JP2001182638A - 燃料噴射装置の減圧調整弁 - Google Patents

燃料噴射装置の減圧調整弁

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JP2001182638A JP2000047569A JP2000047569A JP2001182638A JP 2001182638 A JP2001182638 A JP 2001182638A JP 2000047569 A JP2000047569 A JP 2000047569A JP 2000047569 A JP2000047569 A JP 2000047569A JP 2001182638 A JP2001182638 A JP 2001182638A
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榎本  滋郁
Yasuyuki Sakakibara
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Tetsuo Morita
哲生 森田
Hideo Naruse
英生 成瀬
Takeshi Kusumi
剛 久須美
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コモンレール式燃料噴射装置において、定常
運転時の減圧弁としての機能と安全弁としての機能の両
方を兼ね備え、コンパクトでコスト低減が可能な減圧調
整弁を実現する。 【解決手段】 減速時にコモンレール103の圧力が所
定圧力を上回った時には、減圧調整弁1のコイル21に
通電して、コモンレール103に連通する高圧流路35
に設けた弁体41を開弁し、コモンレール103の高圧
燃料を、高圧流路35、低圧室33、低圧流路34を介
して燃料タンクに至る低圧流路204に排出する。これ
により、コモンレール103の圧力を速やかに低減で
き、騒音等を防止できる。何らかに異常によりコモンレ
ール103の圧力が規定の圧力異常となった時には、弁
体41がスプリング6の付勢力に抗して自動的に開弁す
る。これにより、コモンレール103の圧力を規定の圧
力以下として、安全を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼル機関の
燃料噴射装置、特にコモンレール式燃料噴射装置に好適
に使用され、減速時等に作動してコモンレール圧力を低
下させる機能を有する減圧調整弁に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関に燃料を噴射するシステ
ムの1つに、コモンレール式の燃料噴射装置があり、排
ガス値、騒音等の改善に有効であることが知られてい
る。コモンレール式燃料噴射装置は、特開昭64−73
166号公報等に記載されているように、各気筒に共通
の高圧燃料の蓄圧室(コモンレール)と、コモンレール
内の高圧燃料を所定のタイミングで各気筒に噴射供給す
るインジェクタと、コモンレールに必要な量の高圧燃料
を圧送する燃料供給ポンプを備えている。燃料供給ポン
プからの圧送量は、コモンレール内の燃料圧力が、機関
の運転状態に基づいて算出される所定の噴射圧力となる
ようにフィードバック制御される。
【0003】定常の運転状態では、燃料供給ポンプか
ら、インジェクタからの燃料噴射や燃料リークによる減
少分を補う量の高圧燃料をコモンレールに圧送すること
によって、コモンレール内を噴射圧力に相当する一定の
高圧に保持している。一方、機関の減速時には、目標と
する噴射圧力が低下するために、燃料供給ポンプからの
高圧燃料の圧送量を減らしコモンレール圧力を減少させ
る制御を行う。ところが、図30に示されるように、減
速運転時にはインジェクタからの噴射量も減少するた
め、燃料噴射や燃料リークによる減少分だけでコモンレ
ール圧力を目標値まで低下させるには相当の時間を要す
る。その間、必要以上に高い圧力の状態が続くことにな
り、燃焼騒音が増大する不具合があった。
【0004】そこで、噴射圧力低下の遅れによる燃焼騒
音を防止する目的で、コモンレールに圧力調整用の電磁
弁を設けることが行われている。かかる圧力調整弁に
は、例えば、特許第2657497号に開示されるよう
な電磁弁が用いられ、コモンレール圧力が目標値を所定
圧以上上回った時に電磁弁を作動させて、コモンレール
内の高圧燃料を排出することにより、コモンレール圧力
を速やかに低減することができる。
【0005】また、従来のコモンレール式燃料噴射装置
において、コモンレール圧力の異常な上昇を防止するた
めに、コモンレールに安全弁を設けることが行われてい
る。例えば、燃料供給ポンプからの圧送量が最大の状態
で、システムに何らかの異常が発生した場合、高圧燃料
の供給過多となってコモンレール圧力が異常に上昇し配
管等が破損するおそれがあるが、コモンレール圧力が規
定の圧力以上で自動的に開弁するような安全弁を設ける
ことで、これを回避することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のコ
モンレール式燃料噴射装置では、コモンレールの圧力調
整用の電磁弁と安全弁とを別々に設置しており、部品点
数の増大、コスト高をまねく原因となっている。また、
各々の設置スペースを確保する必要から、装置の小型化
の障害となっていた。そこで、本発明は、定常運転時の
コモンレールの圧力を制御するための減圧機能と安全確
保のための減圧機能の両方の機能を両立させることによ
り、部品数を削減してコスト低減を図り、また、構成を
コンパクトにして装置の小型化が可能な減圧調整弁を実
現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の減圧
調整弁は、高圧燃料が蓄圧される蓄圧室と、該蓄圧室内
の高圧燃料を内燃機関の気筒に噴射するインジェクタ
と、燃料を加圧して上記蓄圧室に圧送する燃料供給ポン
プを備える燃料噴射装置において、上記蓄圧室内の高圧
燃料を低圧部に排出するために設けられる。減圧調整弁
は、上記蓄圧室に連通する高圧流路を開閉する第1の弁
体と、上記内燃機関の運転状態に応じて上記第1の弁体
の開閉を制御する電磁駆動部を備え、上記第1の弁体を
開弁駆動することにより、上記蓄圧室内の高圧燃料を上
記低圧部に排出し、上記蓄圧室内の圧力を低減して所定
の圧力とする第1の減圧手段と、上記高圧流路を開閉す
る第2の弁体と、上記第2の弁体を閉弁方向に付勢する
付勢部材を備え、上記蓄圧室内が規定の圧力以上となっ
た時に、燃料の圧力によって上記第2の弁体を開弁する
ことにより、上記蓄圧室内の高圧燃料を上記低圧部に排
出し、上記蓄圧室内の圧力が規定の圧力を越えないよう
にする第2の減圧手段とを備えている。
【0008】定常運転時、例えば機関の減速時に上記蓄
圧室内の圧力が目標圧力を上回った場合には、上記第1
の減圧手段を作動させて、上記電磁駆動部により上記第
1の弁体を開弁駆動することで、上記蓄圧室内の高圧燃
料を上記低圧部に排出する。よって、上記蓄圧室内の圧
力を速やかに所定の圧力まで減ずることができるので、
噴射圧力低減の遅れによる燃焼騒音の増大を防止するこ
とができる。また、システムに何らかの異常が発生して
上記蓄圧室内の圧力が規定の最大圧力以上となった場合
には、上記第2の減圧手段を作動させて、燃料の圧力に
より上記第2の弁体を開弁することで、上記蓄圧室内の
高圧燃料を上記低圧部に排出する。このように、上記構
成の減圧調整弁は、運転状態に応じて上記蓄圧室内の圧
力を低減する機能と、安全確保のために上記蓄圧室の最
大圧力を制限する機能の両方を備えている。よって、減
圧弁と安全弁を別々に設ける従来装置に比べて、装置構
成がコンパクトにでき、また、部品点数の削減によりコ
ストの低減を図ることができる。
【0009】請求項2の減圧調整弁は、上記高圧流路の
蓄圧室の反対側の端部にシート面を設け、上記第1およ
び第2の弁体を兼ねた弁部材が上記シート面に着座して
これを閉鎖するようにする。そして、上記弁部材の外周
に上記高圧流路と上記低圧部とを連通する低圧流路を形
成して、上記弁部材の開弁時に上記蓄圧室内の高圧燃料
を上記低圧流路を介して排出するようにする。
【0010】上記構成において、上記第1の減圧手段を
作動させる場合には、上記電磁駆動部によって上記弁部
材を開弁駆動し、上記高圧流路より上記低圧流路を経て
高圧燃料を排出する。上記蓄圧室の圧力が上昇し、上記
弁部材にかかる上記高圧流路内の燃料の圧力が規定の圧
力以上となると、上記第2の減圧手段が作動し、燃料の
圧力によって上記弁部材を開弁して、上記高圧流路より
上記低圧流路を経て高圧燃料を排出する。このように、
上記第1および第2の減圧手段の構成部材を共通に設け
たので、簡易な構成で、2つの減圧機能を両立させるこ
とができる。
【0011】請求項3の減圧調整弁は、ハウジングに設
けた摺動穴内に弁部材を摺動自在に配設して、該摺動穴
と同軸的に上記高圧流路を形成し、上記弁部材の先端部
を、上記付勢部材の付勢力により上記高圧流路の端部に
設けた第2のシート面に着座してこれを閉鎖する上記第
2の弁体となすとともに、上記弁部材の外周に上記高圧
流路と上記低圧部とを連通する低圧流路を形成して、上
記第2の減圧手段とする。一方、上記弁部材内に、上記
高圧流路と同軸的に形成されて該高圧流路と常時連通す
る流路を形成し、該流路の端部に設けた第1のシート面
に着座してこれを閉鎖する上記第1の弁体を配設すると
ともに、上記流路と上記低圧流路を連通する連通路を形
成して、上記第1の減圧手段とする。
【0012】上記構成において、上記第1の減圧手段を
作動させる場合には、上記電磁駆動部によって上記第1
の弁体を開弁駆動することにより、上記蓄圧室内の高圧
燃料を上記流路および上記連通路を経て上記低圧流路か
ら排出する。上記蓄圧室の圧力が規定の圧力以上となる
と、上記第2の減圧手段が作動し、上記流路内の燃料の
圧力により上記第2の弁体が上記付勢部材の付勢力に抗
して開弁し、上記蓄圧室内の高圧燃料を上記低圧流路を
介して排出する。このように、上記第1の弁体と上記第
2の弁体を独立に設けることで、上記第1の弁体を駆動
する上記電磁駆動部の体格を小さくすることができ、減
圧調整弁をより小型にできる。
【0013】請求項4の減圧調整弁は、着座時に上記第
1のシート面に当接する上記第1の弁体のシート部の径
を、上記第2のシート面に当接する上記第2の弁体のシ
ート部の径よりも小さく設定する。
【0014】上記第2の弁体は、上記燃料供給ポンプの
吐出量が最大である場合にも十分な量の高圧燃料が排出
できるような通路面積を確保する必要があることから、
上記第2の弁体のシート部の径を比較的大きく設定する
必要がある。これに対し、上記第1の減圧手段の作動時
に排出される高圧燃料の量は少ないので、上記第1の弁
体では上記シート部の径を小さく設定することで、上記
シート部にかかる油圧力に抗するための付勢力を小さく
し、その結果、上記第1の弁体を駆動する上記電磁駆動
部を小型にすることができる。
【0015】請求項5の減圧調整弁は、上記電磁駆動部
による電磁力の方向を上記第1の弁体の開弁方向と同じ
方向とし、上記第1の弁体を閉弁方向に付勢する付勢部
材を設けて、その付勢力を、上記蓄圧室内の燃料の圧力
が上記規定の圧力以下である時に上記第1の弁体が開弁
しないような大きさに設定する。
【0016】上記構成において、上記第1の弁体は上記
電磁駆動部に通電しない通常状態で閉弁しており、上記
電磁駆動部に通電して上記第1の弁体に電磁力を作用さ
せると上記付勢部材の付勢力に抗して開弁する。この
時、上記第2の弁体の開弁圧力(上記規定の圧力)とな
るまで上記第1の弁体が開弁しないように、上記付勢力
を設定するのがよく、燃料の圧力で上記第1の弁体が自
動的に開弁することがない。
【0017】請求項6の減圧調整弁は、上記電磁駆動部
による電磁力の方向を上記第1の弁体の閉弁方向と同じ
方向とし、上記第1の弁体を閉弁方向に付勢する付勢部
材を設けて、その付勢力を、上記蓄圧室内の燃料の圧力
が所定の最低圧力以上である時に上記第1の弁体が開弁
するような大きさに設定する。
【0018】上記構成において、上記第1の弁体は上記
電磁駆動部に常時通電して閉弁するようにしており、上
記電磁駆動部への通電を減少させると、閉弁方向への付
勢力が小さくなるために、上記第1の弁体は電磁力の減
少分と釣り合う位置までリフトし、開弁する。この時、
上記付勢部材の付勢力を小さく設定し、上記蓄圧室内が
予め設定される所定の最低圧力であっても開弁するよう
にすることで、第1の減圧手段を確実に作動させること
ができる。
【0019】請求項7の減圧調整弁は、請求項6の構成
において、上記電磁駆動部による上記第1の弁体の駆動
を制御する制御部を有し、該制御部は、上記第1の減圧
手段を作動させる際の上記第1の弁体のリフト量が、上
記第2の減圧手段を作動させる際の上記第2の弁体のリ
フト量よりも小さくなるように、開弁時に上記第1の弁
体に作用する電磁力の大きさを制御する。
【0020】上記制御部により、上記電磁駆動部の電磁
力が開弁時にも作用するように制御することで、開弁時
の上記第1の弁体のリフト量を、機械的に決まるリフト
量よりも小さくすることができる。これにより、減圧作
動から復帰する際の磁気回路の空隙部を小さくできるの
で、上記電磁駆動部をさらに小型にすることができる。
【0021】請求項8の減圧調整弁は、請求項2の構成
を具体的にしたもので、ハウジングに設けた摺動穴内に
上記弁部材を摺動自在に配設して、該摺動穴と同軸的に
上記高圧流路を形成し、上記弁部材の先端部を上記第1
および第2の弁体とする。この時、上記電磁駆動部を用
いて上記弁部材をリフトさせると、あるいは、高圧燃料
の圧力の規定の圧力を越えると、上記第1および第2の
弁体を兼ねる上記先端部が上記シート面から離れる。よ
って、簡易に、2つの減圧手段を有する減圧調整弁を実
現できる。
【0022】請求項9の減圧調整弁は、上記低圧流路の
途中に絞りを設ける。上記第2の減圧手段の上記第2の
弁体は、開弁時に全開とならないため、上記燃料供給ポ
ンプの吐出量が多いと、上記蓄圧室の圧力が低下せず、
逆に上昇するおそれがある。そこで、上記絞りを設け
て、その上流側の圧力を高め、この燃料の圧力を利用し
て上記第2の弁体をフルリフトさせることが可能であ
る。これにより、上記蓄圧室の圧力が異常に上昇するの
を防止して、安全弁としての機能を向上させることがで
きる。
【0023】請求項10の減圧調整弁は、上記弁部材と
その外周の摺動穴の間に上記高圧流路と上記低圧流路を
連通させる絞りを形成する。上記高圧流路から排出され
る高圧燃料は、上記弁部材の外周を経て上記低圧流路に
流出するので、上記摺動穴との間隔を適当に設定するこ
とで、ここに絞りを設けることができる。このようにし
ても、その上流側の圧力を高めて、上記第2の弁体のリ
フト量を大きくし、上記蓄圧室の異常な圧力上昇を防止
して、安全弁としての機能を向上させることができる。
【0024】請求項11の減圧調整弁は、上記弁部材の
外周部に、上記シート面に対向し上記弁部材のリフト方
向と略垂直な面を有する肩部を設ける。この肩部によ
り、上記高圧流路から排出される高圧燃料が衝突し、抗
力を大きくすることができるため、上記第2の弁体がリ
フトしやすくなり、リフト量を大きくできる。このよう
にしても、上記蓄圧室の圧力が異常に上昇するのを防止
でき、安全弁としての機能が向上する。
【0025】請求項12の減圧調整弁は、上記請求項1
0における上記絞りを有する構成において、上記弁部材
および上記摺動穴を、上記弁部材のリフトとともに上記
絞り効果が緩和される形状に形成する。このようにする
と、上記弁部材をリフトさせるのに伴い、絞り効果が小
さくなって、高圧燃料を速やかに上記低圧流路に流出さ
せることができる。
【0026】請求項13の減圧調整弁は、上記シート面
の下流に、上記高圧流路から上記肩部へ向かう燃料の流
れが上記弁部材のリフト方向と同じ方向になるように案
内するガイド部を設けている。このガイド部によって、
上記高圧流路から排出される燃料の流れをほぼ垂直に上
記肩部へ衝突させることができるので、排出燃料の流れ
による抗力をより効果的に利用して、リフト量をより大
きくすることができる。
【0027】請求項14の減圧調整弁は、上記ハウジン
グを、上記摺動穴を有する本体部と、上記シート面また
は上記ガイド部の構成部材に分割させて設ける。これに
より、上記摺動穴、上記シート面または上記ガイド部が
加工しやすくなり、製作が容易になる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図3は、本発明の減圧調整弁1を備えるディー
ゼルエンジンのコモンレール式燃料噴射装置の全体構成
を示す図で、エンジン201の各気筒に共通に設けた蓄
圧室としてのコモンレール103を備えている。コモン
レール103には、エンジンの各気筒毎に設けられる複
数のインジェクタ105が接続され、コモンレール10
3内に蓄圧される高圧燃料を、各インジェクタ105か
ら対応する気筒に噴射する。インジェクタ105の駆動
は、制御部である電子制御ユニット(ECU)104か
らの信号によって制御される。
【0029】コモンレール103内には、ECU104
からの信号によって燃料供給ポンプ101から圧送され
る高圧燃料が、燃料の噴射圧力に相当する所定圧で蓄圧
される。燃料供給ポンプ101としては、公知の構造の
可変吐出量高圧ポンプが用いられ、低圧部としての燃料
タンク202からフィードポンプ203を経て吸入され
る低圧燃料を高圧に加圧する。ECU104は、コモン
レール103に設けた圧力センサ106からの信号を基
に、噴射圧力が予め負荷や回転数に応じて定めた所定値
となるように、燃料供給ポンプ101に設けた圧送量制
御弁102を駆動して、圧送量を制御する。
【0030】コモンレール103は低圧流路204を介
して燃料タンク202に接続されており、該低圧流路2
04とコモンレール103の間に、本発明の減圧調整弁
1が設けてある。減圧調整弁1は、ディーゼルエンジン
の運転状態に応じて電磁駆動部により開閉駆動される第
1の弁体を備え、開弁時にコモンレール103内の高圧
燃料を低圧流路204を介して燃料タンク202に戻す
ことにより、コモンレール103の圧力を目標値まで低
減する第1の減圧手段と、定常時には付勢部材によって
第2の弁体を閉弁方向に付勢し、コモンレール103内
が規定の圧力以上となった時に開弁させて、コモンレー
ル103内の高圧燃料を燃料タンク202に戻すことに
より、コモンレール103の圧力が規定の圧力を越えな
いようにする第2の減圧手段とを備えている。以下、こ
れについて詳述する。
【0031】定常の運転状態では、燃料供給ポンプ10
1の圧送量とインジェクタ105からの噴射量、さらに
燃料供給ポンプ101やインジェクタ105からのリー
ク量によってコモンレール103の圧力が決定される。
従って、コモンレール圧力の制御は、これを一定圧に保
持する場合あるいは増加させる場合には、燃料供給ポン
プ101からの圧送量を制御することによって行われ、
燃料噴射やリークによる減少分、またはこれに噴射圧力
の増加分を加えた量の高圧燃料をコモンレール103に
圧送すればよい。
【0032】一方、コモンレール圧力を低減しようとす
る場合には、燃料噴射量またはリーク量を増加させる必
要がある。ところが、コモンレール圧力を減ずるのは、
通常、機関の減速時であり、その場合には、インジェク
タ105からの燃料噴射量はゼロとなるか減少するため
に、図30に示されるように、コモンレール103の減
圧応答性は非常に遅い。また、燃料供給ポンプ101に
何らかの異常が発生し、圧送量過多となってコモンレー
ル103内の圧力が高くなりすぎた場合にも、配管等の
破損を防止するために、コモンレール圧力を速やかに低
減させる必要がある。
【0033】そこで、本発明では、定常運転時の減圧機
能と安全確保のための減圧機能を兼ね備える減圧調整弁
1を設けており、減速時等、コモンレール103の圧力
が目標圧力よりも高くなった時には、第1の減圧手段に
よって、何らかの異常によりコモンレール103内の圧
力が規定の圧力以上となった時には、第2の減圧手段に
よって、コモンレール103内の高圧燃料を排出するこ
とにより、コモンレール103内の圧力を速やかに低下
させることができる。
【0034】その具体的な構成の一例を、図1、2に第
1の実施の形態として示す。図1において、減圧調整弁
1は、略容器状のソレノイドハウジング2内に電磁駆動
部を構成する筒状コイル21を収容し、ソレノイドハウ
ジング2の下端部に弁部材4を保持するバルブハウジン
グ3を固定してなる。ソレノイドハウジング2の上端開
口部にはT字形の蓋体22がかしめ固定してあり、その
下面中央より下方に突出する柱状部23が、コイル21
の筒内に延びて磁気回路の一部を構成している。ソレノ
イドハウジング2の底部中央には、コイル21の筒内空
間24に連続する貫通穴24が形成されており、該貫通
穴24内に電磁駆動部を構成するアーマチャ5が配設さ
れている。
【0035】ソレノイドハウジング2の下面には、バル
ブハウジング3を保持する筒状部25が突出形成してあ
り、該筒状部25内にリング状のプレート32を介して
バルブハウジング3の上端部が嵌装固定されている。筒
状部25の外周には組み付け用の雄ねじ部が形成してあ
る。バルブハウジング3内には、上下方向に摺動穴31
が形成されて、該摺動穴31内に上記弁部材4が摺動可
能に配設されている。弁部材4の先端部(下端部)が位
置する摺動穴31の下端部は、やや大径に形成されて低
圧室33となり、バルブハウジング3の左右側壁に形成
した低圧流路34を介して、上記図3に示した低圧流路
204に連通している。低圧室33の底面にはバルブハ
ウジング3の底壁を貫通して、上記図3に示したコモン
レール103に連通する高圧流路35が開口している。
高圧流路35は上記摺動穴31と同軸的に形成され、低
圧室33への開口端部には、下方に向けて縮径するテー
パ状のシート面36が形成されている。一方、上記弁部
材4の先端部は、上記シート面36に対応するテーパ状
の弁体41となしてあり、上記弁部材4が下方に移動す
ると、弁体41が上記シート面36に着座して高圧流路
35を閉鎖するようになしてある。なお、本実施の形態
では、弁体41が第1および第2の減圧手段における第
1および第2の弁体を兼ねている。また、低圧室33と
低圧流路34とが、高圧流路35を低圧部としての燃料
タンク202に連通する低圧流路となる。
【0036】上記弁部材4の上端面にはロッド42が一
体に形成されており、ロッド42はプレート31を貫通
してソレノイドハウジング2の貫通穴24内へ延びてい
る。ロッド42の上端部外周には上記アーマチャ5が嵌
合固定され、アーマチャ5に対向する上記柱状部23の
下半部にはスプリング室26が設けられて付勢部材であ
るスプリング6を保持している。電磁駆動部のコイル2
1に非通電の図示の状態では、このスプリング6によっ
て、アーマチャ5とこれと一体のロッド42および弁部
材4が下方(閉弁方向)に付勢され、弁体41が高圧流
路35を閉鎖している。ここでアーマチャ5と一体とな
っているロッド42と弁部材4は別体とすることもでき
る。その場合、ロッド42はスプリング6の付勢力で、
弁部材4は油圧力で相方とも他方側に押し付けられるた
め、離れることはない。但しその場合、アーマーチャ5
は貫通穴24内に摺動自在に配設する必要がある。
【0037】第1の減圧手段を作動させる場合には、電
磁駆動部のコイル21に通電して、図2のようにアーマ
チャ5を上方に吸引する。すると、これと一体のロッド
42および弁部材4が上方へ移動し、弁体41がシート
面36から離れて、コモンレール103内の高圧燃料
が、高圧流路35より、低圧室33および低圧流路34
を経て、燃料タンク202に連通する低圧流路204に
排出される。かくして、コモンレール圧力を速やかに所
定の圧力まで低減することができる。
【0038】ここで、スプリング6は、第2の減圧手段
を構成するもので、その付勢力FSPは、弁体41のシー
ト径(着座時にシート面36に当接するシート部の径)
をD、コモンレール103の最高圧力(第2の減圧手段
の作動圧力)をPlim とすると、下記式(1)を満足す
るように設定される。 FSP=Plim ×πD2 /4・・・(1) この時、コモンレール圧力がPlim となるまでは弁体4
1が燃料の圧力によって自動的に開弁することはない。
コモンレール圧力がPlim になると、第2の減圧手段が
作動して、弁体41が自動的に開弁し、コモンレール1
03内の高圧燃料を、高圧流路35、低圧室33、低圧
流路34を経て、燃料タンク202に連通する低圧流路
204に排出する。かくして、コモンレール圧力を速や
かに規定の圧力以下に低減し、配管の破損等を防止して
安全性を確保できる。
【0039】電磁駆動部の吸引力FSOL は、通常、コモ
ンレール103の圧力によらず弁部材4を電磁駆動でき
るように(第1の減圧手段の作動が可能なように)、下
記式(2)を満たすように決められる。 FSOL >FSP・・・(2) また、コモンレール103の圧力がある所定の圧力P
MIN 以下では作動しないよう、下記式(3)のように設
定することも可能である。 FSOL >FSP−PMIN ×πD2 /4・・・(3)
【0040】また、低圧室33、低圧流路34の流路面
積と、弁部材4がフルリフトした際(図2の状態)の弁
体41の通路面積は、安全弁としての機能を持たせるた
めに、燃料供給ポンプ101が全量圧送状態で何らかの
異常によりスティックしても、第2の減圧手段が作動す
ることによって、コモンレール圧力の異常な上昇を防止
できるだけの面積を確保する必要がある。
【0041】次に、本発明の減圧調整弁1の作動につい
て、図4〜11を用いて説明する。まず、減圧調整弁1
の第1の減圧手段としての作動(以下、簡略のために電
磁弁という)を制御する方法には、大別して3つの方法
があり、それぞれ以下に示すようになる。 減圧前の圧力と減圧幅に応じて電磁弁駆動時間を制御
する方法、 コモンレール103の圧力をモニタし、目標圧力と比
較して1回の電磁弁駆動時間を決定する(1回の減圧に
対して数回に分けて電磁弁を駆動する)方法、 コモンレール103の圧力をモニタし、目標圧力と比
較して電磁弁へ流す電流値を決定し、電磁弁のリフト量
を調整して圧力を制御する方法。
【0042】図4(a)は、の方法の電磁弁制御ルー
チンを示すフローチャートであり、各気筒の噴射圧力、
噴射量の算出をする際の割り込みルーチンとしてECU
104により起動される。なお、噴射圧力(=コモンレ
ール103の圧力)の目標値PCTRGはエンジン回転
数とアクセル開度から図示しないルーチンにて算出され
る。コモンレール103の圧力の現在値はPCとする。
図4(a)のルーチンがスタートすると、ECU104
はまずステップ300で、コモンレール103の圧力の
現在値PCと目標値PCTRGを読み込み、続くステッ
プ301で両者の差ΔPを算出して、減圧作動が必要
(PC>目標値PCTRG)で、かつその差ΔPが所定
の値PSより大きいか否かを判別する。ΔPがPSと同
じかこれより小さい場合にはステップ301を否定判別
し、本ルーチンを終了する。この場合には、電磁弁は駆
動されず、コモンレール圧力は燃料供給ポンプ101の
圧送量調量等で制御される。
【0043】一方、ステップ301でΔPがPSより大
きい場合には本ステップを肯定判別して、電磁弁を作動
させるべくステップ302に進み、電磁弁駆動時間TON
を算出する。次にECU104はステップ303でイン
ジェクタ105からの燃料噴射と燃料供給ポンプ101
の圧送を中断する。そしてステップ304にてTONの時
間だけコイル21に通電して電磁弁を駆動し、弁体41
を開弁して、コモンレール103内の高圧燃料を高圧流
路35、低圧室33、低圧流路34を介して排出する。
その後、インジェクタ105の燃料噴射と燃料供給ポン
プ101の圧送を再開し、本ルーチンを終了する。この
ようにして、第1の減圧手段によるコモンレール圧力の
低減がなされる。
【0044】ここで、電磁弁駆動時間TONの算出手段に
ついて、図4(b)のマップを用いて説明する。このマ
ップは電磁弁駆動前の圧力PCと圧力の目標値PCTR
Gをパラメータとする2次元マップである。例えば圧力
PCの各エリア毎(PC1〜PC8)並びに目標値PC
TRGの各エリア毎(PCTRG1〜PCTRG6)に
電磁弁駆動時間TONが記憶されている。これら各パラメ
ータPC、PCTRGは小さいものから順に、例えばP
C1〜PC8、PCTRG1〜PCTRG6が設定され
ている。従って、このマップを検索すれば機関の運転状
態に対応した電磁弁駆動時間TONを得ることができる。
なお、図4(c)に示すように、減圧前の圧力PCが高
いほど、あるいは目標値PCTRGが小さくなるほど、
電磁弁駆動時間TONが長くなるような特性が設定されて
いることがわかる。
【0045】図5は図4に示したの制御方法に基づい
て減圧した場合のコモンレール圧力の挙動の一例を示す
ものである。図21と比較して明らかなように、コモン
レール103に本発明の減圧調整弁1を設置し、第1の
減圧手段を作動させてコモンレール103の高圧燃料を
排出することで、速やかにコモンレール圧力が低減でき
ることが分かる。よって、噴射圧力低減のおくれによる
燃焼騒音の増大を防止することができる。
【0046】図6は図5とほぼ同じ制御を行った場合で
あるが、図5の場合には、図4のステップ303、30
5の間インジェクタ105からの噴射を中断しているの
に対し、図6では電磁弁の駆動中もインジェクタ105
の噴射を行っている。図5の制御では、ほぼ所定の圧力
となるまで噴射は再開されないため、燃焼騒音の増大は
起こらない。ただし、噴射がカットされる時間では機関
はトルクを発生しない(なお、この時間は非常に短いた
めドライバビリティには影響はない。)。図6の制御で
はトルク切れはないが、減速運転開始から数回の噴射
は、所定の圧力よりも高いコモンレール圧で燃料を噴射
することになるため、多少燃焼騒音が大きなものとな
る。ただし、従来の減圧制御を行わない場合に比べると
はるかに騒音抑制効果が高いことはもちろんである。
【0047】図7(a)は、の方法の電磁弁制御ルー
チンを示すフローチャートであり、各気筒の噴射圧力、
噴射量の算出をする際の割り込みルーチンとして起動さ
れる点その他はの方法と同様である。図7(a)のル
ーチンがスタートすると、ECU104はまずステップ
400で、コモンレール103の圧力の現在値PCと目
標値PCTRGを読み込み、続くステップ401で両者
の差ΔPを算出して、減圧作動が必要(PC>目標値P
CTRG)で、かつその差ΔPが所定の値PSより大き
い否かを判別する。ΔPがPSと同じかこれより小さい
場合にはステップ401を否定判別し、本ルーチンを終
了する。この場合には、電磁弁は駆動されず、コモンレ
ール圧力は燃料供給ポンプ101の圧送量調量等で制御
される。
【0048】一方、ステップ301でΔPがPSより大
きい場合には本ステップを肯定判別して、電磁弁を作動
させるべくステップ402に進み、減圧速度dP(所定
の時間の減圧量)を算出する。次に、ステップ403で
ΔP/dP(目標圧力PCTRGまで減圧するのに要す
る時間)を計算して、これがTmax より大きいか否かを
判別する。ここでTmax は、最大通電時間で、燃料供給
ポンプ101の圧送、インジェクタ105の噴射が繰り
返されるサイクルの1サイクル中で、圧送も噴射も行わ
れない時間であり、エンジン回転数と噴射期間、圧送量
制御弁102の駆動時間によって決定される。ステップ
403でΔP/dP≦Tmax と判別されると(ステップ
403を否定判別すると)、ステップ404に進み、Δ
P/dPの時間だけ、燃料供給ポンプ101の圧送、イ
ンジェクタ105の噴射がなされないタイミングで電磁
弁を駆動し、コモンレール103内の高圧燃料を排出し
て、コモンレール圧力を減ずる。ステップ403でΔP
/dP>Tmax と判別されると(ステップ403を肯定
判別すると)、ステップ405に進み、Tmax の時間だ
け、燃料供給ポンプ101の圧送、インジェクタ105
の噴射がなされないタイミングで電磁弁を駆動する。そ
の後、ステップ400へ戻り、以降の制御を繰り返す。
【0049】ここで、減圧速度dPの算出手段につい
て、図7(b)のマップを用いて説明する。このマップ
は電磁弁駆動前の圧力PCをパラメータとする1次元マ
ップである。例えば圧力PCの各エリア毎(PC1〜P
C6)に各圧力における減圧速度dPが記憶されてい
る。これら各パラメータPCは小さいものから順に、例
えばPC1〜PC6が設定されている。従って、このマ
ップを検索すれば機関の運転状態に対応した減圧速度d
Pを得ることができる。なお、図7(c)に示すよう
に、減圧前の圧力PCが高いほど減圧速度dPが大きく
なるような特性が設定されていることがわかる。
【0050】図8は図7に示したの制御方法に基づい
て減圧した場合のコモンレール圧力の挙動の一例を示す
ものである。本制御方法においても、減圧調整弁1の第
1の減圧手段の作動により、図21と比較して、より速
やかにコモンレール圧力が低減していることが分かる。
そして、その結果、減速時の機関騒音の増大を防止する
ことができる。
【0051】図9(a)は、の方法の電磁弁制御ルー
チンを示すフローチャートであり、各気筒の噴射圧力、
噴射量の算出をする際の割り込みルーチンとして起動さ
れる点その他はの方法と同様である。図8(a)の
ルーチンがスタートすると、ECU104はまずステッ
プ500で、コモンレール103の圧力の現在値PCと
目標値PCTRGを読み込み、続くステップ501で両
者の差ΔPを算出して、減圧作動が必要(PC>目標値
PCTRG)で、かつその差ΔPが所定の値PSより大
きい否かを判別する。ΔPがPSと同じかこれより小さ
い場合にはステップ501を否定判別し、本ルーチンを
終了する。この場合には、電磁弁は駆動されず、コモン
レール圧力は燃料供給ポンプ101の圧送量調量等で制
御される。
【0052】一方、ステップ501でΔPがPSより大
きい場合には本ステップを肯定判別して、電磁弁を作動
させるべくステップ502に進み、電磁弁駆動電流DR
ONを算出する。そして、ステップ503で電磁弁を電流
DRONにて駆動し、コモンレール103内の高圧燃料を
排出して、コモンレール圧力を減ずる。その後、ステッ
プ500へ戻り、以降の制御を繰り返す。
【0053】ここで、電磁弁駆動電流DRONの算出手段
について、図9(b)のマップを用いて説明する。この
マップは電磁弁駆動前の圧力PCと目標圧力PCTRG
をパラメータとする2次元マップである。例えば圧力P
Cの各エリア毎(PC1〜PC8)並びに目標圧力PC
TRGの各エリア毎(PCTRG1〜PCTRG6)に
電磁弁駆動電流DRONが記憶されている。これら各パラ
メータPC、PCTRGは小さいものから順に、例えば
PC1〜PC8、PCTRG1〜PCTRG6が設定さ
れている。従って、このマップを検索すれば機関の運転
状態に対応した電磁弁駆動電流DRONを得ることができ
る。なお、図9(c)に示すように、減圧前の圧力PC
が高いほど、あるいは目標圧力PCTRGが小さくなる
ほど、電磁弁駆動電流DRONが大きくなるような特性が
設定されていることがわかる。
【0054】図10は図9に示したの制御方法に基づ
いて減圧した場合のコモンレール圧力の挙動の一例を示
すものである。本制御方法においても、減圧調整弁1の
第1の減圧手段の作動により、図21と比較して、より
速やかにコモンレール圧力が低減できることが分かる。
駆動電流は電磁弁を一定周波数(例えば200Hz)で
駆動し、そのオン−デュ−ティ比を制御し、平均電流を
制御する方法でも調整することができる。その場合、前
記のマップの電磁弁駆動電流DRONはオン−デュ−ティ
比の値で示される。
【0055】さらに、減圧調整弁1が第2の減圧手段と
して作動する場合(安全弁機能)の圧力挙動について、
図11により説明する。図11は燃料供給ポンプ101
が何らかの原因で異常をきたし圧送量が本来の制御値よ
り多くなった場合を示している。圧送量過多となるとコ
モンレール103の圧力は上昇していき、何の対策も採
られない場合には、インジェクタ105または燃料供給
ポンプ101等の耐圧限界に達して破損に至るおそれが
ある。これに対し、本実施の形態の減圧調整弁1では、
弁体41の作動圧力がPlim である時に、弁部材4を付
勢するスプリング6の付勢力FSPを下記式(4) FSP=Plim ×πD2 /4・・・(4) となるように設定しておけば、燃料供給ポンプ101の
異常時にコモンレール103の圧力が上昇していって
も、圧力Plim で弁体41が開弁してコモンレール10
3の高圧燃料が排出される。よって、コモンレール10
3の圧力は図11のように減圧され、各部材の破損を防
止することができる。コモンレール103の圧力が低下
すると、弁体41はスプリング6の付勢力FSPによって
閉弁し、作動前の状態に戻る。
【0056】次に、図12〜14を用いて本発明の第2
の実施の形態を説明する。本実施の形態の減圧調整弁1
の基本構成は上記第1の実施の形態と同様であるが、上
記弁部材4に、第1の減圧手段を構成する第1の弁体4
aと、第2の減圧手段を構成する第2の弁体4bとを別
々に設けている点で異なっている。図12において、上
記弁部材4は、内部を中空として摺動穴43を形成し、
該摺動穴43内に上記第1の弁体4aを摺動自在に配設
している。摺動穴43は、コモンレール103と連通す
る上記高圧流路35と同軸的に形成され、弁部材4の先
端部中央を上下に貫通する流路44にて高圧流路35と
常時連通している。弁部材4aのテーパ状とした先端部
(下端部)周りの空間45は、弁部材4の左右側部に形
成した連通路46を介して、上記低圧室33に連通して
いる。
【0057】第1の弁体4aは、スプリング室26内に
配置されるスプリング6aによって(弁体4aとロッド
42を別体とした場合にはロッド42とともに)下方に
付勢され、コイル21に通電しない通常状態(図示の状
態)において、流路44の開口端部に設けたテーパ状の
第1のシート面36aに着座し、流路44を閉鎖してい
る。電磁駆動部を構成するコイル21に通電すると、ロ
ッド42と一体のアーマチャ5が吸引されて上方に移動
し、これに伴って第1の弁体4aが開弁する。
【0058】弁部材4の先端部は、上記第1の実施の形
態と同様、第2の減圧手段を構成する第2の弁体4bと
して機能する。弁部材4の上端部外周には、プレート3
2との間にスプリング6bが配設されて弁部材4を下方
に付勢しており、テーパ状の弁体4bが、高圧流路35
の開口端部に設けたテーパ状の第2のシート面36bに
着座して高圧流路35を閉鎖するようになしてある。こ
の時、スプリング6bの付勢力FSP2 は、弁体4bの作
動圧力をPlim 、弁体4bが着座した時のシート径をD
2 、スプリング6aの付勢力をFSP1 とすると、下記式
(5)で表される。 FSP2 =Plim ×(πD2 2 /4)−FSP1 ・・・(5) 弁体4bのシート径D2 とリフト量は、高圧流路35の
燃料の圧力が弁体4bの作動圧力Plim である時の、弁
体4bからの排出量Lvが、燃料供給ポンプ101が最
高回転数・最大圧送量時のポンプ吐出量Lpとの関係
が、Lv≧Lpとなるように決められる。
【0059】第1の弁体4aは、高圧流路35の燃料の
圧力が第2の弁体4bの作動圧力P lim となっても開弁
しないように、シート径D1 、スプリング6aの付勢力
SP 1 が決められる。これにより、第2の減圧手段が作
動するより低い圧力で自動的に開弁することはない。ま
た、第1の弁体4aのシート径D1 は、減圧作動時に必
要な通路面積が確保できるように設定され、第1の減圧
手段の作動時の排出量は第2の減圧手段の作動時より少
ないため、通常、図のようにD1 <D2 となる。
【0060】本実施の形態の作動について以下に説明す
る。第1の減圧手段により、減速時にコモンレール10
3の圧力を低減する場合には、コイル21に通電して電
磁力を発生させ、ロッド42周りに設けたアーマチャ5
を柱状部23側に吸引する。すると、図13に示すよう
に、これと一体の第1の弁体4aが上方に移動し、高圧
流路35に連通する流路44が開放され、コモンレール
103内の高圧燃料が、高圧流路35、流路44、空間
45、連通路46、低圧室33、低圧流路34を経て、
燃料タンク202に連通する低圧流路204に排出され
る。この時、第2の弁体4bは、第1の弁体4aと独立
に設けられているので、作動することはない。この第1
の減圧手段としての減圧調整弁1の制御は、上記第1の
実施の形態で示した〜と同様の方法で行われる。
【0061】次に、第2の減圧手段について、高圧流路
35の圧力が何らかの異常により、第2の弁体4bの開
弁圧Plim 以上に上昇した場合には、図14に示すよう
に、燃料の圧力によって第2の弁体4bが上方に移動
し、開弁して高圧流路35が開放される。これにより、
コモンレール103内の高圧燃料が、高圧流路35、低
圧室33、低圧流路34を経て、燃料タンク202に連
通する低圧流路204に排出される。この時、第1の弁
体4aは、第2の弁体4bとともに上方へ移動する。
【0062】本実施の形態によれば、第1の減圧手段を
構成する第1の弁体4aと第2の減圧手段を構成する第
2の弁体4bとを別々に設けたので、それぞれの機能に
必要なだけの通路面積を確保すればよく、安全弁として
十分な通路面積を確保する必要がある第2の弁体4bの
シート径D2 に対し、燃料供給ポンプ101の圧送停止
(または圧送量減)時のコモンレール103の圧力低減
のために使用される第1の弁体4aのシート径D1 を小
さく設定することが可能である。その結果、第1の弁体
4aにかかる油圧力を小さくすることができ、第1の弁
体4aを閉鎖方向に付勢するスプリング6aの付勢力F
SP1 を小さくできる。従って、第1の弁体4aを駆動す
る電磁駆動部の体格を、上記第1の実施の形態の構成に
比べて小さくすることが可能である。さらに、第1の弁
体4aおよびこれにより開閉される流路44を弁体4の
中に組み込むことで、装置全体の構成をコンパクトにす
ることができる。よって、より小さな体格で、定常運転
時の減圧機能と安全確保のための減圧機能の両方を兼ね
備えた減圧調整弁1を実現することができる。
【0063】図15〜17に本発明の第3の実施の形態
を示す。本実施の形態では、図15に示すように、弁部
材4を上下に貫通する流路47を形成してその上端部を
小径の流路47aとし、流路47aの上端に設けた第1
のシート面36cを、第1の弁体としてのボール弁4c
で開閉するようになしてある。流路47、47aは上記
高圧流路35と同軸的に形成されて、これと常時連通し
ている。ボール弁4cの上方のソレノイドハウジング2
内には、ハウジング2底面中央より上方に延出する筒状
部27内にニードル7が摺動自在に配設されている。ニ
ードル7の図中上部にはニードル7と一体にロッド42
が設けられてアーマチャ5もロッド42と一体となって
いる。鍋蓋状とした蓋体22aの中央に設けた中空部内
には、スプリング6cが配設されてロッド42およびニ
ードル7を下方に付勢している。
【0064】なお、ロッド42とニードル7は別体とす
ることもできる。その場合、ロッド42とアーマチャ5
は一体にスプリング6cにより、ニードル7は油圧力に
より相方とも他方側に押し付けられるため離れることは
ない。ただしその場合、アーマチャ5は蓋体22aの中
央の中空部に摺動自在に配設する必要がある。
【0065】本実施の形態では、電磁駆動部を構成する
コイル21に常時通電して、アーマチャ5に下向きの電
磁力を作用させている。この2つの付勢力の合計は、ボ
ール弁4cにかかる流路47内の燃料の圧力より大きい
ため、ボール弁4cは第1のシート面36cに押圧され
て着座し、高圧の燃料をシールしている(図15に示す
通常状態)。なお、第1の弁体をボール弁4cとしてい
るのは、弁体の摺動部と着座部が別の部材であることに
よる芯ずれを解消するためである。
【0066】流路47は、弁部材4上方のバルブハウジ
ング3内空間37、弁部材4の外周面に上下方向に設け
た連通路たる連通溝48を介して、上記低圧室33に連
通している。第1の減圧手段を作動させる場合には、図
15の状態から電磁駆動部のコイル21bへ通電量を減
らす。すると、アーマチャ5に作用する電磁力が小さく
なるため、図16に示すように、ボール弁4cは電磁力
と油圧力とスプリング6cの付勢力とが釣り合う位置ま
でリフトし、流路47aを開放する。これにより、コモ
ンレール103内の高圧燃料が、高圧流路35、流路4
7、47a、空間37、連通溝48、低圧室33、低圧
流路34を経て、燃料タンク202に連通する低圧流路
204に排出される。
【0067】この時、第1の減圧手段による減圧作動に
必要な排出量が、異常時の第2の弁体4bの排出量より
大幅に少なくなるために、ボール弁4cのリフト量L1
を小さくすることができ、減圧作動から復帰する時の磁
気回路の空隙部Sを、第2の弁体4bのリフト量L2
りも小さくできる。よって、第2の実施の形態よりも、
さらに小さい体格で、2つの減圧機能を合わせ有する減
圧調整弁を実現できる。
【0068】本実施の形態における第2の減圧手段の構
成は、上記第2の実施の形態と同様である。図17は、
燃料噴射ポンプに異常が発生し、圧送過多となった場合
の、第2の減圧手段の作動を示したものである。本実施
の形態の構成において、流路35の圧力が上昇し、第2
の弁体4bの開弁圧以上になった場合、油圧力により弁
体4bが上方に移動し、開弁することで、コモンレール
103内の高圧燃料が高圧流路35、低圧室33、低圧
流路34を介して排出される。この時、アーマチャ5も
第2の弁体4bとともにリフトする。このリフト量L2
は、第2の弁体4bの排出量を燃料供給ポンプ101の
吐出量より多くするため、第1の減圧手段の減圧作動時
よりも大きいが、異常減圧時であるため、この時の電磁
力は考慮しなくてもよい。
【0069】ここで、スプリング6a、6bの付勢力F
SP1 、FSP2 、閉弁時の電磁力FSO L 、第1の弁体4c
のシート径D1 、第2の弁体4bのシート径D2 、第2
の弁体4bの作動圧力Plim の関係について説明する。
第2の弁体4bの作動圧力P lim を正確に設定するに
は、流路35の燃料の圧力がPlim である場合にも、第
1の弁体4cが閉弁している必要がある。そのため、下
記式(6)を満足するように設定される。 Plim ×(πD1 2 /4)−FSP1 <FSOL ・・・(6) また、下記式(7)のようにすることで第2の弁体4b
の作動圧力をPlim とすることができる。 Plim ×(π/4)D2 2 =FSP1 +FSP2 +FSOL ・・・(7) (FSP1 =Plim ×(π/4)D2 2 −FSP2 −FSOL
【0070】本実施の形態の減圧調整弁1の制御ルーチ
ンとその制御によるコモンレール103の圧力挙動を図
18、19に示す。基本的な制御方法は上記の制御と
同様である。ただし、上記各実施の形態では、コイルに
通電していない時に第1の弁体が閉弁するように構成し
ており、本実施の形態では、コイルに通電することで第
1の弁体4cが閉弁するように構成しているため、駆動
電流DRONのマップが異なる。具体的には、図示のよう
にコモンレール103の圧力PCが高いほど、目標圧力
PCTRGが小さくなるほど、駆動電流DRONは小さく
なる傾向にある。駆動電流DRONは電磁弁を一定周波数
(例えば200Hz)で駆動し、そのオン−デューティ
比を制御して、平均電流を制御する方法でも調整するこ
とができる。その場合、上記のマップはオン−デューテ
ィ比の値で示される。
【0071】本実施の形態によれば、第1の弁体4cの
リフト量を、第2の弁体4bのフルリフト量より小さい
リフト量とすることができる。つまり、減圧作動から復
帰する時の磁気回路の空隙部Sを小さくできるため、第
2の実施の形態よりも、コイル21の巻き数を少なくす
ることができ、電磁駆動部の体格をさらに小さくするこ
とができる。よって、より小さい体格で2つの減圧機能
を両立させることができる。
【0072】図20に本発明の第4の実施の形態を示
す。本実施の形態の基本構成は第3の実施の形態と同様
であり、アーマチャ5の形状が異なっている。図のよう
に、本実施の形態では、蓋体22の下半部を中空とし
て、その内部に円板状のアーマチャ5を配設し、円筒部
27およびコイル21の外側の部分でソレノイドハウジ
ング2と対向させている。また、本実施の形態では、ロ
ッド42を設けず、ニードル7を円筒部27の上端より
突出する長さに形成して、この突出部周りにアーマチャ
5を直接固定している。本実施の形態の構成において
も、第1および第2の減圧手段を上記第3の実施の形態
と同様に作動させることにより、同様の効果を得ること
ができる。
【0073】図21、22に本発明の第5の実施の形態
を示す。図21において、本実施の形態の減圧調整弁1
の基本構成は上記第1の実施の形態と同様であり、上記
低圧室33下流の低圧流路34を、バルブハウジング3
の左側壁にのみ形成して、その途中に絞り37を設けた
点で異なっている。この絞り37を設けることによっ
て、その上流の低圧室33の圧力が下流側よりも高くな
るため、これを利用して、弁体41のリフト量を増加さ
せ、第2の減圧手段(安全弁)としての機能を向上させ
ることができる。これについて以下に説明する。
【0074】図23に示すように、絞り37を設けない
構成では、減圧調整弁1を、コモンレール103の圧力
が、規定の圧力(例えば200MPa)以上になると、
弁体41が開弁する。その時、図23のA点(弁体41
底面とシート面36の間)の圧力は上記規定の圧力かそ
れより若干高い圧力であり、弁体41は全開とはならな
い。ここで、何らかの異常で、燃料供給ポンプ101が
最高回転、全吐出となった場合、流量は、例えば250
0ml/分であり、高圧流路35の流路径を、例えば、
0.5mmとすると、圧損が40MPaある。そのた
め、コモンレール103の圧力は240MPa以上とな
り、破裂等のおそれがある(コモンレール103の耐圧
は、例えば220MPaとする)。
【0075】これに対し、図22に示すように、絞り3
7を設けた場合には、低圧室33の圧力が高くなり、弁
体41のテーパ面に加わる開弁方向の燃料の圧力によっ
て、弁体41のリフト量を増加させることが可能であ
る。その結果、A点の圧力が上記規定の圧力よりも十分
低くなるため、圧損が40MPaあっても、コモンレー
ル103の圧力を耐圧(例えば220MPa)以下に維
持して、安全性を高めることができる。
【0076】なお、図24に本発明の第6の実施の形態
として示すように、弁部材4が、第1および第2の弁体
としてテーパ状の先端部41´に当接させて配したボー
ル弁4dを有し、該ボール弁4dにて高圧流路を開閉す
る構成とすることもできる。それ以外の構成は、上記第
5の実施の形態と同じであり、同様の効果が得られる。
第1〜第5の実施の形態においては、摺動穴31に対す
るシート面36の同軸度の精度は高く要求されるが、第
6の実施の形態では、それほど高く要求されない。した
がってシート面36の加工が容易となり、かつ、表面粗
さを小さく加工できシート性能が向上する。
【0077】図25、26に本発明の第7の実施の形態
を示す。図25は、減圧調整弁1を、ソレノイドハウジ
ング2下端部外周のネジ部にてコモンレール壁に設けた
取付け穴8に組付けた状態を示している。図25におい
て、本実施の形態の減圧調整弁1の基本構成は上記第1
の実施の形態と同様であり、弁部材4が第1および第2
の弁体を兼ねる構成となっている。ただし、第1および
第2の弁体は、上記第6の実施の形態と同様のボール弁
4dとしている。また、上記第1の実施の形態では、摺
動穴31の下端部を拡径して低圧室33を形成したが、
本実施の形態では、図25のように、弁部材4の下端部
を摺動部よりやや小径としてその外周と摺動穴31の間
に低圧室33を形成している。バルブハウジング3は、
高圧流路35とコモンレール103を連通させる貫通穴
を設けたガスケット81を介して取付け穴8底面に押圧
され、低圧室33外周の低圧流路34はバルブハウジン
グ3周りの取付け穴8内空間を経て低圧通路204に連
通している。
【0078】本実施の形態の特徴は、図26(a)の拡
大図に示すように、弁部材4の先端部分(下端部分)
を、上記第1の実施の形態のようなテーパ状でなく、下
端面中央が突出する段付きに形成したことにある。弁部
材4は、ボール弁4dに当接する中央凸部41aと、そ
の外周を取り巻く肩部49を有し、肩部49面は下方の
シート面36に対向し弁部材4のリフト方向と垂直な面
となっている。本実施の形態では、この肩部49に排出
燃料の流れを衝突させることで、第2の減圧手段(安全
弁)としての機能を向上させる。
【0079】上記図23で説明したように、上記第1の
実施の形態の構成では、第2の減圧手段(安全弁)の作
動時において、弁部材4は全開せず、弁部材4の底面と
シート面36の間の圧力が開弁圧力(例えば200MP
a)と同じか若干高い圧力となるような位置でバランス
する。また、シート径を小さくして体格を小さくするた
めに高圧流路35径が小さくなり、圧損(例えば40M
Pa)があるために、何らかの異常が生じると、コモン
レール103圧力が耐圧を越えるおそれがある。
【0080】これに対し、本実施の形態の構成では、図
26(a)に示すように、コモンレール103圧力が規
定の開弁圧力に達してボール弁4dが開弁すると、高圧
流路35からシート面36を経て流出する燃料の流れ
が、対向する肩部49に衝突する。このように、弁部材
4を排出燃料の流れによる抗力を受けやすい形状とする
ことで、肩部49下方のB部(点線部)の圧力を上昇さ
せ、弁部材4の開弁方向に作用する油圧力を大きくでき
る。よって、燃料の流出によりA部(ボール弁4dとシ
ート面36の間)の圧力が、上記規定の圧力よりも低
い、例えば180MPaとなっても、弁部材4のリフト
量を上記第1の実施の形態よりも大きく保つことができ
る。その結果、圧損を考慮しても、コモンレール103
の圧力を安全な耐圧(例えば220MPa)以下に維持
できる。
【0081】図27に本発明の第8の実施の形態を示
す。本実施の形態では、上記第7の実施の形態の構成に
加えて、高圧流路35下流の低圧流路に絞りを設けるこ
とにより、上記第5、6の実施の形態と同様の効果を得
る。上記第5、6の実施の形態では、絞り37を低圧室
33下流の低圧流路34に設けたが、本実施の形態で
は、低圧室33内に形成し、弁部材4の下端部外周とバ
ルブハウジング3に設けた摺動穴31の内周との隙間が
絞り38となるように、弁部材4の下端部の外径と摺動
穴31の径を設定する。また、弁部材4がフルリフトし
た時に、肩部49が低圧流路34への開口縁(下端位
置)よりも上に位置して、絞り38が解消されるよう
に、低圧流路34の形成位置が定められる。
【0082】第2の減圧手段(安全弁)の作動時、図2
7(a)に示す閉弁状態から、コモンレール103が規
定の開弁圧力以上となってボール弁4dがシート面36
から離れると、高圧流路35から低圧室33を経て低圧
流路34へ燃料が流出するが、この時、絞り38の作用
により流れがせき止められて、低圧室33の圧力が低圧
流路34よりも高くなる。また、上記7の実施の形態と
同様、燃料の流れが肩部49に衝突することにより抗力
を受けやすい。このため、図27(b)に示すように、
弁部材4の肩部49に加わる開弁方向の圧力を大きくし
て、リフト量をより大きくすることができる。その結
果、A部の圧力が上記規定の圧力よりも十分に低くなる
ため、圧損が40MPaあっても、コモンレール103
の圧力を安全な耐圧(例えば220MPa)以下に維持
して、安全性を高めることができる。なお、この構成
で、絞り38が絞りとして働くのは、弁部材4の下端が
低圧流路34の開口縁(下端位置)と同じ高さになるま
でであり、弁部材49はフルリフト位置までは上昇しな
い。
【0083】図28に本発明の第9の実施の形態を示
す。本実施の形態は、上記第7の実施の形態の構成同
様、排出燃料の抗力を利用して、第2の減圧手段(安全
弁)作動時のリフト量を大きくするものである。本実施
の形態では、シート面36下流の流路壁を、シート面3
6に続くテーパ状とせず、肩部49面と垂直に形成し
て、排出燃料の流れを弁部材4のリフト方向と平行にな
るように、肩部49へ案内するガイド部39とする。こ
れにより、上記第7の実施の形態では、肩部49へ斜め
に衝突していた流れを、肩部49面と垂直に衝突させる
ことができる。よって、排出燃料の抗力をより有効に利
用して、弁部材4のリフト量を第7の実施の形態よりさ
らに大きくすることができ、その結果、コモンレール1
03の圧力をさらに低くして安全性を高めることができ
る。
【0084】図29に本発明の第10の実施の形態を示
す。上記第9の実施の形態の構成では、バルブハウジン
グ3に摺動穴31に連続して小径のガイド部39を形成
し、さらにその奥にテーパ状のシート面36を形成する
必要があるため、剛性の低い長さの長い砥石を使わざる
を得ず、テーパ面の加工が難しい。そこで、本実施の形
態では、より製作しやすくするために、ガイド部39お
よびシート面36を別部材で構成する。すなわち、バル
ブハウジング3を摺動穴31および低圧流路が形成され
る本体部3aと、ガイド部39が形成されるリング状の
プレート部材3b、およびシート面36が形成される容
器状部材3cとに分割し、摺動部3a下面にプレート部
材3bを重ねて、その下方から容器状部材3cを覆着す
ることにより一体化する。
【0085】このようにすれば、テーパ状のシート面3
6の加工に、剛性の高い砥石を使用することができるの
で、加工が容易になる。なお他の実施の形態の構成にお
いても、バルブハウジング3をシート面36の構成部材
と摺動穴31を有する本体部とに分割することによって
加工が容易になる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す減圧調整弁の
全体断面図である。
【図2】第1の実施の形態の減圧調整弁の作動を説明す
るための図である。
【図3】本発明の減圧調整弁を備えたコモンレール式燃
料噴射ポンプの全体構成図である。
【図4】第1の実施の形態における第1の減圧手段の制
御方法を説明するための図で、(a)は第1の減圧手段
の制御方法を示すフローチャート、(b)は本制御に用
いられるマップ、(c)はコモンレール圧力と電磁弁駆
動時間の関係を示す図である。
【図5】図4の制御に基づくコモンレール圧力の挙動の
一例を示す図である。
【図6】図4の制御に基づくコモンレール圧力の挙動の
一例を示す図である。
【図7】第1の実施の形態における第1の減圧手段の制
御方法を説明するための図で、(a)は第1の減圧手段
の制御方法を示すフローチャート、(b)は本制御に用
いられるマップ、(c)はコモンレール圧力と減圧速度
の関係を示す図である。
【図8】図7の制御に基づくコモンレール圧力の挙動の
一例を示す図である。
【図9】第1の実施の形態における第1の減圧手段の制
御方法を説明するための図で、(a)は第1の減圧手段
の制御方法を示すフローチャート、(b)は本制御に用
いられるマップ、(c)はコモンレール圧力と電磁弁駆
動電流の関係を示す図である。
【図10】図9の制御に基づくコモンレール圧力の挙動
の一例を示す図である。
【図11】第1の実施の形態における第2の減圧手段の
作動時のコモンレール圧力の挙動の一例を示す図であ
る。
【図12】本発明の第2の実施の形態を示す減圧調整弁
の全体断面図である。
【図13】第2の実施の形態における第1の減圧手段の
作動を説明するための図である。
【図14】第2の実施の形態における第2の減圧手段の
作動を説明するための図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態を示す減圧調整弁
の全体断面図である。
【図16】第3の実施の形態における第1の減圧手段の
作動を説明するための図である。
【図17】第3の実施の形態における第2の減圧手段の
作動を説明するための図である。
【図18】第3の実施の形態における第1の減圧手段の
制御方法を説明するための図で、(a)は第1の減圧手
段の制御方法を示すフローチャート、(b)は本制御に
用いられるマップ、(c)はコモンレールと電磁弁駆動
電流の関係を示す図である。
【図19】第3の実施の形態における第2の減圧手段の
作動時のコモンレール圧力の挙動の一例を示す図であ
る。
【図20】本発明の第4の実施の形態を示す減圧調整弁
の全体断面図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態を示す減圧調整弁
の全体断面図である。
【図22】第5の実施の形態の減圧調整弁の作動を説明
するための図である。ある。
【図23】低圧流路に絞りを設けない場合の減圧調整弁
の作動を説明するための図である。
【図24】本発明の第6の実施の形態を示す減圧調整弁
の全体断面図である。
【図25】本発明の第7の実施の形態を示す減圧調整弁
の全体断面図である。
【図26】第7の実施の形態の減圧調整弁の要部拡大断
面図で、(a)は閉弁時、(b)は開弁時の状態を示す
図である。
【図27】本発明の第8の実施の形態を示す減圧調整弁
の要部拡大断面図で、(a)は閉弁時、(b)は開弁時
の状態を示す図である。
【図28】本発明の第9の実施の形態を示す減圧調整弁
の要部拡大断面図である。
【図29】本発明の第10の実施の形態を示す減圧調整
弁の要部拡大断面図である。
【図30】減速運転時に減圧制御を行わない場合のコモ
ンレール圧力の挙動の一例を示す図である。
【符号の説明】
101 燃料供給ポンプ 103 コモンレール(蓄圧室) 104 ECU(制御部) 105 インジェクタ 201 ディーゼルエンジン(内燃機関) 203 燃料タンク(低圧部) 204 低圧流路 1 減圧調整弁 2 ソレノイドハウジング 21 コイル(電磁駆動部) 3 バルブハウジング 31 摺動穴 33 低圧室(低圧流路) 34 低圧流路 35 高圧流路 36 シート面 36a 第1のシート面 36b 第2のシート面 36c 第1のシート面 37 絞り 38 絞り 4 弁部材 41 弁体 4a 第1の弁体 4b 第2の弁体 4c 第1の弁体 4d ボール弁 49 肩部 5 アーマチャ(電磁駆動部) 6 スプリング(付勢部材) 6a スプリング(付勢部材) 6b スプリング(付勢部材) 6c スプリング(付勢部材)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 55/00 F02M 55/00 D F16K 17/02 F16K 17/02 B 31/06 330 31/06 330 (72)発明者 榎本 滋郁 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 榊原 康行 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 森田 哲生 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 成瀬 英生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 久須美 剛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC01 AC09 AD12 BA12 BA23 BA30 BA55 BA61 BA67 CB07T CB07U CB11 CB15 CB16 CD29 CD30 CE13 CE22 CE34 3G301 HA02 HA06 JA37 LB06 NC02 ND02 ND41 NE06 PB08A PB08Z 3H059 AA02 AA03 AA04 BB01 BB21 BB22 BB30 BB35 CA17 CB04 CB13 CB15 CB17 CD03 CD11 DD01 EE01 FF13 3H106 DA07 DA13 DA23 DB02 DB12 DB26 DB32 DB38 DC02 DC06 DC17 DD07 DD08 DD09 EE02 EE09 EE34 EE35 FB11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧燃料が蓄圧される蓄圧室と、該蓄圧
    室内の高圧燃料を内燃機関の気筒に噴射するインジェク
    タと、燃料を加圧して上記蓄圧室に圧送する燃料供給ポ
    ンプを備える燃料噴射装置において、上記蓄圧室内の高
    圧燃料を低圧部に排出するために設けられる減圧調整弁
    であって、上記蓄圧室に連通する高圧流路を開閉する第
    1の弁体と、上記内燃機関の運転状態に応じて上記第1
    の弁体の開閉を制御する電磁駆動部を備え、上記第1の
    弁体を開弁駆動することにより、上記蓄圧室内の高圧燃
    料を上記低圧部に排出し、上記蓄圧室内の圧力を低減し
    て所定の圧力とする第1の減圧手段と、上記高圧流路を
    開閉する第2の弁体と、上記第2の弁体を閉弁方向に付
    勢する付勢部材を備え、上記蓄圧室内が規定の圧力以上
    となった時に、燃料の圧力によって上記第2の弁体を開
    弁することにより、上記蓄圧室内の高圧燃料を上記低圧
    部に排出し、上記蓄圧室内の圧力が規定の圧力を越えな
    いようにする第2の減圧手段とを備えていることを特徴
    とする燃料噴射装置の減圧調整弁。
  2. 【請求項2】 上記高圧流路の蓄圧室と反対側の端部に
    シート面を設け、上記第1および第2の弁体を兼ねた弁
    部材が上記シート面に着座してこれを閉鎖するようにな
    し、上記弁部材の外周に上記高圧流路と上記低圧部とを
    連通する低圧流路を形成して、上記弁部材の開弁時に上
    記蓄圧室内の高圧燃料を上記低圧流路を介して排出する
    ようになした請求項1記載の燃料噴射装置の減圧調整
    弁。
  3. 【請求項3】 ハウジングに設けた摺動穴内に弁部材を
    摺動自在に配設して、該摺動穴と同軸的に上記高圧流路
    を形成し、上記弁部材の先端部を、上記付勢部材の付勢
    力により上記高圧流路の端部に設けた第2のシート面に
    着座してこれを閉鎖する上記第2の弁体となすととも
    に、上記弁部材の外周に上記高圧流路と上記低圧部とを
    連通する低圧流路を形成して、上記第2の弁体の開弁時
    に上記蓄圧室内の高圧燃料を上記低圧流路を介して排出
    する上記第2の減圧手段を構成する一方、上記弁部材内
    に、上記高圧流路と同軸的に形成されて該高圧流路と常
    時連通する流路を形成し、該流路の端部に設けた第1の
    シート面に着座してこれを閉鎖する上記第1の弁体を配
    設するとともに、上記流路と上記低圧流路を連通する連
    通路を形成して、上記第1の弁体を上記電磁駆動部にて
    開弁駆動することにより、上記蓄圧室内の高圧燃料を上
    記流路および上記連通路を経て上記低圧流路から排出す
    る上記第1の減圧手段を構成した請求項1記載の燃料噴
    射装置の減圧調整弁。
  4. 【請求項4】 着座時に上記第1のシート面に当接する
    上記第1の弁体のシート部の径を、上記第2のシート面
    に当接する上記第2の弁体のシート部の径よりも小さく
    設定した請求項3記載の燃料噴射装置の減圧調整弁。
  5. 【請求項5】 上記電磁駆動部による電磁力の方向を上
    記第1の弁体の開弁方向と同じ方向とし、上記第1の弁
    体を閉弁方向に付勢する付勢部材を設けて、その付勢力
    を、上記蓄圧室内の燃料の圧力が上記規定の圧力以下で
    ある時に上記第1の弁体が開弁しないような大きさに設
    定した請求項3または4記載の燃料噴射装置の減圧調整
    弁。
  6. 【請求項6】 上記電磁駆動部による電磁力の方向を上
    記第1の弁体の閉弁方向と同じ方向とし、上記第1の弁
    体を閉弁方向に付勢する付勢部材を設けて、その付勢力
    を、上記蓄圧室内の燃料の圧力が所定の最低圧力以上で
    ある時に上記第1の弁体が開弁するような大きさに設定
    した請求項3または4記載の燃料噴射装置の減圧調整
    弁。
  7. 【請求項7】 上記電磁駆動部による上記第1の弁体の
    駆動を制御する制御部を有し、該制御部は、上記第1の
    減圧手段を作動させる際の上記第1の弁体のリフト量
    が、上記第2の減圧手段を作動させる際の上記第2の弁
    体のリフト量よりも小さくなるように、開弁時に上記第
    1の弁体に作用する電磁力の大きさを制御する請求項6
    記載の燃料噴射装置の減圧調整弁。
  8. 【請求項8】 ハウジングに設けた摺動穴内に上記弁部
    材を摺動自在に配設して、該摺動穴と同軸的に上記高圧
    流路を形成し、上記弁部材の先端部を上記第1および第
    2の弁体となした請求項2記載の燃料噴射装置の減圧調
    整弁。
  9. 【請求項9】 上記低圧流路の途中に絞りを設けた請求
    項3ないし8のいずれかに記載の燃料噴射装置の減圧調
    整弁。
  10. 【請求項10】 上記弁部材とその外周の上記摺動穴の
    間に上記高圧流路と上記低圧流路を連通させる絞りを形
    成した請求項3ないし8のいずれかに記載の燃料噴射装
    置の減圧調整弁。
  11. 【請求項11】 上記弁部材の外周部に、上記シート面
    に対向し上記弁部材のリフト方向と略垂直な面を有する
    肩部を設けた請求項3ないし10のいずれかに記載の燃
    料噴射装置の減圧調整弁。
  12. 【請求項12】 上記弁部材および上記摺動穴を、上記
    弁部材のリフトとともに上記絞り効果が緩和される形状
    とした請求項10記載の燃料噴射装置の減圧調整弁。
  13. 【請求項13】 上記シート面の下流に、上記高圧流路
    から上記肩部へ向かう燃料の流れが上記弁部材のリフト
    方向と同じ方向になるように案内するガイド部を設けた
    請求項11記載の燃料噴射装置の減圧調整弁。
  14. 【請求項14】 上記ハウジングを、上記摺動穴を有す
    る本体部と、上記シート面または上記ガイド部の構成部
    材に分割させて設けた請求項3ないし13のいずれかに
    記載の燃料噴射装置の減圧調整弁。
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