JP2001218690A - 浄水シャワーシステム - Google Patents

浄水シャワーシステム

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JP2001218690A
JP2001218690A JP2000034175A JP2000034175A JP2001218690A JP 2001218690 A JP2001218690 A JP 2001218690A JP 2000034175 A JP2000034175 A JP 2000034175A JP 2000034175 A JP2000034175 A JP 2000034175A JP 2001218690 A JP2001218690 A JP 2001218690A
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Sadahito Nakahara
禎仁 中原
Atsushi Hatakeyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省スペースで設置でき、かつ水処理性能の向
上、長寿命化、浄水流量の増加が達成され、さらに使用
者にとって快適性の増した浄水シャワーシステムを提供
する。 【解決手段】 水または温水を処理する水処理材が収め
られた浄水カートリッジを収納した浄水部5と、この浄
水部5にシャワーホース7によって接続されたシャワー
ヘッド6と、前記浄水部5よりも上流側に設けられ、設
定温度以上の温水を遮断する制御部4fとを具備し、前
記浄水部5が、壁内に設けられている浄水シャワーシス
テム1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴室内などに設置
され、水道水中に含まれる残留塩素等を浄水カートリッ
ジで取り除き、浄水をシャワー吐出する浄水シャワーシ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、健康や美容に関する意識が高ま
り、水道水に入っている残留塩素が飲料用のみならず、
浴室での入浴や洗髪時に髪を傷めたり肌を刺激し、ま
た、カルキ臭を発生する要因として着目され、この残留
塩素を除去することが望まれている。こうした要望に対
し、残留塩素を除去する浄水シャワーシステムが販売さ
れている。
【0003】図9は、従来の浄水シャワーシステムの一
例を示す図である。この浄水シャワーシステム40は、
主に、浄水を噴出するシャワーヘッド41と、水道の水
栓51より原水を供給する給水口42と、一端が前記シ
ャワーヘッド41に連結され、他端が給水連結部43を
介して前記給水口42に連結されたシャワーホース44
と、前記シャワーヘッド41を壁52に固定するフック
45を有して概略構成されるものである。また、前記シ
ャワーヘッド41は、浄水を散水する散水板46が設け
られたシャワー散水部47と、このシャワー散水部47
に先端部が着脱可能に連結されるグリップ部48と、こ
のグリップ部48とシャワーホース44とを連結するヘ
ッド連結部49と、前記グリップ部48内部のカートリ
ッジ収納空間に着脱可能に収納された浄水カートリッジ
50とからなるものである。
【0004】前記浄水カートリッジ50は、略円柱形を
有しており、その内部には、仕様性能に応じた適量の水
処理材が充填されている。水処理材としては、原水中の
残留塩素の除去を目的とするならば、例えば、亜硫酸カ
ルシウム、活性炭等が用いられる。この浄水シャワーシ
ステム40に給水口42から供給された原水は、シャワ
ーホース44を通り、シャワーヘッド41内の浄水カー
トリッジ50を通過して浄水となり、シャワー散水部4
7の散水板46からシャワー状になってシャワーヘッド
41外に散水される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この浄
水シャワーシステム40においては、シャワーヘッド4
1のグリップ部48内に浄水カートリッジ50を収納す
るため、シャワーヘッド41本体のサイズによって、浄
水カートリッジ50の大きさが限定され、それ故、浄水
カートリッジ50に充填される水処理材の量も限定され
ていた。そのため、浄水カートリッジ50の水処理性能
の向上、長寿命化を目的にした場合、水処理材の量が大
きく増やせないため、その目的の達成が難しいという不
具合があった。また、同様に浄水カートリッジ50内部
の通水断面積も限定されてしまうため、断面積を大幅に
増やすことができず、そのため、圧力損失を減らして、
浄水流量を増加させることが難しいという不具合があっ
た。
【0006】一方、水処理材の量や通水断面積に制限の
ない従来の浄水シャワーシステムとしては、図10に示
すような浄水シャワーシステムがある。この浄水シャワ
ーシステム53は、床54に設置され、供給された原水
を浄化して浄水を吐出する浄水部55と、浄水を噴出す
るシャワーヘッド56と、水栓51より原水を供給する
給水口42と、一端が前記浄水部55の出水接続部57
に連結され、他端が前記シャワーヘッド56に連結され
たシャワーホース58と、一端が前記浄水部55の入水
接続部59に連結され、他端が前記給水口42の給水連
結部43に連結された給水ホース60と、前記シャワー
ヘッド56を壁52に固定するフック45を有して概略
構成されるものである。
【0007】また、前記シャワーヘッド56は、浄水を
散水する散水板61と、この散水板61が設けられたシ
ャワー散水部62と、このシャワー散水部62と一体成
形されたグリップ部63と、このグリップ部63の基端
部とシャワーホース58とを連結するヘッド連結部64
とを有して概略構成される。この浄水シャワーシステム
53に給水口42から供給された原水は、給水ホース6
0を通って浄水部55に導入され、浄水部55内の浄水
カートリッジ(図示略)を通過して浄水となった浄水
は、シャワーホース58を通ってシャワーヘッド56に
送られ、シャワー散水部62の散水板61からシャワー
状になってシャワーヘッド56外に散水される。
【0008】この浄水シャワーシステム53のように、
浄水部55をシャワーヘッド56の外部に設けたもの
は、浄水部55のサイズを大きくすることによって、水
処理材の量や通水断面積を制限なく増加させることがで
きる。しかしながら、浴室内に浄水部55を設置するス
ペースを確保する必要があったため、浴室を利用すると
きに足下の浄水部55が邪魔になったり、空間の比較的
小さなユニットバス等では設置が困難であるなどの問題
があった。
【0009】また、浄水シャワー共通の問題としては、
浄水シャワー使用者が、誤って水道の水栓の温度設定を
シャワー適温以上に上げたときなどの場合、シャワーヘ
ッドから高温水が吐水され、浄水シャワー使用者が不快
に感じることがあった。さらに、浄水部の水処理材とし
て活性炭が使用されている場合には、高温水によって活
性炭に一旦吸着した塩素が破過してしまい、浄水中の残
留塩素濃度が原水のその濃度を上回ってしまうこともあ
った。また、イオン交換樹脂などの熱に弱い水処理材を
使用した場合には、高温水によって、水処理性能が低下
したり、水処理材の寿命が短くなったり、浄水流量が減
ったりすることもあった。
【0010】よって、本発明の課題は、省スペースで設
置でき、かつ水処理性能の向上、長寿命化、浄水流量の
増加が達成され、さらに使用者にとって快適性の増した
浄水シャワーシステムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の浄水
シャワーシステムは、水または温水を処理する水処理材
が収められた浄水カートリッジを収納した浄水部と、こ
の浄水部にシャワーホースによって接続されたシャワー
ヘッドと、前記浄水部よりも上流側に設けられ、設定温
度以上の温水を遮断する制御部とを具備し、前記浄水部
が、壁内に設けられていることを特徴とする。
【0012】また、前記浄水部は複数の浄水カートリッ
ジを有し、これら浄水カートリッジは連結可能であるこ
とが望ましい。また、前記浄水部には、前記水または温
水が前記水処理材を通って吐出される第一の流路と、前
記水または温水が前記水処理材を通らずに吐出される第
二の流路と、前記第一の流路と第二の流路とを切り換え
る切換機構とが設けられていてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の浄水シャワーシステムを説明する。図1は、本発明
の浄水シャワーシステムの一例を示す正面図であり、図
2は、本発明の浄水シャワーシステムの一例を示す上面
図である。この浄水シャワーシステム1は、壁52から
突き出して設けられた給水配管2および給湯配管3に接
続する水栓4と、壁52内の収納空間9に設けられ、供
給された水または温水(以下、原水と記す)を浄化して
浄水を吐出する浄水部5と、浄水を噴出するシャワーヘ
ッド6と、一端が前記浄水部5に連結され、他端が前記
シャワーヘッド6に連結されたシャワーホース7と、一
端が前記浄水部5に連結され、他端が前記水栓4に連結
された給水ホース8と、前記シャワーヘッド6を着脱可
能に係止するフック45とを有して概略構成されるもの
である。
【0014】浄水部5は、図3に示すように、円筒形の
カバー12と、このカバー12の内部に収められた略円
柱状の浄水カートリッジ13,13…と、この浄水カー
トリッジ13,13…の連結体の最先端部14および前
記カバー12の上面を封止する蓋体15と、前記カバー
12の外周壁下部にカバー12内部と連通させて設けら
れた原水入水部16と、前記浄水カートリッジ13の中
心に形成された中空状の通水管18に連通させて前記カ
バー12の下面に設けられた浄水出水部17とから構成
される。
【0015】浄水カートリッジ13の内部には、水処理
材19が通水管18の周囲に充填されている。また、浄
水カートリッジ13は、その先端部に形成された凸部2
0に凸部通水口が形成され、基端部に形成された凹部2
1に凹部通水口が形成されており、1つの浄水カートリ
ッジ13の凸部20と他の浄水カートリッジ13の凹部
とが相互に嵌合可能となっている。また、図示例のもの
では、各凸部20の側面には、パッキング22が形成さ
れており、嵌合した際の連結状態を確実にするととも
に、浄水の漏れを防止することができる。浄水カートリ
ッジ13は、蓋体15を取り外すことにより、交換する
ことができる。前記カバー12と蓋体15の連結方式に
ついては、特に図示しないが、周知のネジ嵌合方式やバ
イヨネット方式などが用いられる。
【0016】浄水カートリッジ13の内部に充填されて
いる水処理材19としては、亜硫酸カルシウム、粒状活
性炭、繊維状活性炭、アスコルピン酸等の脱塩素処理
剤、多孔質中空糸膜、イオン交換樹脂などが用いられ
る。これらは、単独で用いても、2種類以上を併用して
もよい。原水中の残留塩素の除去を主な目的とする場
合、脱塩素処理剤を用いることが好ましく、中でも、脱
塩素能力に優れた亜硫酸カルシウムが好適に用いられ
る。また、原水中の濁質成分の除去を目的とした場合、
細菌の除去まで可能な多孔質中空糸膜を用いることが好
ましい。
【0017】水処理材19の充填形態は、特に限定はさ
れないが、粒状や紛状の水処理材を用いる場合は、例え
ば、水処理材とバインダー樹脂を型に入れて中心に中空
部を有する円筒形に固めたものを、前記凸部20と凹部
21で挟んで固定する形態、不織布等で形成された浄水
カートリッジ13の外周壁および通水管18の間の空間
に水処理材19を充填する形態などが挙げられる。
【0018】図3においては、水処理材19の種類は、
すべての浄水カートリッジ13,13…で同一にする必
要はなく、用途に合わせて各々変更して組み合わせても
よい。例えば、原水中の残留塩素と重金属イオンの除去
を目的とする場合、脱塩素処理剤が充填された浄水カー
トリッジと、イオン交換樹脂が充填された浄水カートリ
ッジとを併用することができる。
【0019】カバー12、蓋体15、浄水カートリッジ
13の凸部20および凹部21の材質としては、耐圧
性、耐熱性、成形性を考慮して、ABS樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアセタール樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等
のプラスチックが好ましく、更に強度を持たせたい場
合、ステンレス金属を用いることが好ましい。
【0020】なお、浄水部5は、図3に例示した形態の
ものに限定されるものではない。他の形態例としては、
例えば、図4に示すように、浄水出水部17を蓋体15
に、浄水カートリッジの通水管18に連通させて設けた
ものでもよい。
【0021】また、浄水部5は、図5に示すような形態
のものでもよい。この浄水部は、内部に水処理剤19が
収められ、原水が前記水処理剤19を通って吐出される
第一の流路23および原水が前記水処理材19を通らず
に吐出される第二の流路24が形成された円筒形の浄水
カートリッジ25,25…と、この浄水カートリッジ2
5,25…の連結体の最基端部26に着脱可能に連結さ
れ、前記第一の流路23と第二の流路24とを切り換え
る切換部27と、前記浄水カートリッジ25,25…の
連結体の最先端部28に着脱可能に連結され、前記第一
の流路23を通って浄水カートリッジ25から吐出され
る浄水、または、第二の流路24を通って浄水カートリ
ッジ25から吐出される原水が通過する集水部29と、
前記給水ホース8と切換部27とを連結する入水連結部
30と、前記シャワーホース7と集水部29とを連結す
る出水連結部31とから構成される。
【0022】前記浄水カートリッジ25には、その先端
部に凸型の吐水口32と、基端部に凹型の入水口33が
形成されており、相互に嵌合可能となっている。浄水カ
ートリッジ25は、最基端部26に着脱可能に連結され
た切換部27、または最先端部28に着脱可能に連結さ
れた集水部29を取り外すことにより、交換することが
できる。これら、浄水カートリッジ25と切換部27、
浄水カートリッジ25と集水部29の連結方式について
は、特に図示しないが、周知のネジ嵌合方式やバイヨネ
ット方式などが用いられる。
【0023】前記切換部27は、第一の流路23と第二
の流路24との切り換えを操作する外部の切換レバー
(図示略)と、この切換レバーに連動する内部の切換機
構34とを有するものである。また、切換部27内部に
は、原水を第一の流路23に導く第一の導入路35と、
原水を第二の流路24に導く第二の導入路36とが形成
されている。また、前記切換機構34としては、ロータ
弁式、ボール弁式等の切換弁など、周知の切換機構を用
いることができる。
【0024】浄水カートリッジ25、切換部27および
集水部29の材質としては、耐圧性、耐熱性、成形性を
考慮して、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスル
ホン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等のプラスチックが好
ましく、更に強度を持たせたい場合、ステンレス金属を
用いることが好ましい。
【0025】なお、図5に例示した浄水部は、浄水カー
トリッジ25として、その内部中央に第二の流路24、
その周囲に水処理材19が充填された第一の流路23が
形成されたものを用いたが、これ以外に、例えば、その
内部中央に水処理材19が充填された第一の流路23、
その周囲に第二の流路24が形成されたもの、浄水カー
トリッジ25内部を長手方向にわたって半分に仕切り、
一方に水処理材19が充填された第一の流路23を設
け、他方に第二の流路24を設けたものなどでもよく、
特に限定されない。また、図示例では、浄水部の上部に
切換部27および入水連結部30を設け、下部に集水部
29および出水連結部31を設けているが、特にこの形
態に限定されるものではなく、浄水部の上部に集水部2
9および出水連結部31を設け、下部に切換部27およ
び入水連結部30を設けたものでもよい。また、縦長円
筒形のハウジング内に浄水カートリッジ25を収納した
形態のものでもよい。
【0026】前記水栓4は、前記給水配管2および給湯
配管3が接続された胴部4aと、前記給水配管2から供
給される水の流量を調節する胴部4a内の給水弁(図示
略)の開閉を行う給水コック4bと、前記給湯配管3か
ら供給される湯の流量を調節する胴部4a内の給湯弁
(図示略)の開閉を行う給湯コック4cと、水や湯を吐
出する吐水口4dと、水や湯のシャワーからの吐出また
は吐水口4dからの吐出を切り換える切換コック4e
と、胴部4a内に設けられ、設定温度以上の原水を遮断
して、高温水がシャワーまたは吐出口4dから吐出され
るのを防止する制御部4fを有して概略構成される。
【0027】前記制御部4fは、図6に示すように、中
央に通水孔81aが形成された凸ボディー81と、この
凸ボディー81の凸部81bと嵌合し、中央に通水孔8
2aが形成された凹ボディー82と、前記凸ボディー8
1の通水孔81aの吐水口81cの開閉を行う弁体83
と、前記吐水口81c内に設けられ、前記弁体83に接
続する形状記憶スプリング84と、前記弁体83を吐水
口81cに押さえつけるように働くスプリング85とを
有して概略構成されるものである。
【0028】前記制御部4fに設定温度未満の原水が供
給された場合、形状記憶スプリング84の反発力がスプ
リング85の反発力よりも大きくなるので、形状記憶ス
プリング84が伸び、弁体83を凹ボディー82側に押
し返し、吐水口81cの周縁と弁体83との間に隙間が
生じる。一方、前記制御部4fに設定温度以上の原水が
供給された場合、設定温度以上の原水が形状記憶スプリ
ング84に接触することで、形状記憶スプリング4の反
発力がスプリング85の反発力よりも小さくなるので、
形状記憶スプリング84が縮み、スプリング85が弁体
83を吐水口81cに押さえつけ、吐水口81cの周縁
と弁体84との間の隙間が塞がれる。
【0029】水栓4は、一般家庭の浴室等において通常
使用されている既設の水栓に、上述したような、吐出に
関し設定温度以上の原水を遮断する制御機能を加えたも
のであればよく、その材質、形状等は特に限定はされな
い。
【0030】前記シャワーヘッド6は、浄水を散水する
散水板6aと、この散水板6a、が設けられたシャワー
散水部6bと、このシャワー散水部6bと一体成形され
たグリップ部6cと、このグリップ部6cの基端部とシ
ャワーホース7とを連結するヘッド連結部6dとを有し
て概略構成される。シャワーヘッド6は、一般家庭の浴
室等において通常使用されるシャワーヘッドを用いれば
よく、その材質、形状等は特に限定はされない。また、
浄水シャワーシステム1に使用される、給水ホース8お
よびシャワーホース7も、一般家庭の浴室等において通
常使用されるシャワーシステムのものを用いればよく、
その材質、形状等は特に限定はされない。
【0031】なお、本発明の浄水シャワーシステムは、
壁52内に浄水部が設置され、浄水部の上流側に設定温
度以上の温水を遮断する制御部が設けられているもので
あればよい。図1の設置形態では、壁52の一部に穴を
あけて収納空間9を設け、浄水部5の格納後図示してい
ない開閉自在の化粧蓋でカバーする構造としているが、
図1に例示した形態のものに限定されるものではない。
また、収納空間9の位置も、水栓4の裏側に限定される
ものではない。
【0032】他の形態例としては、例えば、図7および
図8に示すように、浄水カートリッジ13,13…が直
列に接続された連結体11を、箱形のカバーに複数本並
列に収納して浄水部10とし、壁52内の収納空間9に
設置したものなどが挙げられる。また、壁52内への設
置形態についても、壁52の一部に穴をあけ浄水部を格
納する以外に、予め浴室ユニットに設置スペース(壁面
窪み)を設け浄水部を設置してもよく、特定の形態に限
定されない。
【0033】次に、浄水シャワーシステム1の設置方法
および使用方法について、図面を参照しながら説明す
る。まず、壁52に設けられた収納空間9に浄水部5を
設置する。ついで、給水ホース8の一端を、水栓4の下
部に設けられた給水口(図示略)に連結し、他端を浄水
部5の原水入水部16に連結する。さらに、シャワーホ
ース7の一端を浄水部5の浄水出水部17に連結し、他
端を既存のシャワーヘッド6のシャワー連結部6dに連
結する。
【0034】このようにして設置された浄水シャワーシ
ステム1においては、水栓4から供給された残留塩素を
含んだ原水は、給水ホース8を通って原水入水部16か
ら浄水部5に導入される。ついで、原水は、浄水カート
リッジ13の外周壁側から水処理材19を通過して通水
管18に吐出される。水処理材19で原水中の残留塩素
が取り除かれて吐出された浄水は、通水管18を通って
浄水出水部17から吐出され、シャワーホース7を通っ
てシャワーヘッド6に流入し、シャワーヘッド6の散水
板6aから散水される。
【0035】また、浄水部5を図5に示す構成とした場
合、浄水部に導入された原水は、切換レバーが浄水側
(第一の流路23側)であれば、切換機構34により第
一の流路23に導入され、水処理材19によって原水中
の残留塩素が取り除かれ浄水となり、浄水部5から吐出
される。吐出された浄水は、シャワーホース7を通って
シャワーヘッド6に流入し、シャワーヘッド6の散水板
6aから散水される。一方、切換レバーを原水側(第二
の流路24側)に切り換えると、原水は、切換機構34
により第二の流路24に導入され、浄水部5から吐出さ
れる。吐出された原水は、シャワーホース7を通ってシ
ャワーヘッド6に流入し、シャワーヘッド6の散水板6
aから散水される。
【0036】また、設定温度未満の原水が水栓4を通過
するような、通常の使用時の制御部4fにおいては、形
状記憶スプリング84の反発力がスプリング85の反発
力よりも大きくなり、吐水口81cの周縁と弁体83と
の間に隙間が生じて、原水が図10の(I)側から制御
部4fに入り、(II)側へ出ていく。万一、設定温度以
上の原水が水栓4に入った場合は、設定温度以上の原水
が形状記憶スプリング84に接触することで、形状記憶
スプリング4の反発力がスプリング85の反発力よりも
小さくなり、吐水口81cの周縁と弁体84との間の隙
間が塞がれ、原水を遮断する。
【0037】また、浄水部5の脱着については、原水入
水部16および浄水出水部17はそれぞれ可撓性を有す
る給水ホース8およびシャワーホース7に接続している
ので、開閉自在の化粧蓋を外した後、給水ホース8およ
びシャワーホース7が接続された状態で浄水部5を壁外
へ取り出し、円筒形のカバー12の上面の蓋体15を外
して、カバー12の内部に収められた浄水カートリッジ
13,13…を連結した状態で取り出し、交換用の新し
い浄水カートリッジ13,13…を収納し、蓋体15を
カバー12上面に取り付けて浄水部5を壁内の収納空間
9に戻し、開閉自在の化粧蓋を取り付けることによって
行うことができる。なお、浄水部5の脱着方法は、上述
の形態に特に限定されるものではない。
【0038】このような浄水シャワーシステム1にあっ
ては、壁52内に浄水部5を設置しているので、通常使
用されないスペースを利用することができ、浄水部5を
省スペースで増設することができる。また、シャワーヘ
ッド6から独立した浄水部5に、水処理材19が充填さ
れた浄水カートリッジ13を複数、着脱自在に装填可能
としているので、水処理材19の量をシャワーヘッド6
のサイズの制限を受けずに増加させることができ、その
ため、水処理性能の向上、長寿命化が可能となる。ま
た、浄水カートリッジ13内部の通水断面積もシャワー
ヘッド6のサイズの制限を受けずに拡げることができ、
そのため、圧力損失が減少し、浄水流量の増加が可能と
なる。
【0039】更に万一、設定温度以上の温水が水栓4に
入った場合は、設定温度以上の温水を遮断する制御部4
fにより、シャワーからの吐水または吐水口4dからの
吐水が自動的に遮断され、浴室内にいる使用者が高温水
を浴びてしまうことを未然に防止できる。また、水処理
材として活性炭を用いた場合でも、高温水による浄水中
の残留塩素濃度の上昇を防止することができる。また、
イオン交換樹脂などの熱に弱い水処理材を使用した場合
でも、高温水による水処理性能、水処理材の寿命、浄水
流量の低下を防ぐことができる。
【0040】また、複数の浄水カートリッジ13を連結
可能としているので、目的性能に応じて任意の数の浄水
カートリッジを使用可能であり、長寿命化達成も容易で
ある。また、浄水部5として、原水が水処理材19を通
って吐出される第一の流路23と、原水が水処理材19
を通らずに吐出される第二の流路24とを切り換えるこ
とができるものを用いた場合、桶やタオルを洗いたい時
など、浄水を必要としないときに、原水を浄化せずにそ
のまま用いることができるので、浄水カートリッジ13
のさらなる長寿命化が可能となる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の浄水シャ
ワーシステムは、水または温水を処理する水処理材が収
められた浄水カートリッジを収納した浄水部と、この浄
水部にシャワーホースによって接続されたシャワーヘッ
ドと、前記浄水部よりも上流側に設けられ、設定温度以
上の温水を遮断する制御部とを具備し、前記浄水部が、
壁内に設けられているので、省スペースで設置でき、か
つ水処理性能の向上、長寿命化、浄水流量の増加を達成
でき、さらに使用者にとって快適性の増したシャワーシ
ステムである。
【0042】また、複数の浄水カートリッジを連結可能
とした場合、目的性能に応じて任意の数の浄水カートリ
ッジを使用可能であり、長寿命化達成も容易である。ま
た、前記浄水部に、原水が前記水処理材を通って吐出さ
れる第一の流量と、原水が前記水処理材を通らずに吐出
される第二の流路と、前記第一の流路と第二の流路とを
切り換える切換機構が設けられている場合、さらに浄水
カートリッジを長寿命化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の浄水シャワーシステムの一形態例を
示す正面図である。
【図2】 本発明の浄水シャワーシステムの一形態例を
示す上面図である。
【図3】 本発明の浄水シャワーシステムに用いられる
浄水部の一形態例を示す側断面図である。
【図4】 本発明の浄水シャワーシステムに用いられる
浄水部の他の形態例を示す側断面図である。
【図5】 本発明の浄水シャワーシステムに用いられる
浄水部の他の形態例を示す側断面図である。
【図6】 本発明の浄水シャワーシステムにおける制御
部の一例を示す断面図である。
【図7】 本発明の浄水シャワーシステムの他の形態例
を示す正面図である。
【図8】 本発明の浄水シャワーシステムの他の形態例
を示す上面図である。
【図9】 従来の浄水シャワーシステムの一例を示す概
略図である。
【図10】 従来の浄水シャワーシステムの他の例を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 浄水シャワーシステム 4f 制御部 5 浄水部 6 シャワーヘッド 7 シャワーホース 13 浄水カートリッジ 19 水処理材 23 第一の流路 24 第二の流路 34 切換機構 52 壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼島 隆晃 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 中原 禎仁 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 畠山 厚 東京都港区港南一丁目6番41号 三菱レイ ヨン株式会社内 Fターム(参考) 2D032 FA02 FA11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水または温水を処理する水処理材が収め
    られた浄水カートリッジを収納した浄水部と、この浄水
    部にシャワーホースによって接続されたシャワーヘッド
    と、前記浄水部よりも上流側に設けられ、設定温度以上
    の温水を遮断する制御部とを具備し、 前記浄水部が、壁内に設けられていることを特徴とする
    浄水シャワーシステム。
  2. 【請求項2】 前記浄水部が複数の浄水カートリッジを
    有し、これら浄水カートリッジが連結可能であることを
    特徴とする請求項1記載の浄水シャワーシステム。
  3. 【請求項3】 前記浄水部には、前記水または温水が前
    記水処理材を通って吐出される第一の流路と、前記水ま
    たは温水が前記水処理材を通らずに吐出される第二の流
    路と、前記第一の流路と第二の流路とを切り換える切換
    機構とが設けられていることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の浄水シャワーシステム。
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