JP2001220154A - ガラス基板の製造方法およびガラス基板の製造装置 - Google Patents

ガラス基板の製造方法およびガラス基板の製造装置

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JP2001220154A JP2000025414A JP2000025414A JP2001220154A JP 2001220154 A JP2001220154 A JP 2001220154A JP 2000025414 A JP2000025414 A JP 2000025414A JP 2000025414 A JP2000025414 A JP 2000025414A JP 2001220154 A JP2001220154 A JP 2001220154A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の平滑性および形状精度に優れ、磁気デ
ィスクなどの記録媒体に最適なガラス基板を、安価で大
量に生産することを可能とするガラス基板の製造方法お
よび製造装置を提供する。 【解決手段】 加熱軟化したガラス素材を加圧成形し、
外径φXと厚さYの関係がX>40Yなるガラス基板を
成形する加圧成形工程と、加圧成形工程の後ガラス基板
を冷却する冷却工程と、ガラス基板を取り出す工程とを
含むガラス基板の製造方法。冷却工程において、加圧成
形工程後のガラス基板を、その中心部の温度が周辺部の
温度よりも低い温度勾配となる条件で冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク等の
記録媒体に最適なディスク用ガラス基板を、大量かつ安
価に生産するガラス基板の製造方法、及びガラス基板の
製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の分野、特に磁気ディス
クにおいては、小型化、薄型化、高容量化などの高性能
化が進んでおり、それに伴い、高密度磁気記録媒体への
要求が高まっている。ガラス基板を用いた磁気記録媒体
は、高剛性、高硬度で平滑化が容易であって、高密度
化、高信頼性化に極めて有利なことから検討が盛んであ
る。
【0003】従来、磁気ディスク用ガラス基板は、所定
のサイズに切り抜かれた後、平滑な表面を得るために基
板を研磨する研磨法により製造されてきた。しかしなが
ら、近年、基板表面には超平滑性が要求され、研磨工程
には技術的にも非常に難しい高い精度が求められるよう
になり、こうした基板を1枚1枚研磨する製造方法は、
多くの工程を要し、製品が高価になるという欠点があっ
た。
【0004】一方、ガラス素材を加熱、成形、冷却し、
金型成形面を高精度で転写するプレス成形法は、後加工
を必要としないため、安価で生産性が高く、かつ高品質
である。従って、光学素子製造の分野では既に数多くの
検討がなされ、実用化が図られている。
【0005】しかしながら、磁気ディスク用ガラス基板
の様に外径が大きく、基板厚が薄く、外径と基板厚との
比が大きなもの(例えば、2.5インチサイズの磁気デ
ィスク用ガラス基板では、外径65mm、基板厚み0.6
35mmで、外径と基板厚との比は、約100:1)を成
形することは、光学素子の様に、レンズ厚と外径との比
が比較的小さく、曲率を持つものを成形する時とは違っ
た技術課題を有する。
【0006】例えば特開平8−231231号公報に
は、ダイプレートおよびダイに金型を保持し、ダイプレ
ートおよびダイを介して金型を均一に冷却し、ガラスレ
ンズの面精度を安定にするレンズ成形装置を用いた方法
が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外径φ
Xと厚さYの関係がX>40Yなるような薄肉のガラス
基板を成形するときには、このような冷却方法では、金
型温度の均一性は改善されるものの、金型は外周部から
冷えていく。そのため、成形されたガラス基板も外周部
から冷却され、固化していく。成形されたガラス基板に
は、冷却時熱収縮によりひずみが発生し、外周部より固
化していくために中心部に応力が集中し、ガラス基板に
クラックが入ったり、著しい場合には、割れるという重
大な欠陥が発生した。そのため、安価で生産性の優れた
プレス成形法によりガラス基板を生産することができな
かった。
【0008】近年では特にガラス基板を薄く、表面を超
平滑にする要望があり、基板厚みが薄くなるほど、また
金型転写面を超平滑にするほどその傾向が強くなり、プ
レス成形法で、ガラス基板を製造することは困難であっ
た。
【0009】したがって本発明の目的は、上記従来技術
の欠点を解消し、超平滑な表面を有し外径と基板厚との
比が大きな、磁気ディスクなどの記録媒体に最適なガラ
ス基板を、プレス成形により製造するための、ガラス基
板の製造方法およびガラス基板の製造装置を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のガラス基板の製造方法は、加熱軟化したガ
ラス素材を加圧成形し、外径φXと厚さYの関係がX>
40Yなるガラス基板を成形する加圧成形工程と、加圧
成形工程の後ガラス基板を冷却する冷却工程と、ガラス
基板を取り出す工程とを含むガラス基板の製造方法であ
って、冷却工程において、加圧成形工程後のガラス基板
を、その中心部の温度が周辺部の温度よりも低い温度勾
配となる条件で冷却することを特徴とする。
【0011】この構成によれば、冷却工程において、成
形ガラス基板は中心部から固化が始まり、冷却時に発生
する熱収縮による歪みの集中を防止することができる。
従って、外径の大きな、薄いガラス基板の成形時に発生
するクラックおよびソリを防止することができる。
【0012】この製造方法は、特にガラス基板の厚み
が、1mm以下である薄いガラス基板に好適である。上
記構成における冷却工程において、加圧成形工程での圧
力よりも低い圧力下で、加圧成形工程後のガラス基板を
ガラス転移点近傍の所定温度まで冷却することが望まし
い。
【0013】本発明のガラス基板の製造装置は、加熱軟
化したガラス素材を成形金型内に配し、加圧成形により
外径φXと厚さYの関係がX>40Yなるガラス基板を
製造する製造装置であって、成形金型に接するヒータ表
面に、冷却用の流体を流すための1系統以上の流路を形
成したことを特徴とする。この構成により、上記のガラ
ス基板の製造方法における冷却条件を容易に充足するこ
とが可能である。
【0014】上記構成において、流路に流体を流すこと
により、加圧成形されたガラス基板が、その中心部にお
いて周辺部よりも温度が低くなる温度勾配を持つように
構成する。また、流路を、ヒータ表面の中心部から周辺
部に向かって流体が流れるように形成することが望まし
い。
【0015】さらに、流路の成形金型との接触面積を、
成形金型に接するヒータ表面の面積の10〜30%とす
ることが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0017】図1は、本発明の実施の形態におけるガラ
ス基板成形装置の概略を示す断面図である。この装置
は、ガラス基板成形用素材4を用いて、ガラス基板19
を成形するように構成されている。ガラス基板成形用素
材4は載置台15に供給され、硝材チャック16によ
り、チャンバー12内に移送される。成形されたガラス
基板19は、冷却工程用の冷却上ヒータ17と冷却下ヒ
ータ18間に移載され、徐冷された後、成形装置から取
り出される。
【0018】ガラス基板成形用金型は、上型1、下型
2、及び規制部材3から構成されている。上型1は、所
望の表面粗さのガラス基板19を得るための上型成形面
1aを備えている。下型2は、上型1とほぼ同軸上に対
向配置され、所望の表面粗さのガラス基板19を得るた
めの下型成形面2aを備えている。規制部材3は、成形
完了時に上型1と下型2の間に形成される空隙の高さを
規制する。
【0019】金型成形面の表面粗さ(中心線平均表面粗
さ:Ra)は、磁気ディスク用としては5nm以下が適
当で、望ましくは2nm以下、さらに望ましくは1nm
以下である。
【0020】また、空隙は成形するガラス基板厚により
異なるが、ガラス基板の厚さとほぼ同じであり最大でも
1mm程度である。
【0021】ガラス基板成形用金型(規制部材3を含
む)は、タングステンカーバイト( WC)を主成分とす
る超硬合金により形成されるとともに、上型成形面1
a、下型成形面2aは所望の表面粗さに加工され、白金
( Pt)系の合金保護膜により被覆されている。
【0022】上型1は、チャンバー12内に断熱板8を
介して支持された上ヒータ6に固定されている。また、
下型2は、シリンダ11により上下駆動されるシリンダ
ロッド10上に断熱板9を介して支持された下ヒータ7
に固定されている。上下ヒータ6、7に固定された成形
金型の裏面に接するヒータ表面6a,7aには、図2に
示した、冷却用の流体を流すための流路20a、20b
または20cが形成されている。
【0023】図2(a)に示す流路20aは、ヒータ中
心部からヒータ周辺部に至る螺旋状の溝として形成され
ている。中心部にはヒータ部を貫通した供給口21が設
けられ、この穴より流路20に冷却用流体を供給し、排
出口22より排出する。それにより、金型の面内の温度
分布を制御することができる。このような温度分布の制
御により、加圧成形後のガラス基板を、中心部が周辺部
よりも低い温度条件で冷却できる。
【0024】また、図2(b)に示す流路20bの様
に、中心部と周辺部に分割された別個の螺旋状の溝を設
け、供給条件を個別に制御することも効果的である。さ
らに、金型温度を計測しながら、冷却流体の流量を制御
することもできる。また、図2(c)に示す流路20c
の様に、中心部から周辺部に向かって放射状に形成され
た溝であっても良い。この場合には、中心部の供給口2
1より冷却流体を供給し、周辺部では、成形室内に排出
している。中心部から冷却することによって、冷却時の
熱収縮による歪みは蓄積されず、薄く、径の大きなガラ
ス基板でも、割れたり、クラックが入ったりせずに成形
できる。
【0025】ヒータ表面6a,7aに形成された冷却用
の流体を流すための流路20a、20bまたは20cの
成形金型との接触面23の面積は、成形金型のヒータ面
側の面積の10〜30%であることが望ましい。30%
以上になると、ヒータ6、7から金型への熱伝導への影
響が顕著になり、加熱効率が低下する。10%以下にな
ると冷却の効率が低下し、温度制御が難しくなる。
【0026】冷却用流体としては、非酸化性ガスが望ま
しく、金型およびヒータの酸化を防止する観点およびコ
ストの観点からも窒素ガスが最適である。
【0027】リング状の規制部材3は、下型2のフラン
ジ面に、成形完了時、上型1と下型2との空隙が成形ガ
ラス基板19の厚みになるような高さで載置されてい
る。
【0028】ガラス基板成形用素材4としては、ソーダ
ライムガラス、アルミノシリケートガラスなどが使用で
きる。
【0029】次に、上記構成のガラス基板成形装置を用
いてガラス基板を成形する工程について説明する。
【0030】まず、載置台15に供給されたガラス基板
成形用素材4は、チャンバー12外から硝材チャック1
6により、窒素雰囲気のチャンバー12内における下型
成形面2a上のほぼ中央に載置される。載置後、シリン
ダ11により下型2をゆっくりと上昇させ、ガラス基板
成形用素材4が上型成形面1aに接するまで下型2が上
昇した時点で、ヒータ6,7の電源が入れられる。ヒー
タ6,7によりガラス基板成形用素材4は加熱され、素
材内部が所定温度(ガラス粘度が7.1ポアズになる温
度)に達するまで加熱は続けられる。加熱に伴いガラス
基板成形用素材4は膨張し、上下型1、2が固定されて
いることによって変形を生じ、バブルを巻き込むことも
あるので、下型2は低荷重により保持されている。
【0031】ガラス基板成形用素材4が内部まで加熱軟
化された後、シリンダ11により下型2に400〜20
0kg/cm2の圧力がかけられる。それによりガラス
基板成形用素材4は加圧成形され、下型2が上昇し規制
部材3が上型1のフランジ部に当たったところで加圧に
よる変形は終了する。このときガラス基板成形用素材4
は、上型1と下型2が規制部材3の介在により形成する
空隙と同じ厚さを有するガラス基板19に成形されてい
る。
【0032】高荷重が保持されたまま、変形が終了した
時点でヒータ6、7の電源は切断され、上型1、下型
2、規制部材3、および成形されたガラス基板は冷却工
程に入る。冷却工程では、成形時の圧力よりも減圧した
300〜50kg/cm2の圧力に変更する。これによ
り、冷却時における金型と成形ガラス基板の熱収縮の差
によるダメージを防止するとともに、熱収縮による歪み
に起因する変形、特に平坦度の悪化を防止することがで
きる。
【0033】冷却工程では、ヒータ面の金型下面との接
触部の表面に設けた冷却用の流路20に窒素ガスを流す
ことにより、成形金型の面内において、中心部が周辺部
よりも温度が低い状態での冷却を実現する。これによ
り、成形ガラス基板は中心部から固化が始まり、冷却時
に発生する熱収縮による歪みの集中を防止することがで
き、外径の大きな、薄いガラス基板の成形時に発生する
クラックおよびソリを防止することができる。
【0034】冷却時における中心部と周辺部のガラス基
板の温度勾配としては、3℃/cm以上20℃/cm以
下が好ましく、5℃/cm以上10℃/cm以下がより
好ましい。20℃/cm以上になると歪みの除去が困難
になり、ガラス基板の平坦度に悪影響を与える。また、
3℃/cm以下の場合には、冷却時間が長くなり、生産
性が低くなる。ガラス基板の温度勾配は、予めガラス基
板と同一形状のガラス基板の内部に熱電対温度計を埋め
込み、同一冷却条件での温度を測定することによって知
ることができる。なお、温度勾配は、冷却開始後その温
度差がほぼ一定になった時点での温度差より算出した。
【0035】成形ガラス基板の温度が、ガラス転移温度
近傍まで下がったら、更に圧力を下げて10kg/cm
2以下の圧力に減圧し、50℃以上冷却する。これによ
り、成形ガラス基板の金型からの離型が確実になる。そ
の後、シリンダ11により下型2を下降させ原点位置に
戻す。成形金型内に残った成形ガラス基板19は、搬送
パッド(図示せず)により、冷却工程用の冷却上ヒータ
17と冷却下ヒータ18間に移載され、徐冷された後、
成形装置から取り出され、成形は終了する。
【0036】以下に、更に具体的な実施例を、外径65
mm、厚さ0.635mmの磁気ディスク用ガラス基板
を製造した場合について示す。
【0037】
【実施例】図2(a)に示すヒータ面を持つ上下ヒータ
6、7を有する図1に示す構造のガラス基板成形装置を
用いて、外径20mm、厚さ7mmのマーブル形状のソ
ーダライムガラス (ガラス転移点温度Tg=539℃)
から成るガラス基板成形用素材4を成形した。用いた金
型の表面粗さはRa1nmであった。
【0038】ガラス基板成形用素材4をチャンバー12
の外から硝材チャック16でつかみ、窒素雰囲気のチャ
ンバー12内における下型成形面2a上のほぼ中央に載
置した。
【0039】載置後、下型2をシリンダ11によりゆっ
くりと上昇させて、ガラス基板成形用素材4が上型成形
面1aに接するまで上昇したところでヒータ6,7の電
源を入れた。この時点において、シリンダ11による下
型2の圧力を2kg/cm2とした。金型温度が750
℃になるまで加熱し、1分間経過後、シリンダ11によ
る下型2の圧力を380kg/cm2として加圧し、成
形を行った。下型2が上昇し規制部材3が上型1のフラ
ンジ部に当たったところヒータ6、7の電源を切り、冷
却工程に移った。
【0040】冷却工程では、圧力を200kg/cm2
にまで減圧し、冷却用の窒素を毎分60Lの条件で、流
路20aに流した。中心部と中心から30mmの位置で
の温度測定結果から、この条件での温度勾配は、5℃/
cmであった。
【0041】ガラス基板成形用金型の温度が540℃に
なった時点で、更に圧力を10kg/cm2に減圧し、
450℃まで冷却した。
【0042】その後、シリンダ11により下型2を下降
して原点位置に戻した。成形金型内に残ったガラス基板
19は、搬送パッドにより冷却上ヒータ17と冷却下ヒ
ータ18間に移載し、徐冷した後、成形装置から取り出
し、成形を終了した。
【0043】得られた成形ガラス基板(試料1)は、金
型成形面の形状が転写され、表面粗さは、金型と同じ1
nmの超平滑な表面を持った、平坦度5μmのものであ
った。
【0044】表面粗さは原子間力顕微鏡(AFM)を用
い、10μm角で測定し、平坦度はZYGO社製レーザ
干渉計GPIを用い測定した。
【0045】加圧成形後の冷却工程における圧力(減圧
条件)、および冷却時の温度勾配を変えて、成形ガラス
基板(試料2〜5)を製造するとともに、比較例とし
て、冷却窒素を流さない条件(試料6)、および加圧成
形後減圧しない条件(試料7)で成形ガラス基板を製造
した。上記試料についての測定結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1からわかるように、比較例試料6の冷
却窒素を流さない冷却条件では、中心部の温度が、周辺
部より高い温度条件になり、クラックによる割れが発生
した。また、加圧成形後減圧しない条件で製造した試料
7では、ガラス基板の離型が困難であっただけでなく、
製造したガラス基板には、光学顕微鏡により擦り傷が観
察された。
【0048】本発明のガラス基板製造装置を用いて製造
した試料2〜5は、キズの発生もなく、金型成型面を高
精度に転写し、表面粗さRa1nmの超平滑面を持つガ
ラス基板であった。
【0049】なお、上記の実施例では図2(a)の冷却
流路を持つヒータを用いたが、図2(b)、(c)の冷
却流路を持つヒータの場合も同様の結果が得られた。
【0050】
【発明の効果】本発明のガラス基板の製造方法お、よび
ガラス基板の製造装置によれば、外径と基板厚との比が
大きなガラス基板の成形に際して、超平滑な表面を持
ち、うねりのないガラス基板を、成形後の後加工を必要
とすることなく得られる。従って、安定した品質の磁気
ディスク用ガラス基板を安価に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるガラス基板成形装
置の概要を示す断面図
【図2】本発明の実施の形態における冷却用流路を表面
に持つヒータの平面図
【符号の説明】
1 上型 1a 上型成形面 2 下型 2a 下型成形面 3 規制部材 4 ガラス基板成形用素材 5 硝材受け皿 6 上ヒータ 6a 上ヒータ表面 7 下ヒータ 7a 下ヒータ表面 8 上断熱板 9 下断熱板 10 シリンダロッド 11 シリンダ 12 チャンバー 13 予熱上ヒータ 14 予熱下ヒータ 15 載置台 16 硝材チャック 17 冷却上ヒータ 18 冷却下ヒータ 19 ガラス基板 20a,b,c 流路 21 供給口 22 排出口 23 接触面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 富士夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D112 AA02 AA24 BA03 BA10 GB03 GB04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱軟化したガラス素材を加圧成形し、
    外径φXと厚さYの関係がX>40Yなるガラス基板を
    成形する加圧成形工程と、前記加圧成形工程の後前記ガ
    ラス基板を冷却する冷却工程と、前記ガラス基板を取り
    出す工程とを含むガラス基板の製造方法であって、前記
    冷却工程において、前記加圧成形工程後のガラス基板
    を、その中心部の温度が周辺部の温度よりも低い温度勾
    配となる条件で冷却することを特徴とするガラス基板の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ガラス基板の厚みが、1mm以下で
    あることを特徴とする請求項1記載のガラス基板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記冷却工程において、前記加圧成形工
    程での圧力よりも低い圧力下で、前記加圧成形工程後の
    ガラス基板をガラス転移点近傍の所定温度まで冷却する
    ことを特徴とする請求項1記載のガラス基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 加熱軟化したガラス素材を成形金型内に
    配し、加圧成形により外径φXと厚さYの関係がX>4
    0Yなるガラス基板を製造する製造装置において、前記
    成形金型に接するヒータ表面に、冷却用の流体を流すた
    めの1系統以上の流路を形成したことを特徴とするガラ
    ス基板の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記流路に流体を流すことにより、加圧
    成形されたガラス基板が、その中心部において周辺部よ
    りも温度が低くなる温度勾配を持つように構成したこと
    を特徴とする請求項4記載のガラス基板の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記流路を、前記ヒータ表面の中心部か
    ら周辺部に向かって流体が流れるように形成した請求項
    6記載のガラス基板の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記流路の前記成形金型との接触面積
    が、前記成形金型に接するヒータ表面の面積の10〜3
    0%であることを特徴とする請求項4記載のガラス基板
    の製造装置。
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