JP2001055221A - 加熱加工食品用紙カップ - Google Patents
加熱加工食品用紙カップInfo
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- JP2001055221A JP2001055221A JP11229014A JP22901499A JP2001055221A JP 2001055221 A JP2001055221 A JP 2001055221A JP 11229014 A JP11229014 A JP 11229014A JP 22901499 A JP22901499 A JP 22901499A JP 2001055221 A JP2001055221 A JP 2001055221A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 多数の縦ジワ重合の凹凸部による食み出し突
部が有っても、これら多数の食み出し突部をその外側に
重合したカップ内面に接触しなくすることと、先細周面
による隣接カップ同士の接触面積の減小に伴なう接触摩
擦抵抗を減少させることとにより、多数のカップの重積
体からカップ単品を一つずつ分離し易くすること。 【解決手段】 端部周面5a内に丸皿状の底紙4の周面
4aを端部周面5aの端縁に向けて接面定位するととも
に、この端部周面5aと底紙周面4aとを合わせてこれ
ら各周面をその中間部で折り返し、この折り返し部6と
底紙4との間における先細周面5と底紙周面4aとを合
わせて内向きに折り畳み重ね潰すことで、重ね潰し接合
部7を形成してカップ側筒先細周面5の端部周面5aに
底紙4を接合した。
部が有っても、これら多数の食み出し突部をその外側に
重合したカップ内面に接触しなくすることと、先細周面
による隣接カップ同士の接触面積の減小に伴なう接触摩
擦抵抗を減少させることとにより、多数のカップの重積
体からカップ単品を一つずつ分離し易くすること。 【解決手段】 端部周面5a内に丸皿状の底紙4の周面
4aを端部周面5aの端縁に向けて接面定位するととも
に、この端部周面5aと底紙周面4aとを合わせてこれ
ら各周面をその中間部で折り返し、この折り返し部6と
底紙4との間における先細周面5と底紙周面4aとを合
わせて内向きに折り畳み重ね潰すことで、重ね潰し接合
部7を形成してカップ側筒先細周面5の端部周面5aに
底紙4を接合した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クラフト紙など
の下級洋紙製の加熱菓子等の加熱加工食品用紙カップの
改良に関する。
の下級洋紙製の加熱菓子等の加熱加工食品用紙カップの
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】飲料用紙カップは、紙繊維の形状(長
さ、太さ)が揃い、しかもその繊維が均斉に存在するよ
うに、紙カップ用に特別に抄造した“カップ原紙”と称
する紙厚225g/m2 以上のものを用いる。焼き菓
子用紙カップは、“カップ原紙”に比べ極めて粗質なク
ラフト紙つまり40〜150g/m2 という薄く、し
かも表面が粗く、均度小で引き破り易い下級洋紙を用い
る。
さ、太さ)が揃い、しかもその繊維が均斉に存在するよ
うに、紙カップ用に特別に抄造した“カップ原紙”と称
する紙厚225g/m2 以上のものを用いる。焼き菓
子用紙カップは、“カップ原紙”に比べ極めて粗質なク
ラフト紙つまり40〜150g/m2 という薄く、し
かも表面が粗く、均度小で引き破り易い下級洋紙を用い
る。
【0003】すなわち飲料用紙カップとして不向きの下
級洋紙を焼き菓子等加熱加工食品用紙カップに使う理由
としては、クラフト紙などの下級洋紙は組織繊維の長さ
が長いため、特に耐熱性に優れていることと、薬品処理
による晒加工を施していない未晒クラフト紙は食品衛生
的にも好ましいことと、菓子種中の油脂分の加熱中に容
器用紙中への流入油脂による透明化部分のムラが未晒ク
ラフト紙では、目立たないということとが主な理由であ
る。
級洋紙を焼き菓子等加熱加工食品用紙カップに使う理由
としては、クラフト紙などの下級洋紙は組織繊維の長さ
が長いため、特に耐熱性に優れていることと、薬品処理
による晒加工を施していない未晒クラフト紙は食品衛生
的にも好ましいことと、菓子種中の油脂分の加熱中に容
器用紙中への流入油脂による透明化部分のムラが未晒ク
ラフト紙では、目立たないということとが主な理由であ
る。
【0004】そして、下級洋紙で作った従来の加熱加工
菓子用紙カップ(紙製容器)としては、登録実用新案第
3018132号公報記載のものが有る。この従来例
は、図5に示すように、ほぼ弧形短冊状の紙からなるブ
ランク1をその長さ方向に丸め、その端部1a同士を接
着部2で接着して中空円錐台形のカップ側筒3を作り、
その小径周辺3aの内周面に底紙4を接合した紙カップ
を作るに当り、前記カップ側筒3の小径周辺3a内に、
その余長周面部3Aを存して丸皿状の底紙4の周面4a
を図6(a)のように接面定位するとともに、前記余長
周面部3Aで底紙周面4aを図6(b)のように外から
中に包んで折り返し、この折り返し部6をさらに底紙周
面4aと共に図6(c)のように内向きに折り曲げ重ね
潰して重ね潰し接合部7とすることで、前記カップ側筒
3の小径周辺3aの端部に底紙4を接合した熱加工ケー
キ用紙カップの底筒と底板との結合構造である。
菓子用紙カップ(紙製容器)としては、登録実用新案第
3018132号公報記載のものが有る。この従来例
は、図5に示すように、ほぼ弧形短冊状の紙からなるブ
ランク1をその長さ方向に丸め、その端部1a同士を接
着部2で接着して中空円錐台形のカップ側筒3を作り、
その小径周辺3aの内周面に底紙4を接合した紙カップ
を作るに当り、前記カップ側筒3の小径周辺3a内に、
その余長周面部3Aを存して丸皿状の底紙4の周面4a
を図6(a)のように接面定位するとともに、前記余長
周面部3Aで底紙周面4aを図6(b)のように外から
中に包んで折り返し、この折り返し部6をさらに底紙周
面4aと共に図6(c)のように内向きに折り曲げ重ね
潰して重ね潰し接合部7とすることで、前記カップ側筒
3の小径周辺3aの端部に底紙4を接合した熱加工ケー
キ用紙カップの底筒と底板との結合構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来例における前
記丸皿状の底紙4の周面4aは、その量産時に円形底紙
の周辺を立ち上げるための上下の絞りダイに挟んで絞り
込み形成したものであるため、底紙周面4aには、円形
底紙周辺部の内径・外径差に基づく多くの縦ジワが生
じ、これら縦ジワ同士が部分的に折り重なる結果、縦ジ
ワ重合による凹凸部が多数個所に生じる。また、この凹
凸部の他に、前記重ね潰し接合部7の形成に基づく多重
紙の剛性によるシワ寄せ作用により、カップ側筒3の下
端周面に多数の縦ジワ重合の凹凸部が生じる。
記丸皿状の底紙4の周面4aは、その量産時に円形底紙
の周辺を立ち上げるための上下の絞りダイに挟んで絞り
込み形成したものであるため、底紙周面4aには、円形
底紙周辺部の内径・外径差に基づく多くの縦ジワが生
じ、これら縦ジワ同士が部分的に折り重なる結果、縦ジ
ワ重合による凹凸部が多数個所に生じる。また、この凹
凸部の他に、前記重ね潰し接合部7の形成に基づく多重
紙の剛性によるシワ寄せ作用により、カップ側筒3の下
端周面に多数の縦ジワ重合の凹凸部が生じる。
【0006】これら凹凸部は、上記底紙周面4aの高さ
が底紙厚の10〜20倍(約1〜2.0mm)以内の比
較的に低い場合は目立たず問題ないが、側筒3の小径端
内周面に対し、底紙周面4aの接合強度を増すべく、そ
の高さを底紙厚の30〜50倍の高さ約3〜5mmに設
定した場合には、上記底紙周面4aの前記多数の凹凸部
や折り重ね接合に基づく前記凹凸部による0.1〜0.
3mm程の食み出し突部8が図5のように底紙5の周辺
における側筒3の下部外周面に多数発生する。
が底紙厚の10〜20倍(約1〜2.0mm)以内の比
較的に低い場合は目立たず問題ないが、側筒3の小径端
内周面に対し、底紙周面4aの接合強度を増すべく、そ
の高さを底紙厚の30〜50倍の高さ約3〜5mmに設
定した場合には、上記底紙周面4aの前記多数の凹凸部
や折り重ね接合に基づく前記凹凸部による0.1〜0.
3mm程の食み出し突部8が図5のように底紙5の周辺
における側筒3の下部外周面に多数発生する。
【0007】したがって、上記従来例におけるカップ側
筒3の食み出し突部8が有るカップCの多数を図7のよ
うに重積(スタッキング)して出荷した後、ユーザがカ
ップ重積体からカップCを一つずつ引き抜き分離する際
に、前記食み出し突部8がその外側のカップの内面に図
7のように0.1〜0.3mm程食い込んでしまってい
るため、カップの単品分離が極めて実行しづらく、作業
性を著しく阻害していたという本質的かつ、重大な問題
点が有る。
筒3の食み出し突部8が有るカップCの多数を図7のよ
うに重積(スタッキング)して出荷した後、ユーザがカ
ップ重積体からカップCを一つずつ引き抜き分離する際
に、前記食み出し突部8がその外側のカップの内面に図
7のように0.1〜0.3mm程食い込んでしまってい
るため、カップの単品分離が極めて実行しづらく、作業
性を著しく阻害していたという本質的かつ、重大な問題
点が有る。
【0008】また、底紙周面4aと側筒3の下部との結
合は、底紙周面4aを側筒余長周面部3Aで包み込ん
で、これら両周面部4a・3Aを内側に互いにコ字形に
入り込むように四枚合せに重ね潰しただけの接合だか
ら、その結合強度が弱く、結合が解れることも有るとい
う問題点も有る。
合は、底紙周面4aを側筒余長周面部3Aで包み込ん
で、これら両周面部4a・3Aを内側に互いにコ字形に
入り込むように四枚合せに重ね潰しただけの接合だか
ら、その結合強度が弱く、結合が解れることも有るとい
う問題点も有る。
【0009】この発明は、前記した各問題点を除去する
ために、上広がりのカップ側筒の小径周辺を満遍なく内
側に絞り込んで先細周面を形成し、この周面の内面に配
した丸皿状の底紙の周面をカップ側筒先細周面の端部周
面と共に折り重ねて潰し接合することで、この接合強度
を増強させると共に、底紙周縁におけるカップ側筒の前
記先細周面の端部周面に前記底紙周面の絞り起しと上記
折り重ね潰し接合に基づく多数の縦ジワ重合の凹凸部に
よる食み出し突部が有っても、これら多数の食み出し突
部をその外側に重合したカップ内面に接触しなくするこ
とと、先細周面による隣接カップ同士の接触面積の減小
化による接触摩擦抵抗を減少させることとにより、多数
のカップの重積体からカップ単品を一つずつ分離し易く
することを目的とする。
ために、上広がりのカップ側筒の小径周辺を満遍なく内
側に絞り込んで先細周面を形成し、この周面の内面に配
した丸皿状の底紙の周面をカップ側筒先細周面の端部周
面と共に折り重ねて潰し接合することで、この接合強度
を増強させると共に、底紙周縁におけるカップ側筒の前
記先細周面の端部周面に前記底紙周面の絞り起しと上記
折り重ね潰し接合に基づく多数の縦ジワ重合の凹凸部に
よる食み出し突部が有っても、これら多数の食み出し突
部をその外側に重合したカップ内面に接触しなくするこ
とと、先細周面による隣接カップ同士の接触面積の減小
化による接触摩擦抵抗を減少させることとにより、多数
のカップの重積体からカップ単品を一つずつ分離し易く
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記したこの発明の目的
は、下級洋紙をほぼ弧形短冊状に形成したブランクをそ
の長さ方向に丸め、その端部同士を接着部で接着して中
空円錐台形のカップ側筒を作り、その小径周辺の内周面
に底紙を接合した紙カップを作るに当り、前記カップ側
筒の小径周辺を部分的に満遍なく内側に絞り込んで先細
周面を形成し、その端部周面内に丸皿状の底紙の周面を
前記端部周面の端縁に向けて接面定位するとともに、こ
の端部周面と前記底紙周面とを合わせてこれら各周面を
その中間部で折り返し、この折り返し部と前記底紙との
間における前記先細周面と底紙周面とを合わせて内向き
に折り畳み重ね潰すことで、重ね潰し接合部を形成して
前記カップ側筒先細周面の端部周面に底紙を接合したこ
とで達成できた。
は、下級洋紙をほぼ弧形短冊状に形成したブランクをそ
の長さ方向に丸め、その端部同士を接着部で接着して中
空円錐台形のカップ側筒を作り、その小径周辺の内周面
に底紙を接合した紙カップを作るに当り、前記カップ側
筒の小径周辺を部分的に満遍なく内側に絞り込んで先細
周面を形成し、その端部周面内に丸皿状の底紙の周面を
前記端部周面の端縁に向けて接面定位するとともに、こ
の端部周面と前記底紙周面とを合わせてこれら各周面を
その中間部で折り返し、この折り返し部と前記底紙との
間における前記先細周面と底紙周面とを合わせて内向き
に折り畳み重ね潰すことで、重ね潰し接合部を形成して
前記カップ側筒先細周面の端部周面に底紙を接合したこ
とで達成できた。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態例について図
面を参照して説明する。先ず、この発明の基本形態は、
図1、図2に示すように、40〜80g/m2 程度の薄
手クラフト紙などの下級洋紙をほぼ弧形短冊状に形成し
たブランク1をその長さ方向に丸め、その端部1a同士
を糊料を薄く塗布した接着部2で接着して中空円錐台形
のカップ側筒3を作り、これを図3(a)のように予じ
め円形深皿状の底紙4を上向きに載置した二段上細の円
錐台形のマンドレルMに被せる。
面を参照して説明する。先ず、この発明の基本形態は、
図1、図2に示すように、40〜80g/m2 程度の薄
手クラフト紙などの下級洋紙をほぼ弧形短冊状に形成し
たブランク1をその長さ方向に丸め、その端部1a同士
を糊料を薄く塗布した接着部2で接着して中空円錐台形
のカップ側筒3を作り、これを図3(a)のように予じ
め円形深皿状の底紙4を上向きに載置した二段上細の円
錐台形のマンドレルMに被せる。
【0012】その後、前記カップ側筒3の小径周辺3a
を手指または図3(a)のような逆丸椀状の回転押しダ
イD1でマンドレルMの上部先細周面M1に沿わせ満遍
なく内側に絞り込んで図3(b)に示すようなカップ側
筒3よりも内側に2°〜5°傾斜した先細周面5を形成
するとともに、この周面5の端部周面5a内には底紙4
から3〜6mm程突き出た底紙周面部4aが図3(b)
のように接面している。
を手指または図3(a)のような逆丸椀状の回転押しダ
イD1でマンドレルMの上部先細周面M1に沿わせ満遍
なく内側に絞り込んで図3(b)に示すようなカップ側
筒3よりも内側に2°〜5°傾斜した先細周面5を形成
するとともに、この周面5の端部周面5a内には底紙4
から3〜6mm程突き出た底紙周面部4aが図3(b)
のように接面している。
【0013】次いで、上記端部周面5aと底紙周面4a
とを合わせて同図3(c)のように下面に折り絞り用凹
所d2 が有る回転押しダイD2で外から内側に二枚合せ
で絞り込み、同図3(d)のように紙二枚分の固有剛性
に抗して折り返し、この折り返し部6と前記底紙4との
間における前記先細周面5aと底紙周面4aとを合わせ
て内向きに同図3(e)のように回転押し潰しダイD3
で各紙の剛性に抗し折り畳み始めた後、上記ダイD3の
回転を止めてさらにダイD3を下動させ、前記各周面4
a、5aを共に合計五枚合わせにして重ね潰すことで、
同図(e)のような重ね潰し接合部7を形成して、前記
カップ側筒先細周面5の端部周面5a内に底紙4を接合
する。次いで、必要に応じ同図(f)のような中央突部
M2が有るマンドレルMと上記突部M2に対応した凹部
d4 が有る押しダイD4で底紙4を外向きに膨出させた
図1および図2に示すような本発明による加熱加工食品
用紙カップCを構成できる。
とを合わせて同図3(c)のように下面に折り絞り用凹
所d2 が有る回転押しダイD2で外から内側に二枚合せ
で絞り込み、同図3(d)のように紙二枚分の固有剛性
に抗して折り返し、この折り返し部6と前記底紙4との
間における前記先細周面5aと底紙周面4aとを合わせ
て内向きに同図3(e)のように回転押し潰しダイD3
で各紙の剛性に抗し折り畳み始めた後、上記ダイD3の
回転を止めてさらにダイD3を下動させ、前記各周面4
a、5aを共に合計五枚合わせにして重ね潰すことで、
同図(e)のような重ね潰し接合部7を形成して、前記
カップ側筒先細周面5の端部周面5a内に底紙4を接合
する。次いで、必要に応じ同図(f)のような中央突部
M2が有るマンドレルMと上記突部M2に対応した凹部
d4 が有る押しダイD4で底紙4を外向きに膨出させた
図1および図2に示すような本発明による加熱加工食品
用紙カップCを構成できる。
【0014】そして、上記紙カップCの多数を図4のよ
うに重合した場合、底紙周辺における側筒先細周面5の
端部周面5aに前記底紙周面4aの凹凸部や折り重ね潰
し接合による食み出し突部8が有っても、先細周面5の
上縁5Aよりもその端部周面5aの方が小径のため、上
記食み出し突部8は、その外側のカップ内面に同図4の
ように接することがなく、しかも先細周面5による隣接
カップ同士の接触面積の減小に伴なう摩擦抵抗の減少に
より、カップ重積体からカップ単品を1個ずつ容易に引
き出し取出すことができた。
うに重合した場合、底紙周辺における側筒先細周面5の
端部周面5aに前記底紙周面4aの凹凸部や折り重ね潰
し接合による食み出し突部8が有っても、先細周面5の
上縁5Aよりもその端部周面5aの方が小径のため、上
記食み出し突部8は、その外側のカップ内面に同図4の
ように接することがなく、しかも先細周面5による隣接
カップ同士の接触面積の減小に伴なう摩擦抵抗の減少に
より、カップ重積体からカップ単品を1個ずつ容易に引
き出し取出すことができた。
【0015】また、本発明による表面が粗荒な下級洋紙
で作った紙カップC内に菓子種を入れて炉内で焼成する
か、または蒸し釜で蒸すと菓子種が加熱膨脹すると共
に、菓子種中の小麦デンプンがアルファ化して食用可能
な焼菓子または蒸し菓子となるが、この際前記重ね潰し
接合部7は、紙固有の剛性に抗して底紙周面4aを二枚
合わせで折返し、その外側を先細周面5の端部周面5a
で包み込んで底紙4と共に合計五枚合わせで強固に折り
重ね潰して有るので、上記接合部7は、妄りに接合が戻
ったり変形することがない。
で作った紙カップC内に菓子種を入れて炉内で焼成する
か、または蒸し釜で蒸すと菓子種が加熱膨脹すると共
に、菓子種中の小麦デンプンがアルファ化して食用可能
な焼菓子または蒸し菓子となるが、この際前記重ね潰し
接合部7は、紙固有の剛性に抗して底紙周面4aを二枚
合わせで折返し、その外側を先細周面5の端部周面5a
で包み込んで底紙4と共に合計五枚合わせで強固に折り
重ね潰して有るので、上記接合部7は、妄りに接合が戻
ったり変形することがない。
【0016】すなわち、カップC内の菓子種、つまりド
ウの大半を占める小麦デンプンは60℃以上の加熱で糊
化し、カップ側筒3の内面から底紙をも糊着し固化す
る。カップ側筒3を形成するため、用紙から切断した側
筒ブランク1の両端を貼り合わせるために適用する縦糊
は、小麦デンプンが熱により糊化する以前の膨張による
膨張圧を受けるので、この部分の接着には充分意をそそ
ぐ必要があるが、側筒下部と底紙4との接合部付近に
は、たとい1mm程度以下のスキマがあっても、ドウの
填入時、あるいは填入後のドウの粘性およびドウの加熱
糊化等により、上記スキマ部分からドウが洩出する懸念
はない。
ウの大半を占める小麦デンプンは60℃以上の加熱で糊
化し、カップ側筒3の内面から底紙をも糊着し固化す
る。カップ側筒3を形成するため、用紙から切断した側
筒ブランク1の両端を貼り合わせるために適用する縦糊
は、小麦デンプンが熱により糊化する以前の膨張による
膨張圧を受けるので、この部分の接着には充分意をそそ
ぐ必要があるが、側筒下部と底紙4との接合部付近に
は、たとい1mm程度以下のスキマがあっても、ドウの
填入時、あるいは填入後のドウの粘性およびドウの加熱
糊化等により、上記スキマ部分からドウが洩出する懸念
はない。
【0017】また、カップC内に菓子種以外の例えばグ
ラタン生地や麺類等を入れて、カップC内で、加熱調理
するようにしてもよい。なお、図1における符号mで示
す部分は、ミシン目状切断線であり、また、同図中符号
Pで示す部分は、紙カップCをその接着部2から周方向
に千切って引き剥し易くするための引き剥し用摘み片で
あり、さらに、図1、図3を除く前記各図における紙カ
ップCの紙厚は、分り易くするため、拡大誇張してあ
る。
ラタン生地や麺類等を入れて、カップC内で、加熱調理
するようにしてもよい。なお、図1における符号mで示
す部分は、ミシン目状切断線であり、また、同図中符号
Pで示す部分は、紙カップCをその接着部2から周方向
に千切って引き剥し易くするための引き剥し用摘み片で
あり、さらに、図1、図3を除く前記各図における紙カ
ップCの紙厚は、分り易くするため、拡大誇張してあ
る。
【0018】
【実施例】カップCの高さを60mmとし、その開口角
度をカップ中心線に対して約7度とすると共に、先細周
面5の斜辺長さを約8mm、その内向き角度をカップ側
筒3に対し約3度とした図2の例では、カップ底紙4の
周縁部に対向した前記先細周面5の端部周面5aの方
が、先細周面5の上縁5Aまで接した外側のカップ側筒
3の内面に対して、8mm×sin 3°=0.42mmだ
け小径となっているから、底紙4の周辺における前記先
細周面5の端部周面5aに多数の食み出し突部8が有っ
ても、各突部8の食み出し高さが、上記0.42mm以
内であれば、図4のようにこれら多数の突部8は、その
外側のカップ側筒3の内面に接触せず、先細周面5に対
応した隣接カップ同士の接触面積の減小による接合摩擦
抵抗の減少により、カップ分離を容易に実行できた。
度をカップ中心線に対して約7度とすると共に、先細周
面5の斜辺長さを約8mm、その内向き角度をカップ側
筒3に対し約3度とした図2の例では、カップ底紙4の
周縁部に対向した前記先細周面5の端部周面5aの方
が、先細周面5の上縁5Aまで接した外側のカップ側筒
3の内面に対して、8mm×sin 3°=0.42mmだ
け小径となっているから、底紙4の周辺における前記先
細周面5の端部周面5aに多数の食み出し突部8が有っ
ても、各突部8の食み出し高さが、上記0.42mm以
内であれば、図4のようにこれら多数の突部8は、その
外側のカップ側筒3の内面に接触せず、先細周面5に対
応した隣接カップ同士の接触面積の減小による接合摩擦
抵抗の減少により、カップ分離を容易に実行できた。
【0019】なお、底紙4は、図2の鎖線で示すよう
に、重ね潰し接合部7の上縁と面一またはそれよりも若
干高く形成してもよく、これら底紙4の形状に応じて菓
子種等の種類・粘度や焼成等加熱温度を適宜選定するこ
とができる。
に、重ね潰し接合部7の上縁と面一またはそれよりも若
干高く形成してもよく、これら底紙4の形状に応じて菓
子種等の種類・粘度や焼成等加熱温度を適宜選定するこ
とができる。
【0020】
【発明の効果】この発明は、以上のような形態を採用し
たので、以下に記載の効果を奏する。下細のカップ側筒
3の小径周辺3aを部分的に満遍なく内側に絞り込んで
先細周面5を形成し、その端部周面5a内に丸皿状の底
紙4の周面4aを前記端部周面5aの端縁に向けて接面
定位するとともに、この端部周面5aと前記底紙周面4
aとを合わせてこれら各周面をその中間部で折り返し、
この折り返し部6と前記底紙4との間における前記先細
周面5と底紙周面4aとを合わせて内向きに折り畳み重
ね潰すことで、重ね潰し接合部7を形成して前記カップ
側筒先細周面5の端部周面5aで底紙周面4aの下部に
おける二枚合せに強化した折り返し密着部を包み込ん
で、計五枚合せに強固に折り畳み潰してあるから、前記
先細端部周面5aに対して底紙4を接着剤なしで充分強
力に結合することができたという第1の効果が有る。
たので、以下に記載の効果を奏する。下細のカップ側筒
3の小径周辺3aを部分的に満遍なく内側に絞り込んで
先細周面5を形成し、その端部周面5a内に丸皿状の底
紙4の周面4aを前記端部周面5aの端縁に向けて接面
定位するとともに、この端部周面5aと前記底紙周面4
aとを合わせてこれら各周面をその中間部で折り返し、
この折り返し部6と前記底紙4との間における前記先細
周面5と底紙周面4aとを合わせて内向きに折り畳み重
ね潰すことで、重ね潰し接合部7を形成して前記カップ
側筒先細周面5の端部周面5aで底紙周面4aの下部に
おける二枚合せに強化した折り返し密着部を包み込ん
で、計五枚合せに強固に折り畳み潰してあるから、前記
先細端部周面5aに対して底紙4を接着剤なしで充分強
力に結合することができたという第1の効果が有る。
【0021】また、本発明では、前記先細周面5の端部
周面5aに底紙周面4aの絞り縦ジワ重合による凹凸部
や重ね潰し接合に基づく前記食み出し突部8が有って
も、これら多数の食み出し突部8をその外側に重合した
カップ内面に接触しなくすることができ、しかも、先細
周面5による隣接カップ同士の接触面積の減小化に伴な
う各カップ間の摩擦抵抗の減少により、多数のカップの
重積体からカップ単品を一つずつ分離し易くすることが
できたという第2の効果も有る。
周面5aに底紙周面4aの絞り縦ジワ重合による凹凸部
や重ね潰し接合に基づく前記食み出し突部8が有って
も、これら多数の食み出し突部8をその外側に重合した
カップ内面に接触しなくすることができ、しかも、先細
周面5による隣接カップ同士の接触面積の減小化に伴な
う各カップ間の摩擦抵抗の減少により、多数のカップの
重積体からカップ単品を一つずつ分離し易くすることが
できたという第2の効果も有る。
【0022】請求項2と3では、上記効果に加えてカッ
プ側筒3を手指で千切り剥し易くでき、カップ内食品を
容易に露出させることができ、より一層食し易くでき
た。
プ側筒3を手指で千切り剥し易くでき、カップ内食品を
容易に露出させることができ、より一層食し易くでき
た。
【図1】本発明による紙カップの実施形態の一例を示す
斜視図
斜視図
【図2】本発明による紙カップの例を示す拡大縦断立面
図
図
【図3】本発明による紙カップの製造過程の一例を示す
縦断立面図
縦断立面図
【図4】本発明による紙カップの多数を重積した例を示
す拡大縦断立面図
す拡大縦断立面図
【図5】従来の紙カップの例を示す縦断立面図
【図6】従来の紙カップの作り方の例を示す要部断面図
【図7】従来の紙カップの多数を重積した例を示す拡大
縦断立面図
縦断立面図
1 ブランク 1a ブランクの端部 2 接着部 3 カップ側筒 3a カップ側筒の小径周辺 4 丸皿状(円形深皿状)の底紙 4a 底紙の周面 5 カップ側筒の先細周面 5a 先細周面の端部周面 6 折り返し部 7 重ね潰し接合部 8 カップ側筒の食み出し突部 m ミシン目状切断線 P 引き剥し用摘み片 C 紙カップ M 上部先細周面付円錐台状マンドレル M1 上部先細周面付円錐台状マンドレルの上部先細周
面
面
Claims (3)
- 【請求項1】 下級洋紙をほぼ弧形短冊状に形成したブ
ランク1をその長さ方向に丸め、その端部1a同士を接
着部2で接着して中空円錐台形のカップ側筒3を作り、
その小径周辺3aの内周面に底紙4を接合した紙カップ
において、前記カップ側筒3の小径周辺3aを部分的に
満遍なく内側に絞り込んで先細周面5を形成し、その端
部周面5a内に丸皿状の底紙4の周面4aを前記端部周
面5aの端縁に向けて接面定位するとともに、この端部
周面5aと前記底紙周面4aとを合わせてこれら各周面
をその中間部で折り返し、この折り返し部6と前記底紙
4との間における前記先細周面5と底紙周面4aとを合
わせて内向きに折り畳み重ね潰すことで、重ね潰し接合
部7を形成して前記カップ側筒先細周面5の端部周面5
aに底紙4を接合した加熱加工食品用紙カップ。 - 【請求項2】 前記カップ側筒3にミシン目状切断線m
を設けた請求項1記載の加熱加工食品用紙カップ。 - 【請求項3】 前記接着部2に弱点部を設け、この弱点
部に連接したカップ側板端部に引き剥し用摘み片Pを突
設してなる請求項1または請求項2記載の加熱加工食品
用紙カップ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11229014A JP2001055221A (ja) | 1999-08-13 | 1999-08-13 | 加熱加工食品用紙カップ |
KR1020000031717A KR100766281B1 (ko) | 1999-06-11 | 2000-06-09 | 가열 가공 식품용 컵 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11229014A JP2001055221A (ja) | 1999-08-13 | 1999-08-13 | 加熱加工食品用紙カップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001055221A true JP2001055221A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=16885416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11229014A Pending JP2001055221A (ja) | 1999-06-11 | 1999-08-13 | 加熱加工食品用紙カップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001055221A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002240166A (ja) * | 2001-02-20 | 2002-08-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子レンジ用紙カップの製造方法 |
KR100425822B1 (ko) * | 2001-08-07 | 2004-04-03 | 김학균 | 종이지관의 제조방법 |
-
1999
- 1999-08-13 JP JP11229014A patent/JP2001055221A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002240166A (ja) * | 2001-02-20 | 2002-08-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 電子レンジ用紙カップの製造方法 |
JP4736202B2 (ja) * | 2001-02-20 | 2011-07-27 | 大日本印刷株式会社 | 電子レンジ用紙カップの製造方法 |
KR100425822B1 (ko) * | 2001-08-07 | 2004-04-03 | 김학균 | 종이지관의 제조방법 |
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