JP3705456B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料供給装置に関し、特に燃料レール等の余剰燃料を燃料タンクへ戻すリターン管を有しないタイプ(以下、「リターンレス型」という。)の燃料供給装置に関するものである。ここで、燃料レールとは、燃料ポンプから供給された高圧燃料を燃料噴射弁に分配する燃料分配管をいう。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内燃機関(以下、「エンジン」という。)の停止後においても燃料レール等を高圧に保つことにより燃料中のベーパの発生を抑制することから、エンジンの再起動を良好にすることが知られている。このようにエンジン停止後の燃料レール等の燃料圧を高圧に保つ構成として、例えば米国特許番号第5361742号公報に開示されるように燃料ポンプから燃料レールまでの間に位置する逆止弁と並列に差圧弁を設ける構成がある。
【0003】
ところが、このような構成によると、逆止弁以外に差圧弁を必要とするため、部品点数の増加による製造コストの増大を招くという問題を生ずる。
そこで、米国特許番号第5339785号公報に開示される「自動車用燃料供給装置と制御弁」があり、差圧弁の上下流の差圧により燃料上流側または下流側に可動する弁部材として逆止弁自身を用いる構成が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そして、この米国特許番号第5339785号公報に開示されるリターンレス型の燃料供給装置では、電子制御装置等により制御される燃料ポンプによって燃料噴射弁の噴射量に見合う燃料量を供給しており、この制御は燃料レール内の燃圧に基づき、電子制御装置から燃料ポンプへ吐出圧制御信号を送ることで行われる。
【0005】
ところが、この燃料ポンプの制御は、電子制御装置を介することから電気信号の伝達時間による遅れ要因が存在し、また燃料ポンプの応答性、燃料配管内の圧力伝搬等の遅れ要因が存在する。そのため、燃料噴射による燃料レール内の圧力変動より遅れて燃料ポンプの吐出圧が制御されることから、燃料レール内の圧力バランスが崩れることにより燃圧が上昇する場合が生ずる。すると、この圧力バランスの崩れによる燃圧の上昇により前述した逆止弁が作動する。具体的には、車両急減速時の燃料カット状態においてこのような制御遅れがあると、燃料噴射量が少なくなったにもかかわらず吐出圧力が少なくならないので逆止弁の下流側が上流側より高圧になり、このような圧力差により逆止弁が閉じてしまう。ここで、「燃料カット状態」とは、インジェクタの燃料噴射量が少ないかまたはゼロで、そのため燃料ポンプの燃料量も少なくなるように制御され、これに伴い燃料ポンプの吐出圧力が少なくなる状態のことを意味する。逆止弁が作動すると、燃料レール内圧が高圧に保持され、その後の燃料カット状態においても燃料レール内圧が高圧に保たれることになる。したがって、不必要に燃料が高圧になり、燃料噴射の不調や燃費の悪化を招くという問題を生ずる。
【0006】
本発明の目的は、簡素な構成によりエンジン停止時にはベーパ発生を抑制できるよう燃料圧を高圧に維持できるとともに、車両急減速時には適正な燃料噴射が可能な燃料供給装置を提供することである。
本発明の他の目的は、エンジン停止中において、燃料制御弁から燃料下流側への燃料漏れを防止する燃料供給装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明によると、制御装置により燃料ポンプの吐出量が遅れて制御されたとしても、燃料制御弁の閉弁を防ぐとともに、エンジン停止時には確実に燃料制御弁を閉弁する燃料供給装置を得ることができる。これにより、燃料ポンプの制御遅れによるその間の不要な燃料の高圧維持を防ぐことができる。
【0008】
請求項2または3記載の発明によると、燃料制御弁が開閉するしきい値である所定圧Pc は、吸気管内圧の最大変動値Pmax より大きく、かつ燃料噴射弁への燃料供給圧と吸気管内圧との差圧Psys より小さく設定してあるため、車両の急減速時等の前記燃料供給圧の変動時には閉弁することを防ぐとともに、エンジン停止時には確実に前記燃料供給圧の変動により閉弁するような燃料制御弁を実現できる。また所定圧Pc の範囲を(90<Pc <250)kPa に設定することにより、例えばPsys が250kPa であるエンジンにより駆動する車両においても同様の燃料制御弁を実現できる。これにより、車両の急減速時等に生じていた燃料噴射の不調や燃費の悪化を防止する効果がある。
【0009】
請求項4記載の発明によると、燃料下流側に可動部を付勢する付勢手段の付勢力を請求項2または3に記載した所定圧Pc の範囲内で燃料制御弁が閉弁するように設定することによって、簡素な構成によりエンジン停止時には閉弁するとともに、車両急減速時には閉弁することなく適正な燃料噴射を可能にする効果がある。
【0010】
請求項5記載の発明によると、燃料制御弁の弁ボディは、燃料ポンプのハウジングと一体に形成されることから、例えば燃料ポンプの吐出ポートに燃料制御弁を設けることにより、部品点数の削減ができる。したがって、より簡素な構成によって適正な燃料噴射を可能にする効果がある。
請求項6記載の発明によると、ΔP1 >Pc1にならないと燃料制御弁が閉弁しないので、例えば車両の急減速時の燃料カット時における燃料ポンプの制御遅れ等により燃料供給圧の低下が遅れても、燃料制御弁の燃料上流側と燃料下流側とが連通することにより燃料下流側の燃料圧が不必要に上昇することを防止できる。したがって、燃料噴射の不調や燃費の悪化を防止する効果がある。
【0011】
また、エンジンが停止し燃料制御弁が閉弁すると、ΔP2 >Pc2にならないと燃料制御弁が開弁しないので、燃料下流側の燃料圧が高圧に保持される。したがって、エンジン停止中における燃料中のベーパ発生を抑制できるのでエンジン始動性が向上する。さらに、エンジン停止中に燃料下流側の燃料圧が低下しても燃料制御弁から燃料下流側に燃料が漏れることを防止できる。
【0012】
請求項7記載の発明によると、係止部材は、ΔP1 >Pc1にならないと弁部材を係止可能な位置から当接部が弁座部に着座可能な燃料上流側に係止部材が移動しないので、急減速時の燃料カット時における燃料ポンプの制御遅れ等により燃料下流側の燃料圧が燃料上流側の燃料圧よりも大きくなる際にも燃料制御弁が閉弁することを防止する。したがって、燃料下流側の燃料圧が高圧に保持されることによる燃料噴射の不調や燃費の悪化を防止することができる。
【0013】
エンジンが停止し当接部が弁座部に着座すると、第1の付勢手段が弁部材を弁座部に向けて付勢しているのでΔP2 >Pc2にならないと当接部が弁座部から離座しない。したがって、燃料下流側の燃料圧が高圧に保持されるので、エンジン停止中における燃料中のベーパ発生を抑制し、エンジン始動性が向上する。さらに、エンジン停止中に燃料下流側の燃料圧が低下しても燃料制御弁から燃料下流側に燃料が漏れることを防止できる。
【0014】
請求項8記載の発明によると、係止部材が差圧ΔP3 により燃料上流側に力を受けボールを径方向外側に押し出そうとする力よりも第2の付勢手段からボールが径方向内側に受ける力を大きく設定することにより、車両の急減速時等の燃料供給圧の変動時においても当接部が弁座に着座することを防止できる。
請求項9記載の発明によると、差圧ΔP3 により係止部材が燃料上流側に受ける力よりも板ばねが燃料下流側に係止部材を保持する力を大きく設定することにより、車両の急減速時等の燃料供給圧の変動時においても当接部が弁座に着座することを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の燃料供給装置による第1実施例を図1〜図8に示す。
図2に示すように、燃料供給装置は、燃料タンク1内に配設され燃料3を汲上げ可能な燃料ポンプ2と、この燃料ポンプ2の吐出側に燃料配管31を介して接続される高圧燃料フィルタ4と、この高圧燃料フィルタ4の出口側に燃料配管32を介して接続される燃料レール6と、この燃料レール6と燃料ポンプ2の吐出側との間に配設される図1に示す燃料制御弁11と、燃料レール6に配設され図示しない内燃機関の気筒数分の吸気ポートに向けて燃料を噴射供給する燃料噴射弁7と、この燃料レール6に取付られ燃料レール6の内圧を検出する圧力センサ8と、この圧力センサ8からのセンサ信号によって燃料ポンプ2および燃料噴射弁7を制御する制御装置としての電子制御ユニット(以下、「ECU」という。)9と、図示しないバッテリから燃料ポンプ2に供給される電力を電圧デューティ比制御によって制御する燃料ポンプコントローラ(以下、「FPC」という。)10とから構成されている。
【0016】
燃料タンク1内に配設される燃料ポンプ2には、燃料3に混入する水、異物等を取除く燃料フィルタ21が取付られている。この燃料ポンプ2によって汲上げられた燃料3が燃料配管31を介して高圧燃料フィルタ4に送られ、燃料3に含まれる微小な異物、水等を高圧燃料フィルタ4でさらに取除く。高圧燃料フィルタ4により濾過された燃料3は、燃料配管32を介して燃料レール6に送られる。このとき、燃料ポンプ2の吐出側と燃料レール6との間に配設される燃料制御弁11によって、燃料制御弁11より燃料下流側に位置する燃料配管および燃料レール6の燃料圧が後述するように制御される。そして、燃料レール6に供給された燃料3は、燃料噴射弁7から図示しない内燃機関の吸入ポートに向けて噴射される。
【0017】
図2に示す燃料供給システムは、リターンレス型の燃料供給システムであるため、燃料レール6等から燃料タンク1に戻るリターン管および燃料レール6の内圧を一定とする圧力制御弁を備えていない。そのため、燃料レール6の内圧を検出する圧力センサ8のセンサ信号によって燃料レール6の内圧が所定圧を維持するように燃料ポンプ2が所定吐出圧で吐出するよう後述する直流モータ部52および流量制御弁210をFPC10で制御している。
【0018】
図1に示すように、燃料配管31または燃料配管32の途中に配設される燃料制御弁11は、燃料上流側に接続されるインレットパイプ12、燃料下流側に接続されるアウトレットパイプ13、このアウトレットパイプ13内に収容される圧縮コイルスプリング14、スリーブ15、ストッパ16、軸部17および弁部材18から構成されている。そして、ストッパ16、軸部17および弁部材18は、特許請求の範囲に記載の「可動部」に相当する。
【0019】
樹脂からなり筒形状を有するインレットパイプ12内には、燃料上流側から燃料下流側に向かって燃料流入路12a、弁部材収容室12bおよび挿入孔12cがそれぞれ形成されている。そして、燃料流入路12aとこの燃料流入路12aより大径に形成される弁部材収容室12bとの間には、燃料下流側に向かって拡径するテーパ状の弁座部12dが形成されている。また弁部材収容室12bとこの弁部材収容室12bより大径に形成される挿入孔12cとの間には、段部12eが形成されており、この段部12eに後述するスリーブ15が当接することによりスリーブ15が燃料上流側に移動するのを制限している。
【0020】
インレットパイプ12と同様、樹脂からなるアウトレットパイプ13は、筒状に形成されるとともに、その軸方向のほぼ中央部には径方向外側に拡がるフランジ部13bが形成されている。そして、このフランジ部13bより燃料上流側に位置するアウトレットパイプ13の外周壁は、その外径が前述したインレットパイプ12の挿入孔12cの内径より僅かに小径に形成されている。これにより、アウトレットパイプ13の燃料上流側端部をインレットパイプ12の挿入孔12c内に挿入することができる。そして、このアウトレットパイプ13の燃料上流側端部によって、後述するスリーブ15が燃料上流側に向かって付勢されている。
【0021】
スリーブ15は、インレットパイプ12の挿入孔12cの内径より僅かに小径に形成される大径部15aとこの大径部15aと同軸上に形成される小径部15bとからなり、断面逆凸字形状に形成されている。またスリーブ15の軸中心には後述する軸部17が摺動可能な摺動孔15cが形成されている。さらにスリーブ15には図示しない燃料通路が形成されており、インレットパイプ12の弁部材収容室側からアウトレットパイプ13の燃料流出路13aに向かって燃料の流通が可能になっている。そして、小径部15bが燃料上流側に位置するようにインレットパイプ12の挿入孔12c内にスリーブ15が収容される。このとき、前述したインレットパイプ12の段部12eとアウトレットパイプ13の燃料上流側端部との間にスリーブ15が挟込まれるように位置している。
【0022】
真鍮等の金属からなる軸部17は、前述したスリーブ15の摺動孔15cの内径とほぼ同径の外径を有する小径部17aと、この小径部17aより燃料上流側に位置する大径部17bと、この大径部17bの燃料上流側に位置し径方向外側に拡がるフランジ部17cとから構成されている。また軸部17のフランジ部17cが形成される側の端部には、後述する弁部材18の突起部18aを挿入可能な孔部17dが軸中心に形成されている。この軸部17は、前述したスリーブ15の摺動孔15c内に小径部17aを挿入することにより、スリーブ15によって摺動可能に支持される。さらに軸部17の小径部17aと大径部17bとの間には段部17eが形成されていることから、この段部17eにより軸部17の燃料下流側方向への移動が制限される。一方、軸部17の燃料上流側への移動は、弁部材18と弁座部12dにより制限される。
【0023】
金属等からなるストッパ16は、軸部17の燃料下流側端部に位置しており、軸部17を燃料下流側に付勢する圧縮コイルスプリング14の燃料下流側端部をスプリング座部16aにより当接させ支持している。
圧縮コイルスプリング14は、スリーブ15とストッパ16との間に位置している。燃料上流側端部がスリーブ15の燃料下流側端面に当接し、燃料下流側端部がストッパ16のスプリング座部16aに当接することから、軸部17を燃料下流側に付勢する。そして、この圧縮コイルスプリング14の付勢力は、インレットパイプ12の燃料流入路12aに流入する燃料の圧力P1 とアウトレットパイプ13の燃料流出路13aから流出する燃料の圧力P2 との差圧ΔP=P2 −P1 が所定圧Pc に達したとき、圧縮コイルスプリング14の付勢力に抗して軸部17が燃料上流側に移動するように設定されている。したがって、軸部17のフランジ部17cの燃料下流側端面の面積Aと前記差圧ΔPとの積である軸部17の軸方向に加わる荷重A・ΔPが次の式(1) (単位N)を満たすとき、圧縮コイルスプリング14の付勢力に抗して軸部17が燃料上流側に移動する。ここで、cは、軸部17がスリーブ15の摺動孔15c内を摺動するときに生ずる摩擦力、fは、圧縮コイルスプリング14の付勢力をそれぞれ表す。
【0024】
A・ΔP > A・Pc =c+f ・・・ (1)
つまり、前記差圧ΔPが所定値Pc を超えたとき、軸部17の燃料上流側端部に設けられた弁部材18がインレットパイプ12の弁座部12dに着座、すなわち燃料制御弁11が閉弁することになる。この閉弁により燃料流入路12a側と燃料流出路13a側との連通が遮断されるため、燃料流入路12aに流入する燃料の圧力P1 と燃料流出路13aから流出する燃料の圧力P2 とを異なった値にそれぞれ保持することができる。
【0025】
ゴム等からなる弁部材18は、スリーブ15の燃料上流側端部に位置しており、フランジ部17cの燃料上流側端面および軸部17の燃料上流側端面を覆うように半球状に形成されている。また図1に示すように、弁部材18には、燃料下流側に延びる突起部18aが形成されており、この突起部18aを前述した軸部17の孔部17d内に挿入することにより軸部17の端部に弁部材18を固定している。
【0026】
また、燃料ポンプ2により汲上げられた燃料は、流量制御弁210に圧送される。そして、エンジンの運転状況に応じてECU9により制御される燃料ポンプ2によってエンジンに供給される燃料量が制御されている。流量制御弁210の燃料排出流量制御は、後述する構成により形成される排出通路219が弁手段によって導通または遮断されることによって、この排出通路219から燃料タンク1内に排出される余剰燃料量を制御することにより行われている。つまり、燃料ポンプ2の吐出量から余剰燃料量を差し引いた分の燃料量が燃料レール6に供給される。
【0027】
次に、流量制御弁210の構成を図3に基づいて説明する。
流量制御弁210は、ハウジング212、可動部214、圧縮コイルスプリング216およびコイル218からなり、燃料ポンプ2と一体または別体に構成されている。
非磁性体材料からなるハウジング212は、燃料ポンプ2と連通可能な燃料通路212aを内部に形成しており、この一端側に形成される燃料通路212aの燃料下流側には燃料通路212aと連通しかつ燃料通路212aより大径に形成される摺動孔212bが他端に向かって貫通するように形成されている。つまり、ハウジング212は、一端側から他端側に向かって燃料通路212aおよび摺動孔212bにより構成される連通路により貫通している。そして、燃料通路212aと摺動孔212bとの接続部には後述する可動部214の一端側が当接可能なストッパ部212dが形成されている。摺動孔212bの燃料下流側に位置する他端側は、先細りのテーパ部212cが形成されており、このテーパ部212cに後述する圧縮コイルスプリング216の一端側が当接する。摺動孔212bの燃料上流側にはハウジング212の内外を連通する第2連通路13が形成されている。この第2連通路213は、後述する可動部214に形成される第1連通路215と連通することにより排出通路219を形成する。
【0028】
筒体としての可動部214は、磁性体材料からなり、前述したハウジング212の摺動孔212b内を摺動可能な筒形状に形成されている。つまり、摺動孔212bの内径より僅かに小径の外径を有する外周壁214bを有するとともに、内部には燃料ポンプ2から供給される燃料が流通可能な燃料通路214aが形成されている。そして、ハウジング212の摺動孔212b内に収容されたとき、摺動孔212b内を軸方向すなわち、図3で上下方向に可動部214が移動可能となる。この可動部214が燃料上流側、すなわち図3で下方に移動すると、前述したハウジング212をストッパ部212dに一端側が当接する。このとき、可動部214の内外壁を貫通する第1連通路215は、前述したハウジング212の第2連通路213より燃料上流側に位置しており、第1連通路215の開口はハウジング212の摺動孔212bの内壁212eにより開口が閉塞されるように位置する。また可動部214が燃料下流側、すなわち図3で上方に移動すると、第1連通路215の開口は一旦、ハウジング212の第2連通路213と連通した後、再び摺動孔212bの内壁212eにより閉塞される。
【0029】
このように、可動部214が軸方向移動する位置によって、第1連通路215の開口が第2連通路213と連通したり、摺動孔212bの内壁212eにより閉塞されたりする。
圧縮コイルスプリング216は、ハウジング212内に収容される可動部214の燃料下流側端部とハウジング212の燃料下流側端部との間に位置しており、一端側がハウジング212のテーパ部212cに当接し、下端側が可動部214の燃料下流側端部に形成されるスプリング座部214cに当接している。これにより、圧縮コイルスプリング216の付勢力によって可動部214を燃料上流側に付勢している。つまり、図3に示す可動部214は、圧縮コイルスプリング216により燃料上流側に付勢された状態を維持している。
【0030】
コイル218は、ハウジング212の燃料下流側端部に位置する外周壁に巻回されており、このコイル218に通電することにより生ずる電磁吸引力によって前述した磁性体材料からなる可動部214が圧縮コイルスプリング216の付勢力に抗して燃料下流側に吸引される。この可動部214の移動量は、コイル218に印加される電圧の大きさによって制御可能に設定されている。
【0031】
可動部214が燃料下流側に吸引されると、ハウジング212の摺動孔212bの内壁212eにより閉塞されていた第1連通路215の開口をハウジング212の第2連通路213に連通させることができる。これにより、第1連通路215と第2連通路213とからなる排出通路219の連通を導通させることとなる。この状態は、図3(B)に示される状態である。この図3(B)に示す状態においては、燃料通路212a、214a内を流通する燃料は、その一部が第1連通路215と第2連通路213とからなる排出通路219を介して燃料タンク1内に排出される。これは、流量制御弁210が燃料タンク1内に位置していることから、流量制御弁210内の燃料通路212a、214aより外部に排出される燃料が燃料タンク1内に流れるためである。
【0032】
一般に電磁コイルに印加する電圧を増加させると、電磁吸引力が増大することから、コイル218に印加される印加電圧の増加に伴いコイル218により生ずる電磁吸引力が増加する。すると、図3(C)に示すように、可動部214が燃料下流側に向かってさらに移動するため、可動部214の第1連通路215の開口が再び摺動孔212bの内壁212eによって閉塞される。そのため、第1連通路215と第2連通路213とからなる排出通路219の連通は遮断されることとなる。
【0033】
次に、図3に基づいて流量制御弁210の作動を説明する。
▲1▼エンジンの運転状態が停止中または始動運転のとき、燃料ポンプ2に供給される電圧は0Vまたは最も低い電圧に設定されている。そのため、流量制御弁210のコイル218に印加される電圧も0Vまたは最も低い電圧である。この状態では、コイル218には電磁吸引力が生じないか、生じても極めて小さな電磁吸引力であるため、可動部214は圧縮コイルスプリング216によって燃料上流側に付勢された状態を維持する。このとき、図3(A)に示すように、可動部214の第1連通路215とハウジング212の第2連通路213とが非連通状態になる。これにより、排出通路219の連通が遮断されるため、エンジンの始動に伴う燃料ポンプの作動により燃料通路212aに燃料が流入しても、排出通路219を介して燃料タンク1側に流入燃料が流れ出ることがなく、燃料通路214aを介してエンジン側に供給される。したがって、エンジンの始動時に必要な燃料圧を確保することができ、円滑なエンジンの始動ができる。
【0034】
▲2▼エンジンの運転状態が要求燃料量が比較的少ないアイドリングまたは通常運転のとき(軽負荷状態、中負荷状態)、燃料ポンプ2に印加される電圧は比較的低い電圧に設定される。すると、コイル218に印加される電圧も同様に比較的低い電圧に設定されるため、コイル218には比較的小さな電磁吸引力が生ずる。この電磁吸引力によって、燃料下流側に可動部214が所定距離だけ吸引される。このとき、図3(B)に示すように、可動部214の第1通路215とハウジング212の第2通路213とが互いに連通し排出通路219の連通が導通状態になる。これにより、燃料通路212aおよび燃料通路214a内に流入した燃料が排出通路219を介して流量制御弁210より漏れ出て燃料タンク1内に排出される。つまり、燃料ポンプ2の吐出燃料量の一部が燃料タンク1に戻され、残部がエンジンに供給される。したがって、エンジンの要求燃料流量が数リットル/hという極少量のときにも、燃料ポンプ2から供給される燃料供給量はこの数リットル/hという極少量になることはなく、燃料タンク1に戻される燃料漏れ分をも吐出するため、燃料ポンプ2の回転を安定させることができる。
【0035】
▲3▼エンジンの運転状態が最大出力運転のとき(全負荷状態)、燃料ポンプ2に印加される電圧が高く設定される。すると、コイル218に印加される電圧も高く設定されるため、コイル218には大きな電磁吸引力が生ずる。この電磁吸引力によって、図3(C)に示すように、可動部214が燃料下流側にさらに吸引され、可動部214がコイル218に最も接近する。すると、可動部214の第1連通路215とハウジング212の第2連通路213との連通が再び摺動孔212bの内壁212eによって遮断されることとなり、排出通路219の連通が遮断される。これにより、燃料通路212aおよび燃料通路214a内の燃料が排出通路219を介して燃料タンク1側に漏れ出ることがないため、燃料ポンプ2から供給される燃料をすべてエンジン側に供給することができる。したがって、エンジンの要求燃料流量に応じた燃料を無駄なく供給することができる。
【0036】
上述した第1実施例によると、エンジンの負荷状態が停止または全負荷状態にあるとき、可動部214の移動位置によって第1連通路215と第2連通路213とからなる排出通路219の連通を遮断するため、燃料通路212a、214aを流通する燃料が排出通路219を介して流量制御弁210外に排出されず、またエンジンの負荷状態が軽負荷または中負荷状態にあるとき、可動部214の移動位置によって排出通路219の連通が導通するため、燃料通路212a、214aを流通する燃料が排出通路219を介して流量制御弁210外に排出される。
【0037】
これにより、エンジンの始動時においては、燃料ポンプ2からの吐出燃料が排出通路219を介して流量制御弁210外に排出されない、つまり燃料タンク1に戻らないため、必要な燃料圧を確保することができ、円滑にエンジンを始動させる効果がある。またエンジンの全負荷状態においても、燃料ポンプ2からの吐出燃料が燃料タンク1に戻らないため、エンジンの要求燃料流量に応じた燃料を無駄なく供給できる効果がある。さらにエンジンの軽負荷または中負荷状態においては、燃料ポンプ2からの吐出燃料が燃料タンク1に排出通路219を介して流量制御弁210外に排出される、つまり燃料タンク1に戻されるため、燃料ポンプ2から供給される燃料供給量が数リットル/hという極少量になることはなく、燃料タンク1に戻される燃料漏れ分をも燃料ポンプ2が吐出する。したがって、燃料ポンプ2の回転を安定させ、次の高い燃料需要に応じ燃料ポンプ2の能力を迅速に増大させる効果がある。すなわち、急加速、または急減速時に相対燃圧が変動する時間を短縮できる。
【0038】
次に、燃料制御弁を燃料ポンプに一体に形成した第1実施例の変形例を図4および図5に示す。
図4に示すように、燃料ポンプ2は直流モータ部52とポンプ部53とからなり、直流モータ部52には給電端子46に供給される電力によって回転駆動するアーマチャ45がハウジング44内に収容されている。アーマチャ45に固定されるシャフト50の一端50aは回転可能に支持されている。
【0039】
ポンプ部53には、ケーシング55およびポンプカバー57がハウジング54に圧入等によって固定されている。そして、ケーシング55とポンプカバー57との間には、シャフト50の他端50bに固定されるインペラ56がケーシング55とポンプカバー57と挟まれるように回転可能に収容されている。インペラ56とその周囲を囲むケーシング55およびポンプカバー57との間には、所定微小隙間が確保されており、この所定微小隙間によってケーシング55およびポンプカバー57に摺動しながらインペラ56が回転できる。
【0040】
ポンプカバー57には、吸入ポート59から流入した燃料が通る連通孔59aが形成されており、燃料フィルタ21により濾過された燃料がこの連通孔59aを経由してポンプ室内に吸入される。そして、インペラ56の回転によりポンプ室に吸入された燃料はケーシング55の図示しない吐出口を経由してハウジング54内に入り、ハウジング44の吐出ポートを兼ねる燃料制御弁61を介して燃料配管31に吐出される。これにより、燃料ポンプ2によって濾過燃料が汲上げられる。
【0041】
図5に示すように、燃料制御弁61は前述した燃料制御弁11をハウジング44の吐出ポートの機能を兼ね備えるように構成した例である。
燃料制御弁61は、前述した燃料制御弁11のインレットパイプ12およびアウトレットパイプ13を筒状のハウジング62により構成しており、このハウジング62は燃料ポンプ2のハウジング44と一体に樹脂成形されている。そして、図1に示す燃料制御弁11の圧縮コイルスプリング14、スリーブ15、ストッパ16、軸部17および弁部材18は、図5に示す燃料制御弁61の圧縮コイルスプリング63、スリーブ64、ストッパ65、軸部67および弁部材68にそれぞれ対応し実質的に同一である。そして、前述した式(1) は、圧縮コイルスプリング63、スリーブ64、ストッパ65および軸部67の関係においても成立つ。
【0042】
燃料上流側に位置する弁部材収容室62bとこの弁部材収容室62bより大径に形成される燃料流出路62cとの間には段部62dが形成されている。この段部62dによってスリーブ64の燃料上流側への移動が制限されている。
スリーブ64は、燃料流出路62c内に収容されるスリーブストッパ66により燃料上流側に付勢されており、このスリーブストッパ66のピン66aの燃料上流側端部と前述した段部62dとにより挟込まれるようにしてスリーブ64が固定されている。
【0043】
スリーブストッパ66は、環状に形成される円環部とこの円環部から軸方向に延びる複数のピン66aとから構成されている。そして、このピン66aが燃料上流側に向かって延びるように燃料流出路62c内に収容されている。これにより、前述したようにピン66aによってスリーブ64が燃料上流側に付勢される。なお、スリーブストッパ66の燃料下流側に位置する円環部は、ハウジング66の燃料下流側端部を径方向内側に縮径するように加熱しながらかしめることにより形成されるかしめ部62fによって燃料流出路62cの外側に飛び出ないように固定されている。
【0044】
ハウジング62に形成される燃料流入路62aと弁部材収容室62bとの間には、燃料下流側に向かって拡開するテーパ状の弁座部62eが形成されており、この弁座部62eには軸部67の端部に設けられる弁部材68を着座させることができる。これにより、燃料制御弁61の開閉弁が可能となり、燃料制御弁61の閉弁により燃料流入路62a側と燃料流出路62c側との連通が遮断されるため、燃料流入路62aに流入する燃料の圧力P1 と燃料流出路62cから流出する燃料の圧力P2 とを異なった値にそれぞれ保持することができる。
【0045】
ここで、燃料制御弁61の閉弁条件を図6および図7に基づいて説明する。第1実施例の構造は実質的に変形例と同じであり、第1実施例の閉弁条件は変形例の閉弁条件と同じである。
図6は、燃料レール6内の燃料圧、燃料噴射弁7が燃料噴射を行う図示しない吸気管内の吸気管圧力、および前記燃料圧から前記吸気管圧力を差し引いた相対燃圧の時間に対する各変化状態がそれぞれ示されている。
【0046】
吸気管圧力はエンジンの運転状況によって変化しており、また燃料圧はこの吸気管圧力とほぼ同様に変化していることが図6から判る。これは、燃料ポンプ2の吐出圧が吸気管圧力の変化に追従するように前述したECU9およびFPC10により制御されているからである。
ところが、燃料圧と吸気管圧力との差である相対燃圧に着目すると、図6の点線による特性曲線が示すように所定値(以下、「システム燃圧」という。)、例えば250kPa に定まることなくほぼ25kPa 減少した後、ほぼ90kPa の増加等を生じている。これは、吸気管圧力の変動に対し制御される燃料圧の応答遅れにより生ずるものである。そして、この燃料圧の応答遅れの要因は、吸気管圧力を検出する図示しない圧力センサ、燃料レール6内の燃料圧を検出する圧力センサ8、エンジンの回転速度を検出する図示しないNEセンサ等の各信号をECU9が周期的に取込むまでの取込周期による遅れと、ECU9の演算処理等に要する遅れと、FPC10の周波数変換等に要する遅れと、FPC10の制御信号により燃料ポンプ2の吐出圧が所定値に達する慣性力による遅れと、燃料ポンプ2から燃料レール6までの燃料配管31、32の音速膨張による遅れとからなり、各遅れ要因による遅延時間の総和によって燃料圧の応答遅れが生じ前述した相対燃圧が変動する。
【0047】
これにより、急減速時等、エンジンの負荷が急速に減少すると、これに伴い吸気管圧力が急減(図6では約90kPa )する。しかしながら、前述した応答遅れにより燃料圧は、この吸気管圧力の急減に追従できないため変動しないことから、急減した吸気管圧力分(図6では約90kPa )だけ相対燃圧が急増する。この様子は急減速時間の点線により表されており、この相対燃圧の変動で燃料制御弁61が閉弁すると、急減速後の燃料カット状態、アイドル状態においても燃料制御弁61よりも燃料下流側に位置する燃料配管31、32、燃料レール6等内を高圧に保つことになる。すると、燃料噴射の不調や燃費の悪化を招くため、この相対燃圧の変動による燃料制御弁61の閉弁を防止する必要がある。
【0048】
また、エンジン停止後においては、燃料圧および吸気管圧力が大気圧、すなわち100kPa 程度になるため、エンジン停止時に燃料圧が急減し、そのエンジン停止前に対する減少圧力値は約180kPa に達する。この燃料圧の変化を表す様子がエンジン停止時の実線により表されており、この燃料圧の変動により燃料制御弁61を閉弁させることによって燃料制御弁61よりも燃料下流側に位置する燃料配管31、32、燃料レール6等内を高圧に保つことができる。これにより、燃料中のベーパの発生を抑制する。
【0049】
したがって、急減速時等の相対燃圧変動では閉弁することなく、エンジン停止時の燃料圧変動により閉弁するように燃料制御弁61の閉弁条件を設定すれば良いことになる。つまり、燃料制御弁61の圧縮コイルスプリング63に加わる荷重A・ΔPが前述した式(1) の条件を満たすとき、燃料制御弁61が閉弁することから、所定値A・Pc =c+fを境界にして弁の開閉が行われるように圧縮コイルスプリング63の付勢力fを設定すれば良い。
【0050】
また、前述した相対燃圧変動値を一般的に表すと、急減速時等の相対燃圧変動は吸気管圧力の最大変動値Pmax に相当し、エンジン停止時の相対燃圧変動はシステム燃圧Psys に相当する。このことから、燃料制御弁61が閉弁する所定圧Pc の範囲は、次の式(2) (単位Pa )により表され、この範囲内で燃料制御弁61が閉弁するように圧縮コイルスプリング63の付勢力fが設定される。
【0051】
Pmax < Pc < Psys ・・・ (2)
そして、図6に示す各特性の場合、この所定圧Pc の範囲は、システム燃圧Psys が250kPa 、吸気管圧力の最大変動値Pmax が90kPa であることから、次の式(3) (単位Pa )で表される。
90 < Pc < 250 ・・・ (3)
また、上限値および下限値にそれぞれ20kPa のマージンを与え、設計余裕度をもたせた場合、所定圧Pc の範囲は次の式(4) (単位Pa )で表される。
【0052】
110 < Pc < 230 ・・・ (4)
このように所定圧Pc の範囲にマージンを与えることにより、図5に示す圧縮コイルスプリング63の調整等を容易にするため、組付工数を削減でき製造コストを低減する効果がある。
図7に示す特性図は、エンジンの回転数NE、吸気管負圧PMに対する相対燃料圧の実測値を示すものである。エンジンの回転数NEの減少により吸気管負圧PMが急減しても、相対燃圧は急減速の間330KPa に一時的に上昇するものの、急減速後速やかに250KPa に戻り高圧に保持されることなく燃料カット状態、アイドル状態においてシステム燃圧を維持している様子が判る。
【0053】
図8に示す比較例による特性図は、燃料制御弁61の特性図である図7に対応するものである。
比較例の燃料制御弁は、燃料制御弁61から圧縮コイルスプリング63を取除いた構成からなる。この比較例の燃料制御弁によると、燃料制御弁の軸部を開弁方向に付勢する圧縮コイルスプリングを備えないことから、燃料制御弁61の軸部67の軸方向に加わる荷重を示す前述した式(1) に対応する関係式は、次の式(5) (単位N)に表される。ここで、cは、軸部がスリーブの摺動孔内を摺動するときに生ずる摩擦力を表す。
【0054】
A・ΔP > c ・・・ (5)
この式(5) は、摩擦力cを超える荷重が軸部67の軸方向に加わると、燃料制御弁が閉弁することを表している。これにより、摩擦力cを境界にして弁の開閉が行われるため、急減速時等の相対燃圧変動によって閉弁することになる。すると、急減速後の燃料カット状態、アイドル状態においても燃料制御弁よりも燃料下流側に位置する燃料配管、燃料レール等内を高圧に保つ。具体的には、燃料カット状態で330KPa を約1秒間維持し、その後約2秒間かかって徐々に相対燃圧は250KPa に戻ることになるため、燃料噴射の不調や燃費の悪化を招く。そして、アイドル状態における燃料噴射による燃料レール内圧が低下することにより、燃料制御弁は閉弁状態から開弁状態に移行するまで燃料配管、燃料レール等の内部を高圧に維持してしまうことになる。 ところが、本実施例による燃料制御弁61の構成をとることにより、圧縮コイルスプリング63の付勢力fによって弁部材68が取付けられた軸部67を開弁方向に付勢されるため、この付勢力fを式(2) に示す範囲内で燃料制御弁61が閉弁するように設定することによって、急減速時等の相対燃圧変動では閉弁することなく、エンジン停止時の燃料圧変動により閉弁するような燃料制御弁を簡素な構成で実現できる。これにより、車両の急減速時等に生じていた燃料噴射の不調や燃費の悪化を防止することができ、簡素な構成により適正な燃料噴射を可能にする効果がある。
【0055】
なお、本実施例では、燃料レールと吸気管内の圧力を差し引いた相対燃圧一定の燃料噴射システムについて示したが、本発明は、これに限られず燃料レール内の燃料圧絶対値一定の燃料噴射システムにも適用可能である。
また、実施例中、燃料レール6の内圧を検出する圧力センサ8の信号により燃料ポンプ2を制御しているが、例えばO2 センサ等の他の信号により制御してもよい。
(第2実施例)
本発明の第2実施例による燃料制御弁を図9および図10に示す。第2実施例の燃料制御弁70は、第1実施例の変形例と同様に燃料ポンプの吐出ポートの機能を兼ね備えるように構成した例である。
【0056】
燃料制御弁70のハウジング71は燃料ポンプのハウジングと一体に樹脂成形されており、ハウジング71の軸方向を貫通して燃料通路が形成されている。ハウジング71は燃料上流側から小径部71a、小径部71aよりも内径の大きい大径部71bからなる。大径部71bの開口部は燃料下流側に向けて縮径されている。
【0057】
支持部材としての環状部材72は円筒状に形成されており、大径部71bの内周に収容されている。環状部材72は、大径部71bと小径部71aとの境界に形成された段部71cに燃料上流側の端部を係止され、燃料下流側端部に形成されたフランジ部72aを大径部71bの開口部に係止されているので、軸方向への動きを規制されている。環状部材72の側壁には径方向内側に向けて縮径する円錐状の貫通孔72bが周方向に複数形成されている。
【0058】
ボール73はこの貫通孔72bに嵌合することにより、環状部材72の内周壁よりも径方向内側に突出可能である。
押圧部材74は環状部材72の外周に嵌挿されている。スプリング75は環状部材72の外周に嵌挿されており、一方の端部をフランジ部72aに係止され、他方の端部を押圧部材74の燃料下流側端部に係止されている。押圧部材74およびスプリング75は第2の付勢手段を構成している。押圧部材74の燃料上流側端部には径方向内側に向かうにしたがい燃料下流側に傾斜するテーパ面74aが形成されており、このテーパ面74aとボール73が当接している。スプリング75の付勢力により押圧部材74が燃料上流側に付勢され、押圧部材74のテーパ面74aによりボール73が径方向内側に付勢される。
【0059】
係止部材76は小径部71aの内壁により往復移動可能に支持されている。摺動孔76aは係止部材76を軸方向に貫通して形成されており、後述する軸部81を往復移動可能に収容している。係止部材76の燃料下流側端部には凹部76bが形成されており、この凹部76bの外周側に鍔部76cが形成されている。貫通孔72bに嵌合し内周側に突出しているボール73の最も内周側の位置よりも鍔部76cの外周面は径方向外側に位置している。係止部材76の燃料上流側および燃料下流側への動きは、鍔部76cが段部71c、段部72cに係止されることにより規制される。係止部材76の燃料上流側には筒部76dが形成されている。
【0060】
弁部材80は、軸部81、当接部82および被係止部としてのリング83からなる。軸部81は係止部材76により往復移動可能に支持されており、軸部81に形成された段部81aは筒部76dの燃料上流側端部に当接可能である。当接部82は軸部81の燃料上流側端部に嵌め込まれており、小径部71aの燃料上流側に形成された弁座部71dに着座可能である。リング83はC字状の金属リングであり、軸部81に燃料下流側に設けられた環状溝81bに嵌合している。
【0061】
第1の付勢手段としてのスプリング77は一方の端部を係止部材76の段部76dに係止されており、他方の端部を軸部81の上流側端部に係止されている。スプリング77の付勢力をFs1、スプリング75の付勢力をFs2とすると、Fs1<Fs2になる。
次に、燃料制御弁70の作動について図10および図11に基づいて説明する。図11に示す燃料消費量において、aは通常走行時、bは急減速時、cはアイドル時、dはエンジン停止時の期間を示している。
【0062】
(1) 燃料制御弁70の燃料上流側の燃料圧をP1 、燃料下流側の燃料圧をP2 、その差圧をΔP2 =P1 −P2 としたとき、車両の通常走行時、図10の(A)に示すように、差圧ΔP2 >0により係止部材76の鍔部76cはボール73よりも燃料下流側に位置しており、弁部材80の当接部82は弁座部71dから離座している。軸部81の段部81aが筒部76dに係止されることにより、弁部材80の燃料下流側への動きが規制される。通常走行時において、図11に示すように差圧ΔP2 はほぼ一定に保持されている。
【0063】
(2) 車両の急減速時エンジンの負荷が急速に減少すると、第1実施例の変形例で説明したように、燃料ポンプの吐出圧の低下に時間遅れが生じるため、図10の(B)に示すように、燃料カット時において燃料下流側の燃料圧P2 が燃料上流側の燃料圧P1 よりも大きくなる。このときのP2 とP1 との最大差圧をΔP3 =P2 −P1 >0、差圧ΔP3 から係止部材76が燃料下流側に力を受け鍔部76cがボール73を径方向外側に押し出す力をFout 、スプリング75の付勢力により押圧部材74が径方向内側にボール73を押す力をFinとすると、Fout <Finになるようにスプリング75の付勢力は設定されている。したがって、車両の急減即時においても鍔部76cはボール73よりも燃料流れ下流側に位置している。ここで、差圧ΔP3 は第1実施例の変形例で説明した吸気管圧力の最大変動値Pmax に相当する。
【0064】
弁部材80は差圧ΔP3 から燃料上流側に受ける力およびスプリング77の付勢力により燃料上流側に移動する。しかしながら、リング83が係止部材76の凹部76bに係止されるので、当接部81は弁座部71dに着座しない。したがって、車両の急減速時の燃料カット時においても燃料制御弁70は閉弁しないので、燃料下流側が高圧に保持される状態を防止し、エンジン運転状態に応じた燃料噴射を継続できる。
【0065】
(3) エンジンが停止し燃料噴射弁が閉弁すると、図11に示すように燃料下流側と燃料上流側との燃料圧の差圧が急減速時よりも大きくなる。このときの差圧をΔP4 =P2 −P1 とすると、Fout >Finになりボール73が径方向外側に押し出され、鍔部76cがボール73よりも燃料上流側に移動する。すると、図10の(C)に示すように当接部82が弁座部71dに着座し燃料制御弁70が閉弁する。これにより、エンジン停止中において、燃料制御弁70の下流側を高圧に保持できるので、燃料中のベーパ発生を抑制できる。ここで、差圧ΔP4 は第1実施例の変形例で説明したシステム燃圧Psys に相当する。
【0066】
また、エンジン停止中に燃料噴射弁からの燃料漏れや燃料制御弁70の燃料下流側における燃料配管の折損による燃料漏れ等により燃料制御弁70の下流側の燃料圧が低下しても、スプリング77の付勢力により当接部82が弁座部71dに押圧されているので、差圧ΔP2 =P1 −P2 が所定圧Pc2よりも大きくならないと当接部82が弁座部71dから離座せず燃料制御弁70が開弁しない。したがって、エンジン停止時において燃料制御弁70から燃料下流側への燃料漏れを防止できる。
【0067】
(4) エンジンが始動し、燃料制御弁70の燃料上流側の燃料圧P1 が上昇し、ΔP2 >Pc2になると、当接部82が弁座部71dから離座するとともに、鍔部76cがボール73を径方向外側の押し出し、鍔部76cがボール73よりも燃料下流側に位置する。
(第3実施例)
本発明の第3実施例による燃料制御弁を図12および図13に示す。
【0068】
燃料制御弁90のハウジング91は燃料ポンプのハウジングと一体に樹脂成形されており、ハウジング91の軸方向を貫通して燃料通路が形成されている。ハウジング91は燃料上流側から小径部91a、小径部91aよりも内径の大きい大径部91bからなる。大径部91bの開口部は燃料下流側に向けて縮径されている。
【0069】
板ばね92の外周縁部は大径部91bの内周壁に固定されており、板ばね92の内周縁部は係止部材93に固定されている。係止部材93は板ばね92により往復移動可能に支持されている。摺動孔93aは係止部材93を軸方向に貫通して形成されており、後述する軸部94を往復移動可能に収容している。係止部材93の燃料上流側端部には筒部93cが形成されている。
【0070】
弁部材80の軸部81は第2実施例の軸部81よりも軸長が短縮されている。当接部82は小径部91aの燃料上流側に形成された弁座部91cに着座可能である。
次に、燃料制御弁90の作動について説明する。
(1) 燃料制御弁90の燃料上流側の燃料圧をP1 、燃料下流側の燃料圧をP2 、その差圧をΔP2 =P1 −P2 としたとき、車両の通常走行時、図13の(A)に示すように、差圧ΔP2 >0により当接部82は弁座部91cから離座しており、リング83は係止部材92の下流側端部92aよりも燃料下流側に位置している。段部81aが筒部93cに係止されることにより弁部材80のリフト量が規制されている。
【0071】
(2) 車両の急減速時エンジンの負荷が急速に減少すると、燃料ポンプの吐出圧の低下に時間遅れが生じるため、燃料カット時において燃料下流側の燃料圧P2 が燃料上流側の燃料圧P1 よりも大きくなる。このときのP2 とP1 との最大差圧をΔP3 =P2 −P1 >0とすると、差圧ΔP3 から係止部材93が燃料上流側に受ける力は、板ばね92が図13の(A)に示す位置に係止部材93を保持する付勢力よりも小さい。一方弁部材80は差圧ΔP3 から燃料上流側に受ける力とスプリング77の付勢力とにより燃料上流側に移動する。しかし、リング83が係止部材93の燃料下流側端部93bに係止されるので、当接部82は弁座部91cに着座しない。したがって、車両の急減速時の燃料カット時においても燃料制御弁90は閉弁しないので、燃料下流側が高圧に保持される状態を防止し、エンジン運転状態に応じた燃料噴射を継続できる。
【0072】
(3) エンジンが停止すると、燃料噴射弁が閉弁し、燃料下流側と燃料上流側との燃料圧の差圧が急減速時よりも大きくなる。このときの差圧をΔP4 =P2 −P1 >0とすると、図13の(A)および(B)に示す状態に係止部材93を保持する板ばね92の力に打ち勝って、差圧ΔP4 から受ける力により係止部材93は燃料上流側に移動する。すると、当接部82が弁座部91cに着座し、燃料制御弁90が閉弁する。これにより、エンジン停止中において燃料制御弁90の下流側を高圧に保持できるので、燃料中のベーパ発生を抑制できる。
【0073】
また、エンジン停止中に燃料制御弁90の下流側の燃料圧が低下しても、スプリング77の付勢力により当接部82が弁座部91cに押圧されているので、差圧ΔP2 =P1 −P2 が所定圧Pc2よりも大きくならないと燃料制御弁は開弁しない。したがって、エンジン停止中において燃料制御弁90から燃料下流側への燃料漏れを防止できる。
【0074】
(4) エンジンが始動し、燃料制御弁90の燃料上流側の燃料圧が上昇し、ΔP2 >Pc2になると、当接部82が弁座部91cから離座するとともに、係止部材93が板ばね92の燃料上流側への付勢力に打ち勝って図13の(A)に示す位置に移動し、燃料制御弁90が開弁する。
以上説明した本発明の第3実施例および第4実施例では、被係止部としてのリング83を軸部81と一体に形成したが、被係止部と軸部とを一体に形成することは可能である。また、係止部材はリングを係止する機能と軸部を往復移動可能に支持する機能とを併せ持ち一体に形成されているが、機能毎に別部材で形成してもよい。
【0075】
また第3実施例および第4実施例では、エンジン運転中に燃料下流側燃料圧P2 と燃料上流側燃料圧P1 との差圧が最大差圧ΔP3 になっても当接部が弁座部に当接可能な燃料上流側位置に係止部材が移動せず、エンジン停止時に係止部材が燃料上流側に移動すればよい。また、ΔP1 =P2 −P1 がΔP3 よりも大きくなるのはエンジン停止時だけである。したがって、当接部が弁座部に当接可能な燃料上流側位置に係止部材が移動するときのΔP1 は、ΔP3 <Pc1<ΔP4 を満たす所定圧Pc1よりも大きくなればよい。
【0076】
なお、上記実施例では圧力センサにて燃料レール内圧力を検出し、この検出値に基づいて燃料ポンプ吐出量をフィードバックしているが、本発明はこれに限らず、配管内の燃料量が変動しても燃料ポンプの駆動電流を一定に制御する定電流回路を圧力センサの代わりに用いて燃料ポンプの吐出量をフィードバック制御する制御装置のあるシステムに本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料供給装置の燃料制御弁を示す縦断面図である。
【図2】第1実施例による燃料供給装置の構成図である。
【図3】第1実施例による流量制御弁の作動を示す説明図であり、(A)は停止状態を示し、(B)は軽、中負荷状態を示し、(C)は全負荷状態を示している。
【図4】第1実施例の変形例による燃料供給装置の燃料ポンプを示す縦断面図である。
【図5】図4に示す一点鎖線Vの楕円内拡大図である。
【図6】変形例の燃料制御弁の閉弁条件を示す説明図である。
【図7】変形例の燃料供給装置により燃料供給されるエンジンの運転状態に対する相対燃料圧の実測値を示す特性図である。
【図8】比較例の燃料噴射装置により燃料供給されるエンジンの運転状態に対する相対燃料圧の実測値を示す特性図である。
【図9】本発明の第2実施例による燃料供給装置の燃料制御弁を示す縦断面図である。
【図10】第2実施例の作動を示す縦断面図であり、(A)は通常走行時の状態を示し、(B)は急減速時の状態を示し、(C)はエンジン停止時の状態を示す。
【図11】第2実施例の作動を示すタイムチャートである。
【図12】本発明の第3実施例による燃料供給装置の燃料制御弁を示す縦断面図である。
【図13】第3実施例の作動を示す縦断面図であり、(A)は通常走行時の状態を示し、(B)は急減速時の状態を示し、(C)はエンジン停止時の状態を示す。
【符号の説明】
1 燃料タンク
2 燃料ポンプ
3 燃料
6 燃料レール
7 燃料噴射弁
8 圧力センサ
9 ECU
10 FPC
11、61 燃料制御弁
12 インレットパイプ (弁ボディ)
12a、62a 燃料流入路 (燃料通路)
12b、62e 弁座部
13 アウトレットパイプ (弁ボディ)
13a、62c 燃料流出路 (燃料通路)
14、63 圧縮コイルスプリング(付勢手段)
15、64 スリーブ (固定部)
16、65 ストッパ
17、67 軸部
18、68 弁部材
31、32 燃料配管 (配管)
62 ハウジング (弁ボディ)
70 燃料制御弁
71 ハウジング
71d 弁座部
73 ボール
74 押圧部材(第2の付勢手段)
75 スプリング(第2の付勢手段)
76 係止部材
76c 鍔部
77 スプリング(第1の付勢手段)
80 弁部材
82 当接部
83 リング(被係止部)
90 燃料制御弁
91 ハウジング
91c 弁座部
92 板ばね
93 係止部材

Claims (9)

  1. 燃料ポンプで汲上げた燃料を配管を通して燃料噴射弁に供給し、この燃料噴射弁から内燃機関に燃料を噴射供給するようにし、配管内の燃料量に基づいて燃料ポンプの吐出する吐出量をフィードバック制御する制御装置を備えたリターンレス型の燃料供給装置であって、
    前記配管途中に位置し、一つの弁部材を有し、燃料下流側燃料圧P2と燃料上流側燃料圧P1との差圧ΔP=P2−P1が所定圧Pcより大きいとき、燃料上流側と燃料下流側との連通を前記弁部材が遮断し、前記差圧ΔPが所定圧Pc以下であるとき、前記燃料上流側と前記燃料下流側との連通を前記弁部材が導通させる燃料制御弁を備え、
    前記燃料制御弁は、全開位置と全閉位置との間に前記弁部材がリフトする状態を有することを特徴とする燃料供給装置。
  2. max:吸気管内圧の最大変動値、Psys:前記燃料噴射弁への燃料供給圧と前記吸気管内圧との差圧とすると、
    前記所定圧Pcは、Pmax<Pc<Psysと表されることを特徴とする請求項1記載の燃料供給装置。
  3. 前記所定圧Pcは、(90<Pc<250)kPaと表されることを特徴とする請求項2記載の燃料供給装置。
  4. 前記燃料制御弁は、
    内部に形成される燃料通路の途中に位置する弁座部およびこの弁座部より燃料下流側に位置する固定部を有する弁ボディと、
    前記固定部に前記燃料通路内を往復動可能に支持される軸部、前記弁座部と前記固定部との間に位置しかつ前記軸部の一端側に前記弁座部に着座可能に形成される前記弁部材、および前記固定部より燃料下流側かつ前記軸部の他端側に位置するストッパを有する可動部と、
    一端部を前記固定部に当接し、他端部を前記ストッパに当接し、燃料下流側に前記可動部を付勢する付勢手段とを備えたことを特徴とする請求項1、2または3記載の燃料供給装置。
  5. 前記燃料制御弁の前記弁ボディは、前記燃料ポンプのハウジングと一体に形成されることを特徴とする請求項4記載の燃料供給装置。
  6. 燃料ポンプで汲上げた燃料を配管を通して燃料噴射弁に供給し、この燃料噴射弁から内燃機関の吸気管内に燃料を噴射供給するようにしたリターンレス型の燃料供給装置であって、
    前記配管途中に位置し、一つの弁部材を有し、燃料下流側燃料圧P2と燃料上流側燃料圧P1との差圧ΔP1=P2−P1が所定圧Pc1より大きいとき、燃料上流側と燃料下流側との連通を前記弁部材が遮断し、燃料上流側燃料圧P1と燃料下流側燃料圧P2との差圧ΔP2=P1−P2が所定圧Pc2より大きいとき、前記燃料上流側と前記燃料下流側との連通を前記弁部材が導通させる燃料制御弁を備え、
    内燃機関運転中における前記燃料制御弁の燃料下流側燃料圧P2と燃料上流側燃料圧P1との最大差圧をΔP3=P2−P1、内燃機関停止時における前記燃料制御弁の燃料下流側燃料圧P2と燃料上流側燃料圧P1との差圧をΔP4=P2−P1とすると、前記所定圧Pc1は、ΔP3<Pc1<ΔP4であり、
    前記最大差圧ΔP 3 における前記弁部材のリフト位置は、前記燃料制御弁の全開位置と全閉位置との間であることを特徴とする燃料供給装置。
  7. 前記燃料制御弁は、
    前記燃料制御弁内に形成される燃料通路の途中に位置する弁座部と、
    燃料上流側に移動することにより前記弁座部に着座し前記燃料通路を閉塞可能な当接部、および被係止部を有する前記弁部材と、
    前記弁座部に向けて前記弁部材を付勢する第1の付勢手段と、
    前記燃料制御弁の燃料上流側と燃料下流側との差圧により前記燃料通路を往復移動可能であり、前記被係止部を係止可能な係止部材とを有し、
    前記係止部材が前記被係止部を係止した状態では前記当接部は前記弁座部に着座不可であり、ΔP1>Pc1になり、前記被係止部を係止する位置から燃料上流側に前記係止部材が移動することにより前記当接部は前記弁座部に着座可能であり、
    前記当接部は、前記弁座部に着座した状態からΔP2>Pc2になると前記弁座部から離座することを特徴とする請求項6記載の燃料供給装置。
  8. 前記燃料制御弁は、
    ボールと、
    径方向内側に突出可能に前記ボールが嵌合する貫通孔を有し、前記係止部材の外周に配設される支持部材と、
    径方向内側に前記ボールを付勢する第2の付勢手段とを備え、
    前記燃料制御弁の燃料上流側と燃料下流側との差圧から前記係止部材が受ける力により、前記係止部材は、前記第2の付勢手段の付勢力に抗して径方向外側に前記ボールを押し出し往復移動可能であることを特徴とする請求項7記載の燃料供給装置。
  9. 前記係止部材の外周に板ばねを設け、前記燃料制御弁の燃料上流側と燃料下流側との差圧から前記係止部材が受ける力により、前記係止部材が前記板ばねの付勢力に抗して往復移動可能であることを特徴とする請求項7記載の燃料供給装置。
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