JP3075787U - 食品用紙カップ - Google Patents

食品用紙カップ

Info

Publication number
JP3075787U
JP3075787U JP2000006013U JP2000006013U JP3075787U JP 3075787 U JP3075787 U JP 3075787U JP 2000006013 U JP2000006013 U JP 2000006013U JP 2000006013 U JP2000006013 U JP 2000006013U JP 3075787 U JP3075787 U JP 3075787U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral surface
paper
cup
bottom paper
side cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000006013U
Other languages
English (en)
Inventor
禎美 伊藤
Original Assignee
禎美 伊藤
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 禎美 伊藤 filed Critical 禎美 伊藤
Priority to JP2000006013U priority Critical patent/JP3075787U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3075787U publication Critical patent/JP3075787U/ja
Priority to KR1020010033256A priority patent/KR100740791B1/ko
Priority to TW090114623A priority patent/TW506932B/zh
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stackable Containers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 側筒の下部周辺に食み出し突部が無く、カッ
プ下縁が丸味を帯びた底紙接合部を容易かつ、素早く形
成できるようにし、重積した多数のカップ同士を上記底
紙に対する傾斜弾辺の反撥作用で良く浮上滑動できるよ
うにすると共に、カップ重積体からカップの単品分離を
容易迅速に実行可能とすること。 【解決手段】 余長周面3Aで底紙周面4Aを下から内
側に包み込んで折返し周面5を作り、さらに、前記底紙
周面4Aの上部をこれに接面した側筒3と共に外周面を
押さえ込みながらその下部周面を満遍なく内向きに丸め
込んでカール部6を作り、このカール部6の上部と底紙
下面との間に前記折返し周面5を経た側筒3の端部周辺
3Bを挟入して前記カール部6の内側周辺6Aだけをリ
ング状に底紙下面に沿わせて重ね潰すことで、下向きの
傾斜弾辺7と底紙接合部8とをそれぞれ形成し、この接
合部8で前記側筒下部内周面に底紙4を接合した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、下細のカップ側筒(いわゆる胴紙)と底部とがクラフト紙などの 紙製で加熱菓子やレトルト食品とか、乳製流動食品等の飲用食品用紙カップの改 良に関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料用カップは、その側筒が紙製のものとプラスチック製のものが多く、紙製 カップでは、紙繊維の形状(長さ、太さ)が揃い、しかもその繊維が均斉に存在 するように、紙カップ用として特別に抄造した“カップ原紙”という紙厚225 g/m以上のものを用いる。 焼き菓子やレトルト食品用紙カップは、“カップ原紙”に比べやや粗質なクラ フト紙、つまり40〜180g/mという薄く、しかも表面が粗く、均度小 で引き破り易い薄手洋紙やいわゆるカップ原紙を用いる。
【0003】 すなわち、紙カップ用としてやや粗質で安価な薄手洋紙を焼き菓子とかレトル ト食品用紙カップ側筒(胴紙)に使う理由としては、クラフト紙などは組織繊維 の長さが長いため、特に耐熱性に優れていることと、薬品処理の度合もカップ原 紙より少いため耐蝕性を有し、食品衛生的にも好ましく廉価であり、焼き菓子種 中の油脂分の加熱中に容器用紙中への流入油脂による透明化部分のムラが未晒ク ラフト紙では、目立たないということとが主な理由である。
【0004】 そして薄手洋紙で作った従来の焼き菓子用紙カップ(紙製容器)としては、登 録実用新案第3018132号公報記載のものが有る。 この従来例は、図22に示すように、ほぼ弧形短冊状の紙からなるブランク1 をその長さ方向に丸め、その端部1a同士を接着部2で接着して中空円錐台形の カップ側筒(いわゆる胴紙)3を作り、その小径周辺3aの内周面に底紙4を接 合した紙カップを作るに当り、前記カップ側筒3の小径周辺3a内に、その余長 周面部3bを存して丸皿状の底紙4の周面4aを図23(A)のように接面定位 するとともに、前記余長周面部3bで底紙周面4aを図23(B)のように外か ら中に包んで直角折り込みを二度実行して折り返し、この折り返し部60をさら に底紙周面4aと共に図23(C)のように内向きに直角に折り曲げ重ね潰して 多重重合紙の重ね潰し接合部17とすることで、前記カップ側筒3の小径周辺3 aの端部に底紙4を接合した熱加工ケーキ用紙カップC′の底筒と底板との結合 構造である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
この従来例における前記多数回の直角折り重ね潰し接合部17は、その形成に 多工程を要し、厄介かつ面倒で量産向きでなく、しかも上記多数回の折り重ね潰 しに基づく多重重合紙の剛性によるシワ寄り現象により、カップ側筒3の下端周 面に多数の縦ジワ重合の凹凸部が生じる。 これら凹凸部は、上記底紙周面4aの高さが底紙厚の10〜20倍(約1〜2 mm)以内の比較的に低い場合は目立たず問題ないが、側筒3の小径端内周面に 対し、底紙周面4aの接合強度を増すべく、その高さを底紙厚の30〜50倍の 高さ約3〜5mmに設定した場合には、上記底紙周面4aの前記多数の凹凸部や 多重重合紙の前記折り重ね潰し接合に基づく前記凹凸部による0.1〜0.3m m程の食み出し突部18が図22、図23(C)のように底紙4の周辺における 側筒3の下部外周面に多数発生する。
【0006】 したがって、これらカップ側筒3の食み出し突部18が有るカップC′の多数 を図24のように重積(スタッキング)して出荷した後、ユーザがカップ重積体 からカップC′を一つずつ引き抜き分離する際に、前記食み出し突部18がその 外側のカップの内面に図24のように0.1〜0.3mm程食い込んでしまって いるためと、各側筒の下縁が折曲角縁周面となって角張っているため、各底紙の 間に空気が入り込みづらいこととにより、カップの単品分離が極めて実行しづら く、その作業性を著しく阻害していたという本質的かつ、重大な問題点が有る。
【0007】 また、前記従来例のほかに、下細のカップ側筒に凹凸を設けて少しでもカップ 重積体からカップ単品を分離し易くした従来例として、本願出願人が先に提案し た登録実用新案第3046289号公報記載のもののように、ロール紙または枚 葉紙に所定の襞、絵柄、文字などの凹凸模様を浮き出し、打ち抜いた扇形のブラ ンクの両側端をノリ付けし、中空円錐筒形に成形した周壁(カップ側筒)と、こ の周壁の底部に挿入した底板とを有したカップの内部に混捏した菓子たねを収容 した状態で、焼きまたは蒸し加工して菓子と一体に製品となる熱加工菓子用のカ ップも周知である。
【0008】 ところが、この従来例においても、カップ側筒と底紙との接合部外面は、依然 として角張っているし、多数の突部が出来ているので、この突部による前述した 単品分離の困難性と、底紙同士間へ空気の入り込みづらいことによる単品分離の 困難性とは、未だに解決できなかったという問題点が有る。
【0009】 この考案は、前記した各問題点を除去するために、上広がりの側筒(胴紙)の 下部内周面にその余長周面を残存させて逆丸皿状の底紙の下向き周面を接面定位 するとともに、前記余長周面で底紙周面を下から内側に包み込んで底紙周面上部 を側筒と共に丸くカールすることで、側筒の下部周辺に食み出し突部が無く、カ ップ下縁が丸味を帯びた底紙接合部を容易かつ、素早く形成できるようにし、か つ、上記カール部に連接して傾斜弾辺を形成することで、重積した多数のカップ 同士を上記底紙に対する傾斜弾辺の反撥作用で良く浮上滑動できるようにすると 共に、カップ底紙同士間に空気を入り込み易くすることで、カップ重積体からカ ップの単品分離を容易迅速に実行可能とすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した本考案の目的は、紙をほぼ弧形短冊状に形成した側筒ブランクを長さ 方向に丸め、その端辺同士を接着部で封筒貼りまたは、合掌貼り後この合掌貼り 部を折り倒して側筒外面に接着して上広がりのカップ側筒を作り、その下部内周 面に底紙を接合したカップを作るに当たり、前記側筒の下部内周面にその余長周 面を残存させて逆丸皿状の底紙の下向き周面を仮接着等により接面定位し、前記 余長周面で底紙周面を下から内側に包み込んで折返し周面を作り、さらに、前記 底紙周面の上部をこれに接面した側筒と共に外周面を押さえ込みながらその下部 周面を満遍なく内向きに丸め込んでカール部を作り、このカール部の上部と底紙 下面との間に前記折返し周面を経た側筒の端部周辺を挟入して前記カール部の内 側周辺だけをリング状に底紙下面に沿わせて重ね潰すことで、下向きの傾斜弾辺 と底紙接合部とをそれぞれ形成し、この接合部で前記側筒下部内周面に底紙を接 合したことで達成できた。
【0011】
【考案の実施の形態】
本考案の実施の形態例について図面を参照して説明する。 先ず、この考案の基本形態は、図1に示すように、40〜180g/m程 度の薄手クラフト紙などの紙をほぼ弧形短冊状に形成した側筒ブランク1を長さ 方向に丸め、その端辺1a同士を接着部2で封筒貼り接着して上広がりのカップ 側筒(いわゆる胴紙)3を作り、その下部内周面に底紙4を同図1のように接合 したカップを作るに当たり、前記側筒3の下部内周面にその余長周面3Aを図2 、図3のように残存させて丸皿状の底紙4の下向き周面4Aを満遍なく接着また は、スポット的に仮接着し、あるいは周知の可動マンドレルMを用いて接面定位 する。
【0012】 次いで、前記余長周面3Aの下端部周辺3Bを前記可動マンドレルMの下降に より、図4、図5のように周知の第一カールマシーンM1で内側に向けカールし 始め、これをさらに上記可動マンドレルMの水平移動により、図6、図7に示す 第二のカールマシーンM2に対向させた後、図8、図9のように、マンドレルM を下降させカールを継続して丸くUターンさせると共に、引き続きマンドレルM の下降により、図10、図11のように余長周面3Aで底紙周面4Aを下から内 側に包み込んだ折返し周面5を作る。
【0013】 次いで、上記周面5を有する側筒3を今度は、可動マンドレルMの水平移動で 図12、図13に示すような第三のカールマシーンM3と押圧マシーンM4の上 部に持ち来たすのであるが、これら各マシーンM3、M4は、同図12のように 、金属等の強靭材で作った有底リング状のベース11の外周に近い上部における 環状溝12内に多数の押し上げばね13により水平状態を保ち浮上する強靭なカ ールリング14と、ベース11の底面11aに上記ばねよりも強い押し上げ弾力 を有する弾撥ばね15で強く浮上する強靭材製の押し上げダイ16とから構成し てある。 ただし、ばね13で浮上するカールリング14と弾撥ばね15で浮上する押し 上げダイ16とは、それぞれ周知の上限ストッパ(図示せず)により、ベース1 1から図12に示す位置よりも上には引き抜けないようにしてある。
【0014】 次に、前記各マシーンM3、M4における押し上げダイ16上に底紙4を上記 各図12、図13のように接面させた状態から可動マンドレルMを図14、図1 5のように前記各ばね13、15の押し上げ弾力に抗し下降させることで、前記 底紙周面4Aの上部をこれに接面した側筒3と共に図15のように側筒外周面を カールリング14の内周面14Aと可動マンドレルMとできつく挟みながら、そ の下部周面をカールリング14のカール曲面14Bで図15のように満遍なく内 向きに丸め込んで同図15のようにカール部6を作ることができる。
【0015】 その後、可動マンドレルMをさらに下降させることで、上記図15に示すよう にカール部6の上部と底紙下面との間に前記折返し周面5を経た側筒3の端部周 辺3Bを図17のように挟入した状態で前記カール部6の内側周辺6Aだけを同 図17のようにベース11の内側上縁11Bと可動マンドレルMの下面とでリン グ状に底紙下面に沿わせて強固に重ね潰すことができ、押し上げダイ16の外周 斜辺16Aに応じた傾斜角(例えば10°〜60°)の下向きの傾斜弾辺7と底 紙接合部8とをそれぞれ形成した後、可動マンドレルMを図18のように上昇復 帰させ、押し上げダイ斜辺16Aから傾斜弾片7をその弾力に抗し無理抜きする ことで、前記接合部8により前記側筒下部内周面に底紙4を接合した図1に示す ような本考案による食品用カップCを作ることができた。 なお、前記折り返し周面5やカール部6とか傾斜弾辺7は、側筒接着部2の部 分においても支障なく形成できる程度の紙厚のブランク1を用いた。
【0016】 以上要するに、本考案は、カップ側筒(胴紙)3の下部における前記余長周面 3Aで底紙4の下向き周面4Aを前述のカール付け手段により、外側から内側に 丸く包み込み乍ら図8、図9のように丸くカールし始めて図11のように前記余 長周面3Aを丸くUターンさせた折り返し周面5を形成することができ、その後 、図15のように底紙4の下向き周面4Aに接面した側筒3の外周面を底紙周面 4Aと共にカールリング14の内周面14Aと側筒3の内部に有する前記可動マ ンドレルMの外周面とできつく挟み込み乍ら、その下部外周をカールリング14 のカール曲面14Bで内側に満遍なく図16、図17のように丸め込みカールし たカール部6を形成することができるから、側筒3の最下部周面には、前記従来 例における側筒の直角折り曲げによるシワ寄り現象で図22から図24までの各 図のように生じていた食み出し突部18は、本考案の前記カール部6による側筒 下部の丸め込みカール底紙接合構造では生じない。
【0017】 また、本考案では、上記丸め込みカール部6に連接した底紙接合部8を経た先 端個所を側筒3と底紙4との各固有剛性を利用した傾斜弾辺7となし、この弾辺 7は、手指で底紙4に向け軽く押すと若干撓んで水平近くになる程度の撓み弾力 が有り、弾辺7から手指を離すと、この傾斜弾辺7は、元の傾斜角(10°〜6 0°)に復帰する。 さらに、図21における底紙接合部8の幅L1を可及的に小となし、傾斜弾辺 7の長さL2を可及的に大となした方が弾辺7の撓み量とその復元力とを大とす ることができる。
【0018】 本考案による紙カップは以上のような構造をなし、上広がりのカップ側筒3の 下部内周面に余長周面3Aを残存させて逆丸皿状の底紙4の下向き周面4Aを接 面定位するとともに、前記余長周面3Aで底紙周面4Aを下から内側に包み込ん で丸め込みカールした後、このカール部6の周面をリング状に押し潰したことで 、カップ下縁に丸味を帯びたカール部6と底紙接合部8とを形成することができ 、側筒下部周辺に食み出し突部をなくすることができた。
【0019】 したがって、本考案による多数のカップCを図19のように重積(スタッキン グ)したカップ重積体における各カップ同士を良く滑動可能となし得たし、底紙 接合部8の先に設けた傾斜弾辺7の撓み復元弾力および底紙4の固有張力により 、カップ重積体の各カップは自己浮上傾向に重積することができ、この浮上作用 とカップ下縁を内側に丸め込みカールしたこととにより、各カップの底紙同士間 に上記丸味を帯びたカップ下縁から空気が入り込み易くなったので、各カップの 自己浮上作用と相俟ってカップ重積体からのカップCの単品分離が著しく容易に なった。
【0020】
【実施例】
カップCの高さを50mm、開口縁直径を70mmとし、その開口角度を片側7° とした図20、図21に示す例で、傾斜弾辺7の長さL2を2mmとし、その先端 と底紙下面との間隔を1mm程とするには、傾斜弾辺7の傾斜角θは、 sinX°= 1/2からX=30°とすればよく、この弾辺7は、前記押し上げダイ16の外 周斜辺16Aを上記仕様に対応させて設定することで実現できた。
【0021】 そして、上記傾斜弾辺7による重積カップのクッション効果(自己浮上効果) は、仮に多数の傾斜弾辺7の撓み高さがそれぞれ0.5mmとなるように20個の カップ重積体の最上部を手指で押した場合には、底紙4の撓みも含めてこの最上 カップを約12mm下降させることができ、手指を離すことで、各カップは、元の 高さに復元し、カップ重積体の各カップ同士が『フワフワ』と極めて容易に昇降 滑動するようになっていることが確認でき、実際にカップの単品分離が著しく容 易となった。
【0022】 なお、側筒接着部2の構成として、ブランク1の端辺1a同士を合掌貼り接着 した後、側筒3から外に突出した合掌貼り部分を側筒外面に折り倒して接面接着 した多重貼り接着により側筒3を作ることもでき、この例ではカップ内面に紙の 切断端縁が無い衛生的な食品カップを得ることができるが、この例においても上 記多重貼り接着部に前記折り返し周面5やカール部6とか傾斜弾辺7を形成でき るように紙厚や接着剤の種類とか塗布厚を選定した。 また、請求項4、5の各考案における接着手段としては、糊料による接着以外 に、予じめ側筒内面または底紙周面にラミネート被着した可熱接着性樹脂層のヒ ートシール接着も採用でき、この例では飲料カップとしても利用できる。
【0023】 さらに、本考案によるカップC内に菓子類やレトルト食品を入れても、底紙接 合部8からは菓子類や粘稠流動物が漏出することがなく、そのまま炉内で焼成す るか、または蒸し釜で蒸すと菓子種が加熱膨脹すると共に、菓子種中の小麦デン プンがアルファ化して食用可能な焼菓子または蒸し菓子となるが、この際前記底 紙接合部8は、紙固有の剛性に抗して強固にカールしてその周辺を潰し接合して 有るので、上記接合部8は、妄りにカールや押し潰し接合が戻ったり変形するこ とがない。
【0024】 すなわち、カップC内の菓子種、つまり「ドウ」の大半を占める小麦デンプン は、60℃以上の加熱で糊化し、カップ側筒3の下部内壁から丸くカールしたカ ール部6や底紙接合部8をも糊着し固化する。 カップ側筒3を形成するため、側筒ブランク1の両端を貼り合わせた接着部2 は、小麦デンプンが熱により糊化する以前の膨張による膨張圧を受けるので、こ の部分の接着には充分意を注ぐ必要があるが、側筒下部と底紙4とを丸くカール した後その周辺を押し潰した上記接合部8やカール部6は、糊料等で接着しなく てもドウその他の粘稠物質の填入時、あるいは填入後の加熱糊化等により、上記 底紙接合部8からドウやその他の粘稠流動物が漏出する懸念はない。
【0025】 また、カップC内に菓子種以外の例えばグラタン生地や麺類その他のレトルト 食品とかインスタント食品類等を入れて、カップC内で、加熱調理するようにし てもよく、『飲むヨーグルト』や『飲む寒天』等の飲用食品も収納後飲用できる 。 さらに、図1における符号mで示す部分は、ミシン目状切断線で、カップCを 千切って引き剥し易くするためのものであり、さらに、前記各図におけるカップ Cの肉厚は分り易くするため拡大誇張してある。
【0026】
【考案の効果】
この考案は、以上のような形態を採用したので、以下に記載の効果を奏する。 請求項1と請求項2の考案によれば、上広がりのカップ側筒3の下部内周面に 余長周面3Aを残存させて逆丸皿状の底紙4の下向き周面4Aを接面定位すると ともに、前記余長周面3Aで底紙周面4Aを下から内側に包み込んで丸め込みカ ールした後、このカール部6の内側周面6Aをリング状に押し潰したことで、カ ップ下縁には角部がなく、丸味を帯びたカール部6と底紙接合部8とを形成する ことができ、側筒下部周辺に食み出し突部をなくすることができた。
【0027】 したがって、本考案による多数のカップCを重積(スタッキング)したカップ 重積体における各カップ同士を良く滑動可能となし得たし、底紙接合部8の先に 設けた傾斜弾辺7の撓み復元弾力および底紙4の固有張力により、カップ重積体 の各カップは自己浮上傾向に重積することができ、この浮上作用とカップ下縁を 内側に丸め込みカールしたこととにより、各カップの底紙同士間に上記丸味を帯 びたカップ下縁から空気が入り込み易くなったので、各カップの自己浮上作用と 相俟ってカップ重積体からのカップ単品分離が著しく容易になったという優れた 効果が有る。
【0028】 請求項2の考案によれば、上記各効果のほかに、紙カップの側筒(胴紙)の接 着部2として、ブランク1の二つの端辺1aの各内面同士の合掌貼り接着部2と なし、この接着済みの各ブランク端辺1aを側筒周面に沿わせて折り倒し、また は、折曲した後上記の合掌貼り接着するとともに、この折り倒し済みブランク端 辺1aをその外面樹脂層または糊料で側筒3の外周面に封筒貼り接着し、かつ、 前記側筒下部周辺の内周面には逆皿状の底紙4をその下向き周面4Aで液密的に 折曲固定することで、紙カップ内面に雑菌増殖の温床となる紙の切断端縁を無く することができ、衛生的な紙製食品カップとすることができたし、カップ側筒の 接着部を紙葉二枚重ねの加熱加圧接着部とすることもできるから、接着所要時間 を短縮しても確実な接着部を得ることもできたという効果を付加できた。
【0029】 また、特に請求項2の考案では、前記合掌貼り接着部における側筒外部のブラ ンク端辺1aを折り倒してその外面を側筒外周面に引張り力に強い封筒貼り接着 によりダメ押し接着したことで、上記合掌貼り接着部2には外力が及ばないよう に補強できたので、各接着部が外力で妄りに変形したり、剥離することがなく、 安全であるし、多数のカップの重積に当たり、接着部が邪魔になることもないと いうような効果も付加できた。
【0030】 請求項3の考案によれば、前記諸効果のほかに、前記カール部6の内側周辺6 Aの重ね潰し水平幅L1を可及的に小さくすることで、前記下向きの傾斜弾辺7 の長さL2を可及的に大となしたので、傾斜弾辺7の撓み量とその復元弾力を大 とすることができ、カップ重積体における各カップの浮上効果も大きくすること ができた。
【0031】 請求項4では、前記側筒3の下部内周面にその余長周面3Aを残存させて逆丸 皿状の底紙4の下向き周面4Aを仮接着により接面定位したので、より一層安定 確実にカール部6とその内側周辺6Aの押し潰しをなし得たし、飲用食品等カッ プ内流動食品の外部漏出を防止できるという効果を付加できた。
【0032】 請求項5の考案によれば、前記底紙接合部8を接着補強したので、より一層保 形性のよいカップとなったし、流動食品や飲用食品の外部漏出も防止できるとい う効果を付加できた。
【0033】 請求項6では、前記カップ側筒3にミシン目状切断線mを設けたので、カップ 側筒3を手指等で千切り易くすることができ、カップ内容食品がより一層食し易 くなったという効果を付加できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による食品用紙カップの一例を示す一部
切欠要部拡大縦断立面図
【図2】本考案による食品用紙カップの製造過程の一例
を示す縦断立面図
【図3】図2に示すものの要部拡大断面図
【図4】本考案による食品用紙カップの製造過程の一例
を示す縦断立面図
【図5】図4に示すものの要部拡大断面図
【図6】本考案による食品用紙カップの製造過程の一例
を示す縦断立面図
【図7】図6に示すものの要部拡大断面図
【図8】本考案による食品用紙カップの製造過程の一例
を示す縦断立面図
【図9】図8に示すものの要部拡大断面図
【図10】本考案による食品用紙カップの製造過程の一
例を示す縦断立面図
【図11】図10に示すものの要部拡大断面図
【図12】本考案による食品用紙カップの製造過程の一
例を示す縦断立面図
【図13】図12に示すものの要部拡大断面図
【図14】本考案による食品用紙カップの製造過程の一
例を示す縦断立面図
【図15】図14に示すものの要部拡大断面図
【図16】本考案による食品用紙カップの製造過程の一
例を示す縦断立面図
【図17】図16に示すものの要部拡大断面図
【図18】本考案による食品用紙カップの製造過程の一
例を示す縦断立面図
【図19】図1に示すカップの多数を重積した例を示す
縦断立面図
【図20】本考案による食品用紙カップの全体を示す縦
断立面図
【図21】図20に示すものの要部拡大断面図
【図22】従来の紙カップの例を示す縦断立面図
【図23】従来の紙カップの作り方の例を示す要部断面
【図24】従来の紙カップの多数を重積した例を示す拡
大縦断立面図
【符号の説明】
1 側筒ブランク 1a 側筒ブランクの端辺 2 側筒ブランクの端辺同士の接着部(封筒貼りま
たは合掌貼り接着部) 3 カップ側筒(胴紙) 3A カップ側筒の余長周面 3B カップ側筒の端部周面 4 逆丸皿状の底紙 4A 逆丸皿状の底紙の下向き周面 5 折り返し周面 6 カール部 6A カール部の内側周辺 7 傾斜弾辺 8 底紙接合部 m ミシン目状切断線 M 可動マンドレル M1 第一カールマシーン M2 第二カールマシーン M3 第三カールマシーン M4 押圧マシーン 11 有底リング状のベース 12 ベース上部周辺の環状溝 13,15 弾撥ばね 14 カールリング 14A カールリングの内周面 14B カールリングのカール曲面 16 押し上げダイ 16A 押し上げダイの外周斜辺 L1 底紙接合部8の幅 L2 傾斜弾辺7の長さ

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙をほぼ弧形短冊状に形成した側筒ブラ
    ンク1を長さ方向に丸め、その端辺1a同士を接着部2
    で封筒貼り接着して上広がりのカップ側筒3を作り、そ
    の下部内周面に底紙4を接合したカップにおいて、前記
    側筒3の下部内周面にその余長周面3Aを残存させて逆
    丸皿状の底紙4の下向き周面4Aを接面定位し、前記余
    長周面3Aで底紙周面4Aを下から内側に包み込んで折
    返し周面5を作り、さらに、前記底紙周面4Aの上部を
    これに接面した側筒3と共に外周面を押さえ込みながら
    その下部周面を満遍なく内向きに丸め込んでカール部6
    を作り、このカール部6の上部と底紙下面との間に前記
    折返し周面5を経た側筒3の端部周辺3Bを挟入して前
    記カール部6の内側周辺6Aだけをリング状に底紙下面
    に沿わせて重ね潰すことで、下向きの傾斜弾辺7と底紙
    接合部8とをそれぞれ形成し、この接合部8で前記側筒
    下部内周面に底紙4を接合した食品用紙カップ。
  2. 【請求項2】 紙をほぼ弧形短冊状に形成した側筒ブラ
    ンク1を長さ方向に丸め、その端辺1a同士を接着部2
    で合掌貼りし、この合掌貼り部分を折り倒して側筒外面
    に接着することで、上広がりのカップ側筒3を作り、そ
    の下部内周面に底紙4を接合してなるカップ内面に紙の
    切断端縁が無い紙カップであって、前記側筒3の下部内
    周面にその余長周面3Aを残存させて逆丸皿状の底紙4
    の下向き周面4Aを接面定位し、前記余長周面3Aで底
    紙周面4Aを下から内側に包み込んで折返し周面5を作
    り、さらに、前記底紙周面4Aの上部をこれに接面した
    側筒3と共に外周面を押さえ込みながらその下部周面を
    満遍なく内向きに丸め込んでカール部6を作り、このカ
    ール部6の上部と底紙下面との間に前記折返し周面5を
    経た側筒3の端部周辺3Bを挟入して前記カール部6の
    内側周辺6Aだけをリング状に底紙下面に沿わせて重ね
    潰すことで、下向きの傾斜弾辺7と底紙接合部8とをそ
    れぞれ形成し、この接合部8で前記側筒下部内周面に底
    紙4を液密的に接合した食品用紙カップ。
  3. 【請求項3】 前記カール部6の内側周辺6Aの重ね潰
    し水平幅L1を可及的に小さくすることで、前記下向き
    の傾斜弾辺7の長さL2を可及的に大となした請求項1
    または2記載の食品用紙カップ。
  4. 【請求項4】 前記側筒3の下部内周面にその余長周面
    3Aを残存させて逆丸皿状の底紙4の下向き周面4Aを
    仮接着により接面定位してなる請求項1から請求項3ま
    でに記載の食品用紙カップ。
  5. 【請求項5】 前記底紙接合部8を接着補強してなる請
    求項1から請求項4までに記載の食品用紙カップ。
  6. 【請求項6】 前記カップ側筒3にミシン目状切断線m
    を設けた請求項1から請求項5までに記載の食品用紙カ
    ップ。
JP2000006013U 2000-06-16 2000-08-22 食品用紙カップ Expired - Lifetime JP3075787U (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000006013U JP3075787U (ja) 2000-08-22 2000-08-22 食品用紙カップ
KR1020010033256A KR100740791B1 (ko) 2000-06-16 2001-06-13 식품용 컵 및 이의 제조방법
TW090114623A TW506932B (en) 2000-06-16 2001-06-15 Cup for food and manufacturing method for the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000006013U JP3075787U (ja) 2000-08-22 2000-08-22 食品用紙カップ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3075787U true JP3075787U (ja) 2001-03-06

Family

ID=43208881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000006013U Expired - Lifetime JP3075787U (ja) 2000-06-16 2000-08-22 食品用紙カップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3075787U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102023201643A1 (de) 2023-02-23 2024-08-29 Weyhmüller Verpackungstechnik GmbH Verfahren und Vorrichtung zum Verschließen eines Verpackungskörpers sowie Verpackung

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102023201643A1 (de) 2023-02-23 2024-08-29 Weyhmüller Verpackungstechnik GmbH Verfahren und Vorrichtung zum Verschließen eines Verpackungskörpers sowie Verpackung

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20180057247A1 (en) Container Having Sidewall with Ring Shaped Shaping
US10773840B2 (en) Method and apparatus for assembling a double-walled container
CN101531260B (zh) 微波炉用纸杯
CN1320870C (zh) 微波炉用纸杯及其制造方法
JP3443732B2 (ja) 食品用紙カップとその製造方法
JP3075787U (ja) 食品用紙カップ
JP4517209B2 (ja) 加熱加工食品用カップ
JP4693075B2 (ja) 断熱カップ
TW506932B (en) Cup for food and manufacturing method for the same
JP2008273580A (ja) 紙カップ
TWM424091U (en) Layered paper cup sleeve
JP3885423B2 (ja) 紙製断熱カップとその製造方法
JP4385203B2 (ja) 加熱加工食品用カップ
JP4517208B2 (ja) 加熱加工食品用カップ
JP4697170B2 (ja) 紙製断熱カップ
JP2001315751A (ja) 食品用カップ
JP2001171676A (ja) 加熱加工食品用カップ
JP2000326951A (ja) 紙製断熱カップ
JP4478287B2 (ja) コップ状容器
TWI224500B (en) Microwave oven-compatible paper cup and method of manufacturing the paper cup
JP3051840U (ja) 加熱加工菓子用紙カップ
JP4186173B2 (ja) 加熱加工食品用カップ
JP3633286B2 (ja) 紙製断熱容器
JP2000025741A (ja) 紙製断熱容器とその製造方法
JP2002080026A (ja) 加熱加工食品用カップ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term