JP2015020964A - ヒドロキシプロピルセルロース - Google Patents

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Shinichiro TSUE
晋一郎 津江
霜鳥 武司
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武司 霜鳥
忠 梅澤
Tadashi Umezawa
忠 梅澤
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Abstract

【課題】薬物溶出率が良好に制御された、成形性に優れる固形剤、並びに固形剤の製造のために用いる結合剤などとして好適なヒドロキシプロピルセルロースを提供する。
【解決手段】ヒドロキシプロポキシ基の含有量が40〜80質量%であり、かつ2質量%の水溶液の20℃における粘度が4000mPa・s超10000mPa・s以下であるヒドロキシプロピルセルロース。該ヒドロキシプロピルセルロースの微粒子と薬剤とを乾式打錠成形して固形剤を得る。
【選択図】なし

Description

本発明はヒドロキシプロピルセルロースに関する。より詳細に、本発明は、薬物溶出率が良好に制御された、成形性に優れる固形剤、並びに固形剤の製造のために用いる結合剤などとして好適なヒドロキシプロピルセルロースに関する。
固形剤の製造方法として直接打錠法や顆粒圧縮法などが知られている。直接打錠法は、造粒操作を伴う顆粒圧縮法に比べて工程が短く、バリデーションの点からも優れている。しかし、直接打錠法は、粉体特性の影響を受けやすいので、主薬や添加剤などの粉体の物性の適切な制御、製造機器やプロセスの選択などが、安定的な錠剤製造の観点から重要である。直接打錠法において特に大きな問題となるのは圧縮成形性である。低い圧縮成形性は、低硬度または高摩損度の錠剤を与える傾向がある。このような錠剤は包装・充填工程や輸送過程で破損しやすい。圧縮成形性を高めるために結合剤が用いられる。ところが、乾式直接打錠法において利用可能で、少量の添加で結合力を発揮できる結合剤として、満足できるものは多くなかった。
ところで、ヒドロキシプロピルセルロースは、例えば、医薬品の顆粒剤や錠剤などの固形剤に添加される結合剤または成形基剤として、セラミックスを製造するための結合剤として、フィルムやコーティング剤として、または粘度調整剤、分散剤若しくは粘着剤として、用いられている。
ヒドロキシプロピルセルロースは、通常、粒子状にして供給される。ヒドロキシプロピルセルロース粒子の調製法としてスプレードライ法が報告されている。スプレードライ法を用いた場合、目的の粒子を得るために、希薄溶液からの粒子調製が必要であり、生産性の点で問題を有していた。また、特許文献1には、貼付剤の粘着層に用いるための、粒子径が1〜150μmであるヒドロキシプロピルセルロース粒子が開示されている。また、特許文献2や特許文献3には、固形剤に用いるための、乾式レーザー回折法により測定される体積平均粒子径が25μm以下の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粒子が開示されている。特許文献4には、平均粒子径が10〜100μmであり、かつBET法で測定した比表面積が1.0m2/g以上の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを用いた固形剤が開示されている。
特開平6−199660号公報 特開2001−200001号公報 特開2001−322927号公報 特開2008−133258号公報
本発明は、薬物溶出率が良好に制御された、成形性に優れる固形剤、並びに固形剤の製造のために用いる結合剤などとして好適なヒドロキシプロピルセルロースを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の態様を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 ヒドロキシプロポキシ基の含有量が40〜80質量%で、かつ2質量%の水溶液の20℃における粘度が4000mPa・s超10000mPa・s以下であるヒドロキシプロピルセルロース。
〔2〕 前記〔1〕に記載のヒドロキシプロピルセルロースを含有して成る固形剤。
〔3〕 前記〔1〕に記載のヒドロキシプロピルセルロースからなる固形剤の溶出制御剤。
本発明のヒドロキシプロピルセルロースは、直接打錠法によって、薬物溶出率が良好に制御された、成形性に優れる固形剤などを提供することができる。
錠剤からの薬物放出率の経時変化を示す図である。 錠剤からの薬物放出率の経時変化を示す図である。
本発明に係るヒドロキシプロピルセルロースは、2質量%水溶液の20℃における粘度が、4000mPa・s超10000mPa・s以下、好ましくは5000mPa・s以上10000mPa・s以下である。粘度はヒドロキシプロピルセルロースの重合度を表す指標である。粘度が上記のような範囲にあると、薬物徐放性に優れる顆粒剤や錠剤等の固形剤を得ることができる。
本発明に係るヒドロキシプロピルセルロースは、セルロースのグルコース環単位中の−OH基の一部または全部が−O−(CH2−CH(CH3)O)m−Hで表わされる基に置換されたものである。mは1以上の自然数である。本発明に係るヒドロキシプロピルセルロースは、ヒドロキシプロポキシ基の含有量が、40〜80質量%、好ましくは53〜78質量%である。なお、ヒドロキシプロポキシ基の含有量は、USP24(米国薬局方)による方法や、特開2002−207030号公報に記載の方法に準じた方法によって求めることができる。なお、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、メチルセルロースにヒドロキシプロピル基を導入したセルロースエーテルであり、本発明に係るヒドロキシプロピルセルロースと構造が異なる物質である。
本発明に係るヒドロキシプロピルセルロースは、固形剤などの製造に用いる場合には、粒状になったものであることが好ましい。本発明に係る粒状ヒドロキシプロピルセルロースは、その粒度において特に制限されないが、150μm篩を99質量%以上通過する粒度に調整することが好ましい。
また、本発明に係る粒状ヒドロキシプロピルセルロースは、その粒子形状によって特に制限されない。例えば、球状、針状、異形などが挙げられる。粒子形状は、造粒方法によって、調整することができる。なお、粒子形状は走査型電子顕微鏡(例えば、日本電子社製「JSM−7330」)で観察することができる。
本発明に係るヒドロキシプロピルセルロースは、WO2011/065350などに記載の公知の方法に従って製造することができる。具体的には、原料のセルロースに、水酸化ナトリウムを作用させてアルカリセルロースとし、次いでアルカリセルロースとプロピレンオキサイドとを置換反応させることによって得られる。置換反応の後、反応液に、酢酸や塩酸などの酸を加えて水酸化ナトリウムを中和し、次いで精製することができる。
本発明のヒドロキシプロピルセルロースは、顆粒剤や錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)などの固形剤に添加される結合剤や成形基剤として、セラミックスを製造するための結合剤として、フィルムやコーティング剤として、その他、粘度調整剤、分散剤、粘着剤などとして用いることができる。これらのうち、本発明のヒドロキシプロピルセルロースは、顆粒剤や錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)などの固形剤に用いることが好ましく、乾式直接打錠法によって得られる固形剤に用いることが特に好ましい。
本発明の固形剤は、本発明のヒドロキシプロピルセルロースを含有して成るものである。本発明の固形剤においてヒドロキシプロピルセルロースは主に結合剤または徐放化剤(溶出制御剤)としての機能を持つものとして含有させられる。本発明の固形剤に含有させることができるヒドロキシプロピルセルロースの量は、特に制限されないが、固形剤中に、好ましくは0.5〜50質量%、より好ましくは1〜40質量%である。
本発明において固形剤は、顆粒剤、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)などのことであり、好ましくは錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)である。通常、固形剤には、薬効成分としての主薬が含まれている。
主薬としては、医薬、農薬、健康食品用成分などが挙げられる。医薬としては、例えば、鎮痛剤、解熱鎮痛剤、頭痛治療剤、鎮咳剤、去痰剤、鎮静剤、鎮けい剤、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、抗プラスミン剤、気管支拡張剤、喘息治療剤、糖尿病治療剤、肝疾患治療剤、潰瘍治療剤、胃炎治療剤、健胃消化剤、消化管運動賦活剤、高血圧治療剤、狭心症治療剤、血圧降下剤、低血圧治療剤、高脂血症治療剤、ホルモン剤、抗生物質、抗ウイルス剤、サルファ剤、抗炎症剤、精神神経用剤、眼圧降下剤、制吐剤、止瀉薬、痛風治療剤、不整脈治療剤、血管収縮剤、消化剤、睡眠又は催眠導入(誘導)剤、交感神経遮断剤、貧血治療剤、抗てんかん剤、抗めまい剤、平行傷害治療剤、結核治療剤、ビタミン欠乏症治療剤、痴呆治療剤、尿失禁治療剤、鎮うん剤、口内殺菌剤、寄生虫駆除剤、ビタミン剤、アミノ酸類、ミネラル類などが挙げられる。医薬成分のうち、一般に生薬成分は、打錠成形性が悪いものが多いため、本発明の固形剤を適用するのが好ましい。
農薬としては、例えば、抗菌剤、抗ウイルス剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺虫剤、殺線虫剤、殺鼠剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料、薬害軽減剤などが挙げられる。
健康食品用成分としては、健康増強を目的のために配合する成分であれば限定されないが、例えば、青汁粉末、アグリコン、アガリクス、アシュワガンダ、アスタキサンチン、アセロラ、アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン、シスチン、チロシン、アルギニン、アラニン、アスパラギン酸、海藻粉末、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン等)、アルギン酸、いちょう葉エキス、イワシペプチド、ウコン、ウロン酸、エキナセア、エゾウコギ、オリゴ糖、オレイン酸、核タンパク、カツオブシペプチド、カテキン、カリウム、カルシウム、カロチノイド、ガルシニア、L一カルニチン、キトサン、共役リノール酸、キダチアロエ、ギムネマシルベスタエキス、クエン酸、クミスクチン、グリセリド、グリセノール、グルカゴン、グルタミン、グルコサミン、L一グルタミン、クロレラ、クランベリーエキス、キャッツクロー、ゲルマニウム、酵素、高麗人参エキス、コエンザイムQIO、コラーゲン、コラーゲンペプチド、コリウスフォルスコリン、コンドロイチン、サイリウムハスク末、サンザシエキス、サポニン、脂質、L一シスチン、シソエキス、シトリマックス、脂肪酸、植物ステロール、種子エキス、スピルリナ、スクワレン、セイヨウシロヤナギ、セラミド、セレン、セントジョーンズワートエキス、大豆インフラボン、大豆サポニン、大豆ペプチド、大豆レシチン、単糖、タンパク質、チェストツリーエキス、鉄、銅、ドコサヘキサエン酸、トコトリエノール、納豆キナーゼ、納豆菌培養エキス、ナイアシンナトリウム、ニコチン酸、二糖、乳酸菌、ニンニク、ノコギリヤシ、発芽米、ハトムギエキス、ハーブエキス、バレリヤンエキス、パントテン酸、ヒアルロン酸、ビオチン、ピコリン酸クロム、ビタミンA、A2ビタミンB1、B2、B6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ヒドロキシチロソール、ビフィズス菌、ビール酵母、フラクトオリゴ糖、フラボノイド、ブッチャーズブルームエキス、ブラックコホシュ、ブルーベリー、プルーンエキス、プロアントシアニジン、プロテイン、プロポリス、ブロメライン、プロバイオティクス、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、β一カロチン、ペプチド、ベニバナエキス、マイタケエキス、マカエキス、マグネシウム、マリアアザミ、マンガン、ミトコンドリア、ミネラル、ムコ多糖、メラトニン、メシマコブ、メリロートエキス末、モリブデン、野菜粉末、葉酸、ラクトース、リコピン、リノール酸、リポ酸、燐(リン)、ルテイン、レシチン、ロズマリン酸、ローヤルゼリー、DHA、EPA等が挙げられる。
本発明に係る固形剤には、本発明のヒドロキシプロピルセルロース以外に、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、徐放化剤、基剤、着色剤、pH調整剤、pH緩衝剤、界面活性剤、安定化剤、酸味料、香料、流動化剤、清涼化剤、甘味料、旨み成分、甘味増強剤などの添加剤を必要に応じて含有させることができる。
賦形剤としては、例えば、オリゴ糖(例えば、ラクトース)、糖類、スターチ、加工デンプン、糖アルコール(例えば、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール)、無機塩、硫酸カルシウム、アルミニウムおよびマグネシウムシリケート錯体および酸化物等が挙げられる。無機塩の賦形剤の例は、第二リン酸カルシウム二水和物のようなリン酸塩または硫酸塩等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、ポビドン、ラクトース、スターチ、加工デンプン、糖類、アラビアゴム、トラガントゴム、グアーガム、ペクチン、ワックス系結合剤、微結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、コポリビドン、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム、コーンスターチ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク、カルナウバロウ、硬化植物油、ミネラルオイル、ポリエチレングリコール、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル(例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ベヘニン酸、エルカ酸)等が挙げられる。
徐放化剤としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子等が挙げられる。
基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤等が挙げられる。
糖衣基剤としては、例えば、白糖、タルク、沈降炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、プルラン等が挙げられる。
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリビニルアルコール−アクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、マクロゴールなどの合成高分子;プルランなどの多糖類等が挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポリマーLD、メタアクリル酸コポリマーSなどのアクリル酸誘導体;セラックなどの天然物等が挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・共重合体乳濁液などのアクリル酸誘導体等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号等の食用色素、食用レーキ色素、三二酸化鉄等が挙げられる。
pH調整剤としては、製剤技術の分野で通常使用されるものであれば使用でき、例えば、塩酸、硫酸、臭化水素酸、リン酸などの無機酸、酢酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、シュウ酸、乳酸、グルタル酸、サリチル酸、酒石酸などの有機酸、またはこれらの塩等が挙げられる。
pH緩衝剤としては、アミン系緩衝剤および炭酸塩系緩衝剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、硬化油、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシポロピレン(30)グリコールなどが挙げられる。
安定化剤としては、トコフェロール、エデト酸四ナトリウム、ニコチン酸アミド、シクロデキストリン類等が挙げられる。
酸味料としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
香料としては、ストロベリーを含む種々の果実香料並びにヨーグルト香料、レモン油、オレンジ油、メントール等が挙げられる。
流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、タルク等が挙げられる。
清涼化剤としては、メントール、カンフル及びボルネオールなどのテルペン系化合物(モノテルペンアルコールなど)等が挙げられる。
甘味料としては、人工および天然甘味料、例えばアスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、糖の甘味料(例えば、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、デキストロース、スクロース、マルトース、部分加水分解デンプン(例えば、マルチトールのシロップ)、粉あめ(corn syrup solid))、および糖アルコール(例えばソルビトール、キシリトール、マンニトール、グリセリン)ならびに、それらの組み合わせが挙げられる。
旨み成分としては、グルタミン酸、イノシン酸又はその塩等が挙げられる。
甘味増強剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、有機酸塩及びリン酸塩等が挙げられる。
固形剤の製造方法は特に制限されない。例えば、主薬に賦形剤や崩壊剤などを添加混合し、これに結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース微粒子)を捏和し、顆粒機等で造粒し、次いで乾燥、整粒し、これにステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を混合して、この混合物を打錠する方法(湿式顆粒打錠法、乾式顆粒打錠法);主薬、賦形剤および基材(ヒドロキシプロピルセルロース微粒子)を混合し、これに滑沢剤を混合して、その混合物を打錠する方法(乾式直接打錠法);などが挙げられる。これらのうち、本発明は、乾式直接打錠法や乾式顆粒打錠法が好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、これらの実施例および比較例は、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
実施例1
粒状ヒドロキシプロピルセルロース(150μm篩を99質量%以上通過する粒度、2質量%水溶液の20℃における粘度8100mPa・s、ヒドロキシプロポキシ基の含有量64.0質量%)30質量部、テオフィリン(白鳥製薬社製 theophylline)50質量部、セルロース(CEOLUS PH101 旭化成社製)19質量部、およびシリカ(Sylisia350 富士シリシア化学社製)0.5質量部を3分間乾式混合して、混合粉末を得た。これにステアリン酸マグネシウム0.5質量部を加えて30分間乾式混合して原料粉末を得た。
小型回転式錠剤機(VELA5 0312SS2MZ、菊水製作所社製)を用いて、打錠圧10kNで打錠して錠剤(錠剤質量200mg、直径8mm)を得た。
比較例1
実施例1で用いた粒状ヒドロキシプロピルセルロースを粒状ヒドロキシプロピルセルロース(150μm篩を99質量%以上通過する粒度、2質量%水溶液の20℃における粘度1695mPa・s、ヒドロキシプロポキシ基の含有量65.0質量%、)に変えた以外は実施例1と同じ方法で錠剤を得た。
比較例2
実施例1で用いた粒状ヒドロキシプロピルセルロースを粒状ヒドロキシプロピルセルロース(150μm篩を99質量%以上通過する粒度、2質量%水溶液の20℃における粘度3100mPa・s、ヒドロキシプロポキシ基の含有量65.2質量%)に変えた以外は実施例1と同じ方法で錠剤を得た。
比較例3
実施例1で用いた粒状ヒドロキシプロピルセルロースを粒状ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業社製:Metolose 90H-4000SR;50%粒子径90μm;2質量%水溶液の20℃における粘度4040mPa・s)に変えた以外は実施例1と同じ方法で錠剤を得た。
比較例4
実施例1で用いた粒状ヒドロキシプロピルセルロースを粒状ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業社製:Metolose 90H-100000SR;50%粒子径95μm;2質量%水溶液の20℃における粘度90200mPa・s)に変えた以外は実施例1と同じ方法で錠剤を得た。
得られた錠剤の薬剤溶出率を、JP XV パドル法に従って、パドル回転数100rpm、純水900ml、37℃の条件で測定した。なお、テオフィリンの濃度は吸光度(271nm)から求めた。結果を図1および図2に示す。
図1からわかるように、本発明のヒドロキシプロピルセルロースを用いて得られる錠剤は、比較例1や比較例2のヒドロキシプロピルセルロースを用いて得られる錠剤に比して、10時間以上経過後における薬物の溶出率の増加が緩やかである。
また、図2からわかるように、本発明のヒドロキシプロピルセルロースと同程度またはそれより高い粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて得られる錠剤は、本発明のヒドロキシプロピルセルロースを用いて得られる錠剤に比して、薬物の溶出率の増加が急である。なお、溶出開始初期は錠剤の表面からの溶出が主であるので、本発明のヒドロキシプロピルセルロースを用いて得られる錠剤と、従来のヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて得られる錠剤とは、溶出率の増加が同程度である。

Claims (3)

  1. ヒドロキシプロポキシ基の含有量が40〜80質量%で、かつ2質量%の水溶液の20℃における粘度が4000mPa・s超10000mPa・s以下であるヒドロキシプロピルセルロース。
  2. 請求項1に記載のヒドロキシプロピルセルロースを含有して成る固形剤。
  3. 請求項1に記載のヒドロキシプロピルセルロースからなる固形剤の溶出制御剤。
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