JPH0216251B2 - - Google Patents
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- JPH0216251B2 JPH0216251B2 JP59171465A JP17146584A JPH0216251B2 JP H0216251 B2 JPH0216251 B2 JP H0216251B2 JP 59171465 A JP59171465 A JP 59171465A JP 17146584 A JP17146584 A JP 17146584A JP H0216251 B2 JPH0216251 B2 JP H0216251B2
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- Japan
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- molding
- press
- mold
- glass
- lens according
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- Expired - Lifetime
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
- C03B11/06—Construction of plunger or mould
- C03B11/08—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
- C03B11/12—Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明はプレス成形後において研磨不要の高い
形状精度と高い面粗度をもつようにしたプレスレ
ンズの成形方法に関する。 [従来の技術] 従来ガラスレンズはガラスを溶融又は軟化して
これを金型に入れ、大略のレンズの形状にプレス
成形した後、冷間で研削、研磨する方法により製
造されてきた。ところが最近、特殊な金型材料を
用いて、型表面を光学鏡面に仕上げ、かつ非酸化
性雰囲気でプレス成形することによつて、研削、
研磨を必要としない光学鏡面をもつレンズが得ら
れることが見い出された。金型材として米国特許
第3833347号明細書にはガラス状炭素が、米国特
許第4139677号明細書にはSiC又はSi3N4が、米国
特許第4168961号明細書にはSiCと炭素の混合物
がそれぞれ用いられている。 上記米国特許第3833347号等にみられるプレス
レンズの成形方法は、次の工程を含むものであ
る。すなわち、金型内にガラス塊を入れること
(恐らく室温に近い低温で)、金型を包囲してい
るチヤンバー内を脱気し、次いでチヤンバー内に
非酸化性ガスを導入すること金型の温度をガラ
スの軟化点(リトルトン点;107.65ポアズのガラ
ス粘度に相当する温度)近傍にまで上昇させ、そ
の温度で1〜5分保持すること金型に荷重をか
けて、ガラスを成形すること成形されたガラス
が変形しないように荷重を維持しながら、金型温
度をガラス転移温度よりも低い温度にまで下げる
こと荷重を取り除くこと金型の酸化を防止す
るために約300℃まで更に冷却すること型を開
いて取り出すことからなつている。 [発明が解決しようとする問題点] 上記米国特許等の成形方法ではガラスをかなり
低粘性(107.65ポアズ近傍)にして、プレスを開
始し、300℃という低温にまで下げて取り出して
いるため、成形のサイクルタイムが著るしく長く
なると考えられ、又このような低粘性で型と融着
を起こさないためには金型材料が非常に限定され
てしまう。ここにおいて本発明は成形サイクルを
短かくしながら、高精度のプレスレンズを形成す
ることを技術的課題とするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明はプレス後、減圧し一定速度で冷却し所
定の温度でプレス品を取り出すことよりなるもの
である。 本発明者らは、プレス成形後研削、研磨を要し
ない高い形状精度と高い面粗度を持つプレスレン
ズを得るための要素は金型とプレス条件に集約さ
れると考える。金型としての必要条件は光学鏡面
に加工することが可能で、かつ高温強度と高温硬
度を持ち、成形時にガラスと融着を起こすことな
く、又肌荒れを起こすことのないことが必要であ
る。又空気による酸化で肌荒れが起こりにくい材
料を選んだ方がよいが、一般には酸化を全く起こ
さない型材を見い出すことは難しいので、N2、
H2+N2、CO+N2等の非酸化性雰囲気に保つて
使用することが望ましい。以上のような条件を満
足する金型がプレスレンズ成形に用いられる。プ
レス成形により高精度を得るための基本的な条件
は次の2点にある。まず、ガラス温度と金型温度
をほぼ等しくして、プレスを行うことによつて、
ガラスの表面と内部の温度差をなくし、ヒケを生
じないようにすることである。そして、第2には
一定速度でゆつくり冷却し型離しを行つた時には
ガラスは既に十分に固化していて、プレス後変形
が起こらないことである。低粘性のガラスをガラ
ス転移温度以下の温度の金型で受けてプレスする
従来のおおよその形状を作る成形方法ではこれら
の条件を満たすことは難しい。 本発明は、プリフオームとしておおよその形状
に一旦プレスしたプレス品、カーブジエネレータ
ーでおおよその形状にダイヤモンド研削した後
CO2レーザーを表面に照射して、表面を平滑にし
たもの、或いは研削、研磨したもの或いはガラス
ロツドからの切断品等を用いて、プリフオーム及
び型のキヤビテイ部付近の温度が108.5〜1010.5ポ
アズのガラス粘度に対応する温度で、かつガラス
及び型のキヤビテイ部の温度をほぼ等しくして、
50〜500Kg/cm2の圧力でプレスを開始し、5秒乃
至2分間その温度で保持してから、型と共にガラ
スをほぼ一定速度で冷却し、ガラス粘度が1011.5
〜1012.5ポアズの間にあるときにプレスを終了し
て取り出すことによつて、高面精度のレンズが安
定して得られることを見い出した。 ここで、冷却中に、ガラスの内外に温度差が生
じるとヒケの原因となるので冷却速度を遅くする
ことが重要である。しかしながら、必要以上に冷
却速度を遅くすることは、製造スピードを遅くす
ることになり、又金型との接触時間が長くなり金
型の寿命にも影響する。本発明では所望の面精度
を得るにはレンズの寸法に応じて次のような冷却
速度を選べばよいという経験則を見い出した。す
なわち、外径がdmm、平均肉厚がtmmのレンズ
において、ヒケなどに起因する形状精度のズレ
(球面レンズの場合は1種のアステイグマに相当
する)がニユートンX本以内のレンズを得るため
に、 42x/dt℃/secより遅くする必要があるが、 16x/dtより速くしてよい。108.5〜1010.5ポアズと いう高粘性でプレスを開始し、この冷却速度で冷
却し、1011.51012.5ポアズで取り出せば固化は十分
であり、所望の面精度のものを最短時間で得るこ
とができる。 さらに本発明では、冷却開始と共に、或いは冷
却中にプレス圧力を数Kg/cm2乃至30Kg/cm2まで減
じてやることにより、プレス品の面精度がより向
上することを見い出した。減圧の仕方は指数関数
的に低下させてもよいし、段階状にしてもよく、
又一気に10Kg/cm2以下の圧力に落としてもよい。
一定温度でプレスを開始することにより、ガラス
は型のキヤビテイ面に密着して、その面を転写す
るが、それを冷却する冷却中にはガラス表面とガ
ラス内部には若干の温度差が生じる。内外に温度
差を生じたまま収縮するガラスを高圧で押しのば
すとアニール後に十分な形状精度が得られない傾
向があるのに対して、冷却過程で圧力を減じてや
れば形状精度が維持される。 プレスを開始するまでのプリフオーム及び金型
の加熱方法としては、金型内にプリフオームを入
れて高周波数誘導加熱する方法、金型とプリフオ
ームは別々に加熱して、プリフオームをホルダー
で金型に移送してプレスする方法等いかなる方法
でもよいが、本発明ではさらに、一旦おおよその
レンズ形状にプレス成形した後温度を調整し、引
き続いてキヤビテイ部付近の温度が108.5〜1010.5
ポアズのガラス粘度に対応する温度に保たれた高
精度型にホルダーで移送して上述の高精度プレス
を行うことも可能である。2組以上の高精度プレ
ス用金型を用いて、金型の冷却及び加熱を交互に
行えば、効率よく、短いサイクルタイムで高面精
度のプレスレンズの製造が可能である。 [実施例] 実施例 1 第1図は本発明方法を実施する際に用いた装置
及び金型の概略断面図を示す。すなわち支持台4
の上に載せたスリーブ5内に下型7と上型6を嵌
挿し、上型の上に押し棒3を昇降自在に設けて金
型を構成させる。支持台4の側部から下型7の中
央に熱電対8を挿設して金型温度を測温する。金
型の周囲をかこんでシリカチユーブ9を配置し、
更にその外周に誘導コイル2を設ける。 上記金型の材質は炭化タングステンである。使
用したガラスは重フリント系光学ガラスSF11(転
移温度434℃)で、あらかじめ両凹形状にしたも
のをプリフオームとして用いた。最終レンズの形
状はR1=25mm、R2=50mmの球面両凹形状である。
シリカチユーブ9内にN2ガスを満たし、金型の
酸化による肌荒れを防止した。型内にプリフオー
ム1をセツトし、誘導コイル2により、型と共に
プリフオームを加熱し、型及びガラスが109.2ポア
ズのガラス粘度に対応する485℃で安定したとこ
ろで、押し棒3により100Kg/cm2の圧力でプレス
を開始する。10秒後に圧力を5Kg/cm2に減圧する
と同時に種々冷却速度で冷却を行い、ガラス中心
部の粘度がほぼ1012ポアズ(445℃)になつたと
ころで支持台4を下げて、型からレンズを取り出
し、アニールを行つた。種々の寸法のレンズをプ
レスしたときの冷却速度と面精度の関係をプロツ
トした結果を下表に示す。なお、スリーブ5の直
径をレンズ径の2倍とし、スリーブの長さをレン
ズ径の3.3倍にした型を用いた。
形状精度と高い面粗度をもつようにしたプレスレ
ンズの成形方法に関する。 [従来の技術] 従来ガラスレンズはガラスを溶融又は軟化して
これを金型に入れ、大略のレンズの形状にプレス
成形した後、冷間で研削、研磨する方法により製
造されてきた。ところが最近、特殊な金型材料を
用いて、型表面を光学鏡面に仕上げ、かつ非酸化
性雰囲気でプレス成形することによつて、研削、
研磨を必要としない光学鏡面をもつレンズが得ら
れることが見い出された。金型材として米国特許
第3833347号明細書にはガラス状炭素が、米国特
許第4139677号明細書にはSiC又はSi3N4が、米国
特許第4168961号明細書にはSiCと炭素の混合物
がそれぞれ用いられている。 上記米国特許第3833347号等にみられるプレス
レンズの成形方法は、次の工程を含むものであ
る。すなわち、金型内にガラス塊を入れること
(恐らく室温に近い低温で)、金型を包囲してい
るチヤンバー内を脱気し、次いでチヤンバー内に
非酸化性ガスを導入すること金型の温度をガラ
スの軟化点(リトルトン点;107.65ポアズのガラ
ス粘度に相当する温度)近傍にまで上昇させ、そ
の温度で1〜5分保持すること金型に荷重をか
けて、ガラスを成形すること成形されたガラス
が変形しないように荷重を維持しながら、金型温
度をガラス転移温度よりも低い温度にまで下げる
こと荷重を取り除くこと金型の酸化を防止す
るために約300℃まで更に冷却すること型を開
いて取り出すことからなつている。 [発明が解決しようとする問題点] 上記米国特許等の成形方法ではガラスをかなり
低粘性(107.65ポアズ近傍)にして、プレスを開
始し、300℃という低温にまで下げて取り出して
いるため、成形のサイクルタイムが著るしく長く
なると考えられ、又このような低粘性で型と融着
を起こさないためには金型材料が非常に限定され
てしまう。ここにおいて本発明は成形サイクルを
短かくしながら、高精度のプレスレンズを形成す
ることを技術的課題とするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明はプレス後、減圧し一定速度で冷却し所
定の温度でプレス品を取り出すことよりなるもの
である。 本発明者らは、プレス成形後研削、研磨を要し
ない高い形状精度と高い面粗度を持つプレスレン
ズを得るための要素は金型とプレス条件に集約さ
れると考える。金型としての必要条件は光学鏡面
に加工することが可能で、かつ高温強度と高温硬
度を持ち、成形時にガラスと融着を起こすことな
く、又肌荒れを起こすことのないことが必要であ
る。又空気による酸化で肌荒れが起こりにくい材
料を選んだ方がよいが、一般には酸化を全く起こ
さない型材を見い出すことは難しいので、N2、
H2+N2、CO+N2等の非酸化性雰囲気に保つて
使用することが望ましい。以上のような条件を満
足する金型がプレスレンズ成形に用いられる。プ
レス成形により高精度を得るための基本的な条件
は次の2点にある。まず、ガラス温度と金型温度
をほぼ等しくして、プレスを行うことによつて、
ガラスの表面と内部の温度差をなくし、ヒケを生
じないようにすることである。そして、第2には
一定速度でゆつくり冷却し型離しを行つた時には
ガラスは既に十分に固化していて、プレス後変形
が起こらないことである。低粘性のガラスをガラ
ス転移温度以下の温度の金型で受けてプレスする
従来のおおよその形状を作る成形方法ではこれら
の条件を満たすことは難しい。 本発明は、プリフオームとしておおよその形状
に一旦プレスしたプレス品、カーブジエネレータ
ーでおおよその形状にダイヤモンド研削した後
CO2レーザーを表面に照射して、表面を平滑にし
たもの、或いは研削、研磨したもの或いはガラス
ロツドからの切断品等を用いて、プリフオーム及
び型のキヤビテイ部付近の温度が108.5〜1010.5ポ
アズのガラス粘度に対応する温度で、かつガラス
及び型のキヤビテイ部の温度をほぼ等しくして、
50〜500Kg/cm2の圧力でプレスを開始し、5秒乃
至2分間その温度で保持してから、型と共にガラ
スをほぼ一定速度で冷却し、ガラス粘度が1011.5
〜1012.5ポアズの間にあるときにプレスを終了し
て取り出すことによつて、高面精度のレンズが安
定して得られることを見い出した。 ここで、冷却中に、ガラスの内外に温度差が生
じるとヒケの原因となるので冷却速度を遅くする
ことが重要である。しかしながら、必要以上に冷
却速度を遅くすることは、製造スピードを遅くす
ることになり、又金型との接触時間が長くなり金
型の寿命にも影響する。本発明では所望の面精度
を得るにはレンズの寸法に応じて次のような冷却
速度を選べばよいという経験則を見い出した。す
なわち、外径がdmm、平均肉厚がtmmのレンズ
において、ヒケなどに起因する形状精度のズレ
(球面レンズの場合は1種のアステイグマに相当
する)がニユートンX本以内のレンズを得るため
に、 42x/dt℃/secより遅くする必要があるが、 16x/dtより速くしてよい。108.5〜1010.5ポアズと いう高粘性でプレスを開始し、この冷却速度で冷
却し、1011.51012.5ポアズで取り出せば固化は十分
であり、所望の面精度のものを最短時間で得るこ
とができる。 さらに本発明では、冷却開始と共に、或いは冷
却中にプレス圧力を数Kg/cm2乃至30Kg/cm2まで減
じてやることにより、プレス品の面精度がより向
上することを見い出した。減圧の仕方は指数関数
的に低下させてもよいし、段階状にしてもよく、
又一気に10Kg/cm2以下の圧力に落としてもよい。
一定温度でプレスを開始することにより、ガラス
は型のキヤビテイ面に密着して、その面を転写す
るが、それを冷却する冷却中にはガラス表面とガ
ラス内部には若干の温度差が生じる。内外に温度
差を生じたまま収縮するガラスを高圧で押しのば
すとアニール後に十分な形状精度が得られない傾
向があるのに対して、冷却過程で圧力を減じてや
れば形状精度が維持される。 プレスを開始するまでのプリフオーム及び金型
の加熱方法としては、金型内にプリフオームを入
れて高周波数誘導加熱する方法、金型とプリフオ
ームは別々に加熱して、プリフオームをホルダー
で金型に移送してプレスする方法等いかなる方法
でもよいが、本発明ではさらに、一旦おおよその
レンズ形状にプレス成形した後温度を調整し、引
き続いてキヤビテイ部付近の温度が108.5〜1010.5
ポアズのガラス粘度に対応する温度に保たれた高
精度型にホルダーで移送して上述の高精度プレス
を行うことも可能である。2組以上の高精度プレ
ス用金型を用いて、金型の冷却及び加熱を交互に
行えば、効率よく、短いサイクルタイムで高面精
度のプレスレンズの製造が可能である。 [実施例] 実施例 1 第1図は本発明方法を実施する際に用いた装置
及び金型の概略断面図を示す。すなわち支持台4
の上に載せたスリーブ5内に下型7と上型6を嵌
挿し、上型の上に押し棒3を昇降自在に設けて金
型を構成させる。支持台4の側部から下型7の中
央に熱電対8を挿設して金型温度を測温する。金
型の周囲をかこんでシリカチユーブ9を配置し、
更にその外周に誘導コイル2を設ける。 上記金型の材質は炭化タングステンである。使
用したガラスは重フリント系光学ガラスSF11(転
移温度434℃)で、あらかじめ両凹形状にしたも
のをプリフオームとして用いた。最終レンズの形
状はR1=25mm、R2=50mmの球面両凹形状である。
シリカチユーブ9内にN2ガスを満たし、金型の
酸化による肌荒れを防止した。型内にプリフオー
ム1をセツトし、誘導コイル2により、型と共に
プリフオームを加熱し、型及びガラスが109.2ポア
ズのガラス粘度に対応する485℃で安定したとこ
ろで、押し棒3により100Kg/cm2の圧力でプレス
を開始する。10秒後に圧力を5Kg/cm2に減圧する
と同時に種々冷却速度で冷却を行い、ガラス中心
部の粘度がほぼ1012ポアズ(445℃)になつたと
ころで支持台4を下げて、型からレンズを取り出
し、アニールを行つた。種々の寸法のレンズをプ
レスしたときの冷却速度と面精度の関係をプロツ
トした結果を下表に示す。なお、スリーブ5の直
径をレンズ径の2倍とし、スリーブの長さをレン
ズ径の3.3倍にした型を用いた。
【表】
実施例 2
この実施例はプリフオームを2段階でプレスす
るものであつて、第2図はその装置の概略平面
図、第3図は金型の断面図である。第2図におい
てトランスフアーデバイス10によつて移送され
たプリフオーム1は、第1の炉11で加熱され、
第1のプレスステーシヨン13で大略形にプレス
され、再び第1の炉に戻され、矢印のように第2
の炉12まで移送され、所定の温度に加熱して第
2のプレスを行うものである。 第3図は、上記装置において使用される金型の
断面図で、スリーブ15の内部に上型16と下型
17が嵌挿されている。スリーブ15の側部には
プリフオーム1を支持するホルダー18を上下の
型間に挿脱させる出入口19があけられている。
上型および下型の作用面がホルダー18に支持さ
れたプリフオームを正しくプレスできるように、
上型、下型の基底部21,22はホルダー18の
リング状部分と当らないように段差が形成されて
いる。 このような金型を第2図のプレスステーシヨン
13,14に配置し、金型近傍よりN2ガスを流
した。用いた金型材質およびガラスは実施例1と
同様であり、最終レンズの形状は直径20mmφ、平
均肉厚2mmの両凹球面レンズである。平面円板に
研削したプリフオーム1をホルダー18にのせ
て、トランスフアーデバイス10にセツトし、
810℃に保たれている炉11で60秒間加熱し、第
1のプレスステーシヨン13に移送して、スリー
ブ15に設けた出入口19よりホルダー18と共
に軟化したガラスを456℃に保たれた金型内に入
れて、200Kg/cm2の圧力で45秒間プレスした。上、
下型の基底部21,22がホルダー18と当接す
ることにより肉厚が定まり、おおよそのレンズ形
状が得られた。引き続きホルダー18と共にトラ
ンスフアーデバイス10で、495℃に保たれた炉
12に移し、60秒間温度調整を行つた。これを再
び金型温度が109.5ポアズの粘度に対応する478℃
に保たれた第2のプレスステーシヨン14に移送
することにより、ガラス、上型、下型およびホル
ダーのすべてをほぼ478℃となし、250Kg/cm2の圧
力でプレスを開始した。25秒後に指数関数的に圧
力を減じはじめると共に冷却を開始して、0.25
℃/secの冷却速度で冷却し、ガラス粘度が1011.7
ポアズに対応する448℃でプレスを終了した。終
了時の圧力は20Kg/cm2まで減圧された。 アニール後に測定を行つたところ、アステイグ
マ1/2本以内のものが安定して得られた。なお、
本発明のプレスステーシヨン14における工程で
はプレスによるのびは約12μであり、ホルダー1
8と上型16の基底部21とはぶつかることな
く、常にレンズを押す構造にしてある。 実施例 3 実施例2の第1プレスステーシヨン13でプレ
スしたおおよそのレンズ形状のプレス品を一旦冷
却して取り出し、これをプリフオームとして、ホ
ルダー18に支持して、520℃に保たれた炉14
で5分間加熱することにより、ガラスの粘度を
109.5ポアズ(478℃に対応)とし、これを金型温
度が109.5ポアズのガラス粘度に対応する478℃に
保たれた第2のプレスステーシヨン14に移送し
て、以下実施例2と同様の操作を行つた。アニー
ル後の面精度は実施例2と同様であつた。 本発明は高面精度のプレスレンズを得るための
成形条件としてプレス開始時のガラス粘度、プレ
ス圧力、冷却速度、取り出し時のガラス粘度等を
定めたものであり、ガラスの種類は限定されるも
のではない。なお、本発明においては、金型材と
して金属でないものが用いられる場合も含めて金
型と称した。金型材料としては10ポアズ以上の高
粘性のガラスと融着を起こすことなく、かつ前述
の諸条件を満たすものであればいかなる材料であ
つてもよい。 [発明の効果] 本発明によれば、プレス成形後、研削、研磨を
要しない所望の高面精度のプレスレンズが必要最
小限の時間で製造でき、特に非球面レンズの場合
にその効果を最大限に発揮するものである。
るものであつて、第2図はその装置の概略平面
図、第3図は金型の断面図である。第2図におい
てトランスフアーデバイス10によつて移送され
たプリフオーム1は、第1の炉11で加熱され、
第1のプレスステーシヨン13で大略形にプレス
され、再び第1の炉に戻され、矢印のように第2
の炉12まで移送され、所定の温度に加熱して第
2のプレスを行うものである。 第3図は、上記装置において使用される金型の
断面図で、スリーブ15の内部に上型16と下型
17が嵌挿されている。スリーブ15の側部には
プリフオーム1を支持するホルダー18を上下の
型間に挿脱させる出入口19があけられている。
上型および下型の作用面がホルダー18に支持さ
れたプリフオームを正しくプレスできるように、
上型、下型の基底部21,22はホルダー18の
リング状部分と当らないように段差が形成されて
いる。 このような金型を第2図のプレスステーシヨン
13,14に配置し、金型近傍よりN2ガスを流
した。用いた金型材質およびガラスは実施例1と
同様であり、最終レンズの形状は直径20mmφ、平
均肉厚2mmの両凹球面レンズである。平面円板に
研削したプリフオーム1をホルダー18にのせ
て、トランスフアーデバイス10にセツトし、
810℃に保たれている炉11で60秒間加熱し、第
1のプレスステーシヨン13に移送して、スリー
ブ15に設けた出入口19よりホルダー18と共
に軟化したガラスを456℃に保たれた金型内に入
れて、200Kg/cm2の圧力で45秒間プレスした。上、
下型の基底部21,22がホルダー18と当接す
ることにより肉厚が定まり、おおよそのレンズ形
状が得られた。引き続きホルダー18と共にトラ
ンスフアーデバイス10で、495℃に保たれた炉
12に移し、60秒間温度調整を行つた。これを再
び金型温度が109.5ポアズの粘度に対応する478℃
に保たれた第2のプレスステーシヨン14に移送
することにより、ガラス、上型、下型およびホル
ダーのすべてをほぼ478℃となし、250Kg/cm2の圧
力でプレスを開始した。25秒後に指数関数的に圧
力を減じはじめると共に冷却を開始して、0.25
℃/secの冷却速度で冷却し、ガラス粘度が1011.7
ポアズに対応する448℃でプレスを終了した。終
了時の圧力は20Kg/cm2まで減圧された。 アニール後に測定を行つたところ、アステイグ
マ1/2本以内のものが安定して得られた。なお、
本発明のプレスステーシヨン14における工程で
はプレスによるのびは約12μであり、ホルダー1
8と上型16の基底部21とはぶつかることな
く、常にレンズを押す構造にしてある。 実施例 3 実施例2の第1プレスステーシヨン13でプレ
スしたおおよそのレンズ形状のプレス品を一旦冷
却して取り出し、これをプリフオームとして、ホ
ルダー18に支持して、520℃に保たれた炉14
で5分間加熱することにより、ガラスの粘度を
109.5ポアズ(478℃に対応)とし、これを金型温
度が109.5ポアズのガラス粘度に対応する478℃に
保たれた第2のプレスステーシヨン14に移送し
て、以下実施例2と同様の操作を行つた。アニー
ル後の面精度は実施例2と同様であつた。 本発明は高面精度のプレスレンズを得るための
成形条件としてプレス開始時のガラス粘度、プレ
ス圧力、冷却速度、取り出し時のガラス粘度等を
定めたものであり、ガラスの種類は限定されるも
のではない。なお、本発明においては、金型材と
して金属でないものが用いられる場合も含めて金
型と称した。金型材料としては10ポアズ以上の高
粘性のガラスと融着を起こすことなく、かつ前述
の諸条件を満たすものであればいかなる材料であ
つてもよい。 [発明の効果] 本発明によれば、プレス成形後、研削、研磨を
要しない所望の高面精度のプレスレンズが必要最
小限の時間で製造でき、特に非球面レンズの場合
にその効果を最大限に発揮するものである。
第1図は本発明方法を実施する装置及び金型の
断面図、第2図は本発明方法を実施する別の装置
の概略平面図、第3図は第2図の装置に用いる金
型の断面図である。 1……プリフオーム、2……誘導コイル、3…
…押し棒、4……支持台、5……スリーブ、6…
…上型、7……下型、8……熱電対、9……シリ
カチユーブ、10……トランスフアーデバイス、
11,12……炉、13,14……プレスステー
シヨン、15……スリーブ、16……上型、17
……下型、18……ホルダー、19……出入口、
21,22……基底部。
断面図、第2図は本発明方法を実施する別の装置
の概略平面図、第3図は第2図の装置に用いる金
型の断面図である。 1……プリフオーム、2……誘導コイル、3…
…押し棒、4……支持台、5……スリーブ、6…
…上型、7……下型、8……熱電対、9……シリ
カチユーブ、10……トランスフアーデバイス、
11,12……炉、13,14……プレスステー
シヨン、15……スリーブ、16……上型、17
……下型、18……ホルダー、19……出入口、
21,22……基底部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 高精度のガラスレンズをプレス成形する際、
ガラス及び金型のキヤビテイ部付近の温度が108.5
〜1010.5ポアズのガラス粘度に対応する温度のと
きに、50〜500Kg/cm2の圧力でプレスを開始し、
5秒及至2分間その温度で保持してからプレス圧
を除去し、レンズ外径をdmm、平均肉厚をtmm、
ヒケなどに起因する形状精度のズレをニユートン
X本以内としたとき、42x/d・t℃/secより遅く、 16x/d・t℃/secより速い速度で、金型とガラスと を同時に冷却し、次いでガラスの粘度が1011.5〜
1012.5ポアズに対応する温度でプレス品を取り出
すことを特徴とするプレスレンズの成形方法。 2 プレス圧力は冷却開始と共に或いは冷却中に
30Kg/cm2以下に減じる特許請求の範囲第1項記載
の高精度プレスレンズの成形方法。 3 おおよそのレンズの形状にプレス成形した
後、引き続きキヤビテイ付近の温度が108.5〜
1010.5ポアズのガラス粘度に対応する温度の金型
に移送して高精度プレスを行う特許請求の範囲第
1項記載の高精度プレスレンズの成形方法。 4 プレス成形を非酸化性雰囲気で行う特許請求
の範囲第1項記載の高精度プレスレンズの成形方
法。 5 非酸化性雰囲気がN2,H2,COのうち少なく
とも1種のガスからなる特許請求の範囲第4項記
載の高精度プレスレンズの成形方法。 6 プレス圧を除去する際に指数関数的に減圧す
る特許請求の範囲第1項記載の高精度プレスレン
ズの成形方法。 7 プレス圧を除去する際に段階的に減圧する特
許請求の範囲第1項記載の高精度プレスレンズの
成形方法。 8 プレス圧を除去する方法が時間をかけずに1
気に行われる特許請求の範囲第1項記載の高精度
プレスレンズの成形方法。 9 ガラスおよび金型は同時に高周波誘導加熱に
より、所定の温度に保持される特許請求の範囲第
1項記載の高精度プレスレンズの成形方法。 10 金型とガラスを別々に加熱しホルダーを用
いて加熱したガラスを金型に移送する特許請求の
範囲第1項記載の高精度プレスレンズの成形方
法。 11 金型が上型から分離した押棒、上型、下型
スリーブ、支持台からなる特許請求の範囲第1項
記載の高精度プレスレンズの成形方法。 12 2組以上の金型を用いて、金型の冷却及び
加熱を交互に行う特許請求の範囲第1項記載の高
精度プレスレンズの成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17146584A JPS6153126A (ja) | 1984-08-20 | 1984-08-20 | 高精度プレスレンズの成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17146584A JPS6153126A (ja) | 1984-08-20 | 1984-08-20 | 高精度プレスレンズの成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6153126A JPS6153126A (ja) | 1986-03-17 |
JPH0216251B2 true JPH0216251B2 (ja) | 1990-04-16 |
Family
ID=15923608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17146584A Granted JPS6153126A (ja) | 1984-08-20 | 1984-08-20 | 高精度プレスレンズの成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6153126A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2621912B2 (ja) * | 1988-04-05 | 1997-06-18 | オリンパス光学工業株式会社 | 光学素子の成形方法 |
DE68913860T2 (de) * | 1988-08-22 | 1994-08-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Pressform und Formgebungsverfahren zum Herstellen von optischen Teilen. |
EP0363150B1 (en) * | 1988-10-07 | 1994-06-01 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | A lens molding method |
US5173100A (en) * | 1988-11-16 | 1992-12-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Molding method for optical element |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5884134A (ja) * | 1981-10-30 | 1983-05-20 | コ−ニング グラス ワ−クス | 精密ガラス製品の成形方法 |
-
1984
- 1984-08-20 JP JP17146584A patent/JPS6153126A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5884134A (ja) * | 1981-10-30 | 1983-05-20 | コ−ニング グラス ワ−クス | 精密ガラス製品の成形方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6153126A (ja) | 1986-03-17 |
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