JP2001130659A - エアゾール容器の蓋体 - Google Patents
エアゾール容器の蓋体Info
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Abstract
容器内に収容した噴射用の加圧ガスを、安全に、且つ、
連続して容易に抜き取るのに使用することが可能な便利
な蓋体を提供する。 【解決手段】 合成樹脂の射出成形により一体構造に成
形した略円筒状をした胴部31と該胴部に平坦な天板部
32を連接してなるエアゾール容器本体2に嵌着する蓋
体3に於いて、該蓋体の円筒胴部31下端の内周面には
容器本体の巻き締め部2aに係合可能な係合凹部36
a,36bを上下二段に設けると共に該係合凹部の中間
部にミシン目等の破断線37を設けて、前記破断線によ
り胴部の下段部分の係合凹部を切除可能に形成し、ま
た、蓋体3には天板部32の裏面に噴射ヘッド部5を押
圧すると共に噴射ノズル5aからの噴射物を受け止める
ための突起体34と排出溝38を設けて、エアゾール容
器の本体に着脱自在な蓋体を形成する。
Description
頭部に被せた蓋体に係わるもので、特に、エアゾール容
器内に収容した噴射用の加圧ガスを、安全に、且つ、連
続して容易に抜き取るのに使用することが可能な便利な
蓋体に関するものである。
は、整髪剤や芳香剤、殺虫剤その他の薬剤、防錆その他
の洗浄剤あるいはラッカーその他の塗料等を霧状に噴霧
して使用するのに広くに用いられているが、この種のエ
アゾール容器には、前記薬剤や塗料等の有効成分やこれ
らの成分を溶かした溶剤と共に、これら薬剤や溶剤を容
器から霧状にして噴射させるための加圧ガスが内容物と
して充填されている。そして、前記したエアゾール容器
は、有効成分が使用済み、あるいは、不用になって廃棄
される際には、容器の内部には噴射用の加圧ガスや溶剤
が気化した気体等がまだ残留していることが多々あっ
て、これら可燃性のガスが残留したままの状態でエアゾ
ール容器が、焼却処分に付されて爆発事故が発生するこ
ともしばしば見られるし、また、残留している内容物は
必ずしも無害であるとは限らないので、これらのエアゾ
ール容器が廃棄される際には、ガス等の内容物は抜き取
られてから廃棄されることが強く望まれる。
いは、不用となったエアゾール容器を廃棄するに際し
て、容器本体内に残留しているガスや有効成分等を抜き
取ってから廃棄するようにした方法として、従来から一
般に広く採用されてきた内容物の抜き取り手段として
は、釘やドリル等を用いてエアゾール容器の胴壁に穿孔
する人手による方法、または、特別な穿孔器具を用いて
容器本体からガスや有効成分を噴出させて抜き取る方法
が知られている。
されるガス等の内容物が穿孔した人に直接に降りかかっ
たりするので、安全性や衛生上の点から問題があり、更
には、ガスと一緒に噴出して塗料などの内容物が、周囲
の人や場所を汚す恐れがある等の問題もある。また、後
者の穿孔器具を用いる方法は、そのための特別な穿孔器
具を用意しなければならず、そのためには器具を設置す
る場所が必要になると同時に、その設備費もかかる等の
点から、一般家庭や個人向きではなかった。
た、誰でもがエアゾール容器内に残留する加圧ガスや成
分物質を簡単に抜き取ることができる方法はないかと、
色々と研究が重ねられた結果、特開平10−53289
号公報に見るように、エアゾール容器に被せる蓋体にス
テムを押し下げる機能を備えておいて、該蓋体によりス
テムを押し下げてガス等を抜くようにしたものが提案さ
れている。上記発明の蓋体は、図7(a)に示すよう
に、円筒状をした胴部51と該円筒胴部に連設した天板
52からなる蓋体50を、エアゾール容器のステム等の
噴射ヘッド部41が突出した容器本体2Aの巻き締め部
3aに着脱自在に嵌着するように形成したものに於い
て、前記蓋体50の天板部52の中央部分を蓋体の内側
に向けて段階状に窪ますと共に、マウンティングカップ
40のかしめ部42に嵌合可能な凹部53を形成して、
該凹部の中心部にエアゾール容器のステムまたはノズル
部41が係合する小径の筒状突出部53aを形成すると
共に、該筒状突出部53aの底部近傍にはノズル部から
噴射されるガス等を放出する小孔53bを設けた構造に
したものである。
を嵌着して構成されたエアゾール容器に於いては、容器
本体2A内に残留するガス等の内容物を放出せしめるに
際しては、前記蓋体50を一度外してから、図7(b)
に見るように、該蓋体を逆向きにして再びヘッド部51
に被せて押し込むと、前記蓋体の凹部53の周縁部に設
けた係合部53cが前記マウンティングカップ40のか
しめ部42に係合して固定されると同時に、前記ヘッド
部41が蓋体50の筒状突出部53a内に係合されて、
該ヘッド部41のステムが下方へ押し下げられて噴射状
態に保持されるように構成されているので、蓋体50を
容器本体2Aから分離しない限り容器内のガスは放出が
続けられるようになっている。
するエアゾール容器は、容器内に残留する内容物を抜取
るに際して、蓋体をエアゾール容器から一旦取り外して
から、再び逆さまの姿勢にして装着し直さなければなら
ない煩わしさがあり、また、抜取り作業を行う時には、
エアゾール容器の頭部に装着した蓋体が上向きに開口し
た状態にあるので、容器内に残留しているガスが塗料な
どの充填物質を伴って噴出した場合には、噴出した内容
物が上方に飛び散って、周囲の人や場所を汚す恐れがあ
る。
器本体から手を放したままにしても、容器内に残留した
ガス等の内容物が完全に抜けるようにしたことを第一の
目的にしたものであるから、そのためには蓋体の天板部
分に設けた凹凸部の形状が複雑な構造になっている。従
って、このような構造をした蓋体を、合成樹脂の射出成
形により一体構造に成形しようとするれば、そのための
成形金型の構造は複雑なものとなり、蓋体の製造原価を
高くする原因にもなっている。
ス等の内容物を容易に放出することができて、構造も簡
単で、且つ、安価に製造可能な蓋体を備えたエアゾール
容器として、登録実用新案公報第3056237号に記
載するような構造の蓋体に嵌着したエアゾール容器が提
案されている。上記の考案は、図8に示すように、合成
樹脂の射出成形により一体成形した蓋体60をエアゾー
ル容器の本体2Bに被着したものであるが、この蓋体6
0は、円筒状の胴部61と該胴部の上端部に連設する傾
斜した天板部62とからなり、前記円筒部の下端部には
容器本体の巻き締め部3bに係合可能な係合部61aが
形成され、また、前記天板部62には指先で押圧する押
圧片63が内側へ押し込み可能にヒンジ63a部により
結合して設けられている。
エアゾール容器に於いては、エアゾール容器が使用済
み、あるいは、不用になって廃棄する際には、蓋体60
が嵌着されたままの状態でエアゾール容器を片手に持っ
て、もう一方の手の指先で蓋体の天板部62の押圧片6
3を押圧すると、押圧片は破断されてヒンジ部を中心に
して蓋内に押し込まれる。そして、押し込まれた前記押
圧片63は、エアゾール容器の噴射ヘッド部3cを押圧
してステムを押し下げるので、エアゾール容器内に残留
する加圧ガスや塗料その他の成分である内容物が噴射ヘ
ッド部3cから噴射される。
噴射する噴射物は、図6に示すように、蓋体60内部に
噴射されて閉じ込められるので、噴射物が直接外部に飛
び散って周辺を汚すことはなくて、また、噴射されるガ
ス等の内容物は蓋体60の内壁面に当たってから、押圧
片63の破断開口部より外部に放出されるので、噴射す
る内容物が作業する人や周囲の人に強く噴き付けられる
恐れはない。しかし、上記考案に於いては、押圧片63
は噴射ヘッドを押し下げた噴射位置に止めておきがてき
ないので、押圧片から指先を離すと、押圧片は噴射ヘッ
ド部により押し上げられて元の位置に復帰して、噴射作
用が停止するので、内容物を全て自動的に排出すること
ができないという欠点があった。
本来の使用目的に合わせて通常使用する時には、蓋体を
噴射ヘッド部を保護するように装着しておいて、エアゾ
ール容器を廃棄する時には、蓋体で噴射ヘッド部を押し
下げて、容器内に残留する加圧ガス等の内容物を自動的
に安全で、且つ、簡単に排出可能に改良されたものが種
々提案されており、本願発明もその改良した発明の一つ
である。
うな種々の問題点を改良して発明されたものであり、エ
アゾール容器の頭部に着脱自在に装着する蓋体を、通常
時には噴射ヘッド部を保護するために嵌着されて、ま
た、廃棄時には容器本体に被せた状態で噴射ヘッドを押
圧するように嵌着されて、エアゾール容器内の内容物を
簡単に且つ安全に連続して放出可能な構造に形成すると
共に該蓋体を合成樹脂の射出成形により一体構造に成形
することにより、従来の蓋体に比べて、構造が極めて簡
単で、且つ、使い易くて、安価なエアゾール容器の蓋体
を提供することを目的とする。
の射出成形により一体構造に成形した略円筒状をした胴
部と該胴部の上端部に平坦な天板部を連接してなるエア
ゾール容器本体の頭部に嵌着する蓋体に於いて、該蓋体
の円筒胴部下端の内周面には容器本体の巻き締め部に係
合可能な係合凹部を上下二段に設けると共に該係合凹部
の中間部にミシン目等の破断線を設けて、前記破断線に
より胴部の下段部分の係合凹部を切除可能に形成し、ま
た、蓋体の天板部の裏面には噴射ヘッド部を押圧すると
共に噴射ノズルからの噴射物を受け止めるための突起体
を設けて、エアゾール容器の本体に着脱自在な蓋体を構
成する。
前記下段部分の係合凹部にエアゾール容器本体の頭部に
嵌着して噴射ヘッド部を保護するようにして、また、廃
棄する時には下段部分の係合凹部を切除して、上段部分
の係合凹部にエアゾール容器本体の頭部を嵌着して、前
記突起体の押圧部で噴射ヘッド部を押し下げて容器内の
内容物を放出すると共に、ヘッド部を押し下げた位置で
噴射状態に保持するようにして、エアゾール容器に着脱
可能な蓋体を構成する。
部5を保護する蓋体3を、円筒状をした胴部31と該胴
部の上端部を塞ぐように連設した平坦な天板部32とか
ら形成したものに於いて、前記円筒状胴部31の下端に
は、容器本体2の上端部に形成された環状の凸状をした
巻き締め部2aに係合する係合凹部36を通常時の係合
部36aと廃棄時の係合部36bとの上下二段に形成し
て、両係合凹部の間にはミシン目その他の破断線37を
刻設して、前記下段部分の係合部36aを切除可能にす
ると共に、前記上段部分の係合部36bには噴射ガス通
路となる縦方向の溝を設けて蓋体の筒状胴部となして、
更に、前記天板部32の裏面には噴射ヘッド部を押圧す
ると共に噴射物を受け止めるための突状片34を垂設し
て蓋体の天板部となして、エアゾール容器の本体に着脱
可能で、且つ、噴射ヘッド部を押圧可能にしたエアゾー
ル容器の蓋体3を構成する。
脂の射出成形により一体構造に成形して、該蓋体3を噴
射物質と加圧した噴射ガスとを封入してなる容器本体2
の頭部に嵌着して本願発明のエアゾール容器1が構成さ
れる。このような構成を有するエアゾール容器1を使用
済または不用になって廃棄する際には、前記蓋体3を容
器本体2から外して、該蓋体の円筒胴部31の下端部に
設けた係合部36aの耳片36cを指先で強く引っ張っ
て係合部36aを切除して、高さが低くなった蓋体3を
再び容器本体に被せて押し込んで嵌着する。
板部32に設けた突状片34の押圧部分が噴射ヘッド5
の押圧部(レバー)5bに接して、噴射ヘッド部5を容
器本体内に押し込むので、容器内に残留するガス等の内
容物は噴射ノズル5aから噴射せしめられると共に、突
条片34の押圧部が噴射ヘッド5のレバー5b部分を押
圧したままで噴射状態に維持されるので、容器内が空に
なるまで噴射が続けられる。
のエアゾール容器1は、噴射ヘッド部5の周囲及び上部
が蓋体3の胴部31と天板32とによって覆われていて
噴射ノズル5aから噴射される噴射物質は蓋体3の内部
に閉じ込められるので、噴射ヘッド部からの噴射物が直
接に外部へ飛び散って放出作業をした人や周囲の人ある
いは周辺部が汚れることはない。
施例に基づいて、図面を参照しつつ説明する。通常使用
されているエアゾール容器の一般的な構造としては、図
1に概略を示したように、金属板に板金加工を施して筒
状をした胴壁部と凹曲面をした底壁部とからなる容器本
体2を一体構造に成形して、該容器本体の上部開口端部
に、ステム等からなる噴射ヘッド部5を備えた開口密閉
蓋部4を巻締め加工により強固に接合した金属密封容器
で構成されており、前記巻締め加工部分2aは丸みを帯
びた突起部が環状に形成されて、エアゾール容器が噴射
可能になっている。そして、このようなエアゾール容器
の容器本体2の上端部の開口密閉蓋部4の中央に設けら
れた噴射ヘッド部5は、容器内に充填された内容物を噴
射するために上下動可能に突設するステムの先端部に適
正な形状をした噴射ノズルが嵌着されて噴射ヘッド5を
形成したものである。
は、前記噴射ヘッド部5を押圧してステムが容器内に押
し込まれるように操作されると、容器本体2内の内容物
が噴射ヘッド部5のノズル5aから噴射され、また、噴
射ヘッド部の押圧操作が解除されると、ステムが元の位
置に復帰して内容物の噴射が止まるようになっいるの
で、通常は、図1に示すように、エアゾール容器本体2
の頭部には筒状をした蓋体3が被せられて、前記噴射ヘ
ッド5を保護するように覆っている。
するための本願発明の蓋体は、図2に示したように、円
筒状をした胴部31の上端部に平板状の天板32を連接
して蓋体3を形成して、前記天板部の内面には、図3に
示したように、エアゾール容器の噴射ヘッド部5を押圧
可能にした突起片34を設けた独特な構造に形成すると
共に、該蓋体3の円筒状胴部31の先端部には、容器本
体2の巻き締め部2aの環状突起に係合する係合凹部3
6を二段階状に設けて容器本体に着脱可能にした独特な
蓋体に形成して、該蓋体を前記エアゾール容器の本体2
の頭部に嵌着せしめることにより、噴射ヘッド部5を保
護したり、押圧したりすることを可能にしたエアゾール
容器1に構成したものである。
蓋体3の具体的な構造は、図4に示すように、円筒状に
形成した胴部31と、該胴部の上端部に平板状の天板3
2を連接した蓋体3に於いて、前記円筒状胴部31の下
端部の内周面に設けた容器本体2の巻き締め部2aに係
合せしめる係合凹部36を、通常使用する際に係合させ
る下段(先端)部の係合凹部36aと廃棄する際に係合
させる上段(内寄り)部の係合凹部36bとの上下二段
に周設して、エアゾール容器の容器本体2の頭部に着脱
可能な蓋体3に形成したものである。
部31の前記両係合凹部の間には、図2及び図3に示す
ように、ミシン目その他の破断線37が周設して、下段
部の係合凹部36aを必要に応じて切除可能に形成する
と共に、前記上段部の係合凹部36bの内面には、加圧
ガス等を排出するための排出溝38を縦方向に形成し
て、更に、天板部32の裏面には、図3に示すように、
筒状をした突起体34が形成されている。そして、該筒
状突起体34は、図5に示すように、下端部分が容器本
体2の噴射ヘッド5の頭部レバーを下方へ押圧する押圧
部34bと、噴射ノズルからの噴射物を受け止めるのに
適した衝突部34aとの機能を備えており、このような
構造をした蓋体3を合成樹脂の射出成形により一体構造
に成形することにより、本願発明の独特な蓋体3が構成
される。
着したエアゾール容器が、塗装用や洗浄用として使用さ
れる場合、通常の時には、図1及び図4に示すように、
蓋体3はエアゾール容器1の噴射ヘッド部5を覆って保
護するように被せられており、蓋体の胴部31の先端
(下段)に設けた係合凹部36aが巻き締め部2aに係
合するように嵌着されているので、該蓋体3の天板部分
32の裏面に設けられた前記押圧部34bと衝突部34
aは、図4に示すように、噴射ヘッド部5の上部の対向
した位置に離れた状態に位置しており、エアゾール容器
1の噴射ヘッド部5のノズルから内容物が噴射されるこ
とはない。
は不用となって廃棄される場合には、上記した蓋体3は
胴部先端の係合凹部36aを破断線37で切除してから
容器本体に被せられて、図5に示したように、胴部内寄
り(上段)の係合凹部36bが巻き締め部2aに係合す
るように嵌着されるので、蓋体の天板部32の裏面に形
成した突起体34の押圧部が噴射ヘッド部5のレバー部
を押圧した状態になり、噴射ヘッド部5のノズルから内
容物が噴射されるようになっいる。
有するエアゾール容器1を廃棄しようとする時には、蓋
体3を容器本体2から外して片手に持って、胴部の下段
の係合凹部36aの一部に設けた切り取り耳片36cを
他方の手の指先に持って強く引っ張ると、下段の係合凹
部36aは簡単に切断線部分で千切れて切除されるの
で、蓋体3は短くなったものになる。このようにして筒
状の胴部が短くなった蓋体3を、エアゾール容器1に噴
射ヘッド部5を覆うように被せて嵌着せしめるように押
圧すると、図5に示すように、蓋体3の胴部上段の係合
凹部36bが容器本体2の巻き締め部2aに係合して嵌
着されて、蓋体3の天板部32の裏面に設けられた押圧
部34bが噴射ヘッド部5のレバー部分5bに当接して
噴射ヘッド部を押し下げて、噴射ヘッド部5のノズルを
噴射位置に保持する。
噴射ヘッド部5は、該ヘッド部の下端に接続したステム
を容器内に押し込んだ状態になる結果、エアゾール容器
1内に収容されていた加圧ガスや噴射物質等は、ステム
の噴射路を通って噴射ヘッド部5のノズル5aの先端か
ら矢印のように勢い良く噴射される。そして、ノズル5
aから噴射されたガス等の噴射物は、蓋3の突起体34
の衝突部34aや天板部32、胴部31の内面に当たっ
て勢いが弱められて蓋内に充満してから、ガスのみが筒
状の胴部31の係合凹部36bに形成した排出溝38か
ら緩やかに外部へ放出され続けることになる。
噴射ヘッド部5のノズル5aから勢い良く噴出して、噴
射物が飛び散って周辺の人や場所を汚したり、作業する
人に噴射したガスが直接に強く噴き付けられて、吸い込
んだりする恐れもない。そして、容器本体2内のガスだ
けを抜き取りたい場合には、上記したように噴射状態に
した蓋体3をエアゾール容器1に装着したままの状態に
して、エアゾール容器1を倒立した状態の姿勢にしてお
けば、容器内のガスだけを自動的に最後まで完全に放出
することができる。
胴部31に設けた係合凹部36の一部を切除可能にした
蓋体3に於いて、前記係合凹部36の下段の係合凹部3
6a部分を切除した蓋体を容器本体2の頭部に嵌着せし
めて、天板部32の裏面に設けた筒状をした突起体34
の押圧部34bで噴射ヘッド部5のレバー状の突出部を
押圧するようにしたものであったが、本願発明に於いて
は、噴射ヘッド部5を押圧してステムを容器本体2内に
押し込むための突起体34を、必ずしも円筒状に形成し
たものである必要はない。
突起体34は、図6に示したように、円筒壁の一部から
なるやや大きめの衝突片34eと、小さめの押圧片34
fとからなる湾曲片とを、噴射ヘッド部5を中心として
対称位置に向かい合わせに設けた構造にしてもよいし、
また、湾曲片に代えて平板状に形成した衝突片と押圧片
とを噴射ヘッド部5を挟んで平行に設けた構造にしても
よい。そして、上記突起体34の衝突片と押圧片との先
端部は、水平面に揃った構造であってもよいし、衝突片
をやや長く形成した不揃いの構造をしたものであっても
よいし、また、ガスを放出するための排出溝38に代え
て、天板部の適当な位置に排出孔を設けてもよい。
着したエアゾール容器1は、残留ガス等の内容物を放出
する際に、噴射ヘッド部5を押し下げる押圧片と天板部
や衝突片との間に指先が挟まれるような危険もないし、
また、噴射ヘッド部5から噴射するガス等は、一旦は蓋
内に閉じ込められてから蓋外へ出るようにしたので、噴
射した内容物が蓋体の開口部から勢い良く外部へ飛び散
ることもなくて、天板部には排出孔が形成されていない
ので、作業する人が放出されるガスを吸い込む恐れもな
い。
天板部に噴射ヘッドを押圧する押圧部と噴射物の衝突部
とを垂設した蓋体の筒状胴部の下端内周面に、容器本体
の巻き締め部に通常の使用時に係合する係合凹部と廃棄
時に係合する係合凹部とを二段階状に設けると共に、両
係合凹部の間にミシン目その他の切断線を設けて通常時
の係合凹部を切除可能にしておいて、不用となったエア
ゾール容器を廃棄する際には、通常時の係合凹部を切除
してから蓋体を廃棄時の係合凹部で容器本体に係合させ
て、前記押圧部により噴射ヘッドを押し下げて噴射状態
を維持するようにしたので、内容物を自動的に最後まで
完全に放出することができる。
射物は天板部に垂設した衝突壁で受け止められて、一旦
蓋内に閉じ込められた後に天板部に設けた排出孔から蓋
の外側へ放出されるので、噴射した内容物が蓋体の開口
部から勢い良く外部へ飛び散ることもなく、内容物が飛
び散って周辺の人や場所を汚したり、作業する人に噴射
したガスが直接に噴き付けられることもなく、安全に、
且つ、衛生的に放出することができる。そして、蓋体を
合成樹脂の射出成形により容易に一体成形をすることが
できるような構造にしたので、従来のものに比べて構造
が簡単で、且つ、安価に製造することができる。
す斜視図である。
常の状態を示す部分断面図である。
棄時の状態を示す部分断面図である。
(b)その廃棄時の状態を示す部分断面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 円筒状に形成した胴部と該胴部の上端部
に水平な天板部を連接して設けたエアゾール容器の蓋体
を、合成樹脂の射出成形により一体成形したものであっ
て、前記円筒状胴部の下端部の内周面に設ける容器本体
の巻き締め部の環状突起に着脱自在に係合する係合凹部
を、通常時の係合凹部と廃棄時の係合凹部の上下二段に
形成すると共に、両係合凹部の間に切断線を設けて通常
時に係合する下段部分の係合凹部を切除可能に形成し
て、また、前記天板部の裏面には噴射ヘッド部を押圧す
る機能と噴射ヘッド部のノズルから噴射する噴射物を受
け止める機能を有する突起体を垂設して容器内容物質を
噴出可能に形成してなることを特徴とするエアゾール容
器の蓋体。 - 【請求項2】 前記蓋体は、円筒状胴部の下端部に形成
した通常時に係合する下段の係合凹部の一部に破断用の
耳部が設けられてなることを特徴とする請求項1に記載
するエアゾール容器の蓋体。 - 【請求項3】 前記蓋体は、円筒状胴部の下端部に形成
した通常時の係合凹部を切除して、廃棄時に係合する係
合凹部が容器本体の巻き締め部に嵌着できるようにして
なることを特徴とする請求項1に記載するエアゾール容
器の蓋体。 - 【請求項4】 前記蓋体は、円筒状胴部に形成した廃棄
時に容器本体の巻き締め部に係合する係合凹部の表面に
縦方向の溝が設けられて、噴出ガスを縦溝から外部へ排
出可能に形成してなることを特徴とする請求項1に記載
するエアゾール容器の蓋体。 - 【請求項5】 前記蓋体の天板部に垂設された突起体
は、噴射ヘッドの押圧部と噴射物質の衝突部とを一体に
成形した筒状片が噴射ヘッドを中心とした蓋体胴部と同
心状に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載
するエアゾール容器の蓋体。 - 【請求項6】 前記蓋体の天板部に垂設された突起体
は、噴射ヘッドの押圧部と噴射物質の衝突部とを別体に
成形した筒状の湾曲片を噴射ヘッドを中心とした対称位
置に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載す
るエアゾール容器の蓋体。 - 【請求項7】 前記蓋体の天板部に垂設された突起体
は、噴射ヘッドの押圧部と噴射物質の衝突部とを別体に
成形した平な板状片を噴射ヘッド部を挟んで平行に形成
されてなることを特徴とする請求項1に記載するエアゾ
ール容器の蓋体。 - 【請求項8】 前記蓋体は、円筒状胴部の下端部に形成
した通常使用時の係合凹部が切除されて、廃棄時の係合
凹部を容器本体の巻き締め部に嵌着して、天板部に垂設
した突起体の押圧部が噴射ヘッド部を押し下げて、噴射
ヘッド部を噴射位置に保持するようにしたことを特徴と
する請求項1ないし2に記載するエアゾール容器の蓋
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31044599A JP2001130659A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | エアゾール容器の蓋体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31044599A JP2001130659A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | エアゾール容器の蓋体 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=18005343
Family Applications (1)
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JP31044599A Ceased JP2001130659A (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | エアゾール容器の蓋体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001130659A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007145411A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | エアゾール式液噴出器 |
JP2007153341A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | エアゾール容器用オーバーキャップ |
JP2007204091A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | エアゾール容器用オーバーキャップ |
JP2008265801A (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | エアゾール容器 |
-
1999
- 1999-10-29 JP JP31044599A patent/JP2001130659A/ja not_active Ceased
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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