JP2001163845A - アミノ酸アミドの製造方法 - Google Patents

アミノ酸アミドの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作で高品質のアミノ酸アミドを高収
率で製造する方法の提供。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R及びR’は、同一又は異なって、水素原子、
又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基
を示す。)で表されるアミノニトリルを、塩基及びケト
ンの存在下、含水アルコール溶媒中で加水分解すること
を特徴とする、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R及びR’は、前記と同じ意味を示す。)で表
されるアミノ酸アミドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡便な方法で、高
品質なアミノ酸アミドを高収率で製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アミノ酸アミドは親水性の高い化合物で
あり、医楽や農薬製造の際の中間原料として有用であ
る。
【0003】かかるアミノ酸アミドの製造方法として、
アミノニトリルを加水分解する方法が種々知られてい
る。例えば、特公昭45−10615号公報には、グリ
シノニトリルとケトンとを反応させて5−イミノオキサ
ゾリジン又は4−イミダゾリドンを得、次いでこれを加
水分解してアミノ酸アミドを得る方法が、特開昭52−
25701号公報には、α−アミノニトリルとケトンと
を水性媒体中pH11〜14で反応させてα−アミノ酸
アミドを得る方法が、特開昭53−82707号公報に
は、α−アミノニトリルに対して0.05〜0.5モル
の水酸イオンの存在下、カルボニル誘導体とα−アミノ
ニトリルとを反応させてアミノ酸アミドを得る方法が、
特開昭57−158743号公報には、反応液のpHを
14以上に保ちつつ、ケトンの存在下、水性媒体中でα
−アミノニトリルを加水分解してアミノ酸アミドを得る
方法が、及びWO98/31657には、含水ジメトキ
シエタン中、塩化水素を導入し、封管中で反応させてα
−アミノ酸アミドを得る方法がそれぞれ記載されてい
る。
【0004】また、上記以外の方法として、二酸化マン
ガン等の酸化剤を使用する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法は、いずれも以下に述べるような問題点を有し
ており、工業的に十分満足できるものではない。特公昭
45−10615号公報の方法は、α−アミノニトリル
とケトンとの反応を、無水の反応系で行う必要があるた
め、α−アミノニトリルを製造する際に生じる水を完全
に除去する予備処理が必要である。しかしながら、通
常、α−アミノニトリルは、水性媒体中で製造されるた
め、水を完全に除去するためには、脱水剤の添加、蒸留
精製等の操作を必要とし、操作が煩雑である。また、W
O98/31657の方法は、酸性条件下での加水分解
であるが、無水系で塩化水素を吹き込んで反応を開始す
ることから、上記と同様にα−アミノニトリルを製造す
る際に生じる水を完全に除去する予備処理が必要であ
る。また、ジメトキシエタンのような高価な溶媒を使用
する必要があることや、封管中で反応を行う必要がある
こと等装置の制約が大きいこと等の理由から、工業的に
不利である。
【0006】特開昭52−25701号公報、特開昭5
3−82707号公報及び特開昭57−158743号
公報の方法は、いずれも水性媒体中で反応を行うため、
α−アミノニトリル製造の際の予備処理は必要ないが、
水溶性の低いα−アミノニトリルを用いる場合は、ケト
ンを多く使用する必要があるため、生成したα−アミノ
酸アミドとケトンとが環化物を生成し、目的物の単離収
率を大幅に低下させる。特に、ケトン使用量が原料のα
−アミノニトリルに対して等モル以上である場合、環化
物の生成が顕著である。また、ケトン使用量を低減した
場合には、反応系が不均一となり反応時間の大幅な延長
や反応の未達を生じる。さらに、反応時間の延長によ
り、α−アミノニトリルの過剰加水分解が進行して、α
−アミノ酸が副生するという問題を有する。
【0007】さらに、二酸化マンガン等の酸化剤を使用
する方法は、一部のアミノニトリルを用いる場合を除い
ては低収率であり、アミノ酸アミドの単離操作も煩雑で
ある。
【0008】したがって、本発明は、簡便な方法で、高
品質のアミノ酸アミドを高収率で製造する方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、アミノニトリルを、塩
基及びケトンの存在下、含水アルコール溶媒中で加水分
解する方法であれば、均一系で反応することができ、ケ
トン由来の環化副生物等がほとんど生成することがない
ため、簡便に高品質のアミノ酸アミドを高収率で得るこ
とができることを見出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、下記一般式(1)
【0011】
【化3】
【0012】(式中、R及びR’は、同一又は異なっ
て、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐
状のアルキル基を示す。)で表されるアミノニトリル
を、塩基及びケトンの存在下、含水アルコール溶媒中で
加水分解することを特徴とする、下記一般式(2)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、R及びR’は、前記と同じ意味を
示す。)で表されるアミノ酸アミドの製造方法を提供す
るものである。
【0015】本発明の製造方法において、ケトンはアミ
ノニトリルのアミノ基と反応し、シッフ塩基又はヘミア
セタール等のシッフ塩基様物質を生成する。このシッフ
塩基様物質がニトリルのアルカリ加水分解を促進すると
考えられる。
【0016】
【発明の実施の形態】一般式(1)又は(2)におい
て、R及びR’は、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖
状もしくは分岐状のアルキル基を示す。具体的には、水
素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチ
ル基及びt−ブチル基が挙げられる。RとR’は、同一
でも異なっていてもよい。
【0017】一般式(1)で表されるアミノニトリル
は、親水性、親油性のいずれでもよいが、このうち、ア
ミノアセトニトリル、2−アミノ−2−メチルアセトニ
トリル、2−アミノ−2−エチルアセトニトリル、2−
アミノ−2−n−プロピルアセトニトリル、2−アミノ
−2−イソプロピルアセトニトリル、2−アミノ−2−
n−ブチルアセトニトリル、2−アミノ−2−イソブチ
ルアセトニトリル、2−アミノ−2−sec−ブチルア
セトニトリル、2−アミノ−2−t−ブチルアセトニト
リル、2−アミノ−2,2−ジメチルアセトニトリル、
2−アミノ−2−メチル−2−エチルアセトニトリル、
2−アミノ−2−メチル−2−イソブチルアセトニトリ
ルが好ましく、2−アミノ−2−sec−ブチルアセト
ニトリル、2−アミノ−2−t−ブチルアセトニトリル
が特に好ましい。
【0018】一般式(2)で表されるアミノ酸アミドと
しては、アミノアセトアミド、2−アミノ−2−メチル
アセトアミド、2−アミノ−2−エチルアセトアミド、
2−アミノ−2−n−プロピルアセトアミド、2−アミ
ノ−2−イソプロピルアセトアミド、2−アミノ−2−
n−ブチルアセトアミド、2−アミノ−2−イソブチル
アセトアミド、2−アミノ−2−sec−ブチルアセト
アミド、2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミド、2
−アミノ−2,2−ジメチルアセトアミド、2−アミノ
−2−メチル−2−エチルアセトアミド、2−アミノ−
2−メチル−2−イソブチルアセトアミドが好ましく、
2−アミノ−2−sec−ブチルアセトアミド、2−ア
ミノ−2−t−ブチルアセトアミドが特に好ましい。
【0019】本発明の製造方法に用いるケトンとして
は、脂肪族ケトンが好ましく、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンが特に好ましい。本発
明においては、これらを1種以上用いることができる。
ケトンの使用量は使用するケトンの種類によって異なる
が、アミノニトリル1モルに対して、0.01〜1モル
であることが好ましい。0.01〜1モル以下であれ
ば、アミノニトリルの加水分解が十分促進されるととも
に、生成するアミノ酸アミドとケトンとが反応して環化
物が生成することがほとんどない。さらに、経済的観点
から、アミノニトリル1モルに対して、ケトンが0.0
1〜0.5モルであることが特に好ましい。
【0020】水の使用量は、アミノニトリルの加水分解
反応促進の観点から、アミノニトリル1モルに対して、
1モル以上であることが好ましい。また、上記環化物の
副生を抑制し、かつ水溶性の高いアミノ酸アミドの単離
を容易にするという観点から、3〜5モルであることが
特に好ましい。
【0021】本発明の製造方法に用いるアルコールは、
炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルコールが好まし
く、これらを1種以上用いることができる。このうち、
経済的観点から、メタノール、イソプロパノールが特に
好ましい。アルコールの使用量は、水に対して1容量倍
以上であることが好ましく、1〜5容量倍であることが
特に好ましい。
【0022】本発明の製造方法に用いる塩基は、アルカ
リ金属の水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウム又は水
酸化カリウムが特に好ましい。塩基の使用量は、中和工
程で無機塩が多量に発生することを防止し、また副反応
の進行を抑制し、さらに反応時間が延長することを防止
するため、アミノニトリル1モルに対して、0.01〜
0.5モルであることが好ましく、0.05〜0.2モ
ルであることが特に好ましい。
【0023】本発明の製造方法は、上記アミノニトリル
を、上記塩基及びケトンの存在下、上記水とアルコール
の混合溶媒中で加水分解するものである。各原料の添加
順序に特に制限はない。アミノニトリルは、該アミノニ
トリル製造の際に生じる水を含んでいる場合であって
も、該水を除去してから添加する必要はない。
【0024】反応温度は、反応時間の延長、反応未達を
防止し、またアミノニトリルの過剰な加水分解、二量化
を防止し、さらに環化副生物生成等の副反応進行を防止
する観点から、0〜100℃であることが好ましく、室
温〜60℃であることが特に好ましい。
【0025】反応時間は、ケトン、反応溶媒及び塩基の
種類及び使用量や、反応温度等により異なるが、通常2
4時間以内が好ましく、1〜20時間が特に好ましい。
【0026】上記で得られた反応液を、適宜冷却、溶媒
濃縮、不溶性溶媒添加等することによって、高品質のア
ミノ酸アミドを容易に単離することができる。また、単
離されたアミノ酸アミドを、再結晶することによりさら
に精製することもできる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0028】参考例1 2−アミノ−2−t−ブチルアセトニトリルの製造 (1)2−ヒドロキシ−2−t−ブチルアセト二トリル
の製造 攪拌機及び温度計を付した1000mlの三つ口フラス
コに、ピバルアルデヒド430.5g、水21.5g及
び炭酸ナトリウム0.5gを仕込み、次いでシアン化水
素148.5gを30℃以下の温度に保ちながら、1時
間かけて添加した。シアン化水素の添加終了後、30℃
で3時間攪拌し、2−ヒドロキシ−2−t−ブチルアセ
ト二トリルを反応収率99%で得た。得られた2−ヒド
ロキシ−2−t−ブチルアセト二トリル溶液は精製する
ことなくそのまま次工程に用いた。 (2)2−アミノ−2−t−ブチルアセトニトリルの製
造 攪拌機及び温度計を付した5000mlの三つ口フラス
コに、28%アンモニア水3406gを仕込み、前工程
で得られた2−ヒドロキシ−2−t−ブチルアセト二ト
リル溶液を30℃以下の温度に保ちながら、1時間かけ
て添加した。2−ヒドロキシ−2−t−ブチルアセト二
トリル溶液の添加終了後、45℃で10時間攪拌した。
反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、2−アミノ−2−t−ブチルアセトニトリルの反応
収率は97%であった。該反応混合物を二層分離した。
上層はほとんど2−アミノ−2−t−ブチルアセト二ト
リルであり、下層の水層中には2−アミノ−2−t−ブ
チルアセト二トリルが含まれていた。下層の水層を酢酸
エチル500mlで抽出し、酢酸エチルを減圧下留去し
た後、上層と合わせ、2−アミノ−2−t−ブチルアセ
ト二トリルを取得収率94%で得た。
【0029】参考例2 2−アミノ−2−sec−ブチルアセトニトリルの製造 (1)2−ヒドロキシ−2−sec−ブチルアセトニト
リルの製造 攪拌機および温度計を付した200ml三つ口フラスコ
に、2−メチル−ブチルアルデヒド86.1g、水4.
3g及び炭酸ナトリウム0.1gを仕込み、次いでシア
ン化水素29.7gを30℃以下の温度に保ちながら、
1時間かけて添加した。シアン化水素の添加終了後、3
0℃で3時間攪拌した。反応混合物をガスクロマトグラ
フィーで分析したところ、2−ヒドロキシ−2−sec
−ブチルアセトニトリルの反応収率は99%で得た。得
られた2−ヒドロキシ−2−sec−ブチルアセトニト
リル溶液は精製することなくそのまま次工程に用いた。 (2)2−アミノ−2−sec−ブチルアセトニトリル
の製造 攪拌機および温度計を付した500mlの三つ口フラス
コに、28%アンモニア水340.6gを仕込み、前工
程で得られた2−ヒドロキシ−2−sec−ブチルアセ
トニトリル溶液を30℃以下の温度に保ちながら、1時
間かけて添加した。2−ヒドロキシ−2−sec−ブチ
ルアセトニトリル溶液の添加終了後、45℃で10時間
攪拌した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析
したところ、2−アミノ−2−sec−ブチルアセトニ
トリルの反応収率は97%であった。該反応混合物を二
層分離した。上層はほとんど2−アミノ−2−sec−
ブチルアセトニトリルであり、下層の水層中には2−ア
ミノ−2−sec−ブチルアセトニトリルが含まれてい
た。下層の水層を酢酸エチル100mlで抽出し、酢酸
エチルを減圧下留去した後、上層と合わせ、2−アミノ
−2−sec−ブチルアセトニトリルを取得収率93%
で得た。
【0030】実施例1 2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの製造 攪拌機および温度計を付した500ml三つ口フラスコ
に、水54g及び水酸化ナトリウム8gを加えて溶解
し、これに上記2−アミノ−2−t−ブチルアセトニト
リル112g、メタノール96g 及びアセトン17.4g
を加え、30℃で10時間攪拌した。反応終了後、反応
混合物を液体クロマトグラフィーで分析したところ、2
−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの反応収率97
%、副生環化物0.5%であった。得られた反応混合物
を0℃まで冷却し、析出した結晶を濾過した。得られた
結晶を減圧下乾燥し、無色プリズム晶の2−アミノ−2
−t−ブチルアセトアミド108gを得た。
【0031】実施例2〜5 2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの製造 実施例1において、アセトン、水の使用量及び反応時間
を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様に
して2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドを製造し
た。2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの反応収
率及び副生環化物は液体クロマトグラフィーで分析し
た。結果を表1に示す。なお、実施例1についても表1
に掲載した。
【0032】
【表1】 *アセトン及び水の使用量は、2−アミノ−2−t−ブ
チルアセトニトリルに対するモル比である。
【0033】実施例6 2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの製造 攪拌機及び温度計を付した500mlの三つ口フラスコ
に、水54g及び水酸化ナトリウム8gを加えて溶解
し、これに2−アミノ−2−t−ブチルアセトニトリル
112g、メタノール96g及びメチルエチルケトン36
gを加え、30℃で20時間攪拌した。反応終了後、反
応混合物を液体クロマトグラフィーで分析したところ、
2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの反応収率は
97%、副生環化物は0.5%であった。
【0034】実施例7 2−アミノ−2−sec−ブチルアセトアミドの製造 実施例6において、2−アミノ−2−t−ブチルアセト
ニトリルの代わりに2−アミノ−2−sec−ブチルア
セトニトリルを用い、メタノール96gの代わりにイソ
プロパノール180gを用いた以外は、実施例6と同様
にして反応させた。反応終了後、反応混合物を液体クロ
マトグラフィーで分析したところ、2−アミノ−2−s
ec−ブチルアセトアミドの反応収率は97%、副生環
化物は0.3%であった。
【0035】比較例1 2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの製造 攪拌機及び温度計を付した500mlの三つ口フラスコ
に、水130g及び水酸化ナトリウム16gを加えて溶
解し、これに2−アミノ−2−t−ブチルアセトニトリ
ル112g及びアセトン244gを加え、30℃で24
時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を液体クロマト
グラフィーで分析したところ、2−アミノ−2−t−ブ
チルアセトアミドの反応収率は92%、副生環化物は
3.7%であり、実施例1〜6より劣っていた。
【0036】比較例2 2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの製造 攪拌機及び温度計を付した500mlの三つ口フラスコ
に、水54g及び水酸化ナトリウム8gを加えて溶解
し、2−アミノ−2−t−ブチルアセトニトリル112
gおよびメタノール96gを加え、30℃で24時間攪拌
した。反応混合物を液体クロマトグラフィーで分析した
ところ、2−アミノ−2−t−ブチルアセトアミドの反
応収率は14%、未反応原料82%であり、実施例1〜
6より劣っていた。
【0037】
【発明の効果】本発明の製造方法を用いれば、アミノニ
トリル製造の際に生成する水を除去する等の予備処理を
必要とせず、また副生物の生成がほとんどないため、特
別な精製を行うことなく簡単な操作で高品質のアミノ酸
アミドを高収率で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 春夫 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC53 BA02 BA29 BA50 BB14 BB31 BE60 BU32 BV21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R及びR’は、同一又は異なって、水素原子、
    又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基
    を示す。)で表されるアミノニトリルを、塩基及びケト
    ンの存在下、含水アルコール溶媒中で加水分解すること
    を特徴とする、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R及びR’は、前記と同じ意味を示す。)で表
    されるアミノ酸アミドの製造方法。
  2. 【請求項2】 R、R’の一方が水素原子であり、他方
    がt−ブチル基又はsec−ブチル基である請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルコールが、炭素数1〜4の直鎖状又
    は分岐状のアルコールである請求項1又は2記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 ケトンが、アセトン、メチルエチルケト
    ン又はメチルイソブチルケトンである請求項1〜3のい
    ずれか1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 ケトンがアセトンであり、かつその使用
    量がアミノニトリル1モルに対して0.01〜1モルで
    ある請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
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