JPH0248525A - 消化性潰瘍治療剤 - Google Patents

消化性潰瘍治療剤

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JPH0248525A
JPH0248525A JP19879488A JP19879488A JPH0248525A JP H0248525 A JPH0248525 A JP H0248525A JP 19879488 A JP19879488 A JP 19879488A JP 19879488 A JP19879488 A JP 19879488A JP H0248525 A JPH0248525 A JP H0248525A
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tocopheryl retinoate
hydroxypropyl cellulose
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栗原 昌昭
Keiichiro Ota
太田 敬一郎
Noboru Aoki
登 青木
Shigeo Kawase
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は有効成分としてトコフェリルレチノエートを含
有する消化性潰瘍治療剤に係り、詳細には、有効成分と
してトコフェリルレチニエートを含有し、更に高粘性ヒ
ドロキシプロピルセルロースを配合してなる消化性潰瘍
治療剤に関する。
本発明はまた、有効成分としてトコフェリルレチノエー
トを含有する製剤に高粘性ヒドロキシプロビルセルロー
スを配合することにより、有効成分であるトコフェリル
レチノコートの胃壁粘膜への付着滞留性をコントロール
した消化性潰瘍治療剤、ならびに有効成分の吸収をコン
トロールする方法にも関する。
(従来の技術およびその問題点) α−トコフェロールビタミンA酸エステルであるトコフ
ェリルレチノエートは、皮膚劣化防止作用を有し、また
粘膜防御因子増強作用に基づく潰瘍治療作用を有する化
合物として公知化合物である。このトコフェリルレチノ
エートは室温下においては樹脂状物質として存在する非
常に粘稠性の高い化合物であり、この化合物の製剤化と
しては、製剤学的に許容される粘着剤(例えば無水ケイ
酸)に吸着させて粉末化するが、あるいはスプレードラ
イ法にて粉末化したのち、錠剤あるいは硬カプセル剤と
するか、または適当な浦と混合溶解したのち軟カプセル
充填するソフトカプセル剤が提案されている。しかしな
がらこれら製剤にあっては、該製剤を経口投与した場合
に有効成分であるトコフェリルレチノエートの胃内滞留
性がそれ程良くな(、したがってトコフェリルレチノエ
ートが本来的に所有する粘膜防御因子増強作用が有効に
発揮されないといった問題点が生じていた。特にトコフ
ェリルレチノエートの如き粘膜保護・肉芽形成促進作用
を有する粘膜防御因子増強型の薬物がその生理活性を有
効に発揮するためには、経口投与された場合該薬物が消
化管の潰瘍面に長時間接触維持されることが必要とされ
、また長期間投与する場合、薬物を潰瘍面に選択的に接
触させることによって投与量を削減することが望ましい
とされている。しかしながら消化管は常にその嬬動運動
によって流動性に富み、薬物単独の投与によっては、そ
の本来の生理活性を十分に発揮することは困難であった
ところで最近、非経口あるいは非注射の薬物の局所投与
における生物学的利用能(バイオアベイラビリティ−)
を薬物の放出制御の面から検討する研究が種々行なわれ
、新たな剤形開発のアプローチが積極的になされて来て
いる。これら研究は、固形薬剤の溶解性に関する速度論
的研究に端を発し、高分子マトリックスからの薬物放出
に関する研究がベースとなっており、その結果薬物送達
システム(ドラッグデリバリ−システム)のなかで全く
新たな分野として粘膜付着性製剤が登場するに至ってい
る。
そこで本発明者らは、この粘膜付着性に基づ°く薬物の
放出制御をトコフェリルレチノエートに応用し、生体粘
膜、特に消化管の潰瘍部位にトコフェリルレチノエート
を選択的に付着・滞留させてやれば、該トコフェリルレ
チノエートが所有する粘膜保護・肉芽形成促進作用がい
かんなく発揮され、目的とする潰瘍治療が出来得るもの
と考え鋭意検討した。その結果、高粘性のヒドロキシプ
ロピルセルロースが生体粘膜に良好に付着することを見
出し、該ヒドロキシプロピルセルロースをトコフェリル
レチノエートを有効成分として含有する製剤に配合処方
してやれば、経口投与において活性成分であるトコフェ
リルレチノエート自体が消化管粘膜に良好に付着され、
しかも消化管潰瘍部位に選択的に残存し、正常粘膜に比
べて高い濃度が長時間に渡って維持されることを確認し
、本発明を完成させるに至った。
(発明の構成) すなわち本発明は; 有効成分としてトコフェリルレチノエートを含有し、高
粘性ヒドロキシプロピルセルロースを、製剤全重量を基
準として2ないし50重1%配合してなる消化性潰瘍治
療剤に関し、その態様において本発明はまた、有効成分
としてトコフェリルレチノエートを含有する製剤に、更
に高粘性ヒドロキシプロピルセルロースを配合し、有効
成分であるトコフェリルレチノエートの胃壁粘膜への付
着滞留をコントロールする治療剤にも関する。
更に本発明は高粘性ヒドロキシプロピルセルロースの特
異性より、有効成分としてトコフェリルレチノエートを
含有する製剤に更に高粘性ヒドロキシプロピルセルロー
スを配合し、有効成分であるトコフェリルレチノエート
の吸収をコントロールする方法を提供するものでもある
(作用) 上記する如く、本発明は、基本的には粘膜保護・肉芽形
成促進作用を有するトコフェリルレチノエートを活性成
分として含有する製剤に高粘性ヒドロキシプロピルセル
ロースを配合処方することによって、該成分が胃壁粘膜
付着性特に潰瘍部位付着を選択的に維持させるようにし
た消化性潰瘍治療剤を提供するものである。
ところで、高分子物質を用いる各種薬剤の生体粘膜への
付着についてはこれまでいくつかの検討がなされている
。たとえばその1つとしてカルボキシビニルポリマー(
カーボポール)を用いる粘膜付着性製剤が提案されてお
り、子宮粘膜あるいは口腔粘膜等の局所粘膜表面に接触
投与することによる薬物送達システムに利用されている
[ケミカルファーマシューティカルブレチン(Chem
、 Pharm、Bull)28.1125(1980
)、、同30.980(1982)]。しかしながらか
かる粘膜付着性製剤は、局所粘膜表面に直接接触し投与
するものであり、流動性の高い消化管内で所望の粘膜付
着性が得られるか否かは詳細に検討されていない。
また、特開昭61−233632号公報には、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース等の水溶性高分子と油との
配合処方により薬物の消化管内移動を制御する薬剤が報
告されている。該製剤は、消化管粘膜への付着によって
薬物の消化管吸収を向上させることを目的としており、
本発明と基本的思想は同一であるが、この製剤にあって
は、含有される薬物が消化管粘膜において直接的に作用
され、治療効果を発揮する目的で実施するものではない
したがって、本発明が意図する消化管の特に潰瘍部位へ
のトコフェリルレチノエートの付着の選択的な持続化が
必ずしも得られるか否かは判明しない。
これに対し本発明の治療剤は、有効成分としてトコフェ
リルレチノエートを含有する製剤に特定の高粘性ヒドロ
キシプロピルセルロースを配合しり場合に、該ヒドロキ
シプロピルセルロースが消化管内においてゲル化し、そ
の結果胃壁粘膜、特に潰瘍部位にトコフェリルレチノエ
ートが付着滞留し、有効に粘膜保護・肉芽形成促進作用
が発揮されるものである。
この本発明で配合される高粘性ヒドロキシプロピルセル
ロースは、25℃におけるその2%水溶液の粘度がt、
 oooないし10.000センチポイズを有するもの
である場合に特に良好なゲル化を発揮し、有効成分であ
るトコフェリルレチノエートを胃壁粘膜に付着・滞留さ
せることが判明したが、そのなかでも、該粘度が4.0
00ないし6.500センチポイズである場合がより好
ましく良好な結果を与えるものである。このような高粘
性ヒドロキシプロピルセルロースとしては、例えばKL
UCEL−MF■(パーキュレス社)ヒドロキシプロピ
ルセルロースTYpe−11■(日本曹達(掬)等を挙
げることができる。
上記する高粘性ヒドロキシプロピルセルロースは、通常
製剤掌上使用される低粘性ヒドロキシプロピルセルロー
スが結合剤として使用され、ゲル化能力を発揮し得ない
点でその性質を異にするものといえる。
本発明の治療剤における高粘性ヒドロキシプロピルセル
ロースの配合量は、該治療剤に含有させる有効成分であ
るトコフェリルレチノエート量あるいは他の製剤配合成
分により、−概に限定し得ないが、通常、製剤全重量を
基準として2ないし50重量%、好ましくは10〜40
重】%、より好ましくは20〜30重〕%でありこの配
合量て目的とするトコフェリルレチノエートの胃壁粘膜
への付着滞留が発揮されることが判明した。
本発明の治療剤は、有効成分としてトコフェリルレチノ
エートを含有する製剤に、上記高粘性ヒドロキシプロピ
ルセルロースを配合することによって、調製することが
できる。
この場合におけるトコフェリルレチノエートを含有する
製剤は、トコフェリルレチノエートが高粘稠性の油状物
であるため、あらかじめ吸着剤に吸着させ粉末製剤とし
たものが好ましく使用される。吸着剤としては、製剤学
的に一般に用いられるもののなかから任意に組合せ使用
され、たとえばケイ酸類、セルロース類、デンプン類等
を挙げることができるが、なかでもケイ酸類より具体的
には軽質無水ケイ酸が好ましく使用される。本発明の実
施にあたって、当該吸着剤の使用は必ずしも必須なもの
とはいえず、製剤学的に許容される製剤形態を自由に選
択することができることはいうまでもない。しかしなが
ら、上記する高粘性ヒドロキシプロピルセルロースを配
合し、本発明が目的とする消化性潰瘍治療剤を種々の剤
形の製剤とするためには、トコフェリルレチノエートを
含有する製剤自体は粉末化しておくことが好ましいこと
が判明した。
本発明のトコフェリルレチノエートを含有する消化性潰
瘍治療剤には、あらかじめ、あるいは高粘性のヒドロキ
シプロピルセルロースを配合する際に、製剤上許容され
る賦形剤、崩壊剤、保存剤、安定化剤、着色剤、矯味剤
、矯臭剤、溶解補助剤、懸濁化剤、流動化剤、緩衝剤、
pH調整剤等を添加して通常の方法に従って顆粒剤、細
粒剤、錠剤、カプセル剤、散剤等の形態にある治療剤と
することができる。
かかる賦形剤としては、例えばリン酸水素カルシウム、
乳糖、砂糖、デンプン、微結晶セルロース、ヒドロキシ
プロピルスターチ、乳酸カルシウム等が挙げられ;結合
剤としては、例えばアラビアゴム、ゼラチン、トラガン
ト、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、プレゲラチナイズドスターチ、ポ
リビニルピロリドン等;吸着剤としては、例えば無水ケ
イ酸、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸
アルミ等;滑択剤としては、例えばステアリン酸マグネ
シウム、タルク、無水ケイ酸、硬化植物油導;溶解補助
剤としては、例えばポリエチレングリコール、ソルビタ
ンモノオレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラ
ウリル硫酸ナトリウム等;崩壊剤としては、例えばカル
ボキシメチルセルロース・カルシウム、架橋カルボキシ
メチルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロース・
ナトリウム、゛低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
、ポリビニルポリピロリドン、デンプングリコール酸ナ
トリウム、部分α化デンプン、その低加工デンプン等を
挙げることができる。なお、本発明の治療剤を錠剤とす
る場合には常法に従ってコーティングしてもよい。
(実施例) 以下に本発明を、付着性試験ならびに製剤例にて更に詳
細に説明する。
吸着剤として軽質無水ケイ酸を選択し、そこへトコフェ
リルレチノエートを吸着させ、トコフェリルレチノエー
トを含有する製剤とし、更に第1表に記載するそれぞれ
粘性の異なる3種のヒドロキシプロピルセルロースを配
合し、トコフェリルレチノエートを含有する治療剤を得
、これらのビスキングフィルムへの付着性を調べた。
なお、各サンプルの基本的処方は以下のとおりである。
トリフェリルレチノエート    1096吸着剤(軽
質無水ケイ酸)80% [5yloid−200■] ヒ゛ロ ジプロピルセルロース  10%全    量
           100%サンプルの調製は以下
の方法に従って行なった。すなわち、トコフェリルレチ
ノエートをアセトンに溶解し、この溶液に吸着剤を加え
混合したのちアセトンを蒸発させ、トコフエリルレチノ
エトを含有する製剤を作った。次いでこの製剤を用い、
第1表に記載の各種ヒドロキシプロピルセルロースを混
合し、それぞれ粘度の異なるヒドロキシプロピルセルロ
ースを配合したサンプルを調整した。付着性試験として
、各サンプルをそれぞれ50II1g秤量し、ビスキン
グフィルム(2,5x 3.2cm)上へ広げ、純水0
.25m1を添加して10分間放置した。崩壊試験用バ
スケットにフィルムをつるし、各試験液中15ストロ一
ク/分で振とうし、サンプルが崩壊し、全量がフィルム
から溶解又は脱落するまでの時間を求めた。
五里二 その結果を第1表にまとめた。
第1表 上記結果より、ヒドロキシプロピルセルロースのうち高
粘性のKLUCEL −MF■がもっともビスキングフ
ィルムに対する付着性が優れており、次いでRPC−H
■が好結果を与えていることが判明する。これに対し、
粘度が8 cpsである低粘性のヒドロキシプロピルセ
ルロースである RPC−L■(日本曹達■)は、すみ
やかに崩壊してしまい、フィルムへの付着性が認められ
ない。この本実験で行なった湿潤ビスキングフィルムへ
の付着性の差は、これまでにイヌの消化管粘膜に対する
付着性の差と相関関係にあることがin 5ituの実
験によって確認されている。このことから判断すると、
トコフェリルレチノエートを含有する製剤に高粘性のヒ
ドロキシプロピルセルロースを配合することによって、
消化管粘膜に対する付着性を得ることができ、なかでも
KLUCEL −MF■を配合することによって、特に
優れた付着性を得ることができることが理解される。
区4且ユ;マウス     への 前記試験例1において高粘性ヒドロキシルプロピルセル
ロースを配合することにより、製剤の消化管粘膜への付
着性が増大されることがin vitr。
の実験で確認された′ので、動物摘出胃内壁粘膜への付
着性が現実に達成されているか否かを以下の試験で検討
した。
左虚二 体重210〜220gのWister系雄性ラットを用
い、マウスの摘出前を洗浄し、胃内容物を除去した。
この摘出前を開いて内壁面を上にしてスライドグラス上
に固定した。下記処方に基づ(サンプルをそれぞれ20
mg秤量し、胃内壁上に均一に広げ、更に純水0.2m
lを添加して20分間放置した。このように処理した摘
出前をスライドグラスに固定したまま崩壊試験用バスケ
ットにつるし、純水(37°C)中、15ストロ一ク/
分で10分間振とうし、胃内壁への残存付着率を求めた
なお残存付着率は、サンプル中に配合した色素(Blu
e Dye# 1 )の残存率で求めた。
サンプル処方は以下のとおりである。
サンプルNo、1(色素−吸着剤−高粘性ヒドロキシプ
ロピルセルロース処方) 色 素: Blue Dye #1        1
%吸着剤;軽質無水ケイ酸        40%(S
yloid −2669) 高粘性ヒドロキシプロピルセルロース:59%KLUC
EL −MF。
サンプルNo、2(色素−吸着剤処方)色  素: B
lue  Dye  #1吸着剤:メタケイ酸アルミン
酸 マグネシウム Nen5ilin−UFL2■ 全     ユ 1% 99% 100% 結」し上 その結果を第2表にまとめた。
第2表 本試験のサンプルN002に配合されているNeu−s
ilin −UFL2■は、一般にメタケイ酸アルミン
酸マグネシウムと呼ばれており、サンプルNo、1で配
合されている軽質無水ケイ酸である5yloid・26
6■と同様に、製剤掌上吸着剤として用いられるもので
あるが、これ以外に、胃壁粘膜への付着性を有すること
も知られている。しかし、本試験の結果から判明するよ
うに、当該Neusilin・UFL2■を配合したサ
ンプルNo、 2においては、10分後の色素が溶出し
、その残存がわずかに15%にとどまり、必ずしも胃壁
粘膜への付着性が得られないのに対し、高粘性ヒドロキ
シプロピルセルロースであるKLUCEL −MF■を
配合したサンプルNo、 1からは、色素の溶出かまっ
た(認められなかった。
この事実から判断すると、試験例1において、ビスキン
グフィルムに対して良好な付着性が認められたKLUC
EL −MF■の配合剤が、マウスの胃内壁粘膜に対し
て、きわめて優れた付着性を示すことが明白となる。
酢酸潰瘍ラットを用いて、トコフエリルレチノ工−トを
含有する以下の製剤を経口投与し、トコフェリルレチノ
エートの胃内壁粘膜への付着について調べた。
ラットの胃潰瘍の作り方は、Takagiらの方法[J
apan、J、Pharmacol、 18(9) 1
968]に準じて行なった。1群15匹のSD系ラット
を麻酔下に開腹し、胃の漿膜下に15%酢酸を注入した
。手術4日後、各処方のサンプルを経口投与した。一定
時聞役開腹し、胃の内壁粘膜の潰瘍部位と正常部位とを
それぞれパンチアウト(φ= 10mm)により採取し
、ホモジナイズしてトコフェリルレチノエートの定量分
析をHP L Cにて行ない、その潰瘍部位への吸着量
と正常部位へのトコフェリルレチノエートの吸着1を求
めた。
サンプル処方は以下のとおりである。このうちサンプル
No、 3は吸着剤として軽質無水ケイ酸を用い、そこ
へ高粘性のヒドロキシプロピルセルロスを配合した本発
明の治療剤であり、サンプルNo、 4およびNo、 
5はヒドキシプロピルセルロースを用いない対照サンプ
ルである。
サンプルNo、4(対照処方) トコフェリルレチノエート    100 mg軽質無
水ケイ酸(Syloid ・266■) 100 mg
ポリビニルピロリドン      100 mgサンプ
ルNo、5(対照処方) トコフェリルレチノエート ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 (IICO−60[F]) 1 % 1 % サンプルNo、3(本発明処方) トコフェリルレチノエート100 mg軽質無水ケイ酸
(Syloid ・266■) 100 mgヒドロキ
シプロピルセルロース KLUCEL−MF@          100 m
全     量              300 
 mg全     量 100 % 結」し上 その結果を第3表にまとめた。
(ノビ1);二重よ−づ辷・衣])− 第3表 以上の結果より判明する如くサンプルNo、 4および
No、 5は共に潰瘍部位と正常部位で6時間めにはト
コフェリルレチノエート(生薬)の胃壁への付着量が減
少している。しかしながら高粘性ヒドロキシプロピルセ
ルロースを含有した本発明処方であるサンプルNo、 
3は3時間め以降潰瘍部位の付着主薬量の減少が目立た
なくなった。一方正常部位はサンプルNo、 4および
No、 5と同様時間と共に生薬付着量が減少した。こ
の結果、本発明処方であるサンプルNo、 3はサンプ
ルNo、 4およびNo、 5と異なり、正常部位に比
較し、潰瘍部位への生薬吸着lの方が著しく増加してい
る点に特徴がある。その点から判断すると高粘性ヒドロ
キシプロピルセルロースの添加は、トコフェリルレチノ
エートを特に潰瘍部位に長時間保持できることが判明す
る。
製J匪!L1」〜散剤 トコフェリルレチノエート        io g軽
質無水ケイ酸(Syloid ・266■)    1
0 g高粘性ヒドロキシプロピルセルロース  10 
gKLUCEL −MF■ 全    量               30  
g(トコフェリルレチノエート 100mg/300m
g製剤)トコフェリルレチノエート10gをアセトンに
溶解し、これに5yloid ・266 @Logを混
合する。アセトンを蒸発した後、乳鉢で粉砕し20メツ
シユ篩にて篩過しさらにKLUCEL −MF@ Lo
gを混合した。
製剤例2:lLjLM トコフェリルレチノエート 軽質無水ケイ酸(Syloid 266■)低置換ヒド
ロキシプロピルセルロース デンプン 軽質無水ケイ酸 ステアリン酸マグネシウム 高粘度性ヒドロキシプロピリセルロースio、 0g 10、0g 6.4g 12、0g 1.0g 0.6g 10、0g トコフェリルレチノエート10gをアセトンに溶解し、
これに軽質無水ケイ酸10gを混合する。アセトンを蒸
発した後、乳鉢で粉砕し、42メツシユ篩にて篩過し、
更に低置換ヒドロキシプロピルセルロース6.4gデン
プン12g1軽質無水ケイ酸1gステアリン酸マグネシ
ウム0.6gを混合しローラーコンパクタ−にて乾式造
粒する。造粒物をロールグラニユレータ−にて粉砕し、
32メツシユと80メツシユ篩にて篩過した。この物を
あらかじめ32メツシユと80メツシユ篩にて篩過した
高粘性ヒドロキシプロピルセルロース10gと混合し、
細粒剤を得た。
製済目引旦:左夕ヨLり剤 トコフェリルレチノエート 軽質無水ケイ酸(Syloid・266■)カルボキシ
メチルセルロース・ カルシウム デンプン 軽質無水ケイ酸 ステアリン酸マグネシウム アカシア末 デンプン ステアリン酸マグネシウム 高粘性ヒドロキシプロピルセルロース KLUCEL −MF■ 全    量 0g 10g g g g g 1.5g 4.3g 0.2g g 0g トコフェリルレチノエート10gをアセトンに溶解し、
これを軽質無水ケイ酸10gに混合する。アセトンを蒸
発した後、乳鉢で粉砕し、42メツシユ篩にて篩過し、
更にデシ124g1軽質無水ケイ酸1g1ステアリン酸
マグネシウム1g1アカシア末1.5gを加え、ローラ
ーコンパクタ−にて乾式造粒し、後にロールグラニユレ
ータ−にて粉砕整粒した。これに高粘性ヒドロキシプロ
ピルセルロース3g1デンプン4.3g、ステアリン酸
マグネシウム0.2gを加え混合し、この物をカプセル
に200mg充填した。
(発明の効果) 本発明が提供するトコフェリルレチノエートを有効成分
として含有する消化性潰瘍治療剤は、経口投与において
、治療剤自体が消化管粘膜に付着され、特に有効成分で
あるトコフェリルレチノエートが潰瘍部位に選択的に長
時間維持されるものである。したがって、生理活性成分
であるトコフェリルレチノエートは、潰瘍部位において
長時間高濃度に保たれ、その投与1に対する利用率の向
上が期待される。この効果は、消化性潰瘍に対する維持
療法を行なううえで特に優れた点であり、従来の治療剤
に比べて、投与量、および投与回数を減することができ
、臨床上極めて有用であり、その効果は多大なものとい
える。
特許出願人 日本レダリー株式会社 同  日清製粉株式会社

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有効成分としてトコフェリルレチノエートを含有
    し、高粘性ヒドロキシプロピルセルロースを、製剤全重
    量を基準として2ないし50重量%配合してなる消化性
    潰瘍治療剤。
  2. (2)25℃におけるその2%水溶液の粘度が、1,0
    00ないし10,000センチポイズを有する高粘性ヒ
    ドロキシプロピルセルロースである請求項第1項の治療
    剤。
  3. (3)粘度が4,000ないし6,500センチポイズ
    を有する高粘性ヒドロキシプロピルセルロースである請
    求項第2項の治療剤。
  4. (4)有効成分としてトコフェリルレチノエートを含有
    する製剤に、更に高粘性ヒドロキシプロピルセルロース
    を配合し、有効成分であるトコフェリルレチノエートの
    胃壁粘膜への付着滞留をコントロールする治療剤。
  5. (5)高粘性ヒドロキシプロピルセルロースの配合量が
    、製剤全重量を基準として2ないし50重量%である請
    求項第4項の治療剤。
  6. (6)有効成分としてトコフェリルレチノエートを含有
    する製剤に、更に高粘性ヒドロキシプロピルセルロース
    を配合し、有効成分であるトコフェリルレチノエートの
    吸収をコントロールする方法。
  7. (7)高粘性ヒドロキシプロピルセルロースの配合量が
    、製剤全重量を基準として2ないし50重量%である請
    求項第6項の方法。
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