JPH11228152A - ガラス基板の成形方法および成形装置 - Google Patents

ガラス基板の成形方法および成形装置

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JPH11228152A
JPH11228152A JP2954898A JP2954898A JPH11228152A JP H11228152 A JPH11228152 A JP H11228152A JP 2954898 A JP2954898 A JP 2954898A JP 2954898 A JP2954898 A JP 2954898A JP H11228152 A JPH11228152 A JP H11228152A
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JP
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glass substrate
gob
mold
outer peripheral
forming
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JP2954898A
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English (en)
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Takehiro Kajiwara
健弘 梶原
Akio Enomoto
明夫 榎本
Eigo Hirotsuji
永伍 廣辻
Toshiki Goto
利樹 後藤
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NGK Insulators Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
    • C03B11/122Heating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
    • C03B11/125Cooling
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/44Flat, parallel-faced disc or plate products
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B2215/40Product characteristics
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板の温度分布を均一にして、ヒケの
発生を防止し、平行度の良好なガラス基板を連続して作
製するガラス基板の成形方法および成形装置を提供す
る。 【解決手段】 溶融ガラスから形成されたゴブ34をプ
レス加工により所定形状に成形するガラス基板の成形方
法および成形装置である。プレス用の上型33および下
型32として、少なくとも複数の下型32と、下型32
よりも少ない数の上型32を用い、上型32は、冷却水
溝36・38に冷却水を循環させることにより中央部よ
りも外周部を高温の状態とし、かつ、下型32は、その
外周部を側面ヒータ40により加熱することで中央部よ
りも外周部を高温の状態として、ゴブ34をプレス成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、主にコンピュー
タの情報記録媒体として使用されるハードディスク用の
基板として用いられるガラス基板の成形方法および成形
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 近年、コンピュータの普及と種々のソ
フトウェアの高容量化が進行する傾向にあり、これに伴
って、大量の情報を高速に記録/読出することのできる
情報記録媒体としてのハードディスクの開発において
は、従来のアルミニウム金属を用いた基板に変えて、硬
度や平滑性に優れるガラス基板、特に結晶化ガラスを用
いたガラス基板を用いる動きが活発になってきている。
【0003】 一般的に、このようなガラス基板は、図
6に示すように、特定の組成に調合されたガラス材料を
溶融したものをプレス型に流し込んでプレス成形して作
製される。すなわち、ノズル51から押し出された溶融
ガラス52を一定量ほどシャー53で切断して、周囲を
胴型54の円筒壁で囲まれた下型55上へ落とし、上型
56で胴型54の上面を蓋した後に下型55を押し上げ
ることで、上型56と下型55および胴型54によって
囲まれた空間に溶融ガラス52を密に充填し、ディスク
状のガラス基板57を成形する方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 ここで、ノズル51
から押し出しまたは滴下等された溶融ガラス52は、一
般的に「ゴブ」と呼ばれるが、ゴブは1000℃以上の
高温である場合がほとんどである。これに対し、下型5
5等のプレス型は、溶融ガラス52の急冷による熱応力
の発生等を回避するため、溶融ガラス52のガラス転移
点等を考慮して、300℃〜700℃の高温に予熱され
るが、ゴブの温度にまで予熱されることはない。
【0005】 したがって、図7に示したように、ゴブ
58と接触した下型55は、ゴブ58からの熱伝導によ
り、中央部で高温となり、外周部へ向かうにつれて低温
となるような温度勾配が生ずる。そして、上型56をゴ
ブ58に密着させたときにも、上型56には下型55と
同様の温度勾配が生ずる。
【0006】 こうして、温度勾配の生じた上型56お
よび下型55によってプレスされたガラス基板57にお
いても、中央部から外周部へ向けて温度が低くなるよう
な温度勾配が生じ、外周部ほど硬化が速く進行し、一
方、中央部はゆっくり硬化することとなる。これによ
り、図7に示されるように、ガラス基板57の中央部
は、外周部に比べて硬化による厚み方向の収縮が大きく
なり、外周部よりも中央部の厚みが薄くなる「ヒケ」と
呼ばれる窪みを生ずる。このヒケ59が生ずると、ガラ
ス基板57の平行度は、著しく低下する。
【0007】 このヒケ59が発生する場合には、ガラ
スの成形時にこのヒケ59を考慮した肉厚のガラス基板
57を作製しなければならず、かつ、成形されたガラス
基板57の厚み方向のラッピング深さ(研磨深さ)が深
くなるといった欠点がある。一方、上型および下型のプ
レス面を、硬化後のガラス基板全体の平行度が良好にな
るように、このヒケを考慮して厚み分布を有するような
形状とすることも考えられるが、プレス条件や形状を設
定するための実験の手間や金型の加工コストが高くなる
といった面で問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、簡便な方法により、ガラス基板の温度分
布を均一にして、ヒケの発生を防止し、平行度の良好な
ガラス基板を作製するガラス基板の成形方法及び成形装
置を提供することにある。
【0009】 すなわち、本発明によれば、溶融ガラス
から形成されたゴブをプレス加工により所定形状に成形
するガラス基板の成形方法であって、プレス用の上型お
よび下型として、少なくとも複数の下型と、当該下型よ
りも少ない数の上型を用い、当該上型は、その中央部を
冷却することにより中央部よりも外周部を高温の状態と
し、かつ、当該下型は、その外周部を加熱することによ
り中央部よりも外周部を高温の状態として、当該下型上
に形成されたゴブをプレス成形することを特徴とするガ
ラス基板の成形方法、が提供される。
【0010】 本発明のガラス基板の成形方法において
は、上型および下型は、好適には、その外周部がその中
央部よりも10〜300℃ほど温度の高い状態に設定さ
れる。
【0011】 また、上述したガラス基板の成形方法を
実施するために好適に用いられるガラス基板の成形装置
として、本発明によれば、回転可能なターンテーブル上
面の同一円周上に、少なくとも複数のプレス成形用の下
型が配設され、当該下型よりも少ない数のプレス成形用
の上型が、当該下型と押し合わされる位置に配設されて
なるガラス基板の成形装置であって、所定の位置におい
て、少なくとも1つの当該下型に、溶融ガラスを滴下し
てゴブを形成した後、当該ターンテーブルを所定角度回
転させて、当該下型を当該上型の配設位置へ移動させ
て、当該ゴブを所定形状にプレス成形することを特徴と
するガラス基板の成形装置、が提供される。
【0012】 このガラス基板の成形装置においては、
上型の中央部には、冷却水を循環させるための冷却水溝
を設け、下型の外周部には、電気ヒータを配設すること
が好ましい。また、上型および下型としては、互いにゴ
ブを介せず、直接に合わせられる接触部を有するもの、
また、ゴブの余剰体積部を、当該ゴブの外周部に押し出
すための空間部を有するものが好適に用いられる。
【0013】
【発明の実施の形態】 上述の通り、本発明のガラス基
板の成形方法および成形装置によれば、簡便な方法によ
り、ゴブをプレス成形して得られるガラス基板に生ずる
ヒケの発生を防止することができ、平行度に優れるガラ
ス基板を得ることができるようになる。
【0014】 以下、本発明の実施の形態について、円
板状のガラス基板の成形方法および成形装置を主な例と
して説明するが、本発明のガラス基板の成形方法は、そ
の他種々の形状のガラス基板の作製に用いることができ
る。したがって、本発明が以下の実施の形態に限定され
るものでないことは言うまでもない。
【0015】 本発明は、溶融ガラスから形成されたゴ
ブを、プレス加工により所定形状に成形するガラス基板
の成形方法であって、プレス用の上型および下型とし
て、少なくとも複数の下型と、この下型よりも少ない数
の上型を用い、上型は、その中央部を冷却することによ
り中央部よりも外周部を高温の状態とし、かつ、下型
は、その外周部を加熱することにより中央部よりも外周
部を高温の状態として、この下型上に形成されたゴブを
プレス成形するガラス基板の成形方法である。
【0016】 このようなガラス基板の成形方法を実施
するために、好適に使用されるガラス基板の成形装置の
一実施形態の主要部を示す説明図を図1に示す。成形装
置30においては、回転可能なターンテーブル31上面
の同一円周上に、少なくとも複数のプレス成形用の下型
32が配設されている。また、下型32よりも少ない数
のプレス成形用の上型33が、下型32と押し合わされ
る位置に配設されている。
【0017】 そして、所定の位置において、少なくと
も1つの下型32に、溶融ガラスを滴下してゴブ34を
形成した後、ターンテーブル31を所定角度回転させ
て、下型32を上型33の配設位置へ移動させて、ゴブ
34を所定形状にプレスし、ガラス基板35が成形され
る。たとえば、図1においては、所定の位置7Aにある
下型32上にゴブ34を形成した後、ターンテーブル3
1を45゜回転させて、ゴブ34が形成された下型32
を上型33の配設位置である7Bへ移動させて、ゴブ3
4を所定形状にプレス成形する。
【0018】 一方、位置7Bにおいて、成形されたガ
ラス基板35は、位置7Bから位置7C〜7Gを経由し
てターンテーブル31上の位置7Hに移動し、位置7H
において、搬送アーム等を用いて取り出され、次工程へ
と送られる。この移動の間に、ガラス基板35は硬化し
て形状が安定化し、次工程への搬送によってガラス基板
35に変形等が生ずることが防止される。こうして、位
置7Aにおいてゴブ34が形成される間に、位置7Hに
あるガラス基板35は、製造装置30の外部へ搬送さ
れ、かつ、位置7Bにおいては、プレス成形が行われる
こととなる。
【0019】 こうして、位置7A、7B、7Hにおけ
る各処理が終了した時点で、ターンテーブル31を45
゜回転させると、位置7Aにくる下型32には、何も載
置されていないので、ゴブ34を形成することができ、
位置7Bにくる下型32には、ゴブが形成されているの
で、プレス成形を行ってガラス基板35を形成し、ま
た、位置7Hにくる下型32には、ガラス基板35が載
置されているので、ガラス基板35を次工程へと搬送す
ることができる。こうして、各位置において、同じ処理
を繰り返して行うことが可能となる。
【0020】 上述の実施形態においては、結果的に、
3ヶ所においてゴブの成形から得られたガラス基板の搬
送までを行っているが、ここで、たとえば、位置7Dに
おいて位置7Bで成形されたガラス基板35を次工程へ
と搬送し、位置7Eにおいてゴブ34を形成し、さら
に、位置7Fにおいてゴブ34のプレス成形を行うよう
に、1枚のターンテーブル31において、2ヶ所でゴブ
34の形成等を行うようにすることも可能である。さら
に、ゴブ34を形成するための溶融ガラスを押し出すノ
ズルを移動できるようにすることで、ゴブ34の形成と
プレス成形を同じ位置で行うこともできる。
【0021】 なお、ゴブ34の形成とプレス成形およ
び得られたガラス基板35の搬送を同じ位置にて行うこ
ともできる。しかし、このような場合には、ターンテー
ブル31の必要性はなくなり、また、ガラス基板1枚当
たりの成形速度を速めようとすると、プレス成形直後の
形状が安定しないガラス基板35を搬送することとなる
ので、搬送によるガラス基板の変形が危惧され、一方、
得られたガラス基板の形状が安定するまで冷却を待つ
と、ガラス基板1枚当たりの成形速度が遅くなるといっ
た問題が生ずるため、好ましくない。
【0022】 上述した本発明のガラス基板の成形装置
30においては、そのままでは、上型33の数が下型3
2の数よりも少なく設定されているため、連続してガラ
ス基板35を作製する場合には、上型33は断続的に高
温のゴブ34をプレスしていくにつれてその中央部が徐
々に高温となっていき、自然冷却されやすい外周部との
温度差が大きくなっていくといった問題が生ずる。
【0023】 これに対し、下型32は、ゴブ34が形
成され、プレス成形されることでその中央部が暖めら
れ、自然に冷却されやすい外周部との温度差が生ずるこ
とは上型33の場合と同様であるが、下型32は、ゴブ
34がプレス成形された後は、ガラス基板35が次工程
へ搬送されるまでの間は、自然と下型32の当初の予熱
温度に向けて冷却されることとなる。
【0024】 こうして、上型33と下型32には、そ
れぞれにおいて中央部と外周部との間に温度勾配が生
じ、かつ、上型33と下型32との予熱温度に差が生ず
ることとなる。このような上型33および下型32の温
度差により、ガラス基板35は、全体的に見れば、温度
が高く保持される中央部において最も高温となり、最も
ゆっくり冷却されながら硬化する一方で、温度の低い外
周部は速く硬化することとなる。これにより、先に図7
に示したようなヒケ59がガラス基板35に生じ、平行
度を低下させる。
【0025】 このようなヒケ59の発生を防止するた
めには、ガラス基板の温度分布が一定となり、全体的に
同じ速度で硬化するように、上型33および下型32の
外周部を中央部よりも高温に維持する、すなわち、中央
部から外周部へ向かって温度が高くなるような温度勾配
を設けることが必要と考えられる。
【0026】 ここで上型33および下型32におい
て、その外周部を中央部よりも高温に維持する方法とし
ては、ゴブ34が形成された中央部が高温となることは
共通であるので、この中央部を冷却する方法、あるい
は、外周部を加熱する方法のいずれかを用いることがで
きるが、これらを併用することで温度調節の効果を上げ
ることができる。
【0027】 ところで、上述した上型33および下型
32の温度分布の発生要因を考慮すると、上型33は、
ガラス基板35を数多く成形するにしたがって温度が上
昇することから、冷却により温度調節を行うことが好ま
しく、一方、下型32は、プレス成形後から次工程への
移行までの冷却時間が長いことから、加熱により温度調
節を行うことが好ましいと考えられる。
【0028】 そこで、本発明においては、上型33に
ついては、その中央部に、冷却水を循環させるための冷
却水溝を設け、この冷却水溝に冷却水を循環させること
で、上型33の中央部を冷却する手段が好適に採用さ
れ、一方、下型については、その外周部に、電気ヒータ
を配設して加熱する手段が好適に採用される。
【0029】 図2は、このような温度調整手段を備
え、円板形状のガラス基板の作製に好適に用いられる一
対の上型33および下型32の一実施形態を示す断面図
である。上型33においては、プレス面を有する超硬合
金の直上に冷却水溝36が設けられている。この冷却水
溝36はスパイラル状に形成されていることが好まし
く、冷却水は、上型33の内部を効率的に冷却するため
に、冷却水溝36の中央からスパイラルを描きながら、
徐々に外周部へ向かって流れるようにすることが好まし
い。なお、図2の上型33には、プレス軸37にも冷却
水溝38が設けられており、上型33の中心部の冷却を
さらに効果的に行うことができるようになっている。
【0030】 これに対し、下型32には、主に下型3
2全体の温度の保持と予熱に用いられる下面ヒータ39
と、外周部をより高温に保持するための側面ヒータ40
とを有する。
【0031】 このような温度調節が可能な上型33お
よび下型32により、ゴブ34がプレス成形されたと
き、上型33および下型32においては、その外周部を
中央部よりも10〜300℃の範囲で高い温度とするこ
とが好ましく、より望ましくは、50℃〜150℃の範
囲とすることが好ましい。こうして成形されたガラス基
板35は、中央部と外周部における硬化速度の差が小さ
くなり、ヒケの発生が抑制され、平面度の良好なガラス
基板35を得ることができるようになる。
【0032】 さて、図2に示した上型33および下型
32のプレス面の形状の設計に関して、上型33および
下型32は、ゴブ34あるいはガラス基板35を介せ
ず、直接に合わせられる接触部41を有することが好ま
しい。このような接触部41を設けることにより、常に
上型33と下型32とのプレス面の間隔が一定し、一定
厚みのガラス基板35を作製することができる利点があ
る。
【0033】 また、上型33および下型32は、ゴブ
34の余剰体積部、すなわち、製品としてのガラス基板
35に必要な体積を越えて余剰に供給されたガラスを、
ゴブ34の外周部に押し出すための空間部42を有する
ことが好ましい。すなわち、図2の上型33および下型
32のプレス面に設けられたV字凸部43は、成形され
るべきガラス基板35の外周部を形成し、余剰体積部が
V字凸部43の間を空間部42へ向けて流れ出すこと
で、ガラス基板35の本体が一定厚みに成形されること
となる。なお、この空間部42は、ゴブ34の余剰体積
部により充満され、接触部41へと浸入することがない
程度の大きさに形成することが好ましい。
【0034】 上述した本発明のガラス基板の成形装置
は、生産性を考慮して、下型32の数と上型33の数を
異ならしめた場合に、各型の温度変化に差が生じ、これ
に起因するヒケのガラス基板35における発生を抑制す
るものである。したがって、上記の成形装置30におい
ては、下型32の数を上型33の数よりも多く設定して
いるが、その逆、すなわち、上型33の数を下型32の
数以上に設定することも可能である。
【0035】 この場合、ゴブに接触する回数は、上型
33と下型32で同数または下型32で多くなるため、
下型32の方が上型33よりも高温となりやすい。した
がって、温度の上昇しやすい下型32については中央部
の冷却を行い、自然冷却の速い上型33については外周
部の加熱を行うようにすると、上述した成形装置30を
用いた場合と同等の形状品質を有するガラス基板35を
得ることができるようになる。
【0036】 なお、上型33の数を下型32の数以上
に設定した場合のガラス基板の成形装置としては、たと
えば、上型33を配設したターンテーブルと下型32を
配設したターンテーブルを対向させて、一部の上型33
と一部の下型32とがプレスを行うことができる位置で
停止できるように、各ターンテーブルを回転させ、プレ
スを行う構造を有するものが挙げられる。また、必要に
応じて、溶融ガラスを押し出すノズルおよび成形された
ガラス基板を他の型等へ移動させる手段を、別途、設け
てもよい。以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0037】
【実施例】 ガラス基板の作製にあたって、本実施例に
おいては、図1に示した1個の上型33に対し、8個の
下型32を有する成形装置30を用い、また、上型33
および下型32として、図2に示したものを用いた。ま
ず、溶融ガラスとして、SiO2が77wt%、Al2
3が5wt%、Li2Oが5wt%で、残部が微量成分か
らなるSiO2−Al23−Li2O系ガラスを用いた。
このガラスをガラス溶融炉にて1400℃にて溶融し、
1300℃に保持されたノズルより、図3(a)に示さ
れるように、外周部が約650℃、中央部が約580℃
となる温度分布を有するように予熱された下型32に滴
下した。このとき、下型32に供給される溶融ガラスの
重量が約15gとなるように、ノズル端部近くに配設さ
れたシャーにより押し出された溶融ガラスを切断し、ゴ
ブとした。
【0038】 次いで、下型32と同様の温度分布を有
するように予熱された上型33により、ゴブを120k
g/cm2で1秒間ほど加圧し、プレス成形を行い、そ
の後に徐冷した。このような方法により、上型33およ
び下型32の温度分布が、図3(a)に示したように、
外周部の温度が中心部の温度より60℃高くなるよう
に、温度調節を行いながら、連続して500枚のガラス
基板35を作製した。
【0039】 得られたガラス基板35については、図
5に示すように、径方向の一軸上を等間隔に分割した複
数の測定点44において厚みを測定した。測定結果の平
均値は図3(b)に示されるように、厚みの平均値が
0.9mmで、平行度が0.02mm以下であった。な
お、作製したガラス基板中、1枚の厚みの平均値で、最
も薄かったものは0.895mm、最も厚かったものは
0.905mmであったが、それぞれのガラス基板にお
いて、平行度のばらつきが0.02mmを越えるものは
なかった。
【0040】 上記実施例に対し、比較例として、図2
に示した上型33から冷却水溝を取り除いた冷却機構を
有しない上型と、下型32から側面ヒータ40を取り除
いた外周部加熱を行うことのできない下型とを用い、こ
れら上型と下型の温度設定外は上記実施例と同じ条件に
より、ガラス基板の作製を行った。
【0041】 ここで、上型には冷却機構がなく、ま
た、下型には側面ヒータが設けられていないために、上
型および下型の温度分布は、ガラス基板の作製中、図4
(a)に示されるように、外周部が、中央部より160
℃温度の高い状態に維持された。
【0042】 得られたガラス基板の厚みの平均値は図
4(b)に示されるように、厚みの平均値は約1mm程
度であるが、平行度が0.3mm以上と大きく、しかも
ガラス基板の中央部で厚みが薄くなっていることから、
ヒケが発生していることを確認した。
【0043】
【発明の効果】 上述の通り、本発明のガラス基板の成
形方法および成形装置によれば、成形されたガラス基板
の硬化が全体的に均一に起こるために、ヒケの発生が抑
制され、平行度の良好なガラス基板を、連続して作製す
ることができる。したがって、生産効率の向上が図られ
る。また、平行度が良好であるために、ラッピング等の
厚み研磨にかかる加工負荷が軽減される。これにより、
加工コストの低減が図られ、全体として、ガラス基板を
安価に量産できる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガラス基板の成形装置の一実施形態
を示す説明図である。
【図2】 本発明のガラス基板の成形装置に用いられる
上型および下型の一実施形態を示す断面図である。
【図3】 本発明のガラス基板の成形方法における、
(a)は上型および下型の温度分布の一例を示し、
(b)は作製されるガラス基板に厚み分布を示す。
【図4】 従来のガラス基板の成形方法における、
(a)は上型および下型の温度分布の一例を示し、
(b)は作製されるガラス基板に厚み分布を示す。
【図5】 実施例および比較例におけるガラス基板の厚
み測定位置を示す平面図である。
【図6】 従来のガラス基板の成形方法を示す説明図で
ある。
【図7】 ガラス基板におけるヒケの発生を示す説明図
である。
【符号の説明】
7A〜7H…位置、30…成形装置、31…ターンテー
ブル、32…下型、33…上型、34…ゴブ、35…ガ
ラス基板、36…冷却水溝、37…プレス軸、38…冷
却水溝、39…下面ヒータ、40…側面ヒータ、41…
接触部、42…空間部、43…V字凸部、44…測定
点、51…ノズル、52…溶融ガラス、53…シャー、
54…胴型、55…下型、56…上型、57…ガラス基
板、58…ゴブ、59…ヒケ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 7/26 521 G11B 7/26 521 (72)発明者 後藤 利樹 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融ガラスから形成されたゴブをプレス
    加工により所定形状に成形するガラス基板の成形方法で
    あって、 プレス用の上型および下型として、少なくとも複数の下
    型と、当該下型よりも少ない数の上型を用い、 当該上型は、その中央部を冷却することにより中央部よ
    りも外周部を高温の状態とし、かつ、当該下型は、その
    外周部を加熱することにより中央部よりも外周部を高温
    の状態として、 当該下型上に形成されたゴブをプレス成形することを特
    徴とするガラス基板の成形方法。
  2. 【請求項2】 当該上型および当該下型において、その
    外周部を中央部よりも10〜300℃高い温度に設定す
    ることを特徴とする請求項1記載のガラス基板の成形方
    法。
  3. 【請求項3】 回転可能なターンテーブル上面の同一円
    周上に、少なくとも複数のプレス成形用の下型が配設さ
    れ、 当該下型よりも少ない数のプレス成形用の上型が、当該
    下型と押し合わされる位置に配設されてなるガラス基板
    の成形装置であって、 所定の位置において、少なくとも1つの当該下型に、溶
    融ガラスを滴下してゴブを形成した後、当該ターンテー
    ブルを所定角度回転させて、当該ゴブが載置された当該
    下型を当該上型の配設位置へ移動させて、当該ゴブを所
    定形状にプレス成形することを特徴とするガラス基板の
    成形装置。
  4. 【請求項4】 当該上型の中央部に、冷却水を循環させ
    るための冷却水溝を設けることを特徴とする請求項3記
    載のガラス基板の成形装置。
  5. 【請求項5】 当該下型の外周部に、電気ヒータを配設
    することを特徴とする請求項3または4記載のガラス基
    板の成形装置。
  6. 【請求項6】 当該上型および当該下型が、互いに当該
    ゴブを介せず、直接に合わせられる接触部を有すること
    を特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載のガラ
    ス基板の成形装置。
  7. 【請求項7】 当該上型および当該下型が、当該ゴブの
    余剰体積部を、当該ゴブの外周部に押し出すための空間
    部を有することを特徴とする請求項3〜6のいずれか一
    項に記載のガラス基板の成形装置。
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Cited By (6)

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