成する。
【0047】
次に、図2(b)の半硬化状の絶縁シート10の上面に電解金属箔からなる配線回路層14を埋設させ、バイア導体12と接続させる。なお、配線回路層14は、絶縁シート10の両面に設けてもよい。
【0048】
本発明では、この配線回路層14の形成をあらかじめ樹脂フィルム上にラミネートした電解金属箔をエッチングして作製したパターンの転写によって行うことが望ましい。
【0049】
例えば、配線回路層14の形成には、まず、適当な樹脂フィルム13の表面にめっき法などによって作製された銅、金、銀、アルミニウム等から選ばれる1種または2種以上の合金からなる厚さ1〜35μmの電解金属箔を接着し、その電解金属箔の表面に所望の配線パターンのネガパターンとなるようにレジスト層を付設した後、エッチング、レジスト除去によって所定の配線パターンを有する配線回路層14を形成する。
【0050】
樹脂フィルム13としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、塩化ビニル、ポリプロピレン等公知のものが使用できる。樹脂フィルム13の厚みは10〜100μmが適当であり、望ましくは25〜50μmが良い。樹脂フィルム13の厚みを10μmより大きくすることで、樹脂フィルム13の変形や折れ曲がりが発生しにくくなり、導体配線の断線が防止できる。また、樹脂フィルム13の厚みを100μm以下とすることで、樹脂フィルム13の柔軟性を維持することができ、配線回路層14と樹脂フィルム13との剥離が容易となる。また、樹脂フィルム13表面に電解金属箔を接着するための接着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系、エポキシ系等公知の接着剤が好適に用いられる。
【0051】
また、配線回路層14を形成するためには、あらかじめ表面粗さ(Ra)が0.2μm以上の電解金属箔を樹脂フィルム13に貼り合わせた方が絶縁シート10の樹脂をエッチング処理で水分に曝すことがないので吸水率を低くできる。
【0052】
この時、電解金属箔にはカップリング処理を施さない方が、配線回路層14と樹脂フィルム13との剥離が容易となる。
【0053】
なお、絶縁シート10に配線回路層14を埋設するには、まず、図2(c)に示すように、配線回路層14を具備する樹脂フィルム13を、バイア導体12が形成された絶縁シート10の片面あるいは両面に積層する。
【0054】
そして、その積層物を60〜150℃で加熱し、10〜500kg/cm2で1〜10分、加圧した後、図2(d)に示すように、樹脂フィルム13を剥がすことにより、図2(e)に示すような、絶縁シート10の上面に、配線回路層14が埋設された配線シートaを作製することができる。
【0055】
なお、絶縁シート10の上下面に配線回路層14を同時に埋設してもよく、このように、配線シートaの形成にあたって、必要に応じて絶縁シート10の上下面に配線回路層14を具備する樹脂フィルム13を積層し、圧着することにより、多層配線基板における2層の配線回路層14の転写工程を同時に行うことができる。
【0056】
また、上記のようにして作製した配線シートaの表面に埋設された配線回路層14に対して粗化処理を行い、配線回路層14の表面粗さ(Ra)を0.2μm以上、特に0.4μm以上となるようにすることが望ましい。
【0057】
そして、図2(f)に示すように、上記(a)及至(e)と同様にして作製された配線シートb〜dを積層して一体化した後、これらを絶縁シート10中の熱硬化性樹脂が完全に硬化するように、200〜260℃の温度で、20〜60kg/cm2で、0.5〜6時間、加熱することにより、コア基板Aを作製することができる。
【0058】
次に、図2(g)に示すように、コア基板Aの表面に表面多層配線層を形成する。まず、コア基板Aの表裏面に表面用絶縁シート20を積層する。次に、レーザ加工用フィルム22を表面用絶縁シート20上に積層する。さらに、レーザ加工用フィルム22上に、レーザ加工用フィルム24を積層する。
【0059】
この表面用絶縁シート20は、例えば、絶縁材料として熱硬化性樹脂と無機フィラーとの複合材料を用いる場合、以下の方法によって作製される。まず、前述したような適当な無機フィラーに、前述した液状の熱硬化性樹脂を無機質フィラー量が20〜80体積%となるように溶媒とともに加えた混合物を混練機(ニーダ)や3本ロール等の手段によって混合して絶縁性スラリーを作製する。
【0060】
絶縁性スラリーは、好適には、前述したような有機樹脂と無機フィラーの複合材料に、トルエン、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メタノール、メチルセロソルブアセテート、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド等の溶媒を添加して所定の粘度を有する流動体からなる。スラリーの粘度は、シート成形法にもよるが100〜3000ポイズが適当である。
【0061】
そして、その混合物を圧延法、押し出し法、射出法、ダイコーター法、ドクターブレード法などのシート成形法によってシート状に成形した後、所望により熱硬化性樹脂が完全硬化するに十分な温度よりもやや低い温度に加熱して熱硬化性樹脂を半硬化させて、表面用絶縁シート20を作製できる。
【0062】
図3(h)に示すように、この表面用絶縁シート20、レーザ加工用フィルム22、レーザ加工用フィルム24を順次、コア基板Aに積層した後、位置合わせして、レーザ穴開け加工機により、バイアホール26を形成する。穴開け後に、レーザ加工用フィルム24のみを剥離し、その後、レーザ加工用フィルム22上から、図3(i)に示すように、バイアホール26に金属粉末を含有する導体ペーストを充填して、バイア導体28を形成する。次に、レーザ加工用フィルム22を剥離する。この導体ペーストは、錫、鉛、ビスマス、インジウムなどの低融点金属を少なくとも1種含むもの、またはその合金であることが望ましく、これらの低融点金属は硬化時の加圧、加熱によってバイア導体28上部と底部の配線回路層14に濡れるか、金属の種類によっては配線回路層14に拡散するものである。
【0063】
このレーザ加工用フィルム22には、例えば、フィルムの開口部の熱分解に伴う焦げの発生を防止する目的で、UV光の吸収率が5%以下のフィルムが好適に使用される。また、レーザ加工用フィルム24には、例えば、加工速度を向上させる目的で、UV光の吸収率が60%以上のフィルムが好適に使用される。
【0064】
バイア導体28下の配線回路層14は、その表面が金属箔形成時のマット面またはパターン作製の際に加工された粗化面であり、レーザ加工による有底のバイアホール26形成の際、表面の凹凸がレーザ加工によって一部、溶融、または昇華することで平滑化される。ここでレーザ加工の条件は、例えばUV−YAGレーザ加工機の場合、加工エネルギーが0.1〜1.0W、単位時間のパルス数が1kHz〜50kHzの範囲であることが適当である。加工エネルギーを0.1Wより大きくすることで、または単位時間のパルス数を50kHzより小さくすることで、バイアホール26底部での樹脂残渣の発生を抑制できる。また1.0Wより低くすることで、もしくは単位時間のパルス数を1kHzより高くすることで、バイアホール底部の金属箔に貫通孔が開いたり、金属箔へダメージが発生することを防止できる。
【0065】
さらに、図3(j)に示すように、上記コア基板Aで配線回路層14を形成したのと同様に、エッチングによりあらかじめ作製した電解金属箔の表面配線回路層30を粗面化した後、コア基板A上に積層した表面用絶縁シート20に転写し、表面配線回路層30を表面用絶縁シート20に埋設する。その後、必要に応じ上記の工程を繰り返すことにより、表面用絶縁シート20および表面配線回路層30を繰り返して形成し、さらに200〜260℃の温度で、20〜60kg/cm2に0.5〜6時間加圧の条件で一括硬化することにより、コア基板Aの表面に表面多層配線層Bを形成することができ、図1に示すような多層配線基板を形成することができる。
【0066】
尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、表面多層配線層Bの表面にソルダレジストを設けてもよく、その作製は表面用絶縁シート20とともに一括硬化して行ってもよい。
【0067】
なお、本発明のコア基板Aのバイアホール3aを走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した結果の模式図を図4に示す。絶縁層1に設けられたバイアホール3aの開口端周囲3bおよび開口端付近の内壁面3cに、金属箔M由来の0.5μm以下の金属微粒子32が付着している。開口端付近の内壁面3cの金属微粒子32は、バイア導体3を構成する金属粒子34の隙間に充填され、バイア導体3を高密度化し、バイア導体の信頼性を向上させている。また、開口端周囲3bの金属微粒子32は、配線回路層2と絶縁層1との間に存在し、両者の接合強度を向上させ、多層配線基板の信頼性を向上させている。なお、バイアホール3aの開口端周囲3bとは、言い換えると、バイアホール3aの縁を取り巻く絶縁層1の面である。また、開口端付近の内壁面3cとは、バイアホール3aの縁付近のバイアホール3aの壁面である。
【0068】
【実施例】
コア基板A用絶縁シート10には、厚さが20μm〜2000μmのポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)系プリプレグを用いた。そして、絶縁シート10に対して、下面に0〜100μmの厚みを有する金属箔M(Cu、Au、Al、Ni)を、シャイニー面を絶縁シート10側にして、絶縁シート10と当接させ、レーザ加工機の加工ステージ上に固定した。レーザ加工機は第3高調波のUV−YAGレーザ加工機を用いた。
【0069】
UV−YAGレーザを用いて、0.1〜0.5W、Rep Rate 1〜10kHz、トレパニング加工で、繰り返し回数5回で、トップ径が20〜300μmのバイアホール11を形成した。バイアホール11をSEMにより観察し、バイアホール11の形状と表面に付着した金属箔由来の微粒子の形状について観察を行った。そして、これらの絶縁シート10のバイアホール11に、銀をめっきした銅粉末を含む銅ペーストを充填してバイア導体12を形成した。
【0070】
次にバイア導体12を形成した前記の絶縁シート10のバイア導体12表裏面に、12μm厚の配線回路層14が設けられた樹脂フィルム13の配線回路層14側を当接させ、120℃の温度で、50kg/cm2に3分加圧した後、樹脂フィルム13を剥離して絶縁シート10に配線回路層14を転写させて、配線シートaを必要な枚数作製した。
【0071】
これらの配線シートaを3層積層し、240℃の温度で、40kg/cm2で、3時間、加圧し、コア基板Aを作製した。
【0072】
次に、表面多層配線層Bに用いる表面用絶縁シート20を作製した。まず、ポリフェニレンエーテル系(PPE系)の熱硬化性樹脂60体積%と、平均粒径が0.6μmの球状溶融SiO240体積%との混合物に対して、溶媒としてトルエンを加え、さらに有機樹脂の硬化を促進させるための触媒と、硬化した表面多層配線層Bの難燃性を高める難燃剤を添加混合した後、スラリーをダイコーター法により厚さ35μmの表面用絶縁シート20を作製した。
【0073】
この表面用絶縁シート20を、コア基板Aの両面に、140℃の温度で、50kg/cm2に3分間加圧して積層した。この表面用絶縁シート20の表面にUV光の吸収率が0.8%のレーザ加工用樹脂フィルム22を接着した。さらにUV光の吸収率が80%のレーザ加工用樹脂フィルム24を接着した。
【0074】
次に、表面用絶縁シート20、レーザ加工用樹脂フィルム22、レーザ加工用樹脂フィルム24に、UV−YAGレーザ加工機を用いて、Rep Rate10kHz、トレパニング加工、繰り返し回数5回で、直径60μmの有底のバイアホール26を形成した。その後、レーザ加工用樹脂フィルム24を剥離し、有底のバイアホール26内に銀をめっきした銅粉末を含む銅ペーストを充填してバイア導体28を形成し、レーザ加工用樹脂フィルム22を剥離した。
【0075】
この銅ペーストは平均粒径が5.3μmのAg被覆Cu粉末で(銀含有量3重量%)で、低融点金属にSnを用いた。銅ペースト中の樹脂成分はトリアリルイソシアネート18重量%、トリアリルイソシアネートプレポリマー2重量%で、導電性金属粉末が80重量%である。
【0076】
一方、表面配線回路層30は下記のように作製した。電解めっき法によって厚み12μmの電解銅箔を形成し、この電解銅箔を、接着剤を塗布したポリエチレンテレフタレート(PET)の樹脂フィルムの接着剤塗布面に貼り付けた。
【0077】
そして、電解銅箔の表面に感光性のレジストを塗布し、ガラスマスクを通して露光して表面配線回路層30となる配線パターンを形成した後、レジストを現像後、露出した電解銅箔の不要部分をエッチング除去して表面配線回路層30を作製した。
【0078】
なお、表面配線回路層30は、バイア導体28上部のランド径が90μmで、バイア導体28あたりの抵抗値が測定できるように70μm幅の配線を引き回して作製した。
【0079】
そして、表面配線回路層30が形成された樹脂フィルムを10重量%の蟻酸溶液を噴霧して表面粗さ(Ra)0.5μmに粗化した。その後、バイア導体28が形成された表面用絶縁シート20に位置合わせして積層し、120℃の温度で50kg/cm2の圧力で3分加圧した後、樹脂フィルムと接着層のみを剥離して表面用絶縁シート20に表面配線回路層30を転写した。なお、表面用絶縁シート20に転写された表面配線回路層30は、表面用絶縁シート20の表面に完全に埋設され、表面用絶縁シート20表面と表面配線回路層30の表面とは同一平面となっていることを確認した。
このようにして作製した積層体を240℃の温度で、40kg/cm2、3時間加圧の条件で、一括で硬化して多層配線基板を作製した。
【0080】
評価方法
評価方法として、上記の方法で作製した多層配線基板の、バイア導体3あたりの抵抗値を測定した。次に、HAST(130℃、85RH%、5.5V)で、400時間までの絶縁性を評価した。
【0081】
また、レーザ照射の際に銅箔を設けずにバイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に、平均粒径が0.5μm以下の金属、または合金からなる金属微粒子を設けない試料を比較例として本実施例と同様に作製した。
【0082】
【表1】
本発明の範囲外のレーザ加工の際に金属箔Mを絶縁シート10の片側又は両側に設けず、バイアホール3aの開口端周囲3bおよび開口端付近の内壁面3cに、0.5μm以下の金属微粒子32が存在しない試料No.1はHAST試験において、196時間で短絡が起き、信頼性に乏しいことが判った。
【0083】
一方、本発明の範囲内の試料No.2〜21では、バイアホール3aの開口端周囲3b及び開口端付近の内壁面3cに、表1に示した金属箔Mの金属からなる0.5μm以下の金属微粒子32が図4に示す形態で確認され、いずれもHAST試験において400時間経過後も十分な絶縁性を維持しており、高い信頼性を有することが判った。
【0084】
また、レーザ加工の際の金属箔Mの厚みを5〜100μmの範囲で変化させた試料No.2〜11では、Cuからなる金属箔Mを用いた場合でも、Auからなる金属箔Mを用いた場合でも、初期のバイア導体抵抗値は5〜10mΩと低く、また、HAST試験においても、400時間経過後も十分な絶縁性を維持しており、高い信頼性を有することが判った。
【0085】
さらにレーザ加工の際の金属箔Mを、AlまたはNiに変更した試料No.12、13でもバイア導体抵抗値が8mΩ程度で、HAST試験にもパスし、高い信頼性を有することが判った。
【0086】
さらにバイアホール3aのトップ径/ボトム径を、トップ径が20μmから300μmの範囲で変化させた試料No.14〜17でも、バイアホール径によって抵抗値は変化するものの、HAST試験の結果はいずれも400時間をパスし、高い信頼性を有している。ただし250μmを超えるバイアホール径の試料No.17は、多層配線基板の配線密度が低くなった。
【0087】
次に、絶縁層1の厚みを変化させた試料No.18〜21では、絶縁層1が厚くなるに伴って、バイアホール3aの電流が流れる方向の長さが長くなり、バイア導体3の抵抗値は増加する傾向にあるが、HAST試験の結果はいずれも400時間をパスし、高い信頼性を有している。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、表面多層配線層を形成した多層配線基板において、コア基板のバイアホールの加工時に、絶縁シートの少なくとも一方に金属箔を設けて、絶縁シートと共に隙間なく固定し、UVレーザ加工機でバイアホールを加工、その後バイアホール導体を形成した後、配線パターンを加工した基板を作製することで、バイアホール導体とバイアホール中の絶縁シート内壁との接着強度の向上、配線回路層とバイア導体との接続信頼性を向上させることが可能になり、多層配線基板の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の一形態を説明する断面図である。
【図2】本発明の多層配線基板の製造方法を説明する工程図である。
【図3】本発明の多層配線基板の製造方法を説明する工程図である。
【図4】本発明の多層配線基板を説明するための概略断面図である。
【符号の説明】
A・・・コア基板
B・・・表面多層配線層
M・・・金属箔
1・・・絶縁層
2・・・配線回路層
3・・・バイア導体
3a・・・バイアホール
3b・・・バイアホールの開口端周囲
3c・・・バイアホールの開口端付近の内壁面
10・・・絶縁シート
32・・・金属微粒子
Claims (8)
- 少なくとも有機樹脂を含む複数の絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方の表面に形成された配線回路層と、前記絶縁層を貫通して形成されたバイアホールと、該バイアホール内に設けられたバイア導体とを具備する多層配線基板において、前記バイアホールの開口端周囲及び開口端付近の内壁面に、平均粒径が0.5μm以下の金属、又は合金からなる金属微粒子が付着していることを特徴とする多層配線基板。
- 金属又は合金が、銅、アルミ、ニッケル、金のうち少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
- バイアホールのトップ径、ボトム径がそれぞれ10〜250μmの範囲にあり、ボトム径/トップ径の比が60%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の多層配線基板。
- 絶縁層が、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグ、又は液晶ポリマー、又は熱硬化樹脂中に無機フィラーを分散させた複合材料、又はこれらを組み合わせた材料からなり、絶縁層の厚みが20〜2000μmであることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の多層配線基板。
- (a)少なくとも有機樹脂を含む絶縁シートの少なくとも片側に金属箔を設け、レーザ光の照射により穴開け加工を行い、バイアホールの開口端周囲および開口端付近の内壁面に、平均粒径が0.5μm以下の金属、又は合金からなる金属微粒子が付着したバイアホールを作製する工程と、
(b)絶縁シートのバイアホールに、導電ペーストを埋め込むか、めっきによってバイア導体を形成する工程と、
(c)バイア導体を有する絶縁シートの表面に、配線パターン形状の金属箔を転写するか、又はめっき法により配線回路層を形成する工程と、
(d)配線回路層が形成された絶縁シートを、所定の層数分位置合わせして積層圧着する工程と、
(e)該積層体を硬化する工程とを具備することを特徴とする多層配線基板の製造方法。 - 金属箔が、銅、アルミ、ニッケル、金のうち少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項5記載の多層配線基板の製造方法。
- 金属箔の厚みが、5μm〜40μmであることを特徴とする請求項5又は6記載の多層配線基板の製造方法。
- 紫外領域の波長のレーザ光によりバイアホールを作製することを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれかに記載の多層配線基板の製造方法。
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2003
- 2003-04-24 JP JP2003120795A patent/JP2004327744A/ja active Pending
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