JP2001200001A - 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びその製造方法 - Google Patents

低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001200001A
JP2001200001A JP2000339848A JP2000339848A JP2001200001A JP 2001200001 A JP2001200001 A JP 2001200001A JP 2000339848 A JP2000339848 A JP 2000339848A JP 2000339848 A JP2000339848 A JP 2000339848A JP 2001200001 A JP2001200001 A JP 2001200001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bulk density
less
hpc
low
volume average
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000339848A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4070402B2 (ja
Inventor
Sakae Ohara
栄 尾原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2000339848A priority Critical patent/JP4070402B2/ja
Publication of JP2001200001A publication Critical patent/JP2001200001A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4070402B2 publication Critical patent/JP4070402B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 顆粒を重質なものとし流動性に富ませ、ハー
ドカプセルに充填する場合に用量を高くでき、高速打錠
時に重量偏差が少なくするとともに、得られた製剤の舌
触りが改善され、流動層造粒を行う場合の流動停止など
の問題を減少させる低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ースと、それを含む固形製剤及びそれらの製造方法を提
供する。 【解決手段】 パルプをアルカリ溶液に浸漬してアルカ
リセルロースを調製する工程と、酸化プロピレン等のヒ
ドロキシプロピル化剤と反応させ、その生成物を完全溶
解状態とする工程と、酸で中和して晶出させる工程と、
洗浄工程と、乾燥工程と、乾式レーザー回折法により測
定される体積平均粒子径が25ミクロン未満、ゆるめ嵩
密度が0.29g/ml以上0.40g/ml未満であ
り、かつ固め嵩密度が0.55g/ml以上である粉砕
物を得るための粉砕工程とを含む方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬用、農薬用、
食品用の添加剤として用いられる低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロースとそれを含有する固形製剤及びそれら
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬用、農薬用、食品用、その他の工業
用に錠剤、顆粒剤などの固形製剤が用いられているが、
これらは一般に主薬と賦形剤や崩壊剤、結合剤などの添
加剤を混合して打錠したり、それらの混合物に水や結合
剤を添加して攪拌又は練合した後、製粒することにより
顆粒剤や細粒剤などの剤形で用いられている。そして、
これらの固形製剤には崩壊剤兼結合剤として日本薬局方
に収載されている低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス(以下、「L−HPC」ともいう。)が用いられる
(特公昭48−38858号公報、特公昭51−190
17号公報、特公昭57−53100号公報、特開平7
−324101号公報)。
【0003】L−HPCは、セルロースエーテルの一種
であり、結合剤として汎用されるヒドロキシプロピルセ
ルロース(以下、「HPC」ともいう。)と類似するが、
その性質を異にする。すなわち、HPCとL−HPCの
本質的な違いは、L−HPCのヒドロキシプロポキシル
基含量にあり、その値はHPCで53.4〜77.5%
であるのに対し、L−HPCでは5〜16%である。こ
の値は日本薬局方に収載されている方法で測定し、その
範囲は日本薬局方「低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ース」のモノグラフで明確に規定されている。
【0004】しかしながら、従来L−HPCとして市販
されているものは、ゆるみ嵩密度が0.3g/ml程度
で粉体の流動性に乏しいことから、以下のような問題を
生じていた。まず、流動層造粒により顆粒を調製する場
合、L−HPCが有する粉体特性より顆粒の嵩密度が低
く流動性が低いものとなってしまう。そして、この顆粒
をハードカプセルに充填してカプセル剤とすると所望の
用量を充填できなくなってしまう。また、顆粒を打錠し
て錠剤を製造するプロセスにおいて、高速で打錠すると
その嵩高さや流動性の悪さから錠剤の重量偏差が大きく
なる。さらに、根本的な問題としてL−HPCの添加量
が特に多い場合、流動層造粒そのものが困難になる。こ
れは造粒中の粉体が吸水膨潤して嵩が増えて、流動が停
止してしまうか或いは不良になって粒度分布がかなり不
均一なものとなってしまうということによるものであ
る。そして、L−HPCを添加した製剤は、口に含んだ
場合に舌触りが不良であるという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顆粒を重質
なものとし流動性に富ませ、ハードカプセルに充填する
場合に用量を高くでき、高速打錠時に重量偏差が少なく
するとともに、得られた製剤の舌触りが改善され、流動
層造粒を行う場合の流動停止などの問題を減少させる低
置換度ヒドロキシプロピルセルロースと、それを含む固
形製剤及びそれらの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のために鋭意検討した結果、第1粉砕工程後のゆ
るめ嵩密度が0.40g/ml以上であり、かつ固め嵩
密度が0.60g/ml以上である低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロースをさらに粉砕した低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロースを使用することにより、流動性や
舌触りが改善され、高速打錠時に重量偏差が少なくする
とともに、流動層造粒を行う場合の流動停止などの問題
を減少させ、直接打錠の場合にL−HPCの含有量を高
めても重量偏差の問題が少なくすることができることを
見出し本発明をなすに至ったものである。即ち、パルプ
をアルカリ溶液に浸漬してアルカリセルロースを調製す
る工程と、該アルカリセルロースを酸化プロピレン等の
ヒドロキシプロピル化剤と反応させ、その生成物を完全
溶解状態とする工程と、酸で中和して晶出させる工程
と、洗浄工程と、乾燥工程と、乾式レーザー回折法によ
り測定される体積平均粒子径が25ミクロン未満、ゆる
め嵩密度が0.29g/ml以上0.40g/ml未満で
あり、かつ固め嵩密度が0.55g/ml以上である粉
砕物を得るための粉砕工程とを含む低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロースの製造方法及び低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロースを提供する。また、低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロースを含有する固形製剤を提供す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明でいう「ゆるめ嵩密度」と
は、疎充填の状態の嵩密度をいい、直径5.03cm、
高さ5.03cm(容積100ml)の円筒容器へ試料
をJISの22メッシュ(710μm)の篩いを通し
て、容器の23cm上方から均一に供給し、上面をすり
切って秤量することによって測定される。一方、「固め
嵩密度」とは、これにタッピングを加えて密充填にした
場合の嵩密度である。タッピングとは、試料を充填した
容器を一定の高さから繰り返し落下させて底部に軽い衝
撃を与え、試料を密充填にする操作である。実際には、
ゆるみ嵩密度を測定する際上面をすり切って秤量した
後、さらにこの容器の上にホソカワミクロン社製パウダ
ーテスターの備品であるキャップをはめ、この上縁まで
粉体を加えてタップ高さ1.8cmのタッピングを18
0回行う。終了後、キャップを外して容器の上面で粉体
をすり切って、秤量し、この状態の嵩密度を固めかさ密
度とする。これらの操作は、ホソカワミクロン社製パウ
ダーテスター(PT−D)を使用することにより測定で
きる。
【0008】本発明のL−HPCは、以下に示す方法に
より製造できる。まず、パルプをアルカリ溶液に浸漬し
てアルカリセルロースとし、これを酸化プロピレンなど
のヒドロキシプロピル化剤と反応させる。この段階まで
は従来のL−HPCの製法と同じであるが、この後の工
程において生成物を水又はアルカリ性に調節した水に投
入して溶解させ、ほとんど均一な不透明なスラリー状に
してから塩酸で中和して析出されたL−HPCを回収
後、水で洗浄し乾燥して粉砕する。従来法では、部分的
に中和を行い溶解を不完全とさせて半溶解状態とし、こ
の状態をコントロールすることにより繊維分率を変えて
嵩密度を調節するが、本発明では生成物を完全溶解状態
にすることにより、目的のL−HPCが得られる。ここ
でいう完全溶解状態とは、生成物がその形状をほぼ完全
に失う状態を意味する。すなわち、完全に透明になるこ
とはもとより、不透明のスラリー状態や3リットルのス
ラリー中に5〜10個の割合で生成物小魂の残留が認め
られる程度も含む。溶解した後の状態は高粘性のスラリ
ー状であり、ニーダーなどの撹拌力の強い練合機が必要
である。この後は、従来法通り塩酸等の酸で中和するこ
とによりL−HPCが析出し、この物を回収して洗浄、
乾燥、粉砕して製品とする。なお、生成物を完全溶解さ
せるためにはアルカリセルロースの調製条件が影響し、
特に浸漬用アルカリ溶液が濃度45重量%以下の水酸化
ナトリウムのときに完全溶解状態となりやすいことを見
出した。従来は49重量%の水酸化ナトリウム溶液を用
いて行っていたが、その濃度を下げることにより、反応
の均一性が増して溶解性が向上したためと考えられる。
【0009】粉砕工程は、2段階により行われ、第1粉
砕により得られる中間物のゆるめ嵩密度が0.40g/
ml以上で、かつ固め嵩密度が0.60g/ml以上の
L−HPCであることが好ましい。このように再粉砕す
る際に、特定の嵩密度のL−HPCを用いることによ
り、最終的に得られるL−HPCの嵩密度が0.40g
/ml以上で、かつ固め嵩密度が0.60g/ml以上
でなくても、顆粒が重質なものとなって流動性に富み、
ハードカプセルに充填する場合に用量を高くでき、高速
打錠時に重量偏差が少なくなる一方、得られた製剤の舌
触りが改善される。また、流動層造粒を行う場合に流動
停止などの問題が減少し、直接打錠の場合はL−HPC
の含有量を高めても重量偏差の問題が少なくなる。第1
粉砕により得られる中間物の体積平均粒径は、特に制限
されないが、粉砕能力などの理由より、乾式レーザー回
折法による体積平均粒径が30ミクロン以上であること
が好ましい。第1粉砕工程は、ボールミル、ハンマーミ
ル、ナイフミルなどの粉砕機を用いて、第2粉砕工程
は、ジェットミルなどの微粉砕機を用いて行うことがで
きる。
【0010】このような方法で得られたL−HPCは従
来のものよりも重質なものとなり、特に乾式レーザー回
折法による体積平均粒子径が25ミクロン未満、ゆるめ
嵩密度が0.29g/ml以上0.40g/ml未満であ
り、かつ固め嵩密度が0.55g/ml以上の場合に
は、特に流動層造粒による造粒物が良質のものとなるの
で好ましい。なお、本発明でいう乾式レーザー回折法と
は、例えばドイツSympatec社のHELOS装置を用いた方法
のように、圧縮空気で粉体サンプルを噴出させたものに
レーザー光を照射し、その回折強度により体積平均径を
測定する方法をいう。体積平均粒径は、例えば「改訂増
補粉体物性図説」粉体工学会・日本粉体工業技術協会
編、日経技術図書、1985年、第88頁に記載されて
いるように、式{Σ(nD3)/Σn}1/3を用いて計算さ
れる。式中、Dは粒子の直径、nはその直径の粒子数、
Σnは全粒子数を表す。なお、本発明は、最終的に目的
とする低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを得るこ
とができるならば、上記の2段階の粉砕工程からなる好
適な態様に限定されことはなく、他の2段階の粉砕工
程、または1段階の粉砕工程であってもよい。但し、2
段階で粉砕する場合には、1段階目の粉砕物の品質を管
理することができるので、最終製品の品質が安定し、粉
砕機に負担がかかりにくいなどのメリットがある。
【0011】本発明における固形製剤は、錠剤、顆粒
剤、細粒剤、カプセル剤などをいう。これらの固形製剤
の製造方法については、直接打錠、湿式打錠、乾式造
粒、流動層造粒などいずれの方法も適用される。直接打
錠は、主薬と添加剤を混合してそのまま打錠するもので
あり、湿式打錠は、主薬と添加剤の混合物を結合剤溶液
や水等の適当な溶媒と練合して造粒し、これを乾燥した
後で打錠するものである。後者は主薬や添加物の粉体の
流動性が悪い場合にその流動性を高める目的で行われ
る。乾式造粒は、主薬が水の存在下で不安定な場合、主
薬と添加剤を混合してロール混合機などで圧縮し、それ
を粉砕、整粒して製する。また、顆粒剤や細粒剤は湿式
あるいは乾式造粒したものをそのまま用いるか、あるい
は主薬と添加剤の混合物を水または結合剤溶液で練合し
たものをスクリーンで押し出し成形したのち粉砕、整粒
して製する。また、カプセル剤は、顆粒や細粒をゼラチ
ンやセルロース誘導体を材質としたハードカプセルに充
填して製する。錠剤または顆粒剤や細粒剤の湿式造粒法
における主な造粒プロセスには、高速撹拌機を使用する
撹拌造粒と流動層を使用する流動層造粒がある。ここ
で、流動層造粒は、撹拌造粒に比較して造粒物の粒度分
布が狭く、また、工程管理が行いやすい点で近年好んで
行われているが、流動層造粒に従来のL−HPCを使用
すると、非常に嵩高い造粒物となってしまい、流動性に
劣るため打錠機のホッパーから流出せずに打錠が不可能
であったり、あるいは錠剤の重量偏差が著しく大きくな
ってしまう。しかし、本発明のL−HPCは、流動層造
粒にも対応できることを特徴とする。
【0012】これらの固形製剤に含有されるL−HPC
の量は、主成分の添加量と性質により適宜決められる。
また、固形製剤に加える主成分も、医薬品であれば解熱
鎮痛剤、抗生物質、抗炎症剤、食品であればビタミンや
栄養物、その他農薬や洗剤など特に限定はされず、また
他の添加剤である崩壊剤、結合剤、賦形剤、滑沢剤など
も必要に応じて添加される。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を示すが、
本発明はこれら実施例の内容のみに限定されるものでは
ない。 実施例1 木材パルプを40重量%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬
後、圧搾してアルカリセルロースを得た。このアルカリ
セルロース800gを反応機へ仕込み、窒素置換を行っ
た。置換後、酸化プロピレンを反応機へ仕込み攪拌しな
がら40℃で1時間および70℃で1時間反応して生成
物を得た。5リットル双腕ニーダーに65℃の熱水2リ
ットルを入れ、生成物を投入して生成物の形状がほぼ完
全に消失(約3リットルのスラリー中、5〜10個生成
物小塊の残留が認められる程度)まで10分練合した
後、酢酸で中和し晶出させた。晶出物を90℃の熱水で
洗浄後、圧搾して脱水して乾燥した後に、ナイフミルで
粉砕して、体積平均粒子径が80ミクロン、ゆるめ嵩密
度が0.52g/ml、かため嵩密度が0.70g/ml
のL−HPCを得た。さらに、これをジェットミルで微
粉砕して、体積平均粒子径が23ミクロン、ゆるめ嵩密
度が0.39g/ml、かため嵩密度が0.69g/ml
のL−HPCを得た。L−HPCのヒドロキシプロポキ
シル基含量は日本薬局方により、体積平均粒子径はSymp
atec社のHELOSにより、その他はホソカワミクロン社の
パウダーテスターにより測定した。
【0014】実施例2〜3 酸化プロピレンの添加量を適宜調節した以外は、実施例
1と同様な方法によりL−HPCを得た。ヒドロキシプ
ロポキシル含量はそれぞれ9%(実施例2)、10.8
%(実施例3)であった。結果を表1に示す。
【0015】比較例1〜2 比較例1は、信越化学工業社製L−HPC(LH−2
1)を用いた。比較例2は同社製L−HPC(LH−3
1)を用いた。LH−31は、比較例1で用いたLH−
21をさらにジェットミルで微粉砕したものである。
【0016】流動層造粒と打錠による試験 アセトアミノフェン40重量部、乳糖14重量部、コー
ンスターチ6重量部、L−HPC40重量部を混合し、
流動層造粒装置(フロイント社フローコーターFLO−
1型)に投入した。これにヒドロキシプロピルセルロー
ス(日本曹達社製HPC−L)の5重量%水溶液を結合
剤として、以下に示す造粒条件により造粒を行った。 <流動層造粒条件> 仕込み量 1kg 吸気温度 60℃ 排気温度 30〜 35℃ 流動空気量 1.6 m3/h スプレー速度 50kg/min スプレー圧 3kg/cm2 後乾燥 吸気70℃で 30分 流動層造粒の途中で内容物を観察し、問題なく流動が続
いたものを「良」、途中で流動がストップしたか、或い
は流動が低下して風量を上げるなどの操作の必要性があ
ったものを「不良」とした。得られた造粒物の嵩密度を
パウダーテスターにより測定した。また、圧縮度は、ゆ
るみ嵩密度と固め嵩密度から以下の式に基づき計算し
た。 圧縮度(%)={(固め嵩密度−ゆるめ嵩密度)/固め
嵩密度}×100
【0017】造粒物に0.5重量%の割合でステアリン
酸マグネシウムを混合し、以下に示す条件で打錠した。 <打錠条件> 装置 菊水製作所 VERGO 予圧 0.3 t 本圧 1 t 錠剤サイズ 直径8mm、曲率半径 7.5m 錠剤重量 約170mg 打錠速度 40rpm (480錠/分) 錠剤50錠の重量を精密にはかり、重量偏差(CV%)
を計算した。
【0018】直接打錠試験 直打用乳糖70重量部、L−HPC30重量部、ステア
リン酸マグネシウム0.5重量%を混合して打錠末を調
製した。これを上記打錠条件と同様に打錠して実験1と
同様に重量偏差を測定した。
【0019】舌触り試験 実験2で調製した錠剤を舌の上にのせ、その触感を官能
的に評価した。ざらつきが感じられたものを「不良」、
それほど感じられなかったものを「良」とした。
【0020】以上の結果を表1に示す。実施例1〜3
は、比較例1〜2のものに比べて、流動層造粒において
流動停止などの問題が見られず、得られた造粒物が重質
で流動性が高く、打錠においても重量偏差のより少ない
ものであった。また、舌触りのざらつき感も少なく、良
好であった。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば従来のL−HPCを使用
する場合と比較して、顆粒が重質なものとなって流動性
に富み、ハードカプセルに充填する場合に用量を高くで
き、高速打錠時に重量偏差が少なくなる一方、 得られ
た製剤の舌触りが改善される。また、流動層造粒を行う
場合に流動停止などの問題が減少し、 直接打錠の場合
はL−HPCの含有量を高めても重量偏差の問題が少な
くなる。
【0022】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/38 A61K 47/38

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプをアルカリ溶液に浸漬してアルカ
    リセルロースを調製する工程と、該アルカリセルロース
    をヒドロキシプロピル化剤と反応させ、その生成物を完
    全溶解状態とする工程と、酸で中和して晶出させる工程
    と、洗浄工程と、乾燥工程と、乾式レーザー回折法によ
    り測定される体積平均粒子径が25ミクロン未満、ゆる
    め嵩密度が0.29g/ml以上0.40g/ml未満で
    あり、かつ固め嵩密度が0.55g/ml以上である粉
    砕物を得るための粉砕工程とを含む低置換度ヒドロキシ
    プロピルセルロースの製造方法。
  2. 【請求項2】 乾式レーザー回折法により測定される体
    積平均粒子径が30ミクロン以上、ゆるめ嵩密度が0.
    40g/ml以上であり、かつ固め嵩密度が0.60g
    /ml以上である低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
    スを、さらに粉砕することを特徴とする低置換度ヒドロ
    キシプロピルセルロースの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の方法によ
    り製造された低置換度ヒドロキシプロピルセルロース。
  4. 【請求項4】 乾式レーザー回折法により測定される体
    積平均粒子径が25ミクロン未満、ゆるめ嵩密度が0.
    29g/ml以上0.40g/ml未満であり、かつ固
    め嵩密度が0.55g/ml以上である低置換度ヒドロ
    キシプロピルセルロース。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の低置換度
    ヒドロキシプロピルセルロースを含有することを特徴と
    する固形製剤。
  6. 【請求項6】 錠剤、顆粒剤、細粒剤、カプセル剤から
    選ばれる剤形を有する請求項5に記載の固形製剤。
JP2000339848A 1999-11-09 2000-11-08 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4070402B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000339848A JP4070402B2 (ja) 1999-11-09 2000-11-08 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-317636 1999-11-09
JP31763699 1999-11-09
JP2000339848A JP4070402B2 (ja) 1999-11-09 2000-11-08 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001200001A true JP2001200001A (ja) 2001-07-24
JP4070402B2 JP4070402B2 (ja) 2008-04-02

Family

ID=26569081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000339848A Expired - Lifetime JP4070402B2 (ja) 1999-11-09 2000-11-08 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4070402B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004033142A (ja) * 2002-07-05 2004-02-05 Showa Sangyo Co Ltd 顆粒状天ぷら粉
WO2007097333A1 (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Asahi Breweries, Ltd. 顆粒、錠剤およびそれらの製造方法
JP2008133432A (ja) * 2006-08-08 2008-06-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粉末及びその製造方法
JP2008280251A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Shin Etsu Chem Co Ltd 多層錠及びその製造方法
JP2010254756A (ja) * 2009-04-22 2010-11-11 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 高成型性、高流動性低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびそれを含む固形製剤
WO2011027729A1 (ja) 2009-09-02 2011-03-10 日本曹達株式会社 ヒドロキシプロピルセルロース粒子
WO2011065350A1 (ja) * 2009-11-24 2011-06-03 日本曹達株式会社 ヒドロキシアルキルセルロース微粒子
JP2013087170A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Nippon Soda Co Ltd ヒドロキシプロピルセルロース微粒子
JP2014510185A (ja) * 2011-04-06 2014-04-24 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 高い嵩密度、良好な流動性及び改善された冷水分散性を有するセルロース誘導体の製造方法。
JP2015020964A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 日本曹達株式会社 ヒドロキシプロピルセルロース
WO2015072442A1 (ja) * 2013-11-12 2015-05-21 第一三共株式会社 錠剤
TWI561533B (en) * 2012-11-16 2016-12-11 Shinetsu Chemical Co Method for producing purified low-substituted hydroxypropyl cellulose
JP2018028002A (ja) * 2016-08-16 2018-02-22 信越化学工業株式会社 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及び固形製剤

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5163927A (en) * 1974-11-28 1976-06-02 Shinetsu Chemical Co Ketsugoseiryokonajozaihokaizaino seizohoho

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5163927A (en) * 1974-11-28 1976-06-02 Shinetsu Chemical Co Ketsugoseiryokonajozaihokaizaino seizohoho

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004033142A (ja) * 2002-07-05 2004-02-05 Showa Sangyo Co Ltd 顆粒状天ぷら粉
WO2007097333A1 (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Asahi Breweries, Ltd. 顆粒、錠剤およびそれらの製造方法
JP2008133432A (ja) * 2006-08-08 2008-06-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粉末及びその製造方法
JP2008280251A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Shin Etsu Chem Co Ltd 多層錠及びその製造方法
JP2010254756A (ja) * 2009-04-22 2010-11-11 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 高成型性、高流動性低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびそれを含む固形製剤
JP5635516B2 (ja) * 2009-09-02 2014-12-03 日本曹達株式会社 ヒドロキシプロピルセルロース粒子
WO2011027729A1 (ja) 2009-09-02 2011-03-10 日本曹達株式会社 ヒドロキシプロピルセルロース粒子
US9561185B2 (en) 2009-09-02 2017-02-07 Nippon Soda Co., Ltd. Hydroxypropyl cellulose particles
US9090714B2 (en) 2009-11-24 2015-07-28 Nippon Soda Co., Ltd. Method of making hydroxyalkylcellulose microparticles
US8568787B2 (en) 2009-11-24 2013-10-29 Nippon Soda Co., Ltd. Hydroxyalkylcellulose microparticles
JP2015071783A (ja) * 2009-11-24 2015-04-16 日本曹達株式会社 ヒドロキシアルキルセルロース微粒子
WO2011065350A1 (ja) * 2009-11-24 2011-06-03 日本曹達株式会社 ヒドロキシアルキルセルロース微粒子
JPWO2011065350A1 (ja) * 2009-11-24 2013-04-11 日本曹達株式会社 ヒドロキシアルキルセルロース微粒子
JP2014510185A (ja) * 2011-04-06 2014-04-24 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 高い嵩密度、良好な流動性及び改善された冷水分散性を有するセルロース誘導体の製造方法。
JP2013087170A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Nippon Soda Co Ltd ヒドロキシプロピルセルロース微粒子
TWI561533B (en) * 2012-11-16 2016-12-11 Shinetsu Chemical Co Method for producing purified low-substituted hydroxypropyl cellulose
JP2015020964A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 日本曹達株式会社 ヒドロキシプロピルセルロース
WO2015072442A1 (ja) * 2013-11-12 2015-05-21 第一三共株式会社 錠剤
JPWO2015072442A1 (ja) * 2013-11-12 2017-03-16 第一三共株式会社 錠剤
JP2018028002A (ja) * 2016-08-16 2018-02-22 信越化学工業株式会社 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及び固形製剤
KR20180019486A (ko) * 2016-08-16 2018-02-26 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 저치환도 히드록시프로필셀룰로오스 및 고형 제제
KR102333973B1 (ko) 2016-08-16 2021-12-03 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 저치환도 히드록시프로필셀룰로오스 및 고형 제제

Also Published As

Publication number Publication date
JP4070402B2 (ja) 2008-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4072535A (en) Precompacted-starch binder-disintegrant-filler material for direct compression tablets and dry dosage capsules
US9655851B2 (en) Granular material for dosage forms
US5104648A (en) High ibuprofen content granulations
JP4334616B2 (ja) 湿式粒状化による投与単位体を製造する方法
JP3718341B2 (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとその製造方法
JP6706245B2 (ja) 微結晶性セルロースを含む直接圧縮可能な組成物
US6680069B1 (en) Low-substituted hydroxypropyl cellulose and process for manufacturing the same
JP2001200001A (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びその製造方法
JPH07324101A (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、その組成物およびその錠剤
JP3212534B2 (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粉末
JP3850189B2 (ja) 固形製剤とその製造方法
JP3595765B2 (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含む乾式直打用基剤
CN102202691A (zh) 基于乳糖和纤维素的压片助剂
JPH02502720A (ja) 活性物質を錠剤にするためのビニルアルコールホモ重合体および共重合体の使用
WO1997033571A1 (fr) Preparation d'ecadotril a microdispersion et liberation rapides
KR20180019486A (ko) 저치환도 히드록시프로필셀룰로오스 및 고형 제제
JP2001322927A (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース含有固形製剤及びその製造方法
US7009046B2 (en) Low-substituted hydroxypropyl cellulose and agent serving both as binder and disintegrant for dry direct compression
Jain et al. Improvement of the dissolution behavior of the poorly water soluble drug diacerein by solid dispersion technology and its formulation into tablet dosage form
JPH05105636A (ja) 制酸剤組成物
EP2671569B1 (en) Stable pharmaceutical compositions with fast onset
JP2001031701A (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
JP2001328948A (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース含有固形製剤及びその製造方法
JP2004210731A (ja) ジオクチルソジウムスルホサクシネート配合製剤およびその製造方法
CN112546012A (zh) 甘糖酯片的高速剪切湿法制粒技术及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4070402

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140125

Year of fee payment: 6

EXPY Cancellation because of completion of term