JP2001154326A - 処理液温度制御手段を有する感光材料用自動現像装置 - Google Patents

処理液温度制御手段を有する感光材料用自動現像装置

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JP2001154326A
JP2001154326A JP33738899A JP33738899A JP2001154326A JP 2001154326 A JP2001154326 A JP 2001154326A JP 33738899 A JP33738899 A JP 33738899A JP 33738899 A JP33738899 A JP 33738899A JP 2001154326 A JP2001154326 A JP 2001154326A
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tank
photosensitive material
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Kenji Yamauchi
賢治 山内
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真処理液が待機状態にある時(非処理
時)、その液温度を低温度に保ち、写真感光材料が最初
の処理槽に投入された後、特定の処理槽へ到達するまで
の時間内に処理液温度を許容温度範囲内まで上昇させる
ことにより、待機状態における写真処理液の劣化を防ぐ
ことができる写真感光材料用自動現像装置を提供する。 【解決手段】 写真感光材料の搬入初期時点検知手段
と、写真処理液の液温度検出手段と、加熱手段の発熱量
を制御する制御手段とを設け、写真感光材料が処理槽に
到達するまでの時間内に、処理液温度が最適処理温度に
到達するよう加熱手段を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の処理槽に収
容された処理液中に順次感光材料を浸漬・搬送して、感
光材料を処理する写真感光材料用自動現像装置に関し、
詳しくは、写真処理液を加熱する加熱手段と、写真処理
液の液温度を検出する液温度検出手段と、加熱手段の発
熱量を制御する制御手段とを有する写真感光材料用自動
現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の写真感光材料用自動現像装置(以
下において、単に「自動現像装置」とも称する)として
は、複数種類の写真処理液を種類別に貯留する複数の処
理槽に感光材料を順次浸漬・搬送して、自動的に感光材
料を処理するものが知られている。即ち、上記の自動現
像装置においては、ハロゲン化銀感光材料である写真感
光材料(カラーリバーサルフィルム、モノクロのネガフ
ィルム、又はカラーペーパ等)やX線感光材料や印刷用
感光材料などの感光材料を、現像処理槽(発色現像を含
む)、定着処理槽(漂白・定着を含む)、水洗処理槽
(安定化を含む)の各処理槽内で写真処理液に順次接触
させ、感光材料に露光された潜像を顕像化し、定着・水
洗した後、乾燥工程を経て装置外部へ搬出している。
【0003】これら各処理に際しては、複数の処理槽に
収容された各処理液の液温度がその処理に最適な温度範
囲内(許容温度範囲内)に保たれている必要があり、こ
のため、電源を切った(電源断の)状態から、各処理槽
に収容された処理液を加熱手段により許容温度範囲内ま
で上昇させて、許容温度範囲内に達した時点から処理可
能となり、許容温度範囲内に達していなければ処理がで
きないよう構成した自動現像装置が知られている。
【0004】このような従来の自動現像装置では、各処
理槽に設けた液温度検出手段としての温度センサにより
処理液の液温度を直接的又は間接的に検出し、温度を上
昇させてから許容温度範囲内に達したかどうかを判断し
た後、その液温度を許容温度範囲内に保つよう、加熱手
段の発熱量を制御していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】通常、ミニラボ等で使
用される写真感光材料用自動現像装置は、その全処理能
力に対して2〜10%程度の低い稼働率で使用される場
合が多い。その様な低稼働率で使用しているにも拘わら
ず、ユーザは、装置が常に使用可能な状態に保持され、
間欠的に投入される写真感光材料の処理に対して即応で
き、品質の安定した処理を実行する能力を持っているこ
とを求めている。
【0006】このため、各処理槽の写真処理液は、常
時、その液温度を許容温度範囲内に保持する必要があ
り、例えば、カラーリバーサルフィルムの自動現像装置
の場合、表1に示す10個の処理槽を有し、これら各処
理槽に貯留された各処理液は写真処理液メーカー(例え
ば、コニカ)指定の許容温度範囲として、表1に示す温
度範囲内に保持されている必要がある。
【0007】
【表1】
【0008】即ち、表1に示す許容温度範囲内であれ
ば、各写真処理液は所期の性能を発揮することができ
る。
【0009】しかしながら、一般に、写真処理液はその
液温度が高い程、空気との接触による酸化等により劣化
し易く、上述したように、写真感光材料が間欠的に投入
されるにも拘わらず、写真処理液の液温度が常時高温度
に保たれている環境下では、少量の写真感光材料を処理
する間に、写真処理液の劣化が先行して進行することに
なる。このため、写真処理液が本来持っている写真感光
材料の処理可能量を処理する前に、その写真処理液は劣
化により使用不能となり、長時間に渡って写真処理液の
処理性能を維持できないという問題があった。
【0010】特に、カラーリバーサルフィルムの自動現
像装置の場合、周知の如く、発色現像処理槽に貯留され
た発色現像液の高温度環境下における劣化は著しく、そ
の処理性能を再生・維持するため、適宜発色現像液を補
充すると共に、最低必要処理本数として、例えば、13
5/24枚取りのカラーリバーサルフィルムを1日当た
り20本〜30本程度は少なくとも処理する必要があっ
た。
【0011】しかしながら、小規模な現像ラボ等では最
低必要処理本数を満たすだけのカラーリバーサルフィル
ム現像の受注が困難である場合が多く、やむえず、発色
現像液の処理性能を維持する目的のみで、ダミーのカラ
ーリバーサルフィルムを投入することとなり、コストア
ップが避けられず、問題であった。
【0012】又、ダミーのカラーリバーサルフィルムを
投入する代わりに、処理槽内の発色現像液を入れ替える
ことも考えられるが、処理液の交換に当たっては他の処
理液とのコンタミを避ける必要があるため、細心の注意
と手間を必要とする作業となり、問題であった。
【0013】本発明は上述した従来の技術が有する問題
点に鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、写真
処理液が待機状態にある時(非処理時)、その液温度を
低温度に保ち、写真感光材料が最初の処理槽に投入され
た後、例えば、発色現像処理槽へ到達するまでの時間内
に発色現像処理槽の液温度を許容温度範囲内まで上昇さ
せることにより、待機状態における写真処理液の劣化を
防ぐことができる写真感光材料用自動現像装置を提供し
ようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1に記載の写真廃液処理装置は、複数種類の
写真処理液を種類別に貯留する複数の処理槽と、前記各
処理槽に貯留された前記各写真処理液を加熱する加熱手
段と、写真感光材料を順次前記各処理槽内へ浸漬・搬送
する搬送手段とを有し、前記写真感光材料を前記複数種
類の写真処理液に順次接触させることにより、連続的に
前記写真感光材料を処理する写真感光材料用自動現像装
置において、前記写真感光材料が最初の処理槽へ搬入さ
れる時点を検知する搬入初期時点検知手段と、前記複数
の処理槽の内少なくとも1個の特定処理槽に貯留された
前記写真処理液の液温度を検出する液温度検出手段と、
前記液温度検出手段の検出結果に基づき、前記特定処理
槽に設置された前記加熱手段の発熱量を制御する制御手
段とを有し、前記制御手段は、前記搬入初期時点検知手
段が前記写真感光材料の搬入を検知した時点から、前記
写真感光材料が前記特定処理槽に到達するまでの時間内
に、前記特定処理槽の液温度が前記写真感光材料の最適
処理温度に到達するよう前記加熱手段を制御することを
特徴とする。
【0015】又、上記の目的を達成するために請求項2
に記載の写真廃液処理装置は、請求項1に記載の写真廃
液処理装置において、前記特定処理槽に貯留された前記
写真処理液を冷却する冷却手段を有し、前記制御手段は
前記写真感光材料の搬入がない待機時間中に、前記特定
処理槽の液温度が待機温度まで下がるよう前記冷却手段
を制御することを特徴とする。
【0016】又、上記の目的を達成するために請求項3
に記載の写真廃液処理装置は、請求項1又は請求項2に
記載の写真廃液処理装置において、前記加熱手段はヒー
タ容量Wの電熱ヒータであり、ヒータ容量W[ワット]
が、
【0017】
【数2】
【0018】t:待機温度と許容温度範囲の中心温度と
の温度差[℃] L:特定処理槽内の写真処理液量[ml] ρ:写真処理液の比熱[cal/ml・℃] C:熱の仕事当量[J/cal] T:搬入初期時点検知手段が写真感光材料の搬入を検知
した時点から写真感光材料が特定処理槽に到達するまで
の時間[sec] の関係を満たすことを特徴とする。
【0019】又、上記の目的を達成するために請求項4
に記載の写真廃液処理装置は、請求項1〜3のいずれか
1項に記載の写真廃液処理装置において、前記写真感光
材料はハロゲン化銀乳剤をフィルムベースに塗布したハ
ロゲン化銀リバーサルフィルム感光材料であり、前記特
定処理槽は発色現像液を貯留した発色現像槽であること
を特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明に係わる、カラーリバーサ
ルフィルムを処理する自動現像装置の実施の形態を示す
概略構成図(側断面図)である。
【0022】尚、以下の説明では、自動現像装置として
カラーリバーサルフィルム用の自動現像装置で行うが、
本発明を適用する自動現像装置としてはこれに限られる
ことなく、カラーネガフィルム用の自動現像装置、カラ
ーペーパー用の自動現像装置、X線用フィルム自動現像
装置、印刷用感光材料自動現像装置等にも適用できるこ
とはいうまでもない。
【0023】図1において、感光材料としてのカラーリ
バーサルフィルムは、パトローネ2に収納され、図示し
ないショートリーダに接着テープでその先端を接合さ
れ、自動現像装置1の挿入部10の止め金11を外して
蓋12を開けて挿入部10のホルダー13に装填され
る。この時、ショートリーダが搬送手段としてのローラ
対14間に挿入される。そして、図示しない駆動源から
の駆動が伝達されると、ショートリーダにひっぱられて
カラーリバーサルフィルムが挿入部から処理部20へと
搬送される。
【0024】挿入部10から処理部20へと搬送される
搬送路途中には、後述する搬入初期時点検知手段として
のフィルムセンサ3が設置され、フィルムセンサ3はフ
ィルムが通過した時点でフィルム検知信号を後述する制
御部100へ送っている。
【0025】処理部20は、第1現像槽211、第1水
洗槽212、反転槽213、発色現像槽214、漂白調
整槽221、漂白槽222、定着槽223、第2水洗槽
231、第3水洗槽232及び安定槽233を有してい
る。又、各処理槽には対応する写真処理液が貯留され、
所定の液面まで満たされており気液界面を形成してい
る。
【0026】各処理槽内部に配置された、搬送手段とし
ての複数の搬送ローラ241と下ターンガイド243、
及び、各処理槽間に配置された上ターンガイド242は
カラーリバーサルフィルムの搬送路4を形成し、カラー
リバーサルフィルムは搬送路4に沿って各処理槽内部を
移動する。尚、各搬送ローラ241の外周面には、搬送
ローラ241に従動回転するローラ244と図示しない
スプロケット歯が設けられており、このスプロケット歯
が図示しないショートリーダのパーフォレーションにか
み合い、図示しない駆動源により搬送ローラ241が駆
動され、カラーリバーサルフィルムを各処理槽へと順次
搬送(鎖線はフィルムの搬送路4を示している)してい
る。又、フィルムの搬送速度は搬送路4の全行路に渡っ
て一定の速度が保たれ、処理槽の深さを変化させること
により、例えば表1に示す、各処理槽における処理時間
を設定している。
【0027】次に、各処理槽における処理の概要につき
説明する。第1現像槽211においては、カラーリバー
サルフィルム感光層中の感光したハロゲン化銀を還元し
て黒白のネガ像を生成し、第1水洗槽212では第1現
像の活性を停止させ、反転槽213への第1現像液の混
入を防止する。反転槽213では、第1現像処理で残存
したハロゲン化銀に化学的なカブリを与え、次の発色現
像処理に備える。
【0028】発色現像槽214においては、反転処理で
カブリを与えられたハロゲン化銀が発色現像主薬により
還元されて金属銀となる時、発色現像主薬の酸化物が生
成され、これと感光層中のカプラーとがカプリングして
発色色素を形成する。
【0029】漂白調整槽221では、第1現像及び発色
現像中に生成した金属銀を次の漂白処理でハロゲン化銀
に戻すための促進作用が行なわれる。又、発色現像液が
フィルムによって漂白液に混入し、pH値が高まるのを
防止している。
【0030】漂白槽222においては、第1現像及び発
色現像中に生成した金属銀をハロゲン化銀に変化させ
る。又、イエローフィルタ層やハレーション防止層中の
コロイド銀も同様にハロゲン化銀に変化させる。定着槽
223では、漂白処理で形成されたハロゲン化銀を可溶
性銀塩として除去する。
【0031】第2水洗槽231及び第3水洗槽232で
はフィルム中から定着液や可溶性銀塩を除去することに
より、形成された画像を安定化すると共に、定着液の混
入による安定液の疲労を防止する。安定槽233では安
定液により、画像の保存性を高め、次の乾燥処理におけ
る乾燥ムラの発生を防止している。
【0032】上記の過程を経て、処理部20における全
ての処理が完了したカラーリバーサルフィルムは乾燥部
30へ搬送される。乾燥部30では、乾燥ボックス31
の中を搬送手段としてのローラ32によりカラーリバー
サルフィルムが搬送されながら乾燥され、自動現像装置
1の外部に設置された、図示しない載置トレイへ排出さ
れる。
【0033】上述した本発明の実施の形態において、各
処理槽の処理性能を最適に保つための重要な要因とし
て、各処理槽に貯留された処理液の液温度を、例えば、
表1に示す許容温度範囲内に保つ必要がある。
【0034】このため、本発明の実施の形態において
は、各処理槽に図示しない加熱手段及び温度センサを設
置し、温度センサにより検出した処理液の液温度データ
に基づき、加熱手段の発熱量を制御することにより、そ
の液温度を、発色現像槽214を除いて、常時、許容温
度範囲内に保つようにしている。
【0035】次に、本発明に係わる、特定処理槽として
の発色現像槽214の液温度制御につき説明する。
【0036】図2は発色現像槽214の構成を示す正断
面図である。図2において、発色現像槽214の内部に
は処理ラック50が設置されている。処理ラック50に
は図1に示す複数の搬送ローラ241、下ターンガイド
243等が図示しない支持部材と共に組み込まれ、上述
したカラーリバーサルフィルムの搬送路4が2連の搬送
路として構成されている。又、発色現像槽214の内部
に貯留されている発色現像液は、開口48により補助タ
ンク40と連通し、ポンプ45によって補助タンク40
の底部より連通管46を通して発色現像槽214の底部
へ送り戻すことにより、発色現像槽214と補助タンク
40との間を循環している。
【0037】補助タンク40には、カラーリバーサルフ
ィルムの発色現像が終了する毎に、補充パイプ44を通
して、適量の新しい発色現像液が追加補充され、使用済
の発色現像液がオーバーフロー開口49より発色現像槽
214の外部へ排出される。
【0038】補助タンク40の内部には、液温度検出手
段としてのサーミスタセンサ43、加熱手段としての電
熱ヒータ42、及び、フィルムに付着して運び込まれた
ゴミやチリ等を発色現像液から取り除くためのフィルタ
41が設置されている。フィルタ41は、発色現像液に
対して化学的に不活性な化学繊維を板状に成形したもの
であり、発色現像液の循環路中に挿入されている。
【0039】中空のパイプで構成された連通管46は、
当該パイプをコイル状に巻いた発色現像液冷却部46a
を有し、発色現像液冷却部46aでは、冷却手段として
の冷却ファン47から送られる冷却風により、連通管4
6内を循環している発色現像液を冷却する。又、冷却フ
ァン47は後述する制御部100によってオン/オフ制
御されている。
【0040】自動現像装置1の挿入部10からカラーリ
バーサルフィルムの投入がなく、自動現像装置1が待機
状態にある場合は、制御手段としての制御部100から
送られるオン信号に基づき冷却ファン47は冷却風を送
り続け、オフ信号に基づき電熱ヒータ42は発熱を停止
しているので、発色現像液の液温度は待機温度としての
外気温(例えば、25℃)近くまで低下している。
【0041】カラーリバーサルフィルムが投入され、自
動現像装置1が動作状態に入ると、先ず、挿入部10か
ら処理部20への搬送路途中に設置された図1に示すフ
ィルムセンサ3は、フィルムが通過した時点で、その出
力を「H」から「L」に変化させ、フィルム検知信号と
して制御部100へ送る。フィルムセンサ3は発光素子
と受光素子のペアから成るフォトインタラプタで構成さ
れ、フィルム感光面へのかぶりを防ぐため、波長950
nm程度の赤外光を発光する発光素子を採用している。
又、検出時点の誤差を防ぐため、ショートリーダの通過
を検出しないでカラーリバーサルフィルムの初期通過時
点を検出するよう構成している。
【0042】フィルム検知信号が「H」から「L」に変
化した時点で、制御部100は冷却ファン47の図示し
ない制御回路へオフ信号を送り、冷却風の送風を停止さ
せると共に、電熱ヒータ42の図示しない制御回路へオ
ン信号を送り、発熱を開始させる。電熱ヒータ42の発
熱により、発色現像液の液温度は上昇に転じ、例えば、
表1に示す発色現像液の許容温度範囲内まで上昇した
時、制御部100は、サーミスタセンサ43が検出した
温度データに基づき電熱ヒータ42の図示しない制御回
路へオフ信号を送り、電熱ヒータ42の発熱を停止させ
る。以後、サーミスタセンサ43から送られた温度デー
タに基づき、制御部100が電熱ヒータ42に対するオ
ン/オフ制御を行うことにより、発色現像液の液温度は
許容温度範囲内に保たれる。
【0043】一方、カラーリバーサルフィルムがフィル
ムセンサ3を通過し、第1現像槽211、第1水洗槽2
12、反転槽213における処理を終え、発色現像槽へ
到達するまでには、例えば、表1に示す処理時間によれ
ば、約10分程度の時間を要する。従って、発色現像液
の液温度は上記時間内に、外気温(例えば、25℃)程
度から発色現像液の許容温度範囲である38.0±0.
3℃まで上昇する必要がある。
【0044】ここで、電熱ヒータ42のヒータ容量をW
[ワット]とすると、電熱ヒータ42が時間T[se
c]に発生する熱エネルギーはWT[J]である。
【0045】一方、液量L[ml]の発色現像液をt
[℃]上昇させるに必要な熱量は、発色現像液の比熱を
ρ[cal/ml・℃]とすると、Ltρ[cal]で
ある。これは、熱の仕事当量C[J/cal](≒4.
2)を使用して、熱エネルギーへ換算すると、LtρC
[J]となる。
【0046】電熱ヒータ42で発生した熱エネルギーが
全て時間T[sec]における発色現像液の温度上昇t
[℃]に寄与したと仮定すると、発生した熱エネルギー
WT[J]は温度上昇に必要な熱エネルギーLtρC
[J]に等しくなる。
【0047】しかし、実際には、発生した熱エネルギー
の一部は発色現像槽及び補助タンクの外壁を通して外部
へ発散するので、発生した熱エネルギーWT[J]は温
度上昇に必要な熱エネルギーLtρC[J]以上でなけ
ればならない。
【0048】従って、上記の推論から、カラーリバーサ
ルフィルムがフィルムセンサ3を通過した時点から、発
色現像槽へ到達するまでの時間T[sec]の間に待機
温度から許容温度範囲の中心温度まで上昇するために、
電熱ヒータ42のヒータ容量W[ワット]は、
【0049】
【数3】
【0050】t:待機温度と許容温度範囲の中心温度と
の温度差[℃] L:発色現像槽及び補助タンク内の写真処理液量[m
l] ρ:発色現像液の比熱[cal/ml・℃] C:熱の仕事当量[J/cal] T:カラーリバーサルフィルムがフィルムセンサ3を通
過した時点から発色現像槽へ到達するまでの時間[se
c] の関係を満たすことが必要である。
【0051】一実施例として、例えば、発色現像液とし
てCRK−2(コニカ製)を採用し、発色現像槽及び補
助タンク内の写真処理液量L=6000[ml]、到達
時間T=600[sec]、待機温度(外気温、25
℃)と許容温度範囲の中心温度(38.0℃)との温度
差t=13[℃]とすると、ρ=1.0[cal/ml
・℃]、C=4.2[J/cal]であるから、上記の
関係を満たすヒータ容量Wの最小値はW=546[ワッ
ト]となる。
【0052】図2に示す、実施の形態では発色現像液を
温めた熱の一部は発色現像槽及び補助タンクの外壁を通
して外部へ発散するため、電熱ヒータ42のヒータ容量
Wに余裕を持たせ、W=600[ワット]に設定してい
る。
【0053】上述したように、本発明に係わる写真感光
材料用自動現像装置の実施の形態によれば、発色現像液
が待機状態にある時(非処理時)、その液温度を低温度
(例えば、外気温25℃)に保ち、カラーリバーサルフ
ィルムが最初の処理槽に投入された後、発色現像槽へ到
達するまでの時間内に発色現像槽の液温度を許容温度範
囲内(例えば、38.0±0.3℃)まで上昇させるよ
う構成したので、待機状態における発色現像液の劣化を
防ぐことができ、発色現像槽の液温度を、常時、許容温
度範囲内に保つ従来の方法に比較して、2〜5倍程度劣
化までの時間を長くすることができる。
【0054】従って、前述した1日当たりの最低必要処
理本数を大幅に減少することが可能となり、小規模な現
像ラボ等においても、発色現像液の処理性能を維持する
目的のみで、ダミーのカラーリバーサルフィルムを投入
する必要が殆ど無く、コストダウンとメンテナンスの容
易化を図ることができる。
【0055】尚、上述した制御部100は、中央演算処
理装置(CPU)やメモリ(RAM、ROM)、クロッ
ク、タイマー、入出力回路(I/O)、各種制御回路な
どから構成され、単に電熱ヒータ42及び冷却ファン4
7に対するオン/オフ制御だけでは無く、本発明の写真
感光材料用自動現像装置の実施の形態における、上述し
たカラーリバーサルフィルムの自動現像プロセスに必要
な制御を全て実行するよう構成されている。
【0056】又、上述した実施の形態においては、発色
現像槽以外の処理槽には発色現像液冷却部46a及び冷
却ファン47を設置せず、その液温度を、常時、許容温
度範囲内に保つようにしているが、必要に応じ、例え
ば、漂白槽222及び定着槽223に対して、発色現像
槽と同様な温度制御を行うこともできる。
【0057】又、第1現像槽211に対して同様な温度
制御を行う場合は、第1現像槽211の液温度が許容温
度範囲内に上昇するまで、カラーリバーサルフィルムを
フィルムセンサ3の設置点において待機させるよう制御
プログラムを構成すれば良い。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による写真
感光材料用自動現像機によれば、写真処理液が待機状態
にある時(非処理時)、その液温度を低温度に保ち、写
真感光材料が最初の処理槽に投入された後、特定処理槽
(例えば、発色現像槽)へ到達するまでの時間内に当該
特定処理槽の液温度を許容温度範囲内まで上昇させるこ
とにより、待機状態における当該処理液の劣化の進行を
遅らせ、大幅に劣化までの時間を長くすることが可能と
なり、1日当たりの最低必要処理本数が減少し、小規模
な現像ラボ等に適し、コストダウンとメンテナンスの容
易化を可能とする写真感光材料用自動現像機を提供でき
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる、カラーリバーサルフィルムを
処理する自動現像装置の実施の形態を示す概略構成図
(側断面図)である。
【図2】発色現像槽の構成を示す概略構成図(正断面
図)である。
【符号の説明】
1 自動現像装置 2 パトローネ 3 フィルムセンサ 4 搬送路 20 処理部 30 乾燥部 40 補助タンク 50 処理ラック 100 制御部 214 発色現像槽

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の写真処理液を種類別に貯留す
    る複数の処理槽と、前記各処理槽に貯留された前記各写
    真処理液を加熱する加熱手段と、写真感光材料を順次前
    記各処理槽内へ浸漬・搬送する搬送手段とを有し、前記
    写真感光材料を前記複数種類の写真処理液に順次接触さ
    せることにより、連続的に前記写真感光材料を処理する
    写真感光材料用自動現像装置において、前記写真感光材
    料が最初の処理槽へ搬入される時点を検知する搬入初期
    時点検知手段と、前記複数の処理槽の内少なくとも1個
    の特定処理槽に貯留された前記写真処理液の液温度を検
    出する液温度検出手段と、前記液温度検出手段の検出結
    果に基づき、前記特定処理槽に設置された前記加熱手段
    の発熱量を制御する制御手段とを有し、前記制御手段
    は、前記搬入初期時点検知手段が前記写真感光材料の搬
    入を検知した時点から、前記写真感光材料が前記特定処
    理槽に到達するまでの時間内に、前記特定処理槽の液温
    度が前記写真感光材料の最適処理温度に到達するよう前
    記加熱手段を制御することを特徴とする写真感光材料用
    自動現像装置。
  2. 【請求項2】 前記特定処理槽に貯留された前記写真処
    理液を冷却する冷却手段を有し、前記制御手段は前記写
    真感光材料の搬入がない待機時間中に、前記特定処理槽
    の液温度が待機温度まで下がるよう前記冷却手段を制御
    することを特徴とする請求項1に記載の写真感光材料用
    自動現像装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段はヒータ容量W[ワット]
    の電熱ヒータであり、ヒータ容量Wが、 【数1】 t:待機温度と許容温度範囲の中心温度との温度差
    [℃] L:特定処理槽内の写真処理液量[ml] ρ:写真処理液の比熱[cal/ml・℃] C:熱の仕事当量[J/cal] T:搬入初期時点検知手段が写真感光材料の搬入を検知
    した時点から写真感光材料が特定処理槽に到達するまで
    の時間[sec] の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の写真感光材料用自動現像装置。
  4. 【請求項4】 前記写真感光材料はハロゲン化銀乳剤を
    フィルムベースに塗布したハロゲン化銀リバーサルフィ
    ルム感光材料であり、前記特定処理槽は発色現像液を貯
    留した発色現像槽であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の写真感光材料用自動現像装置。
JP33738899A 1999-11-29 1999-11-29 処理液温度制御手段を有する感光材料用自動現像装置 Pending JP2001154326A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003280157A (ja) * 2002-03-25 2003-10-02 Fuji Photo Film Co Ltd 自動現像装置
EP1643303A1 (en) * 2004-09-30 2006-04-05 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. Photo-finishing apparatus for silver halide photosensitive material and control method of processing solution for silver halide photosensitive material

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