JP2001154559A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001154559A
JP2001154559A JP33655699A JP33655699A JP2001154559A JP 2001154559 A JP2001154559 A JP 2001154559A JP 33655699 A JP33655699 A JP 33655699A JP 33655699 A JP33655699 A JP 33655699A JP 2001154559 A JP2001154559 A JP 2001154559A
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Akihiko Sakai
明彦 酒井
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成速度を切り換えながら連続的に画像
形成するに際し、感光ドラムや転写ベルト等の摩擦を低
減して傷を防止し、全体のスループット低減も最小限に
できる画像形成装置である。 【解決手段】 転写ベルトは、モータによる揺動カムの
回転により揺動して、複数の感光ドラムに接離自在とさ
れている。OHP中差し処理の連続画像形成が開始する
と、停止中の転写ベルト、感光ドラムを回転して、普通
紙の標準速度の1/4速に加速し、カムの回転でベルト
を1/4速一定でドラムと接触させ、OHPシートへの
画像形成を実行する。つぎにベルトをドラムから一時的
に解除し、これらを標準速度に向けて加速し、ベルトを
標準速度一定でドラムと接触させ、普通紙への画像形成
を実行する。中差し処理が終了したら、ベルトをドラム
から一時的に解除し、これらを1/4速に向けて減速
し、ベルトを標準速度一定でドラムと接触させ、OHP
シートへの画像形成を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザービームプ
リンターや複写機などの電子写真方式の画像形成装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真画像形成装置は、通常、回転す
る感光ドラム上にレーザ光やLED光の照射により静電
潜像を形成し、その潜像を現像器により現像剤(トナー
もしくはトナー+磁性キャリア)を用いて現像してトナ
ー像として可視化し、この可視画像(トナー像)を感光
ドラムに供給された記録媒体に転写し、定着することに
より、記録媒体上に画像を得ている。
【0003】記録媒体は、転写ベルトや転写ドラムなど
の記録媒体搬送手段上に担持して感光ドラムに供給され
る。転写ベルトや転写ドラムは、感光ドラムと接触して
これと同一の速度(画像形成速度)で回転している。
【0004】ところで、画像形成装置は、普通紙に代表
される記録媒体以外に、OHPシートや厚紙など物理特
性の異なる記録媒体に対しても、画像形成できることが
要求されることが多い。OHPシートや厚紙などの記録
媒体に顕著な物理特性としては、記録媒体に転写した画
像を熱定着する際の定着性が挙げられる。
【0005】普通、画像の熱定着は、画像を担持した記
録媒体を加熱ヒータなどで加熱した定着ローラ間を通過
させて行うが、OHPシートでは、安定した熱定着のた
めの熱量が普通紙に比べて大きいため、定着時により多
くの熱を加える必要がある。これを加熱ヒータの印加熱
量の増大で行おうとすると、製品コストや消費電力の面
で不利になるため、事実上採用し難い。
【0006】そこで一つの方策として、定着ローラへの
記録媒体の通紙速度(定着速度)を遅くすることによ
り、記録媒体が定着ローラに接している時間を長くし
て、定着性を改善することがしばしば行われている。
【0007】この場合、装置本体の形状が小さく、画像
形成部と定着部との間の搬送距離が十分に取れないよう
な画像形成装置では、同一記録媒体への画像形成と定着
とを同時に行わなければならなくなって、定着速度の低
下のためにはそれに合わせて画像形成速度を低下させる
必要が出てくるので、記録媒体の種別に応じて画像形成
速度を切換え可能にして対処している。
【0008】
【発解決しようとする課題】しかしながら、感光ドラム
や転写ベルト、転写ドラムの加減速の際、これらの回転
速度は比較的不安定であり、このため画像形成速度の切
り換え時に、感光ドラムと転写ベルト等との間に大きな
摩擦が生じて、感光ドラムや転写ベルト等に傷の発生を
招くことがあった。感光ドラムや転写ベルト等に傷がつ
くと、高精度な画像を安定して形成することができな
い。
【0009】この感光ドラムや転写ベルト等の加減速の
際の回転不安定による傷発生は、種類が異なる記録媒体
に対する連続画像形成の場合の速度切り換え時ばかりで
なく、停止状態にある感光ドラムや転写ベルト等を回転
駆動して、一定の画像形成速度まで加速する画像形成開
始時や、感光ドラムや転写ベルト等の回転を減速して停
止させる画像形成終了時にも生じる。
【0010】そこで、これを回避するために、感光ドラ
ムと転写ベルトや転写ドラムとの接離手段を設置して、
感光ドラムと転写ベルトと転写ドラムの接触を解除しつ
つ、これらの回転を減速して停止させ、画像形成を一時
停止してから、改めて記録媒体の種類に応じた所望の回
転速度に加速しながら、感光ドラムと転写ベルト等の接
触を復帰させてから、画像形成を再開させることが行わ
れる。
【0011】しかしながら、画像形成が一時停止するの
で、複数種の記録媒体に連続して画像形成を行う場合、
たとえば普通紙とOHPに対して交互に同じ画像を形成
するような場合、いわゆるOHP中差し処理をする場合
などには、全体のスループットが低下する。
【0012】また普通紙に対する連続画像形成をスター
ト予約などにより装置に指示した場合には、感光ドラム
や転写ドラム、転写ベルトの回転を停止せずに、そのま
まつぎの画像形成を行うという手法がよく用いられる
が、この場合も、前後の画像形成で記録媒体の違いから
画像形成速度が異なるときには、感光ドラムや転写ドラ
ム、転写ベルトの回転を一旦停止した後、画像形成を再
開するということが行われるのが常であり、全体のスル
ープットが低下する問題があった。
【0013】本発明の目的は、画像形成速度を切り換え
ながら連続的に画像形成するに際し、感光ドラムや転写
ベルト、転写ドラムの摩擦を最小限に止めて摩擦による
傷を防止し、全体のスループットの低減も最小限に止め
ることができる画像形成装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
画像形成速度で回転する像担持体と、前記像担持体上に
形成した可視画像を転写する記録媒体を担持して前記像
担持体に搬送する、前記像担持体と接触した画像形成速
度で回転する記録媒体搬送手段と、前記搬送手段と前記
像担持体とを接離する接離手段とを有し、前記画像形成
速度が複数に切り換え可能であり、そして前記記録媒体
は可視画像の転写後、前記搬送手段から分離して可視画
像の定着を受ける画像形成装置において、前記画像形成
速度を切り換えて画像形成する際、前記接離手段により
前記搬送手段と前記像担持体とを分離して、前記画像形
成速度を切り換え、ついで前記接離手段により前記搬送
手段と前記像担持体とを再度接触させることを特徴とす
る画像形成装置である。
【0015】本発明によれば、前記接離手段を、前記記
録媒体搬送手段の押圧により、前記記録媒体搬送手段を
前記像担持体に進退させるカム機構とすることができ
る。前記像担持体を感光ドラムとし、前記記録媒体搬送
手段を転写ベルトもしくは転写ドラムとすることができ
る。また、前記画像形成速度の切り換えが画像形成条件
に応じて行われ、前記画像形成条件が前記記録媒体の種
類の違いであり、その記録媒体の種類の違いが、普通紙
であるか、厚紙であるか、OHPシートであるかの違い
であるとすることができる。さらに画像形成が、OHP
中差し処理によりOHPシートと普通紙に対し交互に複
数枚にわたって連続的に行われ、またスタート予約によ
り複数種の記録媒体に対し連続的に行われるようにする
ことができる。
【0016】また本発明によれば、複数の像担持体に複
数色の可視画像を形成し、前記複数の可視画像を転写材
に重ね合わせて転写するようにすることができる。中間
転写体を有し、前記複数の像担持体に形成した複数色の
可視画像を前記転写材に転写する前に、前記中間転写体
に転写し、ついで前記中間転写体から転写材に転写する
ようにすることができる。1つの像担持体に複数色の可
視画像を順次形成し、前記複数色の可視画像を転写材に
重ね合わせて転写するようにすることができる。中間転
写体を有し、前記1つの像担持体に順次形成した複数色
の可視画像を前記転写材に転写する前に前記中間転写体
に転写し、ついで前記中間転写体から転写材に転写する
ようにすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0018】本発明の画像形成装置の一実施例の構成を
図1〜図4により説明する。図1は、本画像形成装置の
全体構成を示す図、図2は、図1の装置のデジタル画像
処理部を示すブロック図、図3は、プリンタ処理部を示
すブロック図、図4は、制御部を示すブロック図であ
る。
【0019】本画像形成装置は、カラーリーダ部とプリ
ンタ部を備えたデジタル画像形成装置に構成されてい
る。
【0020】図1に示すように、カラーリーダ部は、C
CD101、CCD101を実装した基板311、画像
形成装置全体を制御する制御部300、図2の画像処理
部からCCD101を除いた部分および図3の201、
202〜205の部分を含むプリンタ処理部312、原
稿台ガラス(プラテン)301、原稿供給装置(DF)
302(なお、この原稿供給装置302の代わりに図示
しない鏡面圧板を装着する構成のものもある)、原稿を
証明する光源(ハロゲンランプまたは蛍光灯)303、
304、光源303、304の光を原稿に集光する反射
傘305、306、ミラー307〜309、原稿からの
反射光または投影光をCCD101上に集光するレンズ
310、ハロゲンランプ303、304と反射傘30
5、306とミラー307を収容するキャリッジ31
4、ミラー308、309を収容するキャリッジ31
5、他のデバイスとの外部インターフェイス(I/F)
313を備える。
【0021】なお、キャリッジ314は速度Vで、キャ
リッジ315は速度V/2で、CCD101の電気的走
査(主走査)方向に対して垂直方向に機械的に移動する
ことによって、原稿の全面を走査(副走査)する。
【0022】また制御部300は、図4に示すように、
ディジタル画像処理部312と外部I/F313、プリ
ンタ制御I/F353に対して、それぞれ制御を行うた
めの情報のやり取りをするI/Fを持つCPU401と
操作部402、メモリ403によって構成されている。
操作部402は、操作者による処理実効内容の入力や操
作者に対する処理に関する情報および警告等の通知のた
めのタッチパネル付き液晶により構成されている。
【0023】外部I/F313は、画像情報やコード情
報などを画像形成装置外部とやり取りするためのインタ
ーフェィスであり、具体的には、パーソナルコンピュー
タ端末装置やLANインターフェイス装置などを接続す
ることが可能である。なお、パーソナルコンピュータ端
末装置やLANインターフェイス装置との画像情報およ
びコード情報のやり取りの手続き制御については、各接
続装置と制御部300のCPU401との相互通信によ
って行われる。
【0024】図2によりディジタル画像処理部312に
ついて説明する。
【0025】図1の原稿台ガラス301上の原稿は、光
源303、304からの光を反射し、その反射光はCC
D101に導かれて電気信号に変換される。CCD10
1はカラーセンサの場合、RGBのカラーフィルタが1
ラインCCD上にRGB順にインラインに乗ったもので
も、3ラインCCDで、Rフィルタ、Gフィルタ、Bフ
ィルタをそれぞれのCCDごとに並べたものでも構わな
いし、フィルタがオンチップ化し、またはフィルタがC
CDと別構成となったものでも構わない。
【0026】上記の電気信号(アナログ画像信号)はデ
ジタル画像処理部312に入力され、図2に示すよう
に、デジタル画像処理部のクランプ&Amp.&S/H
&A/D部102でサンプルホールド(S/H)され、
アナログ画像信号のダークレベルを基準電位にクランプ
し、所定量に増幅され(処理の順番は表記順とは限らな
い)、A/D変換されて、たとえばRGB各8ビットの
ディジタル信号に変換される。つづいてRGB信号はシ
ェーディング部103で、シェーディング補正および黒
補正が施される。なお、本実施例では、プリンタの画像
形成部においてLEDアレイを発光させることにより、
感光ドラムへの潜像形成を行うため、通常のシェーディ
ング補正の他にLEDシェーディング補正を合わせて行
う必要がある。
【0027】補正後のRGB信号はさらに、つなぎ&M
TF補正&原稿検知部104で、CCD101が3ライ
ンCCDの場合、つなぎ処理はライン間の読取り位置が
異なるため、読取り速読に応じてラインごとの遅延量を
調整し、3ラインの読取り速度や変倍率によって読取り
のMTFが変わるため、その変化を補正し、原稿検知は
原稿台ガラス上の原稿を走査することにより原稿サイズ
を認識する。読取り位置のタイミングが補正されたディ
ジタル信号は、入力マスキング部105によって、CC
D101の分光特性および光源303、304、反射傘
305、306の分光特性を補正する。入力マスキング
部105の出力は外部I/F信号との切換え可能なセレ
クタ106に入力される。
【0028】セレクタ106から出力された信号は、色
空間圧縮&下地除去&LOG変換部107と下地除去部
115に入力される。下地除去部115に入力された信
号は下地除去された後、原稿中の黒い文字かどうかを判
定する黒文字判定部116に入力され、原稿から黒文字
信号を生成する。またもう一つのセレクタ106の出力
が入力された色空間圧縮&下地除去&LOG変換部10
7は、色空間圧縮は読取った画像信号がプリンタ部で再
現できる範囲に入っているかどうかを判断し、入ってい
る場合はそのまま、入っていない場合は画像信号をプリ
ンタで再現できる範囲に入るように補正する。そして、
下地除去処理を行い、LOG変換でRGB信号からCM
Y信号に変換する。黒文字判定部116で生成された信
号とタイミング補正するため色空間圧縮&下地除去&L
OG変換部107の出力信号は、遅延108でタイミン
グを調整される。
【0029】この2種類の信号はモワレ除去部109で
モワレが除去され、変倍処理部110で主査方向に変倍
処理される。111はUCR&マスキング&黒文字反映
部で、変倍処理部で処理されたCMY信号は、UCR処
理でCMYK信号に変換され、マスキング処理部でプリ
ンタの出力にあった信号に補正されるとともに、黒文字
判定部116で生成された判定信号CMYK信号にフィ
ードバックされる。UCR&マスキング&黒文字反映部
111で処理された信号は、γ補正部112で濃度調整
された後、フィルタ部113でスムージングまたはエッ
ジ処理される。以上処理された信号は201の2値変換
部で8ビットの多値信号から2値信号に変換される。変
換方法は、ディザ法、誤差拡散法、誤差拡散の改良法の
いずれでも構わない。
【0030】プリンタ部について説明する。
【0031】図3は、プリンタ処理部の詳細を示すブロ
ック図である。図1の画像処理部で生成されたCMYK
の画像信号は、2値変換部において2値のCMYK信号
に変換され、図1の先端センサ347からの記録媒体の
先端検知信号を基に、それぞれ遅延部202〜205で
先端センサとそれぞれの画像形成部との距離の違いが調
整され、これにより4色を所定の位置に印字することが
可能となる。LED駆動206〜209はLED210
〜213を駆動するための信号を生成する。
【0032】図1において、符号353はプリンタ制御
I/Fで、カラーリーダ部のCPU401からの制御信
号の受け口となる。プリンタ部はプリンタ制御I/F3
53からの制御信号に基づいて、以下で説明する動作を
行う。
【0033】図1に示すように、プリンタ部は、マゼン
タ(M)の画像形成部317、シアン(C)の画像形成
部318、イエロー(Y)の画像形成部319、ブラッ
ク(K)の画像形成部320を備える。各画像形成部3
17〜320の構成は全て同じなので、以下、マゼンタ
の画像形成部317について説明し、他の画像形成部3
18〜320の説明は省略する。
【0034】マゼンタの画像形成部317において、符
号342で示される感光ドラムは、LEDアレイ210
からの光によって、その表面に静電潜像が形成される。
LEDアレイ210を発光させるのに使用するデータ
は、カラーリーダ部で読込まれた原稿をスキャンするこ
とによって得たRGB信号に基づき、ディジタル画像処
理部312で生成された2値の画像信号(省略してスキ
ャナ画像信号)か、もしくは外部I/F313を介して
画像形成装置に外部から入力された2値の画像信号のい
ずれかである。
【0035】先に述べたように、スキャナ画像信号は予
めLEDアレイ210を構成する個々のLED素子の特
性に対応するLEDシェーディング補正を行った信号で
ある。このため、ある画像信号に基づいて発光させるL
ED素子は画像信号生成時に予め決められており、最適
な画像形成を行うためにはそれを変更することはできな
い。ただし、外部I/F313からの画像信号について
は、LEDシェーディング補正を行う必要がないため、
その限りではない。
【0036】図1において符号321は一次帯電器で、
感光ドラム342の表面を所定の電位に帯電させ、潜像
形成の準備をする。現像器322が感光ドラム324上
の潜像を現像して、トナー像として可視化する。現像器
322は、現像に使用する現像剤を担持して感光ドラム
342に搬送する現像スリーブ345を有し、この現像
スリーブ345に現像バイアスを印加することにより現
像が行われる。感光ドラム342上に形成されたトナー
像は、転写ベルト333の背面から転写帯電器323に
よって放電を行うことにより、転写ベルト333上に担
持して搬送されてきた紙等の記録媒体に転写される。本
画像形成装置は、この転写効率を高くしているため、感
光ドラムのクリーニング部材を設置していないが、もち
ろん設置することもできる。
【0037】記録媒体はカセット340、341および
手差し給紙部354に格納されており、ピックアップロ
ーラ338、339により、1枚ごとに給紙パス上に搬
送される。給紙パス上の記録媒体は、給紙ローラ33
6、337によりレジストローラ355へ向けて搬送さ
れ、その直前のレジストセンサ356により記録媒体の
通過が検知される。
【0038】本画像形成装置では、この記録媒体の通過
を検知した時点から適当な時間経過後に、記録媒体の搬
送動作を一旦中断止する。記録媒体は、回転停止してい
るレジストローラ355に突き当たって搬送が停止され
るが、その際に記録媒体の進行方向先端部が搬送経路に
対して直角になるように位置が固定され、記録媒体の搬
送方向が搬送経路に対してずれて斜行が発生している場
合に、その給紙パス搬送方向補正がなされる。いわゆる
給紙レジ取り処理であり、この処理は以降の記録媒体に
対する画像形成方向の傾きを最小化するために必要であ
る。給紙レジ取り後、レジストローラ355を回転させ
ることにより、記録媒体は転写ベルト333上へ供給さ
れる。
【0039】転写ベルト333に供給された記録媒体
は、吸着帯電器346によりこれと対になった転写ベル
トローラ348と協同して帯電され、転写ベルト333
に静電吸着される。転写ベルトローラ348は、転写ベ
ルト333を駆動する駆動ローラでもある。転写ベルト
333上に吸着された記録媒体は、先端センサ347に
よって先端の通過が検知される。先端センサ347の検
知信号は、プリンタ部からカラーリーダ部へ送られて、
カラーリーダ部からプリンタ部へビデオ信号を送る際の
副走査同期信号として用いられる。
【0040】この後、記録媒体は回転する転写ベルト3
33によって搬送され、画像形成部317〜320にお
いて、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの順にそ
の表面にトナー像が転写される。最終色のブラックの画
像形成部320を通過した記録媒体は、転写ベルト33
3からの分離を容易にするために除電帯電器349で除
電した後、転写ベルト333から分離される。その分離
の際、剥離帯電器350によって分離時の剥離放電によ
る画像乱れを防止する。
【0041】分離された記録媒体は、トナーの吸着力を
補って画像乱れを防止するために、定着前帯電器35
1、352で帯電した後、定着器334に挿入され、そ
こでトナー像を熱定着してから、排紙トレイ335に排
紙される。
【0042】さて、本実施例の画像形成装置には、図1
に示すように、転写ベルト333の給紙部側の下側の軌
道上近くに、卵型をした揺動カム358が設置されてお
り、この揺動カム358は、転写ベルト333のローラ
348等を取り付けた図示しない枠体の下面に当接し
て、転写ベルト333を支持している。この揺動カム3
58は、その軸357に取り付けたモータMで回転して
上下に揺動することにより、カム358で支持した転写
ベルト333を、転写ベルト枠体の記録媒体分離側に設
けられた揺動軸359を支点として上下に揺動可能とし
ている。
【0043】転写ベルト333の画像形成動作に同期し
た揺動動作について、図5〜図6を用いて説明する。
【0044】画像形成を行わない場合は、転写ベルト3
33および感光ドラム342〜345は回転駆動されて
おらず、図5(a)に示すように、揺動カム358が非
セット位置にあり、転写ベルト333はカム358によ
る押し上げが行われず、感光ドラム342〜345との
接触が解除されている。
【0045】画像形成を開始するときは、転写ベルト3
33および感光ドラム342〜345を回転して、画像
形成速度へ加速を開始する。ついで、図5(b)に示す
ように、揺動モータMの駆動でカム358をセット位置
に向けて回転して、転写ベルト333を上方に揺動して
押上げ、転写ベルト333を感光ドラム342〜345
と接触させていく。このとき、転写ベルト333、感光
ドラム342〜345が定速度回転状態に移行する前に
接触することがないよう、揺動モータによるカム358
の駆動開始のタイミングを調整する。
【0046】カム358がセット位置に回転して、転写
ベルト333および感光ドラム342〜345の接触が
完了したら、揺動モータの駆動を停止して、図6(a)
に示すように、揺動カム358の回転を停止し、そのセ
ット位置でカム358を固定して、画像形成に入る。転
写ベルト333と感光ドラム342〜345とは、接触
が完了したとき同速度回転になっているので、これらに
大きな摩擦が発生することがなく、摩擦による傷の発生
が防止される。
【0047】また転写ベルト333上に担持して搬送さ
れる記録媒体は、転写ベルト333と感光ドラム342
〜358が同速度回転になっているので、各感光ドラム
342〜358との間をずれることなく一定の時間間隔
で通過し、各感光ドラム上のトナー像を色ずれや画像乱
れを生じることなく転写され、高精細な画像が得られ
る。
【0048】画像形成を停止する場合は、転写ベルト3
33および感光ドラム342〜345を減速して、回転
を停止するが、その前に、図6(b)に示すように、揺
動モータでカム358を非セット位置に向けて回転し
て、転写ベルト333を下方に揺動して下げ、転写ベル
ト333を感光ドラム342〜345との接触から解除
する。このとき、転写ベルト333、感光ドラム342
〜345の減速開始前に、接触が解除されるように、揺
動モータによるカム358の駆動開始のタイミングを調
整する。
【0049】本画像形成装置は、記録媒体として普通紙
以外にOHPシート、厚紙にも画像形成を行うことが可
能となっているが、その場合、OHPシートや厚紙は転
写した画像を定着するのに要する熱量が普通紙に比べて
大きいので、これらの記録媒体の定着器334に対する
通紙速度(定着速度)を下げることにより、記録媒体に
加える熱量を増して、定着性を確保する必要がある。
【0050】転写ベルト333と定着器334との間の
距離を十分大きく取れれば、この間で転写ベルト333
からの記録媒体の搬送長を稼げるので問題ないが、その
余裕がなく、そこで、本実施例では、厚紙の定着速度を
普通紙の1/2、OHPシートの定着速度を普通紙の1
/4とし、画像形成速度も厚紙に対し普通紙の1/2、
OHPシートに対し普通紙の1/4としている。
【0051】さて、同一種別の記録媒体に対して連続的
に画像形成を行う場合には、図5〜図6に示したように
して、画像形成速度の切換えが可能である。しかし、連
続画像形成には、OHPシート間に普通紙への画像形成
が入る、普通紙とOHPシートへの画像形成を交互に行
うOHP中差し処理など、複数種の記録媒体が混在した
画像形成がある。
【0052】たとえば、このOHP中差し処理を行う場
合には、普通紙になった時点で画像形成速度を切換える
必要があるが、その画像形成速度の切り換え時に、摩耗
や傷が発生することが予想される。そこで、本実施例で
は、図7のように行う。図7は、本実施例におけるOH
P中差し処理のシーケンスを示すフローチャートであ
る。
【0053】図7において、連続画像形成がスタートす
ると、最初にステップS601で、OHPシートに対し
て画像形成を行うための1/4速画像形成準備処理を行
う。つまり、停止中の転写ベルト333および感光ドラ
ム342〜345の回転を開始して、普通紙への画像形
成速度(標準速度)の1/4の回転速度になるように加
速し、揺動モータによる揺動カム357の回転で転写ベ
ルト333を上に揺動し、回転速度が1/4速一定で転
写ベルト333と感光ドラム342〜345とを接触さ
せる。
【0054】つぎにステップS602において、1/4
速の定速回転でOHPシートへの画像形成を実行する。
この1/4速の定速回転は、画像を転写されたOHPシ
ートが転写ベルト333から完全に分離されるまで維持
する。
【0055】つぎにステップS603において、普通紙
の中差しのための標準速画像形成動作への切り換え処理
を行う。中差しへの切り換え処理は、揺動モータによる
カム358の回転で転写ベルト333を下方に揺動し
て、転写ベルト333を感光ドラム342〜345との
接触から一時的に解除し、これとともに、転写ベルト3
33および感光ドラム342〜345の回転を標準速度
に向けて加速する。ついで揺動モータによるカム358
の回転で転写ベルト333を上方に揺動して、回転速度
が標準速度一定で転写ベルト333と感光ドラム342
〜345とを接触させる。
【0056】ついでステップS604において、標準速
度の定速回転で中差しの普通紙への画像形成を実行す
る。この標準速度の定速回転は、画像を転写された普通
紙が転写ベルト333から完全に分離されるまで維持す
る。
【0057】中差し処理が終了したら、つぎにステップ
S605で再度OHPシートへの画像形成を行うため
に、1/4速画像形成成動作への切り換え処理を行う。
中差し処理後につぎの画像形成がないときには、通常の
画像形成の停止時と同様に、揺動モータによるカム35
8の回転で転写ベルト333を下方に揺動して、転写ベ
ルト333と感光ドラム342〜345との接触を解除
し、これとともに、転写ベルト333および感光ドラム
342〜345を減速して、回転を停止する。
【0058】ステップS605では、揺動モータによる
カム358の回転で転写ベルト333を下方に揺動し
て、転写ベルト333を感光ドラム342〜345との
接触から一時的に解除する。これとともに、転写ベルト
333および感光ドラム342〜345の回転を1/4
速に向けて減速し、ついで揺動モータによるカム358
の回転で転写ベルト333を上方に揺動して、回転速度
が標準速度一定で転写ベルト333と感光ドラム342
〜345とを接触させる。
【0059】以後、ステップS602へ戻って、上述し
たように、OHPシートへの画像形成を行う。
【0060】以上により、画像形成速度を切り換えなが
らOHP、普通紙に交互に連続的に画像形成しても、感
光ドラム342〜345や転写ベルト333の摩擦を最
小限に止めて、これらの摩擦による傷を防止することが
でき、また画像形成動作を途中で完全に停止することが
ないので、全体のスループットの低減も最小限に止める
ことができる。
【0061】以上では、OHP中差しなど連続画像形成
中に画像形成速度を切換える場合を示したが、連続画像
形成でなくとも、スタート予約などにより装置に指示し
た場合には、引き続く前後の画像形成が連続して行われ
るので、記録媒体が異なる場合には同様にする。
【0062】以上、本発明の実施例では、連続画像形成
中に画像形成速度の切り換えを要する例として、OHP
中差し処理について説明したが、本発明は、画像形成速
度の切り換えが必要ならば、どのような画像形成でも適
用することができる。また画像形成速度の切り換えも標
準速度、1/2速度、1/3速度に限定されるものでは
なく、記録媒体の種類も普通紙、OHPに限定されるも
のではなく、厚紙など他の種別の記録媒体を使用すると
きにも適用することができる。また転写ベルトを感光ド
ラムに接離するのに、モータによりカムを回転して転写
ベルトを揺動して、感光ドラムに対し上下動させるカム
機構を用いたが、これに限らず、転写ベルトを感光ドラ
ムに対し進退させて接離する手段ならば、いずれのもの
を使用することができる。
【0063】また画像形成装置は、記録媒体を転写ベル
ト上に担持して複数の感光ドラムに搬送して、複数の感
光ドラム上の複数色のトナー像を重ね合わせて転写した
が、本発明は、記録媒体を転写ドラムに担持して複数の
感光ドラムに搬送し、転写する画像形成装置にも適用す
ることができる。さらに感光ドラム上の複数色のトナー
像を一旦、中間転写ベルトや中間転写ドラムの中間転写
体上に重ね合わせて転写し、その後、中間転写体に搬送
された記録媒体に改めて転写する画像形成装置にも適用
することができる。さらに1つの感光ドラムしか備え
ず、単色の画像形成を行う画像形成装置であっても、本
発明を適用することができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像形成速度を切り換えながら連続的に画像形成するに
際し、接離手段により記録媒体搬送手段と像担持体とを
分離して、画像形成速度を切り換え、ついで接離手段に
より搬送手段と像担持体とを再度接触させるようにした
ので、感光ドラム等の像担持体や転写ベルト、転写ドラ
ム等の記録媒体搬送手段の摩擦を最小限に止めて、摩擦
による傷を防止することができ、また画像形成動作を完
全に停止しないので、全体のスループットの低減も最小
限に止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例を示す断面図
である。
【図2】図1の画像形成装置のデジタル画像処理部を示
すブロック図である。
【図3】図1の画像形成装置のプリンタ処理部を示すブ
ロック図である。
【図4】図1の画像形成装置の制御部示すブロック図で
ある。
【図5】図1の画像形成装置に設置された転写ベルトの
カムによる画像形成動作に同期した接離動作を示す説明
図である。
【図6】図5の接離動作の続きを示す説明図である。
【図7】図1の画像形成装置におけるOHP中差し処理
のシーケンスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
317〜320 画像形成部 333 転写ベルト 342〜345 感光ドラム 347 先端センサ 348 ベルトローラ 357 カム軸 358 揺動カム 359 揺動軸

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成速度で回転する像担持体と、前
    記像担持体上に形成した可視画像を転写する記録媒体を
    担持して前記像担持体に搬送する、前記像担持体と接触
    した画像形成速度で回転する記録媒体搬送手段と、前記
    搬送手段と前記像担持体とを接離する接離手段とを有
    し、前記画像形成速度が複数に切り換え可能であり、そ
    して前記記録媒体は可視画像の転写後、前記搬送手段か
    ら分離して可視画像の定着を受ける画像形成装置におい
    て、 前記画像形成速度を切り換えて画像形成する際、前記接
    離手段により前記搬送手段と前記像担持体とを分離し
    て、前記画像形成速度を切り換え、ついで前記接離手段
    により前記搬送手段と前記像担持体とを再度接触させる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記接離手段が、前記記録媒体搬送手段
    の押圧により、前記記録媒体搬送手段を前記像担持体に
    進退させるカム機構である請求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体が感光ドラムである請求項
    1または2の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体搬送手段が転写ベルトであ
    る請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記記録媒体搬送手段が転写ドラムであ
    る請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記画像形成速度の切り換えが画像形成
    条件に応じて行われる請求項1〜5のいずれかの項に記
    載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記画像形成条件が前記記録媒体の種類
    の違いである請求項6の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記記録媒体の種類の違いが、普通紙で
    あるか、厚紙であるか、OHPシートであるかの違いで
    ある請求項7の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 画像形成が、OHP中差し処理によりO
    HPシートと普通紙に対し交互に複数枚にわたって連続
    的に行われる請求項1〜8のいずれかの項に記載の画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】 画像形成が、スタート予約により複数
    種の記録媒体に対し連続的に行われる請求項1〜8のい
    ずれかの項に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 複数の像担持体に複数色の可視画像を
    形成し、前記複数の可視画像を転写材に重ね合わせて転
    写する請求項1の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 中間転写体を有し、前記複数の像担持
    体に形成した複数色の可視画像を前記転写材に転写する
    前に、前記中間転写体に転写し、ついで前記中間転写体
    から転写材に転写する請求項11の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 1つの像担持体に複数色の可視画像を
    順次形成し、前記複数色の可視画像を転写材に重ね合わ
    せて転写する請求項1の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 中間転写体を有し、前記1つの像担持
    体に順次形成した複数色の可視画像を前記転写材に転写
    する前に前記中間転写体に転写し、ついで前記中間転写
    体から転写材に転写する請求項13の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20110293327A1 (en) * 2010-05-28 2011-12-01 Alan Stirling Campbell Method for Increasing Useful Life of an Image Forming Apparatus
US8824929B2 (en) * 2010-05-28 2014-09-02 Lexmark International, Inc. Method for increasing useful life of an image forming apparatus

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