JP2001214828A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給装置

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JP2001214828A
JP2001214828A JP2000022155A JP2000022155A JP2001214828A JP 2001214828 A JP2001214828 A JP 2001214828A JP 2000022155 A JP2000022155 A JP 2000022155A JP 2000022155 A JP2000022155 A JP 2000022155A JP 2001214828 A JP2001214828 A JP 2001214828A
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pressure
internal combustion
combustion engine
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Hitoshi Uda
等 宇田
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料噴射弁側でのベーパーロックや燃料消失を
防止するとともに、燃料タンクからの燃料の逆流などに
伴う燃料圧力の上昇を防止して燃料噴射弁からの燃料漏
出を防止する内燃機関の燃料供給装置の提供。 【解決手段】エンジン停止時に電磁開閉弁32が閉じら
れダイヤフラム室26bの負圧が維持されるので、燃料
圧力を噴射燃料圧力よりも十分に低下させることができ
る。そして燃料帰還経路36には規定圧Pc以上で開く
チェック弁38が設けられているのでデリバリパイプ1
8内の燃料圧力は規定圧Pcに維持される。燃料タンク
20側からの燃料の侵入によりデリバリパイプ18が高
圧化しようとしてもチェック弁38により阻止されたり
排出されたりして高圧下は防止される。したがって燃料
噴射弁16から燃料漏れが生じることがなく同時にペー
パーロックや燃料消失も防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料供
給装置に関し、特に、内燃機関の運転時に燃料タンクの
燃料を燃料ポンプにより燃料供給経路を介して燃料噴射
弁側に圧送し、燃料噴射弁側に圧送された燃料の内の余
剰燃料を燃料帰還経路により燃料タンクに戻す燃料供給
機構を備えた内燃機関の燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の電子制御式燃料噴射装置にお
ける一般的な燃料供給機構においては、燃料タンクから
の燃料は、燃料ポンプにより燃料供給経路を介してデリ
バリパイプに圧送される。そしてデリバリパイプは、圧
送されてくる燃料を各燃料噴射弁に分配している。また
燃料噴射弁において必要な燃料圧力を維持するために、
燃料噴射弁から噴射されなかった余剰燃料はプレッシャ
レギュレータにより燃料帰還経路から燃料タンクに戻さ
れる。
【0003】このような燃料供給機構の構成において
は、内燃機関の停止直後の温度上昇に伴うデリバリパイ
プ内のベーパーロックを防止する機構が備えられてい
る。すなわち、内燃機関が停止した場合には、燃料ポン
プ内蔵の残圧チェック弁が閉じることによりデリバリパ
イプの燃料圧力を維持するように構成されている。
【0004】このように、内燃機関の停止中にデリバリ
パイプの燃料圧力が維持されているため、時間経過によ
り燃料噴射弁の噴孔から燃料漏れを生じる。この燃料漏
れによりインテークマニホールド内や燃焼室内に燃料が
溜まり、再始動時に空燃比が過剰な燃料濃度となり始動
性を悪化させる等の問題を生じる。
【0005】このような内燃機関停止中における燃料噴
射弁からの燃料漏れを防止するために、デリバリパイプ
側に存在する燃料を燃料帰還経路側に戻す連通手段が知
られている(実開平5−19557号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
は、デリバリパイプの燃料圧力を低下させることはでき
ても燃料圧力を維持することはできない。このため内燃
機関の停止中に燃料圧力が必要以上に低下してベーパー
ロック防止が不十分となったりデリバリパイプ内の燃料
が消失して始動時の燃焼不安定化を招く可能性がある。
更に内燃機関の停止直後などにデリバリパイプの温度が
上昇した場合にベーパーロックや燃料消失が生じてしま
うおそれもある。
【0007】また、内燃機関の停止中に燃料タンク側の
圧力上昇により燃料が燃料帰還経路を逆流した場合に
は、プレッシャレギュレータや連通手段では阻止するこ
とができない。このため、デリバリパイプの燃料圧力上
昇を招き、結果として、燃料噴射弁からの燃料漏れが防
止できなくなるというおそれもある。
【0008】本発明は、ベーパーロックや燃料消失を防
止するとともに、燃料タンクからの燃料の逆流などに伴
う燃料圧力の上昇を防止して燃料噴射弁からの燃料漏出
を防止する内燃機関の燃料供給装置を提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段およびその作用効果について記載する。請
求項1記載の内燃機関の燃料供給装置は、内燃機関の運
転時に燃料タンクの燃料を燃料ポンプにより燃料供給経
路を介して燃料噴射弁側に圧送し、燃料噴射弁側に圧送
された燃料の内の余剰燃料を燃料帰還経路により燃料タ
ンクに戻す燃料供給機構を備えた内燃機関の燃料供給装
置であって、内燃機関が停止状態にある時に燃料噴射弁
側の燃料の一部を燃料帰還経路側に排出することにより
燃料噴射弁側の燃料圧力を低下させる燃料圧力低減手段
と、燃料帰還経路内の燃料圧力を噴射燃料圧力よりも小
さい圧力に調整する燃料帰還経路内圧力調整手段とを備
えたことを特徴とする。
【0010】燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態
にある時に燃料噴射弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側
に排出することにより燃料噴射弁側の燃料圧力を低下さ
せている。このことにより燃料噴射弁側の残圧が減少す
るので内燃機関が停止しても時間経過により燃料噴射弁
から燃料が漏出することがない。
【0011】更に、燃料帰還経路内圧力調整手段は、燃
料帰還経路内の燃料圧力を噴射燃料圧力よりも小さい圧
力に調整している。このため、燃料圧力低減手段により
燃料噴射弁側から燃料帰還経路側への燃料の排出があっ
ても、燃料帰還経路内圧力調整手段により燃料噴射弁側
はある程度の燃料圧力が維持されている。このことから
ベーパーロックや燃料消失の防止効果を生じさせること
ができる。
【0012】また、内燃機関の停止中に燃料タンク側の
圧力上昇により燃料が燃料帰還経路に逆流しても、燃料
帰還経路内圧力調整手段の機能により燃料帰還経路内の
燃料圧力が噴射燃料圧力よりも小さい圧力に調整される
ので、燃料噴射弁側においても燃料圧力上昇を招くこと
がなく、燃料噴射弁からの燃料漏れが防止できる。
【0013】請求項2記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記燃料帰還経路内圧力調整手段は、前記燃料帰還経路
に設けられ、前記燃料圧力低減手段から排出される燃料
による圧力が、噴射燃料圧力よりも小さく設定された規
定圧以上の場合に燃料が燃料タンク側へ流れることを許
し、燃料タンク側から燃料噴射弁側への燃料の逆流は阻
止する逆流阻止手段として構成されていることを特徴と
する。
【0014】燃料帰還経路に設けられた逆流阻止手段
は、燃料圧力が規定圧以上の場合に燃料が燃料タンク側
へ流れることを許す構成である。このため、燃料圧力低
減手段による燃料帰還経路側への燃料の排出があって
も、燃料噴射弁側は必要以上に燃料圧力が低下せず、規
定圧の燃料圧力が維持される。このことからベーパーロ
ックや燃料消失の防止効果を生じさせることができる。
【0015】また、内燃機関の停止中に燃料タンク側の
圧力上昇により燃料が燃料帰還経路を逆流しようとして
も、逆流阻止手段が逆流を阻止するので、燃料噴射弁側
の燃料圧力上昇を招くことがなく、燃料噴射弁からの燃
料漏れが防止できる。
【0016】請求項3記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項2記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記逆流阻止手段は、規定圧を開弁圧とするチェック弁
として構成されていることを特徴とする。
【0017】このように逆流阻止手段として、規定圧を
開弁圧とするチェック弁を用いることができ、比較的簡
易な構成で燃料帰還経路内圧力調整手段を実現すること
ができる。
【0018】請求項4記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項1〜3のいずれか記載の内燃機関の燃料供給
装置において、前記燃料供給機構は、燃料噴射弁側と燃
料帰還経路との間で内燃機関の運転時の噴射燃料圧力を
調整するための噴射燃料調圧手段を備えるとともに、前
記燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態にある時
に、前記噴射燃料調圧手段による調整圧力を低圧側とす
ることで燃料噴射弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側に
排出して燃料噴射弁側の燃料圧力を低下させることを特
徴とする。
【0019】燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態
にある時に、燃料供給機構に設けられた噴射燃料調圧手
段による調整圧力を低圧側とすることで燃料噴射弁側の
燃料の一部を燃料帰還経路側に排出して燃料噴射弁側の
燃料圧力を低下させる構成でも良い。
【0020】この噴射燃料調圧手段は、燃料噴射弁側と
燃料帰還経路側との間にて内燃機関の運転時の噴射燃料
圧を調整するためのものである。燃料圧力低減手段は、
内燃機関が停止状態にある時に、この噴射燃料調圧手段
による調整圧力を低圧側とすることで、燃料噴射弁側に
大きな残圧が残されるのを防止することができ、燃料噴
射弁からの燃料漏れを防止できる。
【0021】請求項5記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項4記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記噴射燃料調圧手段は、内燃機関の運転時に内燃機関
の吸気圧を導入することにより吸気圧に応じて噴射燃料
圧力を調整するとともに、前記燃料圧力低減手段は、内
燃機関が停止状態にある時に前記噴射燃料調圧手段に負
圧を導入することで前記噴射燃料調圧手段による調整圧
力を低圧側として燃料噴射弁側の燃料の一部を燃料帰還
経路側に排出して燃料噴射弁側の燃料圧力を低下させる
ことを特徴とする。
【0022】ここで噴射燃料調圧手段は、内燃機関の運
転時に内燃機関の吸気圧を導入することにより吸気圧に
応じて噴射燃料圧力を調整するものである。このような
場合は、燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態にあ
る時に噴射燃料調圧手段に負圧を導入することで噴射燃
料調圧手段による調整圧力を低圧側として燃料噴射弁側
の燃料の一部を燃料帰還経路側に排出することができ
る。このようにして内燃機関が停止状態にある時に燃料
噴射弁側の燃料圧力を低下させることができ、燃料噴射
弁からの燃料漏れを防止できる。
【0023】請求項6記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項4記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記噴射燃料調圧手段は、燃料噴射弁側と燃料帰還経路
との間に電磁弁を備え該電磁弁を制御することにより噴
射燃料圧力を調整するとともに、前記燃料圧力低減手段
は、内燃機関が停止状態にある時に前記電磁弁を制御す
ることで燃料噴射弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側に
排出して燃料噴射弁側の燃料圧力を低下させることを特
徴とする。
【0024】ここで噴射燃料調圧手段は、燃料噴射弁側
と燃料帰還経路との間に設けた電磁弁を制御することに
より噴射燃料圧を調整するものである。このような場合
は、燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態にある時
に前記電磁弁を制御することで燃料噴射弁側の燃料の一
部を燃料帰還経路側に排出することができる。このこと
により内燃機関が停止状態にある時に燃料噴射弁側の燃
料圧力を低下させることができ、燃料噴射弁からの燃料
漏れを防止できる。
【0025】請求項7記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項6記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記噴射燃料調圧手段は、前記電磁弁の制御デューティ
を調整することにより噴射燃料圧力を調整するととも
に、前記燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態にあ
る時に前記電磁弁の制御デューティを調整することで燃
料噴射弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側に排出して燃
料噴射弁側の燃料圧力を低下させることを特徴とする。
【0026】このように内燃機関が停止状態にある時
に、電磁弁の制御デューティの調整により燃料噴射弁側
の燃料の一部を燃料帰還経路側に排出することができ、
燃料噴射弁側の燃料圧力を低下させて燃料噴射弁からの
燃料漏れを防止できる。
【0027】請求項8記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項6または7記載の内燃機関の燃料供給装置に
おいて、前記燃料圧力低減手段は、内燃機関の停止直後
に内燃機関における温度に基づいて設けられた期間は前
記電磁弁を全閉として燃料噴射弁側の燃料圧力を維持
し、次いで前記電磁弁を制御することで燃料噴射弁側の
燃料の一部を燃料帰還経路側に排出して燃料噴射弁側の
燃料圧力を低下させることを特徴とする。
【0028】なお、燃料圧力低減手段は、内燃機関の停
止直後に内燃機関における温度に基づいて設けられた期
間は電磁弁を全閉とする構成を加えることにより、内燃
機関の停止直後に燃料噴射弁側の燃料が高温となっても
十分にベーパーロックや燃料消失を防止することができ
る。そして、この後に、電磁弁を制御することで燃料噴
射弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側に排出することが
できる。このことにより燃料噴射弁側の燃料圧力を低下
させることができ、燃料噴射弁からの燃料漏れを防止で
きる。
【0029】請求項9記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項1〜3のいずれか記載の内燃機関の燃料供給
装置において、前記燃料圧力低減手段は、燃料噴射弁側
の燃料圧力に伴い燃料噴射弁側の燃料の一部を燃料帰還
経路側に漏洩させる燃料リーク手段として構成されてい
ることを特徴とする。
【0030】このように燃料圧力低減手段は、燃料噴射
弁側の燃料圧力に伴い燃料噴射弁側の燃料の一部を燃料
帰還経路側に漏洩させる燃料リーク手段として構成する
ことができる。このように簡易な構成により、燃料圧力
低減手段は燃料噴射弁側の燃料圧力を低下させることが
でき、燃料噴射弁からの燃料漏れを防止できる。
【0031】請求項10記載の内燃機関の燃料供給装置
は、請求項9記載の内燃機関の燃料供給装置において、
前記燃料供給機構は、燃料噴射弁側と燃料帰還経路との
間に内燃機関の運転時の噴射燃料圧力を調整するための
噴射燃料調圧手段を設けるとともに、前記燃料リーク手
段は、前記噴射燃料調圧手段に設けられていることを特
徴とする。
【0032】燃料リーク手段は、このような噴射燃料調
圧手段に設けても良く、より構成を簡易なものとでき
る。
【0033】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、上述し
た発明が適用された内燃機関の燃料供給装置の構成説明
図である。ここで、内燃機関は4気筒のガソリンエンジ
ン(以下、「エンジン」と略す)2として実現されてい
る。このエンジン2は、吸気通路4側ではエアフィルタ
6を通過してくる吸気をスロットルバルブ8にて調整す
ることによりサージタンク4aに送り、インテークマニ
ホールド10を介してシリンダブロック12内に形成さ
れた燃焼室に供給している。燃焼室にて燃焼した後の排
気は、エキゾーストマニホールド14を介して排出され
る。
【0034】ここで、燃焼室への燃料供給は、インテー
クマニホールド10に取り付けられた4つの燃料噴射弁
16から各吸気ポートに向けて噴射されることによりな
される。4つの燃料噴射弁16はデリバリパイプ18に
接続されて、デリバリパイプ18から燃料を供給されて
いる。
【0035】燃料タンク20内の燃料は、燃料タンク2
0内に設けられた燃料ポンプ22により、燃料ポンプ2
2に内蔵されたチェック弁22aを介して、燃料供給経
路24に圧送される。この燃料供給経路24から燃料の
供給を受けたデリバリパイプ18は燃料を各燃料噴射弁
16に分配供給している。なお、チェック弁22aはデ
リバリパイプ18側から燃料ポンプ22を介して燃料タ
ンク20側へ燃料が逆流することを阻止するためであ
る。また燃料ポンプ22はエンジン2の駆動力により回
転しポンプとして機能している。
【0036】デリバリパイプ18において、燃料供給経
路24とは反対側にはプレッシャレギュレータ26が設
けられている。このプレッシャレギュレータ26によ
り、エンジン2の駆動時には、デリバリパイプ18内の
燃料圧力は燃料噴射に必要な圧力に維持されている。プ
レッシャレギュレータ26内部には、ダイヤフラム弁2
6aが設けられている。このダイヤフラム弁26aはプ
レッシャレギュレータ26内部をダイヤフラム室26b
と燃料排出室26cとに区画している。
【0037】ダイヤフラム室26bは、圧力導入経路2
8によりサージタンク4aに接続されている。この圧力
導入経路28には、プレッシャレギュレータ26側にバ
キュームタンク30が、サージタンク4a側には電磁開
閉弁32が設けられている。
【0038】図1はエンジン2が駆動している状態を示
しており、電磁開閉弁32は電子制御ユニット(以下、
「ECU」と称する)34により開弁状態に制御されて
いる。このためサージタンク4a内の吸気負圧はバキュ
ームタンク30およびダイヤフラム室26bに導入され
ている。このダイヤフラム室26bに導入された負圧と
ダイヤフラム室26b内のスプリング26dの付勢力と
のバランスにより、デリバリパイプ18に対するダイヤ
フラム弁26aの閉塞・開放状態が決定されて、デリバ
リパイプ18内の燃料圧力が調整される。吸気負圧が高
ければ、すなわち吸気絶対圧が低ければダイヤフラム弁
26aが開きやすくなりデリバリパイプ18内の燃料圧
力は吸気負圧の高さに対応して低くなる。吸気負圧が低
ければ、すなわち吸気絶対圧が高ければダイヤフラム弁
26aが開きにくくなりデリバリパイプ18内の燃料圧
力は吸気負圧の低さに対応して高くなる。このことによ
り、吸気圧に対する燃料圧力の相対圧力がほぼ一定に維
持されて精密な燃料噴射量制御が可能となる。
【0039】また、燃料排出室26cは燃料帰還経路3
6を介して燃料タンク20に接続されている。図1に示
したごとくプレッシャレギュレータ26のダイヤフラム
弁26aがデリバリパイプ18を開放状態にした場合に
はデリバリパイプ18から燃料排出室26cに燃料が排
出され、燃料帰還経路36を介して燃料タンク20に排
出される。図2に示したごとくプレッシャレギュレータ
26のダイヤフラム弁26aがデリバリパイプ18を閉
塞状態にした場合にはデリバリパイプ18から燃料排出
室26cへの燃料が排出が停止される。このようにエン
ジン2の駆動中は図1と図2との状態を繰り返す。そし
て図1の状態により、燃料ポンプ22から圧送されてい
く燃料の内で燃料噴射弁16から噴射されない余剰燃料
を燃料タンク20側に戻すようにしている。このことで
デリバリパイプ18内の燃料圧力が必要な圧力に調整さ
れる。
【0040】燃料帰還経路36には燃料タンク20側か
らプレッシャレギュレータ26側へと燃料帰還経路36
を燃料が逆流することを阻止するチェック弁38が設け
られている。このチェック弁38は単に燃料逆流を阻止
するのみでなく、プレッシャレギュレータ26側から燃
料タンク20側に燃料が流れる場合も、燃料圧力が規定
圧Pc以上の場合に開弁して燃料が流れることを許して
いる。この規定圧Pcは、エンジン2が駆動している時
のデリバリパイプ18内の噴射燃料圧力よりも低い圧力
である。そしてデリバリパイプ18内の燃料圧力がこの
規定圧Pcであればエンジン2の停止時に燃料噴射弁1
6から問題となるような燃料漏れは生じないし同時にベ
ーパーロックロックや燃料消失も防止することができる
圧力である。
【0041】ECU34は、デジタルコンピュータを中
心として構成された電子回路であって、エンジン2の運
転状態をイグニッションスイッチ40、その他の種々の
センサ類(図示略)により検出することにより、エンジ
ン2の運転状態を判断する。そしてこの判断に基づいて
エンジン2を好適な駆動状態に制御するものである。な
お、図1および図2では特に本実施の形態1に関連する
構成のみ示し、他の構成については省略して示してい
る。
【0042】次に、本実施の形態1において、ECU3
4は図3に示すタイミングチャートのごとく、イグニッ
ションスイッチ40のオン(「ON」)・オフ(「OF
F」)に応じて電磁開閉弁32の開閉状態を制御してい
る。
【0043】(1).イグニッションスイッチ40が
「ON」状態にある場合には(時刻t1以前)、ECU
34は電磁開閉弁32を開状態に制御している。したが
って、サージタンク4a内の負圧はダイヤフラム室26
bとバキュームタンク30とに供給されている。プレッ
シャレギュレータ26は、燃料ポンプ22からデリバリ
パイプ18内に圧送されてくる燃料の圧力を吸気圧に応
じて調整することで、デリバリパイプ18内を燃料噴射
に必要な燃料圧力に調整している。そして余剰燃料は図
1に示したごとくプレッシャレギュレータ26のダイヤ
フラム弁26aがデリバリパイプ18の一端側を開放す
ることにより、燃料排出室26cに排出し、燃料帰還経
路36を介して燃料タンク20へ戻している。
【0044】このようにエンジン2が駆動している場合
には、デリバリパイプ18から排出される燃料の圧力は
チェック弁38の規定圧Pcよりも十分に高いので、デ
リバリパイプ18から排出された燃料はチェック弁38
を開いて燃料タンク20側に流れる。
【0045】(2).イグニッションスイッチ40が
「ON」から「OFF」に切り替わった場合には、EC
U34は直ちに電磁開閉弁32を図4に示すごとく閉状
態に切り替える(時刻t1)。このためダイヤフラム室
26bとサージタンク4aとの間は遮断されるが、バキ
ュームタンク30には負圧が維持されているので、ダイ
ヤフラム室26bにはエンジン2が停止する直前の負圧
と同一の負圧がバキュームタンク30からダイヤフラム
室26bに供給される。
【0046】このようにダイヤフラム室26bにエンジ
ン2が駆動されている時、特にアイドル状態で駆動され
ている時と同じ負圧が供給されている状況下にて、エン
ジン2が停止する。このため、ダイヤフラム弁26aは
エンジン停止中も開きやすいままである。したがって、
エンジン2を停止する際のわずかな燃料圧力変動にて、
図5に示したごとくダイヤフラム弁26aが開いても燃
料ポンプ22側からの燃料供給が停止されているので、
デリバリパイプ18内の燃料圧力は回復することなく大
きく低下する(時刻t2)。ただし、燃料帰還経路36
には正方向の燃料の流れに対して規定圧Pc以上で開く
チェック弁38が設けられているので、デリバリパイプ
18内の燃料圧力降下は規定圧Pcとなると停止する。
【0047】したがって、時刻t2以降は、イグニッシ
ョンスイッチ40が「OFF」でエンジン2が停止して
いる間はデリバリパイプ18内は規定圧Pcの燃料圧力
に維持される。
【0048】(3).イグニッションスイッチ40が
「OFF」から「ON」に切り替わった場合には(時刻
t3)、ECU34は直ちに電磁開閉弁32を、図2に
示すごとくわずかな期間、開状態として直ちに閉状態に
戻す(時刻t3〜t4)。このことにより、エンジン2
が始動する前にサージタンク4a内の大気圧をダイヤフ
ラム室26bおよびバキュームタンク30に導入する。
このことにより、デリバリパイプ18内の燃料圧力を通
常よりも大きくできるので、始動時に燃料噴射弁16か
ら吸気中に噴射される燃料の増量がなされ、冷間時でも
始動性を良好にすることができる。
【0049】(4).そして、エンジン2の始動から十
分な期間経過後(時刻t5)に、ECU34は電磁開閉
弁32を「ON」に切り替え、以後、エンジン2が駆動
している限り「ON」状態を継続する。
【0050】上述した構成において、プレッシャレギュ
レータ26が噴射燃料調圧手段に、電磁開閉弁32およ
びECU34が燃料圧力低減手段に、チェック弁38が
逆流阻止手段に相当する。
【0051】以上説明した本実施の形態1によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).エンジン2が停止しても電磁開閉弁32が閉じ
られるのでダイヤフラム室26bの負圧が維持される。
このようにダイヤフラム室26bに大気圧が供給される
ことがないので、ダイヤフラム弁26aが閉じたままと
なることがなく、デリバリパイプ18内が噴射燃料圧力
あるいは噴射燃料圧力を越えた圧力に維持されることが
ない。そして、プレッシャレギュレータ26のダイヤフ
ラム弁26aがデリバリパイプ18を一時的に開放状態
とした時に、デリバリパイプ18内の燃料の一部を燃料
タンク20側に戻すことで燃料圧力を噴射燃料圧力より
も十分に低下させることができる。
【0052】そして、プレッシャレギュレータ26のダ
イヤフラム弁26aがデリバリパイプ18を開放状態と
した時に、燃料帰還経路36には規定圧Pc以上で開く
チェック弁38が設けられているので、デリバリパイプ
18内の燃料圧力は規定圧Pcに維持され、低くなりす
ぎることがない。
【0053】これらのことから、デリバリパイプ18内
の燃料圧力は、高すぎることもなくかつ低すぎることも
なく、規定圧Pcに維持されることになる。したがっ
て、エンジン2の停止中に燃料噴射弁16から問題とな
るような燃料漏れが生じることがなく、同時にデリバリ
パイプ18内でのベーパーロックや燃料消失による始動
時の燃焼不安定化も防止することができる。
【0054】(ロ).また、エンジン2の停止直後のみ
でなく、エンジン2の停止中に燃料の高温化などの何ら
かの原因により、燃料ポンプ22側からデリバリパイプ
18側に高圧の燃料が侵入する場合がある。あるいはデ
リバリパイプ18内の燃料自体が高圧化する場合があ
る。このような場合にも、(イ)に述べたごとくの作用
によりデリバリパイプ18内の燃料圧力は、規定圧Pc
に維持され、燃料噴射弁16から問題となるような燃料
漏れが生じることがない。
【0055】(ハ).また、エンジン2の停止中に燃料
タンク20の高温化などの何らかの原因により、燃料タ
ンク20側から燃料が燃料帰還経路36を逆流しようと
しても、燃料帰還経路36にはチェック弁38が設けら
れていることにより逆流は阻止される。
【0056】したがって、このような場合も燃料帰還経
路36およびプレッシャレギュレータ26を介してデリ
バリパイプ18側に燃料が侵入してデリバリパイプ18
内が高圧化するのを防止することができる。このことか
ら、燃料噴射弁16からの燃料漏れをより確実に防止す
ることができる。
【0057】[実施の形態2]本実施の形態2は、図6
に示すごとく、前記実施の形態1(図1)におけるバキ
ュームタンク30および電磁開閉弁32が設けられてい
ない点、電磁開閉弁32が設けられていないことに関連
してECU34が前記図3のタイミングチャートに示し
た処理を行っていない点が前記実施の形態1と異なる。
したがってプレッシャレギュレータ126のダイヤフラ
ム室126bは、常に圧力導入経路128によりサージ
タンク104a内の圧力が導入されている。更に、この
プレッシャレギュレータ126の構成が前記実施の形態
1とは異なる。これ以外の構成は前記実施の形態1と同
じである。なお特に説明する構成を除いて、本実施の形
態2内において前記実施の形態1と同一の機能を有する
構成については、該当する実施の形態1の構成に付した
符号に「100」を加えた符号で示している。
【0058】プレッシャレギュレータ126の詳細構成
を図7の縦断面図に示す。プレッシャレギュレータ12
6のケーシング150は半割状のアッパーカバー150
aとロアカバー150bとの2つの部分からなる。アッ
パーカバー150aとロアカバー150bとは相互にか
しめ加工により一体に結合されている。
【0059】アッパーカバー150aとロアカバー15
0bとの間には、補強やシール性等を向上させるための
補助部材150c,150dとともに、ダイヤフラム弁
126aが周縁部にて挟持されている。このダイヤフラ
ム弁126aによりケーシング150内がダイヤフラム
室126bと燃料導入室126cとに区画されている。
【0060】アッパーカバー150aの側面には圧力導
入経路128の一端が取り付けられてサージタンク10
4a内の圧力をダイヤフラム室126b内に導入してい
る。ロアカバー150bの下端部には燃料帰還経路13
6との接続を仲介しているパイプ状の帰還経路接続部1
36aが取り付けられている。この帰還経路接続部13
6aの上端部は燃料導入室126c内部に突出するとと
もに円筒状シート152が取り付けられている。また、
ロアカバー150bの側面にはデリバリパイプ118と
の接続を仲介しているパイプ状のデリバリパイプ接続部
118aが取り付けられている。
【0061】ダイヤフラム弁126aの中央部には、ロ
アシェル154がアッパーシェル156とともに、ダイ
ヤフラム弁126aを挟持するようにして取り付けられ
ている。ロアシェル154の燃料導入室126c側には
凹部154aが形成され、この凹部154aには、バル
ブ部158が溶接されたボール160が、バルブリテー
ナ162により揺動可能に取り付けられている。バルブ
リテーナ162はロアシェル154にかしめ加工により
取り付けられている。
【0062】アッパーカバー150aとアッパーシェル
156との間には、スプリング164が圧縮状態で配置
されている。このスプリング164により、アッパーシ
ェル156、ダイヤフラム弁126a、ロアシェル15
4およびボール160を介してバルブ部158がシート
152側に付勢されている。そして、圧力導入経路12
8からダイヤフラム室126b内に導入される吸気圧に
より、スプリング164の付勢力が調整されている。
【0063】なお、シート面152a近傍におけるシー
ト152の側面には、細孔152bが形成されて、シー
ト面152aが図8に示すごとくバルブ部158にて閉
塞されていても、細孔152bを介して燃料導入室12
6cと帰還経路接続部136aとの間で小流量の燃料が
流れるようにされている。
【0064】次に、本実施の形態2において、エンジン
102の停止・駆動状態に応じたプレッシャレギュレー
タ126の動作について、図9のタイミングチャートに
基づいて説明する。
【0065】(1).エンジン102が既に駆動状態に
ある場合には(時刻t11以前)、サージタンク104
a内の負圧は、圧力導入経路128を介してダイヤフラ
ム室126bに供給されている。プレッシャレギュレー
タ126は、燃料ポンプ122からデリバリパイプ11
8内に圧送されてくる燃料の圧力を吸気圧に応じて調整
することで、デリバリパイプ118内を燃料噴射に必要
な燃料圧力に調整している。そして余剰燃料は図7およ
び図10に示したごとくダイヤフラム弁126aのバル
ブ部158がシート面152aから離れることにより、
燃料導入室126cを介してデリバリパイプ118側か
ら燃料帰還経路136側へ排出される。
【0066】エンジン102が駆動している場合には、
デリバリパイプ118から排出される燃料の圧力はチェ
ック弁138の規定圧Pcよりも十分に高いので、デリ
バリパイプ118から排出された余剰燃料はチェック弁
138を開いて燃料タンク120側に流れる。
【0067】また、シート152の側面に開口された細
孔152bにより、燃料ポンプ122からの吐出量とデ
リバリパイプ118の燃料圧力との関係は図11に実線
で示すごとくとなる。細孔152bが存在しない場合を
一点鎖線で示す。「使用範囲」として図示したごとく、
燃料ポンプ122の吐出量は、燃料噴射弁116から燃
料を噴射する際に必要な燃料圧力が得られる範囲である
ので、エンジン102の駆動時においては細孔152b
の存在は問題とならない。
【0068】(2).イグニッションスイッチが「O
N」から「OFF」に切り替わった場合には(時刻t1
1)、エンジン102が停止し、燃料ポンプ122が停
止する。このため、サージタンク104aの吸気圧が大
気圧まで上昇して(時刻t13)、図8および図12に
示すごとくダイヤフラム弁126aがシート152を強
く閉じるようになる。しかし、細孔152bによるデリ
バリパイプ118側から燃料帰還経路136側への燃料
の漏出があるので、デリバリパイプ118内の燃料圧力
は急速に低下する。ただし、燃料帰還経路136には正
方向の燃料流に対しては規定圧Pc以上で開くチェック
弁138が設けられているので、デリバリパイプ118
内の燃料圧力降下は規定圧Pcとなると停止する(時刻
t12)。
【0069】したがって、時刻t12以降、エンジン1
02が停止している間はデリバリパイプ118内は規定
圧Pcの燃料圧力に維持される。 (3).イグニッションスイッチが「OFF」から「O
N」に切り替わった場合には(時刻t14)、エンジン
102の始動(時刻t15)以後、燃料ポンプ122が
駆動するのでデリバリパイプ118内の燃料圧力は規定
圧Pcから次第に上昇し、噴射に必要な燃料圧力に達す
る。
【0070】上述した構成において、プレッシャレギュ
レータ126が噴射燃料調圧手段に、細孔152bが燃
料リーク手段に、チェック弁138が逆流阻止手段に相
当する。
【0071】以上説明した本実施の形態2によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).エンジン102が停止すれば燃料ポンプ122
が停止するので、シート152に形成された細孔152
bによりデリバリパイプ118内の燃料圧力は急速に低
下する。これとともに燃料帰還経路136に設けられた
チェック弁138により、デリバリパイプ118内の燃
料圧力は規定圧Pcに維持され、低くなりすぎることが
ない。
【0072】このことから、デリバリパイプ118内の
燃料圧力は、燃料噴射弁116からの燃料漏れに対して
は高すぎることがなく、かつベーパーロックや燃料消失
に対しては低すぎることがない規定圧Pcに維持される
ことになる。したがって、エンジン102の停止中に燃
料噴射弁116から問題となるような燃料漏れが生じる
ことがなく、同時にベーパーロックロックや燃料消失も
防止することができる。
【0073】(ロ).また、エンジン102の停止中に
燃料の高温化などの何らかの原因により、燃料ポンプ1
22側からデリバリパイプ118側に高圧の燃料が侵入
する場合がある。あるいはデリバリパイプ118内の燃
料自体が高圧化する場合がある。しかもこの時にはエン
ジン102が停止しているので、図8および図12に示
すごとくダイヤフラム室126bに大気圧が導入されて
おり、バルブ部158がシート面152aを強く閉塞し
ている。
【0074】しかし、このような場合においても、細孔
152bがシート152に設けられていることにより、
高温化などにより圧力上昇した燃料をデリバリパイプ1
18から燃料導入室126cと細孔152bとを介して
燃料帰還経路136側へ排出できる。このためエンジン
102の停止中であってもデリバリパイプ118内の燃
料圧力は規定圧Pcに維持される。したがって燃料噴射
弁116から問題となるような燃料漏れが生じることが
なく、同時にベーパーロックロックや燃料消失も防止す
ることができる。
【0075】(ハ).また、エンジン102の停止中に
燃料の高温化などの何らかの原因により、燃料タンク1
20側から燃料が燃料帰還経路136を逆流しようとし
ても、燃料帰還経路136にはチェック弁138が設け
られていることにより逆流は阻止される。
【0076】したがって、このような場合も燃料帰還経
路136およびプレッシャレギュレータ126を介して
デリバリパイプ118側に燃料が侵入することがなく、
デリバリパイプ118内が高圧化するのを防止すること
ができる。このことから、燃料噴射弁116からの燃料
漏れをより確実に防止することができる。
【0077】[実施の形態3]本実施の形態3は、図1
3に示すごとく、前記実施の形態1におけるバキューム
タンク30および電磁開閉弁32が設けられていない。
また電磁開閉弁32が設けられていないことに関連して
ECU234が前記図3のタイミングチャートに示した
処理を行っていない。
【0078】更に前記実施の形態1におけるプレッシャ
レギュレータ26の代わりに、燃料圧力調整用の電磁弁
226が設けられている。そして、これに関連してEC
U234は、サージタンク204aに設けられた吸気圧
センサ270および吸気温センサ272からそれぞれ吸
気圧PMと吸気温THAとを検出している。またECU
234は、デリバリパイプ218に設けられた燃料圧力
センサ274から燃料圧力Pfを検出し、シリンダブロ
ック212内のクランクシャフトに設けられたエンジン
回転数センサ276からエンジン回転数NEを検出す
る。これ以外に必要に応じて、シリンダブロック212
内の冷却水温THWを検出する水温センサ278、その
他のセンサ類から冷却水温THW等のデータを検出して
も良い。
【0079】更に、ECU234は、電磁弁226を駆
動するための処理を後述するごとく実行する点が前記実
施の形態1とは異なる。これ以外の構成は前記実施の形
態1と同じである。なお特に説明する構成を除いて、本
実施の形態3内において前記実施の形態1と同一の機能
を有する構成については、該当する実施の形態1の構成
に付した符号に「200」を加えた符号で示している。
【0080】電磁弁226は通電時に閉じて非通電時に
開く常開式の電磁弁であり、ECU234からの信号に
より図13の状態と図14の状態との間でデューティ制
御がなされることにより、デリバリパイプ218から燃
料帰還経路236への燃料排出量が調整されて、デリバ
リパイプ218内の燃料圧力を調整している。
【0081】次に、ECU234が実行する制御処理に
ついて図15〜図17に示したフローチャートに基づい
て説明する。なおフローチャート中の個々の処理ステッ
プを「S〜」で表す。
【0082】ここで、図15に示す電磁弁制御処理は周
期的に繰り返し実行される処理である。本電磁弁制御処
理が開始されると、まずイグニッションスイッチ240
が「OFF」か否かが判定される(S1010)。イグ
ニッションスイッチ240が「ON」であれば(S10
10で「NO」)、エンジン停止時処理フラグXFPに
「1」が設定される(S1020)。
【0083】次にエンジン回転数センサ276から検出
されるエンジン回転数NEと吸気圧センサ270から検
出される吸気圧PMに基づいて、目標燃料圧力マップか
ら目標燃料圧力P0を算出する(S1030)。この目
標燃料圧力マップは、エンジン回転数NEおよび吸気圧
PMに対応して必要とされる燃料圧力の値を予め実験に
より求め、これらの関係をECU234のROM内に記
憶したものである。
【0084】このようにして求められた目標燃料圧力P
0と燃料圧力センサ274から検出される実際の燃料圧
力Pfとから、電磁弁226に対する制御デューティD
Tを算出する(S1040)。
【0085】この制御デューティDTは電磁弁226に
よりデリバリパイプ218内の燃料圧力をフィードバッ
ク制御するために算出されるものであり、例えば図16
のフローチャートに示すごとく実行される。
【0086】図16の制御デューティDT算出・設定処
理では、まず、フィードフォワード係数Kfと、燃料噴
射量Qとの積(Kf・Q)により、次式1に示すごと
く、フィードフォワード項FFを算出する(S104
1)。
【0087】
【数1】FF ← Kf・Q … [式1] ここで燃料噴射量Qは、ECU234が別途、エンジン
202の運転状態から算出している値であり、燃料噴射
弁216から吸気ポートに噴射される燃料量を表してい
る。
【0088】次に次式2に示すごとく、ステップS10
30にて求められた目標燃料圧力P0と実際の燃料圧力
Pfとの圧力偏差ΔPが算出される(S1042)。
【0089】
【数2】 ΔP ← P0 − Pf … [式2] そして、この圧力偏差ΔPと比例係数K1との積から、
次式3に示すごとく、フィードバック項の内の比例項D
Tpが算出される(S1043)。
【0090】
【数3】 DTp ← K1・ΔP … [式3] 更に、次式4に示すごとく、圧力偏差ΔPと積分係数K
2との積(K2・ΔP)に基づいて、フィードバック項
の内の積分項DTiが算出される(S1044)。
【0091】
【数4】 DTi ← DTi + K2・ΔP … [式4] なお、右辺の「DTi」は前回の制御周期時に計算され
た積分項DTiを表しており、初期値としては例えば
「0」が設定される。
【0092】次に、次式5に示すごとく、フィードフォ
ワード項FFとフィードバック項(DTp+DTi)と
に基づいて、電磁弁226の開弁状態の比率が制御デュ
ーティDTとして算出される(S1045)。
【0093】
【数5】 DT ← Ka(DTp + DTi + FF) … [式5] ここで、Kaは補正係数である。
【0094】次に異常な値が制御デューティDTとして
算出された場合のためにガード処理が行われ、制御デュ
ーティDTが異常である場合には正常な値の範囲に設定
し直される(S1046)。
【0095】次に、電磁弁226は常開式の電磁弁であ
るため、次式6に示すごとく、制御デューティDTの値
が電磁弁226の閉弁状態の比率に換算される(S10
47)。
【0096】
【数6】 DT ← 100% − DT … [式6] そして、このように算出された制御デューティDTが、
電磁弁226の制御デューティとして設定される(S1
048)。こうしてステップS1040の処理を出て、
電磁弁制御処理を一旦終了する。
【0097】エンジン202の駆動時に上述したステッ
プS1020〜S1040の処理が繰り返されている状
態から、イグニッションスイッチ240が「OFF」に
切り替わった場合には(S1010で「YES」)、イ
グニッションスイッチ240が「ON」から「OFF」
に切り替わった直後であるか否かが判定される(S10
50)。ここで、イグニッションスイッチ240が「O
N」から「OFF」に切り替わった直後であることから
(S1050で「YES」)、次に図17のフローチャ
ートに示すエンジン停止時電磁弁駆動処理の起動設定が
なされて(S1060)、電磁弁制御処理を一旦終了す
る。
【0098】電磁弁制御処理における次の制御周期で
は、ステップS1010で「YES」、ステップS10
50で「NO」と判定されることから、エンジン停止時
処理フラグXFPが「0」か否かが判定される(S10
70)。XFP=「1」であれば(S1070で「N
O」)、このまま処理を一旦終了する。
【0099】以後、ステップS1010で「YES」、
ステップS1050で「NO」およびステップS107
0で「NO」を繰り返した後に、後述するごとくXFP
=「0」となれば(S1070で「YES」)、次にE
CU234の作動終了処理が行われ(S1080)、本
処理を終了する。このECU234の作動終了処理(S
1080)によりECU234の電源が「OFF」とな
り、次にイグニッションスイッチ240が「ON」とな
るまでECU234の機能は停止する。
【0100】ステップS1060で述べたエンジン停止
時電磁弁駆動処理を図17のフローチャートに示す。本
処理はステップS1060にて起動設定がなされた以後
に、周期的に繰り返し実行される処理である。
【0101】エンジン停止時電磁弁駆動処理が開始され
ると、まず、吸気温センサ272により検出されている
吸気温THAが高温基準値Th以上か否かが判定される
(S1110)。この判定は、エンジン202の雰囲気
温度、すなわちエンジン202自体の温度も含めて、燃
料に影響を与えるエンジン202周辺の温度が、高温か
否かを判定するものである。
【0102】THA≧Thであれば(S1110で「Y
ES」)、次に計時カウンタCdが基準時間値Csより
も小さいか否かが判定される(S1120)。計時カウ
ンタCdの初期設定値としては「0」が設定されている
ことから、最初はCd<Csと判定されて(S1120
で「YES」)、次に計時カウンタCdのインクリメン
トがなされる(S1130)。そして制御デューティD
Tに「100%」が設定され(S1140)、この制御
デューティDTが電磁弁226の制御デューティとして
設定される(S1150)。したがって、電磁弁226
は全閉にされる。こうして一旦処理を終了する。
【0103】THA≧Thである限り(S1110で
「YES」)、Cd<Csである間は(S1120で
「YES」)、制御デューティDT=「100%」とさ
れるので(S1140)、電磁弁226は全閉状態が継
続する。そして、ステップS1130のインクリメント
により、Cd≧Csとなれば(S1120で「N
O」)、ステップS1160以下の処理に移る。なお、
Cd<Csである間にTHA<Th(S1110で「N
O」)となったり、あるいはエンジン停止の当初からT
HA<Thであった場合(S1110で「NO」)も、
ステップS1160以下の処理が実行される。
【0104】ステップS1110またはステップS11
20にて「NO」と判定された場合、まず計時カウンタ
Cdに「0」が設定される(S1160)。次に、制御
デューティDTに「0%」が設定される(S117
0)。そして、この制御デューティDTが電磁弁226
の制御デューティとして設定される(S1180)。し
たがって、電磁弁226は全開にされる。
【0105】次にエンジン停止時処理フラグXFPに
「0」を設定して(S1190)、「エンジン停止時電
磁弁駆動処理」自体の停止処理を行い(S1200)、
処理を終了する。このステップS1200の停止処理に
より、以後の「エンジン停止時電磁弁駆動処理」の周期
的な実行は停止される。
【0106】また、ステップS1190にてエンジン停
止時処理フラグXFP=「0」としたことにより、図1
5に示した電磁弁制御処理では、ステップS1070に
て「YES」と判定されて、ECU234の作動終了処
理(S1080)が実行される。このステップS108
0の処理によりECU234の電源が「OFF」とな
り、ECU234の機能は停止する。
【0107】この一連の処理による制御の一例を図18
のタイミングチャートで説明する。 (1).エンジン202が既に駆動状態にある場合には
(時刻t21以前)、サージタンク204a内の吸気圧
PMは、吸気圧センサ270に検出されて、エンジン回
転数NEとともに目標燃料圧力P0に反映され、実際の
燃料圧力Pfが目標燃料圧力P0となるように調整され
る。このことでECU234はデリバリパイプ218内
を燃料噴射に必要な燃料圧力に調整している。そして余
剰燃料は図14に示したごとく電磁弁226の開弁によ
りデリバリパイプ218側から燃料帰還経路236側へ
排出される。
【0108】エンジン202が駆動している場合には、
デリバリパイプ218から排出される燃料の圧力はチェ
ック弁238の規定圧Pcよりも十分に高いので、デリ
バリパイプ118から排出された余剰燃料はチェック弁
238を開いて燃料タンク220側に流れる。
【0109】(2).イグニッションスイッチが「O
N」から「OFF」に切り替わった場合には(時刻t2
1)、エンジン202が停止し、燃料ポンプ222も停
止する。この時、エンジン202の吸気温THAが高温
でなければ、電磁弁226は図19に示すごとく直ちに
全開(DT=0%)に制御される(S1170)。この
ためデリバリパイプ218内の燃料の一部は燃料帰還経
路236側に排出される。そして燃料帰還経路236に
は正方向の燃料流に対して規定圧Pc以上で開くチェッ
ク弁238が設けられているので、デリバリパイプ21
8内の燃料圧力降下は規定圧Pcで停止する。
【0110】したがって、時刻t21以降は、エンジン
202が停止している間はデリバリパイプ218内は規
定圧Pcの燃料圧力に維持される。 (3).イグニッションスイッチが「OFF」から「O
N」に切り替わった場合には(時刻t22)、ステップ
S1030,S1040の処理にて、電磁弁226は直
ちに運転状態に応じた制御デューティDTに制御され
る。そして、エンジン202の始動(時刻t23)以
後、燃料ポンプ222が駆動するのでデリバリパイプ2
18内の燃料圧力は規定圧Pcから次第に上昇し、噴射
に必要な燃料圧力に達する。
【0111】次に高温状態でエンジン202が停止した
場合の例を図20のタイミングチャートで説明する。 (1).エンジン202が既に駆動状態にある場合には
(時刻t31以前)、吸気圧PMとエンジン回転数NE
とにより目標燃料圧力P0に反映され、余剰燃料が図1
4に示したごとく電磁弁226の開弁によりデリバリパ
イプ218側から燃料帰還経路236側へ排出される点
は、図18で説明した場合と同じである。したがって、
デリバリパイプ218から排出された余剰燃料はチェッ
ク弁238を開いて燃料タンク220側に流れる。
【0112】(2).イグニッションスイッチが「O
N」から「OFF」に切り替わった場合(時刻t3
1)、エンジン202の吸気温THAが高温であるの
で、直ちに電磁弁226は図21に示すごとく全閉(D
T=100%)に制御される(S1140)。このため
デリバリパイプ218内の燃料は閉じこめられて燃料帰
還経路236側に排出されることはない。したがって、
エンジン202の停止により燃料ポンプ222が停止し
てもデリバリパイプ218内の燃料圧力は維持される。
【0113】(3).イグニッションスイッチ240が
「ON」から「OFF」に切り替わってから基準時間値
Csが経過すると(時刻t32)、電磁弁226は図1
9に示したごとく全開(DT=0%)に制御される。こ
のためデリバリパイプ218内の燃料の一部は燃料帰還
経路236側に排出され、燃料圧力は急速に低下する。
しかし、燃料帰還経路236には正方向の燃料流に対し
て規定圧Pc以上で開くチェック弁238が設けられて
いるので、デリバリパイプ218内の燃料圧力降下は規
定圧Pcで停止する。
【0114】したがって、時刻t32以降、エンジン2
02が停止している間はデリバリパイプ218内は規定
圧Pcの燃料圧力に維持される。 (4).イグニッションスイッチが「OFF」から「O
N」に切り替わった場合には(時刻t33)、電磁弁2
26は直ちに運転状態に応じた制御デューティDTに制
御される(S1030,S1040)。そして、エンジ
ン202の始動(時刻t34)以後、燃料ポンプ222
が駆動するのでデリバリパイプ218内の燃料圧力は規
定圧Pcから次第に上昇し、噴射に必要な燃料圧力に達
する。
【0115】上述した構成において、ECU234(ス
テップS1030,S1040の部分)と電磁弁226
とが噴射燃料調圧手段に、ECU234(図17のエン
ジン停止時電磁弁駆動処理部分)が燃料圧力低減手段
に、チェック弁238が逆流阻止手段に相当する。
【0116】以上説明した本実施の形態3によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).エンジン202が停止すれば電磁弁226は図
19に示したごとく直ちに全開にされるので、デリバリ
パイプ218内の燃料圧力は急速に低下する。これとと
もに、燃料帰還経路236に設けられたチェック弁23
8により、デリバリパイプ218内の燃料圧力は規定圧
Pcに維持されて低くなりすぎることがない。
【0117】このことから、デリバリパイプ218内の
燃料圧力は、高すぎることもなくかつ低すぎることもな
く、規定圧Pcに維持されることになる。したがって、
エンジン202の停止中に燃料噴射弁216から問題と
なるような燃料漏れが生じることがなく、同時にベーパ
ーロックロックや燃料消失も防止することができる。
【0118】(ロ).また、エンジン202の停止中に
燃料の高温化などの何らかの原因により、燃料ポンプ2
22側からデリバリパイプ218側に高圧の燃料が侵入
する場合がある。あるいはデリバリパイプ218内の燃
料自体が高圧化する場合がある。しかし、電磁弁226
は図19に示したごとく全開となっているので、高温化
などにより圧力上昇する燃料はデリバリパイプ218か
ら燃料帰還経路236側へ排出されデリバリパイプ21
8内の燃料圧力は規定圧Pcに維持される。したがって
燃料噴射弁216から問題となるような燃料漏れが生じ
ることがなく、同時にベーパーロックロックや燃料消失
も防止することができる。
【0119】(ハ).また、エンジン202の停止中に
燃料の高温化などの何らかの原因により、燃料タンク2
20側から燃料が燃料帰還経路236を逆流しようとし
ても、燃料帰還経路236にはチェック弁238が設け
られていることにより逆流は阻止される。
【0120】したがって、電磁弁226が全開であって
もデリバリパイプ218側に電磁弁226側から燃料が
侵入することはなく、デリバリパイプ218内が高圧化
するのを防止することができる。このことから、燃料噴
射弁216からの燃料漏れをより確実に防止することが
できる。
【0121】(ニ).ECU234は、エンジン停止時
電磁弁駆動処理(図17)にて、エンジン202の停止
直後に吸気温THAが高い場合に、しばらく電磁弁22
6を全閉にしている。このように吸気温THAに応じた
期間、電磁弁226を全閉としているので、エンジン2
02の停止直後にデリバリパイプ218内の燃料が高温
となっても十分にベーパーロックや燃料消失を防止する
ことができる。そして、この後に、電磁弁226を全開
にすることでデリバリパイプ218の燃料の一部を燃料
帰還経路236により燃料タンク220側に戻してい
る。このことによりデリバリパイプ218の燃料圧力を
規定圧Pcに低下させることができるので、燃料噴射弁
216からの燃料漏れを防止でき、同時にベーパーロッ
クロックや燃料消失も防止することができる。
【0122】[その他の実施の形態] ・前記実施の形態1において、通電時に開き非通電時に
閉じる常閉型の電磁開閉弁32を用いたが、通電時に閉
じ非通電時に開く常開型の電磁開閉弁を用いても良い。
【0123】・前記実施の形態1において、電磁開閉弁
32とプレッシャレギュレータ26との間にバキューム
タンク30を設けたが、バキュームタンク30は設け
ず、電磁開閉弁32を閉弁することにより電磁開閉弁3
2からダイヤフラム室26bにかけての負圧を保持する
のみでも良い。
【0124】・前記実施の形態1において、図1,2,
4,5に示したプレッシャレギュレータ26の代わり
に、図6,7,8,10,12に示した前記実施の形態
2のプレッシャレギュレータ126を用いても良い。た
だし、細孔152bは存在しないものとする。また逆
に、前記実施の形態2において、プレッシャレギュレー
タ126の代わりに、前記実施の形態1のプレッシャレ
ギュレータ26を用いても良い。ただし細孔152bを
設けるものとする。
【0125】・前記実施の形態1において、バキューム
タンク30はプレッシャレギュレータ26のダイヤフラ
ム室26b内の負圧を維持するためのみに用いるもので
あったが、他の用途に用いているバキュームタンクの負
圧をダイヤフラム室26b内への負圧導入に利用しても
良い。
【0126】・前記実施の形態2のプレッシャレギュレ
ータ126では、燃料リーク手段として細孔152bが
シート152の側面に形成されていたが、これ以外に、
図22に示すごとく、シート352のシート面352a
に外周面から内周面にかけて溝352bを形成しても良
い。このことにより、図23に示すごとく、バルブ部3
58がシート面352aに密着していても、溝352b
を介して燃料を燃料帰還経路側に漏洩させることがで
き、デリバリパイプ内の燃料圧力を規定圧Pcにするこ
とができる。
【0127】・前記実施の形態1〜3においては、吸気
ポートに燃料噴射するタイプのエンジンであったが、こ
れ以外に燃焼室内に直接燃料を噴射するタイプのエンジ
ンにも本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1としての内燃機関の燃料供給装置
の構成説明図。
【図2】実施の形態1の燃料供給装置の作動説明図。
【図3】実施の形態1の燃料供給装置の作動を示すタイ
ミングチャート。
【図4】実施の形態1の燃料供給装置の作動説明図。
【図5】実施の形態1の燃料供給装置の作動説明図。
【図6】実施の形態2としての内燃機関の燃料供給装置
の構成説明図。
【図7】実施の形態2の燃料供給装置に用いられている
プレッシャレギュレータの断面図。
【図8】実施の形態2の燃料供給装置に用いられている
プレッシャレギュレータの作動説明図。
【図9】実施の形態2の燃料供給装置の作動を示すタイ
ミングチャート。
【図10】実施の形態2の燃料供給装置の作動説明図。
【図11】実施の形態2の燃料供給装置におけるポンプ
吐出量と燃料圧力との関係を示すグラフ。
【図12】実施の形態2の燃料供給装置の作動説明図。
【図13】実施の形態3としての内燃機関の燃料供給装
置の構成説明図。
【図14】実施の形態3の燃料供給装置の作動説明図。
【図15】実施の形態3のECUが実行する電磁弁制御
処理のフローチャート。
【図16】実施の形態3のECUが実行する制御デュー
ティDT算出・設定処理のフローチャート。
【図17】実施の形態3のECUが実行するエンジン停
止時電磁弁駆動処理のフローチャート。
【図18】実施の形態3の燃料供給装置の作動を示すタ
イミングチャート。
【図19】実施の形態3の燃料供給装置の作動説明図。
【図20】実施の形態3の燃料供給装置の作動を示すタ
イミングチャート。
【図21】実施の形態3の燃料供給装置の作動説明図。
【図22】実施の形態2の変形例としてのプレッシャレ
ギュレータの断面図。
【図23】実施の形態2の変形例としてのプレッシャレ
ギュレータの作動説明図。
【符号の説明】
2…エンジン、4…吸気通路、4a…サージタンク、6
…エアフィルタ、8…スロットルバルブ、10…インテ
ークマニホールド、12… シリンダブロック、14…
エキゾーストマニホールド、16…燃料噴射弁、18…
デリバリパイプ、20…燃料タンク、22…燃料ポン
プ、22a…チェック弁、24…燃料供給経路、26…
プレッシャレギュレータ、26a…ダイヤフラム弁、2
6b…ダイヤフラム室、26c…燃料排出室、26d…
スプリング、28…圧力導入経路、30…バキュームタ
ンク、32…電磁開閉弁、34…ECU、36…燃料帰
還経路、38…チェック弁、40…イグニッションスイ
ッチ、102…エンジン、104a…サージタンク、1
16…燃料噴射弁、118…デリバリパイプ、118a
…デリバリパイプ接続部、120…燃料タンク、122
…燃料ポンプ、126…プレッシャレギュレータ、12
6a…ダイヤフラム弁、126b…ダイヤフラム室、1
26c…燃料導入室、128…圧力導入経路、136…
燃料帰還経路、136a…帰還経路接続部、138…チ
ェック弁、150…ケーシング、150a…アッパーカ
バー、150b…ロアカバー、150c,150d…補
助部材、152…シート、152a…シート面、152
b…細孔、154…ロアシェル、154a…凹部、15
6…アッパーシェル、158…バルブ部、160…ボー
ル、162…バルブリテーナ、164…スプリング、2
02…エンジン、204a…サージタンク、212…シ
リンダブロック、216…燃料噴射弁、218…デリバ
リパイプ、220…燃料タンク、222…燃料ポンプ、
226…電磁弁、234…ECU、236…燃料帰還経
路、238…チェック弁、240…イグニッションスイ
ッチ、270…吸気圧センサ、272…吸気温センサ、
274…燃料圧力センサ、276…エンジン回転数セン
サ、278…水温センサ、352…シート、352a…
シート面、352b…溝、358…バルブ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 55/00 F02M 55/00 D 55/02 350 55/02 350E 350U Fターム(参考) 3G066 AA01 AB02 AD10 BA35 BA37 CB01 CB07U CB09 CB12 CB15 CB16 CC01 CD01 CD26 CE13 CE15 CE22 CE34 CE40 DB01 DB19 DC00 DC09 DC13 DC14 DC18 DC19 3G301 HA01 HA06 JA00 JA30 KA01 KA28 LB02 LB06 LC01 MA28 NA06 ND02 ND41 NE06 PA07Z PA10Z PB08A PB08Z PE01Z PE08Z PF16Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の運転時に燃料タンクの燃料を燃
    料ポンプにより燃料供給経路を介して燃料噴射弁側に圧
    送し、燃料噴射弁側に圧送された燃料の内の余剰燃料を
    燃料帰還経路により燃料タンクに戻す燃料供給機構を備
    えた内燃機関の燃料供給装置であって、 内燃機関が停止状態にある時に燃料噴射弁側の燃料の一
    部を燃料帰還経路側に排出することにより燃料噴射弁側
    の燃料圧力を低下させる燃料圧力低減手段と、 燃料帰還経路内の燃料圧力を噴射燃料圧力よりも小さい
    圧力に調整する燃料帰還経路内圧力調整手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置に
    おいて、前記燃料帰還経路内圧力調整手段は、前記燃料
    帰還経路に設けられ、前記燃料圧力低減手段から排出さ
    れる燃料による圧力が、噴射燃料圧力よりも小さく設定
    された規定圧以上の場合に燃料が燃料タンク側へ流れる
    ことを許し、燃料タンク側から燃料噴射弁側への燃料の
    逆流は阻止する逆流阻止手段として構成されていること
    を特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の内燃機関の燃料供給装置に
    おいて、前記逆流阻止手段は、規定圧を開弁圧とするチ
    ェック弁として構成されていることを特徴とする内燃機
    関の燃料供給装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか記載の内燃機関の
    燃料供給装置において、前記燃料供給機構は、燃料噴射
    弁側と燃料帰還経路との間で内燃機関の運転時の噴射燃
    料圧力を調整するための噴射燃料調圧手段を備えるとと
    もに、 前記燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態にある時
    に、前記噴射燃料調圧手段による調整圧力を低圧側とす
    ることで燃料噴射弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側に
    排出して燃料噴射弁側の燃料圧力を低下させることを特
    徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の内燃機関の燃料供給装置に
    おいて、前記噴射燃料調圧手段は、内燃機関の運転時に
    内燃機関の吸気圧を導入することにより吸気圧に応じて
    噴射燃料圧力を調整するとともに、 前記燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態にある時
    に前記噴射燃料調圧手段に負圧を導入することで前記噴
    射燃料調圧手段による調整圧力を低圧側として燃料噴射
    弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側に排出して燃料噴射
    弁側の燃料圧力を低下させることを特徴とする内燃機関
    の燃料供給装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の内燃機関の燃料供給装置に
    おいて、前記噴射燃料調圧手段は、燃料噴射弁側と燃料
    帰還経路との間に電磁弁を備え該電磁弁を制御すること
    により噴射燃料圧力を調整するとともに、 前記燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態にある時
    に前記電磁弁を制御することで燃料噴射弁側の燃料の一
    部を燃料帰還経路側に排出して燃料噴射弁側の燃料圧力
    を低下させることを特徴とする内燃機関の燃料供給装
    置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の内燃機関の燃料供給装置に
    おいて、前記噴射燃料調圧手段は、前記電磁弁の制御デ
    ューティを調整することにより噴射燃料圧力を調整する
    とともに、 前記燃料圧力低減手段は、内燃機関が停止状態にある時
    に前記電磁弁の制御デューティを調整することで燃料噴
    射弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側に排出して燃料噴
    射弁側の燃料圧力を低下させることを特徴とする内燃機
    関の燃料供給装置。
  8. 【請求項8】請求項6または7記載の内燃機関の燃料供
    給装置において、前記燃料圧力低減手段は、内燃機関の
    停止直後に内燃機関における温度に基づいて設けられた
    期間は前記電磁弁を全閉として燃料噴射弁側の燃料圧力
    を維持し、次いで前記電磁弁を制御することで燃料噴射
    弁側の燃料の一部を燃料帰還経路側に排出して燃料噴射
    弁側の燃料圧力を低下させることを特徴とする内燃機関
    の燃料供給装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜3のいずれか記載の内燃機関の
    燃料供給装置において、前記燃料圧力低減手段は、燃料
    噴射弁側の燃料圧力に伴い燃料噴射弁側の燃料の一部を
    燃料帰還経路側に漏洩させる燃料リーク手段として構成
    されていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の内燃機関の燃料供給装置
    において、前記燃料供給機構は、燃料噴射弁側と燃料帰
    還経路との間に内燃機関の運転時の噴射燃料圧力を調整
    するための噴射燃料調圧手段を設けるとともに、 前記燃料リーク手段は、前記噴射燃料調圧手段に設けら
    れていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
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