JP3234871B2 - ガラス光学素子の製造方法 - Google Patents

ガラス光学素子の製造方法

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JP3234871B2
JP3234871B2 JP23232895A JP23232895A JP3234871B2 JP 3234871 B2 JP3234871 B2 JP 3234871B2 JP 23232895 A JP23232895 A JP 23232895A JP 23232895 A JP23232895 A JP 23232895A JP 3234871 B2 JP3234871 B2 JP 3234871B2
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慎一郎 広田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス成形後に研
削研磨が不要なガラスレンズなどのガラス光学素子の製
造方法に関する。特に、本発明は、プレス成形に要する
サイクル時間を大幅に短縮し生産スピードを向上させる
ことが可能なガラス光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】被成形ガラス素材であるガラスプリフォ
ームを、ガラス成形体面に必要な面精度及び面粗度が確
保された成形型でプレス成形し、プレス成形後の研削研
磨を不要とできるガラス光学素子の製造方法として、従
来より種々の方法が知られている。例えば、特開昭64
−72929号公報あるいは特公平2−16251号公
報に記載の方法は、成形型とガラスプリフォームとを一
緒に加熱する方式の方法である。即ち、上型と下型とこ
れらをガイドする案内型からなる成形型内にガラスプリ
フォームを挿入し、プリフォームが十分軟化する温度ま
で成形型と共に加熱した後に押圧成形する。次に、成形
後のガラス成形体の面精度が損なわれない程度の冷却速
度をもってガラス転移点温度付近まで冷却し(あるいは
その後ある時間を要して室温付近まで冷却し)た後、成
形型内からガラス成形体が取り出される。
【0003】一方、あらかじめ軟化させたガラスプリフ
ォームを、これとは別に加熱した成形型内へ挿入する方
法が、特開昭62−113730号公報あるいは特公昭
63−46010号公報に記載されている。即ち、リン
グ状部材上に保持したガラスプリフォームをリング状部
材と共に加熱して軟化させ、成形型内にリング状部材と
共に挿入し、次に下型がリング状部材の内壁より貫入し
て軟化したプリフォームを持ち上げて上型との間で押圧
成形を行う。あるいは、リング状部材が上型と下型とを
ガイドする胴型となって押圧成形する。
【0004】更に、リング状部材を用いて成形型内に挿
入したガラスプリフォームを成形する方法において、成
形型を延命化するための温度条件が、特開昭62−27
334号公報に記載されている。即ち、成形型温度をガ
ラスの転移点未満から転移点より200℃低い温度範囲
に保持し、ガラスプリフォームの温度が同ガラスの粘度
が106 〜108 ポアズの範囲となるように加熱した後
に、成形型へ挿入して押圧成形する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した成形型内にガ
ラスプリフォームが保持された状態で、プリフォームが
成形型と共に加熱、成形、冷却される方法では、ガラス
と成形型の温度が常にほぼ等しくプレス工程が進むこと
によって、ガラスの表面と内部の温度差がなくなり、こ
のためヒケが発生し難く安定した面精度が得られる。し
かし、プレスを開始するまでの昇温時間と、プレス後の
取り出しまでに要する冷却時間が必要であるために、全
工程に要するサイクル時間が著しく長くなるという欠点
を有している。更に、加熱からプレスの工程におけるガ
ラスと成形型面の接触時間が長いために、ガラスと成形
型面との間で反応を起こし易く、型寿命が短くなるとい
う欠点も有している。
【0006】一方、あらかじめ成形型よりも高温度(低
粘性)にしたガラスプリフォームをリング状部材を挿入
手段としてプレス成形する方法では、プレス時間が非常
に短時間で済む。さらに、成形型の温度を比較的低くで
き、プレス後のガラス温度の冷却にある程度の時間を置
けば離型が可能であることからサイクル時間が大幅に短
縮できる。しかし、成形型の延命化を目的として、低温
度(ガラスの転移点未満から転移点より200℃低い温
度範囲)の成形型にプリフォームを挿入すると、ガラス
表面の温度は急激に低下するため、所望の肉厚までプレ
ス成形する前にガラスが冷めて固化してしまうという問
題がある。
【0007】この対策として、同様の温度条件下で粘度
が更に低いガラスプリフォームを使用することが提案さ
れている。しかし、粘度が低くなればなる程、リング状
部材上の軟化したプリフォームがリング状部材の開口か
らへたってくる(変形して垂れ下がる)。例えば、プリ
フォームの形状にもよるが、粘度が107 ポアズ以下で
は、へたりが生じる傾向が大きい。そのため、リング状
部材からへたったプリフォームが落下しないようにする
ため、プリフォームの外径をリング状部材のプリフォー
ム支持部の内径よりもかなり大きくしなければならな
い。しかしその結果、プレス成形後のレンズは所望の外
径よりも著しく大きくなってしまい、後工程で所望の外
径まで大きく削り取る必要がある。又、このリング状部
材を用いる方法では、最終製品より大きいプリフォーム
を使用するため、余肉突出部が生じ、かつ成形型の温度
が低いことから、コバが薄い両凸レンズやメニスカスレ
ンズの製造は極めて困難である。
【0008】そこで、本発明の目的は、予熱して軟化し
たガラスプリフォームを、予熱した成形型で押圧成形す
ることによりガラス光学素子を製造する方法であって、
軟化すると粘度が低くなり変形しやすくなるガラスプリ
フォームを用いても、容易に保持しながらガラスプリフ
ォームを予熱して軟化することができ、ガラス光学素子
を製造できる方法を提供することにある。さらに本発明
の目的は、予熱して軟化した変形しやすいガラスプリフ
ォームを大きく変形させることなく成形型に移送して、
良好にガラス光学素子を製造できる方法を提供すること
にある。
【0009】また、本発明の目的は、目的とするガラス
光学素材の所望の有効外径をほぼ満たす大きさのガラス
プリフォームを用いて、後工程での芯取代を極力小さく
できるガラス光学素子の製造方法を提供することにあ
る。さらに本発明の目的は、プレス成形に要するサイク
ル時間を大幅に短縮して、かつ表面欠陥がなく高い面精
度のガラス成形体が得られる製造方法を提供することに
ある。加えて本発明の別の目的は、コバが薄い両凸レン
ズやメニスカスレンズでも容易に製造できる方法を提供
することにある。また、本発明の目的は、加熱軟化して
変形し易いガラスゴブを成形型に移送して、良好にガラ
ス光学素子を製造できる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様は、
予熱して軟化したガラスプリフォームを、予熱した成形
型で押圧成形することによりガラス光学素子を製造する
方法であって、前記プリフォームを気流により浮上させ
ながら加熱することによりプリフォームの予熱を行い、
かつ予熱して軟化したプリフォームを前記予熱した成形
型に移送し、次いで押圧成形することを特徴とするガラ
ス光学素子の製造方法に関する。
【0011】さらに本発明の第2の態様は、浮上させな
がら加熱して軟化したガラスゴブを、予熱した成形型で
押圧成形することによりガラス光学素子を製造する方法
であって、前記加熱して軟化したガラスゴブを、吸引保
持して、又は該ガラスゴブの外径より小さい内径を有す
るリング状載置具に載せて、前記予熱した成形型に移送
し、次いで押圧成形することを特徴とするガラス光学素
子の製造方法に関する。以下本発明について説明する。
【0012】本発明の第1の態様は、予熱して軟化した
ガラスプリフォームを、予熱した成形型で押圧成形する
ことによりガラス光学素子を製造する方法である。ガラ
スプリフォームとは、ガラス光学素子を成形する際に前
駆体として用いる所定形状に成形した成形品をいう。ガ
ラスプリフォームは、冷間成形又は溶融ガラスを熱間成
形により、成形したもの、さらにはこれらを鏡面研磨等
したものであることができる。但し、プリフォームの表
面は鏡面でなく粗面であることもでき、例えば#800
のダイヤモンドで研削した研削品をガラスプリフォーム
として用いることもできる。
【0013】ガラスプリフォームを構成するガラスの種
類及びガラスプリフォームの形状等は、従来から公知の
ものである。但し、本発明で用いるガラスプリフォーム
は、比較的低い粘度にして使用することが好ましい。例
えば、予熱して軟化した状態で、105.5 〜109.0
アズの粘度を示すことが好ましい。また、プリフォーム
の形状は、製品であるガラス光学素子の大きさ及び容
量、成形時の変化量等を考慮して決定される。さらに、
成形の際、ガストラップが生じないようにするため、成
形面の中心がプリフォームの被成形面と初めに接触する
ような形状とすることが好ましい。尚、ガラスプリフォ
ームの容量は、後工程でわずかに芯取りする分だけ最終
製品より大きくすることが好ましい。ガラスプリフォー
ムの形状は、例えば、球状、マーブル状、円板状、球面
状等であることができる。
【0014】また本発明の第2の態様は、浮上させなが
ら加熱して軟化したガラスゴブを、予熱した成形型で押
圧成形することによりガラス光学素子を製造する方法で
ある。ガラスゴブとは、溶融ガラスを所定容量に分割し
たガラス片であって、前記ガラスプリフォームは、この
ガラスゴブをさらに所定形状に成形したものである。ガ
ラスゴブを構成するガラスの種類には特に制限はない。
【0015】本発明に用いる成形型は、従来から公知の
成形型をそのまま用いることができる。例えば、成形後
の冷却中に成形品(光学素子)に圧力のかかる構造か、
初期加圧後、減圧できる構造であっても良い。また、初
期加圧後の加圧は、上型の自重により行う構造であって
もよい。さらに、型の加熱には、抵抗加熱ヒータ、高周
波加熱ヒータ、赤外線ランプヒータ等を用いることもで
きる。特に、成形型温度の回復時間が短いという観点か
らは、高周波加熱ヒータ、赤外線ランプヒータが好まし
い。さらに、成形型の冷却は、断電冷却や成形型内部を
流通する冷却ガス等により行うことができる。
【0016】本発明に用いる成形型は、例えば、図6に
示すような上型35、下型34及び案内型36から構成
される成形型39を用いることができる。但し、これら
に限定されるものではない。また、成形型として炭化ケ
イ素焼結体にCVD法により炭化ケイ素膜を形成した
後、イオンプレーティング法によりi−カーボン膜を形
成したものを用いることができる。さらに、ケイ素、窒
化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウムと炭化
チタンのサーメットや、これらの表面にダイヤモンド、
耐熱金属、貴金属合金、炭化物、窒化物、硼化物、酸化
物などのセラミックスなどを被覆したものも使用するこ
とができる。但し、i−カーボン膜等の炭素系膜は離型
性がよい点で特に有利である。押圧成形の条件は、プリ
フォーム又はゴブの温度及び成形型の温度等を考慮して
適宜決定することができる。通常30〜200kg/c
2 の圧力で、3〜60秒間、好ましくは5〜30秒間
押圧することで成形することができる。又、プリフォー
ム及びゴブの温度、成形型の温度並びに離型の温度も適
宜選択することができる。
【0017】本発明の製造方法の特徴は、ガラスプリフ
ォームを気流により浮上させながら加熱することにより
プリフォームの予熱を行い、かつ予熱して軟化したプリ
フォームを前記予熱した成形型に移送することである。
ガラスプリフォームが、その自重によって変形する程の
低粘性域においては、加熱の際にプリフォームを保持す
る治具とガラスの融着を防止するのは容易ではない。本
発明では、例えば、治具の内部よりガスを噴出すること
で、ガラスプリフォームを気流により浮上させる。治具
面とガラス両面にガスのレイヤーが形成され、このため
治具とガラスが反応することなく、更にガラスプリフォ
ームの形状を維持しつつ加熱軟化することが可能とな
る。
【0018】本発明においてプリフォームの浮上のため
に用いる気流となるガスとしては、特に制限はない。但
し、加熱したガラスプリフォームが治具と反応しないこ
と、さらに、加熱した治具の酸化による劣化を防止する
という観点から、非酸化性ガスであることが好ましく、
例えば窒素等であることが適当である。また、還元性の
ガス、例えば水素ガス等を添加することもできる。気流
の流量は、気流を吹き出す口の形状やプリフォームの形
状及び重量等を考慮して適宜変更できる。通常の場合、
ガス流量は0.005〜20リットル/分の範囲がガラ
スプリフォームの浮上に適している。但し、ガス流量が
0.005リットル/分未満であると、ガラスプリフォ
ームの重量が300mg以上の場合、プリフォームを十
分に浮上させることができない場合がある。また、20
リットル/分を超えると、ガラス重量が2000mg以
上の場合でも、浮上治具上のガラスが大きく揺れて、加
熱の際にプリフォームの形状が変化することがある。さ
らにプリフォームの予熱の条件は、ガラスの種類等によ
り適宜変えることができ、軟化したプリフォームに必要
とされる粘度となるように調整される。
【0019】プリフォームの気流による浮上は、例え
ば、プリフォームの径より小さいか、等しいか、または
大きい開口径を有する上方開口部から上方に流出する気
流により行うことができる。例えば、プリフォームの径
より小さい開口径を有する上方開口部の場合、図2に示
すように、浮上治具支持体13に支持された浮上治具1
0の上方開口部11は、ガラスプリフォーム1の径より
小さく、浮上治具10の上方開口部11の底12から上
方に流出する気流により、プリフォーム1は上方開口部
11上で浮上して、浮上治具10に接触しないように保
持される。尚、プリフォーム1は、周囲に設けられたガ
ラス軟化用ヒーター14により加熱される。また、上方
開口部11の底12には、気流を供給する少なくとも1
つの開口を設けることができる。また、プリフォームの
気流による浮上は、プリフォームの曲率に近似する球面
又は平面を有する多孔質面から流出する気流により行う
こともできる。図3に示すように、浮上治具支持体19
に支持された、プリフォーム1の曲率に近似する球面を
有する多孔質面18を有する浮上治具17上に、多孔質
面18から流出する気流によって、プリフォーム1が浮
上した状態で保持される。この場合も、プリフォーム1
は、周囲に設けられたガラス軟化用ヒーター14により
加熱される。
【0020】さらに、ガラスプリフォームの予熱は、ま
ず第1にガラスプリフォームをガラス転移点より30℃
以上低い温度まで加熱し、次いで加熱されたガラスプリ
フォームを気流により浮上させながらさらに所定の温度
まで加熱することにより軟化することで行うこともでき
る。この状態を図4に示す。図4に示すように、まず、
ガラスプリフォーム1をガラス保持治具20上で、ガラ
ス転移点より30℃以上低い温度まで加熱する。次い
で、加熱されたガラスプリフォーム1を適当な移送手
段、図4では後述する吸引保持移送装置で、図2に示す
ものと同様の浮上治具10上に移送し、さらに気流によ
り浮上させながら加熱する。図4では、図2と同様の形
式の浮上治具を示したが、図3に示す浮上治具を用いる
こともできる。また、加熱されたガラスプリフォーム1
の移送には、吸引保持以外に例えばリング状載置具を用
いることもできる。
【0021】予熱して軟化したプリフォームの予熱した
成形型への移送は、軟化したプリフォームを吸引保持し
つつ行うことができる。例えば、図2に示す移動可能な
下方開口部16を有する吸引保持装置15により行うこ
とができる。下方開口部16は内部に吸引する、例えば
減圧ポンプや真空ポンプ等に連絡しており、下方開口部
16にプリフォームを吸引保持することができる。浮上
治具10の上で加熱されて軟化したガラスプリフォーム
1は、移動可能な吸引保持装置15の下方開口部16に
吸引保持され、図5に示すように成形型の下型34の成
形面40上に移送する。次いで、図6に示すように前記
軟化したプリフォーム1を前記下型34の成形面40と
上型35の成形面41とで押圧成形することで、ガラス
光学素子2を得ることができる。
【0022】予熱して軟化したプリフォームの吸引保持
は、成形型の上型の成形面近傍に設けた吸引口からの吸
引により行うこともできる。例えば、図7に示すような
成形型の上型35の成形面41近傍に位置する案内型3
6に設けた吸引口45からの吸引により行うことができ
る。図7に示すように、浮上治具10上の軟化したプリ
フォーム1を、上型35とともにセットした案内型36
の下方開口付近に移動し、次いで図8に示すように、案
内型36の吸引口45から吸引することにより、プリフ
ォーム1を成形面41に吸い上げ、吸い付ける。次い
で、浮上治具10を移動撤去し、軟化したプリフォーム
の下に下型を移動し、又は成形型の上型の成形面近傍に
吸引保持された軟化したプリフォームを下型の成形面の
上に移動し、前記上型の成形面と下型の成形面とで押圧
成形することもできる(図9)。
【0023】予熱して軟化したプリフォームの予熱した
成形型への移送は、該プリフォームの外径より小さい内
径を有するリング状載置具にプリフォームを載せ、プリ
フォームを載せた載置具を吸引保持しながら行うことも
できる。例えば、図11に示すように、浮上治具10の
上方開口部の外径よりやや大きく、かつプリフォーム1
の外径より小さい内径を有するリング状部材23を、リ
ング状部材23のリング内に浮上治具10の上方開口部
が入るように設置しておく。そして、プリフォームが所
定の粘度に軟化した後、浮上治具10の上で浮上しなが
ら加熱されて軟化したプリフォーム1をリング状部材2
3に載せて移送する。リング状部材23での移送は、図
10ではリング状部材23を吸引保持できるバキューム
パッド24を例示した。しかし、リング状部材での移送
方法には制限はない。次いで、図11に示すように、成
形型の下型34の上に、成形面40上にプリフォーム1
が載る位置に移動し、バキュームパッド24の吸引を停
止して、プリフォーム1を成形面40に載せる。成形面
40上のプリフォーム1は、図12に示すように上型と
の間で成形される。
【0024】以上、ガラスプリフォームを軟化、成形す
る方法について説明したが、本発明の第2の態様でも、
第1の態様と同様にしてプリフォームの代わりにゴブを
加熱、移送、成形することでガラス光学素子を製造方法
することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、軟化すると粘度が低く
なり変形しやすくなるガラスプリフォームを用いても、
容易に保持しながらガラスプリフォームを予熱して軟化
し、次いで軟化したガラスプリフォームを予熱した成形
型で押圧成形することによりガラス光学素子を製造する
ことができる。さらに本発明によれば、予熱して軟化し
た変形しやすいガラスプリフォームを大きく変形させる
ことなく成形型に移送して、良好な光学特性を有するガ
ラス光学素子を製造することができる。また、本発明に
よれば、目的とするガラス光学素子の所望の有効外径を
ほぼ満たす大きさのガラスプリフォームを用いて、後工
程での芯取代を極力小さくできるガラス光学素子を製造
することができる。さらに本発明によれば、プレス成形
に要するサイクル時間を大幅に短縮して、かつ表面欠陥
がなく高い面精度のガラス光学素子を製造することがで
きる。加えて本発明によれば、コバが薄い両凸レンズや
メニスカスレンズでも容易に製造することができる。ま
た、本発明によれば、加熱軟化して変形し易いガラスゴ
ブを成形型に移送して、良好なガラス光学素子を製造す
ることができる。
【0026】
【実施例】次に実施例により本発明を説明する。 実施例1プレス成形用型 プレス成形用型は、図1に示すように、基盤材料として
炭化ケイ素(SiC)焼結体31を用い、研削によりプ
レス成形型形状に加工後、更に成形面側にCVD法によ
り炭化ケイ素膜32を形成して、更に研削研磨して製造
されるべきガラス成形体に対応する形状に鏡面仕上げし
て成形型基盤を得た。更に成形型基盤の炭化ケイ素膜3
2上に、i−カーボン膜33をイオンプレーティング法
により500Å成膜して成形面40を有する、φ18m
m(芯取後φ15mm)両凸ガラスレンズ用の下型34
を得た。図6に示す上型35も、上記下型34と同様の
方法によって得られた。上型35及び下型34は、図6
に示すように、同軸上にセットされ、プレス成形の際に
は、上型35と下型34とこれをガイドする案内型36
から成形型39が構成されている。下型34及び上型3
5の加熱は、胴型37外周に取り付けた成形型ヒーター
44で行い、成形型支持台38の下部より下型34内に
挿入した型測温用熱電対42にて制御される。更に胴型
37の温度は、胴型37内に挿入した胴型測温用熱電対
43にて測温される。
【0027】浮上治具及び移送手段 上述の成形型加熱機構を有する同一密閉チャンバー(図
示せず)内には、図2に示す浮上治具及び移送手段も設
けられている。まず、ガラス素材(プリフォーム)1を
加熱軟化するガラス軟化ヒーター14が設けられ、この
ガラス軟化ヒーター14内には浮上治具支持台13にセ
ットされたグラッシーカーボン浮上治具10(以下、G
C浮上治具と呼ぶ)が配置されている。さらに、ガラス
素材1は、浮上治具支持台13の内部からGC浮上治具
10下部へと供給される100ml/minの98%N
2 +2%H2 ガスの噴出によって、浮上保持される。ま
た、ガラス軟化ヒーター14外には、垂直及び水平方向
に移動可能なグラッシーカーボンバキュームパッド15
(以下、GCバキュームパッドと呼ぶ)があり、通常
は、GC浮上治具10上方で待機している。
【0028】予備加熱及びプレス工程 上述のプレス成形機構及びガラス加熱機構が収められた
成形機の密閉チャンバー(図示せず)内を真空排気した
後、98%N2 +2%H2 ガスを導入し、密閉チャンバ
ー内を同ガス雰囲気とした。次に、バリウム硼珪酸塩光
学ガラスからなるプリフォーム1(表面欠陥のない鏡面
を有するマーブル形状の熱間成形品、重量1000m
g、転移点534℃、屈伏点576℃)の屈伏点付近と
なるように、成形型ヒーター44にて、型測温用熱電対
43で測温した上型35及び下型34の温度が576℃
になるまで加熱し同温度で保持した。一方、ガラス軟化
ヒーター14にて、GC浮上治具10上のガラスプリフ
ォーム1の温度を、ガラスの粘度が106 ポアズになる
700℃まで加熱し、浮上軟化させる。そして、浮上軟
化したプリフォーム1を、ガラス軟化ヒーター14外の
GC浮上治具10上方で待機していたGCバキュームパ
ッド15が、プリフォーム1のところまで下降し吸引保
持する。この際、GCバキュームパッドの温度は、ガラ
ス軟化ヒーター14からの輻射熱によって、300〜4
00℃に加熱されており、低粘性のガラスと反応が起こ
りにくくなっている。
【0029】次に、図5に示すように、プリフォーム1
を保持したGCバキュームパッド15は、下型34上方
まで速やかに移動し、再び下型34の成形面40近傍ま
で下降すると同時に吸引を停止して、下型34の成形面
40上にプリフォーム1を載せる。その後、GCバキュ
ームパッド15は下型34上方より退き、元の待機位置
まで戻るので下型34上部には何ら障害物がなくなり、
瞬時に成形型支持台38が下型34を、下型34の同軸
上方に成形型支持台38ごと固定セットしてある上型3
5まで上昇させ、図6のごとく、上型35と下型34及
びこれをガイドする案内型36で構成される成形型39
内で、プリフォーム1を10秒間100kg/cm2
圧力にて加圧成形して所定の肉厚とする。次いで、成形
型ヒーター44を断電することで、ガラス成形体2及び
成形型39を放冷して、70秒後型測温用熱電対42で
測温した上型35及び下型34の温度が、ガラスの転移
点付近となる534℃になったところで、成形型39か
らガラス成形体2を離型し取り出した。
【0030】このようにして得られたガラス成形体2
(外径φ18mm、肉厚2.9mm、両凸レンズ)のア
ニール後の性能を、干渉計による面精度と、目視外観及
び実体顕微鏡による表面状態の2点について評価し、結
果を表1に示す。評価は、同一方法で得られた5個のレ
ンズについて行った(以下の実施例でも同様である)。
その結果、いずれのレンズも良好なものであった。
【0031】実施例2 ガラス浮上軟化機構を変更した以外、用いた成形型、条
件等は実施例1と同様にして行った。プレス成形機構及
びガラス加熱機構が収められた成形機の密閉チャンバー
内を真空排気した後、ガスを導入し、密閉チャンバー内
を98%N2 +2%H2 ガス雰囲気とする。次に、ガラ
スプリフォーム1(実施例1と同硝種、同形状)の屈伏
点付近となるように成形型ヒーター44にて上型35及
び下型34の温度を576℃になるように加熱保持し
た。更に、図3に示すように、ガラス軟化ヒーター14
内の、浮上治具支持台19にセットされた多孔質セラミ
ックス浮上治具17上のプリフォーム1を、浮上治具支
持台19の内部から多孔質セラミックス浮上治具17下
部へと供給されるN2 ガスが、浮上治具材料の気孔を通
して200ml/min噴出されることで浮上させつ
つ、ガラスの粘度が106 ポアズになる700℃にて加
熱保持する。
【0032】次に、ガラス軟化ヒーター14外の多孔質
セラミックス浮上治具17上方で待機していたGCバキ
ュームパッド(図示せず)が下降して、浮上軟化したプ
リフォーム1を吸引保持する。次いで、GCバキューム
パッドは、図5に示すように、下型34上まで速やかに
移動し、再び下型34表面近傍まで下降すると同時に吸
引を停止して、下型34の成形面40にプリフォーム1
を載せ、GCバキュームパッドは元の待機位置まで退
く。次いで、成形型支持台38が下型34を、下型34
の同軸上方の上型35まで上昇させ、図6に示す上型3
5と下型34をガイドする案内型36で構成される成形
型39内で、ガラス素材1を10秒間100kg/cm
2 の圧力にて加圧成形して所定の肉厚とする。次いで成
形型ヒーター44を断電し、70秒後に上型35及び下
型34の温度が、ガラスの転移点付近となる534℃に
なったところで、成形型39からガラス成形体2を離型
し取り出した。このようにして得られたガラス成形体2
(実施例1と同形状)のアニール後の性能を、実施例1
と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0033】実施例3 ガラス浮上軟化機構を変更した以外は、実施例1と同様
にして行った。プレス成形機構及びガラス加熱機構が収
められた成形機の密閉チャンバー内を真空排気した後、
98%N2 +2%H2 ガスを導入し、密閉チャンバー内
を同ガス雰囲気とする。次に、ガラスプリフォーム1
(実施例1と同硝種、同形状)の屈伏点付近となるよう
に、上型35と下型34の温度を576℃まで加熱保持
する。更に、図4に示すように、プリフォーム1を、ま
ずガラス予熱ヒーター22内の保持治具支持台21にセ
ットされたガラス保持治具20上で、ガラスの転移点よ
りも30℃低い温度となるように504℃にて加熱保持
する。この際、プリフォーム1は流動性を持つ程に軟化
していないため、ガラス保持治具20から浮上させる必
要はない。次に、ガラス予熱ヒーター22外のガラス保
持治具20上方で待機していたGCバキュームパッド1
5が下降して、プリフォーム1を吸引保持し、予めガラ
ス軟化ヒーター14内で、ガラス転移点温度よりも20
0℃低い温度となるように335℃にて加熱保持された
タングステン合金浮上治具10上まで移動する。次い
で、下降すると同時に吸引を停止して、浮上治具10受
部にプリフォーム1を載せた後GCバキュームパッド1
5をガラス軟化ヒーター14上方で待機させる。
【0034】そして、浮上治具支持台13の内部からタ
ングステン合金浮上治具10へと供給される200ml
/minの98%N2 +2%H2 ガスの噴出によって浮
上保持された浮上治具10上のプリフォーム1を、ガラ
スの粘度が106 ポアズになる700℃まで、ガラス軟
化ヒーター14によって急激に加熱する。この時、タン
グステン合金浮上治具10の温度は、プリフォーム1を
載せた際のガラス温度よりも170℃低くしたことによ
り、その後の急加熱においても常にガラス温度よりも低
く、従ってタングステン合金浮上治具10とガラスが反
応することはなかった。次に、浮上軟化したプリフォー
ム1を、上述のガラス軟化ヒーター14上方で待機して
いたGCバキュームパッド15が下降して、プリフォー
ム1を吸引保持した後に、下型34上まで速やかに移動
し、再び下型34表面近傍まで下降すると同時に吸引を
停止して、下型34の成形面40にプリフォーム1を載
せ、GCバキュームパッドは元の待機位置まで退く。
【0035】次いで、成形型支持台38が下型34を、
下型34の同軸上方の上型35まで上昇させ、図6に示
す上型35と下型34をガイドする案内型36で構成さ
れる成形型39内で、プリフォーム1を10秒間100
kg/cm2 の圧力にて加圧成形して所定の肉厚とし
た。次いで、成形型ヒーター44を断電し、70秒後に
上型35及び下型34の温度が、ガラスの転移点付近と
なる534℃になったところで、成形型39からガラス
成形体2を離型し取り出した。このようにして得られた
ガラス成形体2(実施例1と同形状)のアニール後の性
能を、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0036】実施例4 浮上軟化ガラスを成形型内へ挿入する機構を変更した以
外は、実施例1と同様にして行った。プレス成形機構及
びガラス加熱機構が収められた成形機の密閉チャンバー
内を真空排気した後、98%N2 +2%H2 ガスを導入
し、密閉チャンバー内を同ガス雰囲気とする。次に、ガ
ラスプリフォーム1(実施例1と同硝種、同形状)の屈
伏点付近となるように、上型35と下型34の温度を5
76℃まで加熱保持した。更に、図7に示すように、ガ
ラス軟化ヒーター(図示せず)内で、浮上治具支持台1
3にセットされたGC浮上治具10上のプリフォーム1
を、浮上治具支持台13の内部からGC浮上治具10下
部へと供給された300ml/minの98%N2 +2
%H2 ガスの噴出によって浮上しつつ、ガラスの粘度が
106 ポアズになる700℃まで加熱した。次に、浮上
治具支持台13は上型35直下に浮上軟化したプリフォ
ーム1が位置するところまで移動する。
【0037】次に、図8のごとく、浮上治具支持台13
が上昇し、プリフォーム1を上型35面近傍まで移動さ
せた後、上型35と下型34とをガイドする案内型36
内壁のプリフォーム1の側面に相当する位置に設けた吸
引用穴45より吸引し、プリフォーム1を上型35面に
吸い付ける。尚、吸気と同時に、浮上治具10から噴出
されるガスの流量を一時的に増加して、プリフォーム1
を押し上げてやることで上型35面への吸い付きをより
スムーズにすることもできる。次に、浮上治具支持台1
3は上型35下より退き、元のガラス軟化ヒーター加熱
位置まで戻る。同時に、成形型支持台38が下型34を
上型35まで上昇させ、図9に示すように、上型35と
下型34をガイドする案内型36とで構成される成形型
39内で、プリフォーム1を10秒間100kg/cm
2 の圧力にて加圧成形して所定の肉厚とした。次いで成
形型ヒーター44を断電し、70秒後に上型35及び下
型34の温度が、ガラスの転移点付近となる534℃に
なったところで、成形型39からガラス成形体2を離型
し取り出した。このようにして得られたガラス成形体2
(実施例1と同形状)のアニール後の性能を、実施例1
と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0038】実施例5 図10〜12に、本実施例で用いた装置及び成形型の概
要を示す。尚、成形型の構成は実施例1と同様である。
まず、プレス成形機構及びガラス加熱機構が収められた
成形機の密閉チャンバー内を真空排気した後、98%N
2 +2%H2 ガスを導入し、密閉チャンバー内を同ガス
雰囲気とする。次に、ガラスプリフォーム1(表面欠陥
のない鏡面を有するマーブル形状の熱間成形品、重量1
800mg、転移点温度534℃、屈伏点温度576
℃)の粘度が1010ポアズになる温度になるように、成
形型ヒーター44にて、上型35及び下型34の温度が
592℃になるまで加熱し同温度で保持する。一方、図
10に示すように、ガラス軟化ヒーター14にて、浮上
治具支持台13にセットされたGC浮上治具10上の同
浮上治具よりわずかに大きい外径を有するプリフォーム
1が、浮上治具支持台13の内部からGC浮上治具10
下部へと供給された600ml/minの98%N2
2%H2 ガスの噴出によって浮上しつつ、ガラスの粘度
107.2 ポアズ相当である660℃まで加熱保持されて
いる。次に、浮上軟化したプリフォーム1を、ガラス軟
化ヒーター14外のGC浮上治具10上方で待機してい
たGCバキュームパッド24が下降して、GC浮上治具
10近傍に設置されたリング状部材23を吸引保持する
と同時に再び上昇する。この際、リング状部材23の内
径部が、GC浮上治具10の外径よりわずかに大きいプ
リフォーム1外径部を押し上げて、プリフォーム1をリ
ング状部材23ごと持ち上げて移送するが、移送が短時
間であるため、自然変形して、リング状部材23からへ
たり落ちることはない。
【0039】次いで、図11に示すように、プリフォー
ム1を載せたリング状部材23を吸引保持したGCバキ
ュームパッド24は、下型34上方まで速やかに移動す
る。次いで、再び下型34近傍まで下降すると同時に吸
引を停止して、下型34の成形面上にプリフォーム1
を、更に成形面より若干下方の設けたフランジ部により
リング状部材23をそれぞれ載せる。その後、GCバキ
ュームパッド24が下型34上方より退くと同時に、成
形型支持台38が下型34を、下型34の同軸上方の上
型35まで上昇させ、図12に示すように上型35と下
型34をガイドする案内型36とで構成される成形型3
9内で、プリフォーム1を10秒間100kg/cm2
の圧力にて加圧成形して所定の肉厚とした。次いで成形
型ヒーター44を断電し、70秒後に上型35及び下型
34の温度が、ガラスの転移点付近となる534℃にな
ったところで、成形型39からガラス成形体2を離型し
取り出した。このようにして得られたガラス成形体2
(φ25mm、芯取後φ20mm、両凸レンズ)のアニ
ール後の性能を、実施例1と同様にして評価した。結果
を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】実施例6 プリフォームの種類(硝種及び形状)、浮上ガス流量、
成形型温度及び離型温度を表2に示す条件とした以外
は、実施例1と同様にしてガラス成形体を得た。得られ
たガラス成形体の性能を実施例1と同様にして評価し
た。結果を表2に示す。いずれのガラス成形体も良好な
性能を示した。
【0042】
【表2】
【0043】本発明についての上記実施例では、成形型
として炭化ケイ素焼結体上にCVD法により炭化ケイ素
膜を形成した後、イオンプレーティング法によりi−カ
ーボン膜を形成したものを用いた。しかし、他に、ケイ
素、窒化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウム
と炭化チタンのサーメットや、これらの表面にダイヤモ
ンド、耐熱金属、貴金属合金、或いは炭化物、窒化物、
硼化物、酸化物などのセラミックスなどを被覆したもの
が使用可能であった。但し、本実施例のi−カーボン膜
は離型性がよい点で有利であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で用いた成形型の下型の概略説明図で
ある。
【図2】 実施例で用いた浮上治具上でのガラスプリフ
ォームの浮上軟化及び移送方法の概略説明図である。
【図3】 実施例で用いた浮上治具上でのガラスプリフ
ォームの浮上軟化方法の概略説明図である。
【図4】 実施例で用いた浮上治具上でのガラスプリフ
ォームの浮上軟化方法の概略説明図である。
【図5】 軟化したガラスプリフォームの成形型への移
送方法の概略説明図である。
【図6】 実施例で用いた成形型での押圧成形の概略説
明図である。
【図7】 実施例で用いた浮上治具上で軟化したガラス
プリフォームの成形型への吸引移送の概略説明図であ
る。
【図8】 実施例で用いた浮上治具上で軟化したガラス
プリフォームの成形型への吸引移送の概略説明図であ
る。
【図9】 実施例で用いた成形型での押圧成形の概略説
明図である。
【図10】 軟化したガラスプリフォームの成形型への
移送方法の概略説明図である。
【図11】 軟化したガラスプリフォームの成形型への
移送方法の概略説明図である。
【図12】 実施例で用いた成形型での押圧成形の概略
説明図である。
【符号の説明】
1 ・・・ ガラスプリフォーム 2 ・・・ ガラス成形体 10、17 ・・・ 浮上治具 11 ・・・ 浮上治具の上方開口部 12 ・・・ 浮上治具の上方開口部の底 13、19 ・・・ 浮上治具支持体 14 ガラス軟化用ヒーター 15 ・・・ 吸引保持装置 16 ・・・ 下方開口部 18 ・・・ 多孔質面 23 ・・・ リング状部材 34 ・・・ 下型 35 ・・・ 上型 36 ・・・ 案内型 39 ・・・ 成形型 40、41 ・・・ 成形面 45 ・・・ 吸引口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−266317(JP,A) 特開 昭62−27334(JP,A) 特開 平3−177320(JP,A) 特開 昭60−118644(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 9/00 - 17/06

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予熱して105.5〜109.0ポアズの粘度
    に軟化したガラスプリフォームを、予熱した成形型に移
    送し、移送されたガラスプリフォームを前記成形型で押
    圧成形することによりガラス光学素子を製造する方法で
    あって、 前記ガラスプリフォームの予熱は、浮上治具上でガラス
    プリフォームを気流により浮上させながら行い、かつ前
    記成形型の予熱温度は、前記軟化したガラスプリフォー
    ムよりも低いことを特徴とするガラス光学素子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記浮上治具がグラッシーカーボン浮上
    治具である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ガラスプリフォームの浮上は、上方
    開口部を有し、かつ該上方開口部に少なくとも一つの気
    流供給用開口を有する浮上治具上で、前記開口から流出
    する気流により行うことを特徴とする請求項1又は2に
    記載のガラス光学素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ガラスプリフォームの浮上は、前記
    上方開口部と前記ガラスプリフォームとが形成する空間
    に流入する気流により行われることを特徴とする請求項
    3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 予熱して105.5〜109.0ポアズの粘度
    に軟化したガラスプリフォームを、予熱した成形型に移
    送し、移送されたガラスプリフォームを前記成形型で押
    圧成形することによりガラス光学素子を製造する方法で
    あって、 前記ガラスプリフォームの予熱は、上方開口部を有し、
    かつ該上方開口部に少なくとも一つの気流供給用開口を
    有するグラッシーカーボン浮上治具上で、前記ガラスプ
    リフォームを前記開口から流出する気流により浮上させ
    ながら行うことを特徴とするガラス光学素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記ガラスプリフォームの浮上は、開口
    径がガラスプリフォームの径より大きく、かつ開口から
    底部の間の形状が球面である上方開口部を有する浮上治
    具であって、前記上方開口部に気流供給用開口を有する
    浮上治具上で、前記開口から流出する気流により行うこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 ガラスプリフォームの予熱を、ガラスプ
    リフォームをガラス転移点より30℃以上低い温度まで
    加熱し、次いで気流により浮上させながらさらに加熱す
    ることにより軟化することで行う、請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 予熱して軟化したプリフォームを吸引保
    持しながら予熱した成形型に移送する請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 予熱して軟化したプリフォームの吸引保
    持及び成形型への移送を、移動可能な下方開口部を有す
    る吸引保持装置により行う請求項8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 移動可能な下方開口部を有する吸引保
    持装置により、軟化したプリフォームを吸引保持し、成
    形型の下型の成形面上に移送し、次いで前記軟化したプ
    リフォームを前記下型の成形面と上型の成形面とで押圧
    成形する請求項9に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 予熱して軟化したプリフォームの吸引
    保持を、成形型の上型の成形面近傍に設けた吸引口から
    の吸引により行う請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 前記成形型の上型の成形面近傍に吸引
    保持された軟化したプリフォームの下に前記成形型の下
    型を移動し、又は成形型の上型の成形面近傍に吸引保持
    された軟化したプリフォームを前記成形型の下型の成形
    面の上に移動し、次いで前記上型の成形面と下型の成形
    面とで押圧成形する請求項11に記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 予熱して軟化したプリフォームを、該
    プリフォームの外径より小さい内径を有するリング状載
    置具に載せ、前記予熱した成形型に移送する請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 予熱して105.5〜109.0ポアズの粘
    度に軟化したガラスゴブを、予熱した成形型に移送し、
    移送されたガラスゴブを前記成形型で押圧成形すること
    によりガラス光学素子を製造する方法であって、 前記ガラスゴブの予熱は、上方開口部を有し、かつ該上
    方開口部に少なくとも一つの気流供給用開口を有するグ
    ラッシーカーボン浮上治具上で、前記ガラスゴブを前記
    開口から流出する気流により浮上させながら行うことを
    特徴とするガラス光学素子の製造方法。
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