JP2001164033A - アミン系触媒の回収方法 - Google Patents

アミン系触媒の回収方法

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JP2001164033A
JP2001164033A JP35435999A JP35435999A JP2001164033A JP 2001164033 A JP2001164033 A JP 2001164033A JP 35435999 A JP35435999 A JP 35435999A JP 35435999 A JP35435999 A JP 35435999A JP 2001164033 A JP2001164033 A JP 2001164033A
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catalyst
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリカーボネート樹脂の製造に用いたアミン
系触媒を、効率良く回収する方法及び回収したアミン系
触媒を用いて品質の良好なポリカーボネート樹脂を製造
する方法を提供する。 【解決手段】 アミン系触媒を用いてポリカーボネート
樹脂を製造し、重合終了後のポリカーボネート樹脂の有
機溶媒溶液からアミン系触媒を回収するにあたり、下記
工程 (1)重合終了後のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶
液から、アミン系触媒を酸性水溶液により酸抽出する工
程(A工程)、(2)酸抽出した水溶液にアルカリを加
え、水溶液をpH7.5〜13.8にする工程(B工
程)および(3)得られたpH7.5〜13.8の水溶
液を蒸留し、アミン系触媒を回収する工程(C工程)か
らなることを特徴とするアミン系触媒の回収方法および
回収したアミン系触媒を、ポリカーボネート樹脂の製造
における触媒として用いることを特徴とするポリカーボ
ネート樹脂の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミン系触媒の回
収方法に関し、さらに詳しくは回収率に優れ、回収した
アミン系触媒の純度も良好な回収方法および回収したア
ミン系触媒を用いた色相、耐熱性の良好なポリカーボネ
ート樹脂を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は光学的特性、機
械的特性、電気的特性等各種特性に優れているため、電
気分野、自動車分野、食品分野、マルチメディア記録媒
体等の光学分野等に幅広く使用され、その需要は年々増
加する傾向にある。その需要に対応するためにポリカー
ボネート樹脂の生産量も増加している。
【0003】ポリカーボネート樹脂の製造方法として
は、縮重合反応が主として採用されており、また、ポリ
カーボネート樹脂の縮重合反応にアミン系触媒を用いる
ことが多い。この際、使用したアミン系触媒は重合反応
終了後のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液に溶解残
存しており、このアミン系触媒が有機溶媒溶液中に残存
すると、ポリカーボネート樹脂の色相や耐熱性が悪化す
るため、通常有機溶媒溶液中に酸性水溶液を加えて混合
して、有機溶媒溶液中のアミン系触媒を酸性水溶液で抽
出して、該有機溶媒溶液中のアミン系触媒を除去し、ア
ミン系触媒を抽出した酸性水溶液はアルカリで中和し、
工場排水として河川や海に廃棄する方法が行われてい
る。
【0004】しかしながら、その工場排水中に残存する
使用済みアミン系触媒の廃棄量は、ポリカーボネート樹
脂の生産量の増大とともに比例的に増大しており、環境
保全の点からも経済的な点からも好ましくない。従っ
て、ポリカーボネート樹脂の製造に用いたアミン系触媒
を再利用可能な純度で効率良く回収する方法の開発が望
まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
カーボネート樹脂の製造に用いたアミン系触媒を、効率
良く回収する方法及び回収したアミン系触媒を用いて品
質の良好なポリカーボネート樹脂を製造する方法を提供
することである。
【0006】本発明者は、上記目的を達成すべく、鋭意
検討を重ねた結果、アミン系触媒を含有する重合終了後
のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液を、酸抽出工
程、アルカリ添加工程および蒸留工程の順に処理するこ
とによって、驚くべきことに高純度のアミン系触媒を効
率良く回収することができ、さらに、回収したアミン系
触媒を用いて製造したポリカーボネート樹脂は市販の高
純度のアミン系触媒を用いて製造したポリカーボネート
樹脂と同等の品質であることを見出し、本発明に到達し
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、アミン系触媒を用いてポリカーボネート樹脂を製造
し、重合終了後のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液
からアミン系触媒を回収するにあたり、下記工程 (1)重合終了後のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶
液から、アミン系触媒を酸性水溶液により酸抽出する工
程(A工程)、(2)酸抽出した水溶液にアルカリを加
え、水溶液をpH7.5〜13.8にする工程(B工
程)および(3)得られたpH7.5〜13.8の水溶
液を蒸留し、アミン系触媒を回収する工程(C工程)か
らなることを特徴とするアミン系触媒の回収方法が提供
される。
【0008】本発明の回収方法において、対象とするア
ミン系触媒は、その常圧沸点がポリカーボネート樹脂の
重合の際の反応温度を越え98℃以下が好ましく、30
℃〜98℃の範囲のものがより好ましい。具体的には、
トリメチルアミン、トリエチルアミン等の第三級アミン
が好ましく、特にトリエチルアミン(常圧沸点89.4
℃)が好ましく用いられる。アミン系触媒の常圧沸点が
上記範囲内である場合には、重合反応中に触媒が蒸発せ
ず、また、アミン系触媒を蒸留して回収する際に、設備
が簡単で高純度のアミン系触媒が効率良く回収し易くな
り好ましい。
【0009】本発明は、アミン系触媒を用いてポリカー
ボネート樹脂を製造し、重合終了後のアミン系触媒を含
有するポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液を、下記A
工程〜C工程によってアミン系触媒を効率良く回収する
ことができる。以下、各工程について説明する。
【0010】A工程;この工程は、重合終了後のポリカ
ーボネート樹脂の有機溶媒溶液から、アミン系触媒を酸
性水溶液により酸抽出する工程である。重合終了後のポ
リカーボネート樹脂の有機溶媒溶液に酸性水溶液を加え
て、攪拌混合した後、有機溶媒溶液と酸性水溶液とを静
置してあるいは遠心分離機等により分離することで、有
機溶媒溶液中のアミン系触媒が酸性水溶液へ抽出され
る。ここで酸抽出に使用される酸としては無機酸および
有機酸のどちらも使用され、例えば燐酸、酢酸、硫酸、
塩酸等が好ましく、硫酸、塩酸が特に好ましく用いられ
る。
【0011】酸抽出に使用される酸性水溶液のpHは6
以下が好ましく、pH1.2〜6がより好ましく、pH
2〜4がさらに好ましい。かかる範囲内の酸性水溶液を
使用すると、次のB工程で使用するアルカリ量が適量と
なり、また、ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液中か
ら十分にアミン系触媒が抽出され、得られるポリカーボ
ネート樹脂の色相及び耐熱性が良好となり好ましい。
【0012】酸抽出に使用される酸性水溶液の量は、ポ
リカーボネート樹脂の有機溶媒溶液1容量部に対して
0.1〜20容量部が好ましく、0.2〜10容量部が
より好ましく、0.2〜5.0容量部が更に好ましく、
0.2〜4.0容量部が特に好ましい。酸性水溶液の水
量が、ポリカーボネート樹脂有機溶媒溶液1容量部に対
して0.1〜20容量部の範囲で使用する場合は、有機
溶媒溶液中から十分にアミン系触媒が抽出され、得られ
るポリカーボネート樹脂の色相及び耐熱性が良好となり
好ましく、また、B工程で使用するアルカリ量が適量で
あり、C工程において蒸留する際の熱エネルギーが多量
でなく特別な装置を必要とせず操作が簡便となり好まし
い。
【0013】B工程;この工程は、前記A工程で得られ
た酸抽出した水溶液に、アルカリを加え水溶液をpH
7.5〜13.8にする工程である。このB工程におい
ては、酸に溶解しているアミン系触媒を、アルカリを加
えることにより遊離させる。
【0014】使用されるアルカリとしては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物、水酸
化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等
のアルカリ土類金属化合物等が挙げられ、特に水酸化ナ
トリウムが好ましく用いられる。これらはそのままある
いは水溶液として使用することができる。アルカリを加
えた後の水溶液のpHは7.5〜13.8であり、pH
9〜13.5が好ましく、pH10〜13.5がより好
ましい。アルカリを加えた後の水溶液のpHが7.5未
満の場合はアミン系触媒の回収率が低下するので好まし
くなく、13.8を越えるとC工程で蒸留した水溶液を
中和して排水する際に用いる酸の使用量が多量となり工
業的に好ましくない。
【0015】C工程;この工程は、前記B工程で得られ
たpH7.5〜13.8の水溶液を蒸留し、アミン系触
媒を回収する工程である。このC工程においては、かか
る水溶液から蒸留によりアミン系触媒を回収する。使用
される蒸留装置としては、充填塔や棚段塔等の精留塔が
好ましく用いられる。蒸留における還流比は0.2〜5
が好ましく、1〜4がより好ましい。かかる範囲の還流
比で蒸留する場合は、純度の高いアミン系触媒が得られ
易く、また、多量の熱エネルギーを必要とせず、操作が
簡便で工業的に好ましい。
【0016】本発明によって回収されたアミン系触媒
は、高純度であり、ポリカーボネート樹脂の製造の際の
触媒として再利用できる。かかる回収したアミン系触媒
を用いて製造したポリカーボネート樹脂は、市販の高純
度のアミン系触媒を用いて製造したポリカーボネート樹
脂と同等の品質となる。
【0017】本発明の対象とするポリカーボネート樹脂
は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを界面縮重
合法で反応させて得られるものである。ここで使用され
る二価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノ
ン、レゾルシノール、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス
{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパ
ン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3,5−ジ
ブロモ−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2
−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニ
ル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−
フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、
2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペン
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−
メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ
−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベン
ゼン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m
−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,
3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチ
ルアダマンタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルケ
トン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよ
び4,4′−ジヒドロキシジフェニルエステル等があげ
られ、これらは単独または2種以上を混合して使用でき
る。
【0018】なかでもビスフェノールA、2,2−ビス
{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサンおよびα,α′−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選
ばれた少なくとも1種のビスフェノールより得られる単
独重合体または共重合体が好ましく、特に、ビスフェノ
ールAの単独重合体および1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
とビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ
−3−メチル)フェニル}プロパンまたはα,α′−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベ
ンゼンとの共重合体が好ましく使用される。
【0019】カーボネート前駆体としてはカルボニルハ
ライドまたはハロホルメート等が使用され、具体的には
ホスゲンまたは二価フェノールのジハロホルメート等が
挙げられる。
【0020】上記二価フェノールとカーボネート前駆体
を界面重縮合法によって反応させてポリカーボネート樹
脂を製造するに当っては、通常触媒、末端停止剤、二価
フェノールの酸化防止剤等が使用される。また、ポリカ
ーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を
共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、芳香
族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリ
エステルカーボネート樹脂であってもよく、また、得ら
れたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物
であってもよい。
【0021】界面重縮合法による反応は、通常二価フェ
ノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤、触媒およ
び有機溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いら
れる。有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロ
ホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエ
タン、ブロモエタン、ブチルクロライド、クロロプロパ
ンおよびクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用い
られ、特に塩化メチレンが好ましく用いられる。これら
の溶媒は単独もしくは2種以上混合して使用される。ま
た、反応促進のために用いるアミン系触媒としては、例
えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアンモニウ
ムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマ
イド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合物、第
四級ホスホニウム化合物等の触媒が挙げられる。なかで
も、その常圧沸点が反応温度を越え98℃以下のものが
好ましく、常圧沸点30℃〜98℃のものがより好まし
く、特にトリエチルアミンが好ましく用いられる。界面
重縮合法による反応温度は通常0〜40℃、反応時間は
10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つこと
が好ましい。
【0022】また、かかる重合反応において、通常末端
停止剤が使用される。かかる末端停止剤として単官能フ
ェノール類を使用することができる。単官能フェノール
類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用
され、また得られたポリカーボネート樹脂は、末端が単
官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているの
で、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。か
かる単官能フェノール類としては、一般にはフェノール
又は低級アルキル置換フェノールであって、下記式
(1)で表される単官能フェノール類を示すことができ
る。
【0023】
【化1】
【0024】[式中、Aは水素原子、炭素数1〜9の直
鎖または分岐のアルキル基あるいはアリールアルキル基
であり、rは1〜5、好ましくは1〜3の整数であ
る。]上記単官能フェノール類の具体例としては、例え
ばフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−
クミルフェノールおよびイソオクチルフェノールが挙げ
られる。
【0025】また、他の単官能フェノール類としては、
長鎖のアルキル基あるいは脂肪族ポリエステル基を置換
基として有するフェノール類または安息香酸クロライド
類、もしくは長鎖のアルキルカルボン酸クロライド類を
使用することができ、これらを用いてポリカーボネート
共重合体の末端を封鎖すると、これらは末端停止剤また
は分子量調節剤として機能するのみならず、樹脂の溶融
流動性が改良され、成形加工が容易になるばかりでな
く、殊に光学ディスク基板としての物性、特に樹脂の吸
水率を低くする効果があり、また、基板の複屈折が低減
される効果もあり好ましく使用される。なかでも、下記
式(2)および(3)で表される長鎖のアルキル基を置
換基として有するフェノール類が好ましく使用される。
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】[式中、Xは−R−O−、−R−CO−O
−または−R−O−CO−である、ここでRは単結合ま
たは炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族
炭化水素基を示し、nは10〜50の整数を示す。] かかる式(2)の置換フェノール類としてはnが10〜
30、特に10〜26のものが好ましく、その具体例と
しては例えばデシルフェノール、ドデシルフェノール、
テトラデシルフェノール、ヘキサデシルフェノール、オ
クタデシルフェノール、エイコシルフェノール、ドコシ
ルフェノール及びトリアコンチルフェノール等を挙げる
ことができる。
【0029】また、式(3)の置換フェノール類として
はXが−R−CO−O−であり、Rが単結合である化合
物が適当であり、nが10〜30、特に10〜26のも
のが好適であって、その具体例としては例えばヒドロキ
シ安息香酸デシル、ヒドロキシ安息香酸ドデシル、ヒド
ロキシ安息香酸テトラデシル、ヒドロキシ安息香酸ヘキ
サデシル、ヒドロキシ安息香酸エイコシル、ヒドロキシ
安息香酸ドコシル及びヒドロキシ安息香酸トリアコンチ
ルが挙げられる。
【0030】これらの末端停止剤は、得られたポリカー
ボネート樹脂の全末端に対して少くとも5モル%、好ま
しくは少くとも10モル%末端に導入されることが望ま
しく、また、末端停止剤は単独でまたは2種以上混合し
て使用してもよい。
【0031】ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平
均分子量(M)で10,000〜100,000が好ま
しく、12,000〜50,000がより好ましく、1
3,000〜30,000が特に好ましい。かかる粘度
平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、十分な強
度が得られ、また、成形時の溶融流動性も良好であり成
形歪みが発生せず好ましい。かかる粘度平均分子量は塩
化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7g
を20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(η sp)を次
式に挿入して求めたものである。 ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]
は極限粘度) [η]=1.23×10-40.83 c=0.7
【0032】前記製造方法により得られたポリカーボネ
ート樹脂の有機溶媒溶液は、前記A工程の酸抽出処理を
行うことにより、アミン系触媒が酸性水溶液へ抽出され
る。
【0033】かかる酸抽出処理されたポリカーボネート
樹脂の有機溶媒溶液は、通常水洗浄が施される。有機溶
媒溶液の水洗浄は、好ましくはイオン交換水等の電気伝
導度10μS/cm以下、より好ましくは1μS/cm
以下の水により行われ、かかる有機溶媒溶液と水とを混
合、攪拌した後、静置してあるいは遠心分離機等を用い
て、有機溶媒溶液相と水相とを分液させ、有機溶媒溶液
相を取り出すことを繰り返し行い、水溶性不純物を除去
する。水洗浄を行うことにより水溶性不純物が除去さ
れ、得られるポリカーボネート樹脂の色相は良好なもの
となる。
【0034】また、上記有機溶媒溶液は不溶性不純物で
ある異物を除去することが好ましく行われる。この異物
を除去する方法は、濾過する方法あるいは遠心分離機で
処理する方法が好ましく採用される。
【0035】有機溶媒溶液を濾過する方法において、濾
過に用いるフィルターは、有機溶媒溶液に耐えうる材質
であり、例えばセルロース製、セラミック製、ポリオレ
フィン系樹脂製および銅・ステンレス等の金属製等の材
質のものが挙げられる。また、フィルターの濾過精度は
0.3〜5μmが好ましく、0.3〜2μmがより好ま
しく、0.3〜1.5μmがさらに好ましく、0.3〜
1μmが特に好ましい。濾過精度が上記範囲のフィルタ
ーは、濾過効率が適度であり、また、ポリカーボネート
樹脂中の異物量が十分に低減され好ましく使用される。
【0036】また、有機溶媒溶液を遠心分離機で処理す
る方法において、その遠心効果は500〜15000G
の範囲が好ましい。かかる範囲内であると有機溶媒溶液
中の異物を極めて少なくでき、また機械強度面からの材
質選定が容易であり好ましい。
【0037】前記有機溶媒溶液は、溶媒を除去して、粉
粒体の固形物とし、この固形物を乾燥して、ポリカーボ
ネート樹脂粉粒体を得ることができ、さらに好ましくは
この固形物を溶融押し出しして、ペレット化させる。こ
のペレットは成形用に好ましく供される。
【0038】本発明により得られるポリカーボネート樹
脂は、難燃剤、熱安定剤(リン酸エステル、亜リン酸エ
ステル等)、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、染顔料等の着色剤、抗菌剤、ガラス繊維、炭素
繊維等の強化剤、他の樹脂等を適宜添加して用いること
ができる。
【0039】また、本発明の回収方法により回収された
アミン系触媒を用いて得られるポリカーボネート樹脂
は、通常のポリカーボネート樹脂と色相や熱安定性等の
品質において差がなく、通常のポリカーボネート樹脂と
同等の分野、例えば光学分野、精密機器分野、自動車分
野及び食品分野等多くの分野に好適に使用できる。
【0040】
【実施例】以下、実施例にしたがって、本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。なお、評価は次に示す方法で行っ
た。 (1)ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量 ポリカーボネート樹脂0.7gを塩化メチレン100m
lに溶解し、20℃で測定した比粘度より求めた。 (2)触媒回収率 触媒回収率は下記式より算出した。 触媒回収率(重量%)=(蒸留後に得られたトリエチル
アミン量)/(重合反応に使用したトリエチルアミン
量)×100 (3)触媒純度 トリエチルアミンをGC(日立263-70、カラム:PEG-20
M)を用いて分析し、ガスクロチャートから算出した。 (4)色相(b値) 得られたポリカーボネート樹脂ペレットを射出成形機
(日本製鋼所(株)製:日鋼アンカー V−17−65
型)を用い、シリンダー温度340℃で可塑化後、厚さ
2mmの50mm角板を成形した。その成形板を色差計
(日本電色(株)製)を用いてb値を測定した。 (5)熱安定性(△E) 得られたポリカーボネート樹脂ペレットを射出成形機
(日本製鋼所(株)製:日鋼アンカー V−17−65
型)を用い、シリンダー温度340℃で10分間滞留さ
せたものとさせないものの試験片(厚さ2mmの50m
m角板)をそれぞれ作成し、その色相の変化(△E)を
測定した。色相の変化は、色差計(日本電色(株)製)
でそれぞれのL、a、b値を測定し、下記式を用いて算
出した。 ΔE=[(L′−L)2+(a′−a)2+(b′−b)
21/2 (L、a、bは滞留させないもの、L′、a′、b′は
10分間滞留させたもの)
【0041】[参照例1]温度計、攪拌機及び還流冷却
器付き反応器にイオン交換水219.4部、48重量%
水酸化ナトリウム水溶液40.2部を仕込み、これに
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン57.
5部およびハイドロサルファイト0.12部を溶解した
後、塩化メチレン181部を加え、攪拌下15〜25℃
でホスゲン28.3部を40分要して吹込んだ。ホスゲ
ン吹き込み終了後、48重量%水酸化ナトリウム水溶液
7.2部およびp−tert−ブチルフェノール2.4
2部を加え、攪拌を始め、乳化後市販の純度99.9%
のトリエチルアミン0.06部を加え、さらに28〜3
3℃で1時間攪拌して反応を終了した。反応終了後の生
成物に塩化メチレン400部を加えて希釈した。
【0042】この塩化メチレン溶液495容量部にpH
3.0の塩酸水溶液150容量部を加えて、トリエチル
アミンを酸抽出し、次いで、塩化メチレン溶液をイオン
交換水で洗浄し、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同
じになったところで、塩化メチレン溶液をSUS304
製の濾過精度1μmフィルターで濾過した。
【0043】次に、このポリカーボネート樹脂塩化メチ
レン溶液を、軸受け部に異物取出口を有する隔離室を設
けたニーダー中の75℃の温水に滴下し、塩化メチレン
を留去しながらポリカーボネート樹脂をフレーク化し
た。次にこの含液したポリカーボネート樹脂を粉砕、1
45℃で4時間乾燥し、粘度平均分子量15,000の
パウダーを得た。このパウダーにトリスノニルフェニル
ホスファイトを0.01重量%、トリメチルホスフェー
トを0.01重量%、ステアリン酸モノグリセリドを
0.1重量%加え混合した。次に、かかるパウダーをベ
ント式二軸押出機[神戸製鋼(株)製KTX-46]によりシ
リンダー温度260℃、真空度0.67kPa(5mm
Hg)で脱気しながら溶融混練しペレットを得た。この
ペレットを用いて評価した結果を表1に示した。
【0044】[参照例2]参照例1において、p−te
rt−ブチルフェノールの量を1.55部に変更し、ベ
ント式二軸押出機のシリンダー温度を280℃に変更し
た以外は参照例1と同様の方法でペレットを得た。この
ペレットを用いて評価した結果を表1に示した。
【0045】[実施例1]参照例1で得られた反応終了
後の生成物に塩化メチレン400部を加えて希釈した塩
化メチレン溶液495容量部に、pH3.0の塩酸水溶
液150容量部を加え、攪拌混合し、塩化メチレン溶液
中のトリエチルアミンを酸抽出させた。混合後、溶液を
静置して塩化メチレン溶液と塩酸水溶液とを分離し、塩
酸水溶液を取り出した(A工程)。次に、この塩酸水溶
液に48重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水溶
液のpHを13とした(B工程)。この水溶液を段数9
段の精留塔を用いて、還流比3で蒸留して留出物を得
た。さらにこの留出物を9段の精留塔を用い、還流比3
で蒸留し、純度99.0%のトリエチルアミンを得た
(C工程)。トリエチルアミンの回収率は92重量%で
あった。さらに、得られたトリエチルアミン0.061
部を用いて、参照例1と同様の方法でポリカーボネート
樹脂を製造し、ペレットを得た。このペレットを用いて
評価した結果を表1に示した。
【0046】[実施例2]実施例1のB工程において、
48重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水溶液の
pHを10とした以外は、実施例1と同様の方法でトリ
エチルアミンを得た。このトリエチルアミンは純度9
9.0%であり、その回収率は92重量%であった。さ
らに、得られたトリエチルアミン0.061部を用い
て、参照例1と同様の方法でポリカーボネート樹脂を製
造し、ペレットを得た。このペレットを用いて評価した
結果を表1に示した。
【0047】[実施例3]参照例1で得られた反応終了
後の生成物に塩化メチレン400部を加えて希釈した塩
化メチレン溶液495容量部に、pH5.5の塩酸水溶
液150容量部を加え、攪拌混合し、塩化メチレン溶液
中のトリエチルアミンを酸抽出させた。混合後、溶液を
静置して塩化メチレン溶液と塩酸水溶液とを分離し、塩
酸水溶液を取り出した(A工程)。次に、この塩酸水溶
液に48重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水溶
液のpHを13とした(B工程)。この水溶液を段数9
段の精留塔を用いて、還流比3で蒸留して留出物を得
た。さらにこの留出物を9段の精留塔を用い、還流比3
で蒸留し、純度99.0%のトリエチルアミンを得た
(C工程)。トリエチルアミンの回収率は90重量%で
あった。さらに、得られたトリエチルアミン0.061
部を用いて、参照例1と同様の方法でポリカーボネート
樹脂を製造し、ペレットを得た。このペレットを用いて
評価した結果を表1に示した。
【0048】[実施例4]参照例2で得られた反応終了
後の生成物に塩化メチレン400部を加えて希釈した塩
化メチレン溶液495容量部に、pH3.0の塩酸水溶
液150容量部を加え、攪拌混合し、塩化メチレン溶液
中のトリエチルアミンを酸抽出させた。混合後、溶液を
静置して塩化メチレン溶液と塩酸水溶液とを分離し、塩
酸水溶液を取り出した(A工程)。次に、この塩酸水溶
液に48重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水溶
液のpHを13とした(B工程)。この水溶液を段数9
段の精留塔を用いて、還流比3で蒸留して留出物を得
た。さらにこの留出物を9段の精留塔を用い、還流比3
で蒸留し、純度99.0%のトリエチルアミンを得た
(C工程)。トリエチルアミンの回収率は92重量%で
あった。さらに、得られたトリエチルアミン0.061
部を用いて、参照例2と同様の方法でポリカーボネート
樹脂を製造し、ペレットを得た。このペレットを用いて
評価した結果を表1に示した。
【0049】[実施例5]参照例1で得られた反応終了
後の生成物に塩化メチレン400部を加えて希釈した塩
化メチレン溶液495容量部に、pH5.5の塩酸水溶
液150容量部を加え、攪拌混合し、塩化メチレン溶液
中のトリエチルアミンを酸抽出させた。混合後、溶液を
静置して塩化メチレン溶液と塩酸水溶液とを分離し、塩
酸水溶液を取り出した(A工程)。次に、この塩酸水溶
液に48重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水溶
液のpHを10とした(B工程)。この水溶液を段数9
段の精留塔を用いて、還流比3で蒸留して留出物を得
た。さらにこの留出物を9段の精留塔を用い、還流比3
で蒸留し、純度99.0%のトリエチルアミンを得た
(C工程)。トリエチルアミンの回収率は89重量%で
あった。さらに、得られたトリエチルアミン0.061
部を用いて、参照例2と同様の方法でポリカーボネート
樹脂を製造し、ペレットを得た。このペレットを用いて
評価した結果を表1に示した。
【0050】[比較例1]参照例1で得られた反応終了
後の生成物に塩化メチレン400部を加えて希釈した塩
化メチレン溶液495容量部に、pH3.0の塩酸水溶
液150容量部を加え、攪拌混合し、塩化メチレン溶液
中のトリエチルアミンを酸抽出させた。混合後、溶液を
静置して塩化メチレン溶液と塩酸水溶液とを分離し、塩
酸水溶液を取り出した(A工程)。次に、この塩酸水溶
液に48重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水溶
液のpHを7.0とした。この水溶液を段数9段の精留
塔を用いて、還流比3で蒸留して留出物を得た。さらに
この留出物を9段の精留塔を用い、還流比3で蒸留し、
純度99.0%のトリエチルアミンを得た(C工程)。
トリエチルアミンの回収率は50重量%以下であった。
また、得られたトリエチルアミン0.061部を用い
て、参照例1と同様の方法でポリカーボネート樹脂を製
造し、ペレットを得た。このペレットを用いて評価した
結果を表1に示した。
【0051】[比較例2]参照例1で得られた反応終了
後の生成物に塩化メチレン400部を加えて希釈した塩
化メチレン溶液495容量部に、pH6.5の塩酸水溶
液150容量部を加え、攪拌混合した。混合後、溶液を
静置して塩化メチレン溶液と塩酸水溶液とを分離し、塩
酸水溶液を取り出した。次に、この塩酸水溶液に48重
量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水溶液のpHを
10とした(B工程)。この水溶液を段数9段の精留塔
を用いて、還流比3で蒸留して留出物を得た。さらにこ
の留出物を9段の精留塔を用い、還流比3で蒸留し、純
度99.0%のトリエチルアミンを得た(C工程)。ト
リエチルアミンの回収率は50重量%以下であった。ま
た、上記静置分離後の塩化メチレン溶液を、参照例1と
同様の方法で処理し、ペレットを得た。このペレットは
焼けがひどく、b値およびΔEの測定はできなかった。
【0052】[比較例3]参照例2で得られた反応終了
後の生成物に塩化メチレン400部を加えて希釈した塩
化メチレン溶液495容量部に、pH3.0の塩酸水溶
液150容量部を加え、攪拌混合し、塩化メチレン溶液
中のトリエチルアミンを酸抽出させた。混合後、溶液を
静置して塩化メチレン溶液と塩酸水溶液とを分離し、塩
酸水溶液を取り出した(A工程)。次に、この塩酸水溶
液に48重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、水溶
液のpHを7.0とした。この水溶液を段数9段の精留
塔を用いて、還流比3で蒸留して留出物を得た。さらに
この留出物を9段の精留塔を用い、還流比3で蒸留し、
純度99.0%のトリエチルアミンを得た(C工程)。
トリエチルアミンの回収率は50重量%以下であった。
また、得られたトリエチルアミン0.061部を用い
て、参照例2と同様の方法でポリカーボネート樹脂を製
造し、ペレットを得た。このペレットを用いて評価した
結果を表1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明のアミン系触媒の回収方法は、高
純度のアミン系触媒を効率良く回収でき、環境保全の点
からあるいは経済的な点から優れた方法であり、また、
回収されたアミン系触媒を用いて得られたポリカーボネ
ート樹脂は、色相、熱安定性等の品質面で良好であり、
その奏する工業的効果は格別である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F301 AA26 AB03 CA03 CA09 CA72 4J029 AA09 AB04 AC01 AC02 AD01 AE01 AE04 BB04A BB05A BB10A BB12A BB12B BB12C BB13A BB13B BC03A BD02 BD09A BD09C BE05A BE07 BF14A BG08X HC01 HC02 JA093 JC031 JC091 JF033 JF043 JF133 JF143 JF163 KD15 KE11 KJ03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミン系触媒を用いてポリカーボネート
    樹脂を製造し、重合終了後のポリカーボネート樹脂の有
    機溶媒溶液からアミン系触媒を回収するにあたり、下記
    工程 (1)重合終了後のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶
    液から、アミン系触媒を酸性水溶液により酸抽出する工
    程(A工程)、(2)酸抽出した水溶液にアルカリを加
    え、水溶液をpH7.5〜13.8にする工程(B工
    程)および(3)得られたpH7.5〜13.8の水溶
    液を蒸留し、アミン系触媒を回収する工程(C工程)か
    らなることを特徴とするアミン系触媒の回収方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された回収方法により回
    収したアミン系触媒を、ポリカーボネート樹脂の製造に
    おける触媒として用いることを特徴とするポリカーボネ
    ート樹脂の製造方法。
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