JP2001203116A - コイルボビン式巻鉄心変圧器 - Google Patents
コイルボビン式巻鉄心変圧器Info
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Abstract
の提供。 【解決手段】 リング状の内側コイルボビン11に一次
側巻線13を巻回し、リング状の外側コイルボビン21
のコ字状溝22に二次側巻線23を巻回して、外側コイ
ルボビン21と内側コイルボビン11を嵌合し、両者の
重合部分に鉄心31を装着した変圧器で、外側コイルボ
ビン21の二次側巻線23にシールド板41を添設す
る。電源トランスとして使用する場合、外側コイルボビ
ン21の二次側巻線23にこれを囲むようにシールド板
41を添設することで、巻線とアース間および巻線間に
侵入しようとする雷サージを大幅に低減させる耐雷機能
が得られる。
Description
源トランス等に使用されるコイルボビン式巻鉄心変圧器
で、詳しくは、各々に一次側および二次側巻線が装着さ
れた一対のリング状コイルボビンからなる2重リング構
造で、両コイルボビンの一部に磁気導板を多重に巻回し
て鉄心を形成したコイルボビン式巻鉄心変圧器に関す
る。
た巻線の外周に鉄心を嵌着したコイルボビン式巻鉄心変
圧器は、鉄心に導線を巻回して巻線を形成した変圧器に
比べて小型・軽量・薄型である等の利点があることか
ら、電力設備の強電用電源トランスや電子回路設備の弱
電用電源トランス、変流器等に使用され、その用途は拡
がる傾向にある。このコイルボビン式巻鉄心変圧器の基
本的な構造を、図5(A)(B)に示し説明する。
器は各種電気機器の電源トランス等に使用されているも
ので、各々が略矩形のリング形状を有する一対の内側コ
イルボビン11と外側コイルボビン21を有する。
形品で、内側コ字状溝12に導線を巻回して内側巻線1
3が形成される。この内側巻線13は、例えば電源トラ
ンスにおける一次側巻線で、以下、一次側巻線13と称
する。
形品で、外側コ字状溝22に巻線を巻回して外側巻線2
3が形成される。この外側巻線23は、内側コイルボビ
ン11の一次側巻線13に対応した電源トランスの二次
側巻線であり、以下、二次側巻線23と称する。
ビン11が外側コイルボビン21の中に嵌入されて、両
コイルボビン11,21が二重リング構造で合体され
る。合体された両コイルボビン11,21の重合部分の
二箇所に、方向性珪素鋼帯等の長尺な磁気導板が多重に
巻回されて一対の鉄心(巻鉄心)31,31が形成され
る。この磁気導板は、磁路を形成する薄板である。一対
の鉄心31,31の間に必要に応じて絶縁スペーサ32
が嵌着されて、全体が図示しないフレームに固定され
る。
巻鉄心変圧器は、巻線に磁気導板を巻回した鉄心の漏洩
磁束が少なく、鉄心の磁路が短くて鉄心性能が良い、ま
た、コイルボビンの鉄心が巻回される部分の外周を鉄心
の内周と同一曲率にすることで鉄心の適正な巻回が容易
である、さらに、このように巻回される鉄心は外径が小
さくできて変圧器全体が小型化される等の利点を有す
る。
が強電用や弱電用の電源トランスに賞用されているが、
実用段階で要求されることのある耐雷機能に対する配慮
がなく、特に、雷サージ対策が重要視される電源トラン
スとしての用途に問題を残していた。
されたもので、その目的は、耐雷機能を持たせたコイル
ボビン式巻鉄心変圧器を提供することにある。
項1の発明は、内側コ字状溝に導線を巻回して内側巻線
を形成したリング状の内側コイルボビンと、この内側コ
イルボビンを囲うリング状で、外側コ字状溝に導線を巻
回して外側巻線を形成した外側コイルボビンと、前記内
側コイルボビンと外側コイルボビンを嵌合させてその重
合部分の一部に磁気導板を複層に巻回して鉄心を形成し
た変圧器であって、前記内側巻線と外側巻線の少なくと
も一方を絶縁状態で囲撓するシールド体を、その巻線が
形成されたコイルボビンのコ字状溝に配設したことを特
徴とする。
シュ状の銅板などであり、コイルボビンの巻線を囲撓し
てリード線などによりアース接続される。このシールド
体により耐雷作用が機能することにより、巻線とアース
間および巻線間に侵入する雷サージを大幅に低減させ
る。このような耐雷機能は、一対のコイルボビンの巻線
の一方だけにシールド体を設けても発揮され、一対のコ
イルボビンの巻線の両方にシールド体を設ければ耐雷機
能が強化される。
を、コイルボビンのコ字状溝の側面とこの側面の上下両
側から延びて対向する天面および底面とに配置されてア
ース接続されたシールド板と巻線の外周面に配置されて
アース接続されたシールド板とで構成すれば、シールド
体を簡易な構造でもって実現することができる。
を、巻線と各シールド板との間に絶縁薄膜を介在させた
構造とすることが望ましい。この場合の絶縁薄膜は、絶
縁シート、絶縁塗料等であり、シールド板と巻線間の絶
縁を確実なものにして、耐雷機能をより安定したものに
する。
を参照して説明すると、同図に示されるコイルボビン式
巻鉄心変圧器は、図5のコイルボビン式巻鉄心変圧器の
電源トランスに適用したもので、図5と同一または相当
部分には同一符号を付して重複説明は省略する。
る特徴は、外側コイルボビン21に形成された外側巻線
である二次側巻線23にシールド板41を添設して、変
圧器外部でシールド板41をアース接続した構造であ
る。
状の銅板などで、二次側巻線23の全周を囲撓するよう
に絶縁状態で添設される。この複数のシールド板41
は、例えば外側コイルボビン21の外側コ字状溝22の
側面22aに被着形成されたシールド板41aと、コ字
状溝22の天面22bおよび底面22cに被着形成され
たシールド板41b、41cと、コ字状溝22に巻回さ
れた二次側巻線23の外周面に被着形成されたシールド
板41dとでシールド体を構成する。これら各シールド
板41a〜41dは、例えば図2に示すように形成され
る。
側面22aに、この底面22aのほぼ全周の長さで底面
22aの幅より少し小さい幅の長尺なテープ状のシール
ド板41aを接着等で固着する。このシールド板41a
は、例えば図3に示すような1枚の銅製テープ材で、こ
れの一端部に予め、或いは、後付けでアース接続のため
のリード線42が接続される。略矩形断面の側面22a
のほぼ全周に亘り1枚のテープ状内側シールド板41a
が、一部を電気的に断絶した非コイル状態で固着され
る。
天面22bの幅より少し小さい幅のシールド板41bを
固着する。天面22bが略矩形の枠状面であることか
ら、天面22bに矩形枠の一部を切り欠いた1枚の略C
形のシールド板41bを固着するか、略矩形枠状の天面
22bの四辺の面の各々に計4枚の直線状シールド板を
固着して、天面22bに一部が電気的に断絶された非コ
イル状のシールド板41bを形成する。同様にしてコ字
状溝22の略矩形枠状の底面22cに対応するシールド
板41cが、略矩形枠状で一部が電気的に断絶された非
コイル状態で固着される。
底面22cへのシールド板41a、41b、41cの取
付けが終了すると、図2(B)に示すようにコ字状溝2
2内に導線を巻回して二次側巻線23を形成する。最後
に、図2(C)に示すように二次側巻線23の外周面に
1枚のテープ状シールド板41dを、一部を電気的に断
絶した非コイル状態で固着する。この後、各々のシール
ド板41a〜41dから導出された各リード線をアース
接続する。
側巻線23をシールド板41a〜41dで囲うようにす
ると、シールド板41a〜41dが、一次側巻線13か
ら二次側巻線23へ誘導しようとする雷サージを大幅に
低減させる耐雷機能を持たせることができる。このこと
により、二次側巻線23側に移ってこようとする雷サー
ジを確実に減少させる効果が発揮される。
ン21の二次側巻線23にシールド板41a〜41dを
装着した場合について説明したが、本発明はこれに限定
されることなく、内側コイルボビン11の一次側巻線1
3のみに、二次側巻線23の場合と同様なシールド板を
添設してもよく、その場合も同様な耐雷効果が得られ
る。
は、雷サージから保護すべき電気機器類との組み合わせ
により決定すればよい。また、両コイルボビン11,2
1の一次側巻線13と二次側巻線23の両方にシールド
板を添設すれば、さらに耐雷効果が大きなものとなる。
上記以外に、一次側巻線13、二次側巻線23の各々に
シールド板を添設し、両シールド板の中間に更にもう一
つのシールド板を装着した三層のシールド構造にすれ
ば、最も大きな耐雷効果が得られる。
線23と各シールド板41a〜41dとの電気的絶縁状
態をより安定させるため、図4に示すように各シールド
板41a〜41dと二次側巻線23の間に絶縁薄膜4
3,…を介在させることが必要である。この絶縁薄膜4
3は、樹脂テープや絶縁塗料等であり、コ字状溝22の
内面に形成されるシールド板41a、41b、41cに
おいてはその表面を覆うように絶縁薄膜43が形成さ
れ、残りのシールド板41dにおいてはその両面に絶縁
薄膜43が形成される。
側巻線を、外側コイルボビンに一次側巻線を巻回した電
源トランスであっても適用は可能である。さらに、本発
明は電源トランスに限らず、要は耐雷機能の付加が望ま
しいコイルボビン式巻鉄心変圧器であれば有効に適用で
きる。
シールド板を添設したので、巻線とアース間および巻線
間に侵入しようとする雷サージを大幅に低減させる耐雷
機能を発揮して、耐雷機能が付加されたコイルボビン式
巻鉄心変圧器が提供でき、特に、この変圧器を雷サージ
対策が必要な電源トランスとして使用した場合に有効で
ある。
分断面を含む要部の正面図 (B)は図1(A)のT1−T1線に沿う拡大断面図
拡大断面図で、(A)はシールド板装着時、(B)は巻
線装着時、(C)は最終シールド板装着時を示す図
の部分断面図
部分断面を含む要部の正面図 (B)は図5(A)のT2−T2線に沿う拡大断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 内側コ字状溝に導線を巻回して内側巻線
を形成したリング状の内側コイルボビンと、この内側コ
イルボビンを囲うリング状で、外側コ字状溝に導線を巻
回して外側巻線を形成した外側コイルボビンと、前記内
側コイルボビンと外側コイルボビンを嵌合させてその重
合部分の一部に磁気導板を複層に巻回して鉄心を形成し
た変圧器であって、 前記内側巻線と外側巻線の少なくとも一方を絶縁状態で
囲撓するシールド体を、その巻線が形成されたコイルボ
ビンのコ字状溝に配設したことを特徴とするコイルボビ
ン式巻鉄心変圧器。 - 【請求項2】 前記シールド体は、コイルボビンのコ字
状溝の側面とこの側面の上下両側から延びて対向する天
面および底面とに配置されてアース接続されたシールド
板と巻線の外周面に配置されてアース接続されたシール
ド板とで構成したことを特徴とする請求項1記載のコイ
ルボビン式巻鉄心変圧器。 - 【請求項3】 前記シールド体は、巻線と各シールド板
との間に絶縁薄膜を介在させたことを特徴とする請求項
2記載のコイルボビン式巻鉄心変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000011360A JP4503756B2 (ja) | 2000-01-20 | 2000-01-20 | コイルボビン式巻鉄心変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001203116A true JP2001203116A (ja) | 2001-07-27 |
JP4503756B2 JP4503756B2 (ja) | 2010-07-14 |
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ID=18539234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000011360A Expired - Lifetime JP4503756B2 (ja) | 2000-01-20 | 2000-01-20 | コイルボビン式巻鉄心変圧器 |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003077742A (ja) * | 2001-09-05 | 2003-03-14 | Wb Trans:Kk | 変成器 |
JP2008028221A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-02-07 | Takaoka Kasei Kogyo Kk | モールド変圧器 |
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-
2000
- 2000-01-20 JP JP2000011360A patent/JP4503756B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2008028221A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-02-07 | Takaoka Kasei Kogyo Kk | モールド変圧器 |
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