JP2001196606A - ダイオード - Google Patents

ダイオード

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JP2001196606A
JP2001196606A JP2000002337A JP2000002337A JP2001196606A JP 2001196606 A JP2001196606 A JP 2001196606A JP 2000002337 A JP2000002337 A JP 2000002337A JP 2000002337 A JP2000002337 A JP 2000002337A JP 2001196606 A JP2001196606 A JP 2001196606A
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Noritoshi Hirano
紀利 平野
Katsumi Sato
克己 佐藤
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    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
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    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/86Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable only by variation of the electric current supplied, or only the electric potential applied, to one or more of the electrodes carrying the current to be rectified, amplified, oscillated or switched
    • H01L29/861Diodes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆回復動作時のエネルギー損失量を抑制し、
かつ、逆バイアス電圧の値が大きい場合であっても印加
電圧が振動しにくいダイオードを実現する。 【解決手段】 シリコン等の半導体基板内にN層101
と、P層102とを形成する。そしてさらに、N層10
1のうち逆バイアス電圧印加時の空乏層が及ばない位置
に、カソード電極105に面してカソード側P層103
をも形成する。カソード側P層103を設けることで、
逆回復動作時の逆方向電流の電流密度を増加させること
ができ、ダイオードの抵抗成分の急変を防止し、電圧発
振の発生を抑制することができる。なお、カソード側P
層103の径Wは略400μm以下、カソード面におい
てカソード側P層103の占める面積割合は略2/5以
下に留める。そうすれば、順方向電圧および逆回復動作
時のエネルギー損失量を増大させることなく、かつ、電
圧発振を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、IGBT(Insu
lated Gate Bipolar Transister)やGCT(Gate Comm
utated Turn-off Thyristor)等の高耐圧パワー用半導
体素子に付随して用いられる環流用ダイオードや電圧ク
ランプ用ダイオード等の、高耐圧かつ速やかな逆回復特
性を要求されるダイオードに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来のダイオードの断面構造を
示した図である。このダイオードは、シリコン等の半導
体基板内に形成されたN層501と、N層501に隣接
して形成されたP層502と、P層502の反対側のN
層501に隣接して形成され、N層501よりも不純物
濃度の高いN+層503と、アノード電極504と、カ
ソード電極505とを備えている。なお、N+層503
は、キャリア濃度を増加させてダイオードを薄型化する
ために設けられる。P層502付近ではなくカソード電
極505側に設けられる理由は、空乏化する部分を避け
て効果的にキャリア濃度を増加させるためである。
【0003】さて、電流が順方向に流れているダイオー
ドに対して、外部回路の瞬間的な切り替えによって逆バ
イアス電圧を加えると、電流は0に低下するのみなら
ず、ある期間だけ逆方向に大きな電流が流れてしまう。
これは、ダイオードに蓄積された少数キャリアが移動す
ることから生じる過渡的な現象である。この逆方向電流
は、印加される逆バイアス電圧の値と外部回路のインダ
クタンスの値とをパラメータとする減少率で減少し、P
N接合近傍の過剰キャリアがある濃度以下に減少して空
乏層が形成されるまで継続する。なお、この逆方向電流
に逆バイアス電圧値を乗じて時間積分した値が、逆回復
動作時に消費されるエネルギー損失量である。
【0004】さて、逆回復特性の向上を目的として、N
層501とP層502との境界面に形成されるPN接合
近傍にプロトンの照射等が行われることが多い。これに
よりキャリアの再結合中心が形成され、キャリアのライ
フタイムが短くなるよう制御される。また、半導体基板
全体に対しても重金属の拡散や電子線の照射等が行わ
れ、同様にキャリアのライフタイムが制御される。キャ
リアのライフタイムが短くなれば蓄積される少数キャリ
ア数が減少し、逆方向電流の値を抑制することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のダ
イオードにおいては、PN接合近傍のキャリアのライフ
タイムを短く制御することで逆回復動作時の電流を小さ
くすることができ、エネルギー損失量を抑制することが
できる。
【0006】しかし、逆回復動作時の逆バイアス電圧の
値が大きい場合、ダイオードへの印加電圧が急激に振動
し、周辺の電気機器に誤動作をもたらすようなEMI
(Electro-Magnetic Interference)ノイズを発生させ
やすいという問題がある。この電圧変動は以下のように
して発生すると考えられる。
【0007】すなわち、逆回復動作時のダイオードは、
空乏層の距離と過剰キャリア数とをパラメータとする容
量成分、並びに、印加した逆バイアス電圧の値と漏れ電
流および過剰キャリアの移動による電流の値とをパラメ
ータとする抵抗成分を有する。ダイオードの有するこの
容量成分および抵抗成分に、逆バイアス電圧印加用の外
部回路が有するインダクタンス成分が加わることで、L
CR直列回路が形成される。ダイオードの有する容量成
分および抵抗成分は空乏層の拡大とともに時間的に変化
するが、空乏層が生じることで過剰キャリアの濃度分布
が変化すると特に抵抗成分が急激に増加する。この容量
成分及び抵抗成分の変化によりLCR直列回路の固有振
動条件に達してしまうと、電圧発振が発生するのであ
る。
【0008】また、空乏層がN+層503に到達するこ
とで抵抗成分が急変し、これがトリガーとなって電圧発
振を引き起こすとも考えられる。
【0009】この発明は、上記の課題を解決するために
なされたものであり、逆回復動作時のエネルギー損失量
を抑制し、かつ、逆バイアス電圧の値が大きい場合であ
っても印加電圧が振動しにくいダイオードを実現するも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、第1の主面および前記第1の主面に対向する第2の
主面を有する半導体基板と、前記第1の主面に面して前
記半導体基板内に形成された第1の導電型の第1の半導
体領域と、前記第1の半導体領域に隣接しつつ前記第2
の主面に面して前記半導体基板内に形成された第2の導
電型の第2の半導体領域と、逆バイアス電圧が印加され
たときに前記第1および第2の半導体領域の境界面から
伸展する空乏層の及ばない前記第2の半導体領域内の前
記第2の主面に面した位置に形成された前記第1の導電
型の少なくとも一つの第3の半導体領域と、前記第1の
主面上に形成された第1の電極と、前記第2の主面上に
形成された第2の電極とを備えるダイオードである。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のダイオードであって、前記第2の半導体領域において
前記第1の半導体領域側よりも前記第2の主面側の方が
不純物濃度が高いダイオードである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載のダイオードであって、前記第3の半導
体領域の前記第2の主面に面した部分の径が略400μ
m以下であるダイオードである。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれかに記載のダイオードであって、前記
第3の半導体領域の前記第2の主面に面した部分の面積
の合計が前記第2の主面の面積の略2/5以下であるダ
イオードである。
【0014】請求項5に記載の発明は、第1の主面およ
び前記第1の主面に対向する第2の主面を有する半導体
基板と、前記第1の主面に面して前記半導体基板内に形
成された第1の導電型の第1の半導体領域と、前記第1
の半導体領域に隣接しつつ前記第2の主面に面して前記
半導体基板内に形成された第2の導電型の第2の半導体
領域と、前記第2の主面に面して前記第2の半導体領域
内に形成された前記第1の導電型の少なくとも一つの第
3の半導体領域と、前記第1の主面上に形成された第1
の電極と、前記第2の主面上に形成された第2の電極と
を備え、前記第3の半導体領域の前記第2の主面に面し
た部分の径が略400μm以下であるダイオードであ
る。
【0015】請求項6に記載の発明は、第1の主面およ
び前記第1の主面に対向する第2の主面を有する半導体
基板と、前記第1の主面に面して前記半導体基板内に形
成された第1の導電型の第1の半導体領域と、前記第1
の半導体領域に隣接しつつ前記第2の主面に面して前記
半導体基板内に形成された第2の導電型の第2の半導体
領域と、前記第2の主面に面して前記第2の半導体領域
内に形成された前記第1の導電型の少なくとも一つの第
3の半導体領域と、前記第1の主面上に形成された第1
の電極と、前記第2の主面上に形成された第2の電極と
を備え、前記第3の半導体領域の前記第2の主面に面し
た部分の面積の合計が前記第2の主面の面積の略2/5
以下であるダイオードである。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項5または
請求項6に記載のダイオードであって、前記第2の半導
体領域において前記第1の半導体領域側よりも前記第2
の主面側の方が不純物濃度が高いダイオードである。
【0017】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>本発明に係るダ
イオードは、カソード側のN層のうち空乏層が及ばない
位置に少なくとも一つのP層を設けることにより逆回復
動作時の逆方向電流を増加させ、ダイオードの抵抗成分
の急変を防止し、電圧発振の発生を防ぐものである。
【0018】図1は、この発明の実施の形態1に係るダ
イオードを示す断面図である。このダイオードは、シリ
コン等の半導体基板内に形成されたN層101と、N層
101に隣接して形成されたP層102と、アノード電
極104と、カソード電極105とを備えている。そし
てさらに、N層101のうち逆バイアス電圧印加時にN
層101およびP層102の境界面から伸展する空乏層
が及ばない位置に、カソード電極105に面して形成さ
れたカソード側P層103をも備えている。カソード側
P層103を、N層101のうち逆バイアス電圧印加時
の空乏層が及ばない位置に設ける理由は、空乏層がカソ
ード側P層103にまで到達してダイオードにパンチス
ルー電流が流れ、整流作用を低下させることを防ぐため
である。なお、図2は図1における切断線X−Xにおけ
る断面を上から見た図である。
【0019】このようにN層101の内部にカソード側
P層103を備える構造とすると、逆バイアス電圧の印
加時にはカソード側P層103内の正孔がN層101へ
と注入される。そして、注入された正孔は、N層101
における少数キャリア濃度を高め、N層101において
空乏層が拡大する速度を抑制する作用を有する。見方を
変えればこのことは、逆回復動作時に逆方向電流の電流
密度をある程度増加させ、ダイオードの逆回復動作時の
抵抗成分を低下させているとも言える。
【0020】すなわち、上記のような構造とすれば、ダ
イオードの逆回復動作時の抵抗成分を低下させてLCR
直列回路の固有振動条件に到達しにくくすることがで
き、電圧発振の発生を抑制することができる。
【0021】ただし、N層101の内部にカソード側P
層103を備える構造とすると、ダイオードの順バイア
ス時には、N層101とカソード側P層103との間で
は逆バイアスとなってしまうので、順バイアス時にダイ
オードを動作させるのに必要な順方向電圧が増加してし
まうことが考えられる。
【0022】また、カソード側P層103が設けられる
ことにより、電圧発振の大きさをどの程度抑制できるの
か、についても知る必要がある。さらに、カソード側P
層103によって、逆回復動作時のエネルギー損失量の
値にも影響が出ることが考えられる。
【0023】そこで、本願発明者らは、順方向電圧V
f、逆回復動作時のエネルギー損失量Erecおよび電圧発
振の大きさVP-P(発振の大きさはピークからピークま
での電圧の差とする)のそれぞれとカソード側P層10
3の径Wとの関係についてシミュレーションを行い、定
量的な分析を行った。その結果を示すのが、表1および
図3〜図5である。なお、これらの結果は、カソード側
P層103の径Wが400μmの時の各データを基準と
して、それとの相対比を示したものである。また、カソ
ード側P層103の径Wが0μmの時の各データは、カ
ソード側P層103を有しない従来の構造のダイオード
におけるデータである。
【0024】
【表1】
【0025】まず、順方向電圧Vfについては、径Wが
増加するにしたがって単純増加することが図3から分か
る。ただし、その増加の仕方は、400μm付近以上に
なると勾配が急となっており、その領域では順バイアス
時にダイオードを動作させるために必要となる電圧が大
きいといえる。よって図3からは、順方向電圧Vfの増
加の割合の小さい略400μm以下の値が、カソード側
P層103の径Wとして適当であるといえる。
【0026】また、逆回復動作時のエネルギー損失量E
recについては、径Wが増加するにしたがって減少する
ことが図4から分かる。ただし、その減少傾向は径Wが
300μm程度を超えると増加に転じ、400μm以上
になるとほぼ一定の値で推移する。よって、この図4か
ら判断すれば、エネルギー損失量Erecの値が最も小さ
くなる300μm程度がカソード側P層103の径Wと
して適当である。しかし、従来のダイオード(0μmの
時のデータ)に比べれば、径Wの値の如何にかかわらず
カソード側P層103を設けることでエネルギー損失量
Erecの値は減少しているといえるので、径Wは300
μm付近の値に限られるものではない。
【0027】また、電圧発振の大きさVP-Pについて
は、径Wが増加するにしたがって減少することが図5か
ら分かる。ただし、その減少傾向は、径Wが400μm
程度を超えると鈍り、電圧発振の大きさVP-Pがそれほ
ど大きくは減少しない(なお、図5においては、電圧発
振の大きさVP-Pを対数目盛りで表示している)。この
ことから、カソード側P層103の径Wを400μm程
度またはそれ以上とすることが望ましいと言える。しか
し、従来のダイオード(0μmの時のデータ)に比べれ
ば、径Wの値の如何にかかわらずカソード側P層103
を設けることで電圧発振の大きさVP-Pの値は減少して
おり、特に400μm以下の部分ではその減少の傾向が
著しいことから、径Wは400μm以下の値であっても
充分に電圧発振を抑制できるといえる。
【0028】以上のことを総合的に判断すれば、カソー
ド側P層103の径Wを略400μm以下に設定するこ
とが適当であると言える。
【0029】また、本願発明者らは、順方向電圧Vfお
よび逆回復動作時のエネルギー損失量Erecのそれぞれ
とカソード側P層103のカソード電極面を占める合計
面積の割合との関係についてもシミュレーションを行っ
た。その結果を示すのが、表2および図6である。な
お、これらの結果は、カソード側P層103の面積割合
が37.5%の時の各データを基準として、それとの相
対比を示したものである。
【0030】
【表2】
【0031】順方向電圧Vfについては、面積割合が増
加するにしたがって単純増加することが図6から分か
る。ただし、その増加の仕方は、40%付近以上になる
と勾配が急となっており、その領域では順バイアス時に
ダイオードを動作させるために必要となる電圧が大きい
といえる。よって図6からは、順方向電圧Vfの増加の
割合の小さい略40%(=2/5)以下の値が、カソー
ド側P層103の面積割合として適当であるといえる。
【0032】また、逆回復動作時のエネルギー損失量E
recについては、面積割合が増加するにしたがって減少
することが図6から分かる。よって、この図6から判断
すれば、カソード側P層103の面積割合が大きいほ
ど、エネルギー損失量Erecの値が小さくなり望まし
い。しかし、その減少傾向は面積割合が大きくなればな
るほど緩やかになっていることから、面積割合を必要以
上に大きな値にしなくても、逆回復動作時のエネルギー
損失量Erecを効果的に抑制することができるとも言え
る。
【0033】以上のことを総合的に判断すれば、カソー
ド側P層103のカソード電極面を占める合計面積の割
合を略2/5以下に設定することが適当であると言え
る。
【0034】なお、以上のシミュレーション結果は、カ
ソード側P層103の厚さを略30μmと設定して得ら
れたものである。この30μmという値は、事前に行っ
た耐圧シミュレーションの結果より最適化して得られた
ものである。
【0035】本実施の形態に係るダイオードを用いれ
ば、N層101のうちN層101内に発生する空乏層が
及ばない位置に少なくとも一つのカソード側P層103
を形成しているので、逆回復動作時の逆方向電流の電流
密度を増加させることができ、ダイオードの抵抗成分の
急変を防止し、電圧発振の発生を抑制することができ
る。また、カソード側P層103のカソード電極面に面
した部分の径Wを略400μm以下とすることで、順方
向電圧Vfおよび逆回復動作時のエネルギー損失量Erec
を増大させることなく、かつ、電圧発振を抑制すること
ができる。さらに、カソード側P層103のカソード電
極面に面した部分の面積の合計をカソード電極面の面積
の略2/5以下とすることで、順方向電圧Vfを増大さ
せることなく、かつ、逆回復動作時のエネルギー損失量
Erecを効果的に抑制することができる。
【0036】<実施の形態2>本実施の形態は、実施の
形態1に係るダイオードの変形例である。
【0037】図7は、この発明の実施の形態2に係るダ
イオードを示す図である。なお、図7では実施の形態1
に係るダイオードと同様の機能を有する要素については
同一符号を付している。図7に示すように、本実施の形
態のダイオードでは、N層101のうちカソード電極1
05側に、N層101よりも不純物濃度が高いN+層2
01を設けている。
【0038】本実施の形態に係るダイオードを用いれ
ば、N+層201を設けるので、従来のダイオードにお
けるN+層503を設けた場合と同様に、空乏化する部
分を避けて効果的にキャリア濃度を増加させてダイオー
ドを薄型化することができる。またさらに、キャリア濃
度が増加することから、N+層201とカソード側P層
103との間での逆回復動作時の逆方向電流をより増加
させることができ、ダイオードの抵抗成分の急変と電圧
発振の発生とをより確実に防ぐことができる。
【0039】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、逆バイ
アス電圧が印加されたときに第1および第2の半導体領
域の境界面から伸展する空乏層の及ばない第2の半導体
領域内の第2の主面に面した位置に少なくとも一つの第
3の半導体領域を形成しているので、逆回復動作時の逆
方向電流の電流密度を増加させることができ、ダイオー
ドの抵抗成分の急変を防止し、電圧発振の発生を抑制す
ることができる。
【0040】請求項2に記載の発明によれば、第1の半
導体領域側よりも第2の主面側の方が不純物濃度が高い
ので、空乏化する部分を避けて第2の半導体領域におけ
るキャリア濃度を増加させることができ、ダイオードの
薄型化に資する。さらに、キャリア濃度が増加すること
から、第2の半導体領域と第3の半導体領域との間での
逆回復動作時の逆方向電流をより増加させることがで
き、ダイオードの抵抗成分の急変と電圧発振の発生とを
より確実に防ぐことができる。
【0041】請求項3に記載の発明によれば、第3の半
導体領域の第2の主面に面した部分の径が略400μm
以下であるので、順方向電圧および逆回復動作時のエネ
ルギー損失量を増大させることなく、かつ、電圧発振を
抑制することができる。
【0042】請求項4に記載の発明によれば、第3の半
導体領域の第2の主面に面した部分の面積の合計が第2
の主面の面積の略2/5以下であるので、順方向電圧を
増大させることなく、かつ、逆回復動作時のエネルギー
損失量を効果的に抑制することができる。
【0043】請求項5に記載の発明によれば、第2の主
面に面して第2の半導体領域内に少なくとも一つの第3
の半導体領域を形成しているので、逆回復動作時の逆方
向電流の電流密度を増加させることができ、ダイオード
の抵抗成分の急変を防止し、電圧発振の発生を抑制する
ことができる。また、第3の半導体領域の第2の主面に
面した部分の径が略400μm以下であるので、順方向
電圧および逆回復動作時のエネルギー損失量を増大させ
ることなく、かつ、電圧発振を抑制することができる。
【0044】請求項6に記載の発明によれば、第2の主
面に面して第2の半導体領域内に少なくとも一つの第3
の半導体領域を形成しているので、逆回復動作時の逆方
向電流の電流密度を増加させることができ、ダイオード
の抵抗成分の急変を防止し、電圧発振の発生を抑制する
ことができる。また、第3の半導体領域の第2の主面に
面した部分の面積の合計が第2の主面の面積の略2/5
以下であるので、順方向電圧を増大させることなく、か
つ、逆回復動作時のエネルギー損失量を効果的に抑制す
ることができる。
【0045】請求項7に記載の発明によれば、第1の半
導体領域側よりも第2の主面側の方が不純物濃度が高い
ので、空乏化する部分を避けて第2の半導体領域におけ
るキャリア濃度を増加させることができ、ダイオードの
薄型化に資する。さらに、キャリア濃度が増加すること
から、第2の半導体領域と第3の半導体領域との間での
逆回復動作時の逆方向電流をより増加させることがで
き、ダイオードの抵抗成分の急変と電圧発振の発生とを
より確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るダイオードを示す断面図
である。
【図2】 図1における切断線X−Xにおける断面を上
から見た図である。
【図3】 実施の形態1に係るダイオードの順方向電圧
Vfとカソード側P層103の径Wとの関係についての
シミュレーション結果を示す図である。
【図4】 実施の形態1に係るダイオードの、逆回復動
作時のエネルギー損失量Erecとカソード側P層103
の径Wとの関係についてのシミュレーション結果を示す
図である。
【図5】 実施の形態1に係るダイオードの、電圧発振
の大きさVP-Pとカソード側P層103の径Wとの関係
についてのシミュレーション結果を示す図である。
【図6】 実施の形態1に係るダイオードの、順方向電
圧Vfおよび逆回復動作時のエネルギー損失量Erecとカ
ソード側P層103のカソード電極面を占める合計面積
の割合との関係についてのシミュレーション結果を示す
図である。
【図7】 実施の形態2に係るダイオードを示す断面図
である。
【図8】 従来のダイオードを示す断面図である。
【符号の説明】
101 N層、102 P層、103 カソード側P
層、104 アノード電極、105 カソード電極、2
01 N+層。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の主面および前記第1の主面に対向
    する第2の主面を有する半導体基板と、 前記第1の主面に面して前記半導体基板内に形成された
    第1の導電型の第1の半導体領域と、 前記第1の半導体領域に隣接しつつ前記第2の主面に面
    して前記半導体基板内に形成された第2の導電型の第2
    の半導体領域と、 逆バイアス電圧が印加されたときに前記第1および第2
    の半導体領域の境界面から伸展する空乏層の及ばない前
    記第2の半導体領域内の前記第2の主面に面した位置に
    形成された前記第1の導電型の少なくとも一つの第3の
    半導体領域と、 前記第1の主面上に形成された第1の電極と、 前記第2の主面上に形成された第2の電極とを備えるダ
    イオード。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のダイオードであって、 前記第2の半導体領域において前記第1の半導体領域側
    よりも前記第2の主面側の方が不純物濃度が高いダイオ
    ード。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のダイオ
    ードであって、 前記第3の半導体領域の前記第2の主面に面した部分の
    径が略400μm以下であるダイオード。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のダイオードであって、 前記第3の半導体領域の前記第2の主面に面した部分の
    面積の合計が前記第2の主面の面積の略2/5以下であ
    るダイオード。
  5. 【請求項5】 第1の主面および前記第1の主面に対向
    する第2の主面を有する半導体基板と、 前記第1の主面に面して前記半導体基板内に形成された
    第1の導電型の第1の半導体領域と、 前記第1の半導体領域に隣接しつつ前記第2の主面に面
    して前記半導体基板内に形成された第2の導電型の第2
    の半導体領域と、 前記第2の主面に面して前記第2の半導体領域内に形成
    された前記第1の導電型の少なくとも一つの第3の半導
    体領域と、 前記第1の主面上に形成された第1の電極と、 前記第2の主面上に形成された第2の電極とを備え、 前記第3の半導体領域の前記第2の主面に面した部分の
    径が略400μm以下であるダイオード。
  6. 【請求項6】 第1の主面および前記第1の主面に対向
    する第2の主面を有する半導体基板と、 前記第1の主面に面して前記半導体基板内に形成された
    第1の導電型の第1の半導体領域と、 前記第1の半導体領域に隣接しつつ前記第2の主面に面
    して前記半導体基板内に形成された第2の導電型の第2
    の半導体領域と、 前記第2の主面に面して前記第2の半導体領域内に形成
    された前記第1の導電型の少なくとも一つの第3の半導
    体領域と、 前記第1の主面上に形成された第1の電極と、 前記第2の主面上に形成された第2の電極とを備え、 前記第3の半導体領域の前記第2の主面に面した部分の
    面積の合計が前記第2の主面の面積の略2/5以下であ
    るダイオード。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載のダイオ
    ードであって、 前記第2の半導体領域において前記第1の半導体領域側
    よりも前記第2の主面側の方が不純物濃度が高いダイオ
    ード。
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