JP4062837B2 - エアーゾール容器の内容物を排出する方法とその容器の蓋体 - Google Patents

エアーゾール容器の内容物を排出する方法とその容器の蓋体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアゾール容器の頭部に被せた蓋体に係わるもので、特に、エアゾール容器内に収容した噴射用の加圧ガスを、安全に、且つ、連続して容易に抜き取るのに使用することが可能な便利な蓋体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用されているエアゾール容器は、整髪剤や芳香剤、殺虫剤その他の薬剤、防錆その他の洗浄剤あるいはラッカーその他の塗料等を霧状に噴霧して使用するのに広くに用いられているが、この種のエアゾール容器には、前記薬剤や塗料等の有効成分やこれらの成分を溶かした溶剤と共に、これら薬剤や溶剤を容器から霧状にして噴射させるための加圧ガスが内容物として充填されている。
そして、前記したエアゾール容器は、有効成分が使用済み、あるいは、不用になって廃棄される際には、容器の内部には噴射用の加圧ガスや溶剤が気化した気体等がまだ残留していることが多々あって、これら可燃性のガスが残留したままの状態でエアゾール容器が、焼却処分に付されて爆発事故が発生することもしばしば見られるし、また、残留している内容物は必ずしも無害であるとは限らないので、これらのエアゾール容器が廃棄される際には、ガス等の内容物は抜き取られてから廃棄されることが強く望まれる。
【0003】
このような要望に従って、使用済み、あるいは、不用となったエアゾール容器を廃棄するに際して、容器本体内に残留しているガスや有効成分等を抜き取ってから廃棄するようにした方法として、従来から一般に広く採用されてきた内容物の抜き取り手段としては、釘やドリル等を用いてエアゾール容器の胴壁に穿孔する人手による方法、または、特別な穿孔器具を用いて容器本体からガスや有効成分を噴出させて抜き取る方法が知られている。
【0004】
しかし、前者の釘等を用いる方法は、放出されるガス等の内容物が穿孔した人に直接に降りかかったりするので、安全性や衛生上の点から問題があり、更には、ガスと一緒に噴出して塗料などの内容物が、周囲の人や場所を汚す恐れがある等の問題もある。
また、後者の穿孔器具を用いる方法は、そのための特別な穿孔器具を用意しなければならず、そのためには器具を設置する場所が必要になると同時に、その設備費もかかる等の点から、一般家庭や個人向きではなかった。
【0005】
そこで、上記のような不具合な点をなくした、誰でもがエアゾール容器内に残留する加圧ガスや成分物質を簡単に抜き取ることができる方法はないかと、色々と研究が重ねられた結果、特開平10−53289号公報に見るように、エアゾール容器に被せる蓋体にステムを押し下げる機能を備えておいて、該蓋体によりステムを押し下げてガス等を抜くようにしたものが提案されている。
上記発明の蓋体は、図7(a)に示すように、円筒状をした胴部51と該円筒胴部に連設した天板52からなる蓋体50を、エアゾール容器のステム等の噴射ヘッド部41が突出した容器本体2Aの巻き締め部3aに着脱自在に嵌着するように形成したものに於いて、前記蓋体50の天板部52の中央部分を蓋体の内側に向けて段階状に窪ますと共に、マウンティングカップ40のかしめ部42に嵌合可能な凹部53を形成して、該凹部の中心部にエアゾール容器のステムまたはノズル部41が係合する小径の筒状突出部53aを形成すると共に、該筒状突出部53aの底部近傍にはノズル部から噴射されるガス等を放出する小孔53bを設けた構造にしたものである。
【0006】
そして、上記のような構造をした蓋体50を嵌着して構成されたエアゾール容器に於いては、容器本体2A内に残留するガス等の内容物を放出せしめるに際しては、前記蓋体50を一度外してから、図7(b)に見るように、該蓋体を逆向きにして再びヘッド部51に被せて押し込むと、前記蓋体の凹部53の周縁部に設けた係合部53cが前記マウンティングカップ40のかしめ部42に係合して固定されると同時に、前記ヘッド部41が蓋体50の筒状突出部53a内に係合されて、該ヘッド部41のステムが下方へ押し下げられて噴射状態に保持されるように構成されているので、蓋体50を容器本体2Aから分離しない限り容器内のガスは放出が続けられるようになっている。
【0007】
しかし、上記のような構造をした蓋体を有するエアゾール容器は、容器内に残留する内容物を抜取るに際して、蓋体をエアゾール容器から一旦取り外してから、再び逆さまの姿勢にして装着し直さなければならない煩わしさがあり、また、抜取り作業を行う時には、エアゾール容器の頭部に装着した蓋体が上向きに開口した状態にあるので、容器内に残留しているガスが塗料などの充填物質を伴って噴出した場合には、噴出した内容物が上方に飛び散って、周囲の人や場所を汚す恐れがある。
【0008】
また、上記した発明は、噴射に状態ある容器本体から手を放したままにしても、容器内に残留したガス等の内容物が完全に抜けるようにしたことを第一の目的にしたものであるから、そのためには蓋体の天板部分に設けた凹凸部の形状が複雑な構造になっている。
従って、このような構造をした蓋体を、合成樹脂の射出成形により一体構造に成形しようとするれば、そのための成形金型の構造は複雑なものとなり、蓋体の製造原価を高くする原因にもなっている。
【0009】
そこで、このような問題点を解消して、ガス等の内容物を容易に放出することができて、構造も簡単で、且つ、安価に製造可能な蓋体を備えたエアゾール容器として、登録実用新案公報第3056237号に記載するような構造の蓋体に嵌着したエアゾール容器が提案されている。
上記の考案は、図6に示すように、合成樹脂の射出成形により一体成形した蓋体60をエアゾール容器の本体2Bに被着したものであるが、この蓋体60は、円筒状の胴部61と該胴部の上端部に連設する傾斜した天板部62とからなり、前記円筒部の下端部には容器本体の巻き締め部3bに係合可能な係合部61aが形成され、また、前記天板部62には指先で押圧する押圧片63が内側へ押し込み可能にヒンジ63a部により結合して設けられている。
【0010】
このような構造をした蓋体60を嵌着したエアゾール容器に於いては、エアゾール容器が使用済み、あるいは、不用になって廃棄する際には、蓋体60が嵌着されたままの状態でエアゾール容器を片手に持って、もう一方の手の指先で蓋体の天板部62の押圧片63を押圧すると、押圧片は破断されてヒンジ部を中心にして蓋内に押し込まれる。
そして、押し込まれた前記押圧片63は、エアゾール容器の噴射ヘッド部3cを押圧してステムを押し下げるので、エアゾール容器内に残留する加圧ガスや塗料その他の成分である内容物が噴射ヘッド部3cから噴射される。
【0011】
このようにして噴射ヘッド部から勢い良く噴射する噴射物は、図6に示すように、蓋体60内部に噴射されて閉じ込められるので、噴射物が直接外部に飛び散って周辺を汚すことはなくて、また、噴射されるガス等の内容物は蓋体60の内壁面に当たってから、押圧片63の破断開口部より外部に放出されるので、噴射する内容物が作業する人や周囲の人に強く噴き付けられる恐れはない。
しかし、上記考案に於いては、押圧片63は噴射ヘッドを押し下げた噴射位置に止めておきがてきないので、押圧片から指先を離すと、押圧片は噴射ヘッド部により押し上げられて元の位置に復帰して、噴射作用が停止するので、内容物を全て自動的に排出することができないという欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような種々の問題になるような点を改善すべく創案されたものであり、エアゾール容器の本体頭部に着脱する蓋体を合成樹脂の射出成形により一体構造に成形すると共に、該蓋体を容器本体のヘッド部にノズルを保護するように被せたままの状態で、蓋体の天板部に設けた押圧片で噴射ヘッドを押圧することができるようにして、エアゾール容器内の内容物を容易に連続して自動的に放出可能にした蓋体を提供すると共に、従来の蓋体に比べて、構造が極めて簡単で、且つ、使い勝手も良好である安価に製造できるエアゾール容器の蓋体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願の発明は、合成樹脂の射出成形により一体構造に成形したエアゾール容器本体の頭部に嵌着する略円筒状をした蓋体に於いて、蓋体の円筒部下端の内周面には容器本体の巻き締め部に係合可能な係合凹部を上下二段に設けると共に該係合凹部の中間部にミシン目等の破断線を設けて、前記破断線により下段部分の係合凹部を切除可能となした蓋体胴部を形成して、また、蓋体の天板部の裏面には噴射ヘッド部を押圧するための押圧片を設けて、エアゾール容器の本体に着脱自在な蓋体を構成して、通常の使用時には前記下段部分の係合凹部にエアゾール容器本体の頭部を嵌着するようにして、廃棄時には下段部分の係合凹部を切除して、上段部分の係合凹部にエアゾール容器本体の頭部を嵌着することにより、前記押圧片が噴射ヘッド部を押し下げて容器内の内容物を放出すると共に、ヘッド部を押し下げた噴射位置に保持可能にしたエアゾール容器を構成する。
【0014】
【作用】
エアゾール容器の本体に被せて噴射ヘッド部を保護する蓋体を、円筒状をした胴部31と該胴部の上端部を塞ぐように連設した平坦な天板部32とから形成したものに於いて、前記円筒状胴部31の下端には、容器本体2の上端部に形成された環状の凸状をした巻き締め部2aに係合する係合凹部36を通常時の係合部36aと廃棄時の係合部36bとの上下二段階に形成すると共に、両係合凹部の間にはミシン目その他の破断線を刻設して、前記下段部の係合部36aを切除可能にしたエアゾール容器本体2に着脱可能な蓋体3の筒状胴部を形成して、更に、前記天板部32の中央部分には、噴射されるガス等の内容物を放出するための開孔を設けると共に、該天板部32の裏面には噴射ヘッド部を押圧するための押圧片を垂設した天板部を形成して、着脱自在で、且つ、噴射ヘッド部を押圧可能にしたエアゾール容器の蓋体を構成する。
【0015】
上記のような構造にした蓋体3を、合成樹脂の射出成形により一体構造に成形して、該蓋体3を噴射物質と加圧した噴射ガスとを封入してなる容器本体2の頭部に嵌着して本願発明のエアゾール容器1が構成される。
このような構成をしたエアゾール容器1が使用済または不用になって廃棄される際には、前記蓋体3を容器本体2から外して、該蓋体の円筒胴部31の下端部に設けた係合部36aの耳片を指先で強く引っ張って係合部36aを切除した後、再び該蓋体3を容器本体に被せて押し込んで嵌着する。
【0016】
上記のようにして嵌着された蓋体は、天板部の押圧片33が噴射ヘッド5の頭部5bに接して、噴射ヘッド部5を容器本体内に押し込んで、容器内に残留するガス等の内容物は噴射ノズル5aから噴射せしめられると共に、押圧片33の先端部が噴射ヘッド5の頭部5bに接したままの噴射状態に維持されるので、容器内が空になるまで噴射が続けられる。
【0017】
そして、上記のような構成にした本願発明のエアゾール容器1は、噴射ヘッド部5の周囲及び上部が蓋体3の胴部31と天板32とによって覆われているので、噴射ノズル5aから噴射された噴射物質は蓋体3の内部に閉じ込められて、外部へ直接飛び散ったりすることがないので、噴射ヘッド部からの噴射物で周囲の人や場所が汚れることはない。
【0018】
【実施例】
以下に、本願発明について、一つの最適な実施例に基づいて、図面を参照しつつ説明する。
通常広く使用されているエアゾール容器の一般的な構造としては、図1に概略を示すように、金属板を板金加工して筒状をした胴壁部と凹曲面をした底壁部とを一体に成形した容器本体2の胴部の上端部に、ステム等からなる噴射ヘッド部5が設けられた開口密閉蓋部4を巻締め加工により強固に接合した金属密封容器で構成されており、前記巻締め加工部分2aは丸みを帯びた突起部が環状に形成されている。
そして、このようなエアゾール容器の容器本体2の上端部の開口密閉蓋部4の中央に設けられたヘッド部5は、容器内に充填された内容物を噴射するために上下動可能に突設されたステムの先端部は適正な形状をした噴射ノズルが嵌着されて噴射ヘッド5を形成したものである。
【0019】
上記のような構造にしたエアゾール容器1は、前記噴射ヘッド5の上部を指先で押圧してステムが容器内に押し込まれるように操作されると、容器本体2内の内容物がノズル5aから噴射され、また、噴射ヘッド部の押圧操作が解除されると、ステムが元の位置に復帰して内容物の噴射が止まるようになっいるので、通常は容器本体の頭部には筒状をした蓋体が被せられて、前記噴射ヘッド5を保護するように覆っている。
【0020】
そこで、本願発明を構成するエアゾール容器に於いては、図1及び図2に示したように、円筒状をした胴部31の上端部に平板状の天板32を連接して蓋体を形成すると共に、該天板部にエアゾール容器の噴射ヘッド部5を押圧可能な突起体34を設けて独特な構造にした蓋体3を形成して、更に、前記蓋体3の円筒状胴部31の先端部には、容器本体の巻き締め部2aの環状突起に係合するための係合凹部36を設けて容器本体に着脱可能に形成して、該蓋体を前記容器本体2の頭部に嵌着して噴射ヘッド部5を保護するように嵌着してエアゾール容器1を構成するものである。
【0021】
即ち、本願発明で用いる独特な形状をした蓋体3の具体的な構造は、図4に示すように、円筒状に形成した胴部31と、該胴部の上端部に平板状の天板32を傾斜状に連接した蓋体3に於いて、前記円筒状胴部31の下端部の内周面に設ける容器本体2の上部に形成された巻き締め部2aに係合するための係合凹部36を、通常使用する際に係合させる下段(先端)部の係合凹部36aと廃棄する際に係合させる上段(内寄り)部の係合凹部36bとの上下二段階に周設することによりエアゾール容器の容器本体2の頭部に着脱可能な蓋体3を形成したものである。
【0022】
また、上記のような構造にした蓋体の筒状胴部31下端の両係合凹部の間には、下段部の係合凹部36aを必要に応じて切除可能にしたミシン目その他の破断線37が周設されており、更に、前記天板部32の適当な位置に、図に示すように、加圧ガス等を排出するための排出孔35を設けると共に傾斜した天板部32の裏面には筒状をした突起体34が形成されている。
そして、該筒状突起体34は、天板が傾斜した下方部分が容器本体2の噴射ヘッド5の頭部レバーを下方へ押圧するのに適した短めの押圧部34bに、また、上方部分が噴射流を受け止めるのに適した長めの衝突部34aになるように形成した独特な形状をした蓋体3を形成すると共に、該蓋体を合成樹脂の射出成形により一体構造に成形して本願発明の蓋体3を構成したものである。
【0023】
上記のような構造をした蓋体3を装着したエアゾール容器を、塗装や洗浄用として使用する際に通常の状態に於いては、図1及び図4に示すように、エアゾール容器1の噴射ヘッド部5を覆って保護するように蓋体3を被せて、蓋体の胴部31の先端(下段)に設けた係合凹部36aが巻き締め部2aに係合するように嵌着して使用されるので、該蓋体3の天板部分32の裏面に設けられた前記押圧部34bと衝突部34aは、図4に示すように、噴射ヘッド部5の上部の対向した位置に離れた状態にあるので、エアゾール容器1の噴射ヘッド部5から内容物が噴射されることはない。
そして、エアゾール容器1が使用済あるいは不用となって廃棄される際には、上記した蓋体3は胴部先端の係合凹部36aを破断線37で切除してから容器本体に被せられて、図5に示したように、胴部内寄り(上段)の係合凹部36bが巻き締め部2aに係合するように嵌着されるので、蓋体の天板部32の裏面に形成した突起体34の短い押圧部で噴射ヘッド部5のレバー部が押圧されて内容物が噴射されるようになっいる。
【0024】
そこで、上記のような構成にした蓋体3を有するエアゾール容器1を廃棄しようとする時には、蓋体3を容器本体2から外して片手に持って、胴部の下段の係合凹部36aの一部に設けた切り取り耳片36cを他方の手の指先に持って強く引っ張ると、下段の係合凹部36aは簡単に切断線部分から切断されて筒状の胴部31が短くなった蓋体3になる。
続いて、該筒状の胴部が短くなった蓋体3の天板部32に貼付されたシール部分6を剥がしてから、エアゾール容器1の頭部に噴射ヘッド部5を覆うように被せて押圧すると、図5に示すように、蓋体3の上段の係合凹部36bが容器本体2の巻き締め部2aに係合するように嵌着されて、天板部32の裏面に設けられた押圧部34bが噴射ヘッド部5のレバー部分5bに当接して噴射ヘッド部を押し下げて、噴射状態に保持する。
【0025】
このようにして押し下げられた噴射ヘッド部5は、該ヘッド部の下端に接続したステムを容器内に押し込むようになる結果、エアゾール容器1内に収容されていた加圧ガスや噴射物質等は、ステムの噴射路を通って噴射ヘッド部5のノズル5aの先端から矢印のように勢い良く噴射される。
そして、ノズル5aから噴射されたガス等の噴射物は、蓋3の突起体34の衝突部34aや天板部32、胴部31の内面に当たって勢いが弱められて蓋内に充満した後、天板部または側壁の適当な部分に穿孔した排出孔35からガスのみが緩やかに外部へ放出され続けることになる。
【0026】
従って、エアゾール容器1内の内容物が噴射ヘッド部5のノズル5aから勢い良く噴出して、噴射物が飛び散って周辺の人や場所を汚したり、作業する人に噴射したガスが直接に強く噴き付けられて、吸い込んだりする恐れもない。
また、容器本体2内のガスだけを抜き取りたい場合には、上記したように噴射状態にした蓋体3をエアゾール容器1に装着したままの状態にして、エアゾール容器1を倒立した状態の姿勢にしておけば、容器内のガスだけを自動的に最後まで完全に放出することができる。
【0027】
以上、最適な一つの実施例に基づいて説明した上記発明は、筒状胴部31に設けた係合凹部36の一部を切除可能にした蓋体3に於いて、前記係合凹部36の下段の係合凹部36a部分を切除した蓋体を容器本体2の頭部に嵌着せしめて、傾斜状をした天板部32の裏面に設けた筒状をした突起体34の押圧部34bで噴射ヘッド部5のレバー状の突出部を押圧するようにしたものであったが、本願発明は、噴射ヘッド部のステムを容器本体2内に押し込む突起体34を、必ずしも円筒状に形成したものである必要はない。
例えば、図3に示したように、傾斜状をした天板部32の裏面に設ける突起体34は、天板部32の上方部分に長い板状片からなる衝突片34eを下方部分に短い板状片からなる押圧片34fを平行状態に形成したものであっも良いし、また、前記板状片を直線状のもでなくて曲線状をしたものにして、それを向かい合わせた構造に形成したものでも良い。
そして、上記突起体34の先端部は、水平面に於いて一様に揃った構造をしているが、噴射ヘッド部の形状に合わせて多少は不揃いの構造をしたものであっても良い。
【0028】
上記のように形成した本願発明の蓋体を嵌着したエアゾール容器1は、残留ガス等の内容物を放出する際に、噴射ヘッド部5を押し下げる押圧片と天板部や衝突片との間に指先が挟まれるような危険もないし、また、噴射ヘッド部5から噴射するガス等は、一旦は蓋内に閉じ込められてから蓋外へ出るようにしたので、噴射した内容物が蓋体の開口部から勢い良く外部へ飛び散る恐れもない。
また、蓋体の天板部には、取扱い方法や内容物の説明、効能書き等を印刷したシール5を貼り付けておけば、天板部に設けられた排出孔が目隠しされると同時に、何かの拍子に不注意で噴射ヘッドの押圧部分が押圧されたとしても噴射物が外に放出されるようなこともないし、更に、天板部が傾斜していれば、陳列棚に置かれた商品の内容を記したシール面の表示が見や易いことにもなる。
【0029】
【発明の効果】
本願の発明は、エアゾール容器の蓋体の天板部に噴射ヘッドを押圧する押圧部と噴射物の衝突部とを垂設した蓋体の筒状胴部の下端内周面に、容器本体の巻き締め部に通常の使用時に係合する先端の係合凹部と廃棄時に係合する内寄りの係合凹部とを二段階状に設けると共に、両係合凹部の間にミシン目その他の切断線を設けて通常使用時の係合凹部を切除可能に形成しておいて、不用となったエアゾール容器を廃棄する際には、通常使用時の係合凹部を切除して廃棄時の係合凹部に係合させて、前記押圧部により噴射ヘッドを押し下げて噴射状態を維持するようにしたので、内容物を自動的に最後まで完全に放出することができる。
【0030】
また、噴射ヘッドのノズルから噴射する噴射物は天板部に垂設した衝突壁で受け止められて、一旦蓋内に閉じ込められた後に天板部に設けた排出孔から蓋外へ出るので、噴射した内容物が蓋体の開口部から勢い良く外部へ飛び散ることもなく、内容物が飛び散って周辺の人や場所を汚したり、作業する人に噴射したガスが直接に噴き付けられることもないので、安全に、且つ、衛生的に放出することができる。
そして、蓋体を合成樹脂の射出成形により一体成形できるような構造にしたので、従来のものに比べて構造が簡単で、且つ、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の蓋体を装着したエアゾール容器を示す斜視図である。
【図2】本願発明の蓋体の外観を示す斜視図である。
【図3】本願発明の蓋体の変形例を示す斜視図の切り欠き図である。
【図4】本願発明の蓋体を装着したエアゾール容器の通常の状態を示す部分断面図である。
【図5】本願発明の蓋体を装着したエアゾール容器の廃棄時の状態を示す部分断面図である。
【図6】本願発明の先行例を示す部分断面図である。
【図7】(a)従来の蓋体を装着した通常時のエアゾール容器と(b)その廃棄時の状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1. エアゾール容器
2. 容器本体
2a
3. 蓋体
4. 開口密閉蓋部
5b
5. 噴射ヘッド
6. シール
31 蓋体胴部
32 天板部
34 突起体
35 排出孔
36 係合凹部
36a下段係合凹部
36b上段係合凹部
36c耳片
37 破断線

Claims (5)

  1. 円筒状に形成した胴部と該胴部の上端部に天板部を傾斜状にして連接して設けたエアゾール容器の蓋体を合成樹脂の射出成形により一体成形したものであって、前記円筒状胴部の下端部の内周面に設けてなる容器本体の巻き締め部の環状突起に着脱自在に係合する係合凹部を、通常使用時に係合する係合凹部と廃棄時に係合する係合凹部との間に設けられた破断可能な切断線を介して連接する二段階状に形成せしめて、前記通常使用時の係合凹部を前記破断線で容易に切除可能となして、前記天板部には、その裏面の下方位置に噴射ヘッド部を押圧する短めの突起体からなる押圧部を、また、上方位置に噴射ヘッド部のノズルから噴射する噴射物を受け止める長めの突起体からなる衝突部を垂設すると共に、蓋体外壁部に噴射物が放出される排出孔を穿孔して内容物を噴出可能に形成してなることを特徴とするエアゾール容器の蓋体。
  2. 前記蓋体の天板部の裏面に垂設された押圧部と衝突部は、筒状をなして先端部が水平な突起体で形成されてなることを特徴とする請求項1に記載するエアゾール容器の蓋体。
  3. 前記蓋体の天板部の裏面に垂設された押圧部と衝突部は、噴射ヘッド部を挟んで平行状をなした板状片の突起体により形成されてなることを特徴とする請求項1に記載するエアゾール容器の蓋体。
  4. 前記蓋体は、円筒状胴部の下端部の内周面に設けてなる容器本体の巻き締め部に係合可能に形成されて、前記通常使用時の係合凹部の一部に破断用の耳部が設けられてなることを特徴とする請求項1に記載するエアゾール容器の蓋体。
  5. 前記蓋体は、円筒状胴部の先端部に形成されてなる前記通常使用時の係合凹部を切除して、前記廃棄時の係合凹部を容器本体の巻き綿め部に嵌着せしめると噴射ヘッドが押圧されて内容物連続噴射可能に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載するエアゾール容器の蓋体。
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