JP2001206340A - 加熱加工食品用カップ - Google Patents
加熱加工食品用カップInfo
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Abstract
内側に絞り込んだ先細周面の内面に底紙を接着すること
でカップを作り、重積したカップの側筒同士の接触面積
を減じると共に、底紙周縁における側筒の前記先細周面
の外面に多数の縦ジワ重合の凹凸部による食み出し突部
が有っても、これら多数の食み出し突部をその外側に重
合したカップ内面に接触しなくすることと、側筒周面に
形成した凸部による側筒同士のスキマに空気を入り込ま
せることとにより、多数のカップの重積体からカップ単
品を一つずつ分離し易くすること。 【解決手段】 ほぼ弧形短冊状の側筒ブランク1を長さ
方向に丸め、その端部1a同士を接着部2で接着して上
広がりのカップ側筒3を作り、その小径端部に底紙を接
着したカップにおいて、前記カップ側筒3の周面には凸
部3Aを形成し、かつ、この側筒3の小径周辺3aを部
分的に満遍なく内側に絞り込んで先細周面4を形成する
とともに、この先細周面4に丸皿状の底紙5をその立ち
上げ周面6で接着した。
Description
筒がクラフト紙などの下級洋紙やプラスチックシート製
の加熱菓子用カップの改良に関する。
スチック製のものが多く、紙製カップでは、紙繊維の形
状(長さ、太さ)が揃い、しかもその繊維が均斉に存在
するように、紙カップ用として特別に抄造した“カップ
原紙”という紙厚225g/m 2 以上のものを用い
る。焼き菓子用紙カップの側筒は、“カップ原紙”に比
べ極めて粗質なクラフト紙、つまり、40〜150g/
m2 という薄く、しかも表面が粗く、均度小で引き破
り易い下級洋紙やプラスチックシートを用いる。
洋紙やプラスチックシートを焼き菓子用カップ側筒に使
う理由としては、クラフト紙などの下級洋紙は組織繊維
の長さが長いため、特に耐熱性に優れていることと、薬
品処理による晒加工を施していない未晒クラフト紙やポ
リエチレンテレフタレート所謂PETは食品衛生的にも
好ましいことと、菓子種中の油脂分の加熱中に容器用紙
中への流入油脂による透明化部分のムラが未晒クラフト
紙やPETシートでは、目立たないということとが主な
理由である。
プ(紙製容器)としては、特公平7−100504号公
報記載のものが有る。この従来例は、図4に示すよう
に、下級洋紙をほぼ弧形短冊状に形成したブランク1を
その長さ方向に丸め、その端部1a同士を接着部2で接
着して中空円錐台形のカップ側筒3を作り、その小径端
部内周面に丸皿状の底筒5をその立ち上げ周面6で接着
した加熱菓子用紙カップである。
記底紙5の立ち上げ周面6は、円形底紙の周辺を立ち上
げるための上下の絞りダイに挟んで絞り込み形成したも
のであるため、立ち上げ周面6には、円形底紙の周辺部
内外径差に基づく多くの縦ジワが生じ、これら縦ジワ同
士が部分的に折り重なる結果、縦ジワ重合による凹凸部
6Aが多数個所に生じる。
の高さが底紙厚の10〜20倍(約1〜2.0mm)以
内の比較的に低い場合は目立たず問題ないが、側筒3の
小径端内周面に対し、底紙5の立ち上げ周面6の接着強
度を増すべく、その高さを底紙厚の30〜50倍の高さ
約3〜5mmに設定した場合には、上記立ち上げ周面6
の前記多数の凹凸部6Aによる0.1〜0.3mm程の
食み出し突部3Aが図4のように底紙5の周辺における
側筒3の外周面に多数発生する。
し突部3Aが有るカップCの多数を図5のように重積
(スタッキング)して出荷した後、ユーザがカップ重積
体からカップCを一つずつ引き抜き分離する際に、前記
食み出し突部3Aがその外側のカップの内面に図5のよ
うに0.1〜0.3mm程食い込んでしまっているため
と、各側筒同士が面接触してしまっているため、各側筒
の間に空気が入り込みづらいこととにより、カップの単
品分離が極めて実行しづらく、その作業性を著しく阻害
していたという本質的かつ、重大な問題点が有る。
凹凸を設けて少しでもカップ重積体からカップ単品を分
離し易くした従来例として、本願出願人が先に提案した
登録実用新案第3046289号公報記載のもののよう
に、ロール紙または枚葉紙に所定の襞、絵柄、文字など
の凹凸模様を浮き出し、打ち抜いた扇形のブランクの両
側端をノリ付けし、中空円錐筒形に成形した周壁(カッ
プ側筒)と、この周壁の底部に挿入した底板とを有した
カップの内部に混捏した菓子たねを収容した状態で、焼
きまたは蒸し加工して菓子と一体に製品となる熱加工菓
子用のカップも周知である。
と底紙との接合部外面には、依然として多数の突部が出
来てしまうので、この突部による単品分離の困難性は未
だに解決できなかったという問題点が有る。
ために、上広がりで、多数の凹凸が有るカップ側筒の小
径周辺を満遍なく内側に絞り込んだ先細周面の内面に底
紙を接着することで、カップを作り、重積したカップの
側筒同士の接触面積を減じると共に、底紙周縁における
側筒の前記先細周面の外面に多数の縦ジワ重合の凹凸部
等による食み出し突部が有っても、これら多数の食み出
し突部をその外側に重合したカップ内面に接触しなくす
ることと、側筒に形成した凸部による側筒同士のスキマ
から各側筒間に空気を入り込ませることとにより、多数
のカップの重積体からカップ単品を一つずつ分離し易く
することを目的とする。
は、ほぼ弧形短冊状の側筒ブランクを長さ方向に丸め、
その端部同士を接着部で接着して上広がりのカップ側筒
を作り、その小径端部に底紙を接着したカップを作るに
当り、前記カップ側筒の周面に所望数の凸部を作り、こ
の側筒の小径周辺を部分的に満遍なく内側に絞り込んで
先細周面を形成するとともに、この先細周面に丸皿状で
の底紙をその立ち上げ周面で接着したことで達成でき
た。また、紙カップ内加熱加工済食品を食する際に、紙
カップ側板を千切り剥し易くするためのミシン目状切断
線や引き剥し用摘み片をカップ側板に形成してもよい。
面を参照して説明する。先ず、この発明の基本形態は、
図1に示すように、40〜80g/m2 程度の薄手ク
ラフト紙などの下級洋紙または、PETシートなどのプ
ラスチックシートを加熱プレス加工とか凹凸ローラ加工
などの周知手段により、縦線状の凸部を所望本数だけ形
成した後、ほぼ弧形短冊状にカット形成したブランク1
をその長さ方向に図1(a)のように丸め、その端部1
a同士を糊料、または、ヒートシールによる接着部2で
接着して中空円錐台形で、外周面または内周面に上記ブ
ランクの凸部による所望数の縦線状の凸部3Aを有する
カップ側筒3を作る。そして、これを図1(a)のよう
に予じめ丸皿状で、必要に応じて十文字形・コ字形とか
U字・V字形等の通気性スリット5Aや通気小孔5Bな
どによる通気部を形成した底紙5を下向きに載置した二
段上細の円錐台形のマンドレルMに図1(b)のように
被せる。
を手指または逆丸皿状の回転押圧体などで、マンドレル
Mの上部先細周面M1に沿わせ部分的に内側に絞り込
み、図1(c)に示すようなカップ側筒3よりもさらに
内側に2°〜5°傾斜した先細周面4を形成するととも
に、この周面4の端部内周面に前記底紙5をその立ち上
げ周面6で接着することにより、上記先細周面4を保形
した図1(d)、図2に示すような本発明による加熱加
工食品用カップCを構成できる。
合には、ヒートシール接着し易くするため、加熱接着性
樹脂等を予じめシートにコーティングまたはラミネート
接着させておく。
に重積した場合、底紙周辺における側筒先細周面4に前
記底紙立ち上げ周面6の凹凸部6Aによる食み出し突部
4Aが有っても、先細周面4の上縁4aよりも底紙立ち
上げ周面対向部分の方が小径のため、上記先細周面4の
食み出し突部4Aは、その外側のカップ内面に同図3の
ように接することがなく、しかも、各側筒5同士の間に
は、前記した凸部3Aによるスキマを経て空気が入り込
むので、カップ重積体からカップ単品を1個ずつ容易に
引き出し取出すことができた。
入れても、底紙5の前記通気性スリット5Aや通気小孔
5Bから菓子種が漏出することなく、そのまま炉内で焼
成するか、または蒸し釜で蒸すと菓子種が加熱膨脹する
と共に、菓子種中の小麦デンプンがアルファ化して食用
可能な焼菓子または蒸し菓子となり、紙カップを剥して
食せる。
「ドウ」の大半を占める小麦デンプンは、60℃以上の
加熱で糊化し、カップ側筒3の内面から底紙5をも糊着
し固化する。カップ側筒3を形成するため、側筒ブラン
ク1の両端を貼り合わせる接着部2は、小麦デンプンが
熱により糊化する以前の膨脹による膨脹圧を受けるの
で、この部分の接着には充分意を注ぐ必要があるが、底
紙5に通気性スリット5Aや通気小孔5Bによる1〜3
mm程度以下のスキマがあっても、ドウの填入時、ある
いは填入後のドウの粘性およびドウの加熱糊化等によ
り、上記スリット5Aや小孔5B部分からドウが漏出す
る懸念はない。
ラタン生地や麺類等を入れて、カップC内で、加熱調理
するようにしてもよい。なお、図1(d)における符号
mで示す部分は、ミシン目状切断線であり、また、同図
中符号7で示す部分は、カップCをその接着部2から周
方向に千切り易くするための摘み片であり、さらに、前
記各図におけるカップCの紙厚は、分り易くするために
拡大誇張してある。
度をカップ中心線に対して約7度とすると共に、先細周
面4の斜辺長さを約8mm、その内向き角度をカップ側
筒3に対し約3度とした図2の例では、カップ底紙5の
周縁部に対向した前記先細周面4の端部周面(下端周
面)の方が、先細周面4の上縁4aまで接した外側のカ
ップ側筒3の内面に対して、8mm×sin 3°=0.4
2mmだけ小径となっているから、底紙5の周辺におけ
る前記先細周面4の端部周面に多数の食み出し突部4A
が有っても、各突部4Aの食み出し長さが、上記0.4
2mm以内であれば、図3のようにこれら多数の突部4
Aは、その外側のカップ側筒3の内面に接触せず、しか
も、カップ先細周面4に対応した隣接カップ同士の接触
面積の減小と、側筒3の周面に形成した所望数の凸部3
Aによる各側筒同士の接触面積の減小とによる接合摩擦
抵抗の減少および、各凸部3Aによるスキマから各側筒
間に空気が入り込み易くなったことにより、カップ分離
がさらに容易となった。
たは一つ以上有ればよく、その形状も図示の縦線多数配
列以外に多数のドット配列としたり、縦・横・斜めの井
桁模様・ジグザグ状や、任意の図柄・記号の形状とか、
クレータ状の凹凸部3Aとしたりして、種々変形変更で
き、その幅や高さは、前記スタッキングした側筒3同士
間に空気が入り込める寸法であれば、任意の幅や高さの
凸部でよく、その形成手段も側筒3を作ってから周知手
段で所望数の凸部3Aを形成することができる。さら
に、底紙5に前記のように通気スリット5Aや通気小孔
5Bによる通気部を設ければ、カップ重積体の各カップ
底紙同士の間に空気が一層入り込み易くなるので、カッ
プ分離がより一層容易となる。
たので、以下に記載の効果を奏する。上広がりのカップ
側筒3の小径周辺3aを部分的に満遍なく内側に絞り込
んで先細周面4を形成するとともに、この周面4の端部
内面に底紙5をその立ち上げ周面6で接着することで、
この先細周面4の外面に底紙立ち上げ周面6の絞り縦ジ
ワ重合による凹凸部6Aに基づく前記食み出し突部4A
が有っても、これら多数の食み出し突部4Aをその外側
に重合したカップ内面に接触しなくすることができ、し
かも、先細周面4と側筒周面の凸部3とによる隣接カッ
プ同士の接触面積の減小化に伴ない、各カップ間の側筒
接触摩擦抵抗を小さくすることもでき、さらに、各側筒
3同士の間には上記の凸部3Aによる間隙を経て空気を
入り込ませることができるので、多数のカップの重積体
からカップ単品を一つずつ分離し易くすることができた
という効果が有る。
えてカップ側筒3を手指で千切り易くすることができ、
カップ内食品を容易に露出させて、より一層食し易くす
ることができた。請求項4の発明によれば、カップ重積
体からカップ単品をさらに一層分離し易くできた。
を示す斜視図
立面図
合した例を示す拡大縦断立面図
断立面図
を示す拡大縦断立面図
部) 5B 丸皿状の底紙に形成した通気小孔(通気部) 6 底紙の立ち上げ周面 6A 底紙の立ち上げ周面の縦ジワ重合による凹凸部 7 摘み片 m ミシン目状切断線 C カップ M 上部先細周面付円錐台状マンドレル M1 上部先細周面付円錐台状マンドレルの上部先細周
面
Claims (4)
- 【請求項1】 ほぼ弧形短冊状の側筒ブランク1を長さ
方向に丸め、その端部1a同士を接着部2で接着して上
広がりのカップ側筒3を作り、その小径端部に底紙を接
着したカップにおいて、前記カップ側筒3の周面には凸
部3Aを形成し、かつ、この側筒3の小径周辺3aを部
分的に満遍なく内側に絞り込んで先細周面4を形成する
とともに、この先細周面4に丸皿状の底紙5をその立ち
上げ周面6で接着した加熱加工食品用カップ。 - 【請求項2】 前記カップ側筒3にミシン目状切断線m
を設けた請求項1記載の加熱加工食品用カップ。 - 【請求項3】 前記接着部2に弱点部を設け、この弱点
部に連接したカップ側筒端部に摘み片7を突設してなる
請求項1または請求項2記載の加熱加工食品用カップ。 - 【請求項4】 前記底紙5に通気部を設けてなる請求項
1から請求項3までに記載の加熱加工食品用カップ。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
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KR1020000031717A KR100766281B1 (ko) | 1999-06-11 | 2000-06-09 | 가열 가공 식품용 컵 |
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JP2000012595A Expired - Lifetime JP4517208B2 (ja) | 1999-06-11 | 2000-01-21 | 加熱加工食品用カップ |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP4517208B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2880826A1 (fr) * | 2005-01-20 | 2006-07-21 | Vipalux Soc Par Actions Simpli | Procede de fabrication d'une coiffe destine a l'habillage d'une bouteille et coiffe issue d'un tel procede |
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JPH04253639A (ja) * | 1990-08-09 | 1992-09-09 | Mauser Werke Gmbh | 円錐形の広口鋼製容器 |
JPH06336242A (ja) * | 1993-05-26 | 1994-12-06 | Sadami Ito | 加熱菓子用紙カップ |
JPH08258833A (ja) * | 1995-03-24 | 1996-10-08 | Toppan Printing Co Ltd | 開封機能付き紙カップ |
JPH10278931A (ja) * | 1997-04-07 | 1998-10-20 | Jujo Central Kk | 二重容器 |
-
2000
- 2000-01-21 JP JP2000012595A patent/JP4517208B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP4517208B2 (ja) | 2010-08-04 |
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