JP2006123524A - 印刷システム、印刷方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの駆動信号生成部がある場合に、駆動信号を入れ換えると、製造ばらつきの影響をうける。
【解決手段】本印刷システムは、素子と、第1駆動信号生成部及び第2駆動信号生成部と、第1補正値及び第2補正値とを記憶するメモリと、コントローラとを有する。このコントローラは、所定サイズのドットを形成するための駆動信号を第1駆動信号生成部に生成させるとともに、所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を第2駆動信号生成部に生成させる際に、第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出されるインクの量を第1補正値に基づいて補正し、所定サイズのドットを形成するための駆動信号を第2駆動信号生成部に生成させる際に、第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出されるインクの量を第2補正値に基づいて補正する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、印刷システム、印刷方法及びプログラムに関する。
媒体に画像を印刷する印刷装置として、1つのピエゾ素子に対して複数の駆動信号を選択的にピエゾ素子へ印加させるものが提案されている。例えば、吐出されるインクの量が異なる複数種類の駆動パルスを2つの駆動信号に分け、これらの駆動パルスを選択的にピエゾ素子へ印加させるようにした印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。また、最大ドットを形成する際に用いられる駆動パルスを一方の駆動信号に含ませ、最大ドットの形成時におけるインクの吐出周波数を高めるようにした印刷装置も提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。そして、これらの印刷装置では、駆動信号を生成する駆動信号生成部が複数設けられている。
特開2000−52570号公報 特開2003−246086号公報
このように、印刷装置に複数の駆動信号生成部が設けられた場合、同じ駆動信号をそれぞれの駆動信号生成部にさせても、駆動信号生成部の特性のばらつきのため、吐出されるインク量にばらつきが生じる。その結果、印刷画像が粗悪なものとなる。
そこで、本発明は、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量を調整し、高品質な印刷画像を得ることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、(A)インクを吐出するために駆動される素子と、(B)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、(C)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、(D)前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値とを記憶するメモリと、(E)所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第1補正値に基づいて補正し、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第2補正値に基づいて補正するコントローラと、(F)を有することを特徴とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
(A)インクを吐出するために駆動される素子と、
(B)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、
(C)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、
(D)前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値とを記憶するメモリと、
(E)所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第1補正値に基づいて補正し、
前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第2補正値に基づいて補正するコントローラと、
(F)を有することを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量が調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させて、前記第1補正値を取得するためのパターンを媒体に形成し、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させて、前記第2補正値を取得するためのパターンを媒体に形成することが望ましい。これにより、印刷システムごとに固有の補正値を取得することができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記第1補正値又は前記第2補正値に基づいて、前記所定サイズのドットを形成するために吐出される前記インクの量を、補正することが望ましい。これにより、前記第1駆動信号生成部により形成されたドットの大きさと、前記第2駆動信号生成部により形成されたドットの大きさとが調整され、高品質な印刷画像を得ることができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第1補正値に基づいて補正し、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第2補正値に基づいて補正することが望ましい。駆動信号の電圧が補正されれば、素子の駆動量が補正され、吐出されるインクの量が補正されるのである。
かかる印刷システムであって、前記駆動信号には複数の駆動波形が含まれており、前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部又は前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の各駆動波形の中間電圧を同じになるように補正することが望ましい。これにより、駆動信号の電圧が急激に変化することを抑制できる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部及び前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の中間電圧を同じになるように補正することが望ましい。これにより、駆動信号の電圧が急激に変化することを抑制できる。
かかる印刷システムであって、前記駆動信号には複数の駆動波形が含まれており、最も大きいサイズのドットは、前記第1駆動信号生成部により生成された前記駆動波形と、前記第2駆動信号生成部により生成された前記駆動波形とにより、形成されることが望ましい。これにより、駆動信号生成部の発熱を分散させることができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、所定の領域に形成される複数の前記所定サイズのドットの数を補正することが望ましい。これにより、その領域に吐出されるインクの量が補正され、高品質な印刷画像を得ることができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記第1補正値又は前記第2補正値に基づいて、ドット生成率を補正することが望ましい。これにより、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、その領域に吐出されるインク量が調整される。
かかる印刷システムであって、前記メモリは、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第3補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第4補正値と、を記憶することが望ましい。そして、前記コントローラは、前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第4補正値に基づいて補正し、前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第3補正値に基づいて補正することが望ましい。
インクを吐出するために駆動される素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する印刷装置を準備し、
所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値に基づいて補正し、
前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値に基づいて補正する
ことを特徴とする印刷方法。
このような印刷方法によれば、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量が調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
インクを吐出するために駆動される素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する印刷システムに、
所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値に基づいて補正させ、
前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値に基づいて補正させる
ことを特徴とするプログラム。
このようなプログラムによれば、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量が調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
(A)インクを吐出するために駆動される素子と、
(B)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、
(C)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、
(D)前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値とを記憶するメモリと、
(E)所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第1補正値に基づいて補正し、
前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第2補正値に基づいて補正するコントローラと、
(F)を有することを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量が調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
かかる印刷システムであって、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記コントローラは、前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させることが望ましい。これにより、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量が調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
また、かかる印刷システムであって、前記第1駆動信号生成部及び前記第2駆動信号生成部とは異なる別の駆動信号生成部を更に備え、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記コントローラは、前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記別の駆動信号生成部に生成させることが望ましい。これにより、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量が調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させて、前記第1補正値を取得するためのパターンを媒体に形成し、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させて、前記第2補正値を取得するためのパターンを媒体に形成することが望ましい。これにより、印刷システムごとに固有の補正値を取得することができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記第1補正値又は前記第2補正値に基づいて、前記所定サイズのドットを形成するために吐出される前記インクの量を、補正することが望ましい。これにより、前記第1駆動信号生成部により形成されたドットの大きさと、前記第2駆動信号生成部により形成されたドットの大きさとが調整され、高品質な印刷画像を得ることができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第1補正値に基づいて補正し、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第2補正値に基づいて補正することが望ましい。駆動信号の電圧が補正されれば、素子の駆動量が補正され、吐出されるインクの量が補正されるのである。
かかる印刷システムであって、前記駆動信号には、複数の駆動波形が含まれており、前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部又は前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の各駆動波形の中間電圧を同じになるように補正することが望ましい。これにより、駆動信号の電圧が急激に変化することを抑制できる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部及び前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の中間電圧を同じになるように補正することが望ましい。これにより、駆動信号の電圧が急激に変化することを抑制できる。
かかる印刷システムであって、前記駆動信号には、複数の駆動波形が含まれており、最も大きいサイズのドットは、前記第1駆動信号生成部により生成された前記駆動波形と、前記第2駆動信号生成部により生成された前記駆動波形とにより、形成されることが望ましい。これにより、駆動信号生成部の発熱を分散させることができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、所定の領域に形成される複数の前記所定サイズのドットの数を、補正することが望ましい。これにより、その領域に吐出されるインクの量が補正され、高品質な印刷画像を得ることができる。
かかる印刷システムであって、前記コントローラは、前記第1補正値又は前記第2補正値に基づいて、ドット生成率を補正することが望ましい。これにより、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、その領域に吐出されるインク量が調整される。
インクを吐出するために駆動される素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する印刷装置を準備し、
所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値に基づいて補正し、
前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値に基づいて補正する
ことを特徴とする印刷方法。
このような印刷方法によれば、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量が調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
インクを吐出するために駆動される素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する印刷システムに、
所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値に基づいて補正させ、
前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値に基づいて補正させる
ことを特徴とするプログラム。
このようなプログラムによれば、それぞれの駆動信号生成部の特性のばらつきに応じて、吐出されるインク量が調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
===印刷システム===
まず、印刷装置を印刷システムとともに説明する。なお、印刷システムとは、印刷装置と、この印刷装置の動作を制御する印刷制御装置とを少なくとも含むシステムのことである。
図1は、印刷システム100の構成を説明する図である。例示した印刷システム100は、印刷装置としてのプリンタ1と、印刷制御装置としてのコンピュータ110とを含んでいる。具体的には、この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。
プリンタ1は、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。なお、この媒体に関し、以下の説明では、代表的な媒体である用紙S(図3Aを参照。)を例に挙げて説明する。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。表示装置120は、ディスプレイを有している。この表示装置120は、例えば、コンピュータプログラムのユーザーインタフェースを表示するためのものである。入力装置130は、例えば、キーボード131やマウス132である。記録再生装置140は、例えば、フレキシブルディスクドライブ装置141やCD−ROMドライブ装置142である。
===コンピュータ===
<コンピュータ110の構成について>
図2Aは、コンピュータ110、及びプリンタ1の構成を説明するブロック図である。図2Bは、プリンタ1が有するメモリ63の一部分を模式的に説明する図である。
まず、コンピュータ110の構成について簡単に説明する。このコンピュータ110は、前述した記録再生装置140と、ホスト側コントローラ111とを有している。記録再生装置140は、ホスト側コントローラ111と通信可能に接続されており、例えばコンピュータ110の筐体に取り付けられている。ホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものであり、前述した表示装置120や入力装置130も通信可能に接続されている。このホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、プリンタ1との間に介在し、データの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM、磁気ディスク装置等によって構成される。このメモリ114に格納されるコンピュータプログラムとしては、前述したように、アプリケーションプログラムやプリンタドライバがある。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って各種の制御を行う。
プリンタドライバは、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能をコンピュータ110に実現させる。そして、プリンタ1は、コンピュータ110からの印刷データを受信することで印刷動作を実行する。言い換えると、コンピュータ110は、印刷データを介してプリンタ1の動作を制御しているといえる。従って、コンピュータ110は、このプリンタドライバによって、印刷制御装置として機能する。そして、プリンタドライバは、画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのコードを有する。
印刷データは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと、画素データとを有する。コマンドデータとは、プリンタ1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。このコマンドデータには、例えば、給紙を指示するコマンドデータ、搬送量を示すコマンドデータ、排紙を指示するコマンドデータがある。また、画素データは、印刷される画像の画素に関するデータである。ここで、画素とは、用紙上に仮想的に定められた方眼状の升目であり、ドットが形成される領域を示す。そして、印刷データにおける画素データは、用紙上に形成されるドットに関するデータ(例えば、ドットの大きさのデータ)に変換される。本実施形態において、画素データは2ビットのデータによって構成されている。すなわち、この画素データには、ドット無しに対応する画素データ「00」と、小ドットに対応する画素データ「01」と、中ドットの形成に対応する画素データ「10」と、大ドットに対応する画素データ「11」とがある。従って、このプリンタ1は、1画素の中で4階調を表現できる。
そして、プリンタドライバは、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換するため、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理などを行う。また、プリンタドライバは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録された状態で提供される。また、プリンタドライバは、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。
===プリンタ===
<プリンタ1の構成について>
次に、プリンタ1の構成について説明する。ここで、図3Aは、本実施形態のプリンタ1の構成を示す図である。図3Bは、本実施形態のプリンタ1の構成を説明する側面図である。なお、以下の説明では、図2Aも参照する。
図2Aに示すように、プリンタ1は、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40、検出器群50、プリンタ側コントローラ60、及び駆動信号生成回路70を有する。なお、本実施形態において、プリンタ側コントローラ60及び駆動信号生成回路70は、共通のコントローラ基板CTRに設けられている。
このプリンタ1では、プリンタ側コントローラ60によって制御対象部、すなわち用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40、及び駆動信号生成回路70が制御される。これにより、プリンタ側コントローラ60は、コンピュータ110から受け取った印刷データに基づき、用紙Sに画像を印刷させる。また、検出器群50の各検出器は、プリンタ1内の状況を監視している。そして、各検出器は、検出結果をプリンタ側コントローラ60に出力する。各検出器からの検出結果を受けたプリンタ側コントローラ60は、その検出結果に基づいて制御対象部を制御する。
<用紙搬送機構20について>
用紙搬送機構20は、媒体を搬送させる媒体搬送部に相当する。この用紙搬送機構20は、用紙Sを印刷可能な位置に送り込んだり、この用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させたりするものである。この搬送方向は、次に説明するキャリッジ移動方向と交差する方向である。そして、図3A及び図3Bに示すように、用紙搬送機構20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1内に自動的に送るためのローラであり、この例ではD形の断面形状をしている。搬送モータ22は、用紙Sを搬送方向に搬送させるためのモータである。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって送られてきた用紙Sを、印刷可能な領域まで搬送するためのローラである。この搬送ローラ23の動作も搬送モータ22によって制御される。プラテン24は、印刷中の用紙Sを、この用紙Sの裏面側から支持する部材である。排紙ローラ25は、印刷が終了した用紙Sを搬送するためのローラである。
<キャリッジ移動機構30について>
キャリッジ移動機構30は、ヘッドユニット40が取り付けられたキャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させるためのものである。キャリッジ移動方向には、一側から他側への移動方向と、他側から一側への移動方向が含まれている。なお、ヘッドユニット40はヘッド41を有するので、キャリッジ移動方向はヘッド41の移動方向に相当し、キャリッジ移動機構30はヘッド41を移動方向に移動させるヘッド移動部に相当する。そして、このキャリッジ移動機構30は、キャリッジモータ31と、ガイド軸32と、タイミングベルト33と、駆動プーリー34と、従動プーリー35とを有する。キャリッジモータ31は、キャリッジCRを移動させるための駆動源に相当する。そして、キャリッジモータ31の回転軸には、駆動プーリー34が取り付けられている。この駆動プーリー34は、キャリッジ移動方向の一端側に配置されている。駆動プーリー34とは反対側のキャリッジ移動方向の他端側には、従動プーリー35が配置されている。タイミングベルト33は、キャリッジCRに接続されているとともに、駆動プーリー34と従動プーリー35に架け渡されている。ガイド軸32は、キャリッジCRを移動可能な状態で支持する。このガイド軸32は、キャリッジ移動方向に沿って取り付けられている。従って、キャリッジモータ31が動作すると、キャリッジCRは、このガイド軸32に沿ってキャリッジ移動方向に移動する。
<ヘッドユニット40について>
ヘッドユニット40は、インクを用紙Sに向けて吐出させるためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド制御部HCと、ヘッド41とを有している。ヘッド制御部HCの構成については、後で詳述する。ヘッド41には、各インク色にそれぞれ対応する複数のインク列が設けられている。各インク列には複数のノズルが設けられており、各ノズルにはピエゾ素子が設けられている。このピエゾ素子が駆動されると、圧力室(不図示)が変形し、これにより生じた圧力によってノズルからインク滴が吐出され、インク滴が用紙に着弾するとドットが形成される。
なお、このプリンタ1では、前述したように、画素データ「00」に対応するドット無し、画素データ「01」に対応する小ドット、画素データ「10」に対応する中ドット、及び画素データ「11」に対応する大ドットの4種類の階調を表現するための制御ができる。このため、各ノズルからは、量が異なる複数種類のインクを吐出させることができる。例えば、各ノズルからは、大ドットを形成し得る量の大インク滴、中ドットを形成し得る量の中インク滴、及び小ドットを形成し得る量の小インク滴からなる3種類のインクを吐出させることができる。
<検出器群50について>
検出器群50は、プリンタ1の状況を監視するためのものである。図3Aや図3Bに示すように、この検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出器53、及び紙幅検出器54が含まれている。リニア式エンコーダ51は、キャリッジCRのキャリッジ移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出器53は、印刷される用紙Sの先端位置を検出するためのものである。紙幅検出器54は、印刷される用紙Sの幅を検出するためのものである。なお、不図示であるが、ヘッド41の周囲の温度を検出する温度検出器も設けられている。
<プリンタ側コントローラ60について>
プリンタ側コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うものである。例えば、プリンタ側コントローラ60は、搬送モータ22の回転量を制御することにより、用紙搬送機構20の搬送量を制御する。また、プリンタ側コントローラ60は、キャリッジモータ31の回転量を制御することにより、キャリッジCRの位置を制御する。
さらに、プリンタ側コントローラ60は、駆動信号生成回路70を制御して、駆動パルスPSを生成させる。ここで、駆動パルスとは、インクを吐出させるためにピエゾ素子417を駆動する際に、この駆動の開始から終了までを規定するための信号である。この駆動パルスの形状は、吐出させるインク量に応じて定められる。このため、駆動パルスがピエゾ素子417に印加されると、その駆動パルスの形状に応じた量のインクが吐出される。
また、プリンタ側コントローラ60は、ヘッド制御部HCに対して、ヘッド制御信号(クロック信号CLK,画素データSI,ラッチ信号LAT,第1チェンジ信号CH_A,第2チェンジ信号CH_B,図8を参照。)を出力する。ヘッド制御部HCは、ヘッド制御信号に応じて、駆動信号生成回路70から出力される駆動信号に含まれる駆動パルスをピエゾ素子417に印加する。従って、プリンタ側コントローラ60とヘッド制御部HCは、駆動パルスを含む行動信号を駆動信号生成回路70に生成させるコントローラであって、生成された駆動パルスをピエゾ素子417に印加させるコントローラに相当する。
このプリンタ側コントローラ60は、図2Aに示すように、インタフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、制御ユニット64とを有する。インタフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110との間で、データの受け渡しを行う。CPU62は、プリンタ1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶素子によって構成される。本実施形態では、図2Bに示すように、メモリ63の一部分が、プログラム記憶領域63a、波形記憶領域63b、及び調整値記憶領域63cとして用いられている。プログラム記憶領域63aは、コンピュータプログラムが記憶される領域である。波形記憶領域63bは、駆動信号を生成させるための波形データが記憶される領域である。調整値記憶領域63cは、駆動信号生成回路70が有する第1波形生成回路71Aと第2波形生成回路71B(図4を参照。)のばらつきを調整するための調整値が記憶される領域である。
そして、CPU62は、メモリ63のプログラム記憶領域63aに記憶されているコンピュータプログラムに従い、各制御対象部を制御する。例えば、CPU62は、制御ユニット64を介して用紙搬送機構20やキャリッジ移動機構30を制御する。また、CPU62は、ヘッド41の動作を制御するためのヘッド制御信号をヘッド制御部HCに出力したり、駆動信号COMを生成させるための制御信号を駆動信号生成回路70に出力したりする。
===本実施形態の駆動信号生成回路===
<駆動信号生成回路70について>
駆動信号生成回路70は、駆動パルスを含む駆動信号COMを生成する。この駆動信号COMは、1つのノズル列に対応する全てのピエゾ素子417に対して共通に使用される。
図4は、駆動信号生成回路70の構成を説明するブロック図である。本実施形態の駆動信号生成回路70は、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部を有している。第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bは同じ構成であるので、ここでは第1駆動信号生成部70Aについて説明する。第1駆動信号生成部70Aは、第1波形生成回路71Aと第1電流増幅回路72Aを有している。
図5Aは、第1波形生成回路71Aの構成を説明するためのブロック図である。なお、この図において、第2波形生成回路71Bの構成は、括弧付きの符号で示している。また、図5Bは、D/A変換器711Aに入力されるDAC値と、電圧増幅回路712Aからの出力電圧との関係を説明する図である。
第1波形生成回路71Aは、D/A変換器711Aと、電圧増幅回路712Aとを有する。D/A変換器711Aは、DAC値に応じた電圧信号を出力する電気回路である。このDAC値は、電圧増幅回路712Aから出力させる電圧(以下、出力電圧ともいう。)を指示するための情報であり、波形記憶領域63bに記憶された波形データに基づき、CPU62から出力される。本実施形態において、DAC値は10ビットのデータによって構成されているが、便宜上、図では16進数で示している。
電圧増幅回路712Aは、D/A変換器711Aからの出力電圧を、ピエゾ素子417の動作に適した電圧まで増幅する。本実施形態の電圧増幅回路712Aでは、D/A変換器711Aからの出力電圧を、最大40数Vまで増幅する。そして、増幅後の出力電圧は、制御信号S_Q1及び制御信号S_Q2として第1電流増幅回路72Aに出力される。
例えば、図5Bに示す例では、CPU62からD/A変換器711Aに入力されたDAC値が16進数で「24Eh」の場合(2進数で「1001001110」の場合)、電圧増幅回路712Aで増幅された後の出力電圧は25Vとなる。また、CPU62からD/A変換器711Aに入力されたDAC値が16進数で「0h」の場合(2進数で「0000000000」の場合)、電圧増幅回路712Aで増幅された後の出力電圧は1.4Vとなり、入力されたDAC値が16進数で「3FF」の場合(2進数で「1111111111」の場合)、電圧増幅回路712Aで増幅された後の出力電圧は42.32Vとなる。すなわち、第1駆動信号生成部70Aの最低出力電圧は1.4Vであり、CPU62から入力されるDAC値が1つ大きくなると、第1波形生成回路の出力電圧が0.04Vだけ上昇する。
但し、製造ばらつきのため、図5Bに示すような理想通りの出力が得られるとは限らない。この製造ばらつきの影響を調整する方法については、後述する。
<駆動信号生成部の動作について>
次に、この第1駆動信号生成部70Aの動作の具体例について説明する。図6Aは、生成される駆動信号COMの一部分を説明する図である。図6Bは、第1電流増幅回路72Aの出力電圧を、電圧V1から電圧V4まで降下させる動作を説明するための図である。
プリンタ側コントローラ60のCPU62は、まず、駆動信号COMを生成するためのパラメータに基づき、更新周期τ毎の出力電圧を求める。図6Aに示される駆動パルスPS´を例に挙げると、パラメータとしては、駆動電圧Vhと、この駆動電圧Vhと基準電圧Vcの関係を規定する比率と、中間電圧VCを維持する時間PWh1と、中間電圧VCから最低電圧VLまで一定の傾きで電圧を降下させる時間PWd1と、最低電圧VLを維持する時間PWh2と、最低電圧VLから最高電圧VHまで一定の傾きで電圧を上昇させる時間PWc1と、最高電圧VHを維持する時間PWh3と、最高電圧VHから中間電圧VCまで一定の傾きで電圧を降下させる時間PWd2と、中間電圧VCを維持する時間PWh4がある。
ここで、駆動電圧Vhは、駆動パルスPS´における最高電圧VHと最低電圧VLの電圧差である。言い換えれば、ピエゾ素子417における最低電位(最低電圧VLによって定まる電位)と最高電位(最高電圧VHによって定まる電位)の差に相当する。基準電圧Vcは、ピエゾ素子417における基準となる変形状態を定めている。本実施形態は、この基準電圧Vcを、駆動電圧Vhの40%としている。このため、駆動電圧Vhと基準電圧Vcの関係を規定する比率として、値「0.4」が記憶されている。中間電圧VCは、最低電圧VLに基準電圧Vcを加算して得られた電圧である。また、最高電圧VHは、最低電圧VLに駆動電圧Vhを加算して得られた電圧である。そして、駆動電圧Vh以外のパラメータは、メモリ63の波形記憶領域63bに記憶されている。また、駆動電圧Vhに関しては、基準となる電圧値(便宜上、基準駆動電圧Vhsともいう。)が波形記憶領域63bに記憶されている。すなわち、この基準駆動電圧Vhsを、ヘッド41の周辺温度等に基づいて補正することで、実際に用いられる駆動電圧Vhが定められる。
CPU62は、所定のタイミング(例えば給紙のタイミング)で、ヘッド41の周辺温度を取得し、取得した周辺温度に基づいて駆動電圧Vhを定める。駆動電圧Vhを定めると、CPU62は、基準電圧Vc、中間電圧VC、最高電圧VHを算出する。そして、CPU62は、前述した時間PWh1〜時間PWh4を用いて、更新周期τ毎の出力電圧を求める。この更新周期τは、例えば0.1μs(クロックCLK=10MHz)〜0.05μs(クロックCLK=20MHz)である。そして、求められた更新周期τ毎の出力電圧に基づいて、更新周期τ毎のDAC値が定められ、例えばメモリ63の作業領域(図示せず)に記憶される。
駆動信号COMを生成する場合には、CPU62は、更新周期τ毎のDAC値を、D/A変換器711Aへ順次出力する。図6Bの例では、クロックCLKで規定されるタイミングt(n)で電圧V1に対応するDAC値が出力される。これにより、周期τ(n)にて、電圧増幅回路712Aからは電圧V1が出力される。そして、更新周期τ(n+4)までは、電圧V1に対応するDAC値がCPU62からD/A変換器711Aに順次入力され、電圧増幅回路712Aからは電圧V1が出力され続ける。また、タイミングt(n+5)では、電圧V2に対応するDAC値がCPU62からD/A変換器711Aに入力される。これにより、周期τ(n+5)にて、電圧増幅回路712Aの出力は、電圧V1から電圧V2へ降下する。同様に、タイミングt(n+6)では、電圧V3に対応するDAC値がCPU62からD/A変換器711Aに入力され、電圧増幅回路712Aの出力が電圧V2から電圧V3へ降下する。以下同様に、DAC値がD/A変換器711Aに順次入力されるため、電圧増幅回路712Aから出力される電圧は、次第に降下する。そして、周期τ(n+10)にて、電圧増幅回路712Aの出力は電圧V4まで降下する。
このようにして、図6Aに示される駆動信号が、第1波形生成回路71Aから出力される。
<電流増幅回路の構成について>
次に、第1電流増幅回路72Aについて説明する。図7Aは、電流増幅回路72A(72B)の構成を説明する図である。図7Bは、2つのトランジスタ対とヒートシンクの構成の説明図である。
この第1電流増幅回路72Aは、多数のピエゾ素子417が支障なく動作できるように、十分な電流を供給するための回路である。第1電流増幅回路72Aは、駆動信号COMの電圧の変化に伴って発熱する第1トランジスタ対721Aを有する。そして、この第1トランジスタ対721Aは、互いのエミッタ端子同士が接続されたNPN型のトランジスタQ1とPNP型のトランジスタQ2を有する。NPN型のトランジスタQ1は、駆動信号COMの電圧上昇時に動作するトランジスタである。このNPN型のトランジスタQ1は、コレクタが電源に、エミッタが駆動信号COMの出力信号線に、それぞれ接続されている。PNP型のトランジスタQ2は、電圧降下時に動作するトランジスタである。PNP型のトランジスタQ2は、コレクタが接地(アース)に、エミッタが駆動信号COMの出力信号線に、それぞれ接続されている。なお、NPN型のトランジスタQ1とPNP型のトランジスタQ2のエミッタ同士が接続されている部分の電圧(駆動信号COMの電圧)は、符号FBで示すように、電圧増幅回路712Aへフィードバックされている。
そして、この第1電流増幅回路72Aは、第1波形生成回路71Aからの出力電圧によって動作が制御される。例えば、出力電圧が上昇状態にあると、制御信号S_Q1によってNPN型のトランジスタQ1がオン状態となる。これに伴い、駆動信号COMの電圧も上昇する。一方、出力電圧が降下状態にあると、制御信号S_Q2によってPNP型のトランジスタQ2がオン状態となる。これに伴い、駆動信号COMの電圧も降下する。なお、出力電圧が一定である場合、NPN型のトランジスタQ1もPNP型のトランジスタQ2もオフ状態となる。その結果、第1駆動信号COMは一定電圧となる。
第1トランジスタ対721Aと第2トランジスタ対721Bには、共通のヒートシンク722が取り付けられている。このヒートシンク722は、4つのトランジスタが発生する熱を外部へ放出する。
<駆動信号COMについて>
本実施形態では、第1駆動信号生成部70A及び第2駆動信号生成部70Bが、それぞれ異なる駆動信号COMを生成する。ここでは、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成するものとして、説明を行う。但し、本実施形態では、後述するように、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bは、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bとを互い違いに入れ換えて生成する。
図9には、第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bが示されている。
第1駆動信号COM_Aは、繰り返し周期Tにおける期間T1で生成される第1波形部SS11aと、期間T2で生成される第2波形部SS12aと、期間T3で生成される第3波形部SS13aとを有する。これらの波形部は、それぞれが駆動パルスを有している。すなわち、第1波形部SS11aは駆動パルスPS1を有している。また、第2波形部SS12aは駆動パルスPS2を、第3波形部SS13aは駆動パルスPS3をそれぞれ有している。
第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS1と駆動パルスPS3は、大ドットの形成時にピエゾ素子417へ印加されるものであり、互いに同じ波形をしている。また、駆動パルスPS2は、小ドットの形成時にピエゾ素子417へ印加されるものである。そして、駆動パルスPS2は、駆動パルスPS1や駆動パルスPS3と異なる波形である。つまり、駆動パルスPS2をピエゾ素子417に印加した際において、ピエゾ素子417を変形させるシーケンスは、駆動パルスPS1をピエゾ素子417に印加した際のシーケンスとは異なる。このため、駆動パルスPS2をピエゾ素子417へ印加させることで、駆動パルスPS1の印加時とは異なる量のインク滴がノズルから吐出される。すなわち、この駆動パルスPS2をピエゾ素子417へ印加させることで、ヘッド41からは、小インク滴が吐出される。
第2駆動信号COM_Bは、期間T1で生成される第1波形部SS21aと、期間T2で生成される第2波形部SS22aと、期間T3で生成される第3波形部SS23aとを有する。本実施形態において、第2駆動信号COM_Bの第1波形部SS21a〜第3波形部SS23aは、対応する第1駆動信号COM_Aの第1波形部SS11a〜第3波形部SS13aと同じ時間幅に定められている。これに伴い、第1駆動信号COM_A用の第1チェンジ信号CH_Aと、第2駆動信号COM_B用の第2チェンジ信号CH_Bは、Hレベルになるタイミングが揃えられている。この第2駆動信号COM_Bでは、第1波形部SS21aは駆動パルスPS4を、第2波形部SS22aは駆動パルスPS5をそれぞれ有している。
第2駆動信号COM_Bの駆動パルスPS4は、中ドットの形成時にピエゾ素子417へ印加されるものである。そして、駆動パルスPS4は、駆動パルスPS1や駆動パルスPS2と異なる波形である。これにより、駆動パルスPS4をピエゾ素子417に印加した際において、ピエゾ素子417を変形させるシーケンスは、駆動パルスPS1に対応するシーケンスや駆動パルスPS2に対応するシーケンスとは異なる。このため、駆動パルスPS4をピエゾ素子417へ印加させることで、駆動パルスPS1や駆動パルスPS2の印加時とは異なる量のインクを吐出させることができる。すなわち、この駆動パルスPS4をピエゾ素子417へ印加させることで、ヘッド41からは、中インク滴が吐出される。従って、この駆動パルスPS4は、中ドットの形成時において、インクを吐出させるための動作の開始から終了までを規定している。
また、駆動パルスPS5は、大ドットの形成時にピエゾ素子417へ印加されるものである。この駆動パルスPS5は、駆動パルスPS1や駆動パルスPS3と、同じ波形をしている。従って、大ドットの形成時にピエゾ素子417へ印加される駆動パルスPS1,駆動パルスPS3,駆動パルスPS5は、いずれも同じ波形である。なお、この第2駆動信号において、期間T3に生成される第3波形部SS23aは、中間電圧VCで一定の定電圧信号である。
<ヘッド制御部HCについて>
図8は、ヘッド制御部HCの構成を説明するブロック図である。図に示すように、ヘッド制御部HCは、第1シフトレジスタ81Aと、第2シフトレジスタ81Bと、第1ラッチ回路82Aと、第2ラッチ回路82Bと、デコーダ83と、制御ロジック84と、第1スイッチ87Aと、第2スイッチ87Bと、を備えている。制御ロジック84を除いた各部、すなわち、第1シフトレジスタ81Aと、第2シフトレジスタ81Bと、第1ラッチ回路82Aと、第2ラッチ回路82Bと、デコーダ83と、第1スイッチ87Aと、第2スイッチ87Bは、それぞれピエゾ素子417毎に設けられる。なお、ピエゾ素子417はノズル毎に設けられているので、言い換えると、これらの各部は、ノズル毎に設けられていることになる。
ヘッド制御部HCは、プリンタ側コントローラ60からの印刷データ(画素データSI)に基づき、インクを吐出させるための制御を行う。本実施形態では、画素データが2ビットで構成されており、クロック信号CLKに同期して、この画素データが記録ヘッド41へ送られてくる。この画素データは、上位ビット群から下位ビット群の順で送られる。本実施形態のヘッド41の各ノズル列は、1番目のノズル#1から180番目のノズル#180までの180個のノズルを有する。このため、画素データは、ノズル#1の上位ビット、ノズル#2の上位ビット、…、ノズル#179の上位ビット、ノズル#180の上位ビット、ノズル#1の下位ビット、ノズル#2の下位ビット、…、ノズル#179の下位ビット、ノズル#180の下位ビットの順で送られてくる。この結果、各画素データの上位ビット群が第1シフトレジスタ81Aにセットされ、下位ビット群が第2シフトレジスタ81Bにセットされる。
各第1シフトレジスタ81Aにはそれぞれ第1ラッチ回路82Aが電気的に接続され、各第2シフトレジスタ81Bにはそれぞれ第2ラッチ回路82Bが電気的に接続されている。そして、プリンタ側コントローラ60からのラッチ信号LATがHレベルになると、つまり、ラッチパルスが第1ラッチ回路82A及び第2ラッチ回路82Bに入力されると、第1ラッチ回路82Aは第1シフトレジスタ81Aの上位ビットをラッチし、第2ラッチ回路82Bは第2シフトレジスタ81Bの下位ビットをラッチする。
第1ラッチ回路82A及び第2ラッチ回路82Bには、デコーダ83が電気的に接続されている。第1ラッチ回路82A及び第2ラッチ回路82Bにラッチされた画素データ(上位ビットと下位ビットの組)はそれぞれ、デコーダ83に入力される。
図9には、ラッチ信号LAT、第1チェンジ信号CH_A及び第2チェンジ信号CH_Bが示されている。また、この図には、波形選択信号q0〜q7が示されている。
制御ロジック84には、CPU62からラッチ信号LAT、第1チェンジ信号CH_A、及び第2チェンジ信号CH_Bが入力される。制御ロジック84は、ラッチ信号LAT及び第1チェンジ信号CH_Aに基づいて、図9に示される波形選択信号q0〜q3を生成する。また、制御ロジック84は、ラッチ信号LAT及び第2チェンジ信号CH_Bに基づいて、図9に示される波形選択信号q4〜q7を生成する。制御ロジック84により生成された波形選択信号q0〜q7は、各デコーダ83に入力される。
デコーダ83は、第1ラッチ回路82Aと第2ラッチ回路82Bにラッチされた画素データに基づいて、第1スイッチ87Aのオンオフを制御する第1スイッチ制御信号SW1と、第2スイッチ87Bのオンオフを制御する第2スイッチ制御信号SW2とを出力する。画素データが「00」の場合、デコーダ83は、第1スイッチ制御信号SW1として波形選択信号q0を出力し、第2スイッチ制御信号SW2として波形選択信号q4を出力する。画素データが「01」の場合、デコーダ83は、第1スイッチ制御信号SW1として波形選択信号q1を出力し、第2スイッチ制御信号SW2として波形選択信号q5を出力する。画素データが「10」の場合、デコーダ83は、第1スイッチ制御信号SW1として波形選択信号q2を出力し、第2スイッチ制御信号SW2として波形選択信号q6を出力する。画素データが「11」の場合、デコーダ83は、第1スイッチ制御信号SW1として波形選択信号q3を出力し、第2スイッチ制御信号SW2として波形選択信号q7を出力する。第1スイッチ制御信号SW1がHレベルであれば第1スイッチ87Aはオン状態になり、Lレベルであればオフ状態になる。同様に、第2スイッチ制御信号SW2がHレベルであれば第2スイッチ87Bはオン状態になり、Lレベルであればオフ状態になる。
各第1スイッチ87Aには第1駆動信号COM_Aが共通に入力され、各第2スイッチ87Bには第2駆動信号COM_Bが共通に入力される。第1スイッチ87Aがオン状態であれば、第1駆動信号COM_Aがピエゾ素子417に入力される。第1スイッチ87Aがオフ状態であれば、第1駆動信号COM_Aはピエゾ素子417に入力されない。第2スイッチ87Bも同様である。第1スイッチ87Aの出力側と第2スイッチ87Bの出力側は、ともにピエゾ素子417に電気的に接続されている。第1スイッチ87Aがオンオフすることにより、第1駆動信号COM_Aを構成する波形部SS11a〜SS13aがピエゾ素子417に選択的に印加される。また、第2スイッチ87Bがオンオフすることにより、第2駆動信号COM_Bを構成する波形部SS21a〜SS23aがピエゾ素子417に選択的に印加される。
なお、どのような画素データであっても、第1スイッチ制御信号SW1と第2スイッチ制御信号SW2が同時にHレベルにならないように、波形選択信号q0〜q7が予め設定されている。これにより、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bが同時にピエゾ素子417に印加されることが防止されている。
<ピエゾ素子417に印加される信号について>
図10は、ピエゾ素子417に印加される信号の説明図である。ヘッド制御部HCは、以下に説明するように、画素データに応じた信号をピエゾ素子417に印加する。
画素データが「00」の場合、第1スイッチ制御信号SW1及び第2スイッチ制御信号SW2は、期間T1〜T3に亘って、いずれもLレベルである。このため、第1スイッチ87A及び第2スイッチ87Bはオフ状態のままなので、ピエゾ素子417にはいずれの駆動パルスも印加されない。このため、ノズルからはインクが吐出されず、ドットは形成されない。
画素データが「01」の場合、期間T2において第1スイッチ制御信号SW1がHレベルになるので、第1駆動信号COM_Aの第2波形部SS12aの駆動パルスPS2がピエゾ素子417に印加される。これにより、小ドットに対応する量のインクが、ノズルから吐出される。
画素データが「10」の場合、期間T1において第2スイッチ制御信号SW1がHレベルになるので、第2駆動信号COM_Bの第1波形部SS21aの駆動パルスPS4がピエゾ素子417に印加される。これにより、中ドットに対応する量のインクが、ノズルから吐出される。
画素データが「11」の場合、期間T1において第1スイッチ制御信号SW1がHレベルになり、期間T2において第2スイッチ制御信号SW2がHレベルになり、期間T3において第1スイッチ制御信号SW1がHレベルになる。このため、期間T1において第1駆動信号COM_Aの第1波形部SS11aの駆動パルスPS1がピエゾ素子417に印加され、期間T2において第2駆動信号COM_Bの第2波形部SS22aの駆動パルスPS5がピエゾ素子417に印加され、期間T3において第1駆動信号COM_Aの第3波形部SS13aの駆動パルスPS6がピエゾ素子417に印加される。これにより、大ドットに対応する量のインクが、ノズルから吐出される。
===プリンタ1の印刷動作===
前述した構成を有するプリンタ1では、プリンタ側コントローラ60が、メモリ63に格納されたコンピュータプログラムに従って、制御対象部(用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40、駆動信号生成回路70)を制御する。従って、このコンピュータプログラムは、この制御を実行するためのコードを有する。そして、制御対象部を制御することで、用紙Sに対する印刷動作が行われる。
ここで、図11は、印刷動作を説明するフローチャートである。例示した印刷動作は、印刷命令の受信動作(S10)、給紙動作(S20)、ドット形成動作(S30)、搬送動作(S40)、排紙判断(S50)、排紙処理(S60)、及び印刷終了判断(S70)を有している。以下、各動作について、簡単に説明する。
印刷命令の受信動作(S10)は、コンピュータ110からの印刷命令を受信する動作である。この動作において、プリンタ側コントローラ60はインタフェース部61を介して印刷命令を受信する。
給紙動作(S20)は、印刷対象となる用紙Sを移動させ、印刷開始位置(所謂頭出し位置)に位置決めする動作である。この動作において、プリンタ側コントローラ60は、搬送モータ22を駆動するなどして、給紙ローラ21や搬送ローラ23を回転させる。
ドット形成動作(S30)は、用紙Sにドットを形成するための動作である。この動作において、プリンタ側コントローラ60は、キャリッジモータ31を駆動したり、駆動信号生成回路やヘッド41に対して制御信号を出力したりする。これにより、ヘッド41の移動中にノズルNzからインクが吐出され、用紙Sにドットが形成される。
搬送動作(S40)は、用紙Sを搬送方向へ移動させる動作である。この動作において、プリンタ側コントローラ60は、搬送モータ22を駆動して搬送ローラ23を回転させる。この搬送動作により、先程のドット形成動作によって形成されたドットとは異なる位置に、ドットを形成することができる。
排紙判断(S50)は、印刷対象となっている用紙Sに対する排出の要否を判断する動作である。この判断は、例えば、印刷データの有無に基づき、プリンタ側コントローラ60によって行われる。
排紙処理(S60)は、用紙Sを排出させる処理であり、先程の排紙判断で「排紙する」と判断されたことを条件に行われる。この場合、プリンタ側コントローラ60は、排紙ローラ25を回転させることで、印刷済みの用紙Sを外部に排出させる。
印刷終了判断(S70)は、印刷を続行するか否かの判断である。この判断も、プリンタ側コントローラ60によって行われる。
===駆動信号の入れ換え===
<駆動信号の入れ換えの必要性について>
第1電流増幅回路72Aは、駆動信号COMの生成に伴って電力を消費する。すなわち、第1電流増幅回路72Aは、駆動信号COMの生成時に、NPN型のトランジスタQ1におけるコレクタ損失と、PNP型のトランジスタQ2のコレクタ損失によって電力を消費する。第2電流増幅回路72Bも同様であるので、ここでは第1電流増幅回路72Aについてのみ説明を行う。
図12は、駆動パルスPS1と消費電力の関係の説明図である。ここでは、ピエゾ素子417に駆動パルスPS1が印加されたときのトランジスタ対721Aの消費電力について説明する。
第1電流増幅回路72AのNPN型トランジスタQ1は、駆動信号COMの電圧を上昇させる時、すなわち、ピエゾ素子417を充電する時にオン状態になる。反対に、PNP型のトランジスタQ2は、駆動信号COMの電圧を降下させる時、すなわち、ピエゾ素子417を放電する時、オン状態になる。
このため、図中の時刻t21から時刻t22までの期間では、駆動信号COMの電圧が降下しているので、PNP型のトランジスタQ2が電力を消費する。また、図中の時刻23から時刻t24までの期間では、駆動信号COMの電圧が上昇しているので、NPN型のトランジスタQ1が電力を消費する。また、図中の時刻t25から時刻t26までの期間では、駆動信号COMの電圧が上昇しているので、PNP型のトランジスタQ2が電力を消費する。
そして、NPN型のトランジスタQ1の消費電力は、電源電位PWmaxと駆動信号COMの電位との差と、NPN型のトランジスタQ1に流れる電流I1(図7A参照)と、の積になる。一方、PNP型のトランジスタQ2の消費電力は、駆動信号COMの電位と接地電位GNDとの差と、PNP型のトランジスタQ2に流れる電流I2(図7A参照)と、の積になる。従って、この駆動パルスPS1がピエゾ素子417に印加されたときのトランジスタ対721Aの消費電力は、図中のハッチングにて示された期間の電位差と、これらの期間に流れる電流I1及びI2とに基づいて、算出される。本実施形態では、一つのノズル列に対応する180個の全てのピエゾ素子417に駆動パルスPS1が印加されると、1.5Wの電力がトランジスタ対721Aで消費される。
図13は、第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bと消費電力との関係の説明図である。ドットの大きさに応じてピエゾ素子417に印加される駆動パルスが異なるので(図10参照)、ドットの大きさに応じて消費電力が異なることになる。また、印加される駆動パルスは第1駆動信号COM_A又は第2駆動信号COM_Bのどちらかに含まれるものなので、第1駆動信号COM_Aを生成するトランジスタ対721Aと、第2駆動信号COM_Bを生成するトランジスタ対721Bとでは、消費電力が異なる。
例えば、小ドットを形成する場合、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2のみがピエゾ素子417に印加される。このため、小ドットを形成する場合、第1駆動信号COM_Aを生成するトランジスタ対721Aのみで3.0Wの電力が消費され、第2駆動信号COM_Bを生成するトランジスタ対721Bでは電力が消費されない。
中ドットを形成する場合、第2駆動信号COM_Bの駆動パルスPS4のみがピエゾ素子417に印加されるので、第1駆動信号COM_Aを生成するトランジスタ対721Aでは電力が消費されず、第2駆動信号COM_Bを生成するトランジスタ対721Bで2.0Wの電力が消費される。なお、小ドットを形成する場合と中ドットを形成する場合とで消費電力の大きさが異なるのは、小ドットを形成するための駆動パルスPS2と、中ドットを形成するための駆動パルスPS4の波形が異なるためである。
大ドットを形成する場合、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS1と、第2駆動信号COM_Bの駆動パルスPS5と、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS3とがピエゾ素子417に印加される。このため、大ドットを形成する場合、第1駆動信号COM_Aを生成するトランジスタ対721Aで3.0Wの電力が消費され、第2駆動信号COM_Bを生成するトランジスタ対721Bで1.5Wの電力が消費される。
このように、いずれのドットを形成する場合であっても、第1駆動信号COM_Aを生成するトランジスタ対721Aの消費電力と、第2駆動信号COM_Bを生成するトランジスタ対721Bの消費電力とが異なることになる。
ところで、消費電力が異なると言うことは、発熱量が異なるということである。このため、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し続け、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成し続けると、一方のトランジスタ対が他方のトランジスタ対に対して偏って発熱する。例えば、大ドットを形成し続けた場合、第1駆動信号生成部70Aのトランジスタ対721Aが、第2駆動信号生成部70Bのトランジスタ対721Bよりも、発熱する。
このように一方のトランジスタ対が偏って発熱すると、発熱量の多いトランジスタ対に合わせてヒートシンク722を設計する必要がある。そうなると、発熱量の少ないトランジスタ対に対して過大なヒートシンク722が設けられることになり、装置の大型化を招く。
そこで、本実施形態では、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bが生成する駆動信号COMを交互に入れ換えている。これにより、第1駆動信号生成部70Aのトランジスタ対721Aと第2駆動信号生成部70のトランジスタ対721Bが均等に発熱するようにしている。
<駆動信号の入れ換えたときの処理について1>
既に、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成する場合については説明した。そこで、生成する駆動信号を入れ換え、第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成する場合について、以下に説明する。
CPU62は、第1駆動信号生成部70Aの第1波形生成回路71AのD/A変換器711Aに対して、第2駆動信号COM_Bを生成するためのDAC値を順次出力する。これにより、第1駆動信号生成部70Aから第2駆動信号COM_Bが出力される。同様に、CPU62は、第2駆動信号生成部70Bの第2波形生成回路71BのD/A変換器711Bに対して、第1駆動信号COM_Aを生成するためのDAC値を順次出力する。これにより、第2駆動信号生成部70Bから第1駆動信号COM_Aが出力される。
この結果、図8における第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bが入れ替わる。つまり、第1駆動信号COM_Aが第2スイッチ87Bに入力され、第2駆動信号COM_Bが第1スイッチ87Aに入力される。このため、スイッチ制御信号SW1とスイッチ制御信号SW2も入れ換える必要がある。(仮にスイッチ信号を入れ換えなければ、例えば、画素データ「01」(小ドット)の場合に、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2ではなく、第2駆動信号COM_Bの駆動パルスPS5が印加され、本来の小ドットに対応しない量のインクが吐出されてしまう。)
そこで、駆動信号COMの入れ換えに伴って、制御ロジック84が出力する波形選択信号q0〜q7も変更する。具体的には、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成していたときに、制御ロジック84は、波形選択信号q0を出力していた信号線に波形選択信号q4を出力し、波形選択信号q1を出力していた信号線に波形選択信号q5を出力し、波形選択信号q2を出力していた信号線に波形選択信号q6を出力し、波形選択信号q3を出力していた信号線に波形選択信号q7を出力する。このように、駆動信号COMの入れ換えに伴って、制御ロジック84が出力する波形選択信号q0〜q3と波形選択信号q4〜q7とを入れ換える。
以上の処理により、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bが生成する駆動信号COMを入れ換えることができる。また、以上の処理により、駆動信号COMが入れ換えられたときにも、画素データに応じたドットを形成することができる。
<駆動信号の入れ換えたときの処理について2>
図14は、駆動信号を入れ換えるときの処理の別の例を示す図である。上の2つの図は、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成するときの様子を示している。下の2つの図は、生成する駆動信号を入れ換え、第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成するときの様子を示している。
この例では、2つのD/A変換器の出力先が入れ替わっている。これにより、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bが生成する駆動信号COMを入れ換えることができる。また、この例では、デコーダ83から出力される第1スイッチ制御信号SW1と第2スイッチ制御信号SW2の出力先が入れ替わっている。これにより、駆動信号COMが入れ換えられたときにも、画素データに応じたドットを形成することができる。
なお、この例では、CPU62がD/A変換器711A及びD/A変換器711Bに入力するDAC値は、入れ換え前と入れ換え後とで変化はない(前述の例では、CPU62がD/A変換器711A及びD/A変換器711Bに入力するDAC値は入れ替わっていた)。また、この例では、制御ロジック84がデコーダ83に入力する波形選択信号q0〜q7は、入れ換え前と入れ換え後とで変化はない(前述の例では、波形選択信号q0〜q3と波形選択信号q4〜q7と入れ替わっていた)。このため、この例によれば、CPU62の処理が簡略化でき、制御ロジック84の構成も簡略化できる。
<入れ換えタイミングの具体例について1>
次に、駆動信号の入れ換えのタイミングについて説明する。
例えば、プリンタは、用紙1枚を印刷する毎に、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bとを入れ換えることができる。これにより、定期的なタイミングで駆動信号を入れ換えることができる。
但し、奇数ページには大ドットで主に構成されるテキスト画像を印刷し、偶数ページには中ドットで主に構成される画像を印刷して、複数枚の用紙を連続印刷する場合がある。このような場合、大ドットの形成時には第1駆動信号COM_Aを生成する駆動信号生成部のトランジスタ対に発熱が偏り、中ドットの形成時には第2駆動信号COM_Bを生成する駆動信号生成部のトランジスタ対に発熱が偏るため(図13参照)、1枚印刷する毎に駆動信号を入れ換えると、一方の駆動信号生成部のトランジスタ対に発熱が偏るおそれがある。
このような状況を回避するため、1枚の用紙に対して印刷を行う途中で、駆動信号を入れ換えることが望ましい。そこで、例えば、プリンタは、ドット形成動作(S30、図11参照)を数回行う毎に、駆動信号を入れ換えることができる。これにより、ページ毎に異なるタイプの画像を連続印刷する場合であっても、第1駆動信号生成部70Aのトランジスタ対721Aと第2駆動信号生成部70Bのトランジスタ対721Bが均等に発熱する。
但し、1枚の用紙の中において、用紙上部に大ドットで主に構成されるテキスト画像を印刷し、用紙下部に中ドットで主に構成される画像を印刷する場合がある。このような場合、数回のドット形成動作(S30)毎に駆動信号を入れ換えるタイミングが、用紙上部の印刷と用紙下部の印刷との間であると、一方の駆動信号生成部のトランジスタ対に発熱が偏るおそれがある。
そこで、ドット形成動作(S30)毎に、駆動信号を入れ換えることが望ましい。1枚の用紙の中に異なるタイプの画像を複数印刷する場合であっても、個々の画像は複数回のドット形成動作で印刷されることが多い。このため、ドット形成動作(S30)毎に駆動信号を入れ換えれば、第1駆動信号生成部70Aのトランジスタ対721Aと第2駆動信号生成部70Bのトランジスタ対721Bが均等に発熱するようになる。
<入れ換えタイミングの具体例について2>
上記のように定期的なタイミングで駆動信号の入れ換えるのではなく、第1駆動信号生成部70Aや第2駆動信号生成部70Bの温度を検出し、その検出結果に基づいて駆動信号を入れ換えても良い。但し、この場合、温度センサを設ける必要がある。
また、形成されるドットの数を印刷データに基づいてカウントできるので、カウント値が閾値を越えたタイミングで駆動信号の入れ換えを行っても良い。この場合、ドットの大きさに応じて発熱量が異なるので、ドットの大きさを考慮してカウントすることが望ましい。また、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bとを分けてカウントを行うことが望ましい。例えば、小ドットを形成する場合、第1駆動信号COM_Aを生成する駆動信号生成部のカウント値のみをインクリメントする。これにより、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bの推定温度に応じて、駆動信号の入れ換えを行うことができる。
===2つの駆動信号生成部の特性のばらつき===
ところで、前述の第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bは、同様の構成であるが、製造ばらつきの影響などにより、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bの特性がばらつくことがある。
図15Aは、第1駆動信号生成部70Aにて生成された駆動パルスPS2を示す図である。図15Bは、第1駆動信号生成部70Aに入力されたDAC値と出力電圧との関係を示す図である。図15Cは、第2駆動信号生成部70Bにて生成された駆動パルスPS2を示す図である。図15Dは、第2駆動信号生成部70Bに入力されたDAC値と出力電圧との関係を示す図である。
以下の説明では、最高電圧VHにするためにCPU62から出力されるDAC値を「DAC_VH」と称する(つまり、最高電圧VHのときにCPU62から出力されているDAC値が「DAC_VH」になる)。最低電圧VLにするためにCPU62から出力されるDAC値を「DAC_VL」と称する。中間電圧VCにするためにCPU62から出力されるDAC値を「DAC_VC」と称する。
この例において、第2駆動信号生成部70Bは、第1駆動信号生成部70Aよりも高い電圧を出力する特性を有している。すなわち、第1駆動信号生成部70Aでは、DAC値「00Fh」が入力されると2.00Vの電圧が出力され、DAC値「280h」が入力されると27.00Vの電圧が出力される。また、第2駆動信号生成部70Bでは、DAC値「00Fh」が入力されると2.04Vの電圧が出力され、DAC値「280h」が入力されると27.36Vの電圧が出力される。
ここで、駆動パルスPS2では、DAC値「00Fh」が入力されたときの電圧が最低電圧VLに対応し、DAC値「280h」が入力されたときの電圧が最高電圧VHに対応している。このため、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成するときの駆動パルスPS2の駆動電圧Vh_PS21は、25.00Vになる。一方、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成するときの駆動パルスPS2の駆動電圧Vh_PS22は、25.36Vになる。
駆動電圧が異なると、ピエゾ素子の伸縮量が異なるため、圧力室内のインクに対する圧力変動が異なる。この結果、駆動電圧が異なると、吐出されるインクの量が異なる。つまり、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成しているときに形成された小ドットと、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成しているときに形成された小ドットとでは、吐出されるインク量が異なるので、ドット径が異なることになる。このため、このようなドットから構成される印刷画像の画質は、粗悪なものとなる。
そこで、以下に説明する第1実施形態では、第1駆動信号生成部70A及び第2駆動信号生成部70Bの出力する電圧が調整される。また、第2実施形態では、第1駆動信号生成部70A及び第2駆動信号が生成する駆動信号により形成されるドット数が調整される。いずれの実施形態によっても、調整された駆動信号を用いて印刷画像を印刷することにより、印刷画像の画質を向上させることができる。
===第1実施形態(電圧の調整)===
<調整値の設定の概要について>
図16は、調整値の設定に使用される機器を説明するブロック図である。なお、既に説明された機器については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。これら機器の中で、コンピュータ110Aは、検査ラインに設置されたコンピュータである。そして、プリンタ1の製造後の検査工程において、各プリンタが調整用パターンを印刷し、印刷された調整用パターンをスキャナ装置200が読み取り、コンピュータ110Aが各プリンタに固有の調整値を検出し、コンピュータ110Aがプリンタ1のメモリ63の調整値記憶領域63cに調整値を設定する。
本実施形態では、第1駆動信号生成部70A及び第2駆動信号生成部70Bのそれぞれに対して、小ドット用の調整値、中ドット用の調整値及び大ドット用の調整値が設定される。ここでは、まず、小ドット用の調整値を設定するまでの処理を説明する。
<調整用パターンの印刷について>
プリンタ1のメモリ63のプログラム記憶領域63aには、調整用パターンをプリンタ1に印刷させるための調整用パターン印刷プログラムが記憶されている。CPU64は、調整用パターン印刷プログラムに従って、プリンタ1内の各ユニットを制御し、用紙Sに調整用パターンを印刷する。
図17は、用紙Sに印刷される調整用パターンの説明図である。用紙Sには、第1調整用パターン群CP1及び第2調整用パターン群CP2が印刷される。第1調整用パターン群CP1及び第2調整用パターンCP2は、それぞれ、搬送方向に並ぶ複数の調整用パターンを有する。各調整用パターンは、小ドットから構成されている。つまり、各調整用パターンは、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2がピエゾ素子417に印加されることにより、形成される。
以下に、調整用パターンの形成の様子を具体的に説明する。
まず、1回目のドット形成動作の際に、CPU62は、第1駆動信号生成部70Aに対して、DAC_VHが「24Eh」になるように(駆動パルスPS2の最高電圧VHのときにDAC値「24Eh」が入力されるように)、第1駆動信号COM_Aを生成するためのDAC値を順次出力する。そして、1回目のドット形成動作において、プリンタ1は、第1駆動信号生成部70Aから出力された第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2をピエゾ素子417に印加して、第1調整用パターン群CP1の調整用パターンを形成する。
次に、2回目のドット形成動作の際に、CPU62は、第2駆動信号生成部70Bに対して、DAC_VHが「24Eh」になるように、第1駆動信号COM_Aを生成するためのDAC値を順次出力する(1回目のドット形成動作の際に第1駆動信号生成部70Aに出力したDAC値を出力する)。そして、2回目のドット形成動作において、プリンタ1は、第2駆動信号生成部70Aから出力された第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2をピエゾ素子417に印加して、第2調整用パターン群CP2の調整用パターンを形成する。
図中の「−2.0V」と示された位置の2つの調整用パターンが形成された後、プリンタ1は、紙を搬送し、3回目のドット形成動作を行う。3回目のドット形成動作では、CPU62は、出力するDAC値を変更する。3回目のドット形成動作では、CPU62は、第1駆動信号生成部70Aに対して、DAC_VHが「253h」になるように(駆動パルスPS2の最高電圧時にDAC値「253h」が入力されるように)、第1駆動信号COM_Aを生成するためのDAC値を順次出力し、第1調整用パターン群CP1の調整用パターンを形成する。4回目のドット形成動作では、CPU62は、第2駆動信号生成部70Bに対して、3回目のドット形成動作の際に第1駆動信号生成部70Bに出力したDAC値を順次出力し、第2調整用パターン群CP2の調整用パターンを形成する。3回目及び4回目のドット形成動作により、図中の「−1.8V」と示された位置に2つの調整用パターンが形成される。
以下同様に、ドット形成動作毎に、第1駆動信号COM_Aを形成する駆動信号生成部を入れ換える。そして、奇数回目のドット形成動作の際に、第1調整用パターン群CP1の調整用パターンを形成し、偶数回目のドット形成動作の際に、第2調整用パターン群CP2の調整用パターンを形成する。偶数回目のドット形成動作の後、紙を搬送し、次のドット形成動作では、DAC_VHが「005h」だけ高くなるようにする(駆動パルスPS2の最高電圧時にCPU62から出力されるDAC値が「005h」だけ高くなるようにする)。DAC_VHが「005h」だけ高くなると、最高電圧VHが約0.2V高くなり、駆動パルスPS2の駆動電圧Vhが約0.2V大きくなる。
以上の処理を続ければ、図に示す通りの第1調整用パターン群CP1と第2調整用パターンCP2群が用紙Sに印刷される。
この結果、第1調整用パターン群CP1に属する調整用パターンは、第1駆動信号生成部70Aが生成した第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2により、形成される。第2調整用パターンCP2に属する調整用パターンは、第2駆動信号生成部70Bが生成した第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2により、形成される。また、調整用パターンを形成する際にピエゾ素子417に印加される駆動パルスPS2の駆動電圧Vhは、搬送方向に並ぶ複数の調整用パターン毎にそれぞれ異なっている。駆動パルスPS2の駆動電圧Vhが異なると、吐出されるインク量が異なり、用紙Sに形成される小ドットの径が異なる。このため、搬送方向に並ぶ複数の調整用パターンの濃度は、それぞれ異なっている。
<調整値の設定について>
調整用パターンを印刷した後、検査工程の検査者は、用紙Sをスキャナ装置200にセットする。コンピュータ110Aには、スキャナ装置200が通信可能に接続されている。このスキャナ装置200は、原稿に印刷された画像の濃度を、所定の解像度で読み取るものである。そして、スキャナ装置200は、用紙Sに印刷された各調整用パターンの濃度を読み取る。スキャナ装置200は、第1調整用パターン群CP1及び第2調整用パターン群CP2の各調整用パターンの濃度データを、コンピュータ110Aに出力する。
コンピュータ110Aのメモリ114には、工程用プログラム151が記憶されている。この工程用プログラム151は、コンピュータ110Aに、第1調整用パターン群CP1及び第2調整用パターン群CP2の各調整用パターンの濃度データを、スキャナ装置200から取得させる。その後、工程用プログラム151は、予め定められた小ドットの調整用パターンの基準濃度と、各調整用パターンの濃度とを比較する。そして、工程用プログラム151は、第1調整用パターン群CP1及び第2調整用パターン群CP2のそれぞれの中から最も基準濃度に近い濃度の調整用パターンを抽出する。
以下の説明では、第1調整用パターン群CP1の中からは「基準設定値」と示された位置の調整用パターンが抽出され、第2調整用パターン群CP2の中からは「−0.2V」と示された位置の調整用パターンが抽出されるものとする。つまり、ここでは、第1駆動信号生成部70Aは第1駆動信号COM_Aを正常に生成しているが、第2駆動信号生成部70Bは、製造ばらつき等の影響により、異常な第1駆動信号COM_Aを生成している。
工程用プログラムは、第1調整用パターン群CP1から抽出された調整用パターンを形成したときのDAC_VHに関する情報を、第1駆動信号生成部70Aの小ドット用調整値として、プリンタ1のメモリ63の調整値記憶領域63cに記憶する。ここでは、「基準設定値」が、第1駆動信号生成部70Aの小ドット用調整値として、調整値記憶領域63cに記憶される。同様に、工程用プログラムは、第2調整用パターン群CP2から抽出された調整用パターンに基づいて、「−0.2V」(又は「−005h」)が、第2駆動信号生成部70Bの小ドット用調整値として、調整値記憶領域63cに記憶される。
<小ドット形成用の駆動パルスPS2の調整について>
図18Aは、第1駆動信号生成部70Aの生成する駆動パルスPS2の説明図である。ここでは、第1駆動信号生成部70Aは正常な駆動パルスPS2を生成しているので、駆動パルスPS2の調整は行われない。
図18Bは、第2駆動信号生成部70Bの生成する駆動パルスPS2の説明図である。図中の点線で示される駆動パルスは、調整前の駆動パルスである。この駆動パルスは、第1駆動信号生成部70Aが図18Aの駆動パルスを生成するときと同じDAC値が第2駆動信号生成部70Bに入力されることにより、生成される。仮に点線の駆動パルスを第2駆動信号生成部70Bが出力して印刷を行うと、正常な駆動電圧Vh(25.00V)よりも高い駆動電圧(25.20V)であるため、正常なドット径よりも大きめの小ドットが形成される。
図18Bの実線で示される波形は、調整後の波形である。本実施形態では、DAC_VH(駆動パルスPS2の最高電圧VHのときにCPU62から出力されるDAC値)が「27Bh」になるように、CPU62から順次出力されるDAC値が調整される。このDAC値の調整は、第2駆動信号生成部70Bの小ドット用調整値に基づいて、行われる。これにより、調整後の駆動パルスの駆動電圧Vh’は、25.00Vに調整される。
なお、中ドットの調整は、小ドットの調整とほぼ同様の動作なので、説明を省略する。
<大ドット形成用の駆動パルスの調整について>
以下の説明においても、第1駆動信号生成部70Aは正常な電圧の駆動信号を生成するが、第2駆動信号生成部70Bは異常な電圧の駆動信号を生成するものとする。
図19Aは、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成しているときに形成される大ドットの説明図である。図に示される大ドットは、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS1により吐出されたインクにより着色された領域DT(PS1)と、第2駆動信号COM_Bの駆動パルスPS5により吐出されたインクにより着色された領域DT(PS5)と、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS3により吐出されたインクにより着色された領域DT(PS3)とにより構成される。ここでは、領域DT(PS1)と領域DT(PS3)は、正常な駆動パルスにより形成されているので、正常な大きさである。但し、領域DT(PS5)は、異常な駆動パルスにより形成されているので、領域DT(PS1)や領域DT(PS3)よりも大きい。
一方、図19Bは、駆動信号を入れ換えて、第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成しているときに形成される大ドットの説明図である。この場合、領域DT(PS1)及び領域DT(PS3)は、第2駆動信号生成部70Bが生成した駆動パルスにより形成される。つまり、領域DT(PS1)及び領域DT(PS3)は、異常な駆動パルスにより形成されているので、領域DT(PS5)よりも大きい。
前述の調整用パターンを図19Aや図19Bのような大ドットによって形成することも可能である。しかし、大ドットが第1駆動信号COM_Aの駆動パルスと第2駆動信号COM_Bの駆動パルスとにより形成されるため、このような大ドットで構成される調整用パターンの濃度を検出しても、第1駆動信号生成部70A及び第2駆動信号生成部70Bの調整値を別々に特定することは困難である。
そこで、本実施形態では、第1駆動信号COM_Aや第2駆動信号COM_Bとは異なる調整用駆動信号COM_Cを一方の駆動信号生成部が生成し、この駆動信号によって大ドットを形成し、大ドット用の調整用パターンを形成している。
図20は、調整用駆動信号COM_Cの説明図である。この調整用駆動信号COM_Cは、大ドット用の調整用パターンを形成するときに、第1駆動信号生成部70A又は第2駆動信号生成部70Bにより生成される。
第1駆動信号COM_Aと調整用駆動信号COM_Cとを比較すると、期間T2において、第1駆動信号COM_Aでは駆動パルスPS2があるが、調整用駆動信号COM_Cでは駆動パルスPS5’になっている。この調整用駆動信号COM_Cの駆動パルスPS5’は、第2駆動信号COM_Bの駆動パルスPS5と同じ波形をしている。また、第2駆動信号COM_Bと調整用駆動信号COM_Cとを比較すると、期間T1において、第2駆動信号COM_Bでは駆動パルスPS4があるが、調整用駆動信号COM_Cでは駆動パルスPS1’があり、期間T3において、第2駆動信号COM_Bでは駆動パルスがないが、調整用駆動信号COM_Cでは駆動パルスPS3’がある。この調整用駆動信号COM_Cの駆動パルスPS1’は、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS1と同じ波形をしている。また、駆動パルスPS3’は、第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS3と同じ波形(つまり、駆動パルスPS1と同じ波形)をしている。
大ドット用の調整用パターンを形成するとき、第1駆動信号生成部70A又は第2駆動信号生成部70Bが、調整用駆動信号COM_Cを生成する。そして、大ドット用の調整用パターンを形成するとき、ヘッド制御部HCは、調整用駆動信号COM_Cに含まれる3つの駆動パルスをピエゾ素子417に印加する。これにより、一方の駆動信号生成部により生成された駆動信号のみによって、大ドットが形成される。なお、調整用駆動信号COM_Cの3つの駆動パルスをピエゾ素子417に印加するためには、波形選択信号q0〜q7を変更する必要があるが、ここでは説明を省略する(要するに、調整用駆動信号COM_Cが入力される方のスイッチが期間T1〜T3でオン状態になり、調整用駆動信号COM_Cが入力されない方のスイッチが期間T1〜T3でオフ状態になるように、波形選択信号q0〜q7が設定される)。
図21Aは、第1駆動信号生成部70Aが調整用駆動信号COM_Cを生成するときに形成された大ドットの説明図である。第1駆動信号生成部70Aは正常な電圧の駆動信号を生成するので、正常な大きさの大ドットが形成される。
図21Bは、第2駆動信号生成部70Bが調整用駆動信号COM_Cを生成するときに形成された大ドットの説明図である。第2駆動信号生成部70Bは異常な電圧の駆動信号を生成するため、正常なドット径よりも大きい大ドットが形成される。なお、図中の点線は、図21Aの大ドットを示している。
大ドット用の調整用パターン群は、小ドット用の調整用パターン群とほぼ同様に構成される。用紙Sには、第1調整用パターン群CP1及び第2調整用パターン群CP2が印刷される。第1調整用パターン群CP1及び第2調整用パターンCP2は、それぞれ、搬送方向に並ぶ複数の調整用パターンを有する。各調整用パターンは、大ドットから構成されている。つまり、各調整用パターンは、調整用駆動信号COM_Cの3つの駆動パルスがピエゾ素子417に印加されることにより、形成される。
第1調整用パターン群CP1に属する調整用パターンは、第1駆動信号生成部70Aが生成した調整用駆動信号COM_Cの3つの駆動パルスにより、形成される。第2調整用パターン群CP2に属する調整用パターンは、第2駆動信号生成部70Bが生成した調整用駆動信号COM_Cの3つの駆動パルスにより、形成される。また、調整用パターンを形成する際にピエゾ素子417に印加される駆動パルスの駆動電圧Vhは、搬送方向に並ぶ複数の調整用パターン毎にそれぞれ異なっている。駆動パルスの駆動電圧Vhが異なると、吐出されるインク量が異なり、用紙Sに形成される小ドットの径が異なる。このため、搬送方向に並ぶ複数の調整用パターンの濃度は、それぞれ異なっている。
そして、工程用プログラム151は、コンピュータ110Aに、大ドット用の第1調整用パターン群CP1及び第2調整用パターン群CP2の各調整用パターンの濃度データを、スキャナ装置200から取得させる。その後、工程用プログラム151は、予め定められた大ドットの調整用パターンの基準濃度と、各調整用パターンの濃度とを比較し、最も基準濃度に近い濃度の調整用パターンを抽出する。工程用プログラムは、第1調整用パターン群CP1から抽出された調整用パターンを形成したときの駆動パルスの駆動電圧Vhに関する情報を、第1駆動信号生成部70Aの大ドット用調整値として、プリンタ1のメモリ63の調整値記憶領域63cに記憶する。ここでは、「基準設定値」が、第1駆動信号生成部70Aの大ドット用調整値として、調整値記憶領域63cに記憶される。同様に、工程用プログラムは、第2調整用パターン群CP2から抽出された調整用パターンに基づいて、「−0.4V」(又は「−00Ah」)が、第2駆動信号生成部70Bの大ドット用調整値として、調整値記憶領域63cに記憶される。
<中間電圧VCの調整について(同駆動信号間)>
以下の説明では、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号を生成するものとする。また、第2駆動信号生成部70Bの小ドット用調整値は「−0.2V」(又は「−005h」)とし、大ドット用調整値は「−0.4V」(又は「−00Ah」)とする。
図22Aは、中間電圧の調整を行う前の第1波形部SS11aと第2波形部SS12aの状態の説明図である。図22Bは、中間電圧の調整後の第1波形部SS11aと第2波形部SS12aの状態の説明図である。なお、いずれも、第2駆動信号生成部70Bが生成した第1駆動信号COM_Aである。
印刷時にCPU62がDAC値を第2駆動信号生成部70Bに出力する前に、CPU62は、メモリ63の調整値記憶領域63cに記憶された調整値を読み出す。第2駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成する場合、第2駆動信号生成部70Bに対応付けられた大ドット用調整値と小ドット用調整値とを読み出す。
ここでは、第2駆動信号生成部70Bの小ドット用調整値が「−0.2V」なので、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2を生成するとき、DAC_VH(駆動パルスPS2の最高電圧時にCPU62から出力されるDAC値)は、「27Bh」(=280h−005h)に設定される。一方、第2駆動信号生成部70Bの大ドット用調整値が「−0.4V」なので、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS1やPS3を生成するとき、DAC_VHは「276h」(=280h−00Ah)に設定される。
一方、基準電圧Vcは、駆動電圧Vh(=最高電圧VH−最低電圧VL)の0.4倍に設定される。つまり、DAC_VC(中間電圧VCのときのDAC値)は、(DAC_VH−DAC_VC)×0.4(最高電圧VHのときのDAC値から最低電圧VLのときのDAC値を引いたものに、0.4をかけたもの)になる。
図22Aに示すように、中間電圧VCの調整を行わない場合、第1波形部SS11aのDAC_VCは、駆動パルスPS1のDAC_VHと駆動パルスPS2のDAC_VHが異なっているため第2波形部SS12aのDAC_VCとは異なる値になる。つまり、2つの波形部の中間電圧VCが異なることになる。具体的には、2つの波形部のDAC_VHの差は「005h」なので、2つの波形部の中間電圧VCの差は、DAC値「002h」に相当する約0.08V程度になる。
仮に、2つの波形部の中間電圧VCの差が大きくなると、期間T1から期間T2に移行するときに急激な電圧変化が発生する。この結果、第2波形部SS12aの最初の中間電圧VCが振動し、駆動パルスPS2によるインクの吐出に影響を与えるおそれがある。
そこで、図22Bに示すように、本実施形態では、2つの波形部の中間電圧VCが異なる場合、中間電圧の低い方の波形をシフトさせて、2つの波形部の中間電圧VCを揃えている。言い換えると、本実施形態では、2つの波形部におけるDAC_VC(中間電圧VCのときにCPU62から出力されるDAC値)を揃えている。具体的には、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aの波形部SS11を生成するとき、CPU62は、シフト分(図22Bの場合、「002h」分)を加算したDAC値を、第2駆動信号生成部70Bに対して出力する。なお、不図示であるが、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS3を生成するとき、同様に、CPU62は、シフト分のDAC値を加算したDAC値を、第2駆動信号生成部70Bに対して出力する。この結果、第2駆動信号生成部70Bが生成する第1駆動信号COM_Aの中間電圧VCは、どの波形部でも同じになる。
なお、説明を省略するが、同様に、CPU62は、第2駆動信号部70Bの中ドット用調整値及び大ドット用調整値に基づいて、第2駆動信号COM_Bの中間電圧VCを調整している。これにより、第2駆動信号の第1波形部SS21aと第2波形部SS22a(図9参照)の中間電圧が揃えられる。
<中間電圧VCの調整について(他駆動信号間)>
以下の説明では、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成する。また、第1駆動信号生成部70Aが生成する第1駆動信号COM_Aの中間電圧VCは、どの波形部でも同じに調整されている。また、第2駆動信号生成部70Bが生成する第2駆動信号COM_Bの中間電圧VCも、どの波形部でも同じに調整されている。
図23Aは、中間電圧VCの調整前の第1駆動信号COM_Aの第1波形部SS11aと第2駆動信号COM_Bの第2波形部SS22aの状態の説明図である。図23Bは、中間電圧VCの調整後の第1波形部SS11aと第2波形部SS22aの状態の説明図である。なお、第1波形部SS11aは第1駆動信号生成部70Aにより生成され、第2波形部SS22aは第2駆動信号生成部70Bにより生成される。
大ドットを形成するとき、ピエゾ素子417には、期間T1において第1駆動信号COM_Aが印加され、期間T2において第2駆動信号COM_Bが印加される。一方、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bは、それぞれ別の駆動信号生成部により生成されている。つまり、大ドットを形成するとき、期間T1の中間電圧VCと期間T2の中間電圧VCは、それぞれ異なる駆動信号生成部により生成されている。
既に説明した通り、駆動信号生成部の特性のばらつきにより、たとえ同じDAC_VCが入力されたとしても、第1駆動信号生成部70Aの出力する中間電圧VCと、第2駆動信号生成部70Bの出力する中間電圧VCは、異なることになる。加えて、同じ駆動信号の中で中間電圧が揃うように調整されるので、第1駆動信号COM_Aの中間電圧と、第2駆動信号COM_Bの中間電圧が、異なることになる。
仮に、第1駆動信号COM_Aの中間電圧VCと第2駆動信号COM_Bの中間電圧VCとの差が大きくなると、大ドットを形成する場合、期間T1から期間T2に移行するときに、急激に変化する電圧信号がピエゾ素子417に印加される。この結果、想定外のインクが吐出されたり、ピエゾ素子417の故障を招いたりする。
そこで、本実施形態では、各駆動信号COMの波形部の中間電圧VCをそれぞれ調整した後(図22B参照)、2つの駆動信号のうちの中間電圧VCの低い方の駆動信号をシフトさせて、2つの駆動信号の中間電圧VCを揃えている。
2つの駆動信号の中間電圧VCを揃えるため、まず、それぞれの駆動信号COMの中間電圧VCを検出する。中間電圧VCの検出は、検査工程の検査者が検出器(不図示)を用いることにより行われる。そして、検査者は、第1駆動信号COM_Aの中間電圧VCの値と、第2駆動信号COM_Bの中間電圧VCの値とをコンピュータ110Aに入力する。コンピュータ110Aは、2つの駆動信号の中間電圧VCの差を算出する。ここでは、2つの駆動信号の中間電圧VCの差は、0.12Vと算出される(図23A参照)。そして、コンピュータ110Aは、算出された「0.12V」(又は「003h」)を、中間電圧VCのシフト量を示す情報として、プリンタ1のメモリ63の調整値記憶領域63cに記憶する。
そして、印刷時に第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成するとき、CPU62は、調整値記憶領域63cの情報を読み出し、シフト分(図23Bの場合、「003h」分)を加算したDAC値を、第1駆動信号生成部70Aに対して出力する。この結果、第1駆動信号生成部70Aが生成する第1駆動信号COM_Aの中間電圧VCは、第2駆動信号生成部70Bが生成する第2駆動信号COM_Bと同じになる。この結果、大ドットを形成するときに、急激に変化する電気信号がピエゾ素子417に印加されることを防止できる。
ところで、第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成する場合(駆動信号を入れ替えた場合)、中間電圧VCが変わるおそれがある。そこで、検査工程において、検査者は、第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成するときの中間電圧と、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成するときの中間電圧とを、検出する。そして、コンピュータ110Aは、2つの駆動信号の中間電圧VCの差を算出し、プリンタ1のメモリ63の調整値記憶領域63cに、DAC値のシフト量を記憶する。
つまり、メモリ63の調整値記憶領域63cには、2種類のシフト量が記憶されている。一方のシフト量は、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成するときにおけるシフト量である。他方のシフト量は、駆動信号を入れ替えた場合のシフト量である。
そして、印刷画像を印刷する際に、上記のように調整された駆動信号をそれぞれの駆動信号生成部が生成すれば、ドット径が均一なものになるので、印刷画像の画質が向上する。
===第2実施形態(ドット数の調整)===
第2実施形態では、第1駆動信号生成部70Aが生成する駆動信号により形成されるドット数が、第1駆動信号生成部70Aに対応する調整値に基づいて、調整される。また、第2駆動信号生成部70Bが生成する駆動信号により形成されるドット数も、第2駆動信号生成部70Bに対応する調整値に基づいて、調整される。以下、詳しく説明する。
本実施形態では、前述の第1実施形態と同様に、調整用パターンを印刷し、印刷された調整用パターンの濃度を検出し、検出結果に基づいて、プリンタ1のメモリ63の調整値記憶領域63cに調整値が設定される。調整値記憶領域63cには、第1駆動信号生成部70Aに対応付けられて、小ドット用調整値、中ドット用調整値及び大ドット用調整値が記憶されている。また、調整値記憶領域63cには、第2駆動信号生成部70Bに対応付けられて、小ドット用調整値、中ドット用調整値及び大ドット用調整値が記憶されている。ここまでは、前述の第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
図24は、本実施形態の流れを説明するためのフロー図である。図中のS103〜S106の処理は通常の処理なので、これらの処理を先に説明する。
<通常のプリンタドライバの処理>
プリンタドライバは、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換するため、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理を行う。
解像度変換処理(S103)では、プリンタドライバは、アプリケーションプログラムから出力されたRGB画像データの解像度を、プリンタ1が印刷するときの印刷解像度に変換する。例えば、印刷解像度が720dpiの場合、プリンタドライバは、アプリケーションプログラムから出力されたRGB画像データの解像度を、720dpiのRGB画像データに変換する。なお、RGB画像データは256階調であるとする。
色変換処理(S104)では、プリンタドライバは、解像度変換されたRGB画像データを、プリンタ1が表現可能なCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の色空間に変換する。例えば、プリンタドライバは、256階調のRGB画像データを256階調のCMYK画像データに変換する。
ハーフトーン処理(S105)では、プリンタドライバは、高階調の画像データを、プリンタ1が表現可能な低階調の画像データに変換する。ここでは、プリンタ1は4階調(ドットなし、小ドット、中ドット、大ドット)を表現可能なので、256階調のCMYK画像データを、4階調のCMYK画像データに変換する。なお、この画像データに含まれる各画素データは、前述の2ビットデータである。
このハーフトーン処理には、ディザ法、γ補正法、誤差拡散法などが利用される。本実施形態では、ディザ法が用いられており、詳しくは後述する。
ラスタライズ処理(S106)では、プリンタドライバは、ハーフトーン処理されたCMYK画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に変更する。なお、ラスタライズされたデータは、前述の印刷データとしてプリンタ1に出力される。
ここで、ディザ法によるハーフトーン処理について詳細に説明する。図25は、このディザ法によるハーフトーン処理を説明するフローチャートである。プリンタドライバ(言い換えれば、プリンタドライバがインストールされたコンピュータ110)は、このフローチャートに従って、以下のステップを実行する。つまり、プリンタドライバは、以下のステップを実行するためのプログラムコードを有する。
まず、ステップS300において、プリンタドライバ1110は、色変換処理後のCMYK画像データを取得する。このCMYK画像データは、例えば、C,M,Y,Kの各インク色につき256段階の階調値で示された画像データから構成される。すなわち、CMYK画像データは、シアン(C)に関するC画像データ、マゼンタ(M)に関するM画像データ、イエロー(Y)に関するY画像データ、及びブラック(K)に関するK画像データを有している。そして、これらC,M,Y,K画像データは、それぞれに、各インク色の階調値を示すC,M,Y,K画素データから構成されている。なお、以下の説明は、C,M,Y,K画像データの何れについてもあてはまるため、これらを代表してK画像データについて説明する。
プリンタドライバは、K画像データ中の全てのK画素データを対象として、ステップS301からステップS311までの処理を、処理対象のK画素データを順次変えながら実行する。これらの処理により、256階調のK画像データを、K画素データ毎に、前述した4階調を示す2ビットデータに変換する。
まず、ステップ301において、プリンタドライバは、処理対象のK画素データの階調値に応じて、大ドットのレベルデータLVLを設定する。この設定には、例えば生成率テーブルが用いられる。
ここで、図26は、大、中、小の各ドットに対するレベルデータの設定に利用される生成率テーブルを示す図である。同図において、横軸は階調値(0〜255)、左側の縦軸はドットの生成率(%)、右側の縦軸はレベルデータである。レベルデータは、ドットの生成率を値0〜255の256段階に変換したデータをいう。また、「ドットの生成率」は、一定の階調値に応じて一様な領域が再現されるときに、その領域内の画素のうちでドットが形成される画素の割合を意味する。例えば、ある階調値におけるドット生成率が、大ドット65%、中ドット25%、及び小ドット10%であり、このドット生成率により100画素の領域内を印刷したとする。この場合、100画素のうち大ドットが形成される画素が65個、中ドットが形成される画素が25個、小ドットが形成される画素が10個となる。そして、図26中の細い実線で示されるプロファイルSDが小ドットの生成率を示している。また、太い実線で示されるプロファイルMDが中ドットの生成率を、破線で示されるプロファイルLDが大ドットの生成率を、それぞれ示している。
そして、ステップS301において、プリンタドライバは、大ドット用のプロファイルLDから階調値に応じたレベルデータLVLを読み取る。例えば、図26に示すように、処理対象のK画素データの階調値がgrであれば、レベルデータLVLはプロファイルLDとの交点から1dと求められる。実際には、このプロファイルLDは、コンピュータ110内に設けられたROM等のメモリ(図示せず)に、例えば、1次元のテーブルの形態で記憶されている。そして、プリンタドライバ1110は、このテーブルを参照することによりレベルデータを求める。
ステップS302において、プリンタドライバは、処理対象のK画素データに対応するレベルデータLVLが閾値THLより大きいか否かを判定する。ここでは、ディザ法によるドットのオン・オフ判定を行う。閾値THLは、所謂ディザマトリクスにより設定されるものであり、各画素ブロックに対して異なる値が設定されている。本実施形態では16×16の正方形の画素ブロックに、0〜254までの値が現れるディザマトリックスを用いている。
図27は、ディザ法によるドットのオン・オフ判定を示す図である。図示の都合上、図中には、一部のK画素データについて、オン・オフの判定結果が示されている。この例のオン・オフ判定における動作の概略は、次の通りである。
まず、プリンタドライバは、各K画素データのレベルデータLVLを、当該K画素データに対応するディザマトリクス上の画素ブロックの閾値THLと比較する。そして、このレベルデータLVLの方が閾値THLよりも大きい場合にはドットをオンにし(つまり、ドットを形成し)、レベルデータLVLの方が小さい場合にはドットをオフにする(つまり、ドットを形成しない)。同図においては、ドットのマトリクスにおいて、網掛けを施した領域の画素データが、ドットをオンにするK画素データである。すなわち、ステップS302において、レベルデータLVLが閾値THLよりも大きい場合、プリンタドライバは、ステップS310に進み、それ以外の場合にはステップS303に進む。
ここで、ステップS310に進んだ場合には、プリンタドライバは、処理対象のK画素データに対して、大ドットを示す画素データ(2ビットデータ)として値「11」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、このステップS311において、プリンタドライバは、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判断し、終了している場合には、ハーフトーン処理を終了する。一方、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。
ステップS303に進んだ場合には、プリンタドライバは、中ドットのレベルデータLVMを設定する。中ドットのレベルデータLVMは、処理対象のK画素データの階調値に基づいて、前述の生成率テーブルにより設定される。この中ドットのレベルデータLVMの設定方法は、大ドットのレベルデータLVLの設定と同様である。すなわち、図26の例において、階調値grに対応するレベルデータLVMは、中ドットの生成率を示すプロファイルMDとの交点で示される2dとして求められる。
次に、ステップS304において、プリンタドライバは、中ドットのレベルデータLVMと閾値THMの大小関係を比較し、中ドットのオン・オフ判定を行う。オン・オフ判定の方法は、大ドットの場合と同様である。ここで、中ドットのオン・オフ判定では、判定に用いる閾値THMを、大ドットの場合の閾値THLとは異なる値としている。すなわち、大ドットと中ドットで同じディザマトリクスを用いてオン・オフ判定を行うと、ドットがオンになりやすい画素ブロックが両者で一致する。つまり、大ドットがオフとなるときには中ドットもオフになる可能性が高くなる。その結果、中ドットの生成率は所望の生成率よりも低くなる虞がある。このような現象を回避するため、本実施形態では、大ドットと中ドットとでディザマトリクスを変えている。つまり、オンになり易くなる画素ブロックを、大ドットと中ドットとで変えることで、それぞれのドットが適切に形成されるようにしている。
図28Aは、大ドットの判定に用いられる第1のディザマトリクスTMの説明図である。図28Bは、中ドットの判定に用いられる第2のディザマトリクスUMの説明図である。この第2のディザマトリクスUMは、第1のディザマトリクスTMにおける各閾値を、搬送方向(図における上下方向に相当する。)の中央を中心として対称に移動したものである。なお、本実施形態では、先に述べたように16×16のマトリクスを用いているが、図示の都合上、4×4のマトリクスで示している。また、大ドットと中ドットで全く異なるディザマトリクスを用いるようにしても良い。
そして、ステップS304において、プリンタドライバは、中ドットのレベルデータLVMが中ドットの閾値THMよりも大きい場合、中ドットをオンにすべきと判定して、ステップS309に進み、それ以外の場合にはステップS305に進む。ここで、ステップS309に進んだ場合、プリンタドライバは、この処理対象のK画素データに対して、中ドットを示す画素データ「10」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、プリンタドライバは、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判断し、終了している場合には、ハーフトーン処理を終了する。一方、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。
ステップS305に進んだ場合には、プリンタドライバは、大ドットや中ドットのレベルデータの設定と同様にして、小ドットのレベルデータLVSを設定する。なお、小ドット用のディザマトリクスは、小ドットの生成率の低下を防ぐため、前述したように中ドットや大ドット用のものと異なるものとするのが望ましい。
そして、ステップS306において、プリンタドライバは、レベルデータLVSと小ドットの閾値THSとを比較し、レベルデータLVSが小ドットの閾値THSよりも大きい場合には、ステップS308に進み、それ以外の場合にはステップS307に進む。ここで、ステップS308に進んだ場合には、プリンタドライバは、当該処理対象のK画素データに対して、小ドットを示す画素データ「01」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、プリンタドライバは、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判断し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。一方、終了している場合には、ハーフトーン処理を終了する。
ステップS307に進んだ場合、プリンタドライバは、当該処理対象のK画素データに対して、ドットなしを示す画素データ「00」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップS311において、プリンタドライバは、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。一方、終了している場合には、ハーフトーン処理を終了する。
<本実施形態のドット生成率の調整について>
続いて、図24に戻り、本実施形態の説明を行う。図中の右側に示される処理は、プリンタドライバが行う処理であり、図中の左側に示される処理は、プリンタが行う処理である。
まず、ステップS101において、プリンタドライバは、S103〜S106の通常の処理の前に、プリンタ1に対して、調整値の送信を要求するための要求信号を送信する。プリンタドライバが要求信号を送信するタイミングは、印刷処理の直前でもよいし、プリンタドライバがコンピュータ110にインストールされた直後でもよい。
プリンタ1がプリンタドライバから要求信号を受信した後、ステップS201において、プリンタ側コントローラ60は、メモリ63の調整値記憶領域63cから、第1駆動信号生成部70Aの小ドット用調整値、中ドット用調整値及び大ドット用調整値と、第2駆動信号生成部70Bの小ドット用調整値、中ドット用調整値及び大ドット用調整値と、を読み出す。そして、プリンタ側コントローラ60は、メモリ63から読み出した調整値を、コンピュータ110に送信する。
プリンタドライバがプリンタ1から調整値を受信した後、ステップS102において、プリンタドライバは、各調整値に基づいて、前述の図26の生成率テーブルを基準に補正して、2種類のドット生成率テーブルを作成する。一方のドット生成率テーブルは、奇数回目のドット形成動作によりドットが形成される画素に対応する画素データに対して、用いられるものである。他方のドット生成率テーブルは、偶数回目のドット形成動作によりドットが形成される画素に対応する画素データに対して、用いられるものである。なお、奇数回目のドット形成動作では、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成する。偶数回目のドット形成動作では、第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成する。
図29は、奇数回目のドット形成動作に対応して用いられるドット生成率テーブルの説明図である。図中の点線は、前述の図26の生成率テーブルであり、基準となる生成率テーブルである。一方、図中の実線は、調整値に基づいて補正された生成率テーブルを示している。
奇数回目のドット形成動作では、小ドットを形成するための駆動パルスPS2(図9参照)は、第1駆動信号生成部70Aにより生成される。このため、小ドットのドット生成率を示すプロファイルSDは、第1駆動信号生成部に対応付けられた小ドット用調整値に基づいて、補正される。例えば、第1駆動信号生成部70Aの小ドット用調整値が「−0.2V」であれば、第1駆動信号が生成する駆動パルスPS2の駆動電圧Vhが通常よりも高いため、通常よりも大きい小ドットが形成されるので、小ドットの生成率を下げるようにプロファイルSDを補正する。
同様に、奇数回目のドット形成動作では、中ドットを形成するための駆動パルスPS4(図9参照)は、第2駆動信号生成部70Bにより生成される。このため、中ドットのドット生成率を示すプロファイルMDは、第2駆動信号生成部に対応付けられた中ドット用調整値に基づいて、補正される。
奇数回目のドット形成動作では、大ドットを形成するための駆動パルスのうち、駆動パルスPS1及びPS3は第1駆動信号生成部70Aにより生成され、駆動パルスPS5は第2駆動信号生成部70Bにより生成される。このため、大ドットのドット生成率を示すプロファイルLDは、第1駆動信号生成部に対応付けられた大ドット用調整値と第2駆動信号生成部に対応付けられた大ドット用調整値とに基づいて、補正される。但し、大ドットを形成するための3つの駆動パルスのうち、2つの駆動パルスが第1駆動信号生成部70Aにより形成されるので、第1駆動信号生成部に対応付けられた大ドット用調整値の方に重みが付けられて、プロファイルLDが補正される。
なお、偶数回目のドット形成動作に対応して用いられるドット生成率テーブルも、ほぼ同様に作成される。詳しい説明は省略するが、小ドットのドット生成率を示すプロファイルSDは、第2駆動信号生成部に対応付けられた小ドット用調整値に基づいて、補正される。また、中ドットのドット生成率を示すプロファイルMDは、第1駆動信号生成部に対応付けられた中ドット用調整値に基づいて、補正される。また、大ドットのドット生成率を示すプロファイルLDは、第1駆動信号生成部に対応付けられた大ドット用調整値と第2駆動信号生成部に対応付けられた大ドット用調整値とに基づいて、第2駆動信号生成部に対応付けられた大ドット用調整値の方に重みが付けられて、補正される。
そして、プリンタドライバは、このように作成された2種類のドット生成率テーブルを用いて、ハーフトーン処理(S105)を行う。通常のハーフトーン処理では、全ての画素データに対して同じドット生成率テーブルを適用して、256階調の画素データを4階調の画素データ(2ビットデータ)に変換していた。しかし、本実施形態のハーフトーン処理では、処理対象の画素に応じて、2種類のドット生成率テーブルを使い分けている。
まず、プリンタドライバは、ハーフトーン処理の際に、処理対象の画素が、奇数回目のドット形成動作においてドットが形成される画素なのか、偶数回目のドット形成動作においてドットが形成される画素なのか、判別する。この判別は、画像データの中における処理対象の画素データの位置に応じて、判別可能である。
そして、処理対象の画素が、奇数回目のドット形成動作においてドットが形成される画素であれば、プリンタドライバは、図29のドット生成率テーブルを用いて、その画素データを2ビットデータに変換する。同様に、処理対象の画素が、偶数回目のドット形成動作においてドットが形成される画素であれば、プリンタドライバは、他方のドット生成率テーブルを用いて、画素データを2ビットデータに変換する。なお、256階調の画素データをドット生成率テーブルに基づいて2ビットデータに変換する処理は、前述の図25の処理と同様であるので、説明を省略する。
そして、ラスタライズ処理(S106)の後、ステップS107において、プリンタドライバは印刷データをプリンタ1へ送信する。プリンタ側コントローラ60は、印刷データを受信した後、印刷データに基づいて、印刷処理を行う(S202、図11参照)。
仮に図26のドット生成率テーブルが用いられてハーフトーン処理された場合、10画素の画素データのうち5個の画素データが「10」(中ドットを示す2ビットデータ)に変換されたとする。この場合に、中ドットを形成するための駆動パルスPS4の駆動電圧Vhが通常よりも高いならば、1個のインク滴のインク量は多くなるので、10画素の領域の画像の濃度は、濃くなってしまう。
そこで、本実施形態では、図29のように補正されたドット生成率テーブルを用いる。この結果、同じ10画素の画素データののうちの例えば4個の画素データが「10」に変換され、中ドットを示す画素データが減る。このような印刷データに基づいてプリンタ1が印刷処理を行うと、本来ならば10画素のうちの5画素に中ドットが形成されるところ、4画素に中ドットが形成されることになる。つまり、10画素の中に吐出されるインク量が、中ドット1個分だけ減ることになる。
これにより、この10画素の領域の画像の濃度は、5画素に中ドットが形成されるときよりも、淡くなる。但し、中ドットを形成するための駆動パルスPS4の駆動電圧Vhが通常よりも高いならば、1画素の領域に吐出されるインク量は多くなるので、ドット数が減れば、この10画素の領域の画像の濃度は、全体として正常な濃度に調整されることになる。
言い換えると、前述の第1実施形態では、1画素の領域に吐出されるインク量を調整していたが、本第2実施形態では、複数の画素の領域に吐出される全体のインク量を調整している。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、主としてプリンタについて記載されているが、その中には、印刷装置、記録装置、液体の吐出装置、印刷方法、記録方法、液体の吐出方法、印刷システム、記録システム、コンピュータシステム、プログラム、プログラムを記憶した記憶媒体、表示画面、画面表示方法、印刷物の製造方法、等の開示が含まれていることは言うまでもない。
また、一実施形態としてのプリンタ等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<駆動信号について>
前述の実施形態では、第1駆動信号COM_Aの第1波形部SS11a〜第3波形部SS13aは、第2駆動信号COM_Bの第1波形部SS21a〜第3波形部SS23aと、同じ時間幅に定められている。そして、これに伴い、第1駆動信号COM_A用の第1チェンジ信号CH_Aと、第2駆動信号COM_B用の第2チェンジ信号CH_Bは、Hレベルになるタイミングが揃えられている。しかし、駆動信号やチェンジ信号は、これに限られるものではない。
図30は、各種信号の別の実施形態の説明図である。図中には、第1駆動信号COM_A、第2駆動信号COM_B、ヘッド制御信号(LAT信号、第1チェンジ信号CH_A、第2チェンジ信号CH_B)、波形選択信号q0〜q7、及びピエゾ素子に印加される信号が示されている。この実施形態では、第1チェンジ信号CH_Aと第2チェンジ信号CH_Bは、Hレベルになるタイミングが揃えられていない。そして、波形選択信号q0〜q3は、ラッチ信号LAT及び第1チェンジ信号CH_Aに基づいて、制御ロジック84により生成される。また、波形選択信号q4〜q7は、ラッチ信号LAT及び第2チェンジ信号CH_Aに基づいて、制御ロジック84により生成される。これにより、画素データに応じた信号がピエゾ素子に印加され、ドットが形成される。
この実施形態では、小ドットや中ドットを形成する場合、第2駆動信号COM_Bを生成する駆動信号生成部のトランジスタ対に発熱が偏る。このため、この実施形態でも駆動信号の入れ換えを行えば、第1駆動信号生成部70Aのトランジスタ対721Aと第2駆動信号生成部70Bのトランジスタ対721Bの発熱が均等になる。
なお、この実施形態では、大ドットを形成する場合、駆動信号の入れ換えを行わなくても、第1駆動信号生成部70Aのトランジスタ対721Aと第2駆動信号生成部70Bのトランジスタ対721Bが均等に発熱する。このため、大ドットで主に構成されるテキスト画像を印刷する場合には駆動信号の入れ換えを行わず、小ドットや中ドットで主に構成される写真画像を印刷する場合には駆動信号の入れ換えを行うようにしても良い。つまり、この実施形態では、印刷される画像の種類に応じて、駆動信号の入れ換えを行うか否かをCPU62が判別しても良い。
<印刷装置について>
前述のプリンタ1は、専ら画像の印刷を行うものであった。しかし、印刷装置はこのプリンタ1に限定されるものではない。ここで、図31Aは、スキャナ・プリンタ・コピー複合装置300(以下、SPC複合装置ともいう。)の外観を説明する斜視図である。図31Bは、原稿台カバー302を開いた状態のSPC複合装置300を説明する斜視図である。このSPC複合装置300は、原稿の画像濃度を読み取るためのスキャナ機能、画像データに基づいて画像を用紙等の媒体に印刷するプリンタ機能、スキャナ機能により入力した画像を用紙等に印刷するローカルコピー機能を有している。すなわち、このSPC複合装置300は、媒体に印刷された画像の濃度を読み取る画像読み取り部を一体に有している。この画像読み取り部は、前述したスキャナ装置200の読み取りキャリッジ202と同等なものである。このようなSPC複合装置300も本発明の印刷装置に含まれる。そして、このSPC複合装置300では、原稿台ガラス301の上に調整用パターンCPが印刷された用紙Sを載せ、調整用パターンCPの濃度を読み取る。この構成では、画像読み取り部で読み取られた調整用パターンの濃度に基づいて調整が行われるので、印刷装置の出荷後においても調整を行うことができる。
<駆動信号生成部について>
前述の実施形態では、駆動信号生成部の数は2つであった。しかし、これに限られるものではない。駆動信号生成回路が2以上の駆動信号生成部を有していても良い。そして、あるタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成し、第3駆動信号生成部が第3駆動信号を生成し、別のタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成し、第3駆動信号生成部が第3駆動信号を生成しても良い。このような場合であっても、前述の実施形態と同様に第1駆動信号生成部及び第2駆動信号生成部が生成する駆動信号が入れ換えられるので、前述の実施形態と同様の効果が得られる。
<駆動信号の入れ換えについて>
前述の実施形態では、あるタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成し、別のタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成していた。つまり、前述の実施形態によれば、第1駆動信号の生成する駆動信号と、第2駆動信号の生成する駆動信号とが入れ換えられていた。
しかし、必ずしも駆動信号を入れ換えなくても良い。例えば、第1駆動信号生成部70Aや第2駆動信号生成部とは別の第3駆動信号生成部が設けられている場合、あるタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成し、第3駆動信号生成部が第3駆動信号を生成し、別のタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第3駆動信号を生成し、第3駆動信号生成部が第1駆動信号COM_Aを生成しても良い。
このように、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションするような場合であっても、前述の実施形態と同様に第1駆動信号を生成する駆動信号生成部が変更されている。このため、例えば小ドットを形成する場合、変更前では第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成するので第1駆動信号生成部70Aで電力が消費され、変更後では第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成するので第2駆動信号生成部70Bで電力が消費される。これにより、第1駆動信号COM_Aを生成する駆動信号生成部を変更することにより、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bが均等に発熱する。
また、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションするような場合において駆動信号生成部の特性にばらつきがあったとしても、例えば第1駆動信号COM_Aを第1駆動信号生成部70Aが生成する際に第1駆動信号生成部70Aに関連付けられた小ドット用調整値に基づいてインク量が補正され、例えば第1駆動信号COM_Aを第2駆動信号生成部70Bが生成する際に第2駆動信号生成部70Bに関連付けられた小ドット用調整値に基づいてインク量が補正されれば、高品質な印刷画像を得ることができる。
<プリンタについて>
前述の実施形態では、プリンタが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。このような分野に本技術を適用しても、液体を対象物に向かって直接的に吐出(直描)することができるという特徴があるので、従来と比較して省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
<インクについて>
前述の実施形態は、プリンタの実施形態だったので、染料インク又は顔料インクをノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出しても良い。このような液体を対象物に向かって直接的に吐出すれば、省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
===まとめ===
(1)上記のプリンタ及びコンピュータから構成される印刷システムは、インクを吐出するために駆動されるピエゾ素子417(素子の一例)と、ピエゾ素子417を駆動するための駆動信号COMを生成する第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bと、ホスト側コントローラ及びプリンタ側コントローラ60及びヘッド制御部HCから構成されるコントローラと、を有する。
プリンタ側コントローラ60は、第1駆動信号生成部70A及び第2駆動信号生成部70Bに対してそれぞれDAC値を入力し、第1駆動信号生成部70A及び第2駆動信号生成部70Bに駆動信号を生成させている。そして、例えば、プリンタ側コントローラ60は、あるドット形成動作(S30、図11参照)でドットを形成する際に、第1駆動信号生成部70Aに第1駆動信号COM_Aを生成させ、第2駆動信号生成部70Bに第2駆動信号COM_Bを生成させる。
ここで、例えば、小ドットを形成する場合、第1駆動信号生成部70Aにより生成された第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2のみがピエゾ素子417に印加される(図9参照)。このため、例えば小ドットを形成する場合、第1駆動信号COM_Aを生成する第1駆動信号生成部70Aのみで電力が消費され、第2駆動信号COM_Bを生成する第2駆動信号生成部70Bでは電力が消費されない(図13参照)。このように、所定サイズのドットを形成する場合、第1駆動信号生成部70Aの消費電力と、第2駆動信号生成部70Bの消費電力とが異なることになる。
そして、消費電力が異なると言うことは、発熱量が異なるということである。このため、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し続け、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成し続けると、第1駆動信号生成部COM_Aが第2駆動信号生成部70Bに対して偏って発熱する。
そこで、上記の印刷システムでは、プリンタ側コントローラ60は、別のドット形成動作でドットを形成する際に、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bが生成する駆動信号COMを入れ換えて、第1駆動信号生成部70Aで第2駆動信号COM_Bを生成させるとともに、第2駆動信号生成部70Bで第1駆動信号COM_Aを生成させる。
これにより、例えば小ドットを形成する場合、第1駆動信号COM_Aを生成する第2駆動信号生成部70Bのみで電力が消費されるようになり、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号生成部70Aよりも発熱する。但し、駆動信号の入れ換えの前後の発熱を総合的に見ると、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bが均等に発熱する。
但し、製造ばらつきの影響のため、第1駆動信号生成部70Aが形成する小ドットと、第2駆動信号生成部70Bが形成する小ドットとでは、吐出されるインク量が異なることがある。そして、ばらついたインク量で印刷画像を形成すると、印刷画像の画質が粗悪になるおそれがある。
そこで、上記の印刷システムでは、メモリ63の調整値記憶領域63aに予め調整値を記憶している。そして、例えば小ドットに関しては、第1駆動信号生成部70Aに関連付けられた小ドット用調整値と、第2駆動信号生成部70Bに関連付けられた小ドット用調整値とが、調整値記憶領域63aに記憶されている。
そして、小ドットを形成するための第1駆動信号COM_Aを第1駆動信号生成部70Aが生成する際に、第1駆動信号生成部70Aに関連付けられた小ドット用調整値に基づいて、吐出されるインク量が補正される。また、駆動信号を入れ換えて、小ドットを形成するための第1駆動信号COM_Aを第2駆動信号生成部70Bが生成する際に、第2駆動信号生成部70Bに関連付けられた小ドット用調整値に基づいて、吐出されるインク量が補正される。つまり、小ドット用調整値は、吐出されるインク量を補正するための補正値でもある。
これにより、第1駆動信号生成部70Aにより形成される印刷画像と、第2駆動信号生成部70Bにより形成される印刷画像とが、それぞれの特性に応じて調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
(2)前述のプリンタ側コントローラ60及びヘッド制御部HCは、例えば小ドットを形成するための第1駆動信号COM_Aを第1駆動信号生成部70Aに生成させて、小ドット用調整値を取得するための調整用パターン群CP1を紙に形成する。また、前述のプリンタ側コントローラ60及びヘッド制御部HCは、駆動信号を入れ換えて、第1駆動信号COM_Aを第2駆動信号生成部70Bに生成させて、小ドット用調整値を取得するための調整用パターン群CP2を紙に形成する。
これにより、これらの調整用パターン群を読み取れば、第1駆動信号生成部70Aに関連付けられる小ドット用調整値(第1補正値の一例)と、第2駆動信号生成部70Bに関連付けられる小ドット用調整値(第2補正値の一例)とを取得することができる。
(3)前述の第1実施形態によれば、1個のインク滴の量(1画素に形成される1個のドットを形成するために吐出されるインクの量)を調整していた。これにより、駆動信号生成部の特性によるドット径のばらつきを抑えることができ、高品質な印刷画像を得ることができる。
なお、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションさせる場合にも、1個のインク滴の量(1画素に形成される1個のドットを形成するために吐出されるインクの量)を調整しても良い。
(4)前述の第1実施形態によれば、プリンタ側コントローラ60は、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2を生成する際には、第1駆動信号生成部70Aの小ドット用調整値に基づいて駆動パルスPS2の駆動電圧Vhを補正する。一方、駆動信号COMが入れ換えられて、第2駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aの駆動パルスPS2を生成する際には、プリンタ側コントローラ60は、第2駆動信号生成部70Bの小ドット用調整値に基づいて駆動パルスPS2の駆動電圧Vhを補正する(図18参照)。
これにより、駆動パルスPS2がピエゾ素子417に印加されたときに吐出されるインク滴の量が調整される。
なお、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションさせる場合にも、調整値に基づいて駆動パルスの駆動電圧を補正しても良い。
(5)前述の第1駆動信号COM_Aには、それぞれ複数の駆動波形が含まれている。そして、前述のプリンタ側コントローラ60は、第1駆動信号COM_Aの各駆動波形の中間電圧が一定になるように、調整を行っている(図22B参照)。これにより、同じ駆動信号の中で急激な電圧変化が生じないようにすることができる。
なお、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションさせる場合にも、中間電圧が一定になるように調整しても良い。
(6)前述のプリンタ側コントローラ60は、第1駆動信号COM_Aの中間電圧と、第2駆動信号COM_Bの中間電圧とを揃えるように調整している。これにより、例えば第1駆動信号COM_Aの駆動波形をピエゾ素子417に印加した後、第2駆動信号COM_Bの駆動波形をピエゾ素子417に印加するときに、急激に変化する電圧がピエゾ素子417へ印加することを抑制できる。
なお、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションさせる場合にも、各駆動信号生成部が生成する駆動信号の中間電圧を揃えるように調整しても良い。
(7)前述の大ドットは、第1駆動信号に含まれる駆動パルスPS1及びPS3と、第2駆動信号に含まれる駆動パルスPS5とがピエゾ素子417に印加されることにより、形成される。このように、大ドットを形成するための駆動パルスが2つの駆動信号COMに含まれていれば、2つの駆動信号生成部の発熱を分散させることができる。
(8)前述の第1実施形態によれば、1画素の領域に吐出されるインク量を調整している。但し、インク量の調節は、これに限られるものではない。
例えば、前述の第2実施形態では、ホスト側コントローラは、複数の画素に対応する領域に吐出されるドットの数を調整している。これにより、この領域に吐出される全体のインク量が調整される。
なお、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションさせる場合にも、複数の画素に対応する領域に吐出されるドットの数を調整しても良い。
(9)前述の第2実施形態によれば、第1駆動信号生成部に関連付けられた調整値と、第2駆動信号生成部に関連付けられた調整値とに基づいて、ドット生成率テーブルを補正している。これにより、ホスト側コントローラが、このドット生成率テーブルに基づいてハーフトーン処理を行い、これにより生成された印刷データをプリンタ1に送信すれば、プリンタは、複数の画素に対応する領域に吐出されるドットの数を調整して、印刷を行う。これにより、高品質な印刷画像を得ることができる。
なお、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションさせる場合にも、ドット生成率テーブルを補正しても良い。
(10)前述の印刷システムでは、例えば中ドットに関しては、第1駆動信号生成部70Aに関連付けられた中ドット用調整値と、第2駆動信号生成部70Bに関連付けられた中ドット用調整値とが、調整値記憶領域63aに記憶されている。
そして、中ドットを形成するための第2駆動信号COM_Bを第2駆動信号生成部70Bが生成する際に、第2駆動信号生成部70Bに関連付けられた中ドット用調整値に基づいて、吐出されるインク量が補正される。また、駆動信号を入れ換えて、中ドットを形成するための第2駆動信号COM_Bを第1駆動信号生成部70Aが生成する際に、第1駆動信号生成部70Bに関連付けられた中ドット用調整値に基づいて、吐出されるインク量が補正される。
これにより、第1駆動信号生成部70Aにより形成される印刷画像と、第2駆動信号生成部70Bにより形成される印刷画像とが、それぞれの特性に応じて調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
このように、前述の第1実施形態では、各ドットのサイズに応じた調整値が、それぞれの駆動信号生成部に別々に対応付けられて、メモリに記憶されている。
(11)前述の実施形態の構成要素を全て含めば、全ての効果を奏することができるので、望ましい。但し、前述の実施形態の全ての構成要素が必須ではないことは言うまでもない。
(12)前述の印刷方法は、インクを吐出するために駆動されるピエゾ素子417と、ピエゾ素子417を駆動するための駆動信号COMを生成する第1駆動信号生成部及び第2駆動信号生成部と、を有する印刷装置を準備する。そして、印刷を行う際に、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成するとともに、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成する際に、第1駆動信号生成部70Aに関連付けられた小ドット用調整値に基づいて、小ドット形成時に吐出されるインクの量を補正する。そして、駆動信号を入れ換えたときには、第2駆動信号生成部70Bに関連付けられた小ドット用調整値に基づいて、小ドット形成時に吐出されるインクの量を補正する。
これにより、第1駆動信号生成部70Aにより形成される印刷画像と、第2駆動信号生成部70Bにより形成される印刷画像とが、それぞれの特性に応じて調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
なお、印刷方法は、2つの駆動信号生成部の生成する駆動信号を入れ換える方法に限られるものではない。例えば、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションするような印刷方法であっても良い。
(13)前述の第1実施形態では、プリンタ1のメモリ63に記憶されているプログラムに基づいて、プリンタ側コントローラが制御され、第1実施形態が実現されている。
一方、前述の第2実施形態では、プリンタドライバに基づいてホスト側コントローラが制御され、第2実施形態が実現されている。いずれの実施形態とも、第1駆動信号生成部70Aにより形成される印刷画像と、第2駆動信号生成部70Bにより形成される印刷画像とが、それぞれの特性に応じて調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
なお、2つの駆動信号生成部の生成する駆動信号を入れ換えさせるものに限られるものではなく、例えば、プログラムが、プリンタに、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションするようにさせても良い。
(14)前述の実施形態では、小ドットを形成するための第1駆動信号COM_Aを第1駆動信号生成部70Aが生成する際に、第1駆動信号生成部70Aに関連付けられた小ドット用調整値に基づいて、吐出されるインク量が補正される。また、小ドットを形成するための第1駆動信号COM_Aを生成する駆動信号生成部が変更されて、第1駆動信号COM_Aを第2駆動信号生成部70Bが生成する際に、第2駆動信号生成部70Bに関連付けられた小ドット用調整値に基づいて、吐出されるインク量が補正される。
これにより、第1駆動信号生成部70Aにより形成される印刷画像と、第2駆動信号生成部70Bにより形成される印刷画像とが、それぞれの特性に応じて調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
(15)前述の実施形態では、あるタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成し、別のタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成していた。つまり、前述の実施形態によれば、第1駆動信号の生成する駆動信号と、第2駆動信号の生成する駆動信号とが入れ換えられている。これにより、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bが均等に発熱している。
なお、駆動信号生成回路が2以上の駆動信号生成部を有していても良く、例えば3つの駆動信号生成部があっても良い。そして、あるタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成し、第3駆動信号生成部が第3駆動信号を生成し、別のタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成し、第3駆動信号生成部が第3駆動信号を生成しても良い。このような場合であっても、第1駆動信号生成部及び第2駆動信号生成部が生成する駆動信号が入れ換えられるので、前述の実施形態と同様の効果が得られる。
(17)前述の実施形態では、第1駆動信号の生成する駆動信号と、第2駆動信号の生成する駆動信号とが入れ換えられていたが、必ずしも駆動信号を入れ換えなくても良い。例えば、第1駆動信号生成部70Aや第2駆動信号生成部とは別の第3駆動信号生成部が設けられている場合、あるタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成し、第3駆動信号生成部が第3駆動信号を生成し、別のタイミングにおいて第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第3駆動信号を生成し、第3駆動信号生成部が第1駆動信号COM_Aを生成しても良い。このように、生成する駆動信号を3つの駆動信号生成部の間でローテーションするような場合であっても、各駆動信号生成部に関連付けられた調整値に基づいてインク量が補正されれば、それぞれの駆動信号生成部の特性に応じて調整されるので、高品質な印刷画像を得ることができる。
印刷システムの構成を説明する図である。 図2Aは、コンピュータ、及びプリンタの構成を説明するブロック図である。図2Bは、プリンタが有するメモリの一部分を模式的に説明する図である。 図3Aは、本実施形態のプリンタの構成を示す図である。図3Bは、本実施形態のプリンタの構成を説明する側面図である。 駆動信号生成回路の構成を説明するブロック図である。 図5Aは、第1波形生成回路及び第2波形生成回路の構成を説明するためのブロック図である。図5Bは、D/A変換器に入力されるDAC値と、電圧増幅回路からの出力電圧との関係を説明する図である。 図6Aは、生成される駆動信号の一部分を説明する図である。図6Bは、第1電流増幅回路の出力電圧を、電圧V1から電圧V4まで降下させる動作を説明するための図である。 図7Aは、電流増幅回路72A(72B)の構成を説明する図である。図7Bは、2つのトランジスタ対とヒートシンクの構成の説明図である。 ヘッド制御部HCの構成を説明するブロック図である。 第1駆動信号COM_Aと、第2駆動信号COM_Bと、ヘッド制御信号と、波形選択信号q0〜q7を説明する図である。 ピエゾ素子417に印加される波形部を説明する図である。 印刷動作を説明するフローチャートである。 駆動パルスPS1と消費電力の関係の説明図である。 第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bと消費電力との関係の説明図である。 駆動信号を入れ換えるときの処理の別の例を示す図である。 図15Aは、第1駆動信号生成部70Aにて生成された駆動パルスPS2を示す図である。図15Bは、第1駆動信号生成部70Aに入力されたDAC値と出力電圧との関係を示す図である。図15Cは、第2駆動信号生成部70Bにて生成された駆動パルスPS2を示す図である。図15Dは、第2駆動信号生成部70Bに入力されたDAC値と出力電圧との関係を示す図である。 調整値の設定に使用される機器を説明するブロック図である。 用紙Sに印刷される調整用パターンの説明図である。 図18Aは、第1駆動信号生成部70Aの生成する駆動パルスPS2の説明図である。図18Bは、第2駆動信号生成部70Bの生成する駆動パルスPS2の説明図である。 図19Aは、第1駆動信号生成部70Aが第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第2駆動信号COM_Bを生成しているときに形成される大ドットの説明図である。図19Bは、駆動信号を入れ換えて、第1駆動信号生成部70Aが第2駆動信号COM_Bを生成し、第2駆動信号生成部70Bが第1駆動信号COM_Aを生成しているときに形成される大ドットの説明図である。 調整用駆動信号COM_Cの説明図である。 図21Aは、第1駆動信号生成部70Aが調整用駆動信号COM_Cを生成するときに形成された大ドットの説明図である。図21Bは、第2駆動信号生成部70Bが調整用駆動信号COM_Cを生成するときに形成された大ドットの説明図である。 図22Aは、中間電圧の調整を行う前の第1波形部SS11aと第2波形部SS12aの状態の説明図である。図22Bは、中間電圧の調整後の第1波形部SS11aと第2波形部SS12aの状態の説明図である。 図23Aは、中間電圧VCの調整前の第1駆動信号COM_Aの第1波形部SS11aと第2駆動信号COM_Bの第2波形部SS22aの状態の説明図である。図23Bは、中間電圧VCの調整後の第1波形部SS11aと第2波形部SS22aの状態の説明図である。 本実施形態の流れを説明するためのフロー図である。 ディザ法によるハーフトーン処理を説明するフローチャートである。 大、中、小の各ドットに対するレベルデータの設定に利用される生成率テーブルを示す図である。 ディザ法によるドットのオン・オフ判定を示す図である。 図28Aは、大ドットの判定に用いられる第1のディザマトリクスTMの説明図である。図28Bは、中ドットの判定に用いられる第2のディザマトリクスUMの説明図である。 奇数回目のドット形成動作に対応して用いられるドット生成率テーブルの説明図である。 各種信号の別の実施形態の説明図である。 図31Aは、SPC複合装置の外観を説明する斜視図である。図31Bは、原稿台カバーを開いた状態のSPC複合装置を説明する斜視図である。
符号の説明
1 プリンタ、S 用紙、
20 用紙搬送機構、21 給紙ローラ、22 搬送モータ、23 搬送ローラ、
24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジ移動機構、31 キャリッジモータ、32 ガイド軸、
33 タイミングベルト、34 駆動プーリー、35 従動プーリー、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、HC ヘッド制御部、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出器、54 紙幅検出器、
60 プリンタ側コントローラ、61 インタフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 制御ユニット、70 駆動信号生成回路、
70A 第1駆動信号生成部、70B 第2駆動信号生成部、
71A 第1波形生成回路、71B 第2波形生成回路、
711A D/A変換器、711B D/A変換器、712A 電圧増幅回路、
712B 電圧増幅回路、72A 第1電流増幅回路、72B 第2電流増幅回路、
721A 第1トランジスタ対、721B 第2トランジスタ対、
Q1 NPN型のトランジスタ、Q2 PNP型のトランジスタ、
722 ヒートシンク、
81A 第1シフトレジスタ、81B 第2シフトレジスタ、
82A 第1ラッチ回路、82B 第2ラッチ回路、
83 デコーダ、84 制御ロジック、
87A 第1スイッチ、87B 第2スイッチ、
100 印刷システム、110 コンピュータ、111 ホスト側コントローラ、
112 インタフェース部、113 CPU、114 メモリ、
120 表示装置、130 入力装置、131 キーボード、132 マウス、
140 記録再生装置、141 フレキシブルディスクドライブ装置、
142 CD−ROMドライブ装置、
COM_A 第1駆動信号、COM_B 第2駆動信号、
LAT ラッチ信号、CH_A 第1チェンジ信号、CH_B 第2チェンジ信号、
q0〜q7 波形選択信号

Claims (26)

  1. (A)インクを吐出するために駆動される素子と、
    (B)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、
    (C)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、
    (D)前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値とを記憶するメモリと、
    (E)所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第1補正値に基づいて補正し、
    前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第2補正値に基づいて補正するコントローラと、
    (F)を有することを特徴とする印刷システム。
  2. 請求項1に記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させて、前記第1補正値を取得するためのパターンを媒体に形成し、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させて、前記第2補正値を取得するためのパターンを媒体に形成する
    ことを特徴とする印刷システム。
  3. 請求項1又は2に記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、前記第1補正値又は前記第2補正値に基づいて、前記所定サイズのドットを形成するために吐出される前記インクの量を、補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  4. 請求項3に記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第1補正値に基づいて補正し、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第2補正値に基づいて補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  5. 請求項3又は4に記載の印刷システムであって、
    前記駆動信号には、複数の駆動波形が含まれており、
    前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部又は前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の各駆動波形の中間電圧を同じになるように補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部及び前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の中間電圧を同じになるように補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記駆動信号には、複数の駆動波形が含まれており、
    最も大きいサイズのドットは、前記第1駆動信号生成部により生成された前記駆動波形と、前記第2駆動信号生成部により生成された前記駆動波形とにより、形成される
    ことを特徴とする印刷システム。
  8. 請求項1又は2に記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、所定の領域に形成される複数の前記所定サイズのドットの数を、補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  9. 請求項8に記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、前記第1補正値又は前記第2補正値に基づいて、ドット生成率を補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記メモリは、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第3補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第4補正値と、を記憶し、
    前記コントローラは、
    前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第4補正値に基づいて補正し、
    前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第3補正値に基づいて補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  11. (A)インクを吐出するために駆動される素子と、
    (B)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、
    (C)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、
    (D)前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値とを記憶するメモリと、
    (E)所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第1補正値に基づいて補正し、
    前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第2補正値に基づいて補正するコントローラと、
    (F)を有する印刷システムであって、
    (G)前記コントローラは、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させて、前記第1補正値を取得するためのパターンを媒体に形成し、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させて、前記第2補正値を取得するためのパターンを媒体に形成し、
    (H)前記コントローラは、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第1補正値に基づいて補正し、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第2補正値に基づいて補正し、
    (I)前記駆動信号には、複数の駆動波形が含まれており、
    前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部又は前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の各駆動波形の中間電圧を同じになるように補正し、
    (J)前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部及び前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の中間電圧を同じになるように補正し、
    (K)前記駆動信号には、複数の駆動波形が含まれており、
    最も大きいサイズのドットは、前記第1駆動信号生成部により生成された前記駆動波形と、前記第2駆動信号生成部により生成された前記駆動波形とにより、形成され、
    (L)前記メモリは、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第3補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第4補正値と、を記憶し、
    前記コントローラは、
    前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第4補正値に基づいて補正し、
    前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第3補正値に基づいて補正する。
  12. インクを吐出するために駆動される素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する印刷装置を準備し、
    所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値に基づいて補正し、
    前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値に基づいて補正する
    ことを特徴とする印刷方法。
  13. インクを吐出するために駆動される素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する印刷システムに、
    所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値に基づいて補正させ、
    前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値に基づいて補正させる
    ことを特徴とするプログラム。
  14. (A)インクを吐出するために駆動される素子と、
    (B)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、
    (C)前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、
    (D)前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値と、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値とを記憶するメモリと、
    (E)所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第1補正値に基づいて補正し、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を前記第2補正値に基づいて補正するコントローラと、
    (F)を有することを特徴とする印刷システム。
  15. 請求項14に記載の印刷システムであって、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記コントローラは、前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる
    ことを特徴とする印刷システム。
  16. 請求項14に記載の印刷システムであって、
    前記第1駆動信号生成部及び前記第2駆動信号生成部とは異なる別の駆動信号生成部を更に備え、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記コントローラは、前記別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記別の駆動信号生成部に生成させる
    ことを特徴とする印刷システム。
  17. 請求項14〜16のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させて、前記第1補正値を取得するためのパターンを媒体に形成し、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させて、前記第2補正値を取得するためのパターンを媒体に形成する
    ことを特徴とする印刷システム。
  18. 請求項14〜17のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、前記第1補正値又は前記第2補正値に基づいて、前記所定サイズのドットを形成するために吐出される前記インクの量を、補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  19. 請求項18に記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第1補正値に基づいて補正し、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される前記駆動信号の電圧を前記第2補正値に基づいて補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  20. 請求項18又は19に記載の印刷システムであって、
    前記駆動信号には、複数の駆動波形が含まれており、
    前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部又は前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の各駆動波形の中間電圧を同じになるように補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  21. 請求項18〜20のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、前記第1駆動信号生成部及び前記第2駆動信号生成部が生成する駆動信号の中間電圧を同じになるように補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  22. 請求項18〜21のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記駆動信号には、複数の駆動波形が含まれており、
    最も大きいサイズのドットは、前記第1駆動信号生成部により生成された前記駆動波形と、前記第2駆動信号生成部により生成された前記駆動波形とにより、形成される
    ことを特徴とする印刷システム。
  23. 請求項14〜17のいずれかに記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、所定の領域に形成される複数の前記所定サイズのドットの数を、補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  24. 請求項23に記載の印刷システムであって、
    前記コントローラは、前記第1補正値又は前記第2補正値に基づいて、ドット生成率を補正する
    ことを特徴とする印刷システム。
  25. インクを吐出するために駆動される素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する印刷装置を準備し、
    所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値に基づいて補正し、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値に基づいて補正する
    ことを特徴とする印刷方法。
  26. インクを吐出するために駆動される素子と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第1駆動信号生成部と、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する第2駆動信号生成部と、を有する印刷システムに、
    所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第1駆動信号生成部に生成させるとともに、前記所定サイズのドットとは別サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第1駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第1駆動信号生成部に対応付けられた第1補正値に基づいて補正させ、
    前記所定サイズのドットを形成するための駆動信号を前記第2駆動信号生成部に生成させる際に、前記第2駆動信号生成部により生成される駆動信号に応じて吐出される前記インクの量を、前記第2駆動信号生成部に対応付けられた第2補正値に基づいて補正させる
    ことを特徴とするプログラム。

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