JP2001220580A - 蛍光体粒子の製造方法 - Google Patents

蛍光体粒子の製造方法

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JP2001220580A
JP2001220580A JP2000365368A JP2000365368A JP2001220580A JP 2001220580 A JP2001220580 A JP 2001220580A JP 2000365368 A JP2000365368 A JP 2000365368A JP 2000365368 A JP2000365368 A JP 2000365368A JP 2001220580 A JP2001220580 A JP 2001220580A
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smooth surface
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phosphor particles
droplets
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JP2000365368A
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Naoto Kijima
直人 木島
Taiichiro Miwa
泰一郎 三輪
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Kasei Optonix Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 蛍光体粒子の粒度分布が狭く、凝集粒子が少
なく、球状若しくはそれに近い形状を有し、高純度で化
学組成が均一で、発光特性の優れた蛍光体の製造方法を
提供する。 【解決手段】 蛍光体の構成金属元素を含有する溶液か
ら蛍光体を製造する方法において、予め前記溶液を調製
しておき、平滑面1の後方に高圧気体の噴出口2を有
し、前記平滑面の中間部に前記溶液の供給口3を有し、
前記平滑面の先端から微細な液滴を放出するノズルを用
い、前記噴出口から前記平滑面に向けて噴出された前記
高圧気体は前記平滑面から離れることなく高速気体流を
形成して流下する間に、前記供給口から前記溶液を供給
し、前記高速気体流が前記溶液を前記平滑面に押し付け
て薄膜流となし、前記平滑面の先端4から微細な液滴5
として放出し、前記液滴を乾燥し、加熱して熱分解合成
することにより蛍光体を製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウン管、蛍光
ランプ、プラズマディスプレーパネル(PDP)などの
蛍光膜に用いられる、主相が酸化物、硫化物、酸硫化物
等の蛍光体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラウン管、蛍光ランプ、PDPなどに
用いる蛍光体は、従来、原料粉末を混合した後、坩堝な
どの焼成容器に入れて高温で長時間加熱することにより
固相反応で蛍光体を生成し、ボールミルなどで微粉砕し
て製造された。
【0003】しかし、この方法で製造された蛍光体は、
不規則形状の一次粒子の凝集体粉末からなっている。こ
の蛍光体を塗布して蛍光膜を形成すると、得られるブラ
ウン管、蛍光ランプ、PDPなどの蛍光膜は不均質で充
填密度が低いため、発光特性も低かった。また、固相反
応後にボールミルなどで微粉砕して所望の粒径の蛍光体
を得ているが、その際に物理的及び化学的な衝撃が加え
られる。その結果、粒子内や表面に欠陥が発生して発光
強度が低下するという不都合があった。さらには、坩堝
などの焼成容器に入れて高温で長時間加熱するために、
坩堝からの不純物の混入による発光特性の低下を避ける
ことができず、また、原料粉末の粒度によっては固相反
応が十分に進行せずに、不純物相が混在して発光特性の
低下を招くことがあった。また、高温で長時間加熱する
ため消費エネルギーが大きくなり、蛍光体の製造コスト
を押し上げていた。
【0004】また、蛍光体の構成金属元素を含有する溶
液を超音波噴霧器等で微細な液滴となし、熱分解反応炉
で加熱して蛍光体を製造する方法が提案されている(特
願平10−258007号)。しかし、超音波噴霧器を
使用して微細な液滴を大量に発生させるためには、数百
個〜数千個の超音波発生素子を同時に駆動する必要があ
り、多大なエネルギーを投入する必要があった。また、
超音波発生素子ごとの形状の微妙な違いにより、得られ
る液滴の粒度分布が広くなり、乾燥・熱分解合成後の得
られる蛍光体の粒度分布が広くなるという問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の問題点を解消し、蛍光体粒子の粒度分布が狭く、凝
集粒子が少なく、球状若しくはそれに近い形状を有し、
高純度で化学組成が均一で、発光特性の優れた蛍光体粒
子を少ないエネルギー消費で製造できる方法を提供しよ
うとするものであり、この製造方法で得られた蛍光体
は、ブラウン管、蛍光ランプ、PDPなどに適用する際
に、均質で緻密な高輝度蛍光膜を形成するのに適したも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
採用することにより前記の課題の解決を可能にした。 (1) 蛍光体の構成金属元素を含有する溶液から蛍光体粒
子を製造する方法において、予め前記溶液を調製してお
き、平滑面の後方に高圧気体の噴出口を有し、前記平滑
面の中間部に前記溶液の供給口を有し、前記平滑面の先
端から微細な液滴を放出するノズルを用い、前記噴出口
から前記平滑面に向けて噴出された前記高圧気体は前記
平滑面から離れることなく高速気体流を形成して流下す
る間に、前記供給口から前記溶液を供給し、前記高速気
体流が前記溶液を前記平滑面に押し付けて薄膜流とな
し、前記平滑面の先端から微細な液滴として放出し、前
記液滴を乾燥し、加熱して熱分解合成することにより蛍
光体を得ることを特徴とする蛍光体粒子の製造方法。
【0007】(2) 蛍光体の構成金属元素を含有する溶液
から蛍光体粒子を製造する方法において、予め前記溶液
を調製しておき、少なくとも先端部が断面V字型の平滑
面を有し、前記平滑面の後方に高圧気体の噴出口を有
し、前記平滑面の少なくとも一方の面の中間部に前記溶
液の供給口を有し、前記平滑面の先端から微細な液滴を
放出するノズルを用い、前記噴出口から前記平滑面に向
けて噴出された前記高圧気体は前記平滑面から離れるこ
となく高速気体流を形成して流下する間に、前記供給口
から前記溶液を供給し、前記高速気体流が前記溶液を前
記平滑面に押し付けて薄膜流となし、前記断面V字型の
平滑面の先端で前記高速気体流を衝突させて前記溶液の
微細な液滴を放出し、前記液滴を乾燥し、加熱して熱分
解合成することにより蛍光体を得ることを特徴とする蛍
光体粒子の製造方法。
【0008】(3) 前記ノズルの平滑面が平板状であるこ
とを特徴とする前記(1) 又は(2) 記載の蛍光体粒子の製
造方法。 (4) 前記ノズルの平滑面の先端部が環状をなし、前記微
細な液滴をノズルの周囲に放出することを特徴とする前
記(1) 又は(2) 記載の蛍光体粒子の製造方法。 (5) 前記円錐状平滑面の後方に高圧気体の噴出口を設け
るとともに、円錐状ノズルの中心先端部にも高圧気体の
噴出口を設けて微細な液滴を形成することを特徴とする
前記(4) 記載の蛍光体粒子の製造方法。 (6) 前記ノズルの平滑面が円錐状をなし、その先端より
前記微細な液滴を放出することを特徴とする前記(1) 又
は(2) 記載の蛍光体粒子の製造方法。 (7) 前記高圧気体の噴出方向を前記平滑面に対して角度
を付して設けることを特徴とする前記(1) 〜(6) のいず
れか1つに記載の蛍光体粒子の製造方法。
【0009】(8) 前記蛍光体の構成金属元素の金属塩を
溶解した水溶液を用いることを特徴とする前記(1) 〜
(7) のいずれか1つに記載の蛍光体粒子の製造方法。 (9) 前記金属塩水溶液に溶解している金属塩の少なくと
も10重量%が硝酸塩又は酢酸塩であることを特徴とす
る前記(8) 記載の蛍光体粒子の製造方法。 (10)前記金属塩水溶液に溶解している金属塩の少なくと
も50重量%が硝酸塩又は酢酸塩であることを特徴とす
る前記(9) 記載の蛍光体粒子の製造方法。 (11)前記溶液にフラックスを添加して調製することを特
徴とする前記(1) 〜(10)のいずれか1つに記載の蛍光体
粒子の製造方法。
【0010】(12)前記高圧気体として酸化性ガス、還元
性ガス又は不活性ガスを用いることを特徴とする前記
(1) 〜(11)のいずれか1つに記載の蛍光体粒子の製造方
法。 (13)前記酸化性ガスとして空気を用いることを特徴とす
る前記(12)記載の蛍光体粒子の製造方法。 (14)前記還元性ガスとして窒素と水素の混合ガスを用い
ることを特徴とする前記(12)記載の蛍光体粒子の製造方
法。 (15)前記還元性ガスとして硫化水素又は二硫化炭素ガス
を用いることを特徴とする前記(12)記載の蛍光体粒子の
製造方法。
【0011】(16)前記液滴を分級した後、熱分解合成す
ることを特徴とする前記(1) 〜(15)のいずれか1つに記
載の蛍光体粒子の製造方法。 (17)前記分級を慣性分級器で行うことを特徴とする前記
(16)記載の蛍光体粒子の製造方法。 (18)前記分級により、前記液滴の重量平均粒子径を0.
5〜20μmの範囲で、かつそれらの90重量%が重量
平均粒子径の2倍以下の粒径に調整することを特徴とす
る前記(16)又は(17)記載の蛍光体粒子の製造方法。 (19)前記重量平均粒子径を1.0〜10μmの範囲に調
整することを特徴とする前記(18)記載の蛍光体粒子の製
造方法。
【0012】(20)前記分級と同時に、前記液滴の気体中
の体積濃度を2倍以上に濃縮することを特徴とする前記
(16)〜(19)のいずれか1つに記載の蛍光体粒子の製造方
法。 (21)前記乾燥を酸化性ガス、還元性ガス又は不活性ガス
雰囲気中で行うことを特徴とする前記(1) 〜(20)のいず
れか1つに記載の蛍光体粒子の製造方法。
【0013】(22)前記乾燥工程後、乾燥粒子を100℃
以上に保持した状態で前記熱分解合成工程に移行するこ
とを特徴とする前記(1) 〜(21)のいずれか1つに記載の
蛍光体粒子の製造方法。 (23)前記ノズルを熱分解合成炉内に配置し、前記ノズル
から放出される液滴を、該液滴に随伴する前記酸化性ガ
ス、還元性ガス又は不活性ガス雰囲気下で熱分解合成を
行うことを特徴とする前記(1) 〜(22)のいずれか1つに
記載の蛍光体粒子の製造方法。
【0014】(24)前記熱分解合成を加熱温度500〜1
900℃、加熱時間0.5秒〜10分の範囲に調整して
行うことを特徴とする前記(1) 〜(23)のいずれか1つに
記載の蛍光体粒子の製造方法。 (25)前記蛍光体が酸化物を主相とする蛍光体であり、前
記熱分解合成を酸化性ガス雰囲気下で加熱温度を900
〜1900℃、加熱時間を0.5秒〜10分の範囲に調
整して行うことを特徴とする前記(24)記載の蛍光体粒子
の製造方法。 (26)前記熱分解合成工程の加熱温度を1000〜190
0℃、加熱時間を0.5秒〜10分の範囲に調整するこ
とを特徴とする前記(25)記載の蛍光体粒子の製造方法。
【0015】(27)前記蛍光体が硫化物を主相とする蛍光
体であり、前記熱分解合成は硫化性ガス雰囲気下で加熱
温度500〜1100℃、加熱時間0.5秒〜10分の
範囲に調整して行うことを特徴とする前記(24)に記載の
蛍光体粒子の製造方法。 (28)前記熱分解合成の加熱温度を600〜1050℃、
加熱時間を0.5秒〜10分の範囲に調整することを特
徴とする前記(27)記載の蛍光体粒子の製造方法。
【0016】(29)前記蛍光体が酸硫化物を主相とする蛍
光体であり、前記熱分解合成は硫化性ガス雰囲気下で加
熱温度700〜1300℃、加熱時間0.5秒〜10分
の範囲に調整して行うことを特徴とする前記(24)に記載
の蛍光体粒子の製造方法。 (30)前記熱分解合成の加熱温度を800〜1200℃、
加熱時間を0.5秒〜10分の範囲に調整することを特
徴とする前記(29)記載の蛍光体粒子の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、ノズルの平滑面に沿っ
て高圧気体を噴出させて高速気体流を形成し、その背面
より蛍光体原料溶液を供給して、高速気体流により溶液
を平滑面に押し付けて薄膜流となし、平滑面の先端から
微細な液滴を放出するか、前記高速気体流をV字型ノズ
ルの2つの平滑面の先端で衝突させて微細な液滴を放出
した後、この液滴を乾燥し、加熱して熱分解合成する
か、前記ノズルを熱分解合成炉中に配置して微細な液滴
の形成と同時に熱分解合成を行うことにより、高純度で
化学組成が均一で、粒度分布が狭く、凝集粒子が少ない
球状の蛍光体粒子の製造を可能にした。
【0018】蛍光体原料溶液は、蛍光体の構成金属元素
を含有する溶液であり、主に、金属塩や有機金属化合物
などの水溶性物質で、熱分解合成工程の雰囲気の下で高
温に加熱するときに酸化物、硫化物、酸硫化物に分解反
応するものが適している。なお、蛍光体の構成金属元素
の酸化物や硫化物を、酸に溶解して得られる金属塩水溶
液を使用することも可能である。蛍光体の合成を容易に
するために、蛍光体の構成金属元素の硝酸塩水溶液や酢
酸塩水溶液を使用することが好ましい。硝酸塩水溶液や
酢酸塩水溶液を使用するときには、微細な液滴状態の硝
酸塩粒子や酢酸塩粒子が形成され、加熱により容易に分
解して蛍光体を生成することができる。
【0019】本発明では、金属塩水溶液に溶解されてい
る金属塩の少なくとも10重量%が硝酸塩又は酢酸塩で
あることが好ましく、少なくとも50重量%であること
がさらに好ましい。この金属塩水溶液には、種々の目的
で、蛍光体の構成金属元素以外の金属元素や添加物を含
有させても良い。硫化物や酸硫化物を主相とする蛍光体
を合成するときには、チオ尿素やチオアセトアミドなど
の硫黄を含有する化合物を溶解しておくことが好まし
い。
【0020】また、水溶液中に少量のフラックスを添加
すると、熱分解反応を比較的低温度で短時間で結晶性の
高い球状の蛍光体粒子を生成することができる。フラッ
クスの具体例としては、ハロゲン化アルカリ金属塩、ハ
ロゲン化アルカリ土類金属塩、ハロゲン化アンモニウム
塩、ホウ酸、ホウ酸アルカリ、リン酸、リン酸アルカリ
などを挙げることができる。なお、良好な発光特性を得
るためには、キラーセンターとなる鉄やニッケルなどの
不純物元素の含有量の少ない原料を使用することが大切
である。
【0021】蛍光体原料は水や酸に投入して攪拌して完
全に溶解することが望ましい。溶液内の各元素濃度は、
蛍光体粒子の直径に対する微細な液滴の直径にしたがっ
て調整される。即ち、蛍光体粒子直径に対する液滴直径
の比が大きければ、溶液内の溶質濃度を低くし、その比
が小さければ溶質濃度を高く調整するのがよい。良好な
蛍光体を合成するためには、水溶液内の金属元素の溶質
濃度C(Cは重量モル濃度で、水溶液1kg中に含有さ
れる全ての金属元素の合計モル数)は0.01≦C≦5
の範囲に調整することが好ましい。
【0022】金属塩水溶液から微細な液滴を形成する方
法としては、様々な方法が提案されている。例えば、加
圧空気で液体を吸い上げながら噴霧して1〜50μmの
液滴を形成する方法、圧電結晶からの2MHz程度の超
音波を利用して4〜10μmの液滴を形成する方法、孔
径が10〜20μmのオリフィスを振動子により振動さ
せ、そこに供給される液体を振動数に応じて一定量ずつ
放出して5〜50μmの液滴を形成する方法、回転して
いる円板上に溶液を一定速度で落下させて遠心力によっ
て20〜100μmの液滴を形成する方法、液体表面に
高い電圧を引加して0.5〜10μmの液滴を発生する
方法などが挙げられる。しかし、これらの方法では、ブ
ラウン管、蛍光ランプ、PDPなどに適したサブミクロ
ンからミクロンオーダーの均一な粒径の蛍光体を工業的
規模で製造することはできない。
【0023】本発明では、前記のように、平滑面に沿っ
て流れる高速気体流で原料溶液を微細で均一な液滴にす
ることができ、ブラウン管、蛍光ランプ、PDPなどに
適した蛍光体粒子を製造できるようになった。図1は、
本発明において蛍光体原料溶液を液滴化するために使用
するノズルの1例を示した斜視図であり、図2は図1に
おけるA−A’断面図である。このノズルは、1つの平
板状平滑面1の後方に高圧気体の噴出口2を設け、中間
部に蛍光体原料溶液の供給口3を設けたもので、噴出口
2から平滑面1に向けて噴出される高圧気体は平滑面1
から離れることなく高速気体流を形成して流下する間
に、供給口3から蛍光体原料溶液を供給し、高速気体流
は蛍光体原料溶液を平滑面1に押しつけて薄膜流とな
し、平滑面1の先端4から微細な液滴5として放出させ
るものである。
【0024】本発明では、高速気体流が平滑面から離れ
ることなく流下させることが重要であり、図1のよう
に、高圧気体の噴出口2の向きを平滑面に対して一定の
角度を付して、高圧気体を平滑面に押し付けるように噴
出させることが好ましい。なお、高圧気体の噴出口2や
原料溶液供給口3はスリット状でもよいし、独立した複
数の小孔であってもよい。
【0025】図3は、本発明において蛍光体原料溶液を
液滴化するために使用するノズルのもう1つの例を示し
た斜視図であり、図4は図3におけるA−A’断面図で
ある。このノズルは、2つの平板状平滑面1からなる断
面V字型のノズルであって、それぞれの平滑面1の後方
に設けた噴出口2から高圧気体を平滑面に沿って噴出さ
せて高速気体流を形成し、平滑面1の中間に設けた蛍光
体原料溶液の供給口3から高速気体流の背面に蛍光体原
料溶液を噴出させ、高速気体流により原料溶液を平滑面
1に押しつけて薄く引き伸ばして薄膜流となし、平滑面
先端4で2つの高速気体流を衝突させて微細な液滴5を
形成するものである。なお、このノズルでは、2つの平
滑面にそれぞれに設けた蛍光体原料溶液の供給口3のう
ち、一方を省略してもよい。
【0026】図5は、本発明において蛍光体原料溶液を
液滴化するために使用するノズルのさらにもう1つの例
を示した斜視図であり、図6は図5におけるB−B’断
面図である。このノズルは、微細な液滴5をノズルの周
囲に放出させるために、平滑面1の先端部を環状で外向
けに形成したもので、先端部は図4とほぼ同じ断面構造
を有するものである。このノズルの先端4の方向は、ノ
ズルの軸方向から円周方向の適宜の角度に向けて形成す
ることができ、液滴5の乾燥、熱分解合成等の処理を考
慮すると、雰囲気ガス中に広く分散させる方が処理効率
が高いので、前記角度を設けることが好ましい。
【0027】図7は、本発明において蛍光体原料溶液を
液滴化するために使用するノズルのさらに別の例を示し
た断面図である。このノズルは、外観が円筒状でその先
端部がほぼ円錐状を呈するペンシルタイプであり、円筒
軸心に気体流路G、軸心から外側に向かって環状の液体
流路L、さらに環状の気体流路G’を形成したもので、
先端部の円錐状の平滑面1の後方に設けられた環状の高
圧気体噴出口2を設けて前記環状の気体流路G’からの
高圧気体を噴出し、平滑面1に沿って高速気体流を形成
する。高圧気体噴出口2よりも先端側(高速気体流の下
流側)の平滑面1の途中に液体供給口3を設けて前記液
体流路Lからの蛍光体原料溶液を供給し、該蛍光体原料
溶液を高速気体流で平滑面1に押しつけて引き伸ばして
薄膜流を形成する。円錐状のノズル先端では、高圧気体
噴出口2からの高速気体流と円筒軸心の気体流路Gから
噴出される高速気体流とを衝突させることにより、前記
平滑面1を流下する前記蛍光体原料溶液を微細な液滴5
とする。なお、高圧気体噴出口2や蛍光体原料溶液供給
口3はスリット状でもよいし、独立した複数の小孔とし
てもよい。なお、必要に応じて円筒軸心に気体流路Gを
省略してもよい。
【0028】このようにして形成された蛍光体原料溶液
の微細な液滴は、例えば、気流中を降下する間に乾燥さ
れ、気流により熱分解合成炉に導入して蛍光体粒子を製
造するか、前記ノズルを熱分解合成炉中に配置して熱分
解合成時の雰囲気ガスを前記高圧ガスとして使用して液
滴形成と熱分解合成を同時に行ってもよい。
【0029】前記高圧気体は、酸化物を主相とする蛍光
体を製造する場合は、空気、酸素、窒素、水素、少量の
水素を含有する窒素やアルゴンなどを使用することが好
ましいが、酸化性雰囲気で原子価を保ちやすいEu3+
を付活イオンとする酸化物を主相とする蛍光体を製造す
る場合は、空気や酸素などの酸化性ガスが好ましい。ま
た還元性雰囲気で原子価を保ちやすいEu2+等を付活イ
オンとする酸化物を主相とする蛍光体を製造する場合
は、水素や、少量の水素を含む窒素やアルゴンなどの還
元性ガスが好ましい。
【0030】また、硫化物や酸硫化物を主相とする蛍光
体を製造する場合は、空気、酸素、窒素、水素、少量の
水素を含有する窒素やアルゴン、硫化水素を含有する窒
素やアルゴン、二硫化炭素を含有する窒素やアルゴンな
どを使用できるが、特に、硫化水素や二硫化炭素を含有
する窒素やアルゴンが好適である。
【0031】微細な液滴を乾燥して金属塩粒子を形成す
る前に分級して、重量平均粒子径を0.5〜20μm
で、90重量%の微細な液滴が重量平均粒子径の2倍以
下の粒径に調整することが望ましい。このように粒度分
布の狭い液滴から蛍光体粒子を製造すると、平均粒子径
が0.1〜15μmの範囲の蛍光体粒子を得ることがで
き、蛍光膜形成時の塗布特性を良好にすることができ
る。乾燥前に除かれた微細な液滴は、回収して原料の金
属塩水溶液として再使用することができる。
【0032】微細な液滴の重量平均粒子径が0.5μm
より小さな液滴が増えると、得られる蛍光体粒子が極度
に小さくなり、蛍光体スラリーは粘度が高くなって蛍光
膜の塗布特性が低下する。20μmより大きな液滴が増
えると、得られる蛍光体粒子が極度に大きくなって、緻
密で高精細の蛍光膜を形成し難くなる。より好ましく
は、分級により重量平均粒子径を1〜10μmで、90
重量%の微液滴が重量平均粒子径の2倍以下の粒径の微
細な液滴とするのがよい。
【0033】熱分解合成炉における蛍光体粒子の生産効
率を上げるためには、分級時に液滴同伴気体の単位体積
当たりの液滴体積を2倍以上に濃縮することが好まし
い。分級器としては、重力分級器、遠心分級器、慣性分
級器などを使用できるが、その中でも慣性分級器が、同
伴する気体の一部と共に、粒子径範囲の下限未満の液滴
を除去することができ前記の濃縮に好適である。
【0034】微細な液滴の乾燥方法としては、凍結乾燥
や減圧乾燥なども可能であるが、加熱乾燥が好適であ
る。例えば、前記のノズルを収容する円筒容器の下方に
乾燥用の加熱帯を設けることにより、微細な液滴が降下
する間に乾燥させることも可能である。
【0035】加熱乾燥した金属塩粒子は、100℃以上
に加温された状態で熱分解合成炉に移行することが望ま
しい。100℃を下回ると、乾燥時に発生した水蒸気が
凝縮して金属塩粒子を部分的に溶解して凝集し、所望の
形状や粒径を有する蛍光体粒子を得ることがむずかしく
なる場合がある。
【0036】熱分解合成は、熱分解合成温度が500〜
1900℃で、反応時間が0.5秒間〜10分間の範囲
に調整することが好ましい。熱分解合成温度が500℃
を下回ったり、反応時間が0.5秒間を下回ると、金属
塩を十分に熱分解することができず、蛍光体を生成でき
ない。また、結晶性が低い上に、付活剤イオンが結晶内
部を十分に付活できないため、発光特性が低くなる。1
900℃を上回ったり、反応時間が10分間を上回る
と、エネルギーの浪費となる。
【0037】結晶性が高く発光特性の良好な、酸化物を
主相とする蛍光体を生成するためには、熱分解合成温度
を900℃〜1900℃、加熱時間を0.5秒〜10分
の範囲に調整することが好ましく、熱分解合成温度を1
000℃〜1900℃、加熱時間を0.5秒〜10分の
範囲内に調整するのがより好ましい。
【0038】結晶性が高く発光特性の良好な、硫化物を
主相とする蛍光体を生成するためには、熱分解合成温度
を500℃〜1100℃、加熱時間を0.5秒〜10分
の範囲に調整することが好ましく、600℃〜1050
℃、加熱時間を0.5秒〜10分の範囲内に調整するの
がより好ましい。
【0039】結晶性が高く発光特性の良好な、酸硫化物
を主相とする蛍光体を生成するためには、熱分解合成温
度を700℃〜1300℃、加熱時間を0.5秒〜10
分の範囲に調整することが好ましく、800℃〜120
0℃、加熱時間を0.5秒〜10分の範囲内に調整する
のがより好ましい。
【0040】熱分解合成は、一段で行ってもよいが、前
段の熱分解合成で所望の結晶相を含有する蛍光体粒子を
得た後に、再加熱処理してもよい。再加熱処理は、例え
ば密閉容器に充填した状態で行うことができる。この再
加熱処理は、蛍光体粒子の結晶性を一層高めると共に、
付活剤イオンを結晶内部に均一に導入して付活させるこ
とにより、発光特性の良好な球状蛍光体を得るのに有効
である。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例でさらに詳細に説明す
る。 (実施例1)蛍光体の化学組成が(Y0.94Eu0.062
3 となるように硝酸イットリウムと硝酸ユーロピウム
をそれぞれ水に溶解し、少量の硝酸を添加して溶質濃度
Cが0.3(モル数/水溶液1kg)の均質な金属塩水
溶液を作成して原料溶液とした。図3のような断面V字
型で2つの平滑面を有する直線状ノズルを用い、気体噴
出口から1MPaに加圧された空気を噴出し、原料溶液
供給口から原料溶液を供給してノズルエッジより液滴を
放出した。
【0042】この液滴を慣性分級器で分級して、液滴の
重量平均粒子径が5μmで、90重量%の液滴が10μ
m以下の粒径に調整した。この液滴を空気中で200℃
に加熱乾燥して金属塩粒子を得た。この金属塩粒子を2
00℃に保持して熱分解合成炉に搬送し、最高温度が1
600℃の電気炉内で10秒間滞留させて熱分解合成し
て酸化物蛍光体粒子を得た。
【0043】得られた蛍光体粒子についてX線回折でパ
ターンを調べたところ、不純物相を有しない単相の蛍光
体が生成していることが分かった。また、蛍光体の表面
は滑らかで粒径の揃った球状をなし、その平均粒径は1
μmだった。この蛍光体粒子に対して波長254nm紫
外線を照射して発光スペクトルを測定したところ、良好
な赤色発光を示した。
【0044】(実施例2)蛍光体の化学組成が(Ba
0.9 Eu0.1 )O・MgO・5Al2 3 となるように
硝酸バリウム、硝酸ユーロピウム、硝酸マグネシウム、
硝酸アルミニウムをそれぞれ水に溶解し、少量の硝酸を
添加して溶質濃度Cが0.3(モル数/水溶液1kg)
の均質な溶液を作成して原料溶液とした。実施例1と同
じノズルを用い、水素を2体積%含有する窒素を1MP
aに加圧して噴出口から噴出し、原料溶液供給口から原
料溶液を供給してノズルエッジより液滴を放出した。
【0045】この液滴を慣性分級器を使用して分級し
て、液滴の重量平均粒子径が5μmで90重量%の微液
滴が10μm以下の粒径の液滴に調整すると共に、液滴
同伴気体の単位体積当たりの液滴体積を5倍に濃縮し
た。分級された微液滴を200℃で加熱乾燥して金属塩
粒子を得た。この金属塩粒子を200℃に保持して熱分
解合成炉に搬送して、最高温度が1600℃の熱分解合
成炉内で10秒間熱分解合成して酸化物蛍光体粒子を得
た。
【0046】得られた蛍光体粒子についてX線回折でパ
ターンを調べたところ、不純物相を有しない単相の蛍光
体が生成していることが分かった。また、蛍光体表面は
滑らかで粒径の揃った球状をなし、その平均粒径は1μ
mだった。この蛍光体粒子に対して波長254nm紫外
線を照射して発光スペクトルを測定したところ、良好な
青色発光を示した。
【0047】(実施例3)ZnSを主相とする硫化物蛍
光体粒子を製造した。硫化物蛍光体に含有される銀と塩
素の濃度が0.01重量%となるように硝酸亜鉛水溶液
に、硝酸銀水溶液及び塩化ナトリウム水溶液、さらに、
チオ尿素水溶液を添加して、溶質濃度Cが0.3(モル
数/水溶液1kg)の均質な溶液を作成して原料溶液と
した。実施例1と同じノズルを用い、窒素を1MPaに
加圧して噴出口から噴出し、原料溶液供給口から原料溶
液を供給してノズルエッジより液滴を放出した。
【0048】この液滴を慣性分級器を使用して分級し
て、液滴の重量平均粒子径が5μmで90重量%の微液
滴が10μm以下の粒径の液滴に調整した。分級された
微液滴を200℃で加熱乾燥して金属錯体粒子を得た。
その後、随伴気体に微量の硫化水素を添加混合し、20
0℃に保温しながら熱分解合成炉に搬送して、最高温度
が1000℃の熱分解合成炉に導入して10秒間熱分解
合成して酸化物蛍光体粒子を得た。
【0049】得られた蛍光体粒子についてX線回折でパ
ターンを調べたところ、不純物相を有しない単相の蛍光
体が生成していることが分かった。また、蛍光体表面は
滑らかで粒径の揃った球状をなし、その平均粒径は1μ
mだった。この蛍光体粒子に対して加速電圧25kVの
電子線を照射して発光スペクトルを測定したところ、良
好な青色発光を示した。
【0050】(実施例4)蛍光体の化学組成が(Y0.96
Eu0.042 2 Sとなるように硝酸イットリウムと硝
酸ユーロピウムをそれぞれ水に溶解し、さらに、チオ尿
素水溶液と微量のリン酸カリウムを添加して溶質濃度C
が0.3(モル数/水溶液1kg)の均質な溶液を作成
して原料溶液とした。実施例1と同じノズルを用い、窒
素を1MPaに加圧して噴出口から噴出し、原料溶液供
給口から原料溶液を供給してノズルエッジより液滴を放
出した。
【0051】この液滴を慣性分級器を使用して分級し
て、液滴の重量平均粒子径が5μmで90重量%の微液
滴が10μm以下の粒径の液滴に調整すると共に、液滴
同伴気体の単位体積当たりの液滴体積を5倍に濃縮し
た。分級された微液滴を200℃で加熱乾燥して金属塩
粒子を得た。その後、微量の硫化水素を随伴気体に添加
混合し、200℃に保温しながら熱分解合成炉に搬送し
て、最高温度が1150℃の熱分解合成炉に導入して1
0秒間熱分解合成して酸硫化物蛍光体粒子を得た。
【0052】得られた蛍光体粒子についてX線回折でパ
ターンを調べたところ、不純物相を有しない単相の蛍光
体が生成していることが分かった。また、蛍光体表面は
滑らかで粒径の揃った球状をなし、その平均粒径は1μ
mだった。この蛍光体に対して加速電圧25kVの電子
線を照射して発光スペクトルを測定したところ、良好な
赤色発光を示した。
【0053】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、粒度分布が狭く、凝集粒子が少なく、球状で、か
つ高純度で化学組成が均一な蛍光体粒子を製造すること
ができ、ブラウン管、蛍光ランプ、PDPなどに適した
均質で緻密な高輝度蛍光膜の形成を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において蛍光体原料溶液を液滴化するた
めに使用するノズルの1例であって、1つの平板状平滑
面を有するノズルの斜視図である。
【図2】図1のノズルにおけるA−A’断面図である。
【図3】本発明において蛍光体原料溶液を液滴化するた
めに使用するノズルのもう1つの例であって、2つの平
板状平滑面を有し、平滑面先端で高速流体を衝突させて
微細な液滴を形成するノズルの斜視図である。
【図4】図3のノズルにおけるA−A’断面図である。
【図5】本発明において蛍光体原料溶液を液滴化するた
めに使用するノズルのさらにもう1つの例であって、微
細な液滴をノズルの周囲に放出させるために、平滑面の
先端部を環状で外向けに形成したノズルの斜視図であ
る。
【図6】図5のノズルにおけるB−B’断面図である。
【図7】本発明において蛍光体原料溶液を液滴化するた
めに使用するノズルのさらに別の例であって、円錐状平
滑面を有するノズルの断面図である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体の構成金属元素を含有する溶液か
    ら蛍光体粒子を製造する方法において、予め前記溶液を
    調製しておき、平滑面の後方に高圧気体の噴出口を有
    し、前記平滑面の中間部に前記溶液の供給口を有し、前
    記平滑面の先端から微細な液滴を放出するノズルを用
    い、前記噴出口から前記平滑面に向けて噴出された前記
    高圧気体は前記平滑面から離れることなく高速気体流を
    形成して流下する間に、前記供給口から前記溶液を供給
    し、前記高速気体流が前記溶液を前記平滑面に押し付け
    て薄膜流となし、前記平滑面の先端から微細な液滴とし
    て放出し、前記液滴を乾燥し、加熱して熱分解合成する
    ことにより蛍光体を得ることを特徴とする蛍光体粒子の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 蛍光体の構成金属元素を含有する溶液か
    ら蛍光体粒子を製造する方法において、予め前記溶液を
    調製しておき、少なくとも先端部が断面V字型の平滑面
    を有し、前記平滑面の後方に高圧気体の噴出口を有し、
    前記平滑面の少なくとも一方の面の中間部に前記溶液の
    供給口を有し、前記平滑面の先端から微細な液滴を放出
    するノズルを用い、前記噴出口から前記平滑面に向けて
    噴出された前記高圧気体は前記平滑面から離れることな
    く高速気体流を形成して流下する間に、前記供給口から
    前記溶液を供給し、前記高速気体流が前記溶液を前記平
    滑面に押し付けて薄膜流となし、前記断面V字型の平滑
    面の先端で前記高速気体流を衝突させて前記溶液の微細
    な液滴を放出し、前記液滴を乾燥し、加熱して熱分解合
    成することにより蛍光体を得ることを特徴とする蛍光体
    粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ノズルの平滑面が円錐状をなし、そ
    の先端より前記微細な液滴を放出することを特徴とする
    請求項1記載の蛍光体粒子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記円錐状平滑面の後方に高圧気体の噴
    出口を設けるとともに、円錐状ノズルの中心先端部にも
    高圧気体の噴出口を設けて微細な液滴を形成することを
    特徴とする請求項3記載の蛍光体粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記蛍光体の構成金属元素の金属塩を溶
    解した水溶液を用いることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の蛍光体粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属塩水溶液に溶解している金属塩
    の少なくとも10重量%が硝酸塩又は酢酸塩であること
    を特徴とする請求項5記載の蛍光体粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記金属塩水溶液にフラックスを添加し
    て調製することを特徴とする請求項5又は6記載の蛍光
    体粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記液滴を分級した後、熱分解合成する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    蛍光体粒子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記分級により、前記液滴の重量平均粒
    子径を0.5〜20μmの範囲で、かつそれらの90重
    量%が重量平均粒子径の2倍以下の粒径に調整すること
    を特徴とする請求項8記載の蛍光体粒子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記分級と同時に、前記液滴の気体中
    の体積濃度を2倍以上に濃縮することを特徴とする請求
    項8又は9記載の蛍光体粒子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ノズルを熱分解合成炉内に配置
    し、前記ノズルから放出される液滴を、該液滴に随伴す
    る前記酸化性ガス、還元性ガス又は不活性ガス雰囲気下
    で熱分解合成を行うことを特徴とする請求項1〜10の
    いずれか1項に記載の蛍光体粒子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記熱分解合成を加熱温度500〜1
    900℃、加熱時間0.5秒〜10分の範囲に調整して
    行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に
    記載の蛍光体粒子の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記蛍光体が酸化物を主相とする蛍光
    体であり、前記熱分解合成を酸化性ガス雰囲気下で加熱
    温度を900〜1900℃、加熱時間を 0.5秒〜1
    0分の範囲に調整して行うことを特徴とする請求項12
    記載の蛍光体粒子の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記蛍光体が硫化物を主相とする蛍光
    体であり、前記熱分解合成は硫化性ガス雰囲気下で加熱
    温度500〜1100℃、加熱時間0.5秒〜10分の
    範囲に調整して行うことを特徴とする請求項12に記載
    の蛍光体粒子の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記蛍光体が酸硫化物を主相とする蛍
    光体であり、前記熱分解合成は酸化性ガス雰囲気下で加
    熱温度700〜1300℃、加熱時間0.5秒〜10分
    の範囲に調整して行うことを特徴とする請求項12に記
    載の蛍光体粒子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003206480A (ja) * 2001-10-23 2003-07-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイ装置
JP2006206892A (ja) * 2004-12-28 2006-08-10 Showa Denko Kk 蛍光体及びその製造方法並びにランプ
WO2008018582A1 (fr) * 2006-08-11 2008-02-14 Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd. Oxyde d'yttrium activé à l'europium et son procédé de fabrication

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