JP2006112598A - 流量制御弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】
流量制御弁120の閉弁時、弁体50と弁ボディ10との隙間からの流体の漏出を制限すると共に、流量制御弁120に導入される流体の圧力によって閉弁時のシール性が損なわれることを防止する。
【解決手段】
流入口11および流出口12を有する中空の弁ボディ10と、弁ボディ10の内側の側壁に対して第1の隙間60を隔てて軸方向に摺動可能に収容されると共に、内部に流体の流体通路56と、流体通路56と流出口12間の連通を弁ボディ10の弁座部13に着座させることで遮断するシート部52とが形成された弁体50とを備え、弁体50は、シート部52が弁座部13に着座されるとき、流入口11側より第1の隙間60への流体の流入を制限する規制手段53を有し、規制手段53は、流入口11より導入される流体により、シート部52を弁座部13に押し付ける方向に圧力を受ける受圧部55を有する。
【選択図】図1
流量制御弁120の閉弁時、弁体50と弁ボディ10との隙間からの流体の漏出を制限すると共に、流量制御弁120に導入される流体の圧力によって閉弁時のシール性が損なわれることを防止する。
【解決手段】
流入口11および流出口12を有する中空の弁ボディ10と、弁ボディ10の内側の側壁に対して第1の隙間60を隔てて軸方向に摺動可能に収容されると共に、内部に流体の流体通路56と、流体通路56と流出口12間の連通を弁ボディ10の弁座部13に着座させることで遮断するシート部52とが形成された弁体50とを備え、弁体50は、シート部52が弁座部13に着座されるとき、流入口11側より第1の隙間60への流体の流入を制限する規制手段53を有し、規制手段53は、流入口11より導入される流体により、シート部52を弁座部13に押し付ける方向に圧力を受ける受圧部55を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、流量制御弁に関し、例えばディーゼル機関(以下、ディーゼルエンジンと呼ぶ)の燃料噴射ポンプの吸入調量弁として使用する流量制御弁に関する。
従来、コモンレール内に高圧燃料を蓄圧し、このコモンレールから分岐する分岐管の途中に設けられる制御弁の開閉に応じて所望の噴射量の燃料が気筒内に所望のタイミングで噴射されるディーゼルエンジン用の燃料噴射装置が知られている(例えば、特許文献1)。
この燃料噴射装置内に備えられている制御弁420は、内部に燃料通路356を有する弁体350、弁体350を軸方向移動可能に案内する案内部315、弁体350が着座する着座部313、弁体350を閉弁方向に付勢するスプリング340、および電磁コイル320から成っている(図7参照)。
この弁体350には、図7に示すように、上記燃料通路356と流入口311との連通を上記着座部313に着座させることにより遮断する第1のシート部352、および弁体350と案内部315との間の隙間と流出口312との連通を案内部315の端部に着座させることにより遮断する第2のシート部354が形成されている。そして、第2のシート部354は、第1のシート部352が着座部313に着座されているときに、案内部315の端部に着座されるように形成され、弁体350と案内部315との間の隙間から流出口312への燃料の漏出が防止される。
特開平11−280608号公報
ところが、図7に示すように、上記第2のシート部354は、流出口312と上記隙間との間に形成され、弁体350の径が拡大する方向に傾斜する傾斜面となっている。この構成だと、弁体350が案内部315の端部に着座しているときに、高圧燃料が上記隙間に入り込むと、高圧燃料が上記傾斜面に作用し、弁体350に、第1、第2のシート部352、354を離座させる方向への力が発生する。その力がスプリング340の付勢力を上回ると第1、第2のシート部352、354が離座し、燃料が漏出する可能性がある。
また、図7に示すような案内部315にて弁体350を案内するような形式の制御弁420には、上記隙間に異物が噛み込んで弁体350の開閉動作が行われなくなるという事態を避けるために、この隙間を大きくしたいという要望がある。しかしながら、この隙間を異物噛み込み防止のために大きくすると、高圧燃料が作用する上記傾斜面の面積が増えるので第2のシート部354にかかる力は益々増加し、制御弁420の閉弁時のシール性が保てなくなるという問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、制御弁の閉弁時、上記隙間からの流体の漏出を制限すると共に、制御弁に導入される流体の圧力によって制御弁の閉弁時のシール性が損なわれることを防止する流量制御弁を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の流量制御弁は、流体が流れる流入口および流出口を有する中空の弁ボディと、この弁ボディの内側の側壁に対して第1の隙間を隔てて軸方向に摺動可能に収容されると共に、内部に流体の流体通路と、この流体通路と流出口間の連通を弁ボディの弁座部に着座させることで遮断するシート部とが形成された弁体とを備え、弁体は、シート部が弁座部に着座されるとき、流入口側より第1の隙間への流体の流入を制限する規制手段を有し、規制手段は、流入口より導入される流体により、シート部を弁座部に押し付ける方向に圧力を受ける受圧部を有することを特徴とする。
この構成により、シート部が弁座部に着座されているとき、規制手段によって第1の隙間からの流体の漏出を制限することができると共に、その規制手段に、シート部を弁ボディに押し付ける方向に流入口からの流体の圧力を受ける受圧部を設けることによって、第1の隙間からの流体の圧力を受けてシート部が弁座部から離座するという上記従来技術の問題点は解消されるので、流量制御弁の閉弁時のシール性が損なわれることを防止できる。
請求項2の流量制御弁の第1の隙間は、流体中に含まれる異物を通過させることができる隙間であることを特徴とする。
一般的に弁体が弁ボディ内を摺動するような形式の制御弁には、摺動部に形成される隙間に異物が噛み込むと弁体の開閉動作に異常が発生することがあるので、隙間を異物が噛み込まない程度に大きくしたいという要望がある。しかしながら、この隙間を大きくすると異物の噛み込みによる弁体の開閉動作の異常は防止できるが、隙間を介して漏出する流体の量が多くなるという問題が生じる。
これに対し、請求項2の流量制御弁では、請求項1に記載の構成とした上で、第1の隙間を流体中に含まれる異物がこの隙間を通過できるだけの大きさとしているので、異物噛み込みによる弁体の開閉動作の異常を起こすことなく、隙間からの流体の漏出を抑えることができる。
請求項3の流量制御弁の規制手段は、具体的には、径方向長さが全周に亘って延長された拡径部であり、かつ第1の隙間の上流側を覆うようにして配置されることを特徴とする。
この構成により、拡径部は、流量制御弁に導入される流体により、シート部を弁座部に押し付ける方向に圧力を受けることになるので、閉弁時、シート部が弁座部から離座することがなくなる。
請求項4の流量制御弁は、シート部が弁座部に着座されるとき、規制手段は、弁ボディに着座されていることを特徴とする。
この構成により、シート部が弁座部に着座されるとき、規制手段も弁ボディに着座されていることによって第1の隙間への流体の流入を確実に防止することができる。
請求項5の流量制御弁は、シート部が弁座部に着座されるとき、シート部および規制手段のうち、少なくとも一方が変形して弁ボディに着座されることを特徴とする。また、請求項7の流量制御弁は、弁ボディの、シート部および規制手段が着座される両面のうち、少なくとも一方の面がシート部および規制手段よりも軟質の材料で形成されていることを特徴とする。
一般的に弁体および弁ボディは金属で形成されているので、流体の連通を遮断するシート部および規制手段を同時に弁ボディに着座させるには、非常に高い寸法精度が要求される。また、弁体および弁ボディは、弁の開閉動作により摩耗が生じ、当初は同時に弁ボディに着座できていたとしても、摩耗により同時に着座できなくなる可能性がある。
これに対し、請求項5の構成によると、シート部または規制手段のうち、少なくとも一方は、変形しやすく形成されている。また、請求項7の構成によると、弁ボディ側の着座面をシート部および規制手段よりも軟質の材料で形成されている。
この構成により、弁体、弁ボディの加工誤差を吸収することができる。従って、弁体、弁ボディの寸法精度を必要以上に高めることがなくなり、流量制御弁の製造コストの増加を防止することができる。
好ましくは、請求項6に記載されているように、シート部が弁座部に着座されるとき、規制手段は、変形して弁ボディに着座されるようにするとよい。
これにより、変形可能に形成された箇所が破損して、流体がこの破損箇所から漏れ出たとしても、規制手段の方を変形可能に形成していれば、漏出される流体の量を抑えることができる。
請求項8の流量制御弁の規制手段には、前記弁ボディの着座する面に向かって突き出ている凸部が設けられていることを特徴とする。
この構成により、弁ボディに着座される面積が小さくなるので、面圧が高くなり、よりシール性が向上する。
請求項9の流量制御弁は、シート部が弁座部に着座されるとき、弁ボディと規制手段との間に第1の隙間よりも狭い第2の隙間が形成されていることを特徴とする。
この構成により、弁体、弁ボディの寸法精度を必要以上に高めることなしに第2の隙間によって流体の漏出を抑えることができる。
請求項10の流量制御弁は、内燃機関の燃料噴射ポンプの吸入調量弁として使用されることを特徴とする。
本発明の流量制御弁は、シール性と弁体の開閉動作の確保を必要とする内燃機関の燃料噴射ポンプの吸入調量弁として使用されるのに適している。
以下、本発明の流量制御弁をディーゼルエンジン用の可変吐出量燃料噴射ポンプの吸入調量弁に適用した例について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による吸入調量弁の断面図である。図2は、本発明の第1実施形態による吸入調量弁を有するディーゼルエンジン用の可変吐出量燃料噴射ポンプを適用したディーゼルエンジンのコモンレール噴射システムの全体構成図である。
図1は、本発明の第1実施形態による吸入調量弁の断面図である。図2は、本発明の第1実施形態による吸入調量弁を有するディーゼルエンジン用の可変吐出量燃料噴射ポンプを適用したディーゼルエンジンのコモンレール噴射システムの全体構成図である。
図2において、エンジン210には各気筒の燃焼室に対応する複数のインジェクタ190が配設されている。これらのインジェクタ190は、各気筒共通の高圧蓄圧室いわゆるコモンレール170に接続されている。インジェクタ190からエンジン210の各燃焼室への燃料の噴射は、噴射制御用電磁弁180のON−OFFにより制御される。電磁弁180が開弁している間、コモンレール170内の燃料がインジェクタ190により各燃焼室に噴射される。
従って、コモンレール170には、連続的に燃料噴射圧に相当する高い所定圧の燃料が蓄圧される必要があり、そのために供給配管160を介して、可変吐出量燃料噴射ポンプ100が接続されている。
この可変吐出量燃料噴射ポンプ100は、燃料タンク250から吸引した低圧燃料を加圧し、コモンレール170内の燃料を高圧に制御するものである。コモンレール170には、コモンレール圧力を検出する圧力センサ220が配設されている。システムを制御する制御手段たる電子制御ユニット200(以下、ECUと呼ぶ)は、この圧力センサ220からの信号が予め負荷や回転数に応じて設定した最適値となるように、可変吐出量燃料噴射ポンプ100の吐出量を制御する。
さらに、ECU200には、例えばエンジン回転数センサ230、負荷センサ240より、回転数、負荷の情報が入力され、ECU200は、これらの信号により判別されるエンジン状態に応じた最適の噴射時期、噴射量(噴射時間)を決定して噴射制御用電磁弁180に制御信号を出力する。
次に、上記可変吐出量燃料噴射ポンプ100について説明する。可変吐出量燃料噴射ポンプ100は、フィードポンプ110、吸入調量弁120、吸入弁130、高圧ポンプ140、および吐出弁150から成る。フィードポンプ110は、燃料タンク250内の低圧燃料を汲み上げ、図示しない燃料フィルタを介して本実施形態の吸入調量弁120に供給する。
高圧ポンプ140とフィードポンプ110との間には、吸入調量弁120が配設されている。この吸入調量弁120は、上記ECU200からの制御信号により電磁駆動されるように構成されている。吸入調量弁120は、フィードポンプ110が圧送する燃料を上記ECU200で算出された可変吐出量燃料噴射ポンプ100の吐出量に応じた量に調量する。調量された燃料は、逆止弁として機能する吸入弁130を介して高圧ポンプ140に供給される。
高圧ポンプ140は、例えば、二組のシリンダ、各シリンダに設けられる一対のプランジャ、一対のプランジャとシリンダとで形成される圧力室、およびプランジャを互いに往復移動させるカムリングから成る。高圧ポンプ140は、吸入調量弁120にて調量され、吸入弁130を介して圧力室に流入された燃料を、一対のプランジャをカムリングにて往復移動させることによって加圧する。その後、加圧された燃料は、吐出弁150、供給配管160を介してコモンレール170に供給される。
次に、本実施形態の吸入調量弁120について詳しく説明する。吸入調量弁120は、図1に示すように、電磁コイル20を内蔵する弁ボディ10と、弁ボディ10に摺動可能に保持されている弁体50とから成っている。
弁ボディ10は、金属から成り、有底円筒状に形成されている。その内側の底部には、図に示すように弁ボディ10の内壁から中心に向って傾斜されている第1の弁座部13と、凹部16とが形成され、内壁面には、弁体50が摺動可能な摺動部15が形成され、その摺動部15の上端面には、第2の弁座部14が形成されている。
弁ボディ10の側壁面には、弁ボディ10の内部に貫通されている流入口11と流出口12とが形成されている。流入口11には、フィードポンプ110からの燃料を導入するための導入管が接続され、流出口12には、吸入弁130へ燃料を供給するための導出管が接続されている。弁ボディ10の底部の反対側には、電磁コイル20と固定子30が配設されている。固定子30の略中央部には、凹部31が形成され、その凹部31には、弁体50を閉弁方向、すなわち弁ボディ10の底部の方向に付勢するスプリング40が配設されている。
弁体50は、金属から成り、略円柱状に形成され、その内部には、図に示すような、流入口11と流出口12とを連通するT字型の燃料通路56が形成されている。弁体50は、弁ボディ10の摺動部15に対して所定の隙間60(第1の隙間)を隔てて摺動されている。この隙間60は、流入口11から導入される燃料に含まれる異物を通過させることが可能な程度となっている。
弁体50の一端側には、可動子51が一体的に形成されている。図に示すように、弁体50のもう一端側の第1の弁座部13に対応する位置には、その側面から中心に向って傾斜されている第1のシート部52が形成されている。
そして、その第1のシート部52と可動子51との間には、径方向長さが弁体50の全周に亘って延長され、上記隙間60を覆うような規制手段としての拡径部53が形成されている。この拡径部53の第2の弁座部14に対向する位置には、第2のシート部54が形成されている。この第2のシート部54が第2の弁座部14に着座することにより流入口に供給される燃料が隙間60に流入されることが制限される。一方、第2のシート部54の反対側の面には、フィードポンプ110から流入口11を介して導入される燃料により、第1のシート部52を第1の弁座部13に押し付ける方向に圧力を受ける受圧部55が形成されている。
なお、この隙間60は、燃料フィルタで完全にろ過できる異物の粒径以上とするのが理想である。具体的に言うと、隙間60は20μmとするのが理想である。しかしながら、隙間60を20μm以上とすると、弁体50が閉弁するときに傾く可能性があり、弁体50が傾くと弁体50が着座したときのシール性が低下するおそれがあるので、実際には5〜15μmとしている。このように隙間60を定めても、燃料フィルタによってこの範囲の粒径をもつ異物の大半はろ過できるので、隙間60に異物が噛み込む可能性が低くなる。
次に、この吸入調量弁120の動作について説明する。図1に示す吸入調量弁120は、電磁コイル20に電流を通電していない状態である。電磁コイル20に電流を通電していない状態では、第1の弁座部13に第1のシート部52が着座し、第2の弁座部14に第2のシート部54が着座されている。これにより、フィードポンプ110から導入される燃料は、燃料通路56と流出口12との間と、流入口11と隙間60との間の連通が遮断されるため、燃料は、流出口12から吐出されない。
このとき、弁体50には、スプリング40の付勢力と、流入口11から導入される燃料圧力を受けて弁体50の軸方向に生じる駆動力によって、第1のシート部52、第2のシート部54をそれぞれ第1の弁座部13、第2の弁座部14に押し付ける方向の力が発生しているので、閉弁時のシール性が確保される。
上記ECU200からの制御信号により、電磁コイル20に電流が通電されると、電磁コイル20に磁力が発生し、固定子30は、この磁力によって電磁石となる。電磁石となった固定子30は、可動子51を吸引する。すると、この電磁石による吸引力が、可動子51(弁体50)に加わることで、スプリング40の反発力と、燃料圧力により生じる軸方向の駆動力とによる力のバランスが変化し、可動子51は固定子30の方向に引き寄せられる。弁体50は、可動子51と一体的に形成されているので、弁体50も可動子51と共に固定子30方向に移動する。弁体50が移動すると、第1のシート部52、第2のシート部54がそれぞれ第1の弁座部13、第2の弁座部14から離座し、燃料通路56と流出口12との間と、流入口11と隙間60との間が連通され、燃料が流出口12から吐出される。
その後、所定量の燃料が、流出口12から吐出されると、再び電磁コイル20への電流の通電が停止され、弁体50は閉弁される。
本実施形態では、弁体50に隙間60を覆うような拡径部53が形成され、その拡径部53は、第2の弁座部14に対向する位置に第2のシート部54と、その第2のシート部54の反対側に流入口11に導入される燃料により、第1のシート部52を第1の弁座部13に押し付ける方向に圧力を受ける受圧部55とを有しているので、隙間60からの燃料の漏出を制限すると共に、流入口11に導入される燃料の圧力によって吸入調量弁120の閉弁時のシール性が損なわれることを防止できる。
(変形例1)
次に、本発明の変形例1による吸入調量弁120を図面に基づいて説明する。図3は、本発明の変形例1による吸入調量弁120の断面図である。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。
次に、本発明の変形例1による吸入調量弁120を図面に基づいて説明する。図3は、本発明の変形例1による吸入調量弁120の断面図である。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。
図3に示すように、弁体50に形成される拡径部53は、第2のシート部54が第2の弁座部14に着座したときに変形しやすいように形成されている。例えば、拡径部53の厚さを薄くするなどして変形しやすいように形成する。図3は、第1のシート部52が第1の弁座部13に着座されているときの状態を示している。
一般的に弁体50および弁ボディ10は、金属で形成されており、第1のシート部52、第2のシート部54をそれぞれ第1の弁座部13、第2の弁座部14に同時に着座させるように弁体50および弁ボディ10を加工するには非常に高い寸法精度が要求される。また、弁体50および弁ボディ10は、弁の開閉動作により摩耗が生じ、当初は同時に着座できていたとしても、次第に同時に着座することができなくなる可能性がある。
これに対し、この変形例1では、拡径部53を変形しやすく形成しているので、弁体50および弁ボディ10の加工誤差を吸収することができる。従って、弁体50および弁ボディ10を加工する際、寸法精度を必要以上に高めることがなくなり、吸入調量弁120の製造コストの増加を防止することができる。
なお、この変形例1では、拡径部53を変形しやすく加工しているが、第1のシート部52を変形しやすく加工してもよい。
好ましくは、拡径部53を変形しやすく加工する方がよい。変形しやすく加工するとその部分が脆弱となるので、開閉動作中にその部分が破損する可能性がある。仮に破損したとしても、拡径部53であれば燃料の漏出する量は、燃料通路56から漏出する量よりも少ないので、第1のシート部52を変形しやすく加工するよりも有利である。
(変形例2)
次に、本発明の変形例2による吸入調量弁120を図面に基づいて説明する。図4は、本発明の変形例2による吸入調量弁120の断面図である。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。
次に、本発明の変形例2による吸入調量弁120を図面に基づいて説明する。図4は、本発明の変形例2による吸入調量弁120の断面図である。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。
図4に示すように、変形例1と同様、変形しやすいように加工された拡径部53の第2のシート部54には、第2の弁座部14に向って突き出ている凸部57が形成されている。
このように拡径部53を形成することにより、凸部57が第2の弁座部14に着座されるときの接触面積が小さくなるので、面圧が高くなり、シール性が向上する。
(変形例3)
次に、本発明の変形例3による吸入調量弁120を図面に基づいて説明する。図5は、本発明の変形例3による吸入調量弁120の断面図である。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。
次に、本発明の変形例3による吸入調量弁120を図面に基づいて説明する。図5は、本発明の変形例3による吸入調量弁120の断面図である。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。
図5に示すように、第2の弁座部14は、拡径部53の金属材料よりも、軟質の金属材料で形成されている。第2のシート部54が第2の弁座部14に着座されるとき、第2の弁座部14は、拡径部53よりも軟質の金属材料で形成されているので、弁体50および弁ボディ10の加工誤差を吸収することができる。
このように第2の弁座部14を軟質の金属材料で形成することによっても、弁体50および弁ボディ10を加工する際の寸法精度が必要以上に高めることがなくなり、吸入調量弁120の製造コストの増加を防止することができる。
なお、この変形例3では、第2の弁座部14を軟質の金属材料で形成しているが、第1の弁座部13であっても勿論よい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による吸入調量弁120を図面に基づいて説明する。図6は、本発明の第2実施形態による吸入調量弁120の断面図である。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。
次に、本発明の第2実施形態による吸入調量弁120を図面に基づいて説明する。図6は、本発明の第2実施形態による吸入調量弁120の断面図である。なお、第1実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。
図6に示すように、第1のシート部52が第1の弁座部13に着座されるとき、第2のシート部54と第2の弁座部14との間には第2の隙間としての微小の隙間70(以下、微小隙間と呼ぶ)が形成される。この微小隙間70は、弁体50と弁ボディ10の摺動部15との間に形成される隙間60よりも狭いものとなっている。この微小隙間70により、隙間60に流入される燃料が制限される。燃料の流入が制限されることにより、隙間60を介して流出口12に漏出する燃料の量を低く抑えることができる。
この構成によっても、弁体50および弁ボディ10の加工誤差を吸収することができるので、加工する際の寸法制度を必要以上に高めることがなくなり、吸入調量弁120の製造コストの増加を防止することができる。
この構成では、微小隙間70から若干の燃料が隙間60を介して漏出することになるが、本実施形態の吸入調量弁120が適用されるディーゼルエンジンのコモンレール噴射システムでは、コモンレール170内の圧力は非常に高いため、若干の燃料が高圧ポンプ140に漏出したとしても、高圧ポンプ140からコモンレール170に吐出される燃料量は、非常に少ないので、コモンレール170内の圧力への影響は無視できるほど少ない。
10 弁ボディ
13 第1の弁座部
14 第2の弁座部
15 摺動部
20 電磁コイル
30 固定子
50 弁体
51 可動子
52 第1のシート部
53 拡径部(規制手段)
54 第2のシート部
55 受圧部
60 隙間(第1の隙間)
70 微小隙間(第2の隙間)
120 吸入調量弁
13 第1の弁座部
14 第2の弁座部
15 摺動部
20 電磁コイル
30 固定子
50 弁体
51 可動子
52 第1のシート部
53 拡径部(規制手段)
54 第2のシート部
55 受圧部
60 隙間(第1の隙間)
70 微小隙間(第2の隙間)
120 吸入調量弁
Claims (10)
- 流体が流れる流入口および流出口を有する中空の弁ボディと、
この弁ボディの内側の側壁に対して第1の隙間を隔てて軸方向に摺動可能に収容されると共に、内部に前記流体の流体通路と、この流体通路と前記流出口間の連通を前記弁ボディの弁座部に着座させることで遮断するシート部とが形成された弁体とを備え、
前記弁体は、前記シート部が前記弁座部に着座されるとき、前記流入口側より前記第1の隙間への前記流体の流入を制限する規制手段を有し、
前記規制手段は、前記流入口より導入される前記流体により、前記シート部を前記弁座部に押し付ける方向に圧力を受ける受圧部を有することを特徴とする流量制御弁。 - 前記第1の隙間は、流体中に含まれる異物を通過させることができる隙間であることを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
- 前記規制手段は、径方向長さが全周に亘って延長された拡径部であり、かつ前記第1の隙間の上流側を覆うようにして配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流量制御弁。
- 前記シート部が前記弁座部に着座されるとき、前記規制手段は、前記弁ボディに着座されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流量制御弁。
- 前記シート部が前記弁座部に着座されるとき、前記シート部および前記規制手段のうち、少なくとも一方が変形して前記弁ボディに着座されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の流量制御弁。
- 前記シート部が前記弁座部に着座されるとき、前記規制手段は、変形して前記弁ボディに着座されることを特徴とする請求項5に記載の流量制御弁。
- 前記弁ボディの、前記シート部および前記規制手段が着座される両面のうち、少なくとも一方の面が前記シート部および前記規制手段よりも軟質の材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の流量制御弁。
- 前記規制手段には、前記弁ボディの着座する面に向かって突き出ている凸部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに一項に記載の流量制御弁。
- 前記シート部が前記弁座部に着座されるとき、前記弁ボディと前記規制手段との間に前記第1の隙間よりも狭い第2の隙間が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流量制御弁。
- 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の流量制御弁は、内燃機関の燃料噴射ポンプの吸入調量弁として使用されることを特徴とする流量制御弁。
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