JP2001158487A - 内容物の排出に適したエアゾール容器の蓋体とそれを用いたエアゾール容器の廃棄方法 - Google Patents
内容物の排出に適したエアゾール容器の蓋体とそれを用いたエアゾール容器の廃棄方法Info
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Abstract
ことなく容器内の噴射物を、安全に排出するための機能
を備えたエアゾール容器の蓋体を提供する。 【解決手段】 円筒状をした胴部31と該胴部の上端部
に天板部32を連接してなるエアゾール容器1の蓋体3
を、合成樹脂の射出成形により一体構造に成形して容器
本体2に嵌着可能となして、該蓋体の前記円筒状胴部の
下端部の内周面に容器本体の巻き締め部2aの環状突起
に係合する係合部36を形成すると共に、前記係合部の
すぐ上に噴射ヘッド部5のステム5bに嵌合可能な嵌合
円筒部37を形成して構成した蓋体3を有するエアゾー
ル容器1が不要になって廃棄する際には、前記蓋体内に
吸収材39を脱落しないように充填した後、該蓋体を容
器本体の噴射ヘッド部の噴射ノズルを取り除いて突出し
たステム5bの先端に前記蓋体の嵌合円筒部37が嵌合
するように装着してから、該蓋体を押圧してエアゾール
容器1内の噴射物質を全て噴射せしめて、噴射物質を前
記吸収材に吸収せしめてから廃棄することを可能にした
エアゾール容器の蓋体。
Description
頭部に被せた蓋体に係わるもので、特に、エアゾール容
器内に収容した噴射用の加圧ガスを、安全に、且つ、連
続して容易に抜き取るのに使用することが可能な便利な
蓋体に関するものである。
は、整髪剤や芳香剤、殺虫剤その他の薬剤、防錆その他
の洗浄剤あるいはラッカーその他の塗料等を収容したも
のを、霧状に噴霧して使用するために広くに用いられて
いるが、このようなエアゾール容器には、前記したよう
な薬剤や塗料等の有効成分あるいはこれ等の成分を溶か
すための溶剤等と一緒に、これら薬剤や溶剤を容器から
霧状にして噴射させるための加圧ガスが内容物として充
填されている。
みとなり、あるいは、不用になったエアゾール容器を廃
棄しようとする際には、容器の内部には噴射用の加圧ガ
スや溶剤が気化した気体等がまだ残留していることが多
々あるが、そのような可燃性のガスが残留したままの状
態にあるエアゾール容器が、焼却処分に付された場合に
は、容器が爆発する事故がしばしば見られる。また、残
留している内容物は必ずしも無害であるとは限らず、周
辺の人に不快臭を与えたり、人体に害を及ぼしたりする
ことがあるので、これらのエアゾール容器を廃棄する際
には、ガス等の内容物は抜き取られてから廃棄されるこ
とが強く望まれる。
は、使用済み、あるいは、不用となったこれ等のエアゾ
ール容器を廃棄するに際して、容器本体内に残留してい
るガスや有効成分等を抜き取ってから廃棄することが必
要であるが、従来から一般に広く採用されてきた内容物
の抜き取り手段としては、釘やドリル等を用いてエアゾ
ール容器の胴壁に穿孔する人手による方法、または、特
別な穿孔器具を用いて容器本体からガスや有効成分を噴
出させて抜き取る方法が知られている。
されるガス等の内容物が穿孔した人に直接に降りかかっ
たりするので、安全性や衛生上の点から問題があり、更
には、ガスと一緒に噴出して塗料などの内容物が、周囲
の人や場所を汚す恐れがある等の問題もある。また、後
者の穿孔器具を用いる方法は、そのための特別な穿孔器
具を用意しなければならず、そのためには器具を設置す
る場所が必要になると同時に、その設備費もかかる等の
点から、一般家庭や個人向きではなかった。
た、誰でもがエアゾール容器内に残留する加圧ガスや成
分物質を簡単に抜き取ることができる方法はないかと、
色々と研究が重ねられた結果、特開平10−53289
号公報に見るように、エアゾール容器に被せる蓋体にス
テムを押し下げる機能を備えておいて、該蓋体によりス
テムを押し下げてガス等を抜くようにしたものが提案さ
れている。
に、ステム等からなる噴射ヘッド部41を有するエアゾ
ール容器の容器本体2Aの巻き締め部3aに、円筒状を
した胴部51と該円筒胴部に連設した天板52とからな
る蓋体50を、着脱自在に嵌着するように形成したもの
に於いて、前記蓋体50の天板部52の中央部分を蓋体
の内側に向けて段階状に窪ますと共に、マウンティング
カップ40のかしめ部42に嵌合可能な凹部53を形成
して、更に、該凹部の中心部にはエアゾール容器のステ
ムまたはノズル部41が係合する小径の筒状突出部53
aを形成すると共に、該筒状突出部53aの底部近傍に
はノズル部から噴射されるガス等を放出する小孔53b
を設けた構造にしたものである。
を嵌着して構成されたエアゾール容器に於いては、容器
本体2A内に残留するガス等の内容物を放出せしめるに
際しては、前記蓋体50を一度外してから、図7(b)
に見るように、該蓋体を逆向きにして再びヘッド部51
に被せて押し込むと、前記蓋体の凹部53の周縁部に設
けた係合部53cが前記マウンティングカップ40のか
しめ部42に係合して固定されると同時に、前記ヘッド
部41が蓋体50の筒状突出部53a内に係合されて、
該ヘッド部41のステムが下方へ押し下げられて噴射状
態に保持されるように構成されているので、蓋体50を
容器本体2Aから分離しない限り容器内のガスは放出が
続けられるようになっている。
するエアゾール容器は、容器内に残留する内容物を抜取
るに際して、蓋体をエアゾール容器から一旦取り外して
から、再び逆さまの姿勢にして装着し直さなければなら
ない煩わしさがあり、また、抜取り作業を行う時には、
エアゾール容器の頭部に装着した蓋体が上向きに開口し
た状態にあるので、容器内に残留しているガスが塗料な
どの充填物質を伴って噴出した場合には、噴出した内容
物が上方に飛び散って、周囲の人や場所を汚す恐れがあ
る。
器本体から手を放したままにしても、容器内に残留した
ガス等の内容物が完全に抜けるようにしたことを第一の
目的にしたものであるから、そのためには蓋体の天板部
分に設けた凹凸部の形状が複雑な構造になっている。従
って、このような構造をした蓋体を、合成樹脂の射出成
形により一体構造に成形しようとするれば、そのための
成形金型の構造は複雑なものとなり、蓋体の製造原価を
高くする原因にもなっている。
ス等の内容物を容易に放出することができて、構造も簡
単で、且つ、安価に製造可能な蓋体を備えたエアゾール
容器として、登録実用新案公報第3056237号に記
載するような構造の蓋体に嵌着したエアゾール容器が提
案されている。上記の考案は、図8に示すように、合成
樹脂の射出成形により一体成形した蓋体60をエアゾー
ル容器の本体2Bに被着したものであるが、この蓋体6
0は、円筒状の胴部61と該胴部の上端部に連設する傾
斜した天板部62とからなり、前記円筒部の下端部には
容器本体の巻き締め部3bに係合可能な係合部61aが
形成され、また、前記天板部62には指先で押圧する押
圧片63が内側へ押し込み可能にヒンジ63a部により
結合して設けられている。
エアゾール容器に於いては、エアゾール容器が使用済
み、あるいは、不用になって廃棄する際には、蓋体60
が嵌着されたままの状態でエアゾール容器を片手に持っ
て、もう一方の手の指先で蓋体の天板部62の押圧片6
3を押圧すると、押圧片は破断されてヒンジ部を中心に
して蓋内に押し込まれる。そして、押し込まれた前記押
圧片63は、エアゾール容器の噴射ヘッド部3cを押圧
してステムを押し下げるので、エアゾール容器内に残留
する加圧ガスや塗料その他の成分である内容物が噴射ヘ
ッド部3cから噴射される。
噴射する噴射物は、図6に示すように、蓋体60内部に
噴射されて閉じ込められるので、噴射物が直接外部に飛
び散って周辺を汚すことはなくて、また、噴射されるガ
ス等の内容物は蓋体60の内壁面に当たってから、押圧
片63の破断開口部より外部に放出されるので、噴射す
る内容物が作業する人や周囲の人に強く噴き付けられる
恐れはない。
使用済となって廃棄されるエアゾール容器の場合には、
容器内に残存する内容物質は少なくて、噴射ノズルから
噴射されるのは大半が加圧用のガスであるから問題にな
らないが、不用となって廃棄されるエアゾール容器の場
合には、容器内には多量の内容物質が残存していて、噴
射ノズルから噴射されるものには塗料やその他の色々な
物質が含まれていて、作業する人や周辺部を汚す恐れが
あるので、噴射物質で周辺部等を汚さずに噴射できるこ
とが望ましい。
本来の使用目的に合わせて通常使用する時には、蓋体を
噴射ヘッド部を保護するように装着しておいて、エアゾ
ール容器を廃棄する時には、蓋体で噴射ヘッド部を押し
下げることにより、容器内に残存する加圧ガス等の内容
物を安全に放出処理ができて、且つ、蓋体の構造が簡単
で、容易に排出できるように改良されたものが種々提案
されている。本願発明はこれらの改良した発明の一つで
あり、前記した両発明の長所を取り入れた、周辺環境を
汚さないようにして噴射物質を噴射できるようにしたも
のである。
うな種々の問題点を改良して発明されたものであり、エ
アゾール容器の頭部に着脱自在に装着する蓋体を、通常
時には噴射ヘッド部を保護するように嵌着して用いるこ
とができて、また、廃棄時には蓋体の内部に吸収材を詰
めてから容器本体に被せた状態にして、該蓋体によりス
テムを押し下げてエアゾール容器内の内容物質を噴射せ
しめることにより、噴射される内容物質を蓋内で吸着す
ることにより周辺部が汚れなくして、且つ、安全で簡単
に放出できるような構造をした蓋体を形成すると共に、
該蓋体を合成樹脂の射出成形により一体構造に成形し
て、従来の蓋体に比べて、構造が簡単で、且つ、使い易
くて、安価に製造できるエアゾール容器の蓋体を提供す
ることを目的とする。
した胴部と該胴部の上端部に天板部を連接してなる蓋体
をエアゾール容器本体の頭部に着脱自在に嵌着する蓋体
を、合成樹脂の射出成形により一体構造に成形したもの
に於いて、該蓋体の円筒胴部の下端部に容器本体の巻き
締め部に係合可能な係合凹部を設けると共に蓋内に詰め
た吸収材の脱落を防止する係止片を設けて、更に該係合
凹部の上部内周面の一部に噴射ヘッド部のステムが嵌合
可能な筒状部を形成すると共に該筒状部に噴射物を放出
可能なスリットを形成して、エアゾール容器の本体に着
脱自在な蓋体を形成する。
はエアゾール容器の噴射ヘッド部を保護するように被せ
て、エアゾール容器本体の巻き締め部に前記係合凹部を
係合するように嵌着されて、また、廃棄する時には、前
記蓋体は内部に吸収材を詰めてから、噴射ヘッド部のス
テムに前記嵌合筒状部を嵌合せしめて、ステムを押し下
げるように押圧して容器内の内容物質を噴射せしめて、
噴射した内容物質を吸着してから放出するようにしたエ
アゾール容器の蓋体を構成する。
5を保護するのに容器本体2に被せる蓋体3を、円筒状
をした胴部31と該胴部の上端部を塞ぐように天板部3
2を連設すると共に、前記円筒状胴部31の下端内周面
に容器本体2の環状の巻き締め部2aに係合する係合突
起片36からなる係合部を設けてエアゾール容器の本体
に着脱可能に形成したものに於いて、前記蓋体の係合部
のすぐ上に噴射ヘッド部のステムに嵌合する筒状部を形
成すると共に、該筒状部の一部に細いスリットを形成し
て、ステムが押圧されて噴射する容器内の噴射物を放出
可能にしたエアゾール容器の蓋体3を構成する。
脂の射出成形により一体構造に成形し、そして、該蓋体
3を噴射用の加圧ガスと噴射成分内容物とを一緒に封入
してなるエアゾール容器本体2の頭部に嵌着して本願発
明のエアゾール容器1が構成される。このようなエアゾ
ール容器1が使用済または不用になったものを廃棄する
際には、上記した蓋体3を容器本体2から外して、該蓋
体の内部にウエス(ボロ布)やティッシュペーパー等の
吸収材を詰めた後に、該蓋体を内側に形成された嵌合筒
状部が噴射ヘッド部のステムに嵌合するように被せてか
ら、蓋体3を下方へ押圧することにより容器内の噴射物
質は噴射される。
を押圧し続けると、容器内の噴射物が空になるまで噴射
が続けられるが、上記のような構成にした本願発明のエ
アゾール容器1に於いては、噴射ヘッド部5のステムか
ら噴射される噴射物質は、蓋体3の内部に詰められた吸
収材により吸収されるので、噴射物が直接に外部へ飛び
散って放出作業をする人やその周囲の人または周辺部が
汚れることはない。
施例に基づいて、図面を参照しつつ説明する。通常使用
されているエアゾール容器の一般的な構造としては、図
1に概略を示したように、金属板に板金加工を施して筒
状をした胴壁部と凹曲面をした底壁部とからなる容器本
体2を一体構造に成形してから、該容器本体の上部開口
端部に、ステム等からなる噴射ヘッド部5を設けた開口
密閉蓋部4を巻締め加工により強固に接合して金属密封
容器としてものであり、前記巻締め加工部分2aは丸み
を帯びた突起部が環状に形成されている。そして、容器
本体の上端部の開口密閉蓋部4の中央に設けられた噴射
ヘッド部5は、容器内に充填した内容物を噴射するため
にステムを上下動可能に突設して、該ステムの先端部に
適正な形状をした噴射ノズルが嵌着されて噴射ヘッド5
として構成されている。
容器本体2内には噴射用の加圧ガスと噴射成分とが充填
されてエアゾール容器が構成されるが、このようにした
エアゾール容器1に於いては、前記噴射ヘッド部5を押
圧してステムを容器内に押し込むように操作すると、容
器本体2内の内容物が噴射ヘッド部5のノズル5aから
噴射され、また、噴射ヘッド部の押圧操作を解除してや
ると、ステムは元の位置に復帰して内容物の噴射が止ま
るようになっいて、通常に使用される際には、図1に示
すように、エアゾール容器本体2の頭部には筒状をした
蓋体3が被せられて、前記噴射ヘッド5が不用意に押圧
されないように保護されている
装着して使用するための蓋体として、図2に示したよう
に、円筒状をした胴部31の上端部に天板32を連接し
て形成した蓋体3に於いて、前記円筒状胴部31の下端
内周面に、図3に示したように、容器本体2の上部に形
成された環状の巻き締め部2aに係止する幾つかの係合
突起片36を設けて係合部を形成して、蓋体をエアゾー
ル容器の本体に着脱できるようにすると共に、該係合部
のすぐ上の内周面には、噴射ヘッド5のステムの先端に
嵌合可能な開口部を有する円筒体37を形成して、該円
筒体の一部にはスリット37aが設けられてガス等の噴
射物が放出するための通路となる。
体3は、通常に使用する際には、図4に示したように、
蓋体3の円筒状胴部31の下端部の内周面に設けた係合
突起片36からなる係合部を容器本体2の巻き締め部2
aに係合せしめるようにして、また、容器を廃棄する際
には、図5に示したように、蓋体3の内側に形成された
嵌合筒状部37に噴射ヘッド部5のノズルを外したステ
ム5bを嵌合せしめた後に、蓋体3を下方へ押圧するこ
とにより容器内の噴射物質を噴射させるように構成した
もので、本願発明の蓋体3は、このように噴射ヘッド部
5を保護したり、噴射したりすることを可能にしたエア
ゾール容器1の蓋体を合成樹脂の射出成形により一体構
造に成形したものである。
蓋体3を装着したエアゾール容器が、塗装用や洗浄用と
して使用される場合、通常の使用時には、図1及び図4
に示すように、蓋体3はエアゾール容器1の噴射ヘッド
部5を覆って保護するように被せられて、蓋体の胴部3
1の先端部に設けた係合突起片36が容器本体の巻き締
め部2aに係合するように嵌着されており、エアゾール
容器1の噴射ヘッド部5が不注意に押圧されてノズルか
ら内容物が噴射されることはない。そして、上記エアゾ
ール容器1が使用済あるいは不用となって廃棄する場合
には、図5に示したように、前記蓋体3の内側に設けら
れた嵌合筒状体37の嵌合部37bを、噴射ヘッド部の
ノズルを取り外したステム5bの先端に嵌合するように
被せてから蓋体3を下方へ押圧すると、容器内の噴射物
質がステムの先端部から噴射して放出されるように構成
されている。
有するエアゾール容器1を廃棄しようとする時には、蓋
体3を容器本体2から外してから、該蓋体3の内部にウ
エスやティッシュペーパーその他の適切な吸収材39を
詰めた後で、噴射ヘッド部5のノズル部分5aが取り外
されて突出したステム5bの先端に前記蓋体内側の円筒
体37の嵌合部37bが嵌合するように被せてから、図
5に矢印で示したように、蓋体3を下方へ押し下げる
と、容器内の噴射物質は噴射ガスと一緒にステム5bの
開口部から勢い良く噴射されるが、噴射された噴射物質
はスリット37aを通って蓋内の吸収材39に衝突して
吸着される結果、勢いが弱くなったガスのみが蓋外へ放
出されることになり、蓋体が押圧されている間は容器内
の内容物が噴射して放出が続けられることになる。
2に示したように、マウンティングカップ4aの縁部4
bに係合するための切り欠き部36aを切除可能に設け
ておいて、エアゾール容器1を廃棄する際には、図6に
示したように、前記切り欠き部36aを切除してから吸
収材39を詰めた蓋体3を、噴射ヘッド部5のノズルを
外したステム5bの先端部に蓋体の円筒体37が嵌合す
るように容器本体に被せてから押圧すると、前記切り欠
き部36aがマウンティングカップの縁部4bに係合さ
れて、容器内の噴射物質は自動的に噴射ガスと一緒にス
テム5bの開口部から勢い良く噴射させることが可能と
なる。
射物を放出させるようにした結果、エアゾール容器1内
の内容物が噴射ヘッド部5のステムの先端から勢い良く
噴出しても、吸収材に衝突してよわまるので、噴射物が
飛び散って周辺の人や場所を汚したり、作業する人に噴
射するガスが直接に強く噴き付けられたり、吸い込まれ
たりする恐れもない。また、容器本体2内のガスだけを
抜き取りたい場合には、図5または図6に示したような
状態に蓋体3をエアゾール容器1に装着してから、エア
ゾール容器1を倒立させた姿勢にして容器の底部を押さ
えつけると、蓋体によりステム5bが押されて容器内の
ガスだけを最後まで放出させることができる。
胴部31の下端内面に係合部36を設けた蓋体3に於い
て、通常の使用状態では蓋体を容器本体に嵌着するのの
邪魔にならない程度に、前記係合部36のすぐ上にステ
ム5bの先端に嵌合可能な嵌合筒部37を設けておい
て、不用になったエアゾール容器1を廃棄する際には、
蓋体3の内部に適切な吸収材39を詰めてから、該蓋体
を噴射ノズル部分5aが取り外されて突出したステム5
bの先端に蓋体の嵌合筒部37が嵌合するように被せ
て、蓋体によりステム5bを容器内に押し込んで噴射物
質を噴射せしめるようにしたので、噴射ガスと一緒にス
テム5bの開口部から勢い良く噴射される容器内の噴射
物質は蓋内の吸収材39に吸着されて、作業する人や周
辺部に付着して汚すこともない。
の円筒状胴部31の内周面に設けた噴射ヘッド部5のス
テム5aに嵌合する嵌合筒部37の先端部に噴射物の放
出通路となるスリット37aを形成したが、ガス等の噴
射物の放出通路は必ずしもスリット状に形成したもので
ある必要はなくて、噴射物で目詰まりしない程度の細孔
であっても良いし、また、その位置は嵌合筒部37の先
端部でなくて、他の適当な所に形成しても良い。更に、
蓋体の内面の適正な位置に、蓋内に詰める吸収材39を
係止できる程度の突起片38を設けておけば、ガス等の
噴射圧力を受けた吸収材が蓋から外れて脱落するのを防
ぐことができる。
部に噴射ヘッド部5を押し下げるための押圧片や天板部
の衝突片等を設けていないので、蓋体を嵌着したエアゾ
ール容器1を廃棄する時に、残留ガス等の内容物を噴射
させようとして蓋体の間に指先を挟むような危険もない
し、また、噴射ヘッド部5から噴射する内容物は蓋内に
詰められた吸収材によって吸着されて、ガスだけが蓋外
へ放出されるようにしたので、噴射した内容物が勢い良
く外部へ飛び散ることはないので、作業する人や周辺部
を汚す恐れはない。
円筒状胴部の下端内周面に、通常の使用時に容器本体の
巻き締め部に係合する係合部と廃棄する時に噴射ヘッド
部のステムに嵌合する嵌合筒部と噴射物の放出通路とな
るスリットや細孔を形成して、不用となったエアゾール
容器を廃棄する際には、蓋内に吸収材を詰めて前記ステ
ムに嵌合筒部を嵌合するように蓋体を容器本体に嵌着し
て、該蓋体を押圧してステムを押し込んで内容物を噴射
させて、噴射する内容物を吸収材で吸着するようにした
ので、内容物が飛び散って周辺の人や場所を汚したり、
作業する人に噴射したガスが直接に噴き付けられること
もなく、ガスだけを最後まで安全に、且つ、衛生的に放
出することができる。また、前記蓋体は、合成樹脂の射
出成形により容易に一体成形をすることができるような
構造にしてあるので、従来のものに比べて構造が簡単
で、且つ、安価に製造することができる。
す斜視図である。
常の状態を示す部分断面図である。
棄時の状態を示す部分断面図である。
容器の廃棄時の状態を示す部分断面図である。
ール容器(a)とその廃棄時の状態(b)とを示す部分
断面図である。
分断面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 円筒状に形成した胴部と該胴部の上端部
に天板部を連接してなるエアゾール容器の蓋体を、合成
樹脂の射出成形により容器本体に嵌着可能な一体構造に
成形したものに於いて、前記円筒状胴部の下端部の内周
面に容器本体の巻き締め部の環状突起に係合する係合部
を形成すると共に、前記係合部のすぐ上に噴射ヘッド部
のステムに嵌合可能な嵌合筒部を形成して、該嵌合筒部
に噴射物の排出路を形成してなることを特徴とする内容
物の排出に適したエアゾール容器の蓋体。 - 【請求項2】 前記排出路は、前記嵌合筒部の壁面に噴
射物が通過可能なスリットを設けて形成されてなること
を特徴とする請求項1に記載する内容物の排出に適した
エアゾール容器の蓋体。 - 【請求項3】 前記スリットは、前記嵌合筒部の先端開
口壁面の一部に形成されてなることを特徴とする請求項
2に記載する内容物の排出に適したエアゾール容器の蓋
体。 - 【請求項4】 前記排出路は、前記嵌合筒部の壁面に穿
孔した複数の開孔から形成されてなることを特徴とする
請求項1に記載する内容物の排出に適したエアゾール容
器の蓋体。 - 【請求項5】 前記係合部は、前記円筒状胴部の下端部
の内周面に複数の係合突起片を設けて形成されてなるこ
とを特徴とする請求項1に記載する内容物の排出に適し
たエアゾール容器の蓋体。 - 【請求項6】 前記蓋体の筒状胴部の下端部には、容器
本体のマウンティングカップの縁部に係合する係合凹部
が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5に記
載する内容物の排出に適したエアゾール容器の蓋体。 - 【請求項7】 前記蓋体の内周面には、蓋内に詰められ
た吸収材の抜け落ちを防止する係止片が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至5に記載するエアゾール
容器の蓋体。 - 【請求項8】 円筒状をした胴部と該胴部の上端部に天
板部を連接して形成したエアゾール容器の蓋体を、合成
樹脂の射出成形により一体構造に成形して容器本体に嵌
着可能となした蓋体に於いて、前記円筒状胴部の下端部
の内周面に容器本体の巻き締め部の環状突起に係合する
係合部を形成すると共に、前記係合部のすぐ上に噴射ヘ
ッド部のステムに嵌合可能な嵌合筒部を形成した蓋体を
嵌着してなるエアゾール容器を廃棄するに際して、前記
蓋体内に脱落しないように吸収材を充填した蓋体を、容
器本体の噴射ヘッド部の噴射ノズルを取り除いて突出し
たステムの先端に前記蓋体の嵌合筒部が嵌合するように
装着してから、該蓋体を押圧してエアゾール容器内の噴
射物質を全て噴射せしめると共に、噴射される噴射物質
を前記蓋体内の吸収材に吸収せしめてから廃棄すること
を特徴とするエアゾール容器の廃棄方法。 - 【請求項9】 前記吸収材は、前記蓋体の胴部内周面に
設けた係止片に係止して脱落しないように詰められてな
ることを特徴とする請求項8に記載するエアゾール容器
の廃棄方法。 - 【請求項10】 前記吸収材を充填した蓋体は、蓋体の
円筒状胴部の下端部に設けた切り欠き部がマウンティン
グカップの縁部に係合するようにステムの先端に嵌合筒
部が嵌合せしめることにより噴射物質を全て噴射させる
ことを特徴とする請求項8に記載するエアゾール容器の
廃棄方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34265299A JP2001158487A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | 内容物の排出に適したエアゾール容器の蓋体とそれを用いたエアゾール容器の廃棄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP34265299A JP2001158487A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | 内容物の排出に適したエアゾール容器の蓋体とそれを用いたエアゾール容器の廃棄方法 |
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ID=18355440
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34265299A Pending JP2001158487A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | 内容物の排出に適したエアゾール容器の蓋体とそれを用いたエアゾール容器の廃棄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001158487A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021017292A (ja) * | 2019-07-23 | 2021-02-15 | 東洋製罐株式会社 | 飛行体の吐出装置および液垂れ防止部材 |
JP2021017293A (ja) * | 2019-07-23 | 2021-02-15 | 東洋製罐株式会社 | 飛行体の吐出装置 |
US11897687B2 (en) | 2019-07-23 | 2024-02-13 | Toyo Seikan Co., Ltd. | Discharge apparatus for flying object, liquid dripping prevention member, and control method of discharge apparatus for flying object |
-
1999
- 1999-12-01 JP JP34265299A patent/JP2001158487A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021017292A (ja) * | 2019-07-23 | 2021-02-15 | 東洋製罐株式会社 | 飛行体の吐出装置および液垂れ防止部材 |
JP2021017293A (ja) * | 2019-07-23 | 2021-02-15 | 東洋製罐株式会社 | 飛行体の吐出装置 |
US11897687B2 (en) | 2019-07-23 | 2024-02-13 | Toyo Seikan Co., Ltd. | Discharge apparatus for flying object, liquid dripping prevention member, and control method of discharge apparatus for flying object |
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