JP2000226753A - 伸縮性織物の製造方法 - Google Patents

伸縮性織物の製造方法

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JP2000226753A JP11025021A JP2502199A JP2000226753A JP 2000226753 A JP2000226753 A JP 2000226753A JP 11025021 A JP11025021 A JP 11025021A JP 2502199 A JP2502199 A JP 2502199A JP 2000226753 A JP2000226753 A JP 2000226753A
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Hiroyuki Tsuchikura
弘至 土倉
Keitaro Nabeshima
鍋島  敬太郎
Akihiro Maekawa
明弘 前川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた伸縮性を有するポリエステル系織物の製
造方法を提供する。 【解決手段】潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維で構
成された糸条に仮撚加工を施し、下記式で示す撚係数K
が7000〜25000の範囲で、仮撚加撚方向とは逆
方向に追撚した後、熱セットした強撚糸を経糸及び/又
は緯糸に用いて製織し、次いで織物の状態において、前
記潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維に捲縮を発現さ
せることを特徴とする伸縮性織物の製造方法。 T=K(1/D1/2 ) [ただし、Tは糸条の長さ1m当たりの撚数を表し、D
は糸条のデニール数を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸長性及び伸長回
復性に優れた、いわゆる伸縮性に優れた織物を製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、織物に優れた伸縮性を付与す
るためには、種々の方法が採用されている。例えば、織
物を構成する糸条として、伸縮性に優れたポリウレタン
系糸条を用いるという方法がある。しかし、このポリウ
レタン系糸条は、ポリウレタン固有の性質として風合い
が硬く、したがって織物の風合いが低下する、あるいは
織物のドレープ性が低下するという欠点があった。この
欠点を回避するために、ポリウレタン系糸条とポリエス
テル系糸条とを併用して織物を製織することも行われて
いる。しかしながら、ポリウレタン系糸条とポリエステ
ル系糸条とでは、染色性に差があり、織物を染色する際
に染色加工が複雑になったり、あるいは所望の色彩(多
くの場合濃色)に染色することが困難になるという欠点
があった。
【0003】また、織物を構成する糸条として非複合型
の単体ポリエステル系繊維の仮撚加工糸条に仮撚加撚方
向とは逆方向に追撚した糸条を用いて、織物に伸縮性を
付与することも行われている。これは仮撚加撚方向とは
同方向に追撚した糸条を用いた織物よりも伸縮性が優れ
ているとはいえ、優れた伸縮性を実現するための仮撚条
件を用いると、過剰なトルクや撚糸時の毛羽が問題とな
り、生産性に劣るものであった。
【0004】加えて、特開平5−132856号公報に
は特定の捲縮性能を有する潜在捲縮性複合型ポリエステ
ル系繊維に特定の範囲で加撚したを糸条を用いて製織
し、その織物を特定減量率となるよう、特定条件でアル
カリ減量、染色仕上げ加工を施し、その際に該織物を構
成している前記潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維に
特定の捲縮性能を発現させることを特徴とした伸縮性織
物の製造方法が開示されており、前記織物に優れた伸縮
性が実現できると記載されている。しかし、捲縮性能に
非常に優れた潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維を用
いることが必須である。このような捲縮性能に非常に優
れた潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維を得るには前
記特開の実施例にも記載の通り、極限粘度[η]の差が
大きなポリマーを用いてサイドバイサイド型に複合紡糸
することが必要となるが、このような繊維は製糸性に問
題があり、生産性に劣るものである。
【0005】また、前記特開には潜在捲縮性複合型ポリ
エステル系繊維で構成される織物にアルカリ減量を施す
ことによって繊維間空隙を高め、織組織による糸条の拘
束を軽減し、染色加工時に十分な捲縮性能が発揮される
と記載されている。しかし、実際にはアルカリ減量工程
に至るまでに布帛は精練、中間セット等の熱履歴を受け
ており、アルカリ減量後の捲縮発現は些細なものであ
り、繊維の結晶化もさほど進まない。すなわち、製織後
の最初の熱履歴(一般的には精練)時に捲縮性能を発現
しなければ、糸条単体で優れた捲縮性能を有するもので
も織物にすると織物拘束によって捲縮性能は十分発揮さ
れず、織物に十分な伸縮性が得られないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
のような従来技術の問題点を解消し、優れた伸縮性を有
するポリエステル系織物の製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の伸縮性織物の製造方法は、以下の構成を有する。
すなわち、本発明は、潜在捲縮性複合型ポリエステル系
繊維で構成された糸条に仮撚加工を施し、下記式で示す
撚係数Kが7000〜25000の範囲で、仮撚加撚方
向とは逆方向に追撚した後、熱セットした強撚糸を経糸
及び/又は緯糸に用いて製織し、次いで織物の状態にお
いて、前記潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維に捲縮
を発現させることを特徴とする伸縮性織物の製造方法で
ある。
【0008】T=K(1/D1/2 ) [ただし、Tは糸条の長さ1m当たりの撚数を表し、D
は糸条のデニール数を表す。]
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、潜在捲縮性複合型ポ
リエステル系繊維よりなるモノフィラメントが複数本収
束されてなるマルチフィラメント糸条や、潜在捲縮性複
合型ポリエステル系繊維よりなるステープルファイバー
が紡績されてなる紡績糸等の糸条が使用される。この潜
在捲縮性複合型ポリエステル系繊維は第一成分と、この
第一成分とは沸水収縮率の異なる第二成分とが、組み合
わされてなるものであることが好ましい。組み合わせ方
は、第一成分と第二成分の沸水収縮率差によって、繊維
にスパイラル状等の捲縮が生じるようにするものであ
る。具体的には、サイドバイサイド型や偏心芯鞘型が採
用される。
【0010】この二種のポリエステル成分は収縮性に差
があればどのようなものでも使用しうる。一般的には、
低収縮成分として、エチレングリコールとテレフタル酸
との重合体が使用される。特に、エチレングリコールと
テレフタル酸の合計モル数が、ポリエステル高分子を構
成する単量体の総モル数に対して、95モル%以上とな
るように重合された、実質的にポリエチレンテレフタレ
ート単独からなるポリエステルを使用するのが好まし
い。一方、高収縮性ポリエステル成分としては、一般的
には、エチレングリコールとテレフタル酸とを用いると
ともに、他のジカルボン酸成分及び/又はジオール成分
を用いて、共重合したポリエステルを使用するのが好ま
しい。例えば、他のジカルボン酸成分としてイソフタル
酸を用い、他のジオール成分として2−2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンを用
い、両者の合計モル数が、ポリエステル高分子を構成す
る単量体の総モル数に対して、5〜18モル%の範囲
で、エチレングリコール及びテレフタル酸とともに共重
合して得られたポリエステルを使用するのが好ましい。
【0011】また、上記の組み合わせ以外にも、極限粘
度[η]の異なるポリエステル系成分の組み合わせも一
般的である。具体的には極限粘度[η]が0.65以上
のポリエステル系成分と極限粘度[η]が0.55以下
のポリエステル系成分がサイドバイサイド型に接合され
たものも好ましい。なお、ここでいう極限粘度[η]
は、20℃のフェノールとテトラクロロエタンとの等重
量混合溶媒中で測定したものである。
【0012】この潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維
で構成された糸条に仮撚加工を施しておくことが重要で
ある。この際の仮撚加工の方法や条件はとくに制約はな
く、糸条の破断伸度や融点といった特性に合わせて、適
宜採用すればよい。一般的には、加撚ゾーンでのヒータ
温度、延伸倍率、加撚数はどれも高いほど、織物となし
た後の伸縮性は良好である。ただし、撚糸や製織工程に
おける工程通過性を考慮すれば、仮撚加工後の破断伸度
は15%以上あることが好ましく、より好ましくは20
%以上である。
【0013】この際、他のポリエステルマルチフィラメ
ント糸条を引き揃え仮撚や絡合混繊して複合糸として用
いることも好ましい。他のポリエステルマルチフィラメ
ント糸条として、前記の潜在捲縮性複合型ポリエステル
系繊維からなる糸条の沸水収縮率より沸水収縮率が低い
ものを用いれば、その複合糸で構成される織物は染色加
工等の熱履歴を経て、糸長差が発現し、脹らみの豊かな
布帛となって良い。このときの他のポリエステルマルチ
フィラメント糸条の沸水収縮率は10%以下が好まし
く、より好ましくは7%以下である。加えて、このとき
の他のポリエステルマルチフィラメント糸条の単繊維繊
度が2dtex以下であれば、布帛とした際柔らかなタ
ッチを実現し、ことさら好ましい。この他のポリエステ
ルマルチフィラメント糸条としては繊維断面形状等はと
くに限定されず、自然な杢調外観を得るために、前記の
潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維からなる糸条とは
染色性の異なる糸条を採用することも好ましく、例えば
一方が5−金属スルホイソフタル酸等を共重合したいわ
ゆるカチオン染料可染ポリエステルあるいは常圧カチオ
ン染料可染ポリエステル等であつても好ましい。さらに
従来より通常のポリエチレンテレフタレートは素材自身
が有する屈折率のため色の深みがないと言われている
が、本発明を構成する前記の潜在捲縮性複合型ポリエス
テル系繊維からなる糸条と他のポリエステルマルチフィ
ラメント糸条との少なくとも一方に織物とした後のアル
カリ減量により繊維表面にミクロボイドを形成するよう
なポリマーを用いることも、繊維表面の光の正反射を減
少する効果があり高発色性を呈するため好ましい。
【0014】以上説明した仮撚糸条に仮撚加撚方向と逆
方向に撚係数Kが7000〜25000の範囲で追撚
し、強撚糸条とする。ただし、撚係数Kとは、以下の式
で表されるものである。すなわち、T=K(1/
1/2 )[ただし、Tは糸条の長さ1m当たりの撚数を
表し、Dは糸条のデニール数を表す。]で表されるもの
である。
【0015】ここで、本発明においては、かかる仮撚糸
条への追撚は、仮撚加撚方向と逆方向に加撚することが
重要である。仮撚方向と同方向に加撚したのでは、製織
後の精練、染色仕上加工等の際に十分な捲縮性能は発現
しなくなり好ましくない。また、仮撚加撚方向と逆方向
に加撚しても撚係数Kが25000より大きくなれば同
様に十分な捲縮性能は発現しない。逆に撚係数Kが70
00未満であれば、仮撚加工を施した糸条独特のフカつ
いた風合いが強調されすぎるうえに、張りや腰が低下
し、織物品位が悪くなるので好ましくない。
【0016】さらに、この強撚糸条には、加撚された後
に熱セットを施す。熱セットを行わないと、製織工程に
おいてトルクの発現により、強撚糸条同士が絡み合い、
製織性が低下するので好ましくない。熱セットは、温度
70〜85℃で時間20〜45分間の条件で行うのが好
ましい。
【0017】この強撚糸条を、経糸または緯糸、もしく
は経糸および緯糸の双方に使用して織物を製織する。織
組織としては、任意の織組織が採用することができる。
このようにして得られた織物を織物の状態において、熱
処理を施し、前記潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維
の捲縮を発現させる。この熱処理は、染色、仕上加工の
段階で行ってもよい。また必要に応じて、リラックス精
練、中間セット、アルカリ減量、染色、仕上加工等を行
ってもよい。なお、精練の際にはワッシャ等を使用して
も良いし、仕上加工の際に織物の物性、風合い、堅牢度
等に悪影響が出ない範囲で織物に弾性剤等を付与して、
織物の品位を向上させることも好ましい。
【0018】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的
に説明する。 [実施例1]イソフタル酸8モル%と2−2ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン5モル
%と、合計87モル%のエチレングリコール及びテレフ
タル酸とを共重合させて高収縮性ポリエステル成分を得
た。一方、合計95モル%以上のエチレングリコール及
びテレフタル酸を共重合させて、極限粘度[η]0.6
7の低収縮性ポリエステル成分を得た。この二成分を使
用して、従来公知の複合紡糸法を用い、紡速2700m
/minでサイドバイサイド型の半延伸糸を得た。フリ
クション型ツイスタ搭載の仮撚機を用い、この半延伸糸
に仮撚加撚数3800T/m、ヒータ温度180℃、加
工速度500m/min、延伸倍率1.8倍の条件で仮
撚加工を施し、50デニール/12フィラメントの仮撚
糸条を得た。
【0019】この糸条に撚係数K=約11300、16
00T/mの追撚を仮撚加撚方向とはそれぞれ逆方向に
入れ、その後温度80℃で時間40分間の条件で真空熱
セットを行い、強撚糸条を得た。
【0020】この強撚糸条を経糸及び緯糸にして、経糸
密度110本/吋、緯糸密度80本/吋で製織した。得
られた織物をアンドン巻きし、キャリア1g/lを併用
して、ロータリーワッシャーにて温度100℃で時間2
0分の条件でリラックス熱処理を行った。その後、苛性
ソーダ1g/l及び界面活性剤1g/lを併用した溶液
を用いて、サーキュラー液流染色機で、温度80℃で時
間20分間の条件で精練を行い乾燥した。次いで、ピン
テンターにて経及び緯ともに低張力で、乾熱180℃、
時間20秒間の条件で中間セットを行った。次いで、つ
りねり法によりアルカリ減量を施して、この織物を2
0.2%減量した。
【0021】この後、サーキュラー液流染色機を用い、
温度130℃で時間30分の条件で染色加工を施し、一
浴還元洗浄剤を用いて温度80℃で時間20分の条件で
還元洗浄を行ってから乾燥した。次いでヒートセッター
を用い、経及び緯ともに低張力で、乾熱170℃、時間
20秒の条件で仕上げセットを行い、強撚伸縮性織物を
得た。この強撚伸縮性織物の伸長率及び伸長回復率は表
1に示すとおりであり、優秀な伸縮性を示した。また、
張り、腰、反発も非常に良好なものであった。 [実施例2]極限粘度[η]0.76のポリエステル系
第一成分(12モル%のイソフタル酸成分と88モル%
のテレフタル酸成分とジエチレングリコール等のジオー
ル成分とよりなるポリエステル)と極限粘度[η]0.
49のポリエステル系第二成分とを用いて、公知の溶融
複合紡糸法でサイドバイサイド型の潜在捲縮性複合型ポ
リエステル系繊維よりなる未延伸糸を得た。この未延伸
糸を公知の延伸方法で延伸し、50デニール/12フィ
ラメントの延伸糸を得た。
【0022】次いで、ピンツイスタ搭載の仮撚機を用
い、仮撚加撚数3800T/m、ヒータ温度180℃、
加工速度90m/minの条件で仮撚を施し、仮撚糸条
を得た。
【0023】この仮撚糸条を実施例1と同条件で、強撚
糸条とし、同様に、製織、アルカリ減量、染色、仕上加
工等を行って、強撚伸縮性織物を得た。この強撚伸縮性
織物の伸長率及び伸長回復率は表1に示すとおりであ
り、これも非常に優秀な伸縮性を示した。また、張り、
腰、反発も非常に良好なものであった。 [比較例1]実施例1で得た仮撚糸条を用い、これに撚
係数K=約11300、1600T/mの追撚を仮撚加
撚方向とそれぞれ同方向に入れ、その後温度80℃で時
間40分間の条件で真空熱セットを行い、強撚糸条を得
た。
【0024】以降、実施例1と同条件で製織、アルカリ
減量、染色、仕上加工等を行って、織物を得た。この織
物の伸長率及び伸長回復率は表1に示すとおりであり、
実施例1及び2の織物に比較すると伸縮性は非常に劣っ
ていた。また、張り、腰は良好であったが、反発は伸縮
性同様、実施例1及び2の織物より劣っていた。 [比較例2]実施例2で得た延伸糸を用い、これに撚係
数K=約11300、1600T/mの追撚を施し、そ
の後温度80℃で時間40分間の条件で真空熱セットを
行い、強撚糸条を得た。
【0025】以降、実施例1と同条件で製織、アルカリ
減量、染色、仕上加工等を行って、織物を得た。この織
物の伸長率及び伸長回復率は表1に示すとおりであり、
実施例1及び2の織物に比較すると伸縮性は劣ってい
た。また、張り、腰、反発は良好であった。 [比較例3]合計95モル%以上のエチレングリコール
及びテレフタル酸を共重合させて、極限粘度[η]0.
67のポリエステル成分を得た。このポリエステル成分
を使用して、従来公知の紡糸法を用い、紡速2700m
/minで半延伸糸を得た。
【0026】フリクション型ツイスタ搭載の仮撚機を用
い、この半延伸糸に仮撚加撚数3800T/m、ヒータ
温度215℃、加工速度500m/min、延伸倍率
1.8倍の条件で仮撚加工を施し、50デニール/12
フィラメントの仮撚糸条を得た。
【0027】この仮撚糸条を実施例1と同条件で、強撚
糸条とし、同様に、製織、アルカリ減量、染色、仕上加
工等を行って、織物を得た。この織物の伸長率及び伸長
回復率は表1に示すとおりであり、実施例1及び2の織
物に比較すると伸縮性は劣っていた。また、張り、腰、
反発は良好であった。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る伸縮
性織物の製造方法は潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊
維で構成されるマルチフィラメント糸条に仮撚加工を施
し、特定範囲の撚係数となるように仮撚加撚方向とは逆
方向に追撚した後、熱セットを施した強撚糸条を用い
て、織物を製織し、その後潜在捲縮性複合型ポリエステ
ル系繊維に捲縮性能を発現させる方法を採用するもので
あり、これにより、撚による拘束によって最密構造をと
っている強撚糸条が製織された後、精練等の熱履歴によ
って、潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維が元来有す
る捲縮性能と、仮撚加工によって付与された実撚方向と
は逆方向のトルクがそれぞれ発現し、それらの相互作用
によって、織物を構成する糸条は最密構造から単繊維間
の拘束が比較的ルーズであるバネ状スパイラル構造へと
転換し、その結果として従来にない優れた伸縮特性を織
物に付与することができるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H057 AA02 DA17 DA34 GA90 HA01 HA90 JA10 JB01 JB03 4L048 AA20 AA30 AA55 AB07 AB12 AB14 AB15 AB21 BA02 CA04 CA15 EB04 EB05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維で構
    成された糸条に仮撚加工を施し、下記式で示す撚係数K
    が7000〜25000の範囲で、仮撚加撚方向とは逆
    方向に追撚した後、熱セットした強撚糸を経糸及び/又
    は緯糸に用いて製織し、次いで織物の状態において、前
    記潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維に捲縮を発現さ
    せることを特徴とする伸縮性織物の製造方法。 T=K(1/D1/2 ) [ただし、Tは糸条の長さ1m当たりの撚数を表し、D
    は糸条のデニール数を表す。]
  2. 【請求項2】潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維は第
    一成分と、この第一成分とは沸水収縮率の異なる第二成
    分とが、組み合わされてなるものであることを特徴とす
    る請求項1記載の伸縮性織物の製造方法。
  3. 【請求項3】前記潜在捲縮性複合型ポリエステル系繊維
    の捲縮発現を染色仕上げ加工により行うことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の伸縮性織物の製造方法。
  4. 【請求項4】前記熱セットを、温度70〜85℃で時間
    20〜45分間の条件で行うことを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の伸縮性織物の製造方法。
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