JP2001189560A - フレキシブル多層配線基板及びその製造方法 - Google Patents
フレキシブル多層配線基板及びその製造方法Info
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Abstract
け、製造工程が簡便であると共に量産性が良好で、かつ
安価で、さらに接続の信頼性を高めることをその目的と
する。 【解決手段】 第一フレキシブル配線基板10及び第二
フレキシブル配線基板20が接着接合され、非接着面に
それぞれ設けられた第一の導電パターン15と第二の導
電パターン23とが互いに導通してなり、両配線基板に
は貫通孔16bとこれにに対向する貫通孔24が形成さ
れ、貫通孔16bには、第一の導電パターン15と導通
する第一の導電材17bが充填されていると共に、貫通
孔24には、第一の導電材17b及び第二の導電パター
ン23と導通する第二の導電材25が非接着面側から充
填されている構成とした。
Description
庭用電気機器等の薄型パネルスイッチ等に用いられるシ
ート状スイッチ等の構造に適用されるフレキシブル多層
配線基板及びその製造方法に関する。
の製造方法をその断面図を表す図12に基づいて説明す
る。従来のフレキシブル多層配線基板は、主に平板状の
第一フレキシブル配線基板110と平板状の第二フレキ
シブル配線基板120とが接着層130で接合され、非
接着面には、それぞれ第一フレキシブル配線基板110
側に第一の導電パターン111と、第二フレキシブル配
線基板120側に第二の導電パターン121が設けられ
た構成になっている。そして、第一フレキシブル配線基
板110には貫通孔113が形成されると共に、第二フ
レキシブル配線基板120には貫通孔113に対向する
貫通孔123が形成されて互いに連通した状態になって
おり、その内壁に金メッキが設けられて第一の導電パタ
ーン111と第二の導電パターン121とが導通してい
る。
ポリイミドからなる平板状のフィルム基板からなり、裏
面には銅箔からなる第一の導電パターン111がエッチ
ングにて設けられている。この第一の導電パターン11
1には積層するように金メッキ112が電解メッキによ
り設けられている。前記第二フレキシブル配線基板12
0も同様にポリイミドからなる平板状のフィルム基板か
らなり、表面には銅箔からなる第二の導電パターン12
1がエッチングにて設けられている。この第二の導電パ
ターン121には積層するように金メッキ122が電解
メッキにより設けられている。
と第二フレキシブル配線基板120はその間に設けられ
た接着層130により接着接合されている。この時、貫
通孔113と123が対向すると共に、連通する状態に
なっている。この貫通孔113,123の内壁には金メ
ッキ140が設けられており、貫通孔113,123の
非接着面側の周囲にも張出している。この金メッキ14
0により、第一の導電パターン111と第二の導電パタ
ーン121が導通している。
フレキシブル配線基板110に第一の導電パターン11
1をエッチングにより所望の形状に形成し、電解メッキ
により金メッキ112を積層し、その後貫通孔113を
プレスにより打ち抜き加工する。第二フレキシブル配線
基板120も同様に第二の導電パターン121と、金メ
ッキ122と、貫通孔123とを形成する。その後、少
なくとも一方の配線基板に接着層130を印刷等の所望
の手段で設け、両配線基板を貼り合わせる。しかる後、
連通状態にある貫通孔113,123の内壁に電解メッ
キ等により金メッキ140を施して、第一の導電パター
ン111と第二の導電パターン121を導通させる。そ
して、従来のフレキシブル多層配線基板が完成する。
シブル多層配線基板及びその製造方法は、第一,第二の
導電パターン111,121をエッチングにより形成し
て、電解メッキにより第一,第二の導電パターン11
1,121に金メッキ112,122を積層すると共
に、貫通孔113,123にも金メッキを施すため、工
程が複雑な上に、金メッキを使用することからコストが
増大するという問題を有していた。また、貫通孔11
3,123の内壁に金メッキ140を施すため、その付
着状態によっては、第一,第二の導電パターン111,
121の導通の信頼性に問題を起こす場合があった。
板の積層とその製造方法とに特徴を設け、製造工程が簡
便であると共に量産性が良好で、かつ安価で、さらに接
続の信頼性を高めることをその目的とする。
本発明のフレキシブル多層配線基板は、第一フレキシブ
ル配線基板及び第二フレキシブル配線基板が接着接合さ
れ、前記第一フレキシブル配線基板及び第二フレキシブ
ル配線基板の非接着面にそれぞれ設けられた第一の導電
パターンと第二の導電パターンとが互いに導通してな
り、前記第一フレキシブル配線基板には貫通孔が形成さ
れると共に、前記第二フレキシブル配線基板には前記第
一フレキシブル配線基板の貫通孔に対向する貫通孔が形
成され、前記第一フレキシブル配線基板の貫通孔には、
前記第一の導電パターンと導通する第一の導電材が導電
ペーストを塗布することにより充填されていると共に、
前記第二フレキシブル配線基板の貫通孔には、前記第一
の導電材及び第二の導電パターンと導通する第二の導電
材が第二フレキシブル配線基板の非接着面側から導電ペ
ーストを塗布することにより充填されている構成とし
た。
キシブル多層配線基板は、前記の構成において、前記第
二フレキシブル配線基板に形成された貫通孔は、前記第
一フレキシブル配線基板に形成された貫通孔よりも大径
としてなる構成とした。また第三の解決手段として、本
発明のフレキシブル多層配線基板は、前記の構成におい
て、前記第二フレキシブル配線基板の貫通孔における前
記非接着面側の周囲には前記第二の導電パターンと導通
する接続部が設けられ、該接続部には前記第二の導電材
が積層状に設けられると共に、該第二の導電材はその表
面が前記貫通孔の一部を被覆してなるように塗布するこ
とにより充填されている構成とした。
キシブル多層配線基板は、前記の構成において、前記第
二フレキシブル配線基板の貫通孔は長孔状に形成され、
前記第二の導電材はその表面形状が円形状となるように
印刷により前記貫通孔に充填されている構成とした。ま
た第五の解決手段として、本発明のフレキシブル多層配
線基板は、前記の構成において、前記第一フレキシブル
配線基板の貫通孔における前記接着面側の周囲に、前記
第一の導電材と第二の導電材とに導通する接続部が設け
られた構成とした。
キシブル多層配線基板は、前記の構成において、前記第
一フレキシブル配線基板と第二フレキシブル配線基板の
前記接着面には、前記各貫通孔及び接続部を除いてそれ
ぞれレジスト層が形成され、前記レジスト層の間には接
着層が設けられ、該接着層により前記第一フレキシブル
配線基板と第二フレキシブル配線基板が接合された構成
とした。また第七の解決手段として、本発明のフレキシ
ブル多層配線基板は、前記の構成において、前記レジス
ト層は、塩化ビニルを主成分としたプラスチゾルにて構
成すると共に、前記接着層は、塩化ビニルあるいは塩化
ビニルと酢酸ビニルとの共重合体を主成分とするプラス
チゾルにて構成した。
キシブル多層配線基板の製造方法は、第一フレキシブル
配線基板及び第二フレキシブル配線基板が接着接合さ
れ、前記第一フレキシブル配線基板及び第二フレキシブ
ル配線基板の非接着面にそれぞれ設けられた第一の導電
パターンと第二の導電パターンとが互いに導通してな
り、(a)前記第一フレキシブル配線基板に、貫通孔を
形成する工程、(b)この貫通孔に導電ペーストを塗布
することにより充填すると共に、乾燥して第一の導電材
を設ける工程、(c)前記第一の導電材と導通する前記
第一の導電パターンを設ける工程を任意の順序で有する
工程Aと、前記工程Aの前後又は同時に、(d)前記第
二フレキシブル配線基板に、前記第二の導電パターンを
設ける工程、(e)前記第二フレキシブル配線基板に、
前記第一フレキシブル配線基板の貫通孔に対応する貫通
孔を形成する工程をに任意の順序で有する工程Bと、前
記工程A又は工程Bの後に、(f)前記第一フレキシブ
ル配線基板及び第二フレキシブル配線基板を接着接合す
る工程、(g)前記工程(f)の後に、前記第二フレキ
シブル配線基板の貫通孔に、前記第一の導電材と第二の
導電パターンとに導通するように、前記非接着面側から
導電ペーストを塗布することにより充填すると共に、乾
燥して第二の導電材を設ける工程を有する工程Cとを有
する構成とした。
キシブル多層配線基板の製造方法は、前記構成におい
て、前記第一フレキシブル配線基板の貫通孔に充填され
る前記導電ペーストを両面側から塗布した構成とした。
また第十の解決手段として、本発明のフレキシブル多層
配線基板の製造方法は、前記構成において、前記工程B
において、工程(d)と同時に前記第二フレキシブル配
線基板の貫通孔における前記非接着面側の周囲に前記第
二の導電パターンと導通する接続部を設ける工程を有す
る構成とした。
レキシブル多層配線基板の製造方法は、前記構成におい
て、前記第二フレキシブル配線基板の貫通孔に充填され
る前記導電ペーストを、前記接続部と前記貫通孔の一部
を露出させた円形のマスクを用いてスクリーン印刷によ
り塗布した構成とした。
レキシブル多層配線基板の製造方法は、前記構成におい
て、前記工程Aにおいて、少なくとも工程(c)の後
に、前記貫通孔を除いて、少なくとも前記第一フレキシ
ブル配線基板の接着面側にレジスト層を印刷形成する工
程と、前記工程Bにおいて、少なくとも工程(d)の後
に、前記貫通孔及び接続部を除いて、少なくとも前記第
二フレキシブル配線基板の接着面側にレジスト層を印刷
形成する工程と、前記工程A及びBの少なくとも前記レ
ジスト層を印刷形成する工程の後に、前記第一フレキシ
ブル配線基板と第二フレキシブル配線基板の少なくとも
一方のレジスト層上に接着層を印刷形成する工程とを有
する構成とした。また第十三の解決手段として、本発明
のフレキシブル多層配線基板の製造方法は、前記構成に
おいて、前記工程Aにおいて、工程(b)の前あるいは
後に、前記フレキシブル配線基板の貫通孔における接着
面側の周囲に前記第一の導電材と導通される接続部を設
ける工程を有し、少なくとも該工程の後に、前記接続部
を除いて前記レジスト層が前記第一フレキシブル配線基
板に印刷される構成とした。
レキシブル多層配線基板の製造方法は、第一フレキシブ
ル配線基板及び第二フレキシブル配線基板が接着接合さ
れ、前記第一フレキシブル配線基板及び第二フレキシブ
ル配線基板の非接着面にそれぞれ設けられた第一の導電
パターンと第二の導電パターンとが互いに導通してな
り、前記第一フレキシブル配線基板及び第二フレキシブ
ル配線基板の接着面側にはレジスト層がそれぞれ形成さ
れ、該レジスト層の間には接着層が設けられ、(a)前
記第一フレキシブル配線基板に、貫通孔を形成する工
程、(b)この貫通孔に導電ペーストを両面側から塗布
することによって充填すると共に、乾燥して第一の導電
材を設ける工程、(c)前記第一の導電材と導通する前
記第一の導電パターンを設ける工程、(d)前記第一フ
レキシブル配線基板の貫通孔おける前記接着面側の周囲
に前記第一の導電材に導通する接続部を設ける工程、
(e)少なくとも工程(c)及び(d)の後に、前記貫
通孔及び接続部を除いて、少なくとも接着面側に塩化ビ
ニルを主成分としたプラスチゾルにて構成された前記レ
ジスト層を印刷形成する工程を有する工程Aと、前記工
程Aの前後又は同時に、(f)前記第二フレキシブル配
線基板に、前記第二の導電パターンを設ける工程、
(g)工程(f)と同時に前記第二フレキシブル配線基
板の貫通孔における前記非接着面側の周囲に前記第二の
導電パターンと導通する接続部を設ける工程、(h)前
記第二フレキシブル配線基板に、前記第一フレキシブル
配線基板の貫通孔に対応する貫通孔を形成する工程、
(i)少なくとも工程(f)及び(g)の後に、前記貫
通孔及び接続部を除いて、少なくとも接着面側に塩化ビ
ニルを主成分としたプラスチゾルにて構成された前記レ
ジスト層を印刷形成する工程を有する工程Bと、前記工
程A及びBにおける、少なくとも前記レジスト層を印刷
形成する工程(e)及び(i)の後に、前記第一フレキ
シブル配線基板と第二フレキシブル配線基板の少なくと
も一方のレジスト層上に塩化ビニルあるいは塩化ビニル
と酢酸ビニルとの共重合体を主成分とするプラスチゾル
にて構成された前記接着層を印刷形成する工程Cと、前
記工程Aと工程Bと工程Cの後に、(j)前記第一フレ
キシブル配線基板及び第二フレキシブル配線基板を前記
接着層により接合する工程、(k)前記工程(j)の後
に、前記第二フレキシブル配線基板の貫通孔に、前記第
一の導電材と第二の導電パターンとに導通するように、
前記非接着面側から導電ペーストを前記接続部と前記貫
通孔の一部とを露出するようにスクリーン印刷により塗
布することにより充填すると共に、乾燥して第二の導電
材を設ける工程を有する工程Dとを有する構成とした。
載用、例えばカーナビゲーションのモニター等のパネル
スイッチに使用されるシート状スイッチに適用される場
合を例にして、図面を用いて詳細に説明する。まず、本
発明の多層配線基板の構成、使用状態について説明し、
その後、該多層配線基板の製造方法について説明する。
図1は、本発明のフレキシブル多層配線基板の分解斜視
図であり、図2はその平面図であり、図3は、キートッ
プ等を併せて示す使用状態の図2におけるA−A断面図
であり、図4は、図2におけるB−B断面図であり、図
5は、図2におけるC−C断面図である。また、図6
は、第二の導電材の塗布(充填)状態を説明するの拡大
説明図であり、図7,図8は、第一フレキシブル配線基
板の製造方法を説明する説明図であり、図9,図10は
第二フレキシブル配線基板の製造方法を説明する説明図
であり、図11は、第一フレキシブル配線基板に接着層
(接着剤)を塗布した状態を示す説明図である。
4に示すように、主に平板状の第一フレキシブル配線基
板10と平板状の第二フレキシブル配線基板20とが接
着層40で接合され、非接着面には、それぞれ第一フレ
キシブル配線基板10側に第一の導電パターンたる第一
のLED(発光ダイオード)用導電パターン15と、第
二フレキシブル配線基板20側に第二の導電パターンた
る第二のLED用導電パターン23が設けられた構成に
なっている。そして、第一フレキシブル配線基板10に
は貫通孔(スルーホール)16bが形成されると共に、
第二フレキシブル配線基板20には貫通孔16に対向す
る貫通孔(スルーホール)24が形成されており、貫通
孔16bに第一の導電材17bが充填されると共に、貫
通孔24(スルーホール)に第二の導電材25が充填さ
れて、第一の導電パターンたる第一のLED用導電パタ
ーン15と、第二の導電パターンたる第二のLED用導
電パターン23とが導通している。
図7,8を参照して説明する。第一フレキシブル配線基
板10は、基板本体11がL字状に加工されたポリエス
テルフィルム等の可撓性を有する絶縁基板からなり、基
板本体11の一端に直角に折り曲がって形成されている
引き出し部12と、基板本体11の側縁近傍に複数個形
成された通孔18を有している。引き出し部12は、そ
の先端に後述する端子部12aを有している。複数組設
けられた固定接点13のうち、第一固定接点13aは銀
パターンからなり、第一フレキシブル配線基板10の表
面に複数個銀ペーストによりスクリーン印刷にて形成さ
れている。第二固定接点13bは環状の銀パターンから
なり、第一固定接点13aの周囲に銀ペーストによりス
クリーン印刷にて形成されている。スイッチ用導電パタ
ーン14は帯状の細長の銀パターンからなり、第一フレ
キシブル配線基板10の表裏両面に銀ペーストによりス
クリーン印刷にて形成されており、それぞれがスルーホ
ール16aを介して表裏面で接続されて、表面側のパタ
ーンが引き出し部12に導出されている。そして、スイ
ッチ用導電パターン14は第一フレキシブル配線基板1
0の表面で第二固定接点13bと接続され、その裏面で
スルーホール16を介して第一固定接点13aと接続さ
れた状態になっている。また、各パターン14,15,
23及び各導電材17a,17b,25の材料となる銀
ペーストは、有機溶剤にバインダ樹脂と導電性フィラー
を混ぜてインク状(ペースト状)にしたもので構成され
ている。導電性フィラーは導電性粒子のことをいい本実
施の形態では銀粉末を用いているが、他の金属粉末又は
2種類以上の混合粉末(例えば、銀粉末に導電性を損な
わない程度にカーボン粉を混ぜたもの)を用いても良
い。また、導電性フィラーが分散されるバインダ樹脂
は、主にポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂等から構
成される。
電パターン15は、帯状の細長の銀パターンからなり、
貫通孔(スルーホール)16bにおける第一,第二フレ
キシブル配線基板10,20の接着面側すなわち第一フ
レキシブル配線基板10の表面側における周囲に小判状
の第一の接続部15aを有している。この第一の接続部
15aから第一のLED用導電パターン15が、第一フ
レキシブル配線基板10の表面側又は貫通孔(スルーホ
ール)16bを介して裏面側に延出している。また、第
一のLED用導電パターン15は銀ペーストによりスク
リーン印刷にて形成されており、表面側のパターンが引
き出し部12に導出している。
うに、銀ペーストからなる導電材17aが塗布(充填)
されており、表裏面のスイッチ用導電パターン14が電
気的に接続されて導通する。また、貫通孔(スルーホー
ル)16b内には、図4,図5に示すように銀ペースト
からなる第一の導電材17bが塗布(充填)されてお
り、表裏面の第一のLED用導電パターン15が電気的
に接続されて導通している。また、導電材の材料である
銀ペーストについては、各配線パターンに使用される銀
ペーストと基本的に同様のものを用いている。第一,第
二フレキシブル配線基板10,20の接着面側、すなわ
ち第一フレキシブル配線基板10の表面には、貫通孔
(スルーホール)16bと第一の接続部15aと固定接
点13と引き出し部12の先端等を除いて、レジスト層
19が印刷にて形成されている(図1参照)。レジスト
層19が除かれた部分、すなわち引き出し部12の先端
にはスイッチ用導電パターン14と第一のLED用導電
パターン15の端部が露出した外部機器との接続用の端
子部12aが形成されている。レジスト層19は、塩化
ビニル等の熱可塑性樹脂を主成分としたプラスチゾルか
らなり、例えばDOP(ジオクチルフタレイト)等の液
状可塑剤に塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂粉末を分散
させ、さらに必要に応じて安定剤、増粘剤、顔料などを
添加したものが挙げられる。レジスト層19が除かれて
いる第二固定接点13bにはその一部を覆うように絶縁
ペーストによりオーバーコート13cが印刷にて形成さ
れている。なお、オーバーコート13cは銀あるいはカ
ーボン等の導電ペーストによって印刷にて形成したもの
でも良い。一方、第一フレキシブル配線基板10の裏面
には、引き出し部12を除いた全面にレジスト層19が
印刷にて形成されている。
て、第一固定接点13aと第二固定接点13bを導通/
非導通させる可動接点44は、金属製ダイヤフラムから
構成され、本実施の形態では変形可能なバネ性を有する
ドーム状の金属板からなり、第二固定接点13bに常時
接触した状態となっている。そして、オーバーコート1
3cによりわずかに傾いて、反転動作がしやすくなって
いる。可動接点44は、上部からの押圧により頂部が反
転しその頂部が第一固定接点13aと接触するようにな
っており、第一固定接点13aと第二固定接点13bと
を導通させると共に、固定接点をONにする。そして、
ON信号がスイッチ用導電パターン14に出力されるよ
うになっている。
形成されたレジスト層19上に積層された接着層40
は、図11に参照されるように後述の気道部41と接点
露出部42とを除いた部分に印刷にて形成されている。
接着層40は、レジスト層19の主成分たる塩化ビニル
と、酢酸ビニルとの共重合体を主成分として、これに可
塑剤と、必要に応じて安定剤と増粘剤とを添加した熱可
塑性接着剤からなプラスチゾルにて構成される。この接
着層40は、接着可能温度が第一フレキシブル配線基板
10及び第二フレキシブル配線基板20の熱変形温度よ
り低いプラスチゾル接着剤で構成されている。なお、塩
化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体として、塩化ビニル
と酢酸ビニルの混合物を乳化剤及び水溶性重合開始剤の
存在下に乳化,重合したペーストレジンを用いることが
できる。可塑剤としては、DOP等のフタル酸系可塑
剤、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂肪酸エス
テル系可塑剤等を用いることができる。また安定剤とし
ては、鉛白や塩基性ケイ素等の無機金属化合物、ラウリ
ン酸や各種金属塩等の有機化合物等を用いることができ
る。気道部41は、接着層40が存在しないでレジスト
層19が露出して形成された細長の帯体からなり、複数
個の円状の接点露出部42と連接している。また、第二
フレキシブル配線基板20の開口部22に連通すると共
に、第一フレキシブル配線基板10の外周端縁と通孔1
8に位置する気道口43に連通している。接点露出部4
2には固定接点13が露出した状態になっている。
一フレキシブル配線基板10に積層されるものであっ
て、図9,10を参照すると帯状の基板本体21に複数
個形成され可動接点44を収納する開口部22と、基板
本体21の表面に設けられた第二の導電パターンである
第二のLED用導電パターン23とから主に形成されて
いる。
レキシブル配線基板10と同様にポリエステルフィルム
等の可撓性を有する帯状の略矩形状の絶縁基板からな
り、第一フレキシブル配線基板10の貫通孔(スルーホ
ール)16bよりも大径としてなり、長孔状に形成され
た貫通孔(スルーホール)24と、固定接点13よりも
若干大径の通孔で基板本体21に複数個形成されたの開
口部22と、側縁近傍に複数個形成された通孔26を有
している。第二のLED用導電パターン23は、銀パタ
ーンからなり、貫通孔(スルーホール)24における第
一,第二フレキシブル配線基板10,20の非接着面
側、すなわち第二フレキシブル配線基板20の表面側の
周囲に形成された小判状の第二の接続部23aと、その
先端に設けられたLED用のランド部23bとを有し、
銀ペーストにより開口部22の近傍に印刷にて形成され
ている。
0の非接着面側、すなわち第二フレキシブル配線基板2
0の表面には、貫通孔(スルーホール)24とランド部
23bの近傍周辺と第二の接続部23a等を除いて、塩
化ビニル等の熱可塑性樹脂からなるレジスト層27が印
刷にて形成されており、一方接着面側、すなわち裏面に
は第二接続部23aの裏面に相当する部分を除いて、同
様にレジスト層27が印刷にて形成されている。
れるLED50は、チップ状からなり、ランド部23b
に載置されている。図3に示すようにLED50は、開
口部22の近傍に位置するランド部23bに印刷にて形
成された導電性接着剤51によりランド部23bに電気
的に接続した状態で固定されると共に、エポキシ樹脂系
やアクリル樹脂系の透明な紫外線硬化型の補強用樹脂5
2により、ランド部23bと共に覆われて保護されてい
る。
置された第二フレキシブル配線基板20は、第一フレキ
シブル配線基板10との間に設けられた接着層40によ
り、開口部22と固定接点13が対向し、通孔18と通
孔26が重なるように第一フレキシブル配線基板10に
貼り合わされ、一体化される。すなわち、第一,第二フ
レキシブル配線基板10,20の接着面側に形成された
レジスト層19,27の間に設けられた接着層40によ
り貼り合わされ、一体化される。このとき、レジスト層
19,27及び接着層40が塩化ビニルをそれぞれ含ん
でいるため、両者のなじみが良く、接着強度を高めるこ
とができる。そして、図3に示すように可動接点44が
開口部22に収納され、且つ露出した状態になると共
に、第一,第二フレキシブル配線基板10,20の間に
設けられた気道部41が、接点露出部42を介して開口
部22に連通した状態となっている。なお、接着層40
は第二フレキシブル配線基板20の下面(裏面)側に塗
布しても良い。気道部41は、第二フレキシブル配線基
板20に塗布した接着層40により形成されたものでも
良く、少なくとも第一,第二配線基板10,20のいず
れかの外周端縁又はいずれかの通孔18,26に位置す
る気道口43に連通していればよい。
(スルーホール)24内には、図4,5に示すように銀
ペーストからなる第二の導電材25が塗布(充填)され
て、第二の導電パターンたる第二のLED用導電パター
ン23と第一フレキシブル配線基板10の非接着面側に
設けられた第一の導電パターンたる第一のLED用導電
パターン15とが電気的に接続されて導通している。す
なわち、第二の導電材25が、第一フレキシブル配線基
板10の第一の接続部15aと貫通孔(スルーホール)
16bに塗布(充填)された第一の導電材17bを介し
て、第一のLED用導電パターン15と導通している。
また、第二の導電材25は、図6に示すようにその表面
が円形状になっており、貫通孔(スルーホール)24の
周囲に形成された第二の接続部23aに積層状に設けら
れていると共に、この貫通孔(スルーホール)24の一
部を被覆してなっている。
記第二フレキシブル配線基板20に貼り付けられるもの
であって、下面全体には主に可動接点44を保持するた
めの粘着剤が設けられている。
基板20と略同型状である帯状のポリエステルフィルム
からなり、LED50より若干大きい貫通孔である複数
個の開口部31と、側縁近傍に形成された通孔32とを
有している。下面全面にはアクリル系の粘着剤が塗布さ
れている。
により第二フレキシブル配線基板20の表面に、開口部
31と第二のLED用導電パターン23のランド部23
bが対向すると共に、通孔32と26が重なるように貼
り付けられる。そして、図3に示すように開口部31か
ら補強用樹脂52に覆われたLED50が突出すると共
に、粘着剤が可動接点44の頂部を貼着してこれを保持
する状態となる。また、図4に示すように保持シート3
0は、第二フレキシブル配線基板20に設けられて第二
の導電材25が塗布(充填)されている貫通孔(スルー
ホール)24を覆っている。
シート状スイッチは以上の様に構成され、次にカーナビ
ゲーションのモニター等のパネルスイッチとして使用さ
れた状態について説明すると、図3に示すように本発明
のシート状スイッチは、固定板60に粘着剤等の適宜の
手段によって取り付けられた状態でケース61内に収納
され、ケース61に対して上下方向に押圧可能に取り付
けられたキートップ62によって可動接点44が押圧さ
れるようになっている。また、図示せぬ電源によりLE
D50が発光してキートップ62を照光するようになっ
ている。
の鋼板からなり、その表面には本発明のシート状スイッ
チが載置されている。ケース61は不透明な合成樹脂か
らなり、突出して形成された突起であるボス(図示せ
ず)を有し、このボスは本発明のシート状スイッチの通
孔32,26,18に挿通され、且つ固定板60に形成
された挿通孔(図示せず)に挿通されている。そして、
その先端が熱カシメ(熱溶着)されることによって本発
明のシート状スイッチが固定板60とケース61に固定
される。キートップ62は乳白色をした半透明な樹脂か
らなり、底部にフランジ64を有する薄型矩形状あるい
は円形状の基部63と、この基部63の中心から突出し
て形成された突起65とを有している。そして、キート
ップ62はフランジ64がケース61に係合すると共
に、突起65の先端が可動接点44の頂部に位置する保
持シート30に当接した状態で、上下方向に押圧可能に
保持されている。
ると、操作者がキートップ62を上方から押圧すると、
それに伴い突起65が下方に移動して可動接点44を押
圧し、可動接点44が反転することによってその頂部が
第一固定接点13aに接触して第一固定接点13aと第
二固定接点13bとがオン(導通)状態になる。LED
50はその発光により半透明なキートップ62を照光
し、暗所において操作者がキートップ62の位置が確認
できるようになっている。また、気道部41が気道口4
3に連接して外部に連通しているため、空気が出入可能
になっているので、可動接点44が反転するとドーム状
内の空気が気道部41から各複数の気道口43を通って
外部に抜け、可動接点44の反転,復帰動作がスムーズ
にできるようになっている。
製造方法を、本発明のフレキシブル多層配線基板が適用
されるシート状スイッチの製造方法を例にして説明す
る。
について説明すると、図7,8に示すように平板状から
なる絶縁基板にプレスによりスルーホール16a及び貫
通孔(スルーホール)16bの孔あけ加工を行い、この
なかに絶縁基板の両面から導電材17a及び第一の導電
材17bを基板の両面側からそれぞれスクリーン印刷に
より塗布(充填)して流し込み、焼成させる。次に絶縁
基板の表面に銀ペーストをスクリーン印刷して焼成する
ことにより、固定接点13とスイッチ用導電パターン1
4と第一の導電パターンたる第一のLED用導電パター
ン15とを同時に形成する。このとき、絶縁基板の表面
側における第一のLED用導電パターン15の形成と同
時に第一の接続部15aをスクリーン印刷して焼成する
ことにより形成する。また裏面にも同様にスイッチ用導
電パターン14と第一のLED用導電パターン15とを
同時に形成する。なお、各パターンの形成は、貫通孔
(スルーホール)16b等の形成より先になされても良
く、少なくとも貫通孔(スルーホール)16b等の形成
の後に第一の導電材17b等を塗布(充填)するように
すれば良い。すなわち、各パターンを形成したのちに、
貫通孔(スルーホール)16bを形成して、第一の導電
材17b等を塗布(充填)しても良い。
うに、オーバーコート13cを印刷して乾燥させること
によって設け、また絶縁基板の両面に塩化ビニルを主成
分としたプラスチゾルをスクリーン印刷し、これを加熱
して溶融ゲル化させる工程を経て、乾燥させることによ
りレジスト層19を形成する。レジスト層19の印刷形
成は、少なくとも各パターンが形成した後に行われる。
また、レジスト層19を構成するプラスチゾルは、液中
の成膜固形分が著しく高いため、1回の印刷で膜厚を厚
くすることができる。その後プレスにより絶縁基板をL
字状に外形加工し、通孔18を同時に打ち抜く。
について説明すると、図9,10に示すように、まず平
板状からなる絶縁基板の表面に銀ペーストをスクリーン
印刷して焼成することにより第二の導電パターンたる第
二のLED用導電パターン23を形成する。このとき、
第二のLED用導電パターン23の形成と同時に第二の
接続部23aをスクリーン印刷して焼成することにより
形成する。次に絶縁基板の両面に塩化ビニルを主成分と
したプラスチゾルをスクリーン印刷し、これを加熱して
溶融ゲル化させる工程を経て、乾燥させることによりレ
ジスト層27を形成する。レジスト層27の印刷形成
は、少なくともパターンが形成した後に行われる。その
後プレスにより絶縁基板を細長の略矩形状に外形加工
し、開口部22と貫通孔(スルーホール)24と通孔2
6とを同時に打ち抜く。なお、第一フレキシブル配線基
板10の製造と第二フレキシブル配線基板20の製造
は、相前後しても良く、同時に進行するものであっても
良い。
に接着層40を設ける。すなわち、本実施の形態では、
第一フレキシブル配線基板10に形成されたレジスト層
19の表面に接着層40を設ける。接着層40には、塩
化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体を主成分とする流体
で熱可塑性を持つ接着剤を用いているので、印刷によっ
て所望の箇所に所望の形状でスクリーン印刷にて形成す
ることができる。よって、図11にハッチングを施して
示すように、気道部41と接点露出部42とを設けるよ
うに接着層40を印刷にて形成することができる。な
お、粘着層40は、少なくとも第一,第二フレキシブル
配線基板10,20にレジスト層19,27がそれぞれ
形成されたのちに設ければ良く(外形加工する以前でも
良い)、第二フレキシブル配線基板20のみに形成する
ほか、第一,第二フレキシブル配線基板10,20両方
に形成しても良い。
フレキシブル配線基板10,20を貼り合わせる。な
お、粘着層40は、揮発しやすい溶剤分をほとんど含ん
でいないため、粘度の安定性が高いので、貼り合わせの
際に別途加圧する必要がなく、加圧した際に起こる接着
層40の形状の変化が配線基板の表面に表れず、美観が
良くなるほか、加圧作業が省略できるため作業性も高ま
る。そして、第一,第二フレキシブル配線基板10,2
0を貼り合わせたもの(接着層40を介して重ね合わせ
たもの)を加熱することにより、接着層40に反応が起
こり溶融ゲル化して接着可能状態になり、かかる加熱を
除去することによって硬化し、第一,第二配線基板1
0,20が一体化する。この接着層40を構成するプラ
スチゾルは、溶融ゲル化温度たる接着可能温度が、第
一,第二フレキシブル配線基板10,20の基板本体1
1,21すなわち、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)等のポリエステルフィルムの熱変形温度よりも低い
ため、加熱時に第一,第二フレキシブル配線基板10,
20が変形するおそれがない。
0の接着接合して一体化したのち、第二フレキシブル配
線基板20の表面から銀ペーストをスクリーン印刷する
ことにより貫通孔(スルーホール)24内に第二の導電
材25を塗布(充填)し、流しこみ、焼成させる。この
第二の導電材25は、第一の接続部15aまで達して、
第一の導電材17bと導通することにより、第二のLE
D用導電パターン23と非接着面側の第一のLED用導
電パターン15とを電気的に接続する。また、貫通孔
(スルーホール)24は、第一フレキシブル配線基板1
0の貫通孔(スルーホール)16bより大きいため、第
二の導電材25が第一の接続部15aまで達しやすいよ
うになっている。さらに、第二の導電材25は、第二の
接続部23aと長孔からなる貫通孔(スルーホール)2
4の一部を露出させた円形のマスク(図示せず)を用い
てスクリーン印刷にて塗布(充填)されており、貫通孔
(スルーホール)24にマスクが被覆された部分、すな
わち長孔の両端から貫通孔(スルーホール)内部の空気
が逃がされ、より確実にペースト状の第二の導電材25
が第一接続部15aに達し、空隙ができにくく充填状態
が良好になると共に、図6に示すように 第二の接続部
23a一部に積層されることになる。
ペーストにより導電性接着剤51を塗布しておく。そし
て、この導電性接着剤51上にLED50をマウント
し、加熱することによって銀ペースト(導電性接着剤5
1及び第二の導電材25)を乾燥させる。次にLED5
0を覆うように補強用樹脂52を塗布して、紫外線をあ
てて硬化させる。最後にあらかじめ外形加工され、可動
接点44が所定の位置に保持されている保持シート30
を、可動接点44が開口部22内に収納されるように第
二フレキシブル配線基板20に貼り付ける。
のように構成され、製造されるが、対向する貫通孔のう
ち、大径としてなる方を第一フレキシブル配線基板10
に形成し、他方を第二フレキシブル配線基板20に形成
し、第一フレキシブル配線基板の非接着面側から第二の
導電材を塗布(充填)するものであっても良い。また、
第二フレキシブル配線基板の裏面に導電パターンを設
け、この導電パターンが貫通孔(スルーホール)内の導
電材により第一及び/又は第二の導電パターンと導通し
ているものであっても良い。
第一フレキシブル配線基板の貫通孔に対向する貫通孔が
第二フレキシブル配線基板に形成され、貫通孔には、第
一の導電材及び第二の導電パターンと導通する第二の導
電材が第二フレキシブル配線基板の非接着面側から導電
ペーストを塗布することにより充填されている構成とし
たため、スクリーン印刷等の簡単な手段により第一の導
電パターンと第二の導電パターンを導通することがで
き、安価な多層配線基板を提供することができると共
に、導電ペーストを充填することになるので、接続の信
頼性が高まる。
は、第二フレキシブル配線基板に形成された貫通孔は、
第一フレキシブル配線基板に形成された貫通孔よりも大
径としてなる構成としたため、第二の導電材を構成する
導電ペーストが第二フレキシブル配線基板の貫通孔に流
入しやすく、第一の導電材との接続の信頼性がさらに良
好となる。
は、第二フレキシブル配線基板の貫通孔における非接着
面側の周囲に接続部が設けられ、この接続部には第二の
導電材が積層状に設けられると共に、この第二の導電材
はその表面が貫通孔の一部を被覆してなるように塗布す
ることにより充填されている構成としたため、第二の導
電材が接続部に積層されているので、接続部を介しての
第二の導電パターンとの接続が確実になると共に、導電
ペーストを貫通孔に塗布(充填)する際、貫通孔の一部
(第二の導電材が塗布されない部分)から空気が逃げる
ことができ貫通孔内部に空隙ができにくくなるため、第
二の導電材と第一の導電材との接続の信頼性も向上す
る。
は、第二フレキシブル配線基板の貫通孔が長孔状に形成
され、第二の導電材はその表面形状が円形状となるよう
に印刷により前記貫通孔に充填されている構成としたた
め、例えばスクリーン印刷にて第二の導電材を塗布(充
填)する場合、マスクが円形となるので、印刷に方向性
がなくなる。よって貫通孔の向きに関係なく各貫通孔に
塗布(充填)される導電ペーストの量を適切量とするこ
と、すなわち塗布量のムラをなくすことができができ、
接続の信頼性が高まる。
は、第一フレキシブル配線基板の貫通孔における接着面
側の周囲に、第一の導電材と第二の導電材とに導通する
接続部が設けられた構成としたため、第一の導電材と第
二の導電材とが導通する面積を稼ぐことができ、結果的
に第一の導電パターンと第二の導電パターンとの接続の
信頼性が高まる。また、接続部に接続部と同一面に形成
した導電パターンを連結させると、より高密度な多層配
線基板を提供できる。
は、第一フレキシブル配線基板と第二フレキシブル配線
基板の接着面に、それぞれレジスト層が形成され、レジ
スト層の間には接着層が設けられ、この接着層により第
一フレキシブル配線基板と第二フレキシブル配線基板が
接合された構成としたため、第一フレキシブル配線基板
と第二フレキシブル配線基板の間にレジスト層、接着
層、レジスト層の3層が存在することとなるため、各貫
通孔おける第一,第二の導電材の電気的な接続を確保し
つつ、第一,第二フレキシブル配線基板の電気的な絶縁
が確実となる。
は、レジスト層を塩化ビニルを主成分としたプラスチゾ
ルにて構成すると共に、接着層を塩化ビニルあるいは塩
化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体を主成分とするプラ
スチゾルにて構成したため、両者のなじみが良く、接着
強度を高めることができるので、第一,第二フレキシブ
ル配線基板の接着が確実となる。
の製造方法は、第一フレキシブル配線基板及び第二フレ
キシブル配線基板が接着接合され、非接着面にそれぞれ
設けられた第一の導電パターンと第二の導電パターンと
が互いに導通してなり、対応する貫通孔を形成する工
程、対応する貫通孔に導電ペーストを塗布する工程等を
有する構成としたため、スクリーン印刷等の簡単な手段
により第一の導電パターンと第二の導電パターンを導通
することができ、安価な多層配線基板を提供することが
できる。また、2つの貫通孔に導電ペーストを塗布する
工程を別々に行っているため、確実に2つの貫通孔に導
電ペーストを充填することができ、接続の信頼性が高ま
る。
の製造方法は、第一フレキシブル配線基板の貫通孔に充
填される導電ペーストを両面側から塗布した構成とした
ため、貫通孔が小径としてなっていても、確実に導電ペ
ーストを充填することができ、接続の信頼性が高まる。
の製造方法は、工程Bにおいて、工程(d)と同時に第
二フレキシブル配線基板の貫通孔における非接着面側の
周囲に接続部を設ける工程を有する構成としたため、第
二の導電パターンと接続部を同一のマスクを用いたスク
リーン印刷等により一度に形成することができ、両者の
接続が確実になると共に、量産性も高めることができ
る。
の製造方法は、第二フレキシブル配線基板の貫通孔に充
填される導電ペーストを、接続部と貫通孔の一部を露出
させた円形のマスクを用いてスクリーン印刷により塗布
した構成としたため、簡単に導電ペーストを接続部に積
層させることができるほか、簡単な方法で、貫通孔の一
部から空気が逃がすことができて貫通孔内部に空隙がで
きにくなり、第二の導電材と第一の導電材との接続の信
頼性を向上させることができる。また、円形のマスクと
したので、印刷に方向性がなくなり、導電ペーストの塗
布量のムラをなくすことができて生産性が向上する。
の製造方法は、工程Aにおいて、少なくとも工程(c)
の後に、レジスト層を印刷形成する工程と、工程Bにお
いて、少なくとも工程(d)の後に、レジスト層を印刷
形成する工程と、これら少なくともレジスト層を印刷形
成する工程の後に、レジスト層上に接着層を印刷形成す
る工程とを有する構成としたため、スクリーン印刷等の
簡単な方法で、第一フレキシブル配線基板と第二フレキ
シブル配線基板の間にレジスト層、接着層、レジスト層
の3層が存在させることができると共に、各貫通孔おけ
る第一,第二の導電材の電気的な接続を確保しつつ、第
一,第二フレキシブル配線基板の電気的な絶縁が確実と
なる。
の製造方法は、工程Aにおいて、第一フレキシブル配線
基板の貫通孔における接着面側の周囲に、第一の導電材
と導通される接続部を設ける工程を有し、少なくともこ
の工程の後に該接続部を除いてレジスト層を印刷形成す
る構成としたため、この接続部により第一の導電材と第
二の導電材とが導通する面積が増し、よって第一の導電
パターンと第二の導電パターンとの接続の信頼性が高め
られる。また、この接続部に他の導電パターンを同一面
に形成することにより、いっそう高密度な多層配線基板
を提供できる。
の製造方法は、第一フレキシブル配線基板及び第二フレ
キシブル配線基板が接着接合され、非接着面にそれぞれ
設けられた第一の導電パターンと第二の導電パターンと
が互いに導通してなり、接着面側にはレジスト層がそれ
ぞれ形成され、このレジスト層の間には接着層が設けら
れ、対応する貫通孔を形成する工程とを有する工程と、
対応する貫通孔に導電ペーストを塗布する工程と、レジ
スト層を印刷形成する工程等を有する構成としたので、
スクリーン印刷等の簡単な方法で、第一,第二フレキシ
ブル配線基板の電気的な絶縁を確実にした状態で、第
一,第二の導電パターンを電気的な接続の信頼性を高め
ることができ、また、レジスト層に塩化ビニルを主成分
としたプラスチゾルを用い、接着層に塩化ビニルあるい
は塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体を主成分とする
プラスチゾルを用いたので、第一,第二フレキシブル配
線基板の接着を確実にすることができ、さらに、量産性
が高く、安価なフレキシブル多層配線基板を提供でき
る。
図。
を切断して示す本発明のフレキシブル多層配線基板の平
面図。
拡大説明図(拡大平面図)。
る説明図(概略表面図)。
る説明図(概略裏面図)。
る説明図(概略表面図)。
する説明図(概略裏面図)。
剤)を塗布した状態を示す説明図。
ン) 15a 接続部(第一の接続部) 16b 貫通孔(スルーホール) 17b 第一の導電材 19,27 レジスト層 20 第二フレキシブル配線基板 23 第二の導電パターン(第二のLED用導電パター
ン) 23a 接続部(第二の接続部) 24 貫通孔(スルーホール) 25 第二の導電材 40 接着層
Claims (14)
- 【請求項1】 第一フレキシブル配線基板及び第二フレ
キシブル配線基板が接着接合され、前記第一フレキシブ
ル配線基板及び第二フレキシブル配線基板の非接着面に
それぞれ設けられた第一の導電パターンと第二の導電パ
ターンとが互いに導通してなり、 前記第一フレキシブル配線基板には貫通孔が形成される
と共に、前記第二フレキシブル配線基板には前記第一フ
レキシブル配線基板の貫通孔に対向する貫通孔が形成さ
れ、 前記第一フレキシブル配線基板の貫通孔には、前記第一
の導電パターンと導通する第一の導電材が導電ペースト
を塗布することにより充填されていると共に、前記第二
フレキシブル配線基板の貫通孔には、前記第一の導電材
及び第二の導電パターンと導通する第二の導電材が第二
フレキシブル配線基板の非接着面側から導電ペーストを
塗布することにより充填されていることを特徴とするフ
レキシブル多層配線基板。 - 【請求項2】 前記第二フレキシブル配線基板に形成さ
れた貫通孔は、前記第一フレキシブル配線基板に形成さ
れた貫通孔よりも大径としてなることを特徴とする請求
項1記載のフレキシブル多層配線基板。 - 【請求項3】 前記第二フレキシブル配線基板の貫通孔
における前記非接着面側の周囲には前記第二の導電パタ
ーンと導通する接続部が設けられ、 該接続部には前記第二の導電材が積層状に設けられると
共に、該第二の導電材はその表面が前記貫通孔の一部を
被覆してなるように塗布することにより充填されている
ことを特徴とする請求項1,又は2記載のフレキシブル
多層配線基板。 - 【請求項4】 前記第二フレキシブル配線基板の貫通孔
は長孔状に形成され、前記第二の導電材はその表面形状
が円形状となるように印刷により前記貫通孔に充填され
ていることを特徴とする請求項3記載のフレキシブル多
層配線基板。 - 【請求項5】 前記第一フレキシブル配線基板の貫通孔
における前記接着面側の周囲に、前記第一の導電材と第
二の導電材とに導通する接続部が設けられたことを特徴
とする請求項1〜4のいずれかに記載のフレキシブル多
層配線基板。 - 【請求項6】 前記第一フレキシブル配線基板と第二フ
レキシブル配線基板の前記接着面には、前記各貫通孔及
び接続部を除いてそれぞれレジスト層が形成され、前記
レジスト層の間には接着層が設けられ、該接着層により
前記第一フレキシブル配線基板と第二フレキシブル配線
基板が接合されたことを特徴とする請求項3〜5のいず
れかに記載のフレキシブル多層配線基板。 - 【請求項7】 前記レジスト層は、塩化ビニルを主成分
としたプラスチゾルにて構成すると共に、前記接着層
は、塩化ビニルあるいは塩化ビニルと酢酸ビニルとの共
重合体を主成分とするプラスチゾルにて構成したことを
特徴とする請求項6記載のフレキシブル多層配線基板。 - 【請求項8】 第一フレキシブル配線基板及び第二フレ
キシブル配線基板が接着接合され、前記第一フレキシブ
ル配線基板及び第二フレキシブル配線基板の非接着面に
それぞれ設けられた第一の導電パターンと第二の導電パ
ターンとが互いに導通してなるフレキシブル多層配線基
板の製造方法であって、以下の工程を有するもの。 (a)前記第一フレキシブル配線基板に、貫通孔を形成
する工程 (b)この貫通孔に導電ペーストを塗布することにより
充填すると共に、乾燥して第一の導電材を設ける工程 (c)前記第一の導電材と導通する前記第一の導電パタ
ーンを設ける工程を有する工程A。前記工程Aの前後又
は同時に、 (d)前記第二フレキシブル配線基板に、前記第二の導
電パターンを設ける工程 (e)前記第二フレキシブル配線基板に、前記第一フレ
キシブル配線基板の貫通孔に対応する貫通孔を形成する
工程を有する工程B。前記工程A及び工程Bの後に、 (f)前記第一フレキシブル配線基板及び第二フレキシ
ブル配線基板を接着接合する工程 (g)前記工程(f)の後に、前記第二フレキシブル配
線基板の貫通孔に、前記第一の導電材と第二の導電パタ
ーンとに導通するように、前記非接着面側から導電ペー
ストを塗布することにより充填すると共に、乾燥して第
二の導電材を設ける工程を有する工程C。 - 【請求項9】 前記第一フレキシブル配線基板の貫通孔
に充填される前記導電ペーストを両面側から塗布したこ
とを特徴とする請求項8記載のフレキシブル多層配線基
板の製造方法。 - 【請求項10】 前記工程Bにおいて、工程(d)と同
時に前記第二フレキシブル配線基板の貫通孔における前
記非接着面側の周囲に前記第二の導電パターンと導通す
る接続部を設ける工程を有することを特徴とする請求項
8,又は9記載のフレキシブル多層配線基板の製造方
法。 - 【請求項11】 前記第二フレキシブル配線基板の貫通
孔に充填される前記導電ペーストを、前記接続部と前記
貫通孔の一部を露出させた円形のマスクを用いてスクリ
ーン印刷により塗布したことを特徴とする請求項10記
載のフレキシブル多層配線基板の製造方法。 - 【請求項12】 前記工程Aにおいて、少なくとも工程
(c)の後に、前記貫通孔を除いて、少なくとも前記第
一フレキシブル配線基板の接着面側にレジスト層を印刷
形成する工程と、 前記工程Bにおいて、少なくとも工程(d)の後に、前
記貫通孔及び接続部を除いて、少なくとも前記第二フレ
キシブル配線基板の接着面側にレジスト層を印刷形成す
る工程と、 前記工程A及びBの少なくとも前記レジスト層を印刷形
成する工程の後に、前記第一フレキシブル配線基板と第
二フレキシブル配線基板の少なくとも一方のレジスト層
上に接着層を印刷形成する工程とを有することを特徴と
する請求項10,又は11のいずれかに記載のフレキシ
ブル多層配線基板の製造方法。 - 【請求項13】 前記工程Aにおいて、工程(b)の前
あるいは後に、前記フレキシブル配線基板の貫通孔にお
ける接着面側の周囲に前記第一の導電材と導通される接
続部を設ける工程を有し、少なくとも該工程の後に、前
記接続部を除いて前記レジスト層が前記第一フレキシブ
ル配線基板に印刷されることを特徴とする請求項12記
載のフレキシブル多層配線基板の製造方法。 - 【請求項14】 第一フレキシブル配線基板及び第二フ
レキシブル配線基板が接着接合され、前記第一フレキシ
ブル配線基板及び第二フレキシブル配線基板の非接着面
にそれぞれ設けられた第一の導電パターンと第二の導電
パターンとが互いに導通してなり、前記第一フレキシブ
ル配線基板及び第二フレキシブル配線基板の接着面側に
はレジスト層がそれぞれ形成され、該レジスト層の間に
は接着層が設けられているフレキシブル多層配線基板の
製造方法であって、以下の工程を有するもの。 (a)前記第一フレキシブル配線基板に、貫通孔を形成
する工程 (b)この貫通孔に導電ペーストを両面側から塗布する
ことによって充填すると共に、乾燥して第一の導電材を
設ける工程 (c)前記第一の導電材と導通する前記第一の導電パタ
ーンを設ける工程 (d)前記第一フレキシブル配線基板の貫通孔おける前
記接着面側の周囲に前記第一の導電材に導通する接続部
を設ける工程 (e)少なくとも工程(c)及び(d)の後に、前記貫
通孔及び接続部を除いて、少なくとも接着面側に塩化ビ
ニルを主成分としたプラスチゾルにて構成された前記レ
ジスト層を印刷形成する工程を有する工程A。前記工程
Aの前後又は同時に、 (f)前記第二フレキシブル配線基板に、前記第二の導
電パターンを設ける工程 (g)工程(f)と同時に前記第二フレキシブル配線基
板の貫通孔における前記非接着面側の周囲に前記第二の
導電パターンと導通する接続部を設ける工程 (h)前記第二フレキシブル配線基板に、前記第一フレ
キシブル配線基板の貫通孔に対応する貫通孔を形成する
工程 (i)少なくとも工程(f)及び(g)の後に、前記貫
通孔及び接続部を除いて、少なくとも接着面側に塩化ビ
ニルを主成分としたプラスチゾルにて構成された前記レ
ジスト層を印刷形成する工程を有する工程B。前記工程
A及びBにおける、少なくとも前記レジスト層を印刷形
成する工程(e)及び(i)の後に、前記第一フレキシ
ブル配線基板と第二フレキシブル配線基板の少なくとも
一方のレジスト層上に塩化ビニルあるいは塩化ビニルと
酢酸ビニルとの共重合体を主成分とするプラスチゾルに
て構成された前記接着層を印刷形成する工程C。前記工
程Aと工程Bと工程Cの後に、 (j)前記第一フレキシブル配線基板及び第二フレキシ
ブル配線基板を前記接着層により接合する工程 (k)前記工程(j)の後に、前記第二フレキシブル配
線基板の貫通孔に、前記第一の導電材と第二の導電パタ
ーンとに導通するように、前記非接着面側から導電ペー
ストを前記接続部と前記貫通孔の一部とを露出するよう
にスクリーン印刷により塗布することにより充填すると
共に、乾燥して第二の導電材を設ける工程を有する工程
D。
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---|---|---|---|
JP37341699A JP3871487B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | フレキシブル多層配線基板及びその製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003110207A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-11 | Alps Electric Co Ltd | フレキシブル基板 |
JP2019145610A (ja) * | 2018-02-19 | 2019-08-29 | 株式会社デンソー | 電子装置 |
CN112954882A (zh) * | 2021-01-27 | 2021-06-11 | 深圳市宏联电路有限公司 | 柔性印刷线路板及采用离子注入方式制作线路板的方法 |
CN114222438A (zh) * | 2021-12-13 | 2022-03-22 | 浙江帝诺医疗科技有限公司 | 一种电极贴生产方法及电极贴 |
-
1999
- 1999-12-28 JP JP37341699A patent/JP3871487B2/ja not_active Expired - Fee Related
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