JPH11210793A - 自動車用防振ゴム組立体 - Google Patents

自動車用防振ゴム組立体

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JPH11210793A
JPH11210793A JP10305004A JP30500498A JPH11210793A JP H11210793 A JPH11210793 A JP H11210793A JP 10305004 A JP10305004 A JP 10305004A JP 30500498 A JP30500498 A JP 30500498A JP H11210793 A JPH11210793 A JP H11210793A
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JP
Japan
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rubber
vibration
spring constant
dynamic
automobile
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JP10305004A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Kamata
恒夫 鎌田
Makoto Niki
誠 仁木
Yoshihide Ueda
義英 植田
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F1/00Springs
    • F16F1/36Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers
    • F16F1/3605Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers characterised by their material

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来にも増して低動倍率化を図ることによ
り、ロードノイズが低減された自動車用防振ゴム組立体
を提供する。 【解決手段】 ストラットマウント、クレードルマウン
ト、ゴムブッシュ等の、防振ゴム部材と金属部材とから
なる自動車用防振ゴム組立体において、100Hz時の
動バネ定数と静バネ定数との比(動バネ定数/静バネ定
数)で表される動倍率を約1.7以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用防振ゴム
組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ストラットマウント、エンジ
ンマウント、ボデーマウント、ブッシュ等の自動車用防
振ゴム組立体には、天然ゴム組成物、あるいは天然ゴム
とブタジエンゴム又はスチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ムとのブレンドからなるゴム組成物が用いられている。
【0003】自動車の路面より入るロードノイズに基づ
く室内騒音を軽減するには、例えばストラットマウント
の場合、100〜300Hzの高い周波数領域の動バネ
定数を小さくし、動倍率をできるだけ1に近づけること
が望ましい。そのため、上記のごとき防振ゴムにおい
て、最近、天然ゴムにブタジエンゴムをブレンドしたゴ
ム組成物を選択し使用する傾向が高い。しかしながら、
従来使用されてきたブタジエンゴムは、シス含量97%
以下のブタジエンゴムであるため、後述する例でも明ら
かなように、動倍率を低減する効果が充分でなく、なお
一層の低減化が求められている。
【0004】特に、近年の省エネルギー化や廃ガス規制
等に関する社会的要請により自動車の軽量化が進められ
るにつれて、転がり抵抗を減じ、あるいは、その質量を
減じたタイヤを装着する傾向が増大しつつあるが、かか
る転がり抵抗の低いタイヤや軽量化したタイヤは、一般
的にロードノイズを悪化させるきらいがあり、上記動倍
率の低減がより一層要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、従来にも増して低動倍率化を図
ることにより、ロードノイズが低減された自動車用防振
ゴム組立体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の数値以下
の動倍率を有する防振ゴム組立体を構成することにより
所期の目的が達成されることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0007】すなわち、本発明の自動車用防振ゴム組立
体は、ストラットマウント、クレードルマウント、ゴム
ブッシュ等の、防振ゴム部材と金属部材とからなる自動
車用防振ゴム組立体であって、100Hz時の動バネ定
数と静バネ定数との比(動バネ定数/静バネ定数)で表
される動倍率が約1.7以下であることを特徴とする。
【0008】かかる構成により、走行時のロードノイズ
に基づく車室騒音を顕著に低減することができる。
【0009】本発明の自動車用防振ゴム組立体において
は、上記低動倍率の実現のために、防振ゴム部材とし
て、ネオジウム触媒を用いて重合させたポリブタジエン
ゴム、あるいはシス含量約98%以上のポリブタジエン
ゴムを好適に用いることができる。
【0010】本発明の自動車用防振ゴム組立体の防振ゴ
ム部材は、前記ゴム成分とともに、窒素吸着比表面積
(以下、NSAという。)が42m/g以下であ
り、かつ、フタル酸ジブチル吸油量(以下、DBP吸油
量という。)が68ml/100g以上であるカーボン
ブラックを含有することが好ましい。かかる特定のカー
ボンブラックを用いることにより上記低動倍率の達成が
容易となる。
【0011】本発明の自動車用防振ゴム組立体の防振ゴ
ム部材は、さらに、下記式(1)で表す化合物を含有す
ることが好ましい。
【0012】
【化2】 この式(1)で表す化合物は、ゴムとカーボンブラック
とをカップリング反応させるカップリング剤であり、ゴ
ム成分に、かかる特定のカップリング剤と上記の特定の
カーボンブラックとを配合することにより、動倍率低減
効果を極めて高めることができる。
【0013】上記のように本発明の防振ゴム組立体は特
定の低動倍率を有するため、このゴム組立体を備えた自
動車の防振装置は、自動車に軽量化した乗用車用ラジア
ルタイヤ(以下、軽量化タイヤという。)や転がり抵抗
を減じた乗用車用ラジアルタイヤ(以下、低転がり抵抗
タイヤという。)を装着した場合においても、ロードノ
イズを悪化させることがない。特に、前記特定のカーボ
ンブラックと前記特定のカップリング剤とを併用した場
合、動倍率が極めて低くなり、ロードノイズ低減効果に
非常に優れる。よって、本発明によれば、ロードノイズ
を悪化させることなくタイヤの軽量化又は低燃費化が図
れる。すなわち、社会的要請である自動車の軽量化や省
エネルギー化に対し、走行時の室内騒音を悪化させるこ
となく応えることができる。
【0014】本発明の好適な実施形態としては、ストラ
ットマウントが挙げられる。ストラットマウントは、防
振ゴムが室壁の一部を構成する液室を備え、該防振ゴム
の弾力性と液体の流動効果とにより振動を減衰する液封
入式ストラットマウントでもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の自動車用防振ゴム組立体
において、加硫ゴムのゴム成分として含有するシス含量
98%以上の高シス−ブタジエンゴムは、例えばネオジ
ウム系触媒を用いて重合し合成することができる。好適
な例としては、ネオジウム系触媒を用いて製造されたシ
ス含量98%のブタジエンゴム(エニケム エラストマ
ー社製、商品名:ネオシスBR、及びバイエル社製、商
品名:ブナCB)を挙げることができる。
【0016】このシス含量98%以上のブタジエンゴム
のゴム成分中における含有率は、10〜80重量%であ
り、好ましくは20〜40重量%である。この含有率が
10重量%より少ないと、動倍率低減効果が十分でな
く、また耐へたり性(圧縮永久歪み)や耐久性(耐伸張
疲労特性)が悪化する傾向がある。また、含有率が80
重量%より多いと強伸度特性の低下が著しく、またロー
ル加工性が悪く実用的でない。
【0017】このシス含量98%以上のブタジエンゴム
とブレンドされるゴム成分の残部としては、天然ゴム、
合成イソプレンゴム及びスチレン−ブタジエン共重合体
ゴムのいずれか1種、または2種以上をブレンドしたゴ
ムを用いる。かかる残部ゴムのゴム成分中における含有
率は、90〜20重量%であり、好ましくは、80〜6
0重量%である。
【0018】式(1)で表す化合物としては、N,N′
−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−
ジアミノヘキサンを好適な例として挙げることができ
る。このカップリング剤の好ましい含有量は、ゴム成分
100重量部に対して、0.5〜4.0重量部である。
【0019】カーボンブラックは、上述したように、N
SAが42m/g以下、かつ、DBP吸油量が68
ml/100g以上のものを用いることが好ましい。N
SAが42m/gより大きいと動倍率が高くなる。
また、DBP吸油量が68ml/100g未満である
と、同一配合量にした場合に静バネ定数が低くなり、静
バネ定数を一定にすると動バネ定数が高くなるため、動
倍率低減効果が十分でない。なお、かかる特定のカーボ
ンブラックの好ましい含有量は、ゴム成分100重量部
に対して、20〜80重量部である。
【0020】本発明の自動車用防振ゴム組立体の防振ゴ
ム部材には、前記したものの他に、通常のゴム組成物に
配合される公知の各種配合剤、すなわち、前記特定のカ
ーボンブラックでない通常のカーボンブラック、亜鉛
華、ステアリン酸、硫黄、加硫促進剤、軟化剤、老化防
止剤等を適宜配合することができる。
【0021】本発明の自動車用防振ゴム組立体を構成す
る防振ゴム部材を得るには、ネオジウム系触媒を用いて
重合したシス含量98%以上のブタジエンゴムを、上記
した天然ゴム等の他のジエン系ゴムとブレンドしてゴム
成分とし、このゴム成分に、上述した公知の各種配合剤
と、好ましくは、前記特定のカーボンブラックと前記特
定のカップリング剤とを添加して、通常の方法で混練り
してゴム組成物を調製することができる。そして、この
ゴム組成物を公知の加硫条件で加硫すれば防振ゴム部材
が得られる。
【0022】このようにして得られた自動車用防振ゴム
部材は、動倍率低減効果が高く、自動車の路面より入る
ロードノイズに基づく室内騒音を軽減させることができ
る。
【0023】そのため、この防振ゴム部材を用いてなる
ストラットマウント等の防振ゴム組立体は、当該自動車
に軽量化タイヤや低転がり抵抗タイヤを装着した場合で
も、上述したロードノイズの悪化を防ぐことができる。
すなわち、従来の防振ゴム組立体を用いて、軽量化タイ
ヤ又は低転がり抵抗タイヤを装着した場合におけるロー
ドノイズの悪化を、本発明の防振ゴム組立体を用いるこ
とにより、その悪化分を補い、さらによりロードノイズ
を低減させることができる。特に、前記特定カップリン
グ剤及び前記特定カーボンブラックを含有したゴム組成
物からなる防振ゴム部材を用いた場合、かかるロードノ
イズ低減効果が非常に優れる。
【0024】ここで、軽量化タイヤとは、例えば、従来
の一般の乗用車用ラジアルタイヤ(以下、一般タイヤと
いう。)に比べて10%以上軽量化したような、一般タ
イヤに比べて大幅な軽量化を施したラジアルタイヤをい
う。このような軽量化の手法としては、カーカスを1プ
ライで構成し、さらに、トレッド部、サイド部、ビード
部の厚みをそれぞれ10〜20%程度薄くするなどの手
法がある。
【0025】また、低転がり抵抗タイヤとは、低燃費タ
イヤのことであり、転がり抵抗係数[=(転がり抵抗/
縦荷重)×100]が、一般タイヤの1.5以上に対し
て、1.0以下で転動時の抵抗の小さいラジアルタイヤ
をいう。
【0026】本発明の一実施態様であるストラットマウ
ントの例としては、図1に示すものが挙げられる。この
ストラットマウント10は、筒状胴部を有し、その内部
にストラットのロッド12の先端が導入され、該先端に
ベアリング14を介して取付けられる本体金具16と、
自動車本体にボルト18により取付けられる取付金具2
0と、本体金具16と取付金具20との間に介在して両
者間を弾力性を有して連結する防振ゴム部材22とより
なる。
【0027】ストラットマウントとしては、また、防振
ゴム部材が室壁の一部を構成する液室を備え、該防振ゴ
ム部材の弾性力と液体の流動効果とにより振動を減衰す
る液封入式ストラットマウントを用いることもできる。
【0028】図2に液封入式ストラットマウント50の
一例を示す。このストラットマウント50は、筒状胴部
を有し、その内部にストラットのロッド12の先端が導
入され、該先端にベアリング52を介して取付けられる
本体金具54と、自動車本体にボルト56により取付け
られる取付金具58と、本体金具54と取付金具58と
の間に介在して両者間を弾力性を有して連結する防振ゴ
ム部材60と、本体金具54と取付金具58との間に取
着されたダイヤフラム62とよりなる。そして、この防
振ゴム部材60とダイヤフラム62とによって、マウン
ト内部には液体が封入された液室64が形成されてお
り、この液室64は、中空円板状の仕切板66によって
上下に連通した2室に仕切られている。
【0029】このような構造により、液封入式ストラッ
トマウントを用いた場合、防振ゴム部材の動倍率低減効
果と、前記液体の流動効果による動倍率低減効果とによ
り、更に動倍率を低減することができる。
【0030】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明の
特徴をより詳細に説明する。
【0031】製造例1〜9及び比較製造例1、2 表1に示す配合比にてゴムをブレンドし、得られたブレ
ンドゴムに、共通成分として以下の配合で各種配合剤を
添加し、通常の方法で混練して、製造例1〜9及び比較
製造例1,2の計12種のゴム組成物を調整した。
【0032】 [配合] (重量部) ゴム成分 100(表1参照) カーボンブラック (表1参照) カップリング剤 (表1参照) 芳香族系オイル 3 亜鉛華 5 ステアリン酸 1 老化防止剤(6C) 2 硫黄 3.5 加硫促進剤(CBS) 1
【0033】なお、表1中の「Nd−BR」及び「Co
−BR」は以下のとおりである。
【0034】Nd−BR;ネオジウム触媒を用いて重合
し合成されたシス含量98%のブタジエンゴム(ネオシ
スBR60 エニケムエラストマー社製) Co−BR;コバルト触媒を用いて重合し合成されたシ
ス含量96%のブタジエンゴム(ウベポール150B
宇部興産(株)製)
【0035】また、カーボンブラックA〜DのNSA
及びDBP吸油量は以下のとおりである。
【0036】カーボンブラックA;NSA=26m
/g、DBP吸油量=87ml/100g カーボンブラックB;NSA=28m/g、DBP
吸油量=154ml/100g カーボンブラックC;NSA=42m/g、DBP
吸油量=115ml/100g カーボンブラックD;NSA=27m/g、DBP
吸油量=68ml/100g
【0037】さらに、カップリング剤は、N,N′−ビ
ス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6−ジア
ミノヘキサンを用いた。
【0038】ついで、これらのゴム組成物を150℃×
25分の加硫条件で加硫してテストピース(50mmφ
×25mm)を作成し、動特性(静バネ定数、動バネ定
数、動倍率)を測定した。また、150℃×15分加硫
で各試験サンプルを作成して物性(ゴム硬度、引張り強
さ、伸び)を測定し、さらにロール加工性を評価した。
結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】これらの特性試験で用いた測定法は、下記
の通りである。 静バネ定数:オリエンテック(株)製テンシロンを測定
機に用い、上記テストピースにつき、10mm/min
のクロスヘッドスピードで0〜5mm間の圧縮を2回繰
返し、2回目の荷重−たわみ線図を描き、次式に基づい
て静バネ定数を算出した。 静バネ定数(N/mm)=(w−w)/(δ−δ
) 但し、w:たわみ量δ1=1.3mm時の荷重 w:たわみ量δ2=3.8mm時の荷重 動バネ定数:(株)鷺宮製作所製ダイナミックサーボを
測定機に用い、プリロード780N、周波数100H
z、振幅±0.05mmで行い、JIS K6394に
記載の計算方法により動バネ定数を求めた。 動倍率:上記の方法で測定された静バネ定数に対する動
バネ定数の比(動バネ定数/静バネ定数)として定義さ
れるものであり、この値が小さいほど車内騒音(こもり
音)の軽減にとって有利である。 硬度、引張り強さ、伸び:JIS K6301に準拠し
て測定した。 ロール加工性:10インチロールへの巻付性で評価し
た。表中、○はロール浮きもなく良好、×はロール浮き
発生を意味する。
【0041】表1より明らかなように、天然ゴムにネオ
ジウム触媒で重合したシス含量98%のブタジエンゴム
を配合した製造例1〜9のゴム組成物は、比較製造例
1,2のゴム組成物に比べて、動倍率が低く、動倍率低
減効果が大きい。特に、特定カップリング剤と特定カー
ボンブラック(A又はB)の双方を添加した製造例1〜
6のゴム組成物は、動倍率が非常に低く、動倍率低減効
果に非常に優れていた。
【0042】実施例1及び比較例1 つぎに、実施例1として上記製造例2のゴム組成物、比
較例1として比較製造例1のゴム組成物を、それぞれ防
振ゴム部材として用いて、上述した図1に示すストラッ
トマウントを作成し、それぞれの動特性を測定した。結
果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】なお、表2中の静バネ定数及び動バネ定数
は、表1における静バネ定数及び動バネ定数の測定条件
に準じて測定した。即ち、静バネ定数については、クロ
スヘッドスピード20mm/minで、図1におけるロ
ッド12の軸方向に、0〜29,000N荷重を3回繰
返し、3回目の荷重−たわみ線図の1,755〜5,2
65N間で算出した。また、動バネ定数については、プ
リロード3,510Nを負荷し、周波数100Hz、振
幅±0.05mmで測定した。絶対バネ定数について
は、動バネ定数の測定条件に準じて、プリロード3,5
10N、周波数300Hz、振幅5G(一定)で測定し
た。
【0045】表2より明らかなように、製造例2のゴム
組成物を用いた実施例1のストラットマウントは、比較
製造例1のゴム組成物を用いた比較例1のストラットマ
ウントに比べて、動バネ定数及び絶対バネ定数がともに
低く、よって、動倍率が、100Hz時動バネ定数/静
バネ定数、300Hz時絶対バネ定数/静バネ定数とも
に低くなっている。
【0046】次に、上記実施例1と比較例1のストラッ
トマウントを自動車に配して、ロードノイズの低減効果
を確認するための実車テストを行なった。
【0047】自動車は1500ccのFF車を用い、6
0km/hにおける音圧レベルを測定した。なお、マイ
クは前席窓寄りの耳元に配した。結果を図4に示す。
【0048】なお、自動車に装着したタイヤは、表3に
示す一般タイヤと軽量化タイヤを用いた。両タイヤは、
ともにサイズが175/70R13 82Sである。図
3に、両タイヤの半断面を示した。すなわち、左側の断
面が一般タイヤ80、右側の断面が軽量化タイヤ90で
ある。図に示すように、一般タイヤ80において、カー
カス81は、1プライであるが、ビード部82から大き
く折り返され、サイド部83の中央部付近までターンア
ップされている。そして、トレッド部84、サイド部8
3、ビード部82における法線方向の厚みが、それぞれ
A=15.0mm、B=5.0mm、C=10.0mm
となっている。一方、軽量化タイヤ90において、カー
カス91は、1プライで、ビード部92における折り返
しが小さく、ビード部92の下部で終端している。そし
て、トレッド部93、サイド部94、ビード部92にお
ける法線方向の厚みが、それぞれA=13.5mm、B
=4.0mm、C=8.5mmとなっており、一般タイ
ヤ80の各厚みより10〜20%薄くなっている。これ
により、表3に示すように、軽量化タイヤ90は、一般
タイヤ80に比べて10%軽量化されている。
【0049】また、この軽量化タイヤ90は、表3に示
すように、転がり抵抗係数(指数)が、一般タイヤ80
の100に対し65であるため、低転がり抵抗タイヤで
もある。なお、両タイヤの半径方向バネ定数、横方向バ
ネ定数、コーナリングパワー及びセルフアライニングト
ルクは同等である。
【0050】
【表3】 なお、使用リムは13×51/2 −JJ、空気圧は200
kPa(2.0kgf/cm)とした。
【0051】図4に示すように、比較例1のストラット
マウントを備えた自動車に軽量化タイヤを装着した場
合、一般タイヤを装着した場合に比べて、160Hz付
近及び250Hz付近で音圧レベルが1dBほど上昇し
た。一方、実施例1のストラットマウントを備えた自動
車に軽量化タイヤを装着した場合、一般タイヤと比較例
1のストラットマウントを組合せた場合よりも、160
Hz及び250Hz付近の音圧レベルが、ともに2dB
低下し、また、感応評価でもロードノイズの改善効果が
確認された。
【0052】このように、軽量化タイヤを装着した場合
においても、実施例1のストラットマウントを用いるこ
とによって、ロードノイズが低減され、軽量化タイヤの
好適な使用が可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の自動車用防
振ゴム組立体であると、その低動倍率により、走行時の
ロードノイズに基づく車室騒音を低減することができ
る。
【0054】また、これを自動車の防振装置に用いるこ
とにより、ロードノイズを悪化させることなくタイヤの
軽量化又は低燃費化が図れる。すなわち、社会的要請で
ある自動車の軽量化や省エネルギー化に対し、走行時の
室内騒音を悪化させることなく応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用防振ゴム組立体の一例である
ストラットマウントを示す断面図である。
【図2】本発明の自動車用防振ゴム組立体の一例である
液封入式ストラットマウントを示す断面図である。
【図3】軽量化タイヤと従来の一般のラジアルタイヤの
断面構造を示す断面図である。
【図4】実施例1と比較例1のストラットマウントの実
車テストにおける周波数と音圧レベルの関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】 10…ストラットマウント 16,54…本体金具 20,58…取付金具 22,60…防振ゴム 50…液封入式ストラットマウント 62…ダイヤフラム 64…液室 80…一般タイヤ 90…軽量化タイヤ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストラットマウント、クレードルマウン
    ト、ゴムブッシュ等の、防振ゴム部材と金属部材とから
    なる自動車用防振ゴム組立体であって、 100Hz時の動バネ定数と静バネ定数との比(動バネ
    定数/静バネ定数)で表される動倍率が約1.7以下で
    あることを特徴とする防振ゴム組立体。
  2. 【請求項2】 前記防振ゴム部材が、ネオジウム触媒を
    用いて重合させたポリブタジエンゴムからなることを特
    徴とする、請求項1に記載の防振ゴム組立体。
  3. 【請求項3】 前記防振ゴム部材が、シス含量約98%
    以上のポリブタジエンゴムからなることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の防振ゴム組立体。
  4. 【請求項4】 前記防振ゴム部材が、窒素吸着比表面積
    が42m/g以下であり、かつ、フタル酸ジブチル吸
    油量が68ml/100g以上であるカーボンブラック
    を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の防振ゴム組立体。
  5. 【請求項5】 前記防振ゴムが、下記式(1)で表わさ
    れる化合物をさらに含有することを特徴とする、請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の防振ゴム組立体。 【化1】
JP10305004A 1996-07-17 1998-10-27 自動車用防振ゴム組立体 Withdrawn JPH11210793A (ja)

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