JP2001163626A - ガラス基板の製造方法およびガラス基板製造装置 - Google Patents

ガラス基板の製造方法およびガラス基板製造装置

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JP2001163626A
JP2001163626A JP35122199A JP35122199A JP2001163626A JP 2001163626 A JP2001163626 A JP 2001163626A JP 35122199 A JP35122199 A JP 35122199A JP 35122199 A JP35122199 A JP 35122199A JP 2001163626 A JP2001163626 A JP 2001163626A
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glass
molten glass
molding die
molding
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Kazuaki Takagi
一彰 高木
Kunio Hibino
邦夫 日比野
Minoru Onoda
稔 小野田
Fujio Okuyama
冨士夫 奥山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超平滑な表面を有する円板状のガラス基板を
低コストで容易に製造することができるガラス基板の製
造方法および製造装置を提供する。 【解決手段】 溶融炉ノズル15から吐出された溶融ガ
ラス24を下型17a上に載置する。そして、溶融ガラ
ス24を、下型17aおよび上型17cと、下型17a
と上型17cとの空隙を規制するための規制部材17b
とからなる成形用金型を用いて加圧成形することによっ
て、直径Xと厚さYとがX>40Yの関係を満たす円板
状のガラス基板を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス基板の製造
方法およびガラス基板製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の分野、特に磁気ディス
クにおいては、小型化、薄型化、高容量化等の高性能化
が進んでいるが、それに伴って高密度磁気記録媒体への
要求が高まっている。このような要求に応える記録媒体
用の基板として、ガラス基板は、高剛性、高硬度で平滑
化が容易で、高密度化、高信頼性化に極めて有利なこと
から盛んに検討されている。
【0003】従来、磁気ディスク用ガラス基板は所定の
サイズに切断された後、平滑な表面を得るために基板を
研磨する研磨法により製造されてきた。しかしながら、
近年、基板表面には超平滑性が要求され、研磨工程には
技術的にも非常に難しい高い精度が求められるようにな
り、こうした基板を1枚1枚研磨することは工程数も多
く高価であるという欠点があった。
【0004】また、ガラス素材を加熱、成形、冷却し、
成形型の成形面を成形により転写するプレス成形法は、
後加工を必要としないため、安価で生産性が高く、かつ
高品質であるため、ガラス基板製造の分野でも近年提案
され、実用化検討がなされている。
【0005】たとえば、平板状のガラス成形体を得るた
めに、プレス成形に用いる被成形ガラス素材として薄板
状のガラスを用いる方法も提案されている(特開平2−
26843号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、薄板状のガラスを被成形ガラス素材とし
て用いるため、ガラス素材を成形型に配置した時点で、
ガラス素材と成形型との間に空気が入り込み、ガラス基
板にバブルを発生させるという問題があった。特にこの
問題は、ガラス基板表面を平滑にするために金型のプレ
ス面を平滑にするほど生じやすくなる。
【0007】上記問題を解決するため、本発明は、超平
滑な表面を有する円板状のガラス基板を低コストで容易
に製造することができるガラス基板の製造方法およびガ
ラス基板製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のガラス基板の製造方法は、円板状のガラス
基板を製造する方法であって、前記ガラス基板の材料で
あるガラスを溶融して溶融ガラスを得る第1の工程と、
上型および下型と、前記上型と前記下型との空隙を規制
するための規制部材とを備える成形用金型内に前記溶融
ガラスを配置したのち加圧成形することによって、直径
Xと厚さYとがX>40Yの関係を満たす円板状のガラ
ス基板を形成する第2の工程とを含むことを特徴とす
る。上記製造方法では、溶融ガラスを加圧成形すること
によってガラス基板を製造するため、ガラス素材を加熱
する必要がなく短いサイクルタイムでガラス基板を製造
することができ、また、薄肉形状の被成形ガラス素材を
用いた場合と異なりガラス素材と成形型との間に空気が
かみ込むことがなく、ガラス基板の表面にバブルが発生
しやすいといった問題も生じない。したがって、上記製
造方法によれば、超平滑な表面を有する円板状のガラス
基板を低コストで容易に製造することができる。さら
に、上記製造方法では、規制部材を備える成形用金型を
用いているため、直径Xと厚さYとがX>40Yの関係
を満たすような薄い円板状のガラス基板でも、精度よく
超平滑な面をもったガラス基板を製造できる。
【0009】上記ガラス基板の製造方法では、前記規制
部材の熱収縮量が、前記ガラスの熱収縮量よりも小さい
ことが好ましい。上記構成によれば、加圧成形後のガラ
ス基板を成形用金型から容易に分離することができるた
め、超平滑な表面を有するガラス基板を特に低コストか
つ容易に製造できる。従来技術として、特開平1−17
6237号公報では、胴型と、この胴型に摺動可能に嵌
合するレンズ面成形型と、胴型の周囲を保持する胴型ホ
ルダーとを備え、胴型の熱収縮量をレンズ素材の熱収縮
量よりも小さく、胴型ホルダーの熱収縮量をレンズ素材
の熱収縮量よりも大きくしたことを特徴とするレンズ成
形装置を用いた方法が示されている。しかしながら、上
記従来の方法では、冷却の過程で上型の加圧力が常にガ
ラス素材にかかった状態になるため、直径Xと厚さYと
の関係がX>40Yとなるような平板状のガラス基板を
成形する場合には、ガラス素材が上下型に密着し離型す
ることができないという問題があった。特にこの問題
は、ガラス基板表面を平滑にするために金型のプレス面
を平滑にするほど生じやすくなる。本発明の製造方法で
は、前記規制部材の熱収縮量を、前記ガラスの熱収縮量
よりも小さくすることによって、上記問題が生じること
を防止できる。
【0010】上記ガラス基板の製造方法では、前記第2
の工程は、前記溶融ガラスを前記成形用金型に配置する
前に、前記溶融ガラスを冷却する工程を含むことが好ま
しい。上記構成によれば、溶融ガラスの温度を成形型の
耐熱温度にまで低下させることができるため、成形用金
型の寿命を延ばすことができる。
【0011】上記ガラス基板の製造方法では、前記第2
の工程において、前記成形用金型に配置される前記溶融
ガラスの温度がガラス転移点以上の温度であることが好
ましい。上記構成によって、ガラス基板を容易に加圧成
形できる。
【0012】上記ガラス基板の製造方法では、前記第2
の工程において、前記成形用金型に配置される前記溶融
ガラスの温度が、加圧成形する際の温度以上の温度であ
ることが好ましい。上記構成によって、ガラス基板を容
易に加圧成形できる。
【0013】また、本発明のガラス基板製造装置は、ガ
ラス基板を製造するためのガラス基板製造装置であっ
て、前記ガラス基板の材料となるガラスを溶融するため
の溶融炉と、前記溶融炉で溶融された溶融ガラスを冷却
するための冷却手段と、前記冷却手段によって冷却され
た前記溶融ガラスを加圧成形するための成形用金型とを
備え、前記成形用金型は、直径Xと厚さYとがX>40
Yの関係を満たす円板状のガラス基板を製造するための
成形用金型であって、上型および下型と、前記上型と前
記下型との空隙を規制するための規制部材とを備える成
形用金型であることを特徴とする。上記ガラス基板製造
装置によれば、冷却された溶融ガラスを用いてガラス基
板を製造できるため、超平滑な表面を有する円板状のガ
ラス基板を低コストで容易に製造することができる。
【0014】上記ガラス基板製造装置では、前記規制部
材の熱収縮量が、前記ガラスの熱収縮量よりも小さいこ
とが好ましい。上記構成によれば、加圧成形後のガラス
基板を成形用金型から容易に分離することができるた
め、超平滑な表面を有するガラス基板を特に低コストか
つ容易に製造できる。
【0015】上記ガラス基板製造装置では、前記冷却手
段が傾斜ガイドであり、前記溶融ガラスは前記傾斜ガイ
ド上を移動することによって冷却されることが好まし
い。上記構成によって、溶融ガラスを容易に冷却するこ
とができる。また、傾斜ガイドの長さや傾斜角度を変え
ることによって、溶融ガラスが冷却される温度を容易に
制御できる。
【0016】上記ガラス基板製造装置では、溶融ガラス
と反応しないように、前記傾斜ガイドがステンレス鋼か
らなることが好ましい。
【0017】上記ガラス基板製造装置では、前記傾斜ガ
イドの表面に、炭素を主成分とする熱伝導性シートを備
えることが好ましい。上記構成によれば、溶融ガラスが
傾斜ガイドに接すると同時に瞬間的に熱を分散させるこ
とができるため、溶融ガラスの品質を向上させることが
できる。
【0018】上記ガラス基板製造装置では、前記冷却手
段がダクトであり、前記溶融ガラスが前記ダクト内を通
過することによって冷却されることが好ましい。上記構
成によって、溶融ガラスを容易に冷却することができ
る。また、ダクトの長さを変えることによって、溶融ガ
ラスが冷却される温度を容易に制御できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0020】(実施形態1)実施形態1では、本発明の
ガラス基板の製造方法について、一例を説明する。
【0021】実施形態1のガラス基板の製造方法は、円
板状のガラス基板を製造する方法であり、この製造方法
によって製造されたガラス基板は、たとえば磁気ディス
クなどの記録媒体に用いることができる。
【0022】まず、実施形態1のガラス基板の製造方法
に用いることができるガラス基板製造装置10につい
て、一例を図1に示す。なお、図1では、理解を容易に
するためハッチングを一部省略している(以下の図にお
いても同様である)。
【0023】図1を参照して、ガラス基板製造装置10
は、溶融ガラス供給ステージ11および成形ステージ1
2を備えるチャンバ13と、成形されたガラス基板を徐
冷するための冷却炉14と、成形用金型17とを備え
る。チャンバ13内は、窒素ガス雰囲気である。
【0024】溶融ガラス供給ステージ11は、ガラス溶
融炉(図示せず)で溶融された溶融ガラスをチャンバ1
3内に導入するための溶融炉ノズル15と、溶融炉ノズ
ル15から吐出された溶融ガラスを切断するためのシャ
ー16と、成形用金型17の一部である下型17aおよ
び規制部材17bと、下型17aを加熱するための下ヒ
ータ18と、下断熱板19とを備える。そして、下型1
7aは、下ヒータ18に固定され、下ヒータ18は下断
熱板19を介してトラバーサ20に固定されている。ト
ラバーサ20によって、下断熱板19は、下断熱板19
上に配置された下ヒータ18、下型17aおよび規制部
材17bとともに溶融ガラス供給ステージ11と成形ス
テージ12との間を移動できるようになっている。
【0025】成形ステージ12は、上下に移動自在なシ
リンダ21と、シリンダ21に固定された上断熱板22
と、上断熱板22に固定された上ヒータ23と、成形用
金型の一部であり上ヒータ23に固定された上型17c
とを備える。成形時には、下型17aが、上型17cと
略同軸上に対向するように配置される。そして、シリン
ダ21が上下することによって、下型17a上に配置さ
れた溶融ガラス24が下型17aと上型17cとによっ
て成形され、ガラス基板25が得られる。
【0026】下型17a、規制部材17bおよび上型1
7cは、成形用金型17を構成する。規制部材17bの
上下から上型17cと下型17aとが嵌挿された状態の
断面図を図2(a)に、図2(a)の線X−Yにおける
断面図を図2(b)に模式的に示す。規制部材17b
は、成形完了時(下型17aと上型17cとの最近接
時)における下型17aと上型17cとの空隙(両者の
成形面の距離)を規制する部材であり、リング状の形状
を有する。下型17aの成形面と上型17cの成形面と
の距離を規制部材17bによって制御することによっ
て、成形されるガラス基板の厚さが変化する。この距離
は、成形するガラス基板の厚さにより異なるが、最大で
も1mm程度である。
【0027】下型17a、規制部材17bおよび上型1
7cからなる成形用金型17は、たとえば、超硬合金、
セラミクスなどからなる。規制部材17bの熱収縮量
は、成形されるガラスの熱収縮量よりも小さい。具体的
には、成形用金型17の材料として、イゲタロイ(AF
1製、超々微粒合金シリーズ、線熱膨張係数α=58×
10-7(室温〜400℃))を用いることができる。ま
た、下型17aおよび上型17cの成形面は所望の表面
粗さに加工され、白金(Pt)系などの合金保護膜によ
って被覆されている。このときの成形面の中心線平均粗
さ(Ra)は、磁気ディスク用としては5nm以下が適
当で、2nm以下であることが好ましく、1nm以下で
あることが特に好ましい。
【0028】以下、本発明のガラス基板の製造方法につ
いて説明する。本発明のガラス基板の製造方法は、記録
媒体に用いられる円板状のガラス基板を製造する方法で
あって、ガラス基板の材料であるガラスを溶融して溶融
ガラスを得る第1の工程と、上型および下型と、上型と
下型との空隙を規制するための規制部材とを備える成形
用金型内に溶融ガラスを配置したのち加圧成形すること
によって、直径Xと厚さYとがX>40Yの関係を満た
す円板状のガラス基板を形成する第2の工程とを含む。
なお、第2の工程は、溶融ガラスを成形用金型に配置す
る前に溶融ガラスを冷却する工程を含むことが好まし
い。
【0029】以下、本発明のガラス基板の製造方法につ
いて、上記ガラス基板製造装置10を用いた一例を具体
的に説明する。なお、実施形態1の製造方法では、一例
として、外径95mm、厚さ0.8mmの磁気ディスク
用ガラス基板を製造する場合について説明する。この場
合、下型17aの成形面と上型17cの成形面との最近
接距離は、0.8mmとなるように規制部材17bによ
って規制される。
【0030】実施形態1の製造方法では、まず、ガラス
溶融炉(図示せず)で溶融されたガラスが、溶融炉ノズ
ル15を通って窒素ガス雰囲気のチャンバ13内に導入
される。用いるガラスとしては、さまざまなガラスを用
いることができるが、この実施形態1では、アルミノシ
リケートのガラス(ガラス転移温度Tg=492℃、線
熱膨張係数α=95×10-7(100〜300℃))を
用いた場合について説明する。
【0031】溶融炉ノズル15から出た溶融ガラスは、
シャー16によって適切な重量に切断され、あらかじめ
所望の温度に加熱された下型17aのほぼ中央に載置さ
れる。なお、下型17a上に載置する前に溶融ガラスを
所望の温度まで冷却することが好ましい。ただし、冷却
後の溶融ガラスの温度は、材料となるガラスのガラス転
移温度以上の温度、または、加圧成形の際の温度よりも
高いことが好ましい。溶融ガラスの冷却は、以下の実施
形態2で説明するガラス基板製造装置を用いて容易に行
うことができる。
【0032】その後、溶融ガラス24を載置した下型1
7a、規制部材17b、下ヒータ18、下断熱板19
は、溶融ガラス供給ステージ11から隣の成形ステージ
12へ、トラバーサ20によって移動される。
【0033】溶融ガラス24が載置された下型17aを
成形ステージ12へ移動させたのち、シリンダ21によ
って上型17cを下降させ、溶融ガラス24を加圧成形
する。加圧成形の際の温度は、たとえば、700℃であ
る。溶融ガラス24の変形は、上型17cのフランジ部
に規制部材17bが当たったところで終了する。このと
き、溶融ガラス24は、規制部材17bにより上型17
cと下型17aとの間につくられる空隙と同じ、0.8
mmの厚さに成形される。
【0034】溶融ガラス24の変形が終了した時点で下
ヒータ18および上ヒータ23の電源が切られ、高荷重
が保持されたまま、上型17c、下型17a、規制部材
17bおよびガラス基板25は冷却される。このとき強
制的に冷却してもよいが、成形用金型の成形面ができる
だけ均一の温度になるように冷却しなければならない。
なお、規制部材17bによってガラス基板25への加圧
は制限される。
【0035】この冷却の過程において、下型17a、規
制部材17b、上型17cおよびガラス基板25はそれ
ぞれ収縮するが、上型17cと下型17aは規制部材1
7bによって空隙(両者の成形面の距離)を規制されて
いるので、この空隙量は規制部材17bの収縮に依存す
ることになる。このとき、規制部材17bよりもガラス
基板25の熱収縮量の方が大きいため、温度が下がるに
つれてガラス基板25は下型17aおよび上型17cか
ら離型する。
【0036】成形用金型17には、ガラス基板25がガ
ラス転移温度である539℃程度に冷却されるまでシリ
ンダ21によって高荷重がかけられ、その後低荷重に減
圧される。
【0037】その後、成形用金型の温度を350℃程度
まで冷却したのち、シリンダ21によって上型17cを
上昇させて原点位置に戻す。そして、成形用金型17内
に残ったガラス基板25を、搬送パッド(図示せず)に
よって冷却炉14に移動し、徐冷する。徐冷が終了した
のち、ガラス基板25をガラス基板製造装置から取り出
し、成形は終了する。
【0038】このようにして製造されたガラス基板25
の平面図を図3(a)に、中央部断面図を図3(b)に
模式的に示す。ガラス基板25の主面は、下型17aお
よび上型17cのプレス面の形状が転写され、たとえ
ば、表面粗さが1nmで、平坦度4μm以内の超平滑で
うねりのない面が得られる。なお、ガラス基板25の外
周部は、成形時に成形用金型で規制しない場合には曲面
となる上記実施形態1の製造方法では、成形用金型に溶
融ガラスを配置して、これを成形してガラス基板を得
る。したがって、成形用金型に加熱していないガラスを
配置し成形用金型内でガラスを加熱して溶融する場合と
は異なり、サイクルタイムが長くなるという問題や、ガ
ラス外部の温度がガラス内部の温度よりも高くなってガ
ラスと成形用金型が反応したりガラス基板表面にバブル
が発生したりするという問題が生じにくい。したがっ
て、実施形態1のガラス基板の製造方法によれば、超平
滑な表面を有する円板状のガラス基板を低コストで容易
に製造することができる。
【0039】また、実施形態1の製造方法において、成
形用金型内に溶融ガラスを配置する前に、溶融ガラスを
所望の温度になるまで冷却することによって、成形型の
寿命を延ばすことができる。
【0040】(実施形態2)実施形態2では、本発明の
ガラス基板製造装置について一例を説明する。
【0041】実施形態2のガラス基板製造装置40につ
いて、構成を図4に模式的に示す。図4を参照して、ガ
ラス基板製造装置40は、溶融ガラス供給ステージ11
aおよび成形ステージ12を備えるチャンバ13と、成
形されたガラス基板を徐冷するための冷却炉14と、成
形用金型17とを備える。なお、成形ステージ12、チ
ャンバ13、冷却炉14および成形用金型17について
は実施形態1で説明したガラス基板製造装置10のもの
と同様であるため、重複する説明は省略する。また、溶
融ガラス供給ステージ11aは、実施形態1で説明した
溶融ガラス供給ステージ11と比較して、傾斜ガイド4
1を備える点のみが異なるため、重複する説明を省略す
る。
【0042】傾斜ガイド41は、溶融炉ノズル15から
吐出され、シャー16によって切断された溶融ガラスを
冷却するための冷却手段として機能する。すなわち、シ
ャー16によって切断された溶融ガラスは、傾斜ガイド
41の斜面を転がり落ちる際に冷却され、下型17a上
に載置される。傾斜ガイド41には、高温の溶融ガラス
と反応しない材料を用いることができ、たとえばステン
レスを用いることができる。なお、冷却される温度につ
いては、傾斜ガイド41の熱容量と長さによって容易に
制御できる。
【0043】次に、上記ガラス基板製造装置40を用い
て本発明のガラス基板の製造方法を実施し、直径65m
m、厚さ0.635mmの磁気ディスク用ガラス基板を
製造した一例について説明する。なお、この場合には、
規制部材17bによって規制される下型17aと上型1
7aとの最小間隔は、0.635mmである。
【0044】用いたガラス素材は、アルミノシリケート
のガラス(ガラス転移温度Tg=492℃、線熱膨張係
数α=95×10-7(100〜300℃))である。ま
ず、ガラス素材を1200℃に加熱し、溶融する。溶融
炉ノズル15から吐出される1200℃の溶融ガラス
は、傾斜ガイド41の斜面上を移動する間に750℃に
まで冷却され、下型17a上に載置される。このよう
に、高温で溶融したガラスを冷却することによって、成
形用金型の寿命を延ばすことができる。
【0045】下型17a上に載置された溶融ガラス24
は、その後、実施形態1で説明したのと同様の方法によ
ってガラス基板25に成形される。このようにして得ら
れたガラス基板25の表面は、表面粗さが1nmで、平
坦度4μm以内の超平滑でうねりのない面であった。
【0046】なお、傾斜ガイド41の斜面の表面に、炭
素を主成分とする熱伝導性のよいシート(たとえば、面
方向の熱伝導率が600W/m・K〜800W/m・K
であり、厚み方向の熱伝導率が5W/m・Kであり、比
重が1.0g/cm3のシートである。)を配置しても
よい。上記構成によって、高温の溶融ガラス24が傾斜
ガイド41に接すると同時に瞬間的に熱を分散させるこ
とができ、ガラス基板25の品質を向上させることがで
きる。
【0047】以上説明したように、実施形態2のガラス
基板製造装置40によれば、超平滑な表面を有する円板
状のガラス基板を低コストで容易に製造することができ
る。
【0048】なお、上記実施形態では、溶融ガラスの冷
却手段が傾斜ガイドである場合を示したが、本発明のガ
ラス基板製造装置はこれに限定されず、他の冷却手段を
備えるものであってもよい。一例として、冷却手段がダ
クトである場合のガラス基板製造装置40aを図5に示
す。
【0049】図5を参照して、ガラス基板製造装置40
aは、溶融ガラス供給ステージ11bおよび成形ステー
ジ12を備えるチャンバ13と、成形されたガラス基板
を徐冷するための冷却炉14と、成形用金型17とを備
える。そして、溶融ガラス供給ステージ11bは、溶融
ガラスの冷却手段としてダクト51を備える。
【0050】ガラス基板製造装置40aは、溶融ガラス
の冷却手段として冷却ガイド41の代わりにダクト51
を備える点のみがガラス基板製造装置40と異なるた
め、重複する説明を省略する。
【0051】ダクト51は中空である。溶融炉ノズル1
5から吐出されシャー16によって切断された溶融ガラ
スは、遮風されたダクト51内を自由落下することによ
って冷却される。なお、冷却される温度は、ダクト51
の長さを変えることによって容易に制御することができ
る。また、ダクト51は、溶融ガラス24の温度を制御
するためのヒータ等を備えてもよい。
【0052】次に、上記ガラス基板製造装置40aを用
いて直径65mm、厚さ0.635mmの磁気ディスク
用ガラス基板を製造した一例について説明する。
【0053】用いたガラス素材は、アルミノシリケート
のガラス(ガラス転移温度Tg=492℃、線熱膨張係
数α=95×10-7(100〜300℃))である。ま
ず、ガラス素材を1200℃に加熱し、溶融する。溶融
炉ノズル15から吐出される1200℃の溶融ガラス
は、長さ約3.2mのダクト51内を自由落下すること
によって800℃にまで冷却され、下型17a上に載置
される。このように、高温で溶融したガラスを冷却する
ことによって、成形用金型の寿命を延ばすことができ
る。
【0054】下型17a上に載置された溶融ガラス24
は、その後、実施形態1で説明したのと同様の方法によ
ってガラス基板25に成形される。このようにして得ら
れたガラス基板25の表面は、表面粗さが0.5nm
で、平坦度4μm以内の超平滑でうねりのない面であっ
た。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガラス基
板の製造方法によれば、超平滑な表面を有する円板状の
ガラス基板を低コストで容易に製造することができる。
【0056】また、本発明のガラス基板製造装置によれ
ば、超平滑な表面を有する円板状のガラス基板を低コス
トで容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガラス基板の製造方法に用いるガラ
ス基板製造装置について一例を示す模式図である。
【図2】 本発明のガラス基板の製造方法に用いる成形
用金型の一例を示す断面図である。
【図3】 本発明のガラス基板の製造方法によって製造
されたガラス基板の一例を示す図である。
【図4】 本発明のガラス基板製造装置について一例を
示す模式図である。
【図5】 本発明のガラス基板製造装置について他の一
例を示す模式図である。
【符号の説明】
10、40、40a ガラス基板製造装置 11、11a、11b 溶融ガラス供給ステージ 12 成形ステージ 13 チャンバ 17 成形用金型 17a 下型 17b 規制部材 17c 上型 24 溶融ガラス 25 ガラス基板 41 傾斜ガイド(冷却手段) 51 ダクト(冷却手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野田 稔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 奥山 冨士夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状のガラス基板を製造する方法であ
    って、 前記ガラス基板の材料であるガラスを溶融して溶融ガラ
    スを得る第1の工程と、 上型および下型と、前記上型と前記下型との空隙を規制
    するための規制部材とを備える成形用金型内に前記溶融
    ガラスを配置したのち加圧成形することによって、直径
    Xと厚さYとがX>40Yの関係を満たす円板状のガラ
    ス基板を形成する第2の工程とを含むことを特徴とする
    ガラス基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記規制部材の熱収縮量が、前記ガラス
    の熱収縮量よりも小さい請求項1に記載のガラス基板の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程は、前記溶融ガラスを前
    記成形用金型に配置する前に、前記溶融ガラスを冷却す
    る工程を含む請求項1または2に記載のガラス基板の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程において、前記成形用金
    型に配置される前記溶融ガラスの温度がガラス転移温度
    以上の温度である請求項3に記載のガラス基板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第2の工程において、前記成形用金
    型に配置される前記溶融ガラスの温度が、加圧成形する
    際の温度以上の温度である請求項3に記載のガラス基板
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラス基板を製造するためのガラス基板
    製造装置であって、 前記ガラス基板の材料となるガラスを溶融するための溶
    融炉と、 前記溶融炉で溶融された溶融ガラスを冷却するための冷
    却手段と、 前記冷却手段によって冷却された前記溶融ガラスを加圧
    成形するための成形用金型とを備え、 前記成形用金型は、直径Xと厚さYとがX>40Yの関
    係を満たす円板状のガラス基板を製造するための成形用
    金型であって、上型および下型と、前記上型と前記下型
    との空隙を規制するための規制部材とを備える成形用金
    型であることを特徴とするガラス基板製造装置。
  7. 【請求項7】 前記規制部材の熱収縮量が、前記ガラス
    の熱収縮量よりも小さい請求項6に記載のガラス基板製
    造装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却手段が傾斜ガイドであり、前記
    溶融ガラスは前記傾斜ガイド上を移動することによって
    冷却される請求項6または7に記載のガラス基板製造装
    置。
  9. 【請求項9】 前記傾斜ガイドがステンレス鋼からなる
    請求項8に記載のガラス基板製造装置。
  10. 【請求項10】 前記傾斜ガイドの表面に、炭素を主成
    分とする熱伝導性シートを備える請求項9に記載のガラ
    ス基板製造装置。
  11. 【請求項11】 前記冷却手段がダクトであり、前記溶
    融ガラスが前記ダクト内を通過することによって冷却さ
    れる請求項6または7に記載のガラス基板製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8051678B2 (en) 2001-08-08 2011-11-08 Minolta Co., Ltd. Press molding method for manufacturing of glass substrate

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