JP2001158085A - 印刷装置および印刷方法ならびに印刷装置の調整方法、更にそのためのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

印刷装置および印刷方法ならびに印刷装置の調整方法、更にそのためのプログラムを記録した記録媒体

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JP2001158085A
JP2001158085A JP34227499A JP34227499A JP2001158085A JP 2001158085 A JP2001158085 A JP 2001158085A JP 34227499 A JP34227499 A JP 34227499A JP 34227499 A JP34227499 A JP 34227499A JP 2001158085 A JP2001158085 A JP 2001158085A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体上に大きさの異なるドットを形成す
るバリアブルドットプリンタにおいては、各色ドットの
ばらつきによる記録媒体上での色表現のズレを補正する
ために、インクを吐出するノズル間で補正を行っても正
確に補正しきれない問題があった。 【解決手段】 印刷装置は所定の対応関係に基づいて、
ドットを形成すべき密度であるドット記録率を、原稿画
像の画素の階調値から各大きさのドット毎に求め、該ド
ット記録率を用いてドットの形成有無を判断している。
ドットのばらつきを補正する場合は、形成可能なドット
の大きさ毎にそれぞれの修正量を印刷装置に入力する。
印刷装置は、ドットの大きさ毎に受け取った修正量に基
づいて、所定の対応関係を修正する。このように、ドッ
トの大きさ毎に修正量を受け取り、それぞれの修正量に
基づいて対応関係を修正しているので、各大きさのドッ
トのばらつきを考慮して正確な補正をすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、記録媒体上に、
大きさの異なる2種類以上のドットを形成することによ
り、多階調の画像を印刷する技術に関し、詳しくは、記
録媒体上に形成されるドットの密度を調整する技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】カラープリンタは、通常、記録媒体上
に、シアン色・マゼンタ色・イエロ色の各色のドットを
形成することによって、幅広い自然色の画像を印刷して
いる。すなわち、単位面積あたりに形成されるドットの
個数を制御することによって、各色ドットを適切な密度
で分布させて、記録媒体上に幅広い自然色で表現された
画像を印刷している。
【0003】ドットを形成する方法には種々の方法があ
るが、例えばインクジェット方式と呼ばれる代表的な方
法では、小さなノズルからインク滴を吐出して、記録媒
体上にインクドットを形成している。インクのドットが
目立たない、いわゆる粒状感の良い画像を印刷するため
には、小さなドットを形成することが望ましく、そのた
めには小さなインク滴を吐出する必要があるので、イン
ク滴を吐出するノズルの内径はたいへん小さな値となっ
ている。
【0004】ノズルの製造上のばらつきがあると、吐出
されるインク滴の大きさはノズル間でばらつく。前述の
ようにノズル内径が小さいために製造ばらつきの影響は
大きく、インク滴が小さくなるほどインク滴の大きさに
対するばらつき量は相対的に大きく現れる。ところが、
インクジェット方式では、個々のノズルからは予め定ま
った色のインクが吐出されるので、インク滴の大きさが
ノズル間でばらつくと、記録媒体上に形成されるドット
の大きさも各色間でばらつくことになる。各色用のノズ
ル間でドットの大きさが異なると、単位面積当たりに形
成されるドットの数が正確でも、各色のドット密度が変
わってしまうため、記録媒体上に正確な色を表現するこ
とができなくなる。このように、製造ばらつきに起因し
て各色用ノズル間のドットの大きさが異なり、記録媒体
上に表現される色が不正確となる問題を回避するため
に、カラープリンタは、通常、形成するドットの個数を
各色用のノズル毎に補正している。すなわち、大きめの
ドットを形成する色のノズルについてはドット個数を少
なめに、小さめの色についてはドットを多めに形成する
ことによって、各色毎のドット密度が所定の値となるよ
うに補正を行う。
【0005】一方、最近では、記録媒体上に形成される
ドットの大きさを積極的に制御することによって、1ド
ット当たり多階調の表現を可能とする、いわゆるバリア
ブルドットプリンタが開発されている。例えば、インク
ジェット方式によりドットを形成する場合は、インクノ
ズルから吐出されるインク滴の大きさを制御することに
よって、形成されるドットの大きさを変更している。バ
リアブルドットプリンタは、表現しようとする画素の階
調値に応じて各種大きさのドットを使い分けることによ
って、印刷画像の階調表現を更に豊かなものとし、高画
質の印刷を可能としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バリアブルド
ットプリンタにおいては、製造上のばらつきに起因する
各色ドット間のばらつきを補正するために、ドットの形
成個数を各色用ノズル毎に補正しても、記録媒体上に正
確な色を表現することができないという問題があった。
すなわち、例えばインクジェット方式においては、イン
クノズルの製造ばらつきによって各色間に生じるドット
の大きさの違いを補正するために、各色用のノズル間で
ドットの形成個数を補正するだけでは、正確な色を印刷
することができないという問題があった。
【0007】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、バリアブルドッ
トプリンタにおいて、各色用のノズル間のドットばらつ
きを調整し、正確な色の表現を可能とする技術の提供を
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印
刷装置は、次の構成を採用した。すなわち、本発明の印
刷装置は、画像を構成する画素の階調値と、記録媒体上
にドットを形成すべき密度であるドット記録率とを、所
定の対応関係に基づいて対応付けることにより、形成可
能な各ドットのドット記録率を決定する記録率決定手段
を備え、該決定されたドット記録率に基づいて、前記各
ドットの大きさ毎にドットの形成有無を判断し、該判断
結果に基づいて各ドットを形成することによって、前記
記録媒体上に多階調の画像を印刷する印刷装置であっ
て、前記ドットの大きさ毎に前記対応関係の修正量を受
け取る修正量受取手段と、該受け取った修正量を用い
て、前記対応関係を修正する対応関係修正手段とを備え
ることを要旨とする。
【0009】また、上記印刷装置に対応する本発明の印
刷方法は、次の構成を採用した。すなわち、本発明の印
刷方法は、画像を構成する画素の階調値と、記録媒体上
にドットを形成すべき密度であるドット記録率とを、所
定の対応関係に基づいて対応付けることにより、形成可
能なドットの大きさ毎にドット記録率を求め、該求めら
れたドット記録率に基づいて、前記各ドットの大きさ毎
にドットの形成有無を判断し、該判断結果に基づいて各
ドットを形成することによって、前記記録媒体上に多階
調の画像を印刷する印刷方法であって、前記対応関係の
修正量を前記ドットの大きさ毎に受け取り、該受け取っ
た修正量を用いて、前記対応関係を修正することを要旨
とする。
【0010】更に、本発明の調整方法は次の構成を採用
した。すなわち、本発明の調整方法は、画像を構成する
画素の階調値と、記録媒体上にドットを形成すべき密度
であるドット記録率とを、所定の対応関係に基づいて対
応付けることにより、形成可能なドットの大きさ毎にド
ット記録率を求め、該求められたドット記録率に基づい
て、前記各ドットの大きさ毎にドットの形成有無を判断
し、該判断結果に基づいて各ドットを形成することによ
って、前記記録媒体上に多階調の画像を印刷する印刷装
置の調整方法であって、前記ドットの大きさ毎に前記対
応関係の修正量を受け取り、該受け取った修正量を用い
て、前記対応関係を修正することを要旨とする。
【0011】かかる印刷装置、印刷方法および調整方法
においては、記録媒体上に形成可能なドットの大きさ毎
に修正量を受け取って、階調値とドット記録率との対応
関係を修正する。画像を印刷する際には、修正済みの対
応関係を使用して、各大きさのドットについてドット形
成有無を判断する。このように、各大きさのドット毎に
受け取った修正量を用いて対応関係を修正し、該修正し
た対応関係に基づいて各大きさのドットを形成してい
る。従って、各色用のノズル間で生じるドットの大きさ
の違いを補正して正確な色を表現することが可能とな
る。
【0012】大きさの異なるドットを形成するバリアブ
ルドットプリンタにおいて、製造ばらつき等に起因する
各色間のドットばらつきを補正するためには、各色用ノ
ズル間で補正を行うだけでは足らず、形成されるドット
の大きさ毎に補正しなければならないことを見出すこと
によって、発明者は上述の発明を完成させている。そこ
で、インクジェット方式でドットを形成する場合を例に
とり、ノズルの製造ばらつきに起因する各色間のドット
ばらつきを補正するためには、ドットの大きさ毎に補正
を行う必要がある理由を以下に説明する。
【0013】図23(a)は、インクジェット方式にお
いて、インク滴を吐出して記録媒体上にドットを形成す
る機構の概念的な説明図である。図示するように、イン
ク吐出機構の基本的な構成は、吐出するインクを貯めて
おくインク室Aと、インクを吐出するノズルBと、イン
ク室AとノズルBとをつなぐインク通路Cと、インク室
にインクを供給するインク供給通路Dと、インク室内の
圧力を高めるためのアクチュエータEとから構成されて
いる。アクチュエータEはインク室の圧力を高める手段
であれば他の手段を使用することもでき、例えばヒータ
が用いられる場合もある。また、図23(a)では、イ
ンク通路Cおよびインク供給通路Dの通路抵抗をそれぞ
れオリフィスCo,Doで模式的に表現している。
【0014】図23(a)に示すようなインク吐出機構
において、アクチュエータEを駆動してインク室Aの圧
力を高め、オリフィスCoの前後に差圧を発生させる
と、オリフィスCoをインクが通過してノズルBからイ
ンクが吐出される。吐出されるインク量は、オリフィス
Coで代表される通路抵抗とオリフィス前後の差圧とに
よって決定される。ノズルの最小断面径や内面の面精
度、ノズル角部の面取り、バリ・かえりの有無といった
製作誤差は、この通路抵抗に影響を与えている。
【0015】インク滴の大きさを変えるには、オリフィ
スCo前後の圧力差を変えればよい。圧力差を変える方
法には種々の方法が考えられる。例えば、アクチュエー
タの駆動量を大きくしてインク室の圧縮量を大きくすれ
ば、オリフィス前後の圧力差は増加する。また、アクチ
ュエータの駆動速度によってもオリフィスCo前後の圧
力差を変更することは可能である。例えば、インク吐出
前にアクチュエータEを逆方向にゆっくりと駆動してイ
ンク室Aに負圧を発生させ、インク供給通路Dから徐々
にインクを吸い込み、その後にアクチュエータを正方向
に駆動してインク滴を吐出させる。ここで、インクを吸
い込むアクチュエータEの動作を素早く行い、インクを
十分に吸い込まないうちに、アクチュエータEを正方向
に駆動すれば、負圧状態にあるインク室Aを圧縮するこ
とになるので、圧縮後のインク室内圧は小さな値とな
り、オリフィスCo前後に得られる圧力差は小さくな
る。
【0016】このように、アクチュエータEの駆動量や
駆動速度等を変更することによって、オリフィスCo前
後の圧力差を変更することができ、それに伴い吐出され
るインク滴の大きさを変更することができる。オリフィ
スCo前後で所定の圧力差が発生していれば、インク滴
の大きさはオリフィスCoに代表される通路抵抗の値に
よって決まる。すなわち、通路抵抗が小さめのノズルか
らは常に大きめのインク滴が、通路抵抗が大きめのノズ
ルからは常に小さめのインク滴が吐出される。従って、
製造ばらつきの影響を補正するにしても、ノズル間の通
路抵抗の違いを補正しておけば足り、インク滴の大きさ
毎に補正が必要となるわけではない。
【0017】ところが実際には種々の理由により、アク
チュエータEの駆動量に応じた圧力差が得られない場合
がある。例えば、アクチュエータEの駆動量が小さい領
域では所定の圧力差が得られないが、駆動量の大きい領
域では所定の圧力差が得られるノズルや、またこの逆の
特性を持つノズルが存在する。従って、ノズル間で特性
の補正を行うだけでは足らず、アクチュエータEの駆動
量に応じて、すなわち形成するドットの大きさに応じて
補正する必要が生じる。
【0018】このようなことが起きる一例として、例え
ばインクの取り替え作業中に誤ってインク中に極微量の
エアが混入した場合を想定することができる。このよう
な場合、アクチュエータEを駆動しても、初めは混入し
たエアが圧縮されるので、インクの圧力はなかなか上昇
しないが、ある程度圧縮が進んでインクが有効に圧縮さ
れるようになると、アクチュエータEの駆動量に応じて
インクの圧力も上昇する特性を示す。その結果、アクチ
ュエータ駆動量とオリフィス前後の圧力差との関係は、
図23(b)に示すような特性を示す。つまり、エアの
混入がない場合、アクチュエータ駆動量にほぼ比例して
圧力差も上昇するところを、極微量のエアが混入したた
めに、アクチュエータ駆動量に応じた圧力差が得られな
い場合が生じ得る。
【0019】エアの混入以外にも、種々の理由を想定す
ることができる。例えば、アクチュエータ自体の製造ば
らつきによって、アクチュエータに対する駆動の指示と
実際の駆動量との間に線形関係が成り立たなくなった
り、インク室が変形するにつれてインク室が変形し難く
なるといったことも生じうる。
【0020】以上のように、大きさの異なるドットを形
成するバリアブルドットプリンタにおいては、ノズル間
でドットの大きさがばらつくことに加えて、ノズル毎に
もドットの大きさ間で、ばらつき方が異なる場合があ
る。例えば小さなドットは大きめに形成されるにもかか
わらず、大きなドットは小さめに形成される場合があ
る。従って、各色用ノズル間のドットばらつきを補正す
るには、ドット毎に補正しなければならないのである。
【0021】前述したように、本発明においては、形成
可能なドットの大きさ毎に修正量を受け取り、該修正量
に基づいて、ドットが形成される密度を補正しているの
で、各色用のノズル間に生じるドットの大きさの違いを
適切に補正して、正確な色を表現することが可能であ
る。
【0022】本発明の印刷装置においては、形成可能な
ドットの大きさ毎に修正量を受け取り、該修正量に基づ
いて、階調値とドット記録率との対応関係をドットの大
きさ毎に修正することも好ましい。該対応関係をドット
の大きさ毎に修正すれば、各大きさのドットが形成され
る密度を適切に補正して、正確な色を表現することがで
きる。
【0023】本発明においては、次のようにして階調値
に対応する階調値補正量を求め、該階調値補正量によっ
て補正した階調値から、各大きさのドットのドット記録
率を求めるようにしてもよい。すなわち、先ず、各階調
値でのドット記録率を、各ドットの大きさ毎に所定の対
応関係に基づいて算出しておく。各ドットの大きさ毎に
受け取った修正量と、算出した各大きさ毎のドット記録
率とから、各階調値に対する階調値補正量を算出して記
憶する。画像を印刷する際には、画素の階調値を前記階
調値補正量を用いて補正し、補正済みの階調値から各大
きさのドットについてのドット記録率を所定の対応関係
に従って求める。こうして求めたドット記録率に基づい
て各大きさのドットを形成すれば、ドットの大きさ毎の
ばらつき方が各色用のノズル間で異なっていても、ばら
つきを適切に補正して正確な色を表現することができ
る。
【0024】本発明の印刷装置は、大きさの異なるドッ
トを一のドット形成手段により形成する印刷装置であっ
てもよい。かかる印刷装置においても、形成されるドッ
トの大きさ毎に修正量を受け取り、階調値とドット記録
率との対応関係を該修正量によって補正しているので、
各色用のノズル間で生じるドットの大きさの違いを補正
して正確な色を表現することが可能となる。
【0025】また、本発明の印刷装置が、画像の色を表
現する方法である表色法を、原画像で用いられている第
1の表色法から印刷に用いられる第2の表色法に変換し
てから印刷している印刷装置であって、更に、かかる表
色法の変換を、第1の表色法における階調値と第2の表
色法における階調値とを対応付けて記憶した表色法対応
関係を参照することによって行う場合には、次のように
することも好適である。すなわち、階調値に対する各大
きさのドットの記録率と、各ドットの大きさ毎に受け取
った修正量とから、それぞれの階調値での階調補正量を
予め算出しておく。表色法対応関係に記憶されている第
2の表色法における階調値を、算出しておいた階調値補
正量により補正する。こうして補正した表色法対応関係
を参照して表色法の変換を行えば、各色用のノズル間で
生じるドットの大きさの違いを補正して正確な色を表現
することが可能となる。
【0026】更に、記録媒体上に形成可能なドットの大
きさ毎に、修正量を受け取る機能と、該修正量を用い
て、階調値とドット記録率との対応関係を修正する機能
とを、記録媒体にコンピュータで読み取り可能に記録し
ておいてもよい。かかる記録媒体に記録されたプログラ
ムをコンピュータで読み取って、上述してきた印刷装置
に記憶されている対応関係を修正すれば、各色用のノズ
ル間で生じるドットの大きさの違いを補正して正確な色
を表現することが可能となる。
【0027】
【発明の他の態様】この発明は、各ドットの大きさ毎に
受け取った修正量を用いて、画素の階調値とドット記録
率との対応関係を補正することによって、記録媒体上に
ドットが形成される密度を補正している。しかし、ドッ
トの大きさ毎に受け取った修正量を用いてドット形成の
判断方法を補正することによって、ドットが形成される
密度を補正することも可能である。従って、本発明は以
下のような態様も含まれる。すなわち、本発明の他の態
様は、画像を構成する画素の階調値と、記録媒体上にド
ットを形成すべき密度であるドット記録率とを、所定の
対応関係に基づいて対応付けることにより、形成可能な
各ドットについてのドット記録率を決定する記録率決定
手段を備え、該決定されたドット記録率と所定の閾値と
の大小関係に基づいて、前記各ドットの大きさ毎にドッ
トの形成有無を判断し、該判断結果に基づいて各ドット
を形成することによって、前記記録媒体上に多階調の画
像を印刷する印刷装置であって、前記対応関係の修正量
を前記ドットの大きさ毎に受け取る修正量受取手段と、
該受け取った修正量に基づいて、前記所定の閾値を変更
する閾値変更手段とを備えた印刷装置としての態様であ
る。
【0028】かかる印刷装置においては、各ドットの大
きさ毎に修正量を受け取り、該受け取った修正量に基づ
いて、ドットの形成有無の判断に使用する所定の閾値を
変更するので、各色用のノズル間で生じるドットの大き
さの違いを補正して正確な色を表現することが可能とな
る。
【0029】
【発明の実施の形態】A.装置の構成 本発明の実施の形態を、実施例に基づいて説明する。図
1は、本発明における実施例としての印刷装置の構成を
示す説明図である。図示するように、この印刷装置は、
コンピュータ80にカラースキャナ21とカラープリン
タ20とが接続されており、コンピュータ80に所定の
プログラムがロードされ実行されることによって、全体
として印刷装置として機能する。印刷しようとするカラ
ー原稿は、カラースキャナ21でコンピュータ80が認
識可能なカラー画像データORGに変換され、コンピュ
ータ80に入力される。コンピュータ80は、所定の画
像処理を行って、カラー画像データORGをプリンタで
印刷可能な画像データに変換し、カラープリンタ20に
出力する。コンピュータ80が扱う画像データには、カ
ラースキャナ21で取り込んだ画像の他に、コンピュー
タ80上で各種のアプリケーションプログラム91によ
り作成した画像や、カラースキャナ21から取り込んだ
画像に加工を加えた画像等も用いられる。これら画像デ
ータの変換結果は、プリンタで印刷可能な画像データF
NLとして、カラープリンタ20に出力され、この画像
データFNLに従って、カラープリンタ20は印刷用紙
上に各色のインクドットを形成する。この結果、コンピ
ュータ80から出力されたカラー画像データに対応した
カラー画像が、印刷用紙上に得られることになる。
【0030】コンピュータ80は、各種の演算処理を実
行するCPU81・ROM82・RAM83・入力イン
ターフェース84・出力インターフェース85・CRT
コントローラ(CRTC)86・ディスクコントローラ
(DDC)87・シリアル入出力インターフェース(S
IO)88等から構成されており、これらはバス89で
接続されて相互にデータのやり取りが可能となってい
る。CRTC86はカラー表示可能なCRT23への信
号出力を制御し、DDC87はフレキシブルディスクド
ライブ25やハードディスク26あるいは図示しないC
D−ROMドライブ等とのデータのやり取りを制御す
る。ROM82やハードディスク26には、RAM83
にロードされCPU81で実行される各種のプログラム
や、デバイスドライバの形式で提供される各種のプログ
ラムが記憶されている。また、SIO88をモデム24
を経由して公衆電話回線PNTに接続すれば、外部のネ
ットワーク上にあるサーバSVから必要なデータやプロ
グラムをハードディスク26にダウンロードすることが
可能となる。
【0031】コンピュータ80に電源を投入すると、R
OM82およびハードディスク26に記憶されていたオ
ペレーティングシステムが起動し、オペレーティングシ
ステムの管理の下で、各種アプリケーションプログラム
91が動くようになっている。
【0032】カラープリンタ20は、カラー画像の印刷
が可能なプリンタであり、本実施例では、印刷用紙上に
シアン・ライトシアン(薄いシアン)・マゼンタ・ライ
トマゼンタ(薄いマゼンタ)・イエロ・ブラックの合計
6色のドットを形成することによって、カラー画像を印
刷するインクジェットプリンタを使用している。本実施
例で使用したインクジェットプリンタのインク吐出方式
は、後述するようにピエゾ素子PEを用いる方式を採用
しているが、他の方式によりインクを吐出するヘッドを
備えたプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、イ
ンク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発
生する泡(バブル)によってインクを吐出する方式のプ
リンタに適用するものとしてもよい。
【0033】また、本実施例のカラープリンタ20はバ
リアブルドットプリンタ、すなわち大きさの異なる大・
中・小の3種類のドットを、各色毎に形成することが可
能なプリンタである。バリアブルドットプリンタを使用
して、形成するドットの大きさを変えれば、ドット毎に
多値の階調を表現することが可能となるので、豊かな階
調表現の画像を印刷することができる。尚、本実施例の
カラープリンタ20は、インクの吐出方法を工夫するこ
とによって、単一のインク吐出ノズルを用いて3種類の
大きさのドットを形成している。かかるインクの吐出方
法については後述する。
【0034】図2は、本印刷装置のソフトウェアの構成
を概念的に示すブロック図である。コンピュータ80に
おいては、すべてのアプリケーションプログラム91は
オペレーティングシステムの下で動作する。オペレーテ
ィングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタド
ライバ92が組み込まれていて、各アプリケーションプ
ログラム91から出力される画像データは、これらのド
ライバを介して、カラープリンタ20に出力される。画
像の加工を行うレタッチ等のアプリケーションプログラ
ム91は、カラースキャナ21から取り込んだ画像を、
ビデオドライバ90を介してCRT23に表示させ、画
像を確認しながら所定の加工を行うことができる。
【0035】アプリケーションプログラム91が印刷命
令を発すると、コンピュータ80のプリンタドライバ9
2は、アプリケーションプログラム91から画像データ
を受け取って、所定の画像処理を行い、プリンタが印刷
可能な画像データに変換する。図2に概念的に示すよう
に、プリンタドライバ92が行う画像処理は、解像度変
換モジュール93と、色変換モジュール94と、ハーフ
トーンモジュール95と,インターレースモジュール9
6の大きく4つのモジュールから構成されている。各モ
ジュールで行う画像処理の内容は後述するが、プリンタ
ドライバ92が受け取った画像データは、これらモジュ
ールで変換された後、最終的な画像データFNLとして
カラープリンタ20に出力される。尚、本実施例のカラ
ープリンタ20は、画像データFNLに従って、ドット
を形成する役割を果たすのみであり、画像処理は行って
いないが、もちろん、カラープリンタ20で画像変換の
一部を行うものであってもよい。
【0036】図3に、本実施例のカラープリンタ20の
概略構成を示す。このカラープリンタ20は、図示する
ように、キャリッジ40に搭載された印字ヘッド41を
駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、
このキャリッジ40をキャリッジモータ30によってプ
ラテン36の軸方向に往復動させる機構と、紙送りモー
タ35によって印刷用紙Pを搬送する機構と、制御回路
60とから構成されている。キャリッジ40をプラテン
36の軸方向に往復動させる機構は、プラテン36の軸
と並行に架設されたキャリッジ40を摺動可能に保持す
る摺動軸33と、キャリッジモータ30との間に無端の
駆動ベルト31を張設するプーリ32と、キャリッジ4
0の原点位置を検出する位置検出センサ34等から構成
されている。印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン3
6と、プラテン36を回転させる紙送りモータ35と、
図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ35の回転
をプラテン36および給紙補助ローラに伝えるギヤトレ
イン(図示省略)とから構成されている。制御回路60
は、プリンタの操作パネル59と信号をやり取りしつ
つ、紙送りモータ35やキャリッジモータ30、印字ヘ
ッド41の動きを適切に制御している。カラープリンタ
20に供給された印刷用紙Pは、プラテン36と給紙補
助ローラの間に挟み込まれるようにセットされ、プラテ
ン36の回転角度に応じて所定量だけ送られる。
【0037】キャリッジ40には黒(K)インクを収納
するインクカートリッジ42と、シアン(C1)・ライ
トシアン(LC)・マゼンタ(M1)・ライトマゼンタ
(LM)・イエロ(Y1)の合計5色のインクを収納す
るインクカートリッジ43とが装着されている。もちろ
ん、KインクとLCインク・LMインクとを同じインク
カートリッジに収納したり、KインクとYインクとを同
じインクカートリッジに収納させる等してもよい。複数
のインクを1つのカートリッジに収納可能とすれば、イ
ンクカートリッジをコンパクトに構成することができ
る。キャリッジ40の下部にある印字ヘッド41には、
K・C・M・Y・LC・LMの各インクに対して、イン
ク吐出用ヘッド44・45・46・47・48・49が
それぞれ形成されている。キャリッジ40の底部には図
示しない導入管が各インク毎に立設されており、キャリ
ッジ40にインクカートリッジを装着すると、カートリ
ッジ内の各インクは導入管を通じて、それぞれのインク
吐出用ヘッド44ないし49に供給される。各ヘッドに
供給されたインクは、以下に説明する方法によって印字
ヘッド41から吐出され、印刷用紙上にドットを形成す
る。
【0038】図4(a)は各色ヘッドの内部構造を示し
た説明図である。各色のインク吐出用ヘッド44ないし
49には、各色毎に48個のノズルNzが設けられてい
て、各ノズルには、インク通路50とその通路上にピエ
ゾ素子PEが設けられている。ピエゾ素子PEは、周知
のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高
速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実
施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に
所定時間幅の電圧を印可することにより、図4(b)に
示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張
し、インク通路50の一側壁を変形させる。この結果、
インク通路50の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて
伸縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとな
ってノズルNzから高速で吐出される。このインクIp
がプラテン36に装着された印刷用紙Pに染み込むこと
により、印刷用紙Pの上にドットが形成される。
【0039】図5は、インク吐出用ヘッド44ないし4
9におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明
図である。図示するように、インク吐出用ヘッドの底面
には、各色毎のインクを吐出する6組のノズルアレイが
形成されており、1組のノズルアレイ当たり48個のノ
ズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されて
いる。尚、各ノズルアレイに含まれる48個のノズルN
zは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直線上に
配列されていてもよい。ただし、図5(a)に示すよう
に千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さ
く設定し易いという利点がある。
【0040】図5に示すように、各色のインク吐出用ヘ
ッド44ないし49は、キャリッジ40の搬送方向にヘ
ッドの位置がずれている。また、各色ヘッド毎のノズル
に関しても、ノズルが千鳥状に配置されている関係上、
キャリッジ40の搬送方向に位置がずれている。カラー
プリンタ20の制御回路60は、キャリッジ40を搬送
しながらノズルを駆動する際に、ノズルの位置の違いに
よるヘッド駆動タイミングの違いを考慮しながら、適し
たタイミングでそれぞれのヘッドを駆動している。
【0041】本実施例のカラープリンタ20は、図5に
示したように一定径のノズルNzを備えているが、かか
るノズルNzを用いて、互いに大きさの異なる3種類の
ドットを形成することができる。以下に、この原理につ
いて説明する。図6は、インクが吐出される際のノズル
Nzの駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を示し
た説明図である。図6において破線で示した駆動波形が
通常のドットを吐出する際の波形である。区間d2にお
いて一旦、基準電圧よりも低い電圧をピエゾ素子PEに
印加すると、先に図4で説明したのとは逆にインク通路
50の断面積を増大する方向にピエゾ素子PEが変形す
る。ノズルへのインクの供給速度には限界があるため、
インク通路50の拡大に対してインクの供給量が不足し
て、インク通路内の圧力が低下する。この結果、図6の
状態Aに示した通り、インク界面MeはノズルNzの内
側にへこんだ状態となる。これは、インク通路の負圧と
インク界面での表面張力とが釣り合っている状態であ
る。また、図6の実線で示す駆動波形を用いて区間d1
に示すように電圧を急激に低くすると、インク通路の圧
力は更に低下し、状態aで示すように状態Aに比べて大
きく内側にへこんだ状態となる。
【0042】次に、ピエゾ素子PEに高い電圧を印加す
ると(区間d3)、インク通路50の断面積の減少によ
り通路内のインクが圧縮され、インク圧力の増加に対応
して、インク滴がインクノズルから吐出される。このと
き、圧縮開始時のインク圧力が低いと、圧縮後の圧力も
低くなるので、吐出されるインク滴も小さくなる。従っ
て、インク圧力があまり低くない状態、すなわちインク
界面があまり内側にへこんでいない状態(状態A)から
は、状態Bおよび状態Cに示すごとく大きなインク滴が
吐出され、インク界面が大きくへこんだ状態(状態a)
からは状態bおよび状態cに示すごとく小さなインク滴
が吐出される。このように、駆動電圧を低くする際(区
間d1,d2)の変化率を変えれば、ドット径を変化さ
せることができる。
【0043】カラープリンタ20は、2種類の駆動波形
を連続的に出力する。この様子を図7に示した。電圧を
低くする際の変化率を比べれば、駆動波形W1とW2
は、それぞれ小さなインク滴Ipsと大きなインク滴I
pmとに対応していることが分かる。キャリッジ40が
主走査方向に移動しながら、駆動波形W1を出力し、次
いで駆動波形W2を出力する場合を考える。駆動波形W
1により吐出される小さなインク滴Ipsは飛翔速度が
比較的小さく、駆動波形W2により吐出される大きなイ
ンク滴Ipmは飛翔速度が大きいので、吐出されてから
印刷用紙に到着するまでの所要時間は、小さなインク滴
Ipsの方が長くなる。当然、インクの吐出位置から印
刷用紙に到着した位置の主走査方向へ移動距離も、小さ
なインク滴Ipsの方が大きなインク滴Ipmより長く
なる。従って、駆動波形W1と駆動波形W2のタイミン
グを調節すれば、図7に示すように、小さなインク滴I
psと大きなインク滴Ipmとを同一画素に吐出するこ
とが可能となる。
【0044】本実施例のカラープリンタ20では、駆動
波形W1のみをピエゾ素子PEに供給することによって
小さなドットを、駆動波形W2のみをピエゾ素子PEに
供給することによって中ドットを、駆動波形W1とW2
をともに供給し、2つのインク滴を同一画素に吐出する
ことによって大ドットを形成している。もちろん、駆動
波形の種類を増やすことによって、更に多種類の大きさ
のドットを形成することも可能である。
【0045】図8は、カラープリンタ20の制御回路6
0の内部構成を示す説明図である。図示するように、制
御回路60の内部には、CPU61・PROM62・R
AM63・コンピュータ80とのデータのやり取りを行
うPCインターフェース64・紙送りモータ35やキャ
リッジモータ30等とデータのやり取りを行う周辺機器
入出力部(PIO)65・タイマ66・駆動バッファ6
7等が設けられている。駆動バッファ67は、インク吐
出用ヘッド44ないし49にドットのオン・オフ信号を
供給するバッファとして使用される。これらは互いにバ
ス68で接続され、相互にデータのやり取りが可能とな
っている。また、制御回路60には、所定周波数で駆動
波形を出力する発振器70、および発振器70からの出
力をインク吐出用ヘッド44ないし49に所定のタイミ
ングで分配する分配出力器69も設けられている。
【0046】図8に示す構成を有する制御回路60は、
コンピュータ80から画像データFNLを受け取ると、
ドットのオン・オフ信号を一時RAM63に蓄える。C
PU61は、紙送りモータ35やキャリッジモータ30
の動きと同期を採りながら、所定のタイミングでドット
データを駆動バッファ67に出力する。
【0047】次に、CPU61が駆動バッファ67にド
ットのオン・オフ信号を出力することによって、ドット
が吐出されるメカニズムについて説明する。図9は、イ
ンク吐出用ヘッド44ないし49の1つのノズル列を例
にとって、その接続を示す説明図である。インク吐出用
ヘッド44ないし49のノズル列は、駆動バッファ67
をソース側とし、分配出力器69をシンク側とする回路
に介装されており、ノズル列を構成する各ピエゾ素子P
Eは、その電極の一方が駆動バッファ67の各出力端子
に、他方が一括して分配出力器69の出力端子に、それ
ぞれ接続されている。分配出力器69からは、図9に示
す通り、発振器70の駆動波形が出力されている。CP
U61が駆動バッファ67に、各ノズル毎のドットのオ
ン・オフ信号を出力すると、オン信号を受け取ったピエ
ゾ素子PEだけが駆動波形によって駆動される。この結
果、駆動バッファ67からオン信号を受け取っていたピ
エゾ素子PEのノズルから一斉にインク粒子Ipが吐出
される。
【0048】以上のようなハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ20は、キャリッジモータ30を駆動する
ことによって、各色のインク吐出用ヘッド44ないし4
9を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動させ、また紙
送りモータ35を駆動することによって、印刷用紙Pを
副走査方向に移動させる。制御回路60の制御の下、キ
ャリッジ40の主走査および副走査を繰り返しながら、
適切なタイミングで印字ヘッド41を駆動することによ
って、カラープリンタ20は印刷用紙上にカラー画像を
印刷している。
【0049】B.画像処理の概要 上述のように、カラープリンタ20は、画像データFN
Lの供給を受けてカラー画像を印刷する機能を有する
が、画像データFNLは、コンピュータ80がカラー画
像に所定の画像処理を行って生成する。図10はコンピ
ュータ80のプリンタドライバ92内で、CPU81が
行う画像処理の概要を示すフローチャートである。以
下、同図に従って、画像処理の概要を説明する。
【0050】画像処理を開始するとCPU81は、画像
データを入力する(ステップS100)。この画像デー
タは図2で説明したようにアプリケーションプログラム
91から供給されるデータであり、画像を構成する各画
素毎にR・G・Bそれぞれの色について、0〜255の
値の256階調を有するデータである。この画像データ
の解像度は、原画像のデータORGの解像度等に応じて
変化する。
【0051】CPU81は、入力された画像データの解
像度をカラープリンタ20が印刷するための解像度に変
換する(ステップS102)。画像データが印刷解像度
よりも低い場合には、線形補間により隣接する原画像デ
ータの間に新たなデータを生成することで解像度変換を
行う。逆に画像データが印刷解像度よりも高い場合に
は、一定の割合でデータを間引くことにより解像度変換
を行う。
【0052】次に、CPU81は、色変換処理を行う
(ステップS104)。色変換処理とは、R・G・Bの
階調値からなる画像データをカラープリンタ20で使用
するC・M・Y等の各色の階調値のデータに変換する処
理である。この処理は、色変換テーブルLUTを用いて
行われており(図2参照)、LUTにはR・G・Bのそ
れぞれの組合せからなる色をカラープリンタ20で表現
するためのC・M・Y・K・LC・LMの組合せが記憶
されている。色変換テーブルを用いて色変換を行う処理
自体については、公知の種々の技術が適用可能であり、
例えば補間演算による処理が適用できる。
【0053】色変換処理を終了すると、階調数変換処理
を行う(ステップS106)。本実施例においては、色
変換後の画像データはC・M・Y・K・LC・LMの6
色の256階調画像となっている。一方、本実施例のカ
ラープリンタ20では、「ドットを形成しない」、「小
ドットを形成する」、「中ドットを形成する」、「大ド
ットを形成する」の合計4つの状態しか採り得ない。従
って、256階調を有する画像を、カラープリンタ20
が表現できる4階調で表現された画像に変換する必要が
ある。このような変換を行う処理が階調数変換処理であ
る。すなわち、記録媒体上で大・中・小の各ドットの形
成され易さを、原画像の階調値に応じて変化させること
によって、原画像の256階調をカラープリンタ20が
表現可能な4階調値で表現するのである。図11は、原
画像の階調値に応じて、大・中・小の各ドットのドット
記録率が変化していく様子を示す説明図である。ドット
記録率とは、ある階調値のベタ領域を印刷する際に該領
域内の画素に対してドットが形成される割合をいう。実
際には、コンピュータ80のRAM83には、図11の
ように、階調値に対するドット記録率を各大きさのドッ
ト毎に記録したテーブル(ドット記録率テーブル)が記
憶されていて、原画像の階調値に対して、ドット記録率
テーブルに基づいて、階調数変換処理を行っている。
【0054】CPU81は階調数変換処理を終了する
と、インターレース処理を開始する(ステップS10
8)。この処理は、階調数変換処理によってドットの形
成有無を表す形式に変換された画像データを、カラープ
リンタ20に転送すべき順序に並べ替える処理である。
すなわち、前述のようにカラープリンタ20は、キャリ
ッジ40の主走査と副走査を繰り返しながら、印字ヘッ
ド41を駆動して印刷用紙Pの上にドット列(ラスタ)
を形成していく。図4を用いて説明したように、各色毎
のインク吐出用ヘッド44ないし49には、複数のノズ
ルNzが設けられているので、1回の主走査で複数本の
ラスタを形成することができる。それらラスタは互いに
ノズルピッチkだけ離れている。ノズルピッチkはでき
るだけ小さな値とすることが望ましいが、ヘッド製造の
都合上、ノズルピッチkを画素の間隔(ノズルピッチk
が1の場合に相当)まで小さくすることは困難である。
その結果、画素間隔で並ぶラスタを形成するには、ま
ず、ノズルピッチkだけ離れた複数のラスタを形成し、
次にヘッド位置を少しずらして、ラスタの間に新たなラ
スタを形成していくといった制御が必要となる。
【0055】また、印刷画質を向上させるために、1本
のラスタを複数回の主走査に分けて形成したり、更には
印刷時間を短縮するために、主走査の往動時と復動時の
それぞれでドットを形成するといった制御も行われる。
これらの制御を行うと、カラープリンタ20が実際にド
ットを形成する順序は、画像データ上で画素の順序と異
なった順序となるので、インターレース処理において画
像データの並べ替えを行うのである。
【0056】インターレース処理が終了すると、画像デ
ータはプリンタが印刷可能な画像データFNLとして、
カラープリンタ20に出力される(ステップS11
0)。
【0057】C.ドットばらつきの補正処理 以上に説明してきたカラープリンタ20は、C・M・Y
・LC・LM・Kの合計6色インクのそれぞれについ
て、2種類の大きさのインク滴のいずれかまたは両方を
吐出することによって、記録媒体上に大・中・小の3種
類のドットを形成しカラー画像を印刷している。しかし
前述したように、ノズルから吐出されるインク滴は、各
色インク毎に、またインク滴の大きさ毎にばらつき方が
異なっており、これに対応して各色のドットも、ドット
の大きさ毎にばらつき方が異なっている。そこで、これ
らのばらつきを補正して記録媒体上に正確な色を表現す
るために、本実施例のカラープリンタ20は、以下のよ
うにしてばらつきを補正する。
【0058】カラープリンタ20は、専用のアプリケー
ションプログラムを起動させることによって、各色のド
ットばらつきを修正する。図12は、専用アプリケーシ
ョンプログラムが行うドットばらつき補正処理の流れを
示すフローチャートである。図示するように、ばらつき
補正処理は、各色の各大きさのドット毎に修正量を選定
する処理(S10)と、選定した修正量によりインク吐
出量を補正する処理(S20)とから構成される。前述
したように、カラープリンタ20は大・中・小の3種類
のドットを形成するが、小ドットは小さなインク滴によ
り、中ドットは大きなインク滴により、大ドットは小さ
なインク滴と大きなインク滴を同位置に吐出することに
より形成している。従って、実際には大・中・小の3種
類のドットについて修正量を選定する必要はなく、小さ
なインク滴で形成される小ドットと、大きなインク滴で
形成される中ドットとについての修正量をそれぞれ選択
すれば足りる。各色ドットの修正量を選定する処理(S
10)では、プリンタドライバ92(図2参照)の機能
を使用しながら、後述する方法によって小ドットと中ド
ットの修正量を選定する。また、インク吐出量補正処理
(S20)では、小ドットと中ドットについて選定した
修正量に基づいて、プリンタドライバ92のデータを変
更し、記録媒体上に正確な色が表現されるように、各色
インクの吐出量を補正する。
【0059】(1)各色ドットの修正量選定処理 図13は、各色ドットの修正量選定処理の流れを示すフ
ローチャートである。専用アプリケーションプログラム
を起動すると、このプログラムからプリンタドライバ9
2に印刷命令が出され、初めに図14(a)に示すよう
な選定パターンが自動的に印刷される(ステップS20
0)。図14(a)に示すように、選定パターンは2つ
の正方形が並んで印刷された画像であって、どちらの正
方形も無彩色の色相で印刷されている。左側の正方形の
階調値Aは、小ドットのみで印刷されるような階調値が
選ばれていて、右側の正方形の階調値Bは、小ドットと
中ドットが混在して形成されるような階調値が選ばれて
いる(図12参照)。また、図示するように、それぞれ
の正方形の下側には、C・M・Y各色の小ドット、中ド
ットの修正量が印刷されている。これは、印刷された選
定パターンを見て、C・M・Yの小ドット・中ドットそ
れぞれの修正量を容易に確認できるようにするためであ
る。
【0060】専用アプリケーションプログラムを起動し
て選定パターンが印刷されたら、左側の正方形の色相に
基づいて、C・M・Y各色のバランスが崩れていないか
どうかを判断する(ステップS202)。各色のバラン
スが崩れていないかとは、記録媒体上に形成されるドッ
トの大きさが各色用のノズル間で異なっていないか、言
い換えれば、吐出されるインク滴が各色用のノズル間で
異なっていないかということである。選定パターンの左
側の正方形は小ドットのみで形成されているので、C・
M・Y各色の小ドットのバランスを判断していることに
なる。この判断は、次のようにして目視によって行う。
C・M・Y各色のバランスが崩れていなければ、選定パ
ターンの色相は完全な無彩色となるはずであるが、バラ
ンスが崩れていれば無彩色ではなく、なにがしかの色を
帯びた色相となる。例えば、C・Mインクに比べてYイ
ンクのドットが大きめとなっている場合は、画像はY側
に偏り、図14(a)の選定パターンの色相は無彩色で
はなくY色を帯びた色相となる。
【0061】選定パターンの左側の正方形から、各色の
バランスが崩れていると判断された場合は、各色の小ド
ットについて修正量を指定して(ステップS204)、
再度、選定パターンを印刷する。具体的には、専用アプ
リケーションプログラムがコンピュータ80のCRT2
3に表示する図15のような画面上で、C・M・Y各色
の小ドットの修正量を指定して、「選定パターン印刷」
を選択することによって、修正された選定パターンを印
刷する。CRT23の画面上で修正値を指定してから、
修正された選定パターンの印刷までの処理は、専用アプ
リケーションプログラムとプリンタドライバ92とが協
調作業を行うことで実現されているが、この協調作業の
内容については後述する。
【0062】各色毎の修正量としてどのような値を指定
すればよいかを知ることは、必ずしも容易ではないが、
例えば指定した修正量の値が大きすぎる場合は、選定パ
ターンの色相が他色の側に偏るので、実際に印刷させて
色相を確認することを繰り返すことにより、最終的には
C・M・Yの各色について適切な修正量を知ることがで
きる。このように本実施例では、選定パターンとして無
彩色の画像を選定しているので、測色計等の特殊な装置
を用いることなく、目視によって各色ドットのバランス
を精度よく調整することができる。
【0063】こうして各色ドットのバランスが調整され
たら、次に、選定パターンの左側の正方形の明度を、標
準スケールと比較する(ステップS206)。標準スケ
ールとは、図14(b)に示すように、階調値Aと階調
値Bに相当する無彩色の正方形が予め印刷されたカード
である。この標準スケールは、本実施例では、カラープ
リンタ20の備品として予め供給されている。ステップ
S206では、選定パターンの左側の正方形と標準スケ
ールの左側の正方形とを比較することによって、各色の
小ドットの大きさを調整する(ステップS208)。す
なわち、各色ドットの大きさが小さめであれば、選定パ
ターンに印刷された正方形の明度は標準スケールの明度
よりも低く(明るく)なり、逆にドットが大きめならば
選定パターンの明度は高く(暗く)なる。従って、両者
を目視で比較することにより、各色ドットの大きさが適
切な大きさとなっているか否かを知ることができる。
【0064】本実施例においては、初めに選定パターン
の色相に基づいて各色用のノズル間のドットばらつきを
調整し、その後に明度に基づいて各色ドットの大きさを
調整している。これは、目視で比較する場合、同じ色相
で比べる方が正確に明度の違いを認識できることによ
る。つまり予め色相を合わせておくことにより、選定パ
ターンと標準スケールとの明度の差を正確に判断可能と
しているのである。
【0065】周知のように、用紙の違いによって各色イ
ンクの発色具合が異なる場合がある。このため、印刷さ
れた選定パターンと標準スケールとを目視で比較したと
きに、用紙による発色の違いから各色ドットの調整を誤
る場合も考えられる。この点を考慮して、本実施例で
は、選定パターンを印刷する用紙は予め定められた用紙
を使用する必要があり、更に、標準スケールとして使用
される画像は単に所定の階調値で印刷された画像ではな
く、所定の印刷用紙の発色にあわせて、印刷条件を細か
く調整した画像を用いている。もちろん、図14(c)
に示すような、標準スケールを印刷した用紙を多数用意
しておき、この用紙の上に直接選定パターンを印刷する
ようにしても良い。こうすれば、標準スケールと選定パ
ターンとは同じ用紙上に印刷されるので、用紙によるイ
ンクの発色の違いの影響を受けずに、各色ドットを正確
に調整することができる。
【0066】選定パターンの明度の調整は、C・M・Y
各色のバランスが崩れないように行う必要がある。これ
は、図15に示した画面で各色の修正量を同じように増
減させることによって行う。もっとも、明度を調整した
結果、僅かでも各色のバランスが崩れると、選定パター
ンの色相が無彩色でなくなるので、ステップS204で
行ったのと同様にして各色ドットのバランスを調整して
おけばよい。
【0067】こうして最終的に、標準スケールの左側の
正方形と選定パターンの左側の正方形とで、色相および
明度が一致したら、各色の小ドットの調整を終了して、
中ドットの調整を開始する(ステップS210)。各色
の中ドットの調整は、選定パターンの右側の正方形と標
準スケールの右側の正方形とを目視にて比較することに
より行う。選定パターンの右側の正方形は、小ドットと
中ドットが混在して形成されるような階調値B(図12
参照)で印刷されているので、先ず、左側の正方形によ
って小ドットの条件を固定した後に、右側の正方形を用
いて中ドットの調整を行うのである。
【0068】各色の中ドットの調整も、小ドットを調整
したのと同様の手順により行う。すなわち、印刷された
選定パターンの右側の正方形が無彩色となっているか否
かを判断して(ステップS210)、C・M・Yの各色
の中ドットのバランスを調整する(ステップS21
2)。選定パターンの右側の正方形が無彩色となった
ら、標準スケールの右側の正方形と明度を比較し(ステ
ップS214)、2つの正方形の明度が同じになるま
で、C・M・Y各色の中ドットの修正量の増減を繰り返
す(ステップS216)。
【0069】以上の手順を終了し、印刷した選定パター
ンの2つの正方形と標準スケールの2つの正方形につい
て、色相および明度が共に一致したら、各色ドットの修
正量の選定処理を終了して図12に示すドットばらつき
補正処理に戻る。
【0070】以上の説明では、小ドットを調整した後に
中ドットの調整を行うものとして説明したが、階調値B
の値を中ドットのみが形成されるような階調値B’(図
11参照)に設定すれば、小ドットの調整と中ドットの
調整を並行して行うことも可能である。また、中ドット
のみで形成されるわけではないが、大部分が中ドットで
形成され、小ドットの影響がほとんど現れないような階
調値に設定すれば、小ドットの調整に並行して中ドット
の調整もある程度までは行うことも可能であり、このよ
うにしても構わないのはもちろんである。
【0071】(2)修正した選定パターンの印刷 本実施例では、図15に示す画面上で各色ドットの修正
量を指定すると、専用アプリケーションプログラムが修
正量をプリンタドライバ92に伝え、プリンタドライバ
92が指定された修正量に対応する選定パターンを印刷
する。実際には、プリンタドライバ92は、ドット記録
率テーブル(図12参照)を変更することによって、修
正された選定パターンを印刷しているが、かかる機能は
プリンタドライバ92が行っている階調数変換処理を利
用することによって実現している。そこで、階調数変換
処理について簡単に説明した後に、修正された選定パタ
ーンをプリンタドライバ92が印刷するための処理につ
いて説明する。
【0072】尚、本実施例では組織的ディザ法と呼ばれ
る方法を用いて階調数変換処理を行っているが、もちろ
ん誤差拡散法と呼ばれる方法を用いるものとしても構わ
ない。
【0073】図16は、プリンタドライバ92がCPU
81を用いて、組織的ディザ法により階調数変換処理を
行うフローチャートである。本実施例では、C・M・Y
・K・LC・LMの各色毎に階調数変換処理を並行して
行っているが、説明の煩雑化を避けるために、以下の説
明では、色を特定せずに説明する。
【0074】階調数変換処理を開始すると、CPU81
は画像データCdを読み込む(ステップS300)。こ
の画像データCdは、色変換後の256階調を有する各
色毎の画像データである。次に、前述した図11のドッ
ト記録率テーブルを参照して、画像データCdに対する
大・中・小の各ドットのドット記録率Rdl・Rdm・
Rdsを一度に取得する(ステップS302)。尚、ド
ット記録率Rdは、全ての画素にドットが形成されてい
る状態をドット記録率Rd=255と定義されている。
これは、コンピュータ80がデータを8bitで表現す
ることに起因するデータ処理上の都合によるものであ
る。
【0075】次に、大ドットのドット記録率Rdlと第
1の閾値thlとの大小を比較し(ステップS30
4)、大ドットのドット記録率Rdlの方が大きけれ
ば、多値化結果Cdrに大ドットを形成することを意味
する値「3」を代入する(ステップS306)。第1の
閾値thlは、ディザマトリックスによって各画素毎に
異なる値が設定されている。
【0076】ここで、図17を用いることにより、組織
的ディザ法による階調数変換処理の考え方を説明してお
く。説明を簡略化するために、図17では、画像データ
の一部(4×4の画素)のみを取り出して表している。
組織的ディザ法を用いて、例えば縦・横1000×10
00の画素からなる画像データCdを多値化する場合
に、同じ大きさ(縦・横1000×1000)のディザ
マトリックスを用意し、ディザマトリックスの各画素に
0〜255の閾値をランダムに設定しておく。そして画
像データの階調値とディザマトリックスの閾値とを、位
置の対応する画素毎に比較し、画像データの階調値がデ
ィザマトリックスの閾値より大きければその画素にドッ
トを形成する、逆に小さければドットを形成しないと判
断するものである。図17には、対応する画素毎に、画
像データの階調値とディザマトリックスの閾値とを比較
し、画像データの階調値が大きい画素にだけドットが形
成されている(図中ではハッチを施して表示)様子が示
されている。実際には縦・横16×16の大きさのマト
リックスに0〜255の閾値を偏りなく設定したディザ
マトリックスを用意し、このディザマトリックスの位置
をずらして使用している。
【0077】本実施例のプリンタドライバ92は、以上
説明した組織的ディザ法に基づいて、ドット記録率テー
ブル(図11)を参照して画像データCdを各ドットに
ついてのドット記録率Rdに変換し、得られたドット記
録率Rdの値に対して階調数変換処理を行っているので
ある。
【0078】大ドットのドット記録率Rdlが第1の閾
値thlより小さい場合には、中ドットについてのドッ
ト形成有無を判断する。すなわち、中ドットのドット記
録率Rdmと第2の閾値thmとの大小を比較し(ステ
ップS308)、中ドットのドット記録率Rdmの方が
第2の閾値thmより大きければ、多値化結果Cdrの
中ドットを形成することを表す値「2」を代入する(ス
テップS310)。このように、大ドットを形成しなか
った画素について中ドットの形成有無を判断しているの
で、大ドットと中ドットが同じ画素の形成されることが
ない。また、中ドットの形成有無を判断する第2の閾値
thmの値は、中ドット用に設定されたディザマトリッ
クスに設定されている。中ドット用のディザマトリック
スを大ドット用のものと共用する場合、例えば閾値に2
55付近の大きな値が設定されている画素には、大ドッ
トも中ドットも形成され難くなり、ひいては画質の低下
をきたすおそれがある。かかることの無いよう、本実施
例のプリンタドライバ92は大・中・小の各ドット毎
に、それぞれのディザマトリックスを用意している。も
ちろん、コンピュータ80の記憶容量を節約する必要性
が高い場合には、各ドットのディザマトリックスを共用
するものとしてもよい。
【0079】中ドットのドット記録率Rdmが第2の閾
値thmより小さい場合には、小ドットのドット形成有
無を判断する。すなわち小ドットのドット記録率Rds
と第3の閾値thsとの大小を比較し(ステップS31
2)、小ドットのドット記録率Rdsの方が第3の閾値
thsより大きければ、多値化結果Cdrの小ドットを
形成することを意味する値「1」を代入し(ステップS
314)、小ドットのドット記録率Rdsの方が小さけ
れば、ドットを形成しないことを意味する値「0」を多
値化結果Cdrに代入する(ステップS316)。こう
して、全ての画素について、ドットの判断を終了すると
(ステップS318)、階調数変換処理を終了する。プ
リンタドライバ92はこの階調数変換処理結果に基づい
て、図10の画像処理ルーチンにより、画像を印刷して
いる。
【0080】ドットばらつきの補正処理を行う専用アプ
リケーションプログラムは、次のようにして、修正ドッ
ト記録率テーブルを生成させ、このテーブルを使用して
プリンタドライバ92に階調数変換処理を行わせること
によって、修正された選定パターンを印刷する。図18
は、専用アプリケーションプログラムがこのような処理
を行う流れを示すフローチャートである。
【0081】図15に示した画面上で、「選定パターン
印刷」を選択すると割り込みが発生して、図18に示す
処理が開始される。かかる処理では、修正の対象となる
ドット記録率テーブルをプリンタドライバ92から取り
込む必要がある。そこで、処理を開始すると初めに、ド
ット記録率テーブルを取り込み済みか否かを判断し(ス
テップS400)、取り込んでいなければプリンタドラ
イバ92からドット記録率テーブルを取り込む(ステッ
プS402)。ドット記録率テーブルの取り込みが終わ
ったら、続いて、図15の画面上で指定された各色ドッ
トの修正量を取り込む(ステップS404)。図15に
示すように、修正量の指定はパーセント表示された修正
率で指定されている。この修正量を取り込むと、取り込
んだドット記録率テーブルに記録されている各ドットの
記録率の値に、指定された修正量を乗算して修正ドット
記録率テーブルを生成させる(ステップS406)。修
正ドット記録率テーブルを生成させる様子の説明図を図
19に示す。例として、図14(c)に示した条件、す
なわち「シアンの小ドットは10%減少・中ドットは補
正不要」、「マゼンタの小ドットは補正不要・中ドット
は10%減少」、「イエロの小ドットは10%増加・中
ドットは補正不要」と指示されている場合に、生成され
るC・M・Y各色毎のドット記録率テーブルを、図19
(a)・(b)・(c)に示している。
【0082】こうして修正ドット記録率テーブルを生成
すると、このテーブルを使用して選定パターンを印刷す
るようプリンタドライバ92に指示を出した後、次の割
り込みが発生するまで待機状態となる。
【0083】以上に説明したように、修正された選定パ
ターンの印刷においては、記録媒体上に形成される各ド
ットの大きさを修正するのではなく、実際にはドット記
録率テーブルを修正することによって、単位面積当たり
に形成される各色ドットの個数を変更している。ドット
の大きさを変更する代わりに、このようにドットの形成
個数を変更することによっても、単位面積当たりにドッ
トが占める割合、言い換えれば、単位面積当たりに吐出
されるインク量を変更することができ、ドットの大きさ
を変更したのと同様な効果を得ることができる。記録媒
体上に形成されるドットの大きさを変更する場合に比べ
て、ドットの個数を変更する方が容易である。更に、ド
ットの個数を変更する方法は、例えば5%だけ多くする
というような定量的な変更も正確に行うことができると
いう利点がある。
【0084】(3)インク吐出量補正処理 図12に示すように、各色ドットの修正量の選定が終了
すると、続いてインク吐出量の補正を開始する。この処
理では、図15に示した画面上で最終的に指定した各色
の小・中ドットの修正量を、プリンタドライバ92のデ
ータに反映させる処理を行う(ステップS20)。前述
した手順を踏んで選定した各色ドットの修正量をプリン
タドライバ92のデータに反映させることによって、以
降の印刷においては、各色ドットのばらつきが補正され
た画像を印刷することができる。
【0085】尚、後述するように、この処理では、各色
のドット毎にドットの個数を修正してもよいが、各色ド
ット毎に修正するのではなく適正なインク吐出量が得ら
れるようにドット全体として修正をおこなってもよい。
つまり、例えば、小ドットを増加させる代わりに、相当
するだけ中ドットを増加させるような調整を行ってもよ
い。従って、この処理は、インク吐出量の補正を行う処
理であると考えることができる。この処理をインク吐出
量補正処理と呼ぶのはこのためである。
【0086】インク吐出量を補正する最も簡単な方法
は、プリンタドライバ92が階調数変換処理に用いるド
ット記録率テーブルを、専用アプリケーションプログラ
ムが生成した修正ドット記録率テーブルで書き換えてし
まう方法である。具体的には、図15の画面上で「確
定」を選択すると、専用アプリケーションプログラム
が、ドット記録率テーブル(図16参照)を修正ドット
記録率テーブル(図18参照)で書き換えるようにすれ
ばよい。
【0087】ドット記録率テーブルを補正することによ
って、各ドット毎にばらつきを補正するのではなく、各
ドット毎に指示された修正量とドット記録率テーブルと
に基づいて画像データの階調値を補正することによっ
て、ドット全体としてインク吐出量を補正することもで
きる。この方法には、以下のような利点がある。すなわ
ち、小ドットおよび中ドットは、いずれもドット記録率
100%(コンピュータ80内の値は255)以上の値
を採ることはできない。そこで、ドット記録率テーブル
を書き換える補正方法では補正後のいずれかのドットの
値が100%を越える場合は、補正できなかった量に相
当する分だけ他方のドットを増加させる処理が必要とな
る。これに対し、画像データの階調値を補正する方法
は、ドット記録率の補正を行わないので、補正後の記録
率が100%を越える場合に、他のドットで補うような
複雑な処理を行う必要がない。
【0088】図20は、画像データの階調値を補正する
ことによって、インク吐出重量を補正する処理の流れを
示すフローチャートである。図15に示す画面上で、
「確定」を選択すると、割り込みが発生して図20の処
理が開始される。
【0089】この処理を開始すると、初めにプリンタド
ライバ92からドット記録率テーブルを取り込む(ステ
ップS500)。前述したように、ドット記録率テーブ
ルには階調値に対して、大・中・小の各ドットのドット
記録率が記録されている。次いで、先に確定した各ドッ
ト毎の修正量を取り込む(ステップS502)。図20
の処理では、取り込んだドット記録率テーブルと各ドッ
ト毎の修正量とを用いて、0〜255の全ての階調値に
ついて階調値修正量を計算する。以下に順を追って説明
する。
【0090】ステップS504では、階調値に対する大
・中・小の各ドット毎の修正ドット記録率を求め、続く
ステップS506で修正ドット記録率から階調値修正量
を計算する。S504およびS506で行われる処理
を、図21を用いて具体的に説明する。尚、各ドットの
修正量としては、「小ドット:10%増加・中ドット:
10%減少」と指定されているものとする。階調値40
の場合を例にとって説明すると、図21のドット記録率
テーブルを参照して、階調値40のドット記録率は「小
ドット:120・中ドット:0」であることが分かる。
ドットの修正量は「小ドット:10%増加・中ドット:
10%減少」であるから、小ドットの記録率は120×
1.1=132と修正すればよく、中ドットは0×0.
9=0となって修正不要であることが分かる。
【0091】小・中ドットが混在する例として、シアン
画像の階調値90の場合も説明しておく。図21のドッ
ト記録率テーブルから、シアン画像の階調値90は「小
ドット:60・中ドット:105」である。従って、小
ドットの記録率は60×1.1=66、中ドットは10
5×0.9=94.5と修正すればよい。以上がS50
4で行う処理である。
【0092】こうして、小ドットと中ドットについて求
めたドット記録率の修正値を階調値に変換することによ
って、各階調値での階調値修正量を計算する(ステップ
S506)。すなわち、小ドット・中ドットのそれぞれ
について、単位のドット記録率が相当する階調値の値が
定まっているので、修正されたドット記録率から修正す
べき階調値を、この値を用いて計算するのである。先程
の例を用いて、具体的に説明する。単位ドット記録率
は、小ドットの場合は階調値1/3に、中ドットの場合
は2/3にそれぞれ対応している。この値は予め定まっ
ているが、以下のようにして確認することができる。先
ず、階調値40に対しては小ドットのみ形成されて、ド
ット記録率が120であった。これより、小ドットの単
位ドット記録率に相当する階調値は、40/120=1
/3であることが確認できる。階調値90の場合は、小
ドットの記録率:60・中ドットの記録率:105であ
って、小ドットの単位ドット記録率は階調値1/3に相
当することが分かっているから、2/3であることが確
認できる。これらの値を用いて、階調値40に対する修
正ドット記録率「小ドット:132・中ドット:0」の
値は、132×(1/3)+0×(2/3)=44と変
換される。階調値90の修正ドット記録率は「小ドッ
ト:66・中ドット:94.5」であるから、同様にし
て、66×(1/3)+94.5×(2/3)=85と
変換される。ステップS506においては、全ての階調
値に対して、このようにして修正すべき階調値を求める
のである。
【0093】こうして求めた修正階調値を、階調値に対
応付けて記憶する(ステップS508)。以上の計算を
全ての階調値に対して行い、全階調値の階調値修正量を
記憶した後に(ステップS510)、図12のインク吐
出量補正処理を終了してドットばらつき補正処理に戻
る。ドットばらつき処理の終了後に画像を印刷する場合
は、記憶されている階調値修正量を用いて原画像データ
の階調値を補正し、補正した階調値に対して階調数変換
処理を行えば、各色ドットのばらつきが補正された画像
を印刷することができる。先程の例では、原画像の階調
値が40ならば階調値44と補正し、また、階調値90
ならば階調値85と補正し、補正された階調値を用いて
階調数変換処理を行えばよい。また、この方法によれ
ば、各ドットのドット記録率は、当初から供給されたド
ット記録率テーブルを用いて求めているので、ドット記
録率としては妥当な値を採り、例えば記録率100%を
超えるような形成不可能なドット記録率となるおそれは
ない。
【0094】原画像の階調値の補正は、次のようにプリ
ンタドライバ92の機能を利用して行う。前述したよう
に、本実施例のカラープリンタ20は、色変換処理を行
うことにより、R・G・Bの階調データで表現された原
画像をC・M・Yの階調データに変換してから階調数変
換処理を行っている(図10参照)。この色変換処理で
参照される色変換テーブルLUTには、R・G・Bの階
調値の組に対して、C・M・Y・LC・LM・Kの階調
値が予め対応付けて記憶されている。色変換処理では、
LUTを参照することによって、原画像のR・G・B階
調値に対応するC・M・Y階調値を求めているのであ
る。そこで、このLUTに記憶された階調値に、各階調
値に対して計算された階調値修正量を反映させればよ
い。このように階調値修正量をLUTに反映させれば、
通常の印刷処理を行いながら、各色ドットのばらつきを
補正した画像を印刷することができる。
【0095】階調値修正量をLUTに反映させる方法と
しては、LUTのデータを直接書き換える方法の他に、
コンピュータ80のRAM83にLUTを展開する際に
反映させる方法を採用するものとしてもよい。つまり、
LUTの記憶には多量の記憶容量を必要とするために、
通常LUTは圧縮状態でメモりに記憶されていて、必要
なときにプリンタドライバ92が解凍した後、RAM8
3に展開して使用される場合が多い。圧縮されたLUT
を解凍する際に、プリンタドライバ92が記憶されてい
る階調値修正量を参照して、これをLUTに反映させる
方法を採用しても構わない。このような方法を採用すれ
ば、初期設定のLUTが圧縮された状態で記憶されてい
るので、いつでもLUTを初期設定状態に戻すことがで
きる。
【0096】D.ドットばらつきの補正結果 以上説明してきたカラープリンタ20は、各色のドット
毎にドットばらつきの修正量を受け取って補正するの
で、インク吐出量を正確に補正することができる。本実
施例のカラープリンタ20において、インク吐出量が正
確に補正される様子を以下に説明する。尚、前述のよう
に、カラープリンタ20は、C・M・Y・LC・LM・
Kの合計6色のインクを吐出するが、説明の煩雑化を避
けるため、以下ではC・M・Yの3色のみ吐出するもの
として説明する。
【0097】図22は、C・M・Y各画像の階調値に対
して、記録媒体上に吐出されるC・M・Yの各色インク
の吐出量を概念的に表した説明図である。図22(a)
は、ドットのばらつきが全くない理想的な状態(設計状
態)における各色インクの吐出量を示す。尚、ここにい
うインク吐出量とは、単位面積当たりに吐出されるイン
ク重量を指している。また、実際のインク吐出量は図2
2(a)に示すように画像データの階調値と直線関係に
あるわけではないが、説明を単純化するために図22
(a)では直線で近似している。
【0098】図11のドット記録率に示されるように、
画像データの階調値が0の場合には、大・中・小のいず
れのドットもドット記録率は0であり、インク吐出量も
0である。画像データの階調値が増えていくと、初めは
小ドットの記録率が徐々に増加して、インク吐出量も増
加していく。階調値が徐々に増加していくと、中ドット
が形成され始めるとともに小ドットの記録率が減少し、
やがて中ドットのみが形成される状態となる。画像デー
タの階調値が更に増加していくと、中ドットの記録率が
減少し、最終的には大ドットのみが形成される状態とな
る。このように、本実施例のカラープリンタ20は、画
像データの階調値に応じて、大・中・小の各ドットの記
録率が変化し、階調値に応じたインク量が吐出されるよ
うになっている。
【0099】図22(b)は一例として、Cインクは小
ドットが大きめ・Mインクは中ドットが大きめ・Yイン
クは小ドットが小さめのドットが形成されている場合を
想定したときに、画像データの階調値に対する各色イン
クの吐出量を示した説明図である。低階調値領域では小
ドットのみが形成されるから、Cインクの吐出量は多め
に、Yインクの吐出量は少なめとなる。Mインクは、小
ドットは設計状態のドットが形成されているので、低階
調値領域では設計された通りのインク吐出量となってい
る。ある程度まで階調値が増えると、小ドットの形成割
合が減少し中ドットの割合が増加してくる。これに対応
して、Mインクのインク吐出量が次第に増加してくる。
また、Cインクの吐出量は次第に減少し、Yインクの吐
出量は次第に増加する。更に階調値が高い領域になる
と、中ドットの形成割合が減少し、大ドットの形成割合
が増加する。ここで、カラープリンタ20では、小ドッ
トと中ドットとを同位置に重ねて形成することによって
大ドットを形成している。このため、Cインクの吐出量
は多めに、Mインクの吐出量は多めに、Yインクの吐出
量は少なめとなる。結局、画像データの階調値に対する
C・M・Y各色のインク吐出量は、図22(b)に示す
ように、複雑な特性を示す。
【0100】このように、各色のインク吐出量は、階調
値に対して複雑な特性となっているので、単に各色イン
クのインク吐出量を補正するだけでは、図22(a)に
示すような理想的な特性に補正することはできない。例
えば、図22(b)に示した例で説明すると、全階調値
を平均して考えれば、CインクとMインクは全体として
インク吐出量が多めであり、Yインクは少なめとなって
いる。従って、CドットとMドットについてはドットが
少なめに形成されるような補正を行い、Yドットは多め
に形成されるような補正を行えば、確かに、各色インク
吐出量のばらつきが少なくなる方向に改善される。この
ように、各色インク間で補正を行った時のインク吐出量
を示したのが図22(c)である。しかし図22(c)
に示されるように、各色インク間のインク吐出量を補正
しただけでは、図22(a)のような理想的な特性に補
正することはできない。これは、カラープリンタ20で
は、画像データの階調値に応じて各大きさのドット形成
割合を変化させており、その結果、各色インクの吐出量
が階調値に対して複雑に変化する特性となっているため
である(図22(b)参照)。これに対して、前述のド
ットばらつき補正処理を行ってドットの大きさ毎に修正
量を選定し、この修正量に基づいてインク吐出量を補正
すれば、図22(b)のような特性を図22(a)のよ
うな理想的な特性に補正することができる。
【0101】ドットばらつき処理を行って、ドットの大
きさ毎に修正することの効果は、例えば、無彩色のグラ
デーションパターンを印刷することによって、明確に確
認することができる。無彩色のグラデーションパターン
とは、白色から黒色に向かって、明度が自然に低く(暗
く)なるような画像をいう。各色間の補正のみを行っ
て、無彩色のグラデーションパターンを印刷した場合、
図22(c)を参照すれば明らかなように、例えば低階
調値領域では他色インクに比べてCインクの吐出量が相
対的に多く、従って低階調値の部分ではシアン色を帯び
た灰色が印刷される。同様に、中階調値の領域ではCイ
ンクに比べてMインクとYインクの吐出量が多くなり、
赤色を帯びた灰色が印刷される。高階調値の領域ではM
インクが多くなり、マゼンタ色を帯びた灰色が印刷され
る。これに対して、前述してきたようなドットばらつき
補正処理(図12)を行えば、図22(a)のような理
想的な特性に補正することができる結果、白色から黒色
に自然に変化する画像を印刷することができる。
【0102】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。例えば、上述の機能を実現するソ
フトウェアプログラム(アプリケーションプログラム)
を、通信回線を介してコンピュータシステムのメインメ
モリまたは外部記憶装置に供給し実行するものであって
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷装置の概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】本実施例のプリンタにおけるドット形成原理を
示す説明図である。
【図5】本実施例のプリンタにおけるノズル配列を示す
説明図である。
【図6】本実施例のプリンタにより大きさの異なるドッ
トを形成する原理を説明する説明図である。
【図7】本実施例のプリンタにおけるノズルの駆動波形
および該駆動波形により形成されるドットの様子を示す
説明図である。
【図8】本実施例のプリンタの制御装置の内部構成を示
す説明図である。
【図9】本実施例のプリンタヘッドが駆動バッファから
データを受けてドットを形成する様子を示す説明図であ
る。
【図10】本実施例における画像処理ルーチンの流れを
示すフローチャートである。
【図11】本実施例で用いられるドット記録率テーブル
の一例を示す説明図である。
【図12】本実施例のドットばらつき補正処理の流れを
示すフローチャートである。
【図13】本実施例のドット毎修正量の選定処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図14】本実施例で行われるドット毎修正量の選定処
理の様子を示す説明図である。
【図15】本実施例において各色ドットの修正量を指定
する様子を示す説明図である。
【図16】本実施例の組織的ディザ法による階調数変換
処理の一例を示したフローチャートである。
【図17】組織的ディザ法の概要を示す説明図である。
【図18】本実施例において修正された選定パターンを
印刷する処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】本実施例においてドット記録率テーブルを修
正する様子を示す説明図である。
【図20】本実施例のインク吐出量補正処理の流れを示
すフローチャートである。
【図21】各階調値に対する階調値修正量の計算方法を
説明する説明図である。
【図22】本実施例のドットばらつき補正処理を行った
結果を示す説明図である。
【図23】画像データの階調値ノズルから吐出するイン
ク滴の大きさが異なると、インク吐出重量のばらつき方
が異なる理由を説明する説明図である。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 21…カラースキャナ 23…CRT 24…モデム 25…フレキシブルディスクドライブ 26…ハードディスク 30…キャリッジモータ 31…駆動ベルト 32…プーリ 33…摺動軸 34…位置検出センサ 35…紙送りモータ 36…プラテン 40…キャリッジ 41…CPU 41…印字ヘッド 42,43…インクカートリッジ 44〜49…インク吐出用ヘッド 50…インク通路 59…操作パネル 60…制御回路 61…CPU 62…PROM 63…RAM 64…PCインターフェース 66…タイマ 67…駆動バッファ 68…バス 69…分配出力器 70…発振器 80…コンピュータ 81…CPU 82…ROM 83…RAM 84…入力インターフェース 85…出力インターフェース 86…CRTC 87…DDC 88…SIO 89…バス 90…ビデオドライバ 91…アプリケーションプログラム 92…プリンタドライバ 93…解像度変換モジュール 94…色変換モジュール 95…ハーフトーンモジュール 96…インターレースモジュール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を構成する画素の階調値と、記録媒
    体上にドットを形成すべき密度であるドット記録率と
    を、所定の対応関係に基づいて対応付けることにより、
    形成可能なドットの大きさ毎のドット記録率を決定する
    記録率決定手段を備え、 該決定されたドット記録率に基づいて、前記各ドットの
    大きさ毎にドットの形成有無を判断し、該判断結果に基
    づいて各ドットを形成することによって、前記記録媒体
    上に多階調の画像を印刷する印刷装置であって、 前記ドットの大きさ毎に前記対応関係の修正量を受け取
    る修正量受取手段と、 該受け取った修正量を用いて、前記対応関係を修正する
    対応関係修正手段とを備えた印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記記録率決定手段は、前記ドットの大きさ毎にそれぞ
    れ定められた対応関係に基づいて、前記ドットの大きさ
    毎にドット記録率を決定する手段であり、 前記対応関係修正手段は、前記対応関係を前記ドットの
    大きさ毎に修正する手段である印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷装置であって、 各階調値でのドット記録率を、前記所定の対応関係に基
    づいて前記ドットの大きさ毎に算出する記録率算出手段
    と、 該算出されたドット記録率と前記受け取った修正量とに
    基づいて、各階調値に対する階調値の補正量を算出する
    階調値補正量算出手段と、 該階調値補正量を階調値毎に記憶しておく階調値補正量
    記憶手段と を備え、 前記対応関係修正手段は、 階調値とドット記録率との前記対応関係に代えて、該階
    調値補正量により補正された階調値とドット記録率とを
    前記所定の対応関係に従って対応付ける関係に変更する
    手段である印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記記録媒体上に前記ドットを形成するドット形成手段
    は、前記大きさの異なるドットを、一のドット形成手段
    で形成可能な手段である印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の印刷装置であって、 画像の色を表現する方式である表色法を、前記画像で用
    いられている第1の表色法から、該画像の印刷に用いら
    れる第2の表色法に変換する際に参照されて、該第1の
    表色法における階調値と該第2の表色法における階調値
    との対応関係を記憶した表色法対応関係記憶手段と、 該記憶された表色法対応関係により、第1の表色法から
    第2の表色法への変換を行う表色法変換手段とを備え、 前記対応関係修正手段は、前記表色法対応関係に記憶さ
    れた第2の表色法における階調値を、前記階調値補正量
    だけ補正する手段である印刷装置。
  6. 【請求項6】 画像を構成する画素の階調値と、記録媒
    体上にドットを形成すべき密度であるドット記録率と
    を、所定の対応関係に基づいて対応付けることにより、
    形成可能なドットの大きさ毎にドット記録率を求め、 該求められたドット記録率に基づいて、前記各ドットの
    大きさ毎にドットの形成有無を判断し、該判断結果に基
    づいて各ドットを形成することによって、前記記録媒体
    上に多階調の画像を印刷する印刷装置の調整方法であっ
    て、 前記ドットの大きさ毎に前記対応関係の修正量を受け取
    り、 該受け取った修正量を用いて、前記対応関係を修正する
    印刷装置の調整方法。
  7. 【請求項7】 画像を構成する画素の階調値と、記録媒
    体上にドットを形成すべき密度であるドット記録率と
    を、所定の対応関係に基づいて対応付けることにより、
    形成可能なドットの大きさ毎にドット記録率を求め、 該求められたドット記録率に基づいて、前記各ドットの
    大きさ毎にドットの形成有無を判断し、該判断結果に基
    づいて各ドットを形成することによって、前記記録媒体
    上に多階調の画像を印刷する印刷方法であって、 前記対応関係の修正量を前記ドットの大きさ毎に受け取
    り、 該受け取った修正量を用いて、前記対応関係を修正する
    印刷方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の調整方法を実現するプロ
    グラムを記録した記録媒体であって、 前記対応関係の修正量を前記ドットの大きさ毎に受け取
    る機能と、 該受け取った修正量を用いて、前記対応関係を修正する
    機能とをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒
    体。
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