JP2001200445A - 伸縮性織物 - Google Patents

伸縮性織物

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JP2001200445A JP2000009995A JP2000009995A JP2001200445A JP 2001200445 A JP2001200445 A JP 2001200445A JP 2000009995 A JP2000009995 A JP 2000009995A JP 2000009995 A JP2000009995 A JP 2000009995A JP 2001200445 A JP2001200445 A JP 2001200445A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な風合いを有しながら、濃淡の表面効果
を有する伸縮性織物を提供する。 【解決手段】 固有粘度の異なる2種のポリエステルポ
リマーが接合された太部の直径/細部の直径が1.1〜
3.0の太さ斑を有するコンジュゲートフィラメントか
らなり、フィラメントの細部が糸断面での10〜90%
を占める太細糸にて、織物の経糸及び又は緯糸の少なく
とも一部が構成された織物であって、織物に含まれる該
太細糸の長手方向の織物の伸長率が5〜30%、伸長回
復率が85%以上であり、かつ含まれる該太細糸の長手
方向に濃淡差を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃淡の表面効果と
伸縮性とを有する織物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステルフィラメント糸
にて糸の長手方向に濃淡差のある伸縮性織物を得るに
は、太細糸を用いる方法があり、得られる織物は、太細
糸の太部と細部との染着差により濃淡効果が得られ、ま
た太細糸を先撚仮撚糸とすることにより伸縮性が得られ
るものの、風合いが加工糸の風合いとなり、織物表面が
先撚仮撚糸特有のシボ外観となって、限られた商品にし
か適用されず、また工程が多くなりコストが高くなると
いう問題がある。
【0003】また、2種のポリエステルポリマーよりな
るコンジュゲートフィラメント糸を用いるならば、良好
な風合いが得るれるものの、濃淡効果を効果的に得るた
めには太細糸を併用しなければならず、また得られる伸
縮性を保持しようとすれば濃淡効果が不十分となるとい
う問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な風合いを有しながら、濃淡の表面効果を有する伸縮性
織物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、固有粘度の異
なる2種のポリエステルポリマーがフィラメントの長手
方向に接合された太部の直径/細部の直径が1.1〜
3.0の太さ斑を有するコンジュゲートフィラメントか
らなり、フィラメントの細部が糸断面の10〜90%を
占める太細糸にて、織物の経糸及び又は緯糸の少なくと
も一部が構成された織物であって、織物に含まれる該太
細糸の長手方向の織物の伸長率が5〜30%、伸長回復
率が85%以上であり、かつ含まれる該太細糸の長手方
向に濃淡差を有することを特徴とする伸縮性織物、にあ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の伸縮性織物は、ポリエス
テルコンジュゲートフィラメントからなる太細糸を経糸
及び又は緯糸に用いて構成された織物である。コンジュ
ゲートフィラメントは、固有粘度の異なる2種のポリエ
ステルポリマーがフィラメントの長手方向に接合されて
なり、コンジュゲートフィラメントを構成する2種のポ
リエステルポリマーとしては、紡糸時の固有粘度の差で
0.100以上あるポリエステルポリマー同士の組み合
わせであることが好ましい。なお、紡糸時の固有粘度
は、各ポリマーを単独で紡糸したものを、フェノールと
テトラクロロエタンの1:1の混合溶媒に溶解し、ウベ
ローデ粘度計にて25℃で測定した値をいう。また、2
種のポリエステルポリマーの接合比は、30〜70:7
0〜30であることが好ましい。
【0007】ポリエステルは、エチレンテレフタレート
単位主体のポリエステル、即ちポリエチレンテレフタレ
ート或いはイソフタル酸、アジピン酸等の第三成分が共
重合された共重合ポリエチレンテレフタレートから構成
される。また、2種のポリエステルポリマーの一方が、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のスルホン酸金属
塩基含有の第三成分が共重合された共重合ポリエチレン
テレフタレートから構成されたカチオン染料可染性ポリ
マーであってもよく、特に2種のポリエステルポリマー
の一方がカチオン染料可染性ポリマーであるときには、
織物にミックス調の濃淡効果が得られる。
【0008】太細糸を構成しているコンジュゲートフィ
ラメントの単糸繊度は2デシテックス以上であることが
織編物にハリ・コシを得るうえで好ましい。また太細糸
を構成しているコンジュゲートフィラメントは、フィラ
メントの長さ方向に太部の直径/細部の直径が1.1〜
3.0の太さ斑を有しており、このフィラメントの細部
が太細糸の任意の糸断面でその10〜90%を占める。
【0009】コンジュゲートフィラメントの太部の直径
/細部の直径の比は、太部の最大直径と細部の最小直径
の比で、またフィラメントの太部及び細部は、フィラメ
ントの平均径以上の直径部分を太部、平均径未満の直径
部分を細部とし、太部の直径/細部の直径の比、フィラ
メントの細部或いは太部の数は、顕微鏡下で計測するこ
とにより求めることができる。フィラメントの平均径
は、得られた太細糸の繊度をフィラメント数で割ったも
のを平均繊度として計算から求めた。また、フィラメン
トの細部が糸断面に占める割合は、太細糸の任意の箇所
で断面写真を撮り、各フィラメントの面積を測定して求
め、任意の10箇所での測定の平均値を用いた。
【0010】各コンジュゲートフィラメントが太部の直
径/細部の直径が1.1未満では、濃淡の外観効果が不
十分であり、太部の直径/細部の直径が3.0を超える
と、通常ポリエステル繊維製品に適用されるアルカリ減
量加工で太部での減量が著しくなり太細糸の強力低下を
招く。また、フィラメントの細部が糸断面の10%未満
では、織物が伸長性に欠け、濃色効果も十分発揮され
ず、糸断面の90%を超えても、伸長性はあるものの、
濃色効果が十分発揮されなくなる。
【0011】本発明におけるコンジュゲートフィラメン
トからなる太細糸は、例えばポリエチレンテレフタレー
ト同士を紡糸速度2200m/分で複合紡糸して得たコ
ンジュゲートフィラメント未延伸糸を、延伸倍率1.8
32、ホットピン温度90℃、セット温度120℃、糸
速700m/分でピン延伸することにより得ることがで
きる。
【0012】本発明の伸縮性織物は、太細糸が、そのま
ま或いは他のフィラメント糸と複合化して、織物の経糸
及び又は緯糸の少なくとも一部を構成してなり、織物に
含まれる太細糸の長手方向の織物の伸長率が5〜30
%、伸長回復率が85%以上の伸縮性を有し、かつ織物
に含まれる太細糸によってその長手方向に呈する濃色と
淡色との色斑による濃淡効果を奏する。
【0013】織物の伸長率が5%未満では、伸縮効果が
弱く、30%を超えると、縫製が困難となる。また、伸
長回復率が85%未満では、伸びからの回復性に欠け織
物の形態保持性が悪化する。なお、本発明における伸長
率は、JIS L−1096B法(定荷重法)によるも
のであり、また伸長回復率は、同法での放置時間1時間
後の伸長回復率である。
【0014】本発明の伸縮性織物は、織物を構成する太
細糸がコンジュゲートフィラメントであることにより伸
縮性を、太さ斑に基づく染着の違いにより濃淡効果を有
するものである。本発明における太細糸は、そのままの
状態であってもよいが、他のフィラメント糸と複合化さ
れていてもよく、太細糸が他のフィラメント糸と複合化
されているときは、複合する他のフィラメント糸によっ
て、太細糸による伸縮性、濃淡効果に加えて、種々の風
合いが付与される。
【0015】複合する他のフィラメント糸としては、沸
水収縮率が−3〜4%のポリエステル低収縮性フィラメ
ント糸、カチオン染料可染性ポリエステルフィラメント
糸、太部の複屈折率が30〜80×10−3のポリエス
テルフィラメント太細糸、或いはアセテートフィラメン
ト糸等が挙げられる。
【0016】特に複合する他のフィラメント糸が沸水収
縮率が−3〜4%のポリエステル低収縮性フィラメント
糸であるときには、織物にふくらみのあるソフトな風合
いを与え、またスナッギングやピリングの発生を抑え
る。複合する他のフィラメント糸が太部の複屈折率が3
0〜80×10−3のポリエステルフィラメント太細糸
であるときは、より濃淡効果を強調した織物となる。ま
た複合する他のフィラメント糸がアセテートフィラメン
ト糸であるときには、ポリエステルフィラメント糸では
得られぬ清涼感のあるドライな風合いを織物に与える。
【0017】前記の低収縮性フィラメント糸の沸水収縮
率が−3%未満では、自発伸長性が大きくなりすぎ織物
のスナッグ、ピリング特性が悪化し、4%を超えると、
ふくらみ効果が不十分となる。また、太細糸の太部の複
屈折率が30×10−3未満では、アルカリ減量加工で
の脆化が著しくなり、80×10−3を超えると、濃淡
効果が不十分となる。
【0018】本発明における太細糸と他のフィラメント
糸との複合化は、任意の複合化手段、例えば合糸撚糸す
る方法、或いはインターレース加工、流体攪乱処理加工
等のエアーを用いて流体噴射処理する方法等により行わ
れ、また複合割合は、太細糸の特徴が損なわれない範囲
であれば、特に限定はない。
【0019】本発明における伸縮性織物の製造は、固有
粘度の異なる2種のポリエステルポリマーがフィラメン
トの長手方向に接合され太部の直径/細部の直径が1.
1〜3.0の太さ斑を有するコンジュゲートフィラメン
トからなり、このフィラメントの細部が任意の糸断面で
その10〜90%を占める太細糸を、そのまま或いは他
のフィラメント糸と複合化し、経糸及び又は緯糸の全部
或いは一部に用いて製織する。
【0020】製織された織物は、常法により精練、リラ
ックス処理、中間セット処理、アルカリ減量加工後、染
色することにより本発明の伸縮性織物を得ることができ
る。また必要に応じ染色後にさらに仕上げセット処理等
を適宜施してもよい。精練、リラックス処理は、好まし
くは110〜130℃の液中でフリーの状態で行い、ま
た染色は、太細糸の構成ポリマー或いは複合するフィラ
メント糸の染色性にもよるが、分散染料を用い或いはさ
らにカチオン染料を併用し、好ましくは110〜130
℃の染液中で行う。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、フィラメントの細部が糸断面に占める割合
は、前述のとおり10箇所測定平均値で示した。
【0022】(実施例1)紡出時の固有粘度が0.49
0のポリエチレンテレフタレートとイソフタル酸8モル
%を共重合した紡出時の固有粘度が0.680のポリエ
チレンテレフタレートとを、接合比1:1の張り合わせ
構造に、紡糸速度2200m/分で複合紡糸し、フィラ
メント数24のコンジュゲートフィラメント未延伸糸を
得た。得られた未延伸糸を延伸倍率1.832、ホット
ピン温度90℃、セット温度120℃、糸速700m/
分でピン延伸して110デシテックス/24フィラメン
トの太細糸を得た。得られた太細糸は、顕微鏡で糸断面
を観察したところ、構成するフィラメントの長手方向に
太部直径/細部直径が1.8の太さ斑を有し、糸断面に
おいてフィラメント細部が糸断面の45.8%を占める
太細糸であった。
【0023】この太細糸に1200回/mの撚りを施
し、経糸及び緯糸に用いてツイル組織の織物を製織し
た。得られた織物を110℃の高圧液中でリラックス処
理し、セット処理し、16重量%のアルカリ減量加工を
行った後、分散染料染液中で120℃で40分の高圧染
色を行った。得られた染色織物は、経糸及び緯糸の太細
糸のフィラメント細部が淡色に、フィラメント太部が濃
色に染まり、かすり調の外観となり、経方向、緯方向と
もに伸長率15%、伸長回復率95%の伸縮性を有して
いた。
【0024】(実施例2)紡出時の固有粘度が0.49
0のポリエチレンテレフタレートと、5−ナトリウムス
ルホイソフタレート1.5モル%をポリエチレンテレフ
タレートに共重合した紡出時の固有粘度が0.720の
カチオン染料可染性の共重合ポリエチレンテレフタレー
トとを、接合比1:1の張り合わせ構造に、紡糸速度2
200m/分で複合紡糸し、フィラメント数24のコン
ジュゲートフィラメント未延伸糸を得た。得られた未延
伸糸を延伸倍率1.832、ホットピン温度90℃、セ
ット温度120℃、糸速700m/分でピン延伸して1
10デシテックス/24フィラメントの太細糸を得た。
得られた太細糸は、顕微鏡で糸断面を観察したところ、
構成するフィラメントが太部直径/細部直径が1.8の
太さ斑を有し、糸断面においてフィラメント細部が糸断
面の45.8%を占める太細糸であった。
【0025】この太細糸に1200回/mの撚りを施
し、経糸及び緯糸に用いて平組織の織物を製織した。得
られた織物を110℃の高圧液中でリラックス処理し、
セット処理し、12重量%のアルカリ減量加工を行った
後、分散染料とカチオン染料の混合染液中で120℃で
40分の高圧染色を行った。得られた染色織物は、経糸
及び緯糸の太細糸のフィラメント細部が淡色の混合色
に、太部が濃色の混合色に染まり、深みのあるかすり調
の外観となり、経方向、緯方向ともに伸長率16%、伸
長回復率90%の伸縮性を有していた。
【0026】(実施例3)実施例1で得られた太細糸
と、沸水収縮率が−1%の130デシテックス/72フ
ィラメントのポリエチレンテレフタレート低収縮性フィ
ラメント糸とを、糸速400m/分、エアー圧0.2M
Pa、オーバーフィード率0.6%でインターレース加
工して複合糸とした。この複合糸の交絡数は65個/m
であった。得られた複合糸に1200回/mの撚りを施
し、経糸及び緯糸に用いて平二重組織の織物を製織し
た。得られた織物を120℃の高圧液中でリラックス処
理し、セット処理し、16重量%のアルカリ減量加工を
行った後、分散染料染液で120℃で40分の高圧染色
を行った。得られた染色織物は、経糸及び緯糸の太細糸
のフィラメント細部が淡色に、太部が濃色に染まり、か
すり調の外観となり、経方向、緯方向ともに伸長率20
%、伸長回復率90%の伸縮性を有し、嵩高なふくらみ
がありソフトな風合いを有していた。
【0027】(実施例4)実施例1で得られた太細糸
と、5−ナトリウムスルホイソフタレート2.3モル%
をポリエチレンテレフタレートに共重合した沸水収縮率
が2%の90デシテックス/36フィラメントのカチオ
ン染料可染性ポリエステルフィラメント糸とを、太細糸
オーバーフィード率5%、カチオン染料可染性ポリエス
テルフィラメント糸オーバーフィード率10%、エアー
圧0.5MPaで攪乱流体処理して複合糸とした。得ら
れた複合糸に1600回/mの撚りを施し、経糸及び緯
糸に用いて平組織の織物を製織した。得られた織物を1
20℃の高圧液中でリラックス処理し、セット処理し、
12重量%のアルカリ減量加工を行った後、分散染料と
カチオン染料の混合染液中で120℃で40分の高圧染
色を行った。得られた染色織物は、経糸及び緯糸の太細
糸のフィラメント細部が淡色の混合色に、太部が濃色の
混合色に染まり、かすり調の外観となり、経方向、緯方
向ともに伸長率20%、伸長回復率90%の伸縮性を有
し、嵩高なふくらみがありソフトな風合いを有してい
た。
【0028】(実施例5)実施例1で得られた太細糸
と、太部の複屈折率が60×10−3の110デシテッ
クス/36フィラメントのポリエチレンテレフタレート
フィラメント太細糸とを、実施例3と同様にしてインタ
ーレース加工して複合糸とした。得られた複合糸に12
00回/mの撚りを施し、経糸及び緯糸に用いて平組織
の織物を製織した。得られた織物を実施例3と同様にリ
ラックス処理、セット処理、アルカリ減量加工後、分散
染料の染液中で120℃で40分の高圧染色を行った。
得られた染色織物は、経糸及び緯糸の太細糸のフィラメ
ント細部が淡色に、太部が濃色に染まり、上品なかすり
調の外観となり、経方向、緯方向ともに伸長率20%、
伸長回復率90%の伸縮性を有し、嵩高なふらみがあり
ドライ感のある風合いを有していた。
【0029】(実施例6)紡出時の固有粘度が0.49
0のポリエチレンテレフタレートと、5−ナトリウムス
ルホイソフタレート1.5モル%をポリエチレンテレフ
タレートに共重合した紡出時の固有粘度が0.720の
カチオン染料可染性の共重合ポリエチレンテレフタレー
トとを、接合比1:1、紡糸速度2200m/分で複合
紡糸し、フィラメント数24のコンジュゲートフィラメ
ント未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を実施例1と同
様にピン延伸して110デシテックス/24フィラメン
トの太細糸を得た。得られた太細糸は、顕微鏡で糸断面
を観察したところ、構成するフィラメントが太部直径/
細部直径が1.8の太さ斑を有し、糸断面においてフィ
ラメント細部が糸断面の45.8%を占める太細糸であ
った。
【0030】この太細糸と、83デシテックス/21フ
ィラメントのジアセテートフィラメント糸とを、合糸し
て複合糸とした。得られた複合糸に1800回/mの撚
りを施し、経糸及び緯糸に用いてジョーゼットを製織し
た。得られた織物を分散染料とカチオン染料の混合染液
中で110℃で40分の高圧染色を行った。得られた染
色織物は、経糸及び緯糸の太細糸のフィラメント細部が
淡色の混合色に、太部が濃色の混合色に染まり、深みの
あるかすり調の外観となり、経方向、緯方向ともに伸長
率15%、伸長回復率90%の伸縮性を有し、嵩高で清
涼感のあるドライ感の風合いを有していた。
【0031】(比較例1)ポリエチレンテレフタレート
を紡糸速度2500m/分で紡糸し、次いで得られた未
延伸糸を延伸倍率1.632、ピン温度90℃で延伸
し、167デシテックス/48フィラメントの太細糸を
得た。得られた太細糸は、構成するフィラメントが太部
直径/細部直径が1.5の太さ斑を有し、フィラメント
細部が糸断面の38.5%を占める太細糸であった。こ
の太細糸に300回/mのZ方向の撚りを施し、次いで
Z方向の仮撚を行った。得られた加工糸を経糸及び緯糸
に用いて平組織の織物を製織した。得られた織物を実施
例1と同様にリラックス処理、セット処理、アルカリ減
量加工を行った後、分散染料染液中で120℃で40分
の高圧染色を行った。得られた染色織物は、太細糸のフ
ィラメント細部が淡色、太部が濃色の表面効果があるも
のの、経方向、緯方向ともに伸長回復率が70%であ
り、スラックスに縫製し試着したところ、膝部分が出て
しまい形態回復性の悪いものであった。
【0032】(実施例7、比較例2〜3)紡出時の固有
粘度が0.490のポリエチレンテレフタレートとイソ
フタル酸8モル%を共重合した紡出時の固有粘度が0.
680のポリエチレンテレフタレートとを、接合比1:
1の張り合わせ構造に、紡糸速度2200m/分で複合
紡糸し、フィラメント数24のコンジュゲートフィラメ
ント未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を、ホットピン
温度90℃に設定した延伸機を用い、延伸倍率を変更し
てフィラメント細部が糸断面に占める割合がそれぞれ
6.2%(比較例2)、64.6%(実施例7)、9
5.8%(比較例3)の太細糸を得た。
【0033】各太細糸に1200回/mの撚りを施し、
経糸及び緯糸に用いて平組織の織物を製織した。得られ
た織物を120℃でのリラックス処理、15重量%のア
ルカリ減量加工を行った後、分散染料染液中で130℃
で40分の高圧染色を行った。得られた染色織物は、経
方向、緯方向ともに伸長率が、比較例2の太細糸による
ものは4.0%、実施例7の太細糸によるものは17.
8%、比較例3の太細糸によるものは20.5%で、比
較例2の太細糸によるものでは伸長性に欠け、、また織
物の表面効果の評価によれば、比較例2、3の太細糸に
よるものでは濃淡効果のないものであったが、実施例7
の太細糸によるものでは伸長性を有し、かつ織物の表面
に濃淡がかすり調に表現されたものであった。
【0034】
【発明の効果】本発明の伸縮性織物は、良好な風合いを
有しながら、濃淡の表面効果を有しておりかすり調を呈
し、極めて伸縮性に優れた織物であり、伸縮性の要求さ
れる衣料用の織物として好適なるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L041 AA08 AA20 AA25 BA02 BA05 BA09 BA52 BB05 BC05 BC20 BD14 CA06 CA12 DD01 DD04 DD15 EE15 EE20 4L048 AA20 AA30 AA36 AA45 AA50 AB08 AB09 AC07 AC12 BA01 BA02 BA09 CA04 CA13 CA16 EB00 EB04 EB05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固有粘度の異なる2種のポリエステルポ
    リマーがフィラメントの長手方向に接合された太部の直
    径/細部の直径が1.1〜3.0の太さ斑を有するコン
    ジュゲートフィラメントからなり、フィラメントの細部
    が糸断面の10〜90%を占める太細糸にて、織物の経
    糸及び又は緯糸の少なくとも一部が構成された織物であ
    って、織物に含まれる該太細糸の長手方向の織物の伸長
    率が5〜30%、伸長回復率が85%以上であり、かつ
    含まれる該太細糸の長手方向に濃淡差を有することを特
    徴とする伸縮性織物。
  2. 【請求項2】 2種のポリエステルポリマーの一方がカ
    チオン染料可染性ポリマーである請求項1記載の伸縮性
    織物。
  3. 【請求項3】 太細糸が、他のフィラメント糸と複合化
    されている請求項1又は請求項2記載の伸縮性織物。
  4. 【請求項4】 他のフィラメント糸が、沸水収縮率が−
    3〜4%のポリエステル低収縮性フィラメント糸である
    請求項3記載の伸縮性織物。
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