JP3982229B2 - ガラス基板のプレス成形装置及びプレス成形方法 - Google Patents

ガラス基板のプレス成形装置及びプレス成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスクなどの記憶媒体に最適な磁気ディスク用ガラス基板のプレス成形装置及びプレス成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気ディスク用ガラス基板は、所定のサイズに切り抜かれた後、平滑な表面を得るために基板を研磨する研磨法により製造されてきた。しかしながら、近年、基板には超平滑性が要求され、研磨工程には技術的にも非常に難しい高い精度が求められるようになり、こうした基板を1枚1枚研磨する製造方法は多くの工程を要するため、製品が高価になるという欠点があった。
【0003】
一方、ガラス素材を加熱、成形、冷却し、金型部成形面を高精度で転写するプレス成形方法は、後加工を必要としないため、安価で生産性が高く、かつ高品質である。したがって、光学素子の製造分野では、既に多くの検討がなされ実用化が図られている。しかしながら、磁気ディスク用ガラス基板のように外形が大きく、基板厚が薄く、外径と板厚との比が大きなものを成形することは、光学素子の場合とは違った課題を有している。
【0004】
すなわち、磁気ディスク用ガラス基板に要求される形状は、面のうねりができるだけ小さいこと(平坦度)、特に高速回転時における磁気ヘッドの追従性を高めるために、同一半径上でのうねりを抑えることが求められている。
【0005】
成形の冷却工程で、金型上下面の間で温度差が生じると、ガラス基板は上下の熱収縮のタイミングがずれるため、反りが生じる。例えば、上型の温度が下型の温度より高い状態で冷却されると、基板上側の熱収縮のタイミングが遅れるため、上側面が凹状に反りが発生する。したがって、上下同一の温度で冷却し、可能な限り反りの発生を抑える必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、プレス成形に用いられる成形機を対称構造とするのは困難であり、上下型の放熱能力が同一にできないため、冷却工程では上下型の温度をそれぞれ独立かつ精度良く調整する必要がある。例えば水冷方式を用いれば、冷却スピードを上げ生産性を高めることができるが、冷却能力が高すぎるために上下型の温度差のコントロールが難しくなり、基板形状(平坦度)のばらつきが大きくなる欠点が生じる。また、ガスを使った冷却は、微調整においては水冷方式に比べてコントロール性には優れるものの、冷却速度において水冷方式に劣り生産性の面で問題がある。
【0007】
また、ガラス基板の反りは、主に冷却工程においてガラス素材のガラス転移点温度(Tg)から歪点(Ps)の間の温度差によって発生するので、生産性と基板の品質を両立するために、冷却工程を3工程に分け、成形温度〜Tg点までを急冷し、Tg点〜Ps点(徐冷温度領域または徐冷領域)までを金型部の温度を微調整しながら徐冷し、Ps点から基板取り出し温度までを急冷することが望ましい。
【0008】
しかし、ヒートシンク部を固設し、冷媒の流量にて急冷、徐冷を調整しようとすると、金型部の熱容量が増大し、所望の冷却速度や効率の良い冷却が実現できないという問題を生じる。
【0009】
本発明の目的は、かかる従来の問題に鑑み、生産性の向上を目指した急速冷却、基板性能をコントロールするための徐冷却及び温度微調整を可能とするガラス基板のプレス成形装置及びプレス成形方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のガラス基板のプレス成形装置は、ヒータ部を含んだ上下の金型部を有し、前記上下の金型部の間にガラス素材を配置し、ガラス基板をプレス成形するガラス基板のプレス成形装置において、前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面との接触又は非接触が可能な上下のヒートシンク部と、該上下のヒートシンク部を移動させる駆動手段と、前記上下のヒートシンク部を前記駆動手段を駆動して前記上下の金型部の前記プレス成形面と反対側の面と接触させることにより構成される急冷手段と、前記上下のヒートシンク部を前記駆動手段を駆動して前記上下の金型部の前記プレス成形面と反対側の面と非接触とさせることにより構成される徐冷手段とを備え、前記上下のヒートシンク部は、前記上下の金型部との接触面近傍に気体の冷却媒体の通路と、該気体の冷却媒体の通路の前記接触面と反対側に液体の冷却媒体の通路と、を有することを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明のガラス基板のプレス成形装置は、前記気体の冷却媒体の通路は、水平断面がらせん状であることを特徴とする。
【0016】
本発明のガラス基板のプレス成形方法は、ヒータ部を含んだ上下の金型部を有し、前記上下の金型部の間にガラス素材を配置し、加熱工程、加圧工程、冷却工程を含み、ガラス基板をプレス成形するガラス基板のプレス成形方法において、前記冷却工程は、所定の温度領域に応じて、上下のヒートシンク部を前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面と接触させることにより前記上下の金型部を急冷する急冷工程と、その後、前記上下のヒートシンク部を前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面と非接触とさせることにより前記上下の金型部を徐冷する徐冷工程と、さらにその後、前記上下のヒートシンク部を前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面と再接触させることにより前記上下の金型部を急冷する急冷工程とを備え、前記冷却媒体として液体と気体とを用い、前記急冷工程には液体を用い、前記徐冷工程には気体を用いることを特徴とする
【0017】
また、本発明のガラス基板のプレス成形方法は、前記冷却工程は、前記上下のヒートシンク部をそれぞれ上下の収容部へ収容し、該上下のヒートシンク部を冷却する冷却工程を備えることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明のガラス基板のプレス成形方法は、前記冷却媒体としての液体と気体とが、同一の冷却媒体の通路に切り替えて導入されることを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明のガラス基板のプレス成形方法は、前記ヒートシンク部に切替バルブを設け、同一の冷却媒体の通路に、前記急冷工程においては、前記冷却媒体として液体を導入し、前記徐冷工程においては、前記冷却媒体として気体を導入するよう切り替えることを特徴とする。
【0021】
本発明のガラス基板のプレス成形方法は、ヒータ部を含んだ上下の金型部を有し、前記上下の金型部の間にガラス素材を配置し、加熱工程、加圧工程、冷却工程を含み、ガラス基板をプレス成形するガラス基板のプレス成形方法において、前記冷却工程は、所定の温度領域に応じて、液体の冷却媒体が冷却通路に導入されている上下のヒートシンク部を前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面と接触させることにより前記上下の金型部を急冷する急冷工程と、その後、前記上下のヒートシンク部を前記上下の金型部に接触させたまま、前記液体の冷却媒体を排出するとともに、気体の冷却媒体を冷却通路に導入して前記上下の金型部を徐冷する徐冷工程と、さらにその後、前記上下のヒートシンク部を前記上下の金型部に接触させたまま、前記液体の冷却媒体を冷却通路に導入して前記上下の金型部を急冷する急冷工程とを備えることを特徴とする。
【0022】
また、本発明のガラス基板のプレス成形方法は、前記冷却工程において、前記金型部の冷却速度を前記冷却媒体の供給量にて調整することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、ガラス基板のプレス成形における冷却工程において、生産性の向上を目指した急速冷却と、基板性能をコントロールするための徐冷却及び温度微調整とが可能となる。
【0024】
以下に、本発明を用いたガラス基板のプレス成形における冷却工程について、図を参照しながら説明する。
【0025】
図1は冷却方式による、金型の温度変化(冷却特性)を示したものである。
【0026】
ここで、冷却1は、20℃の塊を金型部裏面に押し当てた場合、冷却2は水冷されている塊を金型部裏面に押し当てた場合である。これらを組み合わせてヒートシンク部の接触/非接触の切り替えを併用することにより、冷却3に示すように、徐冷領域での冷却速度を調整することが可能となる。
【0027】
以下に、本発明を用いた冷却方式について説明する。
【0028】
(方式1)
軟化したガラスをプレスした後、ヒートシンク部を金型部の裏面に押当てることにより、急速冷却を可能とする。ここで、金型部とヒートシンク部の温度と熱容量の差により、冷却速度が決定される。基板内に熱ひずみを残さないために徐冷しなければならない温度領域(徐冷領域)では、ヒートシンク部の冷却媒体の流量調整、またはヒートシンク部と金型部の接触と非接触の切り替えによって調整する。
【0029】
このように構成したヒートシンク部においては、金型部の熱容量の低減を図ることができ、冷却速度の向上が可能となる。
【0030】
(方式2)
ヒートシンク部とそれを収容する収容部とを設ける。収容部は冷媒によって常時冷却されている。これにより、ヒートシンク部は、(1)収容部に収容、(2)金型部裏面に接触、(3)収容部と金型部の中間、の3箇所に位置することができ、ヒートシンク部の冷却と温度調整、金型部の冷却、ヒートシンク部の温度分布の均一化等が可能となる。
【0031】
このように分割構成としたヒートシンク部においては、ヒートシンク部に冷却配管を含まないので、ヒートシンク部と金型部とが接触している間も、冷却媒体が接触により熱を吸収して、流路内で温度分布が変わることが無い。これにより、接触面の温度分布を一定に保つことができ、金型部のより均一な冷却が可能となる。
【0032】
ここで、ヒートシンク部と金型部との熱容量の差に応じて、上記冷却工程において、複数回に亘って、金型部とヒートシンク部との接触若しくは非接触を繰り返しても良い。
【0033】
(方式3)
冷却工程において、急冷時は液体の冷却媒体、徐冷または温度微調整が必要な時はガスを冷却媒体として用い、金型温度の微調整を行う。
【0034】
図2は、水とガスを冷却媒体として用いたときの、金型の温度変化を示す。
【0035】
図に示されるように、水は急冷、ガスは徐冷の特徴を示す。この特徴を用いて、金型温度が徐冷領域に達したときに冷却媒体を水からガスに切り替えれば、金型部を容易に徐冷することができる。さらに、金型が徐冷領域を下回ったとき、再度水冷に切り替えることにより、冷却時間を短縮でき生産性を向上することができる。
【0036】
なお、これらの方式は、単独で実施しても良いし、組み合わせて実施しても良い。
【0037】
(実施例)
図3を参照して本発明の一実施形態に係るガラス基板のプレス成形装置の構成を説明する。
【0038】
本ガラス基板のプレス成形装置においては、装置を収容するチャンバー(不図示)内において、シリンダ6を有するプレス機に下ベース10bが配置され、その上に下部ユニット20b及びこれと対向するように支持部材を介して上部ユニット20aが配置されている。ここで、下部ユニット20bと上部ユニット20aの基本的な構造は同一である。下部ユニット20bは、下ベース10b上に金型支持筒7を介して金型部である下ヒータ2b及び規制リング8を備える下金型1bが設置され、金型支持筒7の内部には、ベースに設置された移動手段である下昇降装置11bにより、下ベース10bと金型部の間を上下に自在に移動可能であり、冷却配管4を備える下ヒートシンク部3bが設置されている。
【0039】
このように構成されたガラス基板のプレス成形装置においては、ガラス材料9が、図には記載していない移載機により下金型1bの成形面上に置かれる。そして、上下金型1a、1bは、上下ヒータ2a、2bによりガラス材料9の軟化点近傍まで加熱される。加熱されたガラス材料9は一定時間保持された後、シリンダ6を介してプレス機5で加圧され、規制リング8により厚み規制されたガラス基板に成形される。この成形後、上下金型1a、1bはガラス材料9のガラス転移点温度以下まで冷却され、その後上金型1aは上昇される。成形されたガラス基板は、図には記載していない移載機によりチャンバーの外に取り出される。また、チャンバーは、真空排気または不活性ガスをパージできる機構を有し、ヒータ2や金型1が高温状態で、酸化等による劣化を防ぐため、この間チャンバー内を、真空または不活性な雰囲気に保つ。
【0040】
このように構成されたガラス基板のプレス成形装置においては、金型周辺の上下ヒートシンク部3a、3bは駆動手段である昇降装置11a、11bにより、金型部(金型とヒータを合わせた部分)の裏面と接触又は非接触の状態にすることができ、金型部の冷却は、金型部裏面にヒートシンク部3a、3bを押し当てることによって行う。
【0041】
図4に水冷配管の実施例を示す。図のようにヒートシンク部3には冷却水の通路が設けられており、そこに冷却水の配管4を接続して冷却水を流す。冷却水の導排出は、図4(a)のようにそれぞれ独立した配管を用いる方法や、図4(b)のように同軸二重管等を用いる方法がある。このヒートシンク部を金型部裏面に押し当てると、金型部は急速に冷却され、離すと雰囲気への放熱のみになるので金型部は徐冷される。このようなヒートシンク部の動作または冷却媒体の流量調整により、冷却速度をコントロールする。
【0042】
図5は、他の実施例を示す。ここでは、ヒートシンク部16は、収容部15により摺動可能に支持され、収容部15は水で冷却されている。以下この方式を分割方式と呼ぶ。
【0043】
図6に本実施例における冷却動作の概要を示す。金型部の温度をT1、ヒートシンク部の温度をT2、収容部の温度をT3とする。
【0044】
(1)ヒートシンク部16が収容部15に収容されている状態では、T2≧T3の関係が成り立つため、ヒートシンク部16から収容部15に熱が流れる。
【0045】
(2)ヒートシンク部16が所定の温度になったところで保持状態にする。ここで、ヒートシンク部16の温度を均一化することができる。
【0046】
(3)ヒートシンク部16を金型部に押し当てると、単位面積あたりT1−T2に比例する熱が、金型部からヒートシンク部16に流れ冷却される。
【0047】
このように構成されたヒートシンク部においては、前述のように、ヒートシンク部16の動作により金型部の冷却速度をコントロールすることができ、さらに、ヒートシンク部と金型部とが接触している間も接触面の温度分布が均一となるので、金型部のより均一な冷却が可能となる。
【0048】
また、冷却媒体として、冷却効率の良い液体と効率が比較的悪い気体を併用することにより、徐冷時の温度コントロールにおいて、ヒートシンク部と金型部との接触/非接触または冷却水の流量調整だけでなく、ガスを用いた冷却を行うことにより、さらに高精度な温度調整が可能になる。
【0049】
図7は、2種類の冷却媒体(水とガス)に対して、同一の冷却通路を用いる別の実施例を示したものである。ガスと水は切替バルブ12を用いて、急冷時は水冷及びヒートシンク部と金型部との接触/非接触により温度調整を行い、温度を微調整しなければならない徐冷領域では冷却媒体をガスに切替え、ガス流量を調整して金型部の温度調整を行う。
【0050】
図8に2媒体併用冷却の別の実施例を示す。
【0051】
ここでは、水とガスの流路を別々に設け、ガスの流路は、(c)に示すように、水平断面がらせん状である冷却媒体の通路を設け、このガス流路を(a)のようにヒートシンク部に設ける場合や(b)のように金型部に設ける場合等がある。このように構成した実施例においては、水とガスの流路を別々に設けたことにより、急冷時は、水冷による急速冷却が可能となり、徐冷時は、金型との接触面近傍に設けたらせん状配管により、接触面の温度を均一に保った徐冷が可能となる。
【0052】
なお、本実施例は、方式1のヒートシンク部と組み合わせても良いし、方式2の分割式ヒートシンク部と組み合わせて実施しても良い。
【0053】
図8(a)は、ヒートシンク部の接触面近傍にらせん状のガス配管と水冷配管とを設けた実施例であり、例えば、急冷時は、液体の冷却媒体を導入したヒートシンク部を金型部に接触させ、その後の徐冷時は、ヒートシンク部を金型部に接触させたまま、液体の冷却媒体を排出するとともに、ガスの冷却媒体を導入し金型部を徐冷し、さらにその後の急冷時は、ヒートシンク部を金型部に接触させたまま、液体の冷却媒体を導入し金型部を急冷する。
【0054】
図8(b)は、ヒートシンク部には水冷配管を設け、金型部にガス配管を設けた実施例であり、例えば、急冷時は、液体の冷却媒体を導入したヒートシンク部を金型部に接触させ、その後の徐冷時は、ヒートシンク部を金型部と非接触とさせるとともに、ガスの冷却媒体を導入し金型部を徐冷し、さらにその後の急冷時は、ガスを排出するとともに、ヒートシンク部を金型部に接触させて金型部を急冷する。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、ガラス材料のプレス成形において、上下金型の温度を精度良く調整しながら冷却することにより、残留応力による歪みや反りを最小限に抑え、平坦度に優れるガラス基板を得ることができる。これによって、この基板を情報記録媒体としたときに、高密度で高信頼性のものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却方式と金型温度との関係を示した図である。
【図2】水冷及びガス冷却時の金型の温度変化を示した図である。
【図3】本発明の実施形態に係るガラス基板のプレス成形装置の構成図である。
【図4】ヒートシンク部内の冷却媒体通路の構造を示した図である。
【図5】分割式ヒートシンク部の構造を示した図である。
【図6】分割式ヒートシンク部を用いた冷却動作の概要を示した図である。
【図7】液体及び気体を併用した冷却方式の概要を示した図である。
【図8】液体及び気体を併用した冷却方式の構成を示した図である。
【符号の説明】
1 金型
2 ヒータ
3 ヒートシンク部
4 冷却配管
5 プレス機
6 シリンダ
7 金型支持筒
8 規制リング
9 ガラス材料
10 ベース
11 昇降装置
12 切替えバルブ
13 冷却ガス配管
15 分割方式の収容部
16 分割方式のヒートシンク部
20a 上部ユニット
20b 下部ユニット

Claims (8)

  1. ヒータ部を含んだ上下の金型部を有し、前記上下の金型部の間にガラス素材を配置し、ガラス基板をプレス成形するガラス基板のプレス成形装置において、
    前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面との接触又は非接触が可能な上下のヒートシンク部と、
    該上下のヒートシンク部を移動させる駆動手段と、
    前記上下のヒートシンク部を前記駆動手段を駆動して前記上下の金型部の前記プレス成形面と反対側の面と接触させることにより構成される急冷手段と、
    前記上下のヒートシンク部を前記駆動手段を駆動して前記上下の金型部の前記プレス成形面と反対側の面と非接触とさせることにより構成される徐冷手段とを備え
    前記上下のヒートシンク部は、前記上下の金型部との接触面近傍に気体の冷却媒体の通路と、該気体の冷却媒体の通路の前記接触面と反対側に液体の冷却媒体の通路と、を有することを特徴とするガラス基板のプレス成形装置。
  2. 前記気体の冷却媒体の通路は、水平断面がらせん状であることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板のプレス成形装置。
  3. ヒータ部を含んだ上下の金型部を有し、前記上下の金型部の間にガラス素材を配置し、加熱工程、加圧工程、冷却工程を含み、ガラス基板をプレス成形するガラス基板のプレス成形方法において、
    前記冷却工程は、所定の温度領域に応じて、上下のヒートシンク部を前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面と接触させることにより前記上下の金型部を急冷する急冷工程と、
    その後、前記上下のヒートシンク部を前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面と非接触とさせることにより前記上下の金型部を徐冷する徐冷工程と、
    さらにその後、前記上下のヒートシンク部を前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面と再接触させることにより前記上下の金型部を急冷する急冷工程とを備え
    冷却媒体として液体と気体とを用い、前記急冷工程には液体を用い、前記徐冷工程には気体を用いることを特徴とするガラス基板のプレス成形方法。
  4. 前記冷却工程は、前記上下のヒートシンク部をそれぞれ上下の収容部へ収容し、該上下のヒートシンク部を冷却する冷却工程を備えることを特徴とする請求項に記載のガラス基板のプレス成形方法。
  5. 前記冷却媒体としての液体と気体とが、同一の冷却媒体の通路に切り替えて導入されることを特徴とする請求項3又は4に記載のガラス基板のプレス成形方法。
  6. 前記冷却工程において、前記上下の金型部の冷却速度を前記冷却媒体の供給量にて調整することを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のガラス基板のプレス成形方法。
  7. ヒータ部を含んだ上下の金型部を有し、前記上下の金型部の間にガラス素材を配置し、加熱工程、加圧工程、冷却工程を含み、ガラス基板をプレス成形するガラス基板のプレス成形方法において、
    前記冷却工程は、所定の温度領域に応じて、液体の冷却媒体が冷却通路に導入されている上下のヒートシンク部を前記上下の金型部のプレス成形面と反対側の面と接触させることにより前記上下の金型部を急冷する急冷工程と、
    その後、前記上下のヒートシンク部を前記上下の金型部に接触させたまま、前記液体の冷却媒体を排出するとともに、気体の冷却媒体を冷却通路に導入して前記上下の金型部を徐冷する徐冷工程と、
    さらにその後、前記上下のヒートシンク部を前記上下の金型部に接触させたまま、前記液体の冷却媒体を冷却通路に導入して前記上下の金型部を急冷する急冷工程とを備えることを特徴とするガラス基板のプレス成形方法。
  8. 前記冷却工程において、前記金型部の冷却速度を前記冷却媒体の供給量にて調整することを特徴とする請求項に記載のガラス基板のプレス成形方法。
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