JP2001176555A - ポリマー固体電解質リチウムイオン2次電池 - Google Patents
ポリマー固体電解質リチウムイオン2次電池Info
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Abstract
別の新設備を必要とせず、安全性および特性の優れたポ
リマー固体電解質リチウムイオン2次電池を提供する。 【解決手段】 本発明のリチウムイオン2次電池は、
(1)架橋性材料、(2)電解液溶媒および(3)リチ
ウム電解質塩を成分とする液状の固体電解質用架橋性組
成物を、リチウムイオン2次電池用の、電極やセパレー
タ等のユニットを組み込んだ密閉可能な容器あるいはケ
ース類に直接注入し、架橋によってゲル化せしめポリマ
ー固体電解質化したことを特徴とする。
Description
リチウムイオン2次電池、更に詳しくは、円筒型、角
型、シート状等の形状を有する充電可能な2次電池であ
って、その中の電解液を従来の液状からポリマーを用い
て固体化するもので、特に電解液の漏洩を解消すると共
に、従来の既存設備をそのまま使用して簡便に生産でき
る、ポリマー固体電解質を有するリチウムイオン2次電
池に関する。
イオン2次電池は、小型軽量の充電可能な電池で、単位
容積あるいは単位重量当り蓄電容量が大きく、携帯型電
子・情報機器:携帯電話、ノートパソコン、携帯パソコ
ン、携帯情報端末(PDA)、携帯ミニディスク装置、
ビデオカメラ、ディジタルカメラ等に盛んに利用され、
小型軽量で比較的電力消費の大きな各種携帯型機器には
必要欠くべからざる存在となっている。ところで、現状
のリチウムイオン2次電池において、その電解質とし
て、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を主とした電解液
溶媒にリチウム電解質塩を溶解した液状の電解質、すな
わち電解液(一般に電解液は水を媒体とする水系を含め
た総称であるが、ここでは、有機溶媒を媒体とした有機
溶媒系を指す、有機電解液あるいは非水電解液等とも称
されるが、ここでは、単に電解液と云う)を使用してい
るものが殆どである。しかしながら、このような電解液
を使用した電池は、電解液の漏洩(漏液)の危険性や、
温度上昇(使用時や充放電時に自体の発熱による場合;
誤使用:短絡〜複数個の電池を使用しその一部を正負逆
挿入して使用した場合;使用環境で高温に暴露される場
合;あるいはデバイスの組み込み時のハンダ付け等で起
こる)したときの内圧上昇(電解液中の溶媒による蒸気
圧や電解液の分解に伴うガス発生等が起因)による漏
液、破裂、発火の危険といった安全性の問題を抱えてお
り、電解液の固体化、すなわち固体電解質の開発が活発
に行われている。
のが一般的で、従来からポリオキシエチレン鎖を有する
材料を始め、各種の材料が検討されてきたが、これらの
材料では最も基本的な特性であるイオン導電性が液状電
解質に比べ大きく劣り、未だ実用できるレベルに到達し
ていない。そこで最近では、液状電解質をポリマー材料
でゲル状態としたポリマーゲル型高分子固体電解質の開
発が活発化しており、現在のところ、液状電解質に近い
イオン導電性が得られつつあることもあって、一部用途
では実用化されつつある。しかし、現在実用化されつつ
ある固体電解質を使用する電池は、近年新しく登場して
きたシート状(薄型)が殆どで、現在最も大量に生産さ
れている円筒型や角型の電池は、依然として従来通り、
液状電解質の使用を余儀無くされている。
型電池の量産ラインが既に完成しており,固体電解質
(シート状電池に使用されているものと同じ)を使用す
るためには、設備の新設、更新、レイアウト等の設備投
資が必要で、生産コストの上昇を招かざるを得ないこと
による。すなわち、液状電解質を使用した電池は、電極
等すべての部品を組み終わった電池用密閉容器に、最終
工程で電解液を単に注入という簡便な操作で生産されて
いるが、固体電解質に変更する場合には、現状ではポリ
マー固体電解質の形成工程という新たな工程を既存の生
産ライン中に組み込まれなければならず、そのための新
たな設備に対する投資、設置場所の確保、工期中の生産
維持等の問題点が多く、液状電解質(電解液)を固体電
解質に変更するのは非常に困難な状況にある。
在、(1)正、負極を形成した後、この電極面あるいは
正、負極の間に挿入されるセパレータあるいは不織布等
に、電解液に溶解せずに膨潤する特定のポリマーを何ら
かの方法で液状化(溶液、エマルジョン、ディスパージ
ョンあるいは加熱溶融等で)したポリマーを塗布し、乾
燥(加熱溶融の場合は単なる冷却で、エマルジョン、デ
ィスパージョンの場合は単なる乾燥ではなくポリマー粒
子が一体化する:造膜も必要)した後、電解質塩と電解
液溶媒からなる電解液に浸して膨潤させゲルを形成させ
る方法;(2)架橋性のモノマー、オリゴマー等を含ん
だ電解液を、電極面あるいは正、負極の間に挿入される
セパレータあるいは不織布等に塗布し、加熱あるいは紫
外線等の放射線でポリマーを架橋、ゲルを形成してセパ
レータあるいは不織布等を挟み込んだ状態で正負の両電
極を貼り合わせる方法、あるいは貼り合わせた後に加熱
してポリマーを架橋、ゲルを形成させる方法等種々の方
法が採用されているが、いずれの方法にしても、塗布、
乾燥(造膜を含む)、貼り合わせ、膨潤等の各工程に応
じた専用の設備を必要とする。
解液に溶解してはならず(膨潤することは必要)、しか
し、反面、塗布するためには何らかの方法(溶剤あるい
は分散媒を用いて溶液、エマルジョン、ディスパージョ
ンあるいは加熱溶融等)で液状とすることが必要で、こ
のため非架橋のポリマー(架橋ポリマーでは溶液化、加
熱溶融ができず、エマルジョンあるいはディスパージョ
ンにして塗布しても今度は造膜ができない)であること
が必要で、現状では使用可能なポリマーはポリフッ化ビ
ニリデン系、ポリアクリロニトリル系等に極く限定さ
れ、電解液による自然依存の膨潤で形成するため、膨潤
が不均一、不十分になりやすく、品質を一定に保つこと
が難しく、ゲルを形成するポリマー量も多くなり良好な
イオン導電性も得難い。さらに、電極、セパレータある
いは不織布を捲回あるいは積層した後に膨潤させるのが
工程上は有利であるが、その場合は電解液が十分に行き
渡り難く、さらに膨潤が不完全になりやすく、また、膨
潤に長時間を要するなど多くの問題がある。
子のモノマー、オリゴマー等を含んだ電解液を用いてそ
の後に架橋によって電解液を含んだ成分の全体を一括し
てゲルとする方法で、自然膨潤といった手段を用いる必
要がなく、一見理想的と見えるが、電解液溶媒を含んだ
状態で塗布するため、塗布および架橋時に電解液溶媒が
揮散しやすく、低沸点の電解液溶媒は使用不可能という
問題を有する。低沸点の電解液溶媒は、良好なイオン導
電性(特に低温時のイオン導電性)を得るためには重要
な溶媒(液状電解質を使用した円筒型、角型等従来の電
池には良好な特性、特に低温における良好な特性を得る
ため、低沸点の電解液溶媒、例えば炭酸ジメチル、炭酸
メチルエチル、炭酸ジエチル、プロピオン酸メチル、ジ
メトキシエタン等が適宜用いられる)で、(2)の方法
によって製造されるシート型では、これら低沸点電解液
溶媒が使用できず、良好な特性が得難いという大きな問
題を有する。従って、使用可能な電解液溶媒は、炭酸エ
チレンと炭酸プロピレンが中心とならざるを得ないが、
炭酸エチレンはその融点が高く(36℃)、単独では用
いることができず、炭酸プロピレン(融点;−49℃)
を単独あるいは炭酸エチレンに混合して用いなければな
らない。しかし、炭酸プロピレンは負極にグラファイト
系の炭素材料を用いることができず(炭酸プロピレンが
分解)、使用可能な炭素材料は、ハードカーボン等の非
晶性の材料という制限を有する。また、このグラファイ
ト系炭素材料は、放電時の電圧を一定の値に維持しやす
いという優れた特性を有するが、(2)の方法による電
池では残念ながら用いることができないという大きな欠
点もある。
固体電解質は、液状電解質に近いイオン導電性が得られ
つつあるとは云うものの、依然液状電解質に比べれば劣
っており、比較的大きな放電電流が要求される用途には
供し得ず、従来の液状電解質を使用した電池の代替には
不十分な性能しか維持できない(内部抵抗が少々高くて
も使用可能な小放電電流用途向けには実用化されつつあ
り、従来のシート型電池等はその典型的な例である)。
この最大要因は、ゲルという固体性状を得るため高分子
(ポリマー)というイオン導電性に対して全く有害無益
な成分を比較的多量に含まなければ、ゲルを形成できな
いことにある。このポリマーゲル型固体電解質のイオン
導電性向上を目指すため、ゲル中の高分子成分量の低減
や高誘電率ポリマーの使用など、高分子含有量とポリマ
ー構造の両面から検討が加えられているが、未だ満足す
るレベルには達していない。以上、上述のように現状の
円筒型、角型、シート状(薄型)のリチウムイオン2次
電池は解決の難しい多くの問題を抱えている。
池生産と同様な工程で格別の新設備を必要とせず、安全
性および特性の優れた固体電解質の開発に努めることに
より、実用レベルに達するリチウムイオン2次電池の生
産を可能ならしめるため鋭意研究を進めたところ、電解
液溶媒とリチウム電解質塩の溶液(電解液)に、ポリマ
ー固体を形成しうる架橋性材料を加えて成る液状の固体
電解質用架橋性組成物を使用し、これを従来の液状電解
質と同様な既存のリチウムイオン2次電池用の密閉可能
な容器あるいはケース類に直接注入し、上記架橋性材料
を架橋させれば、ポリマー固体の形成によって系のゲル
化が起こり、所望のポリマー固体電解質が得られること
を見出し、本発明を完成させるに至った。
(2)電解液溶媒および(3)リチウム電解質塩から成
り、上記架橋性材料(1)が総量中10重量%以下であ
る液状の固体電解質用架橋性組成物(以下、液状組成物
と称する)を、リチウムイオン2次電池用の、電極やセ
パレータ等のユニットを組み込んだ密封可能な容器ある
いはケース類に直接注入し、架橋によってゲル化せしめ
ポリマー固体電解質化したことを特徴とするポリマー固
体電解質リチウムイオン2次電池を提供するものであ
る。
マー固体を形成しうるものであれば、いずれであっても
よく、具体例としては下記に示す4つの組合せ(a〜
d)が挙げられ、さらに個々の好ましい態様を以下に詳
述する。 a.エポキシ樹脂とその架橋剤(エポキシ系組合せ) b.ポリイソシアネート化合物および/またはウレタン
プレポリマーとその架橋剤(イソシアネート系組合せ) c.(メタ)アクリル系モノマーとラジカル重合開始剤
(モノマー系組合せ) d.エポキシ基含有ラジカル共重合ポリマーとカチオン
重合開始剤(ポリマー系組合せ) なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、
アクリルとメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレー
ト」とは、アクリレートとメタクリレートを意味する。
6;およびR1は分子中に3〜6個の水酸基を有する分
子量250未満のポリオール化合物から全ての水酸基を
除いた残基である)のシアノエチル化エポキシ樹脂
[1]を包含する。
は、式: R1−(OH)a+b [2] (式中、R1,aおよびbは前記と同意義である)の上
記ポリオール化合物[2]に、i)aモルのエピクロル
ヒドリンを付加反応させて部分グリシジルエーテル化化
合物を得た後、残りの水酸基にbモルのアクリロニトリ
ルを付加反応(シアノエチル化)させるか、またはii)
先にbモルのアクリロニトリルを付加反応させた後、残
りの水酸基をグリシジルエーテル化することにより製造
することができる。これらの付加反応は、いずれも公知
の方法に従って行なうことができ、たとえば必要に応じ
て水あるいは非反応性溶媒中、アルカリ触媒等の存在下
で行なえばよい。なお、i)の部分グリシジルエーテル
化化合物そのものは、一般に、“エポキシ樹脂”として
市販もされており、これをシアノエチル化して使用する
ことも可能である。
リセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、キ
シリトール、ソルビトール、ジグリセリン、トリグリセ
リン、イノシトール、マンニトール等が例示される。こ
のようにシアノエチル化エポキシ樹脂[1]の骨格とな
るポリオール化合物[2]として、水酸基数3〜6個の
ものを使用するが、ポリオール化合物の水酸基数をそれ
以上に多くすると、シアノエチル基およびエポキシ基の
濃度を高めることができ、高誘電率で高架橋密度化し易
く、イオン導電性の面で有利となる反面、シアノエチル
化エポキシ樹脂の粘度が極度に高まり、これを配合する
液状組成物の粘度が上昇し、密閉容器への注入時に電極
とセパレータ間への浸入性が低下する。逆に水酸基数が
3個未満だと、架橋密度の低下によりゲル化性が低下
し、ゲル形成のためには高分子(ポリマー)成分量を増
やさなければならず、結果としてイオン導電性の低下を
招く。
(たとえばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ペンタエチレンヘキサミン等)、および式:
それぞれHまたは−CH2CH2CN;d,e,gおよび
hはそれぞれ0〜2で、d+eは2、g+hは2;およ
びfは0〜4であって、但し、R2〜R6の内少なくとも
2つはHでかつ少なくとも1つは−CH2CH2CNであ
る)の部分シアノエチル化ポリエチレンポリアミン
[4]の群から選ばれる少なくとも1種である。
アミン[4]は、ポリエチレンポリアミン[3]に所定
モルのアクリロニトリルを付加反応させることにより製
造することができる。付加反応は通常、必要に応じて非
反応性溶媒中、無触媒で常温乃至80℃程度の温度にて
容易に行なうことができる。
(炭素数)の高い方が、架橋点が多いためゲル化性が有
利となる傾向にあるが、fが5以上では、液状組成物の
粘度上昇を招き、またシアノエチル化率の過度のアップ
は高誘電率化によるイオン導電性のアップにつながる
が、その分活性水素原子の減少によって、架橋密度が低
下し、高分子成分量の増大を余儀無くされ、イオン導電
性の低下を招く場合がある。従って、当該架橋剤の使用
にあたって、上記エポキシ樹脂の種類、ゲル化性、イオ
ン導電性等とのバランスを考慮して適宜吟味することが
好ましい。上記シアノエチル化エポキシ樹脂と架橋剤の
配合比率は、シアノエチル化エポキシ樹脂の当量および
架橋剤の活性水素当量から計算される値を中心に1:
0.8〜2.0程度の範囲とすることが好ましく、この
範囲外ではゲル化性が低下する傾向にある。
えば2,4−もしくは2,6−トリレンジイソシアネー
トあるいはその混合物、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,6−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、およびクルードタイプのジフェニル
メタンジイソシアネートの群から選ばれる少なくとも1
種である。
てまたは併用して用いるウレタンプレポリマーは、分子
量400未満のポリオールと当量より過剰の、たとえば
NCO/OH=1.2〜2.0の当量比でポリイソシア
ネート(上記のポリイソシアネート化合物の中から適宜
選択)を反応させて得られるイソシアネート基含有ウレ
タンプレポリマーである。ここで、ポリオールの分子量
が400以上では、ゲル化性が低下する傾向にある。ま
た、NCO/OH当量比が1.2未満では、粘度上昇に
よる注入時の浸入性低下とゲル化性の低下を招き、また
2.0を越えると、未反応のポリイソシアネートが残存
することになり、これは上述のポリイソシアネート化合
物と該ウレタンプレポリマーを併用する場合に相当し、
その意味がない。
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、グリセリン、ポリグリセリン等、およびこれらの
エチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加
物が挙げられ、これらの少なくとも1種を用いる。ポリ
オールとポリイソシアネートの反応は、無触媒乃至少量
の触媒(たとえばSn、Bi、Fe、Pbなどの金属塩
あるいはジブチル錫ジラウレート等)の存在下、無溶媒
あるいは必要に応じ非反応性の脱水溶媒中で、常温乃至
100℃程度の温度にて行なうことができる。なお、か
かるウレタンプレポリマーを用いずにポリイソシアネー
ト化合物を単独で用いる場合、ポリイソシアネート化合
物の中には、比較的蒸気圧の高いものがあり、環境衛生
上好ましくない場合があるが、この場合上述の如くウレ
タンプレポリマー化して使用することが望まれる。
が例示される。 i)上記分子量400未満のポリオールとは別のあるい
は同じの水酸基価400以上のポリオール化合物。 ii)分子中に2〜6個の水酸基を有するポリオールにエ
チレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加
して得られる分子量800未満のポリオキシエチレンポ
リオールもしくはポリオキシプロピレンポリオール。上
記ポリオールとしては、たとえばエチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグ
リセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、エリ
スリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール、キシリトール、マンニトール、イノシトール、
ソルビトール等が挙げられる。上記の付加反応は通常、
アルカリ触媒の存在下、加熱加圧しながらエチレンオキ
サイドもしくはプロピレンオキサイドを部分的あるいは
完全に付加して行なえばよい。このようにして目的のポ
リオキシアルキレンポリオールが製造されるが、多くの
品種か市販されている。
ノ基および/またはイミノ基による活性水素原子含有化
合物またはアンモニアに、エチレンオキサイドおよび/
またはプロピレンオキサイドを付加して得られるポリN
−ヒドロキシアルキル化化合物。上記活性水素原子含有
化合物としては、たとえばエチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレ
ンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリア
ルキレンポリアミン類;1,3−プロパンジアミン、
1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミンな
どのアルカンジアミン類;モノメチルアミン、モノエチ
ルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−ブチルア
ミンなどのモノアルキルアミン類;ポリエチレンイミン
類が挙げられる。上記の付加反応は通常、無触媒乃至微
量のアルカリ触媒を使用して、常圧〜加圧下、常温乃至
加熱下で行なってよい。得られるポリN−ヒドロキシア
ルキル化化合物の具体例としては、N,N’−テトラヒ
ドロキシエチルエチレンジアミン、N,N’−テトラヒ
ドロキシイソプロピルエチレンジアミン、N,N’,
N”−ペンタヒドロキシイソプロピルジエチレントリア
ミン、N,N’,N”,N'”−ヘキサヒドロキシエチ
ルトリエチレンテトラミン、トリエタノールアミン、ト
リイソプロパノールアミン、ポリN−ヒドロキシイソプ
ロピルポリエチレンイミン等が挙げられ、これらの一部
の品種は市販されている。
基および/またはイミノ基による活性水素含有化合物ま
たはアンモニアに、少なくとも1個の活性水素原子を残
してエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキ
サイドを付加してN−ヒドロキシアルキル化し、次いで
残存する活性水素原子をアクリロニトリルでシアノエチ
ル化して得られるモノ〜ポリN−シアノエチル化ポリN
−ヒドロキシアルキル化化合物。上記活性水素原子含有
化合物としては、たとえばエチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレ
ンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチ
レンジアミン、ポリエチレンイミン等が挙げられる。上
記のN−ヒドロキシアルキル化は通常、無触媒乃至微量
のアルカリ触媒を使用して、常圧〜加圧下常温乃至加熱
下で行い、そして上記のシアノエチル化は通常、無触媒
で無溶媒あるいは必要に応じて非反応性溶媒中、常温乃
至60℃程度の温度にて行なえばよい。なお、N−ヒド
ロキシアルキル化とシアノエチル化の反応順序を逆にし
てもよい。
キル化化合物の水酸基の一部をアクリロニトリルでシア
ノエチル化して得られる部分シアノエチル化ポリN−ヒ
ドロキシアルキル化化合物。上記のシアノエチル化は通
常、アルカリ触媒を用いて無溶媒あるいは非反応性溶媒
中、常温乃至60℃程度の温度で行なえばよい。なお、
用いるアルカリ触媒として水酸化リチウムも使用でき、
これは本発明対象のリチウム電池用としてアルカリ触媒
あるいはその中和物のコンタミや残留不純物の面から安
心である。
ーと他のラジカル重合性モノマーの共重合で得られる水
酸基含有ラジカル共重合ポリマー。上記水酸基を有する
ラジカル重合性モノマーは、分子中少なくとも1個の水
酸基を残存させた、ポリヒドロキシ化合物の部分(メ
タ)アクリレートである。上記ポリヒドロキシ化合物
は、分子中に2〜6個の水酸基を有する水酸基価400
以上の高水酸基価ポリヒドロキシ化合物、たとえばエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグ
リセリン、トリグリセリン、エリスリトール、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、キシリトー
ル、ソルビトール、またはこれらのエチレンオキサイド
もしくはプロピレンオキサイドの付加物である。
COOCH3、−COOC2H5、−COO(CH2CH
2O)1 〜 3CH3、−COO(CH2CH2O)1 〜 3C2H 5、
−COO(CH2CH(CH3)O)1 〜 3CH3、−COO(C
H2CH(CH3)O)1 〜 3C2H5、−OCOCH3、または
−OCOC2H5である)のビニル系もしくは(メタ)ア
クリル系モノマー[5]である。
ーと他のラジカル重合性モノマーの重量比は、好ましく
は1:10〜1:1である。共重合は通常、ラジカル重
合開始剤(たとえばベンゾイルパーオキサイド、N,
N’−アゾビスイソブチロニトリル等)を用い、溶媒中
60〜80℃程度の温度にて行なえばよい。この際、分
子量調節用としてメルカプタン類、水酸基含有メルカプ
タン類などの連鎖移動剤を用いることができ、特に水酸
基含有メルカプタン類(たとえばメルカプトエタノー
ル)を使用すれば、共重合ポリマーへの水酸基導入源に
もなる。
に関して、(i)〜(vi)の架橋剤が使用できるが、特
にポリオキシアルキレンポリオール(ii)において、分
子量800未満でかつ水酸基数2未満のもの、あるいは
分子量800以上のものでは、ゲル化性が低く;また水
酸基数6を越えるものでは、粘度が高くなり、電極/セ
パレータ間の浸入性が低下する。さらに、このポリオキ
シアルキレンポリオール(ii)を使用する場合、ポリイ
ソシアネート化合物やウレタンプレポリマー(以下、イ
ソシアネート成分と称す)のNCOとの反応性が比較的
に低いため、ゲル化に際して、温度アップや時間延長が
必要となる場合があるが、別途ウレタン架橋触媒の添加
もしくは増量によってもある程度対処できる。これに対
し、以下の理由から、iii)、iv)、v)の架橋剤の使用
が好適である。後述の如く、かかるイソシアネート系組
合せ(b)の架橋性材料(高分子成分を構成)の配合量
を少なくしていることから(10重量%以下)、イソシ
アネート成分のNCOと架橋剤のOHとの架橋反応にリ
チウム電解質塩が負触媒として作用することが多いた
め、ポリオキシアルキレンポリオール(ii)の如き単な
る水酸基ではゲル化し難い傾向にあるのに対し、(ii
i)〜(v)の架橋剤では、そのN−ヒドロキシアルキル
基による水酸基とNCOは優れた架橋反応性、すなわ
ち、大きな有効性を示すことが認められる。
リN−ヒドロキシアルキル化化合物は、ポリN−ヒドロ
キシアルキル化化合物(iii)にN−ヒドロキシアルキ
ル化による水酸基を残存させたままでシアノエチル基を
導入したもので、ポリN−ヒドロキシアルキル化化合物
(iii)に比べ、高誘電率化によるイオン導電性の向
上、および電解液溶媒とリチウム電解質塩(実際はリチ
ウム電解質塩が電解液溶媒に溶解した状態=電解液)の
保持性が改善され、かつゲルからの電解液の分離やブリ
ード(にじみ出し)に対する防止効果がある。しかし、
シアノエチル基はNCOに対し非反応性で、その分架橋
密度が低下しゲル化性が低下するので、シアノエチル基
の必要性とその含有量は、全体のバランスを考慮して決
定される。
ポリマーを使用する場合、多少粘度は高くなるものの、
ポリマー濃度がより低くても良好なゲルを形成でき、こ
の点で有利である。また、水酸基を有するラジカル重合
性モノマーの重合比が前記範囲より多くなれば、それだ
けゲル化性は向上するが、粘度上昇を起こし;逆に少な
いと、ゲル化性の低下を招く。かかるイソシアネート系
組合せ(b)において、イソシアネート成分と架橋剤の
配合比率は、イソシアネート成分のNCO当量および架
橋剤の水酸基当量から計算される値を中心に0.8〜
1.2:1の当量比程度の範囲とする。
4のアルキルである)のアルキル(メタ)アクリレート
[6]および/または式:
−または−CH2CH(CH3)−O−;R13はCH3ま
たはC2H5;およびiは1〜3である)のアルコキシモ
ノ〜ポリアルキル(メタ)アクリレート[7]と、式:
よびR15は
CH(CH3)O}1 〜 20− である)のモノ〜ポリオキシアルキレンジ(メタ)アク
リレート[8]とを必須成分とする。
は、特に限定なく通常の熱重合開始剤、たとえばベンゾ
イルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、N,N’−アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN)、N,N’−アゾビスバ
レロニトリル等が挙げられる。使用量は通常、後記液状
組成物全量中0.1〜5重量%の範囲で選定すればよ
い。
は、エポキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーと他
のラジカル重合性モノマーの共重合ポリマーである。上
記エポキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーは式:
エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートま
たはグリシジル(メタ)アクリレート]の少なくとも1
種である。
CH3、−COOC2H5、−COOC3H7、−COOC4
H9、−COO(CH2CH2O)1 〜 3CH3、−COO
(CH2CH2O)1 〜 3C2H5、−COO(CH2CH
(CH3)O)1 〜 3CH3、−COO(CH2CH(C
H3)O)1 〜 3C2H5、−OCOCH3、または−OCO
C2H5である)のビニル系もしくは(メタ)アクリル系
モノマーである。上記エポキシ基を有する(メタ)アク
リルモノマーと他のラジカル重合性モノマーの重量比
は、好ましくは1:10〜1:1である。
各種のオニウム塩(たとえばアンモニウム、ホスホニウ
ム、アルソニウム、スチボニウム、スルホニウム、ヨー
ドニウムなどのカチオンの、−BF4、−PF6、−Sb
F6、−CF3SO3、−ClO4などのアニオン塩等)が
使用できるが、本発明でこれらオニウム塩を使用せずと
も、リチウム電解質塩(3)であるヘキサフルオロリン
酸リチウムを利用すれば、本来のリチウム電解質塩の作
用に加え、当該カチオン重合開始剤としても作用するこ
とができ、好都合である。当然、カチオン重合開始剤の
一部として、オニウム塩とヘキサフルオロリン酸リチウ
ムを併用することも可能である。
は、たとえば環状炭酸エステル類(炭酸エチレン、炭酸
プロピレン、炭酸ブチレンなど);鎖状炭酸エステル類
(炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸メチル・エチル、
炭酸メチル・n−プロピルなどの対称および非対称型を
包含);環状カルボン酸エステル類(γ−ブチロラクト
ン、γ−バレロラクトンなど);環状エーテル類(テト
ラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフランなど);低
分子鎖状カルボン酸エステル類(プロピオン酸メチル、
プロピオン酸エチルなど);低分子鎖状エーテル類(ジ
メトシエタン、メトキシエトキシエタンなど);シアノ
エチル基含有化合物(メチル・2−シアノエチルエーテ
ル、エチル・2−シアノエチルエーテル、ビス2−シア
ノエチルエーテル、炭酸メチル・2−シアノエチル、プ
ロピオン酸2−シアノエチルなど)が挙げられ、これら
の群から選ばれる少なくとも1種を用いる。特に、環状
炭酸エステル類、環状カルボン酸エステル類、シアノエ
チル基含有化合物等の高誘電率の溶媒を主体に、鎖状炭
酸エステル類、低分子鎖状カルボン酸エステル類を併用
することが好ましく、具体的には、炭酸エチレンと鎖状
炭酸エステル類;炭酸プロピオンと炭酸エチレン;炭酸
プロピレンと鎖状炭酸エステル類の混合物が例示され
る。
は、電解液溶媒(2)への溶解性に優れ、高イオン導電
性と酸化〜還元電位に高耐性の陰イオン(酸基)で構成
されるものが好ましく、特に限定されるものではない
が、たとえば過塩素酸リチウム、テトラフルオロホウ酸
リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、トリフルオ
ロメタンスルホン酸リチウム等が挙げられ、これらの少
なくとも1種を用いる。使用濃度は通常、1モル/dm
3前後が適用される。
リチウムイオン2次電池は、上述の架橋性材料(1)
(a〜dの組合せから成る)、電解液溶媒(2)および
リチウム電解質塩(3)を成分とし、これらを混合溶解
して得られる低粘度の液状組成物を、固体電解質用架橋
性組成物として使用することを特徴とし、以下の手順に
従って製造することができる。
性材料(1)の占める割合を10%(重量%、以下同
様)以下に、すなわち、形成される固体電解質中の高分
子成分量をできるだけ低い値に設定して、イオン導電性
の安定維持を行なう。次に、液状組成物をそのポットラ
イフ(液状状態の保持によって注入等の取扱いが可能で
ある時間)の制限時間内に、リチウムイオン2次電池用
の、電極やセパレータ等のユニットを組み込んだ密閉容
器に直接注入し、電極とセパレータ等のギャップに浸入
させた後、常温乃至100℃程度(モノマー系組合せc
の架橋性材料を用いた場合は、50〜100℃程度)の
温度にて、架橋性材料を常温または加熱架橋させること
によって容易にゲル化せしめ、ポリマー固体電解質の形
成により、目的のポリマー固体電解質リチウムイオン2
次電池を得る。
材料を用いる場合は、必要に応じてウレタン架橋触媒
(たとえばSn、Bi、Fe、Pb等の金属塩;第1錫
オクトエート、蒼鉛オクトエート、ジブチル錫ジラウレ
ート等)が配合されるが、該液状組成物の注入に際し
て、予め電極あるいはセパレータにウレタン架橋触媒を
塗布または混入しておけば、液状組成物へのウレタン架
橋触媒の配合量を削減できることから、ポットライフの
大巾な延長が可能になると共に、注入後は電極やセパレ
ータからウレタン架橋触媒が自然溶出して、ゲル化の促
進に貢献する。
工程で新設備も必要とせず、特性と安定性に優れたポリ
マー固体電解質リチウムイオン2次電池を得ることがで
きる。従来のポリマーゲル型高分子固体電解質は、イオ
ン導電性にとって有害無益な高分子成分をいかに低減さ
せるかが重要なポイントであるが、むやみに架橋密度を
上げても、電解液のゲル保持性の低下によって電解液が
分離し易く、またゲルを構成するポリマーの構造自体も
大変重要となるが、本発明は、架橋性材料(1)の使用
によって、これらの諸問題を解決したものと云える。な
お、本発明で用いる架橋性材料(1)は、電解液溶媒お
よびリチウム電解質塩を変更することにより、リチウム
イオン2次電池以外にも、リチウム電池、リチウム2次
電池、電気2重層キャパシター、ケミカルコンデンサ
ー、エレクトロクロミックデバイス等のポリマーゲル型
高分子固体電解質として使用することもできる。
より具体的に説明する。 製造例1(シアノエチル化エポキシ樹脂の製造) 1000mlの三口コルベンに、ソルビトールのポリグ
リシジルエーテル(米国社CVCスペシャルティ・ケミ
カルInc.製の「ERISYS GE−60」)36
0gと2%NaOH水溶液180gを採り、約40℃に
加熱しながらアクリロニトリル210gを約2時間かけ
て滴下する。この間温度を40〜42℃に保持する。滴
下終了後、同温度で5時間加熱攪拌を続け、シアノエチ
ル化反応を行なう。その後30℃程度に水冷し、ジクロ
ロメタン300gを加え、しばらく攪拌を続けた後攪拌
を止め、静置する。約10〜20分程度放置すれば、2
層に分離するので、上層のみを除去する。その後イオン
交換水300mlを加え、攪拌水洗し、攪拌を止め静置
し、上層除去の水洗工程を合計6回以上繰返した後、ジ
クロロメタンを減圧留去し、さらに80〜100℃で乾
燥窒素ガス導入しながら加熱減圧下で攪拌し、水分が除
去されたシアノエチル化エポキシ樹脂(シアノエチル化
ソルビトールポリグリシジルエーテル)を得る。このシ
アノエチル化エポキシ樹脂は、淡黄褐色透明粘稠液を呈
し、赤外線吸収スペクトルにより明確な−CN基の吸収
ピークを確認した。エポキシ当量の測定結果は236で
あった。
造) 予め乾燥窒素ガスで十分に乾燥した1000mlの三口
コルベンに、トリレンジイソシアネート(2,4−トリ
レンジイソシアネート/2,6−トリレンジイソシアネ
ート=80:20の混合物)406.8gと、予めモレ
キュラーシーブで脱水した炭酸エチレン/炭酸ジエチル
(1/1、重量比)の混合溶媒400gを仕込み、攪拌
混合する。次に、グリセリンにプロピレンオキサイドを
付加した水酸基価225のポリオキシプロピレンポリオ
ールのモレキュラーシーブ乾燥品193.2gを加え、
乾燥窒素ガスの導入下、室温から徐々に70℃まで加熱
し、そのまま6時間加熱攪拌を続け、さらに温度を40
℃に下げ一夜反応を行なって、ウレタンプレポリマーを
得る。このウレタンプレポリマーA(溶液)は、無色透
明粘稠液であって、赤外線吸収スペクトルにより、明確
なNCO基の吸収スペクトルを確認した。NCO基の定
量分析結果は9.806%で、計算値9.887%にほ
ぼ一致した。
ポリマーAの製造) 予め乾燥窒素ガスで十分に乾燥した1000mlの三口
コルベンに、予めモレキュラーシーブで脱水したメチル
メタクリレート177.3g、予めモレキュラーシーブ
で脱水した3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアク
リレート59.1g、予めモレキュラーシーブで脱水し
た炭酸エチレン/炭酸ジエチル(1/1、重量比)の混
合溶媒722.1g、予め減圧乾燥を行ったアゾビスイ
ソブチロニトリル3.9g、およびラウリルメルカプタ
ン0.4gを採り、乾燥窒素ガスを導入しながら70〜
75℃で攪拌し、そのまま6時間加熱攪拌を続け、さら
に温度を40℃に下げ一夜反応を行って、エポキシ基含
有ラジカル共重合ポリマーA(溶液)を得る。この共重
合ポリマーは、淡黄色で透明な低粘度液であって、赤外
線吸収スペクトルにより、明確なエポキシ基の吸収スペ
クトルを確認した。エポキシ当量を測定したところ、7
32で計算値728.5にほぼ一致した。
造) 製造例2(ウレタンプレポリマーAの製造)に使用して
いる「予めモレキュラーシーブで脱水した炭酸エチレン
/炭酸ジエチル(1/1、重量比)の混合溶媒」を「予
めモレキュラーシーブで脱水した炭酸エチレン/「炭酸
プロピレン」(1/1、重量比)の混合溶媒」に変え、
その他は製造例2と同様にしてウレタンプレポリマーB
を得る。このウレタンプレポリマーB(溶液)は無色透
明の粘稠液であって、赤外線吸収スペクトルにより、明
確なNCO基の吸収スペクトルを確認した。NCO基の
定量分析結果は9.822%で計算値9.887%にほ
ぼ一致した。
ポリマーBの製造) 予め乾燥窒素ガスで十分に乾燥した1000mlの三口
コルベンに、予めモレキュラーシーブで脱水したCH2
=CHCOO{CH2CH(CH3)O}2CH3177.
3g、予めモレキュラーシーブで脱水した3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチルアクリレート59.1g、予
めモレキュラーシーブで脱水した炭酸エチレン50重量
部と炭酸プロピレン50重量部の混合溶媒709.2
g、予め減圧乾燥を行ったN,N’−アゾビスイソブチ
ロニトリル3.9g、ラウリルメルカプタン0.4gを
採り、乾燥窒素ガスを導入しながら70〜75℃で攪拌
し、そのまま6時間加熱攪拌を続け、更に温度を40℃
として一夜反応を行い、エポキシ基含有ラジカル共重合
ポリマーB(溶液)を得る。このエポキシ基含有ラジカ
ル共重合ポリマー(B)は、淡黄色で透明な低粘度液
で、赤外線吸収スペクトル測定の結果、明確なエポキシ
基の吸収スペクトルが確認され、エポキシ当量を測定し
たところ、724で計算値728.5と殆ど同一の値で
あった。
料を使用) 乾燥窒素ガスを充満したグローブボックス内で、製造例
1で得たシアノエチル化エポキシ樹脂10gと、ヘキサ
フルオロリン酸リチウムを1モル濃度に溶解した炭酸エ
チレン/炭酸ジエチル(1/1、重量比)の混合溶媒溶
液143.7gを混合し、次にペンタエチレンヘキサミ
ン2.5gを加え、混合して液状組成物を調製する。液
状組成物中のポリマー濃度は、[(10+2.5)/1
56.2]×100=8.0%となる。次に、予め用意
しておいたリチウムイオン2次電池用の電極、セパレー
タ等のユニットを組込んだ密閉可能容器(直径18m
m、全長650mmの円筒型、通称18650型)に、
上記液状組成物4.86gを注入し、真空含浸を行った
後密閉し、70℃で10時間加熱してゲル化を行い、ポ
リマー固体電解質リチウムイオン2次電池を作成する。
なお、上記で用いた18650型は、正極材料がコバル
ト酸リチウム主体、負極が炭素系材料を使用し、セパレ
ータはポリオレフィン系で構成され、容量1600mA
Hの極く一般的なものである。
橋性材料を使用) 製造例2で得たウレタンプレポリマーA(60%溶液)
5.0gと、ポリN−ヒドロキシプロピル化合物である
テトラN−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン(三洋
化成(株)製、「ニューポールNP−300」)の炭酸
エチレン/炭酸ジエチル(1/1、重量比)の混合溶媒
による60%溶液1.4g、およびヘキサフルオロリン
酸リチウムを1モル濃度に溶解した炭酸エチレン/炭酸
ジエチル(1/1、重量比)の混合溶媒溶液53.6g
を混合し、次にウレタン架橋触媒として第1錫オクトエ
ート(日東化成(株)製、「ネオスタンU−28」)の
10%炭酸ジエチル溶液0.1gを加え、混合して液状
組成物を調製する(ポリマー濃度6.4%)。次に実施
例1において、液状組成物の注入量4.69gおよびゲ
ル化のための加熱条件70℃×30分とする以外は、実
施例1と同様な条件でポリマー固体電解質リチウムイオ
ン2次電池を作成する。
料を使用) 2−メトキシエチルアクリレート5.0g、トリオキシ
プロピレングリコールジアクリレート4.0g、式: CH2=CH−COO−(CH2CH2O)9−OC−CH
=CH2 の9量体ポリオキシエチレングリコールのジアクリレー
ト1.0gおよびベンゾイルパーオキサイド1.0gを
混合し、次にヘキサフルオロリン酸リチウムを1モル濃
度に溶解した炭酸エチレン/炭酸ジエチル(1/1、重
量比)の混合溶媒溶液137.6gを加え、混合して液
状組成物を調製する(ポリマー濃度7.4%)。次に実
施例1において、液状組成物の注入量4.96gおよび
ゲル化のための加熱条件70℃×30分とする以外は、
実施例1と同様な条件でポリマー固体電解質リチウムイ
オン2次電池を作成する。
料を使用) 製造例3で得たエポキシ基含有ラジカル共重合ポリマー
A16g、およびヘキサフルオロリン酸リチウムを1モ
ル濃度に溶解した炭酸エチレン/炭酸ジエチル(1/
1、重量比)の混合溶媒84gを混合して、液状組成物
を調製する(ポリマー濃度4.0%)。次に実施例1に
おいて、液状組成物の注入量3.73gおよびゲル化の
ための加熱条件70℃×1時間とする以外は、実施例1
と同様な条件でポリマー固体電解質リチウムイオン2次
電池を作成する。なお、本例ではリチウム電解質塩とし
てヘキサフルオロリン酸リチウムを用いており、別途カ
チオン重合開始剤を用いていない。
橋性材料を使用したシート状電池) 乾燥窒素ガスを充満したグローブボックス内で、ポリN
−ヒドロキシプロピル化合物であるテトラN−ヒドロキ
シプロピルエチレンジアミン(三洋化成(株)製、「ニ
ューポールNP−300」)の炭酸エチレン/炭酸プロ
ピレン(1/1、重量比)の混合溶媒による60%溶液
1.4gに、ヘキサフルオロリン酸リチウムを1モル濃
度に溶解した炭酸エチレン/炭酸プロピレン(1/1、
重量比)の混合溶媒溶液70.4gを加え、均一に混合
し、更に製造例4で得たウレタンプレポリマーB5.0
gを加えて混合し、次にウレタン架橋触媒として第1錫
オクトエート(日東化成(株)製、「ネオスタンU−2
8」)の10%炭酸ジエチル溶液0.1gを加え、混合
して液状組成物を調製する(ポリマー濃度5.0%)。
次に予め用意しておいたシート状リチウムイオン2次電
池用の電極、不織布からなるユニットを組み込んだアル
ミラミネートフィルム製の袋状容器に、上記液状組成物
4.17gを注入し、真空含浸を行った後密封し、70
℃で1時間加熱してゲル化を行い、シート状のポリマー
固体電解質リチウムイオン電池を作成する。なお、上記
で用いたシート状リチウムイオン2次電池のユニットは
正極を中心に両側から不織布を介して負極で挟み込んだ
構造で、正極はアルミニウム箔の両面にコバルト酸リチ
ウム主体からなる活物質を塗布したもので、そのサイズ
は68mm×84mm、負極は銅箔に炭素系材料を片面
塗布したもので、そのサイズは70mm×86mm、不
織布はポリエステル細繊維製の20μm厚品で、このユ
ニットを、周囲を熱溶着した袋状のアルミニウムラミネ
ートフィルム(内面ポリエチレン、外面ポリプロピレ
ン)中に組み込んだもので、電池の容量は300mAH
のものである。
を使用したシート状電池) 製造例5で得たエポキシ基含有ラジカル共重合ポリマー
B12.0g、およびヘキサフルオロリン酸リチウムを
1モル濃度に溶解した炭酸エチレン/炭酸プロピレン
(1/1、重量比)の混合溶媒溶液88.0gを混合し
て液状組成物を調製する(ポリマー濃度3.0%)。次
に実施例5において、液状組成物の注入量4.05gお
よびゲル化のための加熱条件を70℃×1時間とする以
外は、実施例5と同様な条件でシート状ポリマー固体電
解質リチウムイオン2次電池を作成する。なお、本実施
例6も実施例4と同様リチウム電解質塩にヘキサフルオ
ロリン酸リチウムを用いており、別途カチオン重合開始
剤を用いていない。
2次電池を用いた充放電繰り返し試験(3サイクルおよ
び10サイクル)の結果を、下記表1に示す。なお、各
サイクルにおける充放電の条件は各サイクル共、充電が
電圧4.2Vに達するまで0.2C(実施例1〜4は3
20mA、実施例3〜4は60mA)で定電流充電の
後、更に4.2Vに達した後同電圧で8時間の定電圧充
電、各放電は0.2C(実施例1〜4は320mA、実
施例3〜4は60mA)で電圧が2.75Vになるまで
の定電流放電である。
Claims (24)
- 【請求項1】 (1)架橋性材料 (2)電解液溶媒および (3) リチウム電解質塩 から成り、上記架橋性材料(1)が総量中10重量%以
下である液状の固体電解質用架橋性組成物を、リチウム
イオン2次電池用の、電極やセパレータ等のユニットを
組み込んだ密封可能な容器あるいはケース類に直接注入
し、架橋によってゲル化せしめポリマー固体電解質化し
たことを特徴とするポリマー固体電解質リチウムイオン
2次電池。 - 【請求項2】 架橋性材料(1)が、 a.エポキシ樹脂とその架橋剤、 b.ポリイソシアネート化合物および/またはウレタン
プレポリマーとその架橋剤、 c.(メタ)アクリル系モノマーとラジカル重合開始
剤、または d.エポキシ基含有ラジカル共重合ポリマーとカチオン
重合開始剤の組合せから成る請求項1に記載のポリマー
固体電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項3】 電解液溶媒(2)が、環状炭酸エステル
類、鎖状炭酸エステル類、環状カルボン酸エステル類、
環状エーテル類、低分子鎖状カルボン酸エステル類、低
分子鎖状エーテル類およびシアノエチル基含有化合物の
群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2
に記載のポリマー固体電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項4】 リチウム電解質塩(3)が、過塩素酸リ
チウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、ヘキサフルオ
ロリン酸リチウムおよびトリフルオロメタンスルホン酸
リチウムの群から選ばれる少なくとも1種である請求項
1乃至3のいずれか1つに記載のポリマー固体電解質リ
チウムイオン2次電池。 - 【請求項5】 架橋性材料(1)がaの組合せから成
り、その中でエポキシ樹脂が少なくとも式: 【化1】 (式中、aは2〜5およびbは1〜4で、a+bは3〜
6;およびR1は分子中に3〜6個の水酸基を有する分
子量250未満のポリオール化合物から全ての水酸基を
除いた残基である)のシアノエチル化エポキシ樹脂を包
含し、 その架橋剤が式: H2N−CH2CH2−(NH−CH2CH2)c−NH2 (式中、cは0〜4である)のポリエチレンポリアミ
ン、および式: 【化2】 (式中、R2,R3,R4,R5およびR6(R2〜R6)は
それぞれHまたは−CH2CH2CN;d,e,gおよび
hはそれぞれ0〜2で、d+eは2、g+hは2;およ
びfは0〜4であって、但し、R2〜R6の内少なくとも
2つはHでかつ少なくとも1つは−CH2CH2CNであ
る)の部分シアノエチル化ポリエチレンポリアミンの群
から選ばれる少なくとも1種である請求項2乃至4のい
ずれか1つに記載のポリマー固体電解質リチウムイオン
2次電池。 - 【請求項6】 架橋性材料(1)がbの組合せから成
り、その中でポリイソシアネート化合物が2,4−もし
くは2,6−トリレンジイソシアネートあるいはその混
合物、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、イ
ソフォロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネート、2,4,6−トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、お
よびクルードタイプのジフェニルメタンジイソシアネー
トの群から選ばれる少なくとも1種である請求項2乃至
4のいずれか1つに記載のポリマー固体電解質リチウム
イオン2次電池。 - 【請求項7】 架橋性材料(1)がbの組合せから成
り、その中でウレタンプレポリマーが、分子量400未
満のポリオールと当量より過剰のポリイソシアネートを
反応させて得られるイソシアネート基含有ウレタンプレ
ポリマーであり、 その架橋剤が分子量400未満のポリオールとは別のあ
るいは同じ水酸基価400以上のポリオール化合物であ
る請求項2乃至4のいずれか1つに記載のポリマー固体
電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項8】 架橋性材料(1)がbの組合せから成
り、その中で架橋剤が、分子中に2〜6個の水酸基を有
するポリオールにエチレンオキサイドもしくはプロピレ
ンオキサイドを付加して得られる分子量800未満のポ
リオキシエチレンポリオールもしくはポリオキシプロピ
レンポリオールである請求項2〜4、6および7のいず
れか1つに記載のポリマー固体電解質リチウムイオン2
次電池。 - 【請求項9】 架橋性材料(1)がbの組合せから成
り、その中で架橋剤が、分子中に2個以上の、アミン性
アミノ基および/またはイミノ基による活性水素原子含
有化合物またはアンモニアに、エチレンオキサイドおよ
び/またはプロピレンオキサイドを付加して得られるポ
リN−ヒドロキシアルキル化化合物である請求項2〜
4、6および7のいずれか1つに記載のポリマー固体電
解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項10】 架橋性材料(1)がbの組合せから成
り、その中で架橋剤が、分子中に3個以上の、アミン性
アミノ基および/またはイミノ基による活性水素原子含
有化合物またはアンモニアに、少なくとも1個の活性水
素原子を残してエチレンオキサイドおよび/またはプロ
ピレンオキサイドを付加してN−ヒドロキシアルキル化
し、次いで残存する活性水素原子をシアノエチル化して
得られるモノ〜ポリN−シアノエチル化ポリN−ヒドロ
キシアルキル化化合物である請求項2〜4、6および7
のいずれか1つに記載のポリマー固体電解質リチウムイ
オン2次電池。 - 【請求項11】 架橋性材料(1)がbの組合せから成
り、その中で架橋剤が、請求項9に記載のポリN−ヒド
ロキシアルキル化化合物の水酸基の一部をシアノエチル
化して得られる部分シアノエチル化ポリN−ヒドロキシ
アルキル化化合物である請求項2〜4、6および7のい
ずれか1つに記載のポリマー固体電解質リチウムイオン
2次電池。 - 【請求項12】 架橋性材料(1)がbの組合せから成
り、その中で架橋剤が、水酸基を有するラジカル重合性
モノマーと他のラジカル重合性モノマーの共重合で得ら
れる水酸基含有ラジカル共重合ポリマーである請求項2
〜4、6および7のいずれか1つに記載のポリマー固体
電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項13】 水酸基を有するラジカル重合性モノマ
ーが、分子中少なくとも1個の水酸基を残存させた、ポ
リヒドロキシ化合物の部分(メタ)アクリレートである
請求項12に記載のポリマー固体電解質リチウムイオン
2次電池。 - 【請求項14】 ポリヒドロキシ化合物が、分子中に2
〜6個の水酸基を有する水酸基価400以上の高水酸基
価ポリヒドロキシ化合物である請求項13に記載のポリ
マー固体電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項15】 高水酸基価ポリヒドロキシ化合物が、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、
ジグリセリン、トリグリセリン、エリスリトール、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、キシリト
ールおよびソルビトールの群から選ばれる少なくとも1
種である請求項14に記載のポリマー固体電解質リチウ
ムイオン2次電池。 - 【請求項16】 他のラジカル重合性モノマーが、式: 【化3】 (式中、R7はHまたはCH3;およびR8は−CN、−
COOCH3、−COOC2H5、−COO(CH2CH
2O)1 〜 3CH3、−COO(CH2CH2O)1 〜 3C2H 5、
−COO(CH2CH(CH3)O)1 〜 3CH3、−COO(C
H2CH(CH3)O)1 〜 3C2H5、−OCOCH3、または
−OCOC2H5である)のビニル系もしくは(メタ)ア
クリル系モノマーである請求項12乃至15のいずれか
1つに記載のポリマー固体電解質リチウムイオン2次電
池。 - 【請求項17】 水酸基を有するラジカル重合性モノマ
ーと他のラジカル重合性モノマーの重量比が、1:10
〜1:1である請求項12乃至16のいずれか1つに記
載のポリマー固体電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項18】 架橋性材料(1)がbの組合せから成
り、予め電極あるいはセパレータにウレタン架橋触媒を
塗布または混入しておく請求項2〜4および6〜17の
いずれか1つに記載のポリマー固体電解質リチウムイオ
ン2次電池。 - 【請求項19】 架橋性材料(1)がcの組合せから成
り、その中で(メタ)アクリル系モノマーが式: 【化4】 (式中、R9はHまたはCH3;およびR10は炭素数1〜
4のアルキルである)のアルキル(メタ)アクリレート
および/または式: 【化5】 (式中、R11はHまたはCH3;R12は−CH2CH2O
−または−CH2CH(CH3)−O−;R13はCH3また
はC2H5;およびiは1〜3である)のアルコキシモノ
〜ポリアルキル(メタ)アクリレートと、式: 【化6】 (式中、R14およびR16はそれぞれHまたはCH3;お
よびR15は 【化7】−(CH2CH2O)1 〜 20− または −{CH2
CH(CH3)O}1 〜 20− である)のモノ〜ポリオキシアルキレンジ(メタ)アク
リレートとを必須成分とする請求項2乃至4のいずれか
1つに記載のポリマー固体電解質リチウムイオン2次電
池。 - 【請求項20】 架橋性材料(1)がdの組合せから成
り、その中でエポキシ基含有ラジカル共重合ポリマー
が、エポキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーと他
のラジカル重合性モノマーの共重合ポリマーであって、
上記エポキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーは
式: 【化8】 (式中、R17はHまたはCH3;およびR18は 【化9】 である)の(メタ)アクリレートの少なくとも1種であ
る請求項2乃至4のいずれか1つに記載のポリマー固体
電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項21】 他のラジカル重合性モノマーが式: 【化10】 (式中、R19はHまたはCH3;およびR20は−COO
CH3、−COOC2H5、−COOC3H7、−COOC4
H9、−COO(CH2CH2O)1 〜 3CH3、−COO(C
H2CH2O)1 〜 3C2H5、−COO(CH2CH(CH3)
O)1 〜 3CH3、−COO(CH2CH(CH3)O)1 〜 3C2
H5、−OCOCH3、または−OCOC2H 5である)の
ビニル系もしくは(メタ)アクリル系モノマーである請
求項20に記載のポリマー固体電解質リチウムイオン2
次電池。 - 【請求項22】 エポキシ基を有する(メタ)アクリル
モノマーと他のラジカル重合性モノマーの重量比が、
1:10〜1:1である請求項20または21に記載の
ポリマー固体電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項23】 架橋性材料(1)がdの組合せから成
り、その中でカチオン重合開始剤がオニウム塩である請
求項2〜4および20〜22のいずれか1つに記載のポ
リマー固体電解質リチウムイオン2次電池。 - 【請求項24】 カチオン重合開始剤の一部あるいは全
部に、リチウム電解質塩(3)として用いるヘキサフル
オロリン酸リチウムを利用する請求項2〜4および20
〜22のいずれか1つに記載のポリマー固体電解質リチ
ウムイオン2次電池。
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