JP3075915U - 加熱加工食品用紙カップ - Google Patents

加熱加工食品用紙カップ

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JP3075915U
JP3075915U JP2000006203U JP2000006203U JP3075915U JP 3075915 U JP3075915 U JP 3075915U JP 2000006203 U JP2000006203 U JP 2000006203U JP 2000006203 U JP2000006203 U JP 2000006203U JP 3075915 U JP3075915 U JP 3075915U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上広がりのカップ側筒の小径周辺を部分的に
内側に絞り込んで下細周面を形成するとともに、この周
面に連接した多数のフラップの折り曲げ面に底紙を接着
することで、この底紙周縁に多数のフラップの折り曲げ
による食み出し角部が有っても、これら多数の食み出し
角部をその外側に重合したカップ内面に接触しなくする
ことにより、多数のカップの重積体からカップ単品を一
つずつ分離し易くすること。 【解決手段】 薄手洋紙をほぼ弧形短冊状に形成した側
筒ブランク1をその長さ方向に丸め、その端部1a同士
を接着部2で接着して中空円錐台形のカップ側筒3を作
り、その小径周縁に連接した多数のフラップをすべて内
側に折り曲げて底紙を接着した紙カップを構成するに当
たり、二段上細の円錐台形マンドレルMに被せた前記カ
ップ側筒3の小径周辺3aを前記マンドレルMの上細周
面に押し付け、内向きに満遍なく絞り込んで先細周面4
を形成するとともに、この周面4に連接した多数のフラ
ップ5の折り曲げ面5aに底紙6を接着することで、前
記先細周面を保形して二重下細形状となした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、クラフト紙などの薄手洋紙製の加熱菓子用紙カップの改良に関す る。
【0002】
【従来の技術】
飲料用カップは、紙繊維の形状(長さ、太さ)が揃い、しかもその繊維が均斉 に存在するように、紙カップ用に特別に抄造した“カップ原紙”という紙厚22 5g/m以上の厚手洋紙を用いる。 焼き菓子用紙カップは、“カップ原紙”に比べて薄いクラフト紙など、つまり 、40〜180g/m程度の薄手洋紙を用いる。
【0003】 すなわち、紙カップ用としては不向きの薄手洋紙を焼き菓子用紙カップに使う 理由は、クラフト紙などの薄手洋紙は、熱の通りが良いことと、組織繊維の長さ が長いため、特に耐熱性に優れていることと、薬品処理による晒加工を施してい ない未晒クラフト紙は、食品衛生的にも好ましいことと、菓子種中の油脂分の加 熱中容器用紙中への流入油脂による透明化部分のムラが未晒クラフト紙では、目 立たないということとが主な理由である。
【0004】 そして、薄手洋紙で作った焼き菓子用紙カップ(紙製容器)としては、実開平 1−69714号公報記載のものや、実開昭60−50173号公報中第1図( b)、第3図(b)記載のものが有る。 この従来例は、本願図面図4に示すように、薄手洋紙をほぼ弧形短冊状に形成 したブランク1をその長さ方向に丸め、その端部1a同士を接着部2で接着して 中空円錐台形のカップ側筒3を作り、その小径周縁に連接した多数のフラップ5 をすべて図5のように円錐台マンドレルMの上部で内側に折り曲げて円板状の底 紙6を図6のように接着した焼成食品用紙カップである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
この従来例における上記多数のフラップ5は、マンドレルMの上面で図5に示 す直線に近い折り線5Aから内側に向け手指で折り曲げても、逆丸皿状の折り曲 げ治具で折り曲げても、フラップ5の折り曲げ縁辺5Bは、ブランク1の剛性の ためマンドレル上面の円形に沿った折り目輪郭とはならず、図5に示す直線状の 折り曲げ縁辺5Bとなってしまう結果、底紙6の周囲は多角形となり、図5、図 6のように多数のフラップ5,5間には、それぞれ底紙6の円形輪郭から0.4 〜0.7mm程度の僅かに外に食み出した多数の角部5Cが図5、図6のように 生じる。
【0006】 したがって、これらカップ底紙6から外に食み出た角部5Cが有るカップC′ の多数を図7のように重積(スタッキング)して出荷した後、ユーザがカップ重 積体からカップC′を一つずつ引き抜き分離する際に、前記角部5Cがその外側 のカップの内面に図7のように0.4〜0.7mm程食い込んでしまっているた め、カップの単品分離が極めて実行しづらく、作業性を著しく阻害していたとい う本質的かつ、重大な問題点が有る。
【0007】 この考案は、前記した各問題点を除去するために、上広がりのカップ側筒の小 径周辺を部分的に内側に絞り込んで下細周面を形成するとともに、この周面に連 接した多数のフラップの折り曲げ面に底紙を接着することで、この底紙周縁に多 数のフラップの折り曲げによる食み出し角部が有っても、これら多数の食み出し 角部をその外側に重合したカップ内面に接触しなくすることにより、多数のカッ プの重積体からカップ単品を一つずつ分離し易くすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記したこの考案の目的は、薄手洋紙をほぼ弧形短冊状に形成した側筒ブラン クをその長さ方向に丸め、その端部同士を接着部で接着して中空円錐台形のカッ プ側筒を作り、その小径周縁に連接した多数のフラップをすべて内側に折り曲げ て底紙を接着した紙カップを作るに当たり、二段上細の円錐台形マンドレルに被 せた前記カップ側筒の小径周辺を前記マンドレルの上細周面に満遍なく押し付け 、内側に絞り込んで先細周面を形成するとともに、この周面に連接した多数のフ ラップの折り曲げ面に底紙を接着することで、前記先細周面を保形して二重下細 形状となしたことで達成できた。
【0009】
【考案の実施の形態】
本考案の実施の形態例について図面を参照して説明する。 先ず、この考案の基本形態は、図1に示すように、40〜180g/m程 度の薄手クラフト紙などの薄手洋紙をほぼ弧形短冊状に形成した側筒ブランク1 をその長さ方向に図1(a)のように丸め、その端部1a同士を糊料を薄く塗布 した接着部2で接着して中空円錐台形のカップ側筒(いわゆる胴紙)3を作り、 これを図1(a)のように二段上細の円錐台形のマンドレルMに図1(b)のよ うに被せる。
【0010】 次いで、前記カップ側筒3の小径周辺3aを手指または逆丸皿状の押圧体など で部分的に内側に絞り込んで図1(c)に示すような先細周面4を形成するとと もに、この周面4の上部折り曲げ周縁5Bに連接した多数のフラップ5の折り曲 げ面5aに前記マンドレルM上に置いた円板状の底紙6または、外部の底紙を接 着することで、上記先細周面4を保形した図1(e)、図2に示すような本考案 による加熱加工食品用紙カップCを構成できる。
【0011】 そして、上記紙カップCの多数を図3のように重合重積した場合、底紙周縁に 前記のように多数のフラップ5の折り曲げによる食み出し角部5Cが有ったとし ても、先細周辺4の上縁4aよりも底紙周縁の方が小径のため、上記角部5Cが その外側のカップ内面に同図3のように接することがなく、カップ重積体からカ ップ単品を1個ずつ容易に引き出し取り出すことができた。
【0012】 また、本考案による表面が粗荒な薄手洋紙で作った紙カップ内に菓子種を入れ て炉内で焼成するか、または蒸し釜で蒸すと菓子種が加熱膨脹すると共に、菓子 種中の小麦デンプンがアルファ化して食用可能な焼菓子または蒸し菓子となり、 紙カップを剥して食せる。
【0013】 また、カップC内に菓子種以外の例えばグラタン生地や麺類等を入れて、カッ プC内で、加熱調理するようにしてもよい。 なお、図1(e)における符号mで示す部分は、ミシン目状切断線であり、ま た、同図中符号7で示す部分は、紙カップCをその接着部2から周方向に千切り 易くするための摘み片である。
【0014】
【実施例】
カップCの高さを80mmとし、その開口角度をカップ中心線に対して約7度 とすると共に、先細周辺4の斜辺長さを約8mm、その内向き角度をカップ側筒 3に対し約3度とした図2の例では、カップ底紙6の周縁部に対向した前記先細 周辺4の下端周面がその上縁4aに接した外側のカップ側筒3の内面に対して、 8mm×sin 3°=0.42mmだけ小径となっているから、底紙6の周辺にお ける前記先細周面4の下端周面付近にフラップ5の折り曲げによる多数の食み出 し突部5cが有っても、各突部5cの食み出し高さが、上記0.42mm以内で あれば、図3のようにこれら多数の突部5cは、その外側のカップ側筒3の内面 に接触せず、しかも、カップ先細周面4に対応したカップ側筒3同士の接触面積 の減小による隣接カップ同士の接合摩擦抵抗の減少により、カップ分離が容易と なった。
【0015】
【考案の効果】
この考案は、以上のような形態を採用したので、以下に記載の効果を奏する。 薄手洋紙をほぼ弧形短冊状に形成したブランク1をその長さ方向に丸め、その 端部1a同士を接着部2で接着して中空円錐台形のカップ側筒3を作り、その小 径周縁に連接した多数のフラップをすべて内側に折り曲げて底紙を接着した紙カ ップを作るに当たり、二段上細の円錐台形マンドレルMに被せた前記カップ側筒 3の小径周辺3aを前記マンドレルMの上細周面に満遍なく押し付け、内側に絞 り込んで先細周面4を形成するとともに、この周面4に連接した多数のフラップ 5の折り曲げ面5aに底紙6を接着することで、前記先細周面を保形して二重下 細形状となしたので、上記底紙6の周縁に多数のフラップ5の折り曲げによる食 み出し角部が有っても、これら多数の食み出し角部をその外側に重合したカップ 内面に接触しなくすることができ、多数のカップ同士を深く嵌合して効率よく重 合重積しても、これら深く嵌合した多数のカップの重積体からカップ単品を一つ ずつ分離し易くすることができたという優れた効果が有る。
【0016】 請求項2の考案によれば、底紙6をフラップ折り曲げ面5aの両面に接着した ので、紙カップCの底部を強化できると共に、食品生地のコゲ付きをより一層防 止できるという効果を付加できた。
【0017】 請求項3の考案では、カップ側筒3を手指で千切り易くでき、カップ内食品を 露出し易く、食し易くできた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による紙カップの製造過程を示す斜視図
【図2】本考案による紙カップの拡大縦断立面図
【図3】本考案による紙カップの多数を重合した例を示
す拡大縦断立面図
【図4】従来の紙カップ用ブランクの例を示す展開図
【図5】従来の紙カップの作り方の例を示す斜視図
【図6】従来の紙カップの一例を示す拡大縦断立面図
【図7】従来の紙カップの多数を重合した例を示す拡大
縦断立面図
【符号の説明】
1 側筒ブランク 1a 側筒ブランクの端部 2 接着部 3 カップ側筒(胴紙) 3a 小径周辺 4 先細周面 4a 先細周面の上縁 5 フラップ 5a フラップの折り曲げ面 6 底紙 7 摘み片 m ミシン目状切断線 C 紙カップ M 二段上細の円錐台形マンドレル

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄手洋紙をほぼ弧形短冊状に形成した側
    筒ブランク1をその長さ方向に丸め、その端部1a同士
    を接着部2で接着して中空円錐台形のカップ側筒3を作
    り、その小径周縁に連接した多数のフラップをすべて内
    側に折り曲げて底紙を接着した紙カップにおいて、二段
    上細の円錐台形マンドレルMに被せた前記カップ側筒3
    の小径周辺3aを前記マンドレルMの上細周面に押し付
    け、内向きに満遍なく絞り込んで先細周面4を形成する
    とともに、この周面4に連接した多数のフラップ5の折
    り曲げ面5aに底紙6を接着することで、前記先細周面
    を保形して二重下細形状となした加熱加工食品用紙カッ
    プ。
  2. 【請求項2】 前記フラップ5の折り曲げ面5aの両面
    に底紙6を接着してなる請求項1記載の加熱加工食品用
    紙カップ。
  3. 【請求項3】 前記カップ側筒3にミシン目状切断線m
    を設けた請求項1または請求項2記載の加熱加工食品用
    紙カップ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010254340A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Hokuoo Pack:Kk 紙製容器
JP2010285204A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Hokuoo Pack:Kk 紙製容器

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JP2010254340A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Hokuoo Pack:Kk 紙製容器
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