JP4037510B2 - 板状ガラスの製造装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融ガラスをプレスして板状ガラスを成形する板状ガラスの製造装置及び方法に関し、特にハードディスク等で用いられる磁気記録媒体用のガラス基板など、高度な平坦度が要求されるプレスガラスの製造に適した板状ガラスの製造装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードディスク装置に用いられる磁気記録媒体の面記録密度は、著しい勢いで伸び続けている。1990年以降その記録密度は年率約60%で増加し、現在、1平方インチ当たり2Gビット以上の記録密度を有するハードディスク用記録媒体が既に出現している。ハードディスク装置は、高速回転する磁気記録媒体上で、アクチュエータにより支承された磁気ヘッド(スライダ)を媒体の半径方向に走査することによって情報の読み出し及び書き込みを行う。磁気ヘッドは、磁気記録媒体の高速回転により生じる空気流により、磁気記録媒体の情報記録面に対し僅かな隙間を空けて浮上する。現在、磁気ヘッドの記録面に対する浮上量は僅か40nm〜50nm程度であり、更なる高密度化への要求と相俟って、浮上量の極小化の要求が更に厳しくなっている。
【0003】
安定した磁気ヘッドの浮上量を確保することが、安定した情報の読み出し及び書き込みの上で重要である。安定した磁気ヘッドの浮上量を確保し、また上記浮上量の極小化を実現するためには、磁気記録媒体の表面を極めて高精度に平坦化すること、特に磁気記録媒体に用いられる基板を平坦化することが極めて重要な要素技術である。
【0004】
一方、磁気記録媒体に用いられるアルミ製基板に代わるものとして、近年ガラス製基板が注目され、その研究開発が盛んである。ガラス製基板は、アルミ製基板に比して、一般的に強度及び平坦度の面で優れている。ガラス製基板は、溶融したガラス(これを、ガラスコブという)を上型及び下型を用いてプレスしたものを、冷却後、研磨し、必要な表面処理(例えば、イオン交換法による化学強化)を施して成形される。
【0005】
従来、溶融ガラスのプレスを行う製造装置においては、その量産性を向上させるために、溶融ガラスの連続プレスを可能とするターンテーブルを備えたものが用いられている。ターンテーブルの円周方向に沿って複数の下型が備えられ、順次上型の設置位置に溶融ガラスを供給する。上型及びそれを駆動するエアシリンダは、任意の支持構造によって垂下支持され、下型上の溶融ガラスに対するプレスを行う。プレスにより成型されたディスク状のガラス成形品は、上記製造装置から搬出され、自然冷却を経て、次工程、すなわち研磨、表面処理の工程へと引き渡される。
【0006】
上記プレス工程において、下型及び上型は常時適正な温度範囲に維持されることが必要である。型を所定の温度範囲に加熱することにより、型と溶融ガラスとの間の熱交換が良好となり、亀裂や反りのないガラス成形品が歩留まり良く生産できる。従って、一般的に上記製造装置においては、型の近傍に高周波コイルなどの型の加熱装置を備えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記加熱装置は、下型を支持する上記ターンテーブルに悪影響を与えることがある。下型はターンテーブルの上面に配置されており、加熱装置からの熱は下型を介して又は直接に、ターンテーブルの上面側に至って、これを加熱する。ターンテーブルの下面側は熱源に晒されていないので、ターンテーブルの上面側のみが該熱によって膨張し、その結果、水平に保たれた下型のプレス面に僅かな傾き、及び位置ずれを生じさせる。
【0008】
また、プレスを行う上記製造装置の近傍には、ガラスを溶融し、維持するためのガラス溶融炉が配置されている。ガラス溶融炉内で、溶融ガラスを1200℃程度に保つ必要があるため、ガラス溶融炉からの熱は、上記上型を支持する支持構造に熱的影響を与えることがある。ガラス溶融炉に近い位置の上記支持構造の部材が熱により僅かに変形を受けると、水平に保たれた上型のプレス面に僅かな傾き、及び位置ずれを生じさせる。
【0009】
両型のプレス面の傾き及び位置ずれが、ガラス成形品の平坦度に影響を与えることは明らかである。プレス面の傾きや位置ずれにより、プレス時に溶融ガラスに掛かる圧力が均一に分布せず、その結果、ガラス成形品の肉厚が不均一となる、いわゆる「偏肉」を生じさせる。記録密度の向上と共に、上記磁気記録媒体の平坦度の要求が更に厳しくなることが予想されるので、上記熱による型の傾き及び位置ずれを最小限に抑える装置の開発が急務である。
【0010】
従って本発明の目的は、上記熱による型の傾き及び位置ずれを最小限に抑える板状ガラスの製造装置及び方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、板状ガラスの製造装置において、回転自在に支承されたターンテーブルと、上記ターンテーブルの円周方向に沿って配置され、溶融ガラスを受け入れる複数の下型と、上記下型の移動経路上で該下型に対向配置されると共に、上記下型に向けて移動して該下型とで上記溶融ガラスのプレスを実現する少なくとも一つの上型と、上記上型を支承する支持構造と、上記ターンテーブル及び上記支持構造の両方を冷却する冷却手段とを備えた構成を有する。上記冷却手段は、熱によるターンテーブル又は支持構造の変形を抑え、上型と下型との間の微細な平行度及び位置決めを維持する。
【0012】
請求項2記載の本発明は、更に少なくとも上記下型を加熱する加熱手段を備えると共に、上記冷却手段が、上記ターンテーブル内で液体を循環させることにより、上記加熱手段の加熱によるターンテーブルの反りを補正する構成を有する。
【0013】
請求項3記載の本発明は、上記冷却手段が、上記ターンテーブル内に液体を導くための流入口と、上記ターンテーブルから液体を排出するための流出口と、一端が上記流入口に連結し、他端が上記流出口に連結した上記ターンテーブル内の円周方向に沿って延びている液体流路とを備えた構成を有する。
【0014】
請求項4記載の本発明は、上記上型の支持構造が、上記ターンテーブルの回転軸と一体にされて上記ターンテーブル上で垂直に延びるシャフトと、該シャフトに連結され該シャフトから水平に延びて上記上型を支承する水平支持部材とを有し、上記冷却手段が、上記シャフトの長さ方向に沿って液体を循環させることにより、熱による上記シャフトの反りを補正する構成を有する。
【0015】
請求項5記載の本発明は、上記冷却手段が、上記水平支持部材内で液体を循環させることにより、熱による上記水平支持部材の反りを補正する構成を有する。
【0016】
請求項6記載の本発明は、上記ターンテーブル及び上記支持構造の間で連続する液体流路を形成した構成を有する。
【0017】
請求項7記載の本発明は、ターンテーブルの円周方向に沿って配置された複数の下型に、溶融ガラスを受け入れ、上記下型の移動経路上で該下型に対向配置するよう支持構造によって支承された上型を、上記下型に向けて移動して該下型とで上記溶融ガラスのプレスを実現する板状ガラスの製造方法において、上記ターンテーブル及び上記支持構造の両方を冷却しつつ上記溶融ガラスのプレスを行うことにより、上記上型と上記下型との相対的な傾き及び位置ずれを補正する構成を有する。
【0018】
請求項8記載の本発明は、上記ターンテーブル及び上記支持構造の両方の冷却は、上記ターンテーブル及び上記支持構造内で液体を循環させて行う構成を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に沿って詳細に説明する。本実施形態では、本発明をハードディスク装置に用いられる磁気記録媒体の基板となるガラス製基板を成形するための製造装置に適用した例を示す。尤も、本発明は、磁気記録媒体以外の情報記録媒体、例えば光記録媒体、光情報記録媒体等に用いられるガラス製基板、カメラ用フィルタ、マスクブランクスなど、高い平坦度を要求される板状ガラスの製造装置に広く適用できるものである。
【0020】
図1及び図2は、本発明を適用した上記ガラス製基板の製造装置を示す装置外観の側面図及び平面図である。製造装置1は、溶融ガラスを供給し、プレスし、その反りを修正し、搬出するための各装置を備えている。本製造装置1により成形されたディスク状のガラス成形品は、搬出装置2により搬出され、図示しない自然冷却搬送路上に移され、ここでの冷却の後、次工程である研磨工程に渡される。
【0021】
これら図において製造装置1は、駆動装置3により回転駆動されるターンテーブル4を備える。駆動装置3は、精度高く水平に設置された装置枠体5に固定されており、そのテーブル設置面3aの水平が保たれている。ターンテーブル4は、このテーブル設置面3aに対し固定され、その結果、ターンテーブル4は精度高く水平を維持しながら回転駆動されるものである。一つの実施例においてターンテーブル4は、直径950mm、厚さ50mmの金属円盤である。ターンテーブル4の上面周縁近くには、16個の下型6a〜6pが設置されている。各下型6は、ターンテーブル4の上面の同一円周上に等間隔で並んで配置されている。図1においては、他の構成要素を明示するため、一部の下型を省略している点に留意されたい。各下型6は、ターンテーブル4に開けた取付孔4a(図4を参照)にその下半部を挿入することによりしっかりと固定され、そのプレス面は水平に保たれている。下型6は、基本的には、上面にプレス面を有する円柱状本体と、その周囲を覆う、円柱状本体に対し相対的に移動可能な胴型とで構成されるが、これは従来から用いられている一般的下型と同じものであるので、ここではその詳細な構成についての説明を省略する。下型6は、ターンテーブル4の1/16ステップ回転(1ステップでターンテーブルを1/16回転させる)によって、その円周上を移動される。
【0022】
製造装置1は、上記下型6の移動経路上に、溶融ガラスの供給、プレス、反り修正及び搬出を行うための各種装置を備える。溶融ガラスの供給は、図示しない溶融炉からのチューブ状溶融ガラス(1200〜1250℃)を、図示しない切断装置によって切断し、下型6のプレス面へ落下させることによって達成される。上記溶融炉及び切断装置は、装置枠体5から上方に立ち上げられた図示しない支持構造により、図2における破線位置Aに設置され、その直下に来る下型(図では、下型6a)上に溶融ガラス、すなわちガラスコブを供給する。
【0023】
上記溶融ガラスのプレスは、プレス用上型7によって達成される。プレス用上型7は、後述する支持構造11に支承されたエアシリンダ8の駆動軸によって垂下支持され、且つ下型6に対し接離する方向に移動自在とされる。プレス用上型7の下降動作によって、下型6上の溶融ガラスに対するプレスを行う(ガラスの温度は1000〜1100℃)。プレス用上型7は、図2における位置Bに設置されており、その直下に来る下型(図では、下型6c)上の溶融ガラスをプレスし、1.3mm厚程のディスク状に成形する。上記ディスク状ガラスの反り修正は、上記プレス用上型7の下流に連続して配置された複数の反り修正用上型9によって達成される。本実施形態においては、上記プレス用上型7による溶融ガラスのプレスは、1.5〜2秒程度という短い時間で行われるので、上型とガラス成形品の接触時間は短く、プレス後のガラス成形品の表裏と各型との間の熱交換は不均一となる。そのため、プレス後に1又は複数の反り修正用上型による反りの修正が必要となる。各反り修正用上型9は、基本的には上記プレス用上型7と同様に、円柱状本体とこれに相対移動可能な胴型で構成され、また、エアシリンダ10によって垂下支持されている。本実施形態においては、3基の反り修正用上型9及びエアシリンダ10が備えられ、これらは、図2における位置C、D、Eにおいて、後述する支持構造11によって支承されている。
【0024】
プレス用及び反り修正用のエアシリンダ8及び10は、装置枠体5上に設置された支持構造11によって支承されている。支持構造11は、三角配置された3本の支持シャフト12、13a及び13bと、その間に渡され、直接的にエアシリンダ8及び10を支承及びガイドする2つの水平支持部材14及び15から構成されている。3本の支持シャフトのうちの2本(支持シャフト13a及び13b)は、装置枠体5上に固定されており、他の1本(支持シャフト12)は、ターンテーブル4の回転軸と一体にされ、その回転に伴って回転するように構成されている。各水平支持部材14及び15は、その三角形状の各頂点に、上記3本のシャフトを貫通するための取付孔16a〜16c(図7を参照)を有しており、該取付孔を各支持シャフトに対し挿入し固定することによって、支持構造11の枠組み構造が形成される。ここで、上記ターンテーブル4上の支持シャフト12は、その回転に伴って回転されるので、支持シャフト12と各水平支持部材14及び15との連結は固定的ではなく、軸受け部材12a(図3を参照)を介して達成される。
【0025】
上記各水平支持部材14及び15には、上記プレス用及び反り修正用の上型を備えるエアシリンダ8及び10を支承及びガイドするための貫通孔17a〜17d(図7を参照)が形成されている。上方の水平支持部材14は、実質的に各エアシリンダ8及び10の動力源を支持しており、その各貫通孔17a〜17dを通してその駆動軸を下方に至らせている。下方の水平支持部材15の各貫通孔17a〜17dは、各上型7、9を高精度に傾きなく下降させるためのガイドとして機能する。すなわち、貫通孔17a〜17dには、内壁を高精度に加工した円筒状のガイド部材18が固定される。ここに上記動力源の駆動軸に自在継ぎ手を用いてリンクした、上型を支承するシャフトを摺動自在に保持させる。支持構造11を構成する各支持シャフト12、13a及び13b、並びに水平支持部材14及び15は、安定して上型を支持する必要があることから、十分な剛性が必要とされる。一つの実施例では、各支持シャフトを直径80〜100mmの中実の鋼で成形し、水平支持部材を25〜30mm厚の鋳鉄で成形した。
【0026】
次に、本実施形態に係る製造装置1は、更に上型及び下型を加熱するための加熱装置20及び21を有する。下型加熱装置20は、図1において一部示されているように、ターンテーブル4の回転による下型6の円形移動経路の両側に沿って、近接配置された高周波コイルである。下型加熱装置20によって、移動する各下型6a〜6pは常時加熱され、これにより下型上に供給される溶融ガラスとの良好な熱交換が達成される。上型加熱装置21は、図1において一部示されているように、待避位置にある4つの上型7及び9の周囲を囲うように近接配置された高周波コイルである。上型加熱装置21によって、各上型7及び9が常時加熱され、溶融ガラスのプレス時におけるそれとの良好な熱交換が達成される。これら加熱装置20及び21により、各下型6、上型7及び9の温度は、少なくとも溶融ガラスのガラス転移点(約500℃)以上に保たれている。
【0027】
次に、製造装置1に備えられた冷却装置について説明する。本実施形態において冷却装置は、支持シャフト12を冷却するためのシャフト冷却構造30、ターンテーブル4を冷却するためのターンテーブル冷却構造40、下側の水平支持部材15を冷却するための水平支持部材冷却構造50、冷却水を貯溜した貯溜槽及び冷却水をこれら冷却構造内で循環させるためのポンプ(図示せず)を備えて構成される。本実施形態における冷却装置は、上記ポンプによって循環供給される冷水を、上記各冷却構造内で移送し、上記溶融ガラスを供給する溶融炉の熱、及び上記加熱装置20及び21による熱による、支持シャフト12、水平支持部材15及びターンテーブル4の変形を抑えるものである。
【0028】
図3は支持シャフト12を破断して示す図1の要部拡大図であり、これにより上記シャフト冷却構造30が明らかにされている。シャフト冷却構造30は、支持シャフト12の長さ方向略全域に亘って延びる2本の水路31a及び31bを備える。各水路31の上端は、水平支持部材14よりも上部の位置で、図示しない貯溜槽及びポンプへの連結管32a、32bに接続されている。各水路31の下端は、ターンテーブル4の近傍で、ターンテーブル4内の冷却構造40に接続された連結管33a、33bに接続されている。すなわち、連結管32a及び32b、支持シャフト12内の水路31a及び31b、連結管33a及び33b、及び後述するターンテーブル冷却構造40によって、連続した冷水の循環経路が形成されている。貯溜槽内の冷水は、ポンプにより図3における矢印Aから供給され、連結管32a、水路31a、連結管33a、ターンテーブル冷却構造40、連結管33b、水路31b及び連結管33bを順次回って矢印Bに排出され、元の貯溜槽に至る。上記水路を循環することによって温度上昇した冷水は、貯溜槽内で冷却され次の循環に供される。上記各水路31及び32は、中実の支持シャフト12をボーリング加工して形成することができ、一つの実施例では、直径80mmの支持シャフトに、直径11mm、長さ約850mmの水路を、シャフトの中心から15mmの位置で対向して形成した。
【0029】
図4、図5及び図6は、上記ターンテーブル冷却構造40が示された、ターンテーブル4の平面図及び断面図である。図では、製造装置1に設置する前の単体としてのターンテーブル4が示されている。ターンテーブル4は、その中央の領域41に、駆動装置3への取付用のねじ孔4b、並びに支持シャフト12の支持用の孔4c及びねじ孔4dを有している。また、ターンテーブル4は、その周辺の領域42に、下型6を挿入して固定するための取付孔4aを有している。そして、ターンテーブル4は、上記中央の領域41と周辺の領域42とに挟まれた中間の領域43に、上記冷却構造40を備える。
【0030】
ターンテーブル冷却構造40は、流入口44、流出口45、上面側の水路46a〜46h、下面側の水路47a〜47g及び連結路48a〜48nを備える。流入口44は、上記連結管33aに接続され、シャフト冷却構造30の水路31aからの冷却水を、ターンテーブル4内に導く。流出口45は、上記連結管33bに接続され、ターンテーブル4内を循環した冷水を、シャフト冷却構造30の水路31b側へ排出する。上面側水路46a〜46hは、ターンテーブル4の上面に近いところで冷水を通過させ、主としてターンテーブル4の上面側を冷却するものであり、また下面側水路47a〜47gは、ターンテーブル4の下面に近いところで冷水を通過させ、主としてターンテーブル4の下面側を冷却するものである。一つの実施例では、図5で示されるように、上記中間領域43の表面及び裏面を僅かに窪ませ、ここに上面側水路又は下面側水路を構成する溝を形成し、ターンテーブル4とは別体のドーナツ状の閉止板49を固定して、該溝を閉塞し、各水路を形成する。上記連結路48a〜48nは、上面側水路46と下面側水路47の端部で、これらを連続させる。このような構成により、上記上面側水路46a〜46h、下面側水路47a〜47g及び連結路48a〜48nは、流入口44と流出口45とを結び、ターンテーブル4の中間領域43において略螺旋状に連続した水路を形成するものである。すなわち、流入口44から流入した冷水は、順次、上面側水路46a、連結路48a、下面側水路47a、連結路48b、上面側水路46b、連結路48c、下面側水路47b、連結路48d、上面側水路46c、連結路48e、下面側水路47c、連結路48f、上面側水路46d、連結路48g、下面側水路47d、連結路48h、上面側水路46e、連結路48i、下面側水路47e、連結路48j、上面側水路46f、連結路48k、下面側水路47f、連結路48l、上面側水路46g、連結路48m、下面側水路47g、連結路48n及び上面側水路46hを経て、流出口45から排出される。上記冷却構造40により、ターンテーブル4の中間領域43並びにこれに熱的に連続する中央領域41及び周辺領域42が冷却され、熱によるターンテーブル4の変形が最小限に抑えられる。
【0031】
図7及び図8は、上記水平支持部材冷却構造50が示された、水平支持部材15の平面図及び断面図である。図では、製造装置1に設置する前の単体としての水平支持部材15が示されている。水平支持部材15は、支持シャフト12、13a及び13bに挿入するための取付孔16a〜16c、並びにエアシリンダ8及び10のガイド用の貫通孔17a〜17dを備える。
【0032】
水平支持部材冷却構造50は、これら取付孔16及び貫通孔17を避けて水平支持部材15内に形成された水路51、水路51へ冷却水を流入するための流入口52及び水路51から冷却水を排出するための流出口53を備えて構成される。図3に示すように、上記流入口52は、貯溜槽に繋がれた連結管54aに接続され、また上記流出口53は、貯溜槽に繋がれた連結管54bに接続される。図示しないポンプにより、貯溜槽から冷却水が連結管54a及び流入口52を介して水路51内に導かれる(矢印C)。水路51内で冷却水は、図7に示す矢印の経路に従って流れ、流出口53から連結管54bへ排出される(矢印D)。排出された温度上昇した冷却水は、貯溜槽に戻って再冷却され、次の循環に供される。ここで、水平支持部材冷却構造50内に冷却水を循環させる貯溜槽及びポンプは、上記シャフト及びターンテーブルの冷却に用いられるものを兼用してもよく、また別にこれを用意しても良い。
【0033】
実質的に、下型6、上型7及び9は、支持シャフト12、ターンテーブル4及び水平支持部材15によって高精度に支持されているので、これら支持構造の変形は、上型及び下型によって成形されるガラス成形品の品質に直接的に影響を与える。本実施形態においては、製造装置1に備えられた上記冷却装置により、熱源により影響を受ける可能性のある上記支持シャフト12、ターンテーブル4及び水平支持部材15が好適に冷却され、熱膨張によるこれら部材の変形が防止され、その結果、ガラス成形品に悪影響を与える可能性が極小化される。
【0034】
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って詳細に説明した。しかしながら本発明の範囲は、上記実施形態において示した事項には限定されず、特許請求の範囲の記載に基づいて判断されることは明らかである。上記実施形態においては、製造装置の支持構造に影響を与える熱源としての、溶融炉、上型及び下型の加熱装置に近接する支持シャフト12、ターンテーブル4及び下側の水平支持部材15をその冷却の対象とした。しかしながら、熱源による影響が懸念されるならば、他の支持構造、すなわち支持シャフト13a及び13b並びに上側の水平支持部材14に、本発明に係る冷却手段を設置しても良い。また、熱源による影響が懸念されないならば、必ずしも上記実施形態で示した支持構造に対する全ての冷却を実施しなくとも良い。実施形態では、所定の支持構造内部に循環させる冷却用の流体を水としたが、オイルその他の冷媒を用いても良いし、またこのような液体を用いない冷却手段により本発明を実現しても良い。また、実施形態では、ターンテーブルの両面側を冷却するように水路を形成したが、両面の熱膨張の均衡が保たれる限り、熱源に近い側、すなわち上面側のみを冷却するような構造としても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、下型を支承するターンテーブル又は上型を支承する支持構造の熱源による変形が防止される。これによって、上型と下型との間の位置精度、すなわち両プレス面の平行度及び相互の軸心が正確に保たれ、ガラス成形品の偏肉が最小限に抑えられる。
【0036】
特に、ターンテーブル又は上型の支持構造内で、冷却水その他の液体を循環させることにより、確実に且つ効率的にそれらの熱による変形が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したガラス製基板の製造装置を示す装置外観の側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】支持シャフトを破断して示す図1の要部拡大図である。
【図4】ターンテーブルの平面図である。
【図5】図4のA−A線における断面図である。
【図6】図4のB−B線における断面図である。
【図7】下側の水平支持部材の平面図である。
【図8】図7のC−C線における断面図である。
【符号の説明】
1 製造装置
2 搬出装置
3 駆動装置
4 ターンテーブル
5 装置枠体
6 下型
7 プレス用上型
9 反り修正用上型
8、10 エアシリンダ
11 支持構造
12、13 支持シャフト
14、15 水平支持部材
20 下型加熱装置
21 上型加熱装置
30 シャフト冷却構造
31 水路
40 ターンテーブル冷却構造
50 水平支持部材冷却構造
Claims (8)
- 板状ガラスの製造装置において、
回転自在に支承されたターンテーブルと、
上記ターンテーブルの円周方向に沿って配置され、溶融ガラスを受け入れる複数の下型と、
上記下型の移動経路上で該下型に対向配置されると共に、上記下型に向けて移動して該下型とで上記溶融ガラスのプレスを実現する少なくとも一つの上型と、
上記上型を支承する支持構造と、
上記ターンテーブル及び上記支持構造の両方を冷却する冷却手段と、
を備えた板状ガラスの製造装置。 - 少なくとも上記下型を加熱する加熱手段を備えると共に、
上記冷却手段が、上記ターンテーブル内で液体を循環させることにより、上記加熱手段の加熱によるターンテーブルの反りを補正するものである請求項1記載の板状ガラスの製造装置。 - 上記冷却手段が、
上記ターンテーブル内に液体を導くための流入口と、
上記ターンテーブルから液体を排出するための流出口と、
一端が上記流入口に連結し、他端が上記流出口に連結した上記ターンテーブル内の円周方向に沿って延びている液体流路と、
を備えた請求項2記載の板状ガラスの製造装置。 - 上記上型の支持構造が、上記ターンテーブルの回転軸と一体にされて上記ターンテーブル上で垂直に延びるシャフトと、該シャフトに連結され該シャフトから水平に延びて上記上型を支承する水平支持部材とを有し、
上記冷却手段が、上記シャフトの長さ方向に沿って液体を循環させることにより、熱による上記シャフトの反りを補正するものである請求項1、2又は3記載の板状ガラスの製造装置。 - 上記冷却手段が、上記水平支持部材内で液体を循環させることにより、熱による上記水平支持部材の反りを補正するものである請求項4記載の板状ガラスの製造装置。
- 上記ターンテーブル及び上記支持構造の間で連続する液体流路を形成した請求項1、2、3、4又は5記載の板状ガラスの製造装置。
- ターンテーブルの円周方向に沿って配置された複数の下型に、溶融ガラスを受け入れ、上記下型の移動経路上で該下型に対向配置するよう支持構造によって支承された上型を、上記下型に向けて移動して該下型とで上記溶融ガラスのプレスを実現する板状ガラスの製造方法において、
上記ターンテーブル及び上記支持構造の両方を冷却しつつ上記溶融ガラスのプレスを行うことにより、上記上型と上記下型との相対的な傾き及び位置ずれを補正する板状ガラスの製造方法。 - 上記ターンテーブル及び上記支持構造の両方の冷却は、上記ターンテーブル及び上記支持構造内で液体を循環させて行う請求項7記載の板状ガラスの製造方法。
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