JP2001200100A - ストラットマウント - Google Patents

ストラットマウント

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JP2001200100A JP2000363300A JP2000363300A JP2001200100A JP 2001200100 A JP2001200100 A JP 2001200100A JP 2000363300 A JP2000363300 A JP 2000363300A JP 2000363300 A JP2000363300 A JP 2000363300A JP 2001200100 A JP2001200100 A JP 2001200100A
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Tsuneo Kamata
恒夫 鎌田
Makoto Niki
誠 仁木
Yoshihide Ueda
義英 植田
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来にも増して低動倍率化を図ることによ
り、ロードノイズが低減されたストラットマウントを提
供する。 【解決手段】 ネオジウム触媒を用いて重合されたシス
含量98%以上のポリブタジエンゴムを含有するゴム組
成物を用いてなるストラットマウントであって、100
Hz時の動バネ定数と静バネ定数の比(動バネ定数/静
バネ定数)で表される動倍率を1.7以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストラットマウン
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ストラットマウント、エンジ
ンマウント、ボデーマウント、ブッシュ等の自動車用防
振ゴムには、天然ゴム組成物、あるいは天然ゴムとブタ
ジエンゴム又はスチレン−ブタジエン共重合体ゴムとの
ブレンドからなるゴム組成物が用いられている。
【0003】自動車の路面より入るロードノイズに基づ
く室内騒音を軽減するには、例えばストラットマウント
の場合、100〜300Hzの高い周波数領域の動バネ
定数を小さくし、動倍率をできるだけ1に近づけること
が望ましい。そのため、上記のごとき防振ゴムにおい
て、最近、天然ゴムにブタジエンゴムをブレンドしたゴ
ム組成物を選択し使用する傾向が高い。しかしながら、
従来使用されてきたブタジエンゴムは、シス含量97%
以下のブタジエンゴムであるため、後述する例でも明ら
かなように、動倍率を低減する効果が充分でなく、なお
一層の低減化が求められている。
【0004】特に、近年の省エネルギー化や廃ガス規制
等に関する社会的要請により自動車の軽量化が進められ
るにつれて、転がり抵抗を減じ、あるいは、その質量を
減じたタイヤを装着する傾向が増大しつつあるが、かか
る転がり抵抗の低いタイヤや軽量化したタイヤは、一般
的にロードノイズを悪化させるきらいがあり、上記動倍
率の低減がより一層要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、従来にも増して低動倍率化を図
ることにより、ロードノイズが低減されたストラットマ
ウントを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、とりわけシス含
量の高い特定のブタジエンゴムを含有するゴム組成物を
用いて動倍率の低いストラットマウントを構成すること
により所期の目的が達成されることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明のストラットマウント
は、ネオジウム触媒を用いて重合されたシス含量98%
以上のポリブタジエンゴムを含有するゴム組成物を用い
てなるストラットマウントであって、100Hz時の動
バネ定数と静バネ定数の比(動バネ定数/静バネ定数)
で表される動倍率が1.7以下であることを特徴とす
る。
【0008】かかる構成により、走行時のロードノイズ
に基づく車室騒音を顕著に低減することができる。
【0009】本発明のストラットマウントの防振ゴム部
材は、前記ゴム成分とともに、窒素吸着比表面積(以
下、NSAという。)が40m/g以下であり、か
つ、フタル酸ジブチル吸油量(以下、DBP吸油量とい
う。)が80ml/100g以上であるカーボンブラッ
クを含有することが好ましい。かかる特定のカーボンブ
ラックを用いることにより上記低動倍率の達成が容易と
なる。
【0010】本発明のストラットマウントの防振ゴム部
材は、さらに、下記式(1)で表す化合物を含有するこ
とが好ましい。
【0011】
【化1】 この式(1)で表す化合物は、ゴムとカーボンブラック
とをカップリング反応させるカップリング剤であり、ゴ
ム成分に、かかる特定のカップリング剤と上記の特定の
カーボンブラックとを配合することにより、動倍率低減
効果を極めて高めることができる。
【0012】上記のように本発明のストラットマウント
は特定の低動倍率を有するため、自動車に軽量化した乗
用車用ラジアルタイヤ(以下、軽量化タイヤという。)
や転がり抵抗を減じた乗用車用ラジアルタイヤ(以下、
低転がり抵抗タイヤという。)を装着した場合において
も、ロードノイズを悪化させることがない。特に、前記
特定のカーボンブラックと前記特定のカップリング剤と
を併用した場合、動倍率が極めて低くなり、ロードノイ
ズ低減効果に非常に優れる。よって、本発明によれば、
ロードノイズを悪化させることなくタイヤの軽量化又は
低燃費化が図れる。すなわち、社会的要請である自動車
の軽量化や省エネルギー化に対し、走行時の室内騒音を
悪化させることなく応えることができる。
【0013】本発明のストラットマウントは、防振ゴム
が室壁の一部を構成する液室を備え、該防振ゴムの弾力
性と液体の流動効果とにより振動を減衰する液封入式ス
トラットマウントでもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のストラットマウントにお
いて、加硫ゴムのゴム成分として含有するシス含量98
%以上の高シス−ブタジエンゴムは、例えばネオジウム
系触媒を用いて重合し合成することができる。好適な例
としては、ネオジウム系触媒を用いて製造されたシス含
量98%のブタジエンゴム(エニケム エラストマー社
製、商品名:ネオシスBR、及びバイエル社製、商品
名:ブナCB)を挙げることができる。
【0015】このシス含量98%以上のブタジエンゴム
のゴム成分中における含有率は、10〜80重量%であ
り、好ましくは20〜40重量%である。この含有率が
10重量%より少ないと、動倍率低減効果が十分でな
く、また耐へたり性(圧縮永久歪み)や耐久性(耐伸張
疲労特性)が悪化する傾向がある。また、含有率が80
重量%より多いと強伸度特性の低下が著しく、またロー
ル加工性が悪く実用的でない。
【0016】このシス含量98%以上のブタジエンゴム
とブレンドされるゴム成分の残部としては、天然ゴム、
合成イソプレンゴム及びスチレン−ブタジエン共重合体
ゴムのいずれか1種、または2種以上をブレンドしたゴ
ムを用いる。かかる残部ゴムのゴム成分中における含有
率は、90〜20重量%であり、好ましくは、80〜6
0重量%である。
【0017】式(1)で表す化合物としては、N,N′
−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−
ジアミノヘキサンを好適な例として挙げることができ
る。このカップリング剤の好ましい含有量は、ゴム成分
100重量部に対して、0.5〜4.0重量部である。
【0018】カーボンブラックは、上述したように、N
SAが40m/g以下、かつ、DBP吸油量が80
ml/100g以上のものを用いることが好ましい。N
SAが40m/gより大きいと動倍率が高くなる。
また、DBP吸油量が80ml/100g未満である
と、同一配合量にした場合に静バネ定数が低くなり、静
バネ定数を一定にすると動バネ定数が高くなるため、動
倍率低減効果が十分でない。なお、かかる特定のカーボ
ンブラックの好ましい含有量は、ゴム成分100重量部
に対して、20〜80重量部である。
【0019】本発明のストラットマウントの防振ゴム部
材には、前記したものの他に、通常のゴム組成物に配合
される公知の各種配合剤、すなわち、前記特定のカーボ
ンブラックでない通常のカーボンブラック、亜鉛華、ス
テアリン酸、硫黄、加硫促進剤、軟化剤、老化防止剤等
を適宜配合することができる。
【0020】本発明のストラットマウントを構成する防
振ゴム組成物を得るには、ネオジウム系触媒を用いて重
合したシス含量98%以上のブタジエンゴムを、上記し
た天然ゴム等の他のジエン系ゴムとブレンドしてゴム成
分とし、このゴム成分に、上述した公知の各種配合剤
と、好ましくは、前記特定のカーボンブラックと前記特
定のカップリング剤とを添加して、通常の方法で混練り
してゴム組成物を調製することができる。そして、この
ゴム組成物を公知の加硫条件で加硫すれば防振ゴムが得
られる。
【0021】このようにして得られた自動車用防振ゴム
は、動倍率低減効果が高く、自動車の路面より入るロー
ドノイズに基づく室内騒音を軽減させることができる。
【0022】そのため、この防振ゴムを用いてなるスト
ラットマウントは、当該自動車に軽量化タイヤや低転が
り抵抗タイヤを装着した場合でも、上述したロードノイ
ズの悪化を防ぐことができる。すなわち、従来のストラ
ットマウントを用いて、軽量化タイヤ又は低転がり抵抗
タイヤを装着した場合におけるロードノイズの悪化を、
本発明のストラットマウントを用いることにより、その
悪化分を補い、さらによりロードノイズを低減させるこ
とができる。特に、前記特定カップリング剤及び前記特
定カーボンブラックを含有したゴム組成物からなる防振
ゴムを用いた場合、かかるロードノイズ低減効果が非常
に優れる。
【0023】ここで、軽量化タイヤとは、例えば、従来
の一般の乗用車用ラジアルタイヤ(以下、一般タイヤと
いう。)に比べて10%以上軽量化したような、一般タ
イヤに比べて大幅な軽量化を施したラジアルタイヤをい
う。このような軽量化の手法としては、カーカスを1プ
ライで構成し、さらに、トレッド部、サイド部、ビード
部の厚みをそれぞれ10〜20%程度薄くするなどの手
法がある。
【0024】また、低転がり抵抗タイヤとは、低燃費タ
イヤのことであり、転がり抵抗係数[=(転がり抵抗/
縦荷重)×100]が、一般タイヤの1.5以上に対し
て、1.0以下で転動時の抵抗の小さいラジアルタイヤ
をいう。
【0025】本発明の一実施態様であるストラットマウ
ントの例としては、図1に示すものが挙げられる。この
ストラットマウント10は、筒状胴部を有し、その内部
にストラットのロッド12の先端が導入され、該先端に
ベアリング14を介して取付けられる本体金具16と、
自動車本体にボルト18により取付けられる取付金具2
0と、本体金具16と取付金具20との間に介在して両
者間を弾力性を有して連結する防振ゴム22とよりな
り、この防振ゴム22が上記した防振ゴム組成物を加硫
成型してなる。
【0026】ストラットマウントとしては、また、防振
ゴムが室壁の一部を構成する液室を備え、該防振ゴムの
弾性力と液体の流動効果とにより振動を減衰する液封入
式ストラットマウントを用いることもできる。
【0027】図2に液封入式ストラットマウント50の
一例を示す。このストラットマウント50は、筒状胴部
を有し、その内部にストラットのロッド12の先端が導
入され、該先端にベアリング52を介して取付けられる
本体金具54と、自動車本体にボルト56により取付け
られる取付金具58と、本体金具54と取付金具58と
の間に介在して両者間を弾力性を有して連結する防振ゴ
ム60と、本体金具54と取付金具58との間に取着さ
れたダイヤフラム62とよりなる。そして、この防振ゴ
ム60とダイヤフラム62とによって、マウント内部に
は液体が封入された液室64が形成されており、この液
室64は、中空円板状の仕切板66によって上下に連通
した2室に仕切られている。
【0028】このような構造により、液封入式ストラッ
トマウントを用いた場合、防振ゴムの動倍率低減効果
と、前記液体の流動効果による動倍率低減効果とによ
り、更に動倍率を低減することができる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明の
特徴をより詳細に説明する。
【0030】製造例1〜9及び比較製造例1、2 表1に示す配合比にてゴムをブレンドし、得られたブレ
ンドゴムに、共通成分として以下の配合で各種配合剤を
添加し、通常の方法で混練して、製造例1〜9及び比較
製造例1,2の計12種のゴム組成物を調整した。
【0031】 [配合] (重量部) ゴム成分 100(表1参照) カーボンブラック (表1参照) カップリング剤 (表1参照) 芳香族系オイル 3 亜鉛華 5 ステアリン酸 1 老化防止剤(6C) 2 硫黄 3.5 加硫促進剤(CBS) 1
【0032】なお、表1中の「Nd−BR」及び「Co
−BR」は以下のとおりである。
【0033】Nd−BR;ネオジウム触媒を用いて重合
し合成されたシス含量98%のブタジエンゴム(ネオシ
スBR60 エニケムエラストマー社製) Co−BR;コバルト触媒を用いて重合し合成されたシ
ス含量96%のブタジエンゴム(ウベポール150B
宇部興産(株)製)また、カーボンブラックA〜DのN
SA及びDBP吸油量は以下のとおりである。
【0034】カーボンブラックA;NSA=26m
/g、DBP吸油量=87ml/100g カーボンブラックB;NSA=28m/g、DBP
吸油量=154ml/100g カーボンブラックC;NSA=42m/g、DBP
吸油量=115ml/100g カーボンブラックD;NSA=27m/g、DBP
吸油量=68ml/100g。
【0035】さらに、カップリング剤は、N,N′−ビ
ス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−ジア
ミノヘキサンを用いた。
【0036】ついで、これらのゴム組成物を150℃×
25分の加硫条件で加硫してテストピース(50mmφ
×25mm)を作成し、動特性(静バネ定数、動バネ定
数、動倍率)を測定した。また、150℃×15分加硫
で各試験サンプルを作成して物性(ゴム硬度、引張り強
さ、伸び)を測定し、さらにロール加工性を評価した。
結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 これらの特性試験で用いた測定法は、下記の通りであ
る。
【0038】静バネ定数:オリエンテック(株)製テン
シロンを測定機に用い、上記テストピースにつき、10
mm/minのクロスヘッドスピードで0〜5mm間の
圧縮を2回繰返し、2回目の荷重−たわみ線図を描き、
次式に基づいて静バネ定数を算出した。
【0039】静バネ定数(N/mm)=(w−w
/(δ−δ) 但し、w:たわみ量δ=1.3mm時の荷重 w:たわみ量δ=3.8mm時の荷重 動バネ定数:(株)鷺宮製作所製ダイナミックサーボを
測定機に用い、プリロード780N、周波数100H
z、振幅±0.05mmで行い、JIS K6394に
記載の計算方法により動バネ定数を求めた。
【0040】動倍率:上記の方法で測定された静バネ定
数に対する動バネ定数の比(動バネ定数/静バネ定数)
として定義されるものであり、この値が小さいほど車内
騒音(こもり音)の軽減にとって有利である。
【0041】硬度、引張り強さ、伸び:JIS K63
01に準拠して測定した。
【0042】ロール加工性:10インチロールへの巻付
性で評価した。表中、○はロール浮きもなく良好、×は
ロール浮き発生を意味する。
【0043】表1より明らかなように、天然ゴムにネオ
ジウム触媒で重合したシス含量98%のブタジエンゴム
を配合した製造例1〜9のゴム組成物は、比較製造例
1,2のゴム組成物に比べて、動倍率が低く、動倍率低
減効果が大きい。特に、特定カップリング剤と特定カー
ボンブラック(A又はB)の双方を添加した製造例1〜
6のゴム組成物は、動倍率が非常に低く、動倍率低減効
果に非常に優れていた。
【0044】実施例1及び比較例1 つぎに、実施例1として上記製造例2のゴム組成物、比
較例1として比較製造例1のゴム組成物を、それぞれ防
振ゴムとして用いて、上述した図1に示すストラットマ
ウントを作成し、それぞれの動特性を測定した。結果を
表2に示す。
【0045】
【表2】 なお、表2中の静バネ定数及び動バネ定数は、表1にお
ける静バネ定数及び動バネ定数の測定条件に準じて測定
した。即ち、静バネ定数については、クロスヘッドスピ
ード20mm/minで、図1におけるロッド12の軸
方向に、0〜29,000N荷重を3回繰返し、3回目
の荷重−たわみ線図の1,755〜5,265N間で算
出した。また、動バネ定数については、プリロード3,
510Nを負荷し、周波数100Hz、振幅±0.05
mmで測定した。絶対バネ定数については、動バネ定数
の測定条件に準じて、プリロード3,510N、周波数
300Hz、振幅5G(一定)で測定した。
【0046】表2より明らかなように、製造例2のゴム
組成物を用いた実施例1のストラットマウントは、比較
製造例1のゴム組成物を用いた比較例1のストラットマ
ウントに比べて、動バネ定数及び絶対バネ定数がともに
低く、よって、動倍率が、100Hz時動バネ定数/静
バネ定数、300Hz時絶対バネ定数/静バネ定数とも
に低くなっている。
【0047】次に、上記実施例1と比較例1のストラッ
トマウントを自動車に配して、ロードノイズの低減効果
を確認するための実車テストを行なった。
【0048】自動車は1500ccのFF車を用い、6
0km/hにおける音圧レベルを測定した。なお、マイ
クは前席窓寄りの耳元に配した。結果を図4に示す。
【0049】なお、自動車に装着したタイヤは、表3に
示す一般タイヤと軽量化タイヤを用いた。両タイヤは、
ともにサイズが175/70R13 82Sである。図
3に、両タイヤの半断面を示した。すなわち、左側の断
面が一般タイヤ80、右側の断面が軽量化タイヤ90で
ある。図に示すように、一般タイヤ80において、カー
カス81は、1プライであるが、ビード部82から大き
く折り返され、サイド部83の中央部付近までターンア
ップされている。そして、トレッド部84、サイド部8
3、ビード部82における法線方向の厚みが、それぞれ
A=15.0mm、B=5.0mm、C=10.0mm
となっている。一方、軽量化タイヤ90において、カー
カス91は、1プライで、ビード部92における折り返
しが小さく、ビード部92の下部で終端している。そし
て、トレッド部93、サイド部94、ビード部92にお
ける法線方向の厚みが、それぞれA=13.5mm、B
=4.0mm、C=8.5mmとなっており、一般タイ
ヤ80の各厚みより10〜20%薄くなっている。これ
により、表3に示すように、軽量化タイヤ90は、一般
タイヤ80に比べて10%軽量化されている。
【0050】また、この軽量化タイヤ90は、表3に示
すように、転がり抵抗係数(指数)が、一般タイヤ80
の100に対し65であるため、低転がり抵抗タイヤで
もある。なお、両タイヤの半径方向バネ定数、横方向バ
ネ定数、コーナリングパワー及びセルフアライニングト
ルクは同等である。
【0051】
【表3】 なお、使用リムは13×51/2 −JJ、空気圧は200
kPa(2.0kgf/cm)とした。
【0052】図4に示すように、比較例1のストラット
マウントを備えた自動車に軽量化タイヤを装着した場
合、一般タイヤを装着した場合に比べて、160Hz付
近及び250Hz付近で音圧レベルが1dBほど上昇し
た。一方、実施例1のストラットマウントを備えた自動
車に軽量化タイヤを装着した場合、一般タイヤと比較例
1のストラットマウントを組合せた場合よりも、160
Hz及び250Hz付近の音圧レベルが、ともに2dB
低下し、また、感応評価でもロードノイズの改善効果が
確認された。
【0053】このように、軽量化タイヤを装着した場合
においても、実施例1のストラットマウントを用いるこ
とによって、ロードノイズが低減され、軽量化タイヤの
好適な使用が可能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のストラット
マウントであると、その低動倍率により、走行時のロー
ドノイズに基づく車室騒音を低減することができる。
【0055】また、このストラットマウントであると、
ロードノイズを悪化させることなくタイヤの軽量化又は
低燃費化が図れる。すなわち、社会的要請である自動車
の軽量化や省エネルギー化に対し、走行時の室内騒音を
悪化させることなく応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストラットマウントの一例を示す断面
図である。
【図2】本発明のストラットマウントの一例である液封
入式ストラットマウントを示す断面図である。
【図3】軽量化タイヤと従来の一般のラジアルタイヤの
断面構造を示す断面図である。
【図4】実施例1と比較例1のストラットマウントの実
車テストにおける周波数と音圧レベルの関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
10…ストラットマウント 16,54…本体金具 20,58…取付金具 22,60…防振ゴム 50…液封入式ストラットマウント 62…ダイヤフラム 64…液室 80…一般タイヤ 90…軽量化タイヤ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ネオジウム触媒を用いて重合されたシス含
    量98%以上のポリブタジエンゴムを含有するゴム組成
    物を用いてなるストラットマウントであって、 100Hz時の動バネ定数と静バネ定数の比(動バネ定
    数/静バネ定数)で表される動倍率が1.7以下である
    ことを特徴とするストラットマウント。
  2. 【請求項2】前記ゴム組成物が、窒素吸着比表面積40
    /g以下であり、かつ、フタル酸ジブチル吸油量8
    0ml/100g以上であるカーボンブラックを含有す
    ることを特徴とする請求項1記載のストラットマウン
    ト。
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