JP2001151721A - 2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンの製造法 - Google Patents

2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンの製造法

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JP2001151721A
JP2001151721A JP2000312413A JP2000312413A JP2001151721A JP 2001151721 A JP2001151721 A JP 2001151721A JP 2000312413 A JP2000312413 A JP 2000312413A JP 2000312413 A JP2000312413 A JP 2000312413A JP 2001151721 A JP2001151721 A JP 2001151721A
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trimethyl
halide
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JP2000312413A
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Ralf Maassen
マーセン ラルフ
Steffen Dr Krill
クリル シュテッフェン
Barbara Jaeger
イェーガー バルバラ
Klaus Dr Huthmacher
フートマッハー クラウス
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Evonik Operations GmbH
Original Assignee
Degussa GmbH
Degussa Huels AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C46/00Preparation of quinones
    • C07C46/02Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures
    • C07C46/06Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures of at least one hydroxy group on a six-membered aromatic ring
    • C07C46/08Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures of at least one hydroxy group on a six-membered aromatic ring with molecular oxygen

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装入物質費用、後処理費用に関連する、とり
わけ変換を工業的尺度で阻止する安全技術的視点に関連
して公知技術水準に記載された著しい欠点を部分的に解
決する2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンを製
造するための新規の方法を提供する。 【解決手段】 反応を水および5〜10個のC原子を有
する脂肪族アルコールからなるかまたは水および1〜4
個のC原子を有する脂肪族アルコールおよび芳香族炭化
水素からなる反応媒体中で銅ハロゲン化物および付加的
に鉄、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、亜鉛の
群の遷移金属ハロゲン化物または希土類元素のハロゲン
化物からなる触媒系の存在下に20〜120℃の温度で
実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノールを酸素
を用いて2相の液状反応媒体の存在下に銅クロリドおよ
び付加的にマンガン、コバルト、ニッケルもしくは亜鉛
の群からの遷移金属ハロゲン化物または希土類元素のハ
ロゲン化物からなる触媒混合物を用いて酸化することに
よって2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンを製
造するための新規方法に関する。この場合、反応体とし
ては、2,3,5−トリメチルフェノールならびに2,
3,6−トリメチルフェノールが使用されてよい。
【0002】2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノ
ンは、なかんずくα−トコフェロール(ビタミンE)の
製造に使用される中間生成物である。
【0003】2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノ
ンへのトリメチルフェノールの酸化は、公知である。
【0004】過マンガン酸カリウム、二酸化マンガンお
よび酸化鉛を含む無機酸化剤の使用は、記載されてお
り、この場合公知方法においては、化学量論的量の酸化
剤の使用が必要とされる。この高価な酸化剤の化学量論
的量の使用は、高い化学薬品の消費を惹起し、相応する
還元された金属が負荷されておりかつ高められた費用で
再生または除去されなければならない廃棄物流を生じ
る。
【0005】更に、トリメチルフェノールの酸化を金属
触媒の存在下に酸化剤としての酸素含有ガスを用いて実
施する接触的方法は、公知である。例えばコバルト−サ
レン錯体触媒を使用しながらの前記方法の工業的変換
は、僅かな触媒寿命のために費用が掛かり、高価であ
る。それというのも、著量の新鮮な触媒を後配量し、金
属が負荷された著量の排出流を除去または費用をかけて
後処理する必要があるからである。
【0006】例えば、欧州特許第0659727号明細
書には、結合した重金属の錯体を含有する、酸素として
転用される触媒のテトラアザ[14]アヌレンが記載さ
れている。この触媒錯体は、酸化の際に破壊され、再循
環することは不可能であり、したがって工業的使用に
は、適当ではない。
【0007】これに関連して、米国特許第379673
2号明細書には、変換への触媒としての塩化銅の使用が
記載されており、この場合には、均一相で不活性溶剤、
例えばDMFの存在下に作業され、触媒の後処理の工業
的に費用をかけてのみ解決できる問題が生じる。
【0008】特許第17585/1978号には、銅イ
オンおよびハロゲンイオンからなる触媒系を使用しなが
ら収量を改善することが記載されている。この方法の欠
点は、良好な収量にも拘わらず空時収量が低く、触媒を
大量の水と一緒に抽出し、触媒の再循環のために水を除
去する必要があり、とりわけ再循環された触媒の効率に
対する残留水が不利な影響を及ぼすことにある。
【0009】特許第93931/1975号の場合に
は、再循環の際に触媒活性を維持するために、ハロゲン
またはハロゲン化された化合物が添加されるが、しか
し、これらは、反応条件下で急速に消費され、したがっ
て規則的に補充されなければならない。これは、処理技
術的に費用がかかり、明らかに高められた生産費をまね
く。
【0010】触媒活性を同時に維持しながら触媒の再循
環の問題を回避させる方法は、ルーマニア国特許第20
39037号明細書に記載されており、この場合トリメ
チルフェノールおよび構造に使用される化合物の酸化
は、不均質触媒の存在下に酸素または酸素含有ガスを用
いて説明されている。
【0011】一価の塩化銅を塩化アンモニウムおよびア
ルカリ金属塩化物の存在下に担体としての水酸化アルミ
ニウム上に一定量の燐酸の存在で塗布することによって
得られる不均質触媒の費用のかかる調製は、前記方法の
欠点であることが証明されている。
【0012】欧州特許第0127888号明細書の記載
によれば、Li(CuCl3)の水溶液は、酸化触媒と
しての高い過剰量の相応するリチウムハロゲン化物の存
在下に使用される。しかし、良好な収量にも拘わらずこ
の方法の工業的変換は、好ましいものではないことが判
明した。それというのも、大過剰量の高価なリチウムハ
ロゲン化物を使用しなければならず、錯体の銅(II)
触媒を反応前に費用をかけて製造し、かつ良好な収率の
達成のためにトリメチルフェノールに対して少なくとも
当量の触媒を使用しなければならないからである。
【0013】欧州特許第0167153号明細書には、
過剰量の相応するリチウムハロゲン化物の存在下にLi
(CuCl3)または相応する銅(II)錯体からなる
触媒水溶液の使用が記載されている。
【0014】また、欧州特許第0294584号明細書
には、水および芳香族炭化水素と1〜4個のC原子を有
する低級脂肪族アルコールとの混合物からなる2相反応
媒体中で塩化銅(II)と塩化リチウムからなる触媒の
存在下に2,3,5−トリメチル−p−ベンゾインを製
造する方法が記載されている。反応後に蒸留により後処
理しなければならない複合有機溶剤混合物の使用は、工
業的視点から好ましくない。
【0015】2相の反応系中での酸化の別の変法は、欧
州特許第0369824号明細書に記載されている。触
媒は、銅(II)ハロゲン化物と窒素含有化合物、有利
にヒドロキシルアミン、オキシムもしくはアミンまたは
相応するアンモニウム塩からなる二成分系から構成され
ている。窒素含有触媒成分を、酸化物条件下で分解し、
再循環することができず、したがって高い費用を惹起す
ることは、不利であることが判明した。
【0016】欧州特許第0475272号明細書には、
銅(II)ハロゲン化物とアルカリ土類金属ハロゲン化
物とからなる触媒を使用しながら水および5〜10個の
C原子を有する飽和脂肪族アルコールからなる2相溶剤
系中で酸素含有ガスの存在下での酸化が記載されてい
る。この方法の場合には、活性触媒は、原位置で銅(I
I)塩およびアルカリ土類金属添加剤から形成され、有
機溶剤系は、使用された反応温度と比較して十分に高い
引火点を有する。しかし、この場合には、良好な変換率
および収量の達成のために触媒が化学量論的量で添加さ
れなければならない。
【0017】欧州特許第0387820号明細書に記載
されている、12〜18個のC原子を有する脂肪族アル
コール中での反応の実施は、同様に有機溶剤の引火点未
満の温度で酸化を行なうが、しかし、この方法は、工業
的にあまり魅力がない。それというのも、反応の実施お
よび2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンの単離
は、比較的高い溶融点およびアルコールの沸点に基づい
て極めて費用をかけて行なわれるからである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、装入
物質費用、後処理費用に関連する、とりわけ変換を工業
的尺度で阻止する安全技術的視点に関連して公知技術水
準に記載された著しい欠点を部分的に解決する2,3,
5−トリメチル−p−ベンゾキノンを製造するための新
規の方法を提供することである。殊に、本発明の課題
は、各工程の次の要件を満たすことである: a.)部分的に別々の処理工程で固有の酸化反応の前に
製造されなければならないかまたは反応の間に消費され
るこれまでに記載された触媒とは異なり、活性触媒種を
原位置で所定の反応条件下で発生させる市場で自由に使
用できる好ましい装入物質からなる触媒系の使用。
【0019】b.)反応後に特殊な手段なしに再循環可
能であり、再び使用することができる高い活性および同
時に長い寿命の触媒系の使用。
【0020】c.)室温で混合不可能な種々の相からな
る反応系の使用、この場合1つの相は、触媒を溶解した
形または懸濁した形で含有し、他の相は、基質および反
応の間に形成された生成物を溶解された形で含有し、こ
のことは、一面で反応に続く基質/生成物相の分離を可
能にし、他面、触媒層の分離を可能にし、ひいては簡単
な生成単離を高い収量で可能にし、触媒層の再循環を僅
かな費用で可能にする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この課題の解決は、トリ
メチルフェノールを酸素または酸素含有ガス混合物を用
いて少なくとも銅ハロゲン化物含有触媒の存在下に2相
反応媒体中で高められた温度で酸化することによって達
成される。この方法は、反応を水および5〜10個のC
原子を有する脂肪族アルコールからなるかまたは水およ
び1〜4個のC原子を有する脂肪族アルコールおよび芳
香族炭化水素からなる反応媒体中で銅ハロゲン化物およ
び付加的に鉄、クロム、マンガン、コバルト、ニッケ
ル、亜鉛の群の遷移金属ハロゲン化物または希土類元素
のハロゲン化物からなる触媒系の存在下に20〜120
℃の温度で実施することによって特徴付けられる。
【0022】反応は、室温で水中に溶解しないかまたは
僅かにのみ水中に溶解する適当な溶剤からなる、基質の
トリメチルフェノールを含有する有機相を、触媒系を含
有する水相と接触させ、こうして得られた反応混合物を
酸素含有ガスと接触させ、反応の終結後に生成物の2,
3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンを単離するため
に、有機生成物相をなお活性の水性触媒相と分離するよ
うにして実施することができる。
【0023】この結果は、予想することができたもので
はない。それというのも、銅ハロゲン化物および遷移金
属ハロゲン化物もしくは希土類元素のハロゲン化物の系
中で試験される酸化に対して選択的な接触作用を示さな
い難溶性の部分的にオリゴマーまたはポリマーの加水分
解生成物を形成させながら実施することを当てにしなけ
ればならないからである。
【0024】本発明によれば、一面で銅ハロゲン化物、
他面、希土類元素のハロゲン化物からなる二成分触媒系
を使用する場合に、水性触媒系を繰り返し使用する際に
も即売活性を生じないかまたは非本質的にのみ触媒活性
を生じ、2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンへ
の酸化を新規の条件下で経済的にも工業的にも好ましい
方法で実施することができることは判明した。
【0025】触媒相を繰り返し使用する場合にも90%
を上廻る2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンの
収率を達成することができる。選択された遷移金属ハロ
ゲン化物、例えばCrCl3、FeCl3またはZnCl
2の使用は、例えば高価なLiClの使用とは異なりさ
らに経済的な利点を提供する。
【0026】本発明による方法における酸化剤として
は、酸素が純粋な形または希釈された形、例えば酸素の
形で使用される。この場合には、1Lの反応混合物に対
して、一般に毎時ガス状酸素10〜150NLが供給さ
れる。本発明において適当な銅塩としては、完全性に対
して請求することなしに、本質的にCuCl2およびC
uBr2または相応するCu(I)塩、例えばCuCl
またはCuBr、殊にCuCl2およびCuClが挙げ
られる。この場合、好ましくは、塩化Cu(II)が使
用される。
【0027】本発明の範囲内で適当な遷移金属ハロゲン
化物としては、本質的に遷移金属の塩化物が記載され
る。特に適当であるのは、第4の周期の元素のハロゲン
化物、例えば元素Cr、Mn、Fe、Co、Niおよび
Znならびに希土類元素のCeである。
【0028】反応媒体としては、水との混合物で、殊に
分枝鎖状脂肪族C5〜C10−アルコールおよび非分枝
鎖状脂肪族C5〜C10−アルコール、例えば1−ペン
タノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−
オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、2−
エチルヘキサノールまたはシクロヘキサノールが適当で
ある。
【0029】反応媒体としては、同様に水および芳香族
炭化水素との混合物で、分枝鎖状の脂肪族アルコールお
よび非分枝鎖状の脂肪族アルコール、例えばメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、1−ブタノール、2−ブタノールおよび第三ブタノ
ールが適当である。
【0030】芳香族炭化水素としては、有利に6〜8個
の炭素原子を有するもの、殊にベンゾール、トルオー
ル、キシロールまたはハロゲン置換された芳香族化合
物、例えばクロルベンゾールが使用される。
【0031】水性触媒相の製出は、個々の成分の水溶液
を1回混合するかまたは固体の塩化合物を水中に溶解す
ることによって行なわれ、このことは、処理の実施を明
らかに簡易化する。
【0032】トリメチルフェノールに関連する銅ハロゲ
ン化物のモル比は、広い範囲内で変動可能であり、通
常、銅塩/トリメチルフェノール=0.1〜10、有利
に0.2〜3である。
【0033】遷移金属ハロゲン化物は、トリメチルフェ
ノールに対して0.1〜10倍量で使用されてよく、有
利には、0.2〜5倍のモル量である。水性触媒相中で
の銅ハロゲン化物の濃度は、銅(II)塩の使用の場合
には、1〜70質量%の間で変動されてよく、有利に
は、5〜30質量%の濃度が使用され、遷移金属ハロゲ
ン化物もしくは希土類元素のハロゲン化物は、好ましく
は5〜80質量%の濃度範囲内で使用される。
【0034】反応に付加的な活性剤としては、公知技術
水準から公知の系が使用されてよく、最も好ましくは、
銅塩、例えば塩化銅(I)または相応する水酸化物が使
用される。
【0035】例えば水および制限なしかまたは制限され
てのみ水と混合可能な溶剤の使用からの2相混合物に
は、場合によっては相間移動触媒が添加される。この場
合、相間移動触媒としては、通常の自体公知の生成物、
例えばテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、ベン
ジルトリアルキルアンモニウムハロゲン化物、硫酸水素
テトラアルキルアンモニウムまたは硫酸水素ベンジルト
リアルキルアンモニウムおよび相応するホスホニウム塩
ならびに一連のポリエチレングリコールからの化合物が
これに該当する。新規方法は、一般に常圧および20〜
120℃の温度で実施される。この方法は、同様に圧力
下で実施されてよく;圧力駆動装置は、殊に酸素含有ガ
ス混合物の場合に取り付けられる。連続的運転形式なら
びに非連続的運転形式を行なうことができる。
【0036】反応の実施のために、トリメチルフェノー
ルは、溶剤系の有機成分中に溶解され、触媒を含有する
水相に供給される。別の実施態様の場合には、有機溶剤
の一部には、反応の開始前に水相が装入され、トリメチ
ルフェノール溶液が供給される。また、反応の実施の別
の変法の場合には、反応は、回分法で、全成分を攪拌し
ながら装入しかつ引続き酸素含有ガスの供給をしながら
開始することにより、実施される。
【0037】有機相中でのトリメチルフェノールの濃度
は、広い濃度範囲内で変動されてよく、一般に5〜80
%のトリメチルフェノール濃度、有利に10〜50%の
トリメチルフェノール濃度が使用される。
【0038】水と有機溶剤との体積比は、10:1〜
1:10の範囲内、有利に3:1〜1:5の範囲内で変
動することができる。
【0039】反応温度は、広い温度範囲に亘って変動さ
れてよく、好ましくは反応は、20〜120℃で実施さ
れ、特に好ましい実施態様の場合には、40〜90℃で
作業される。
【0040】反応生成物の2,3,5−トリメチル−p
−ベンゾキノンは、常法で、例えば真空蒸留および水蒸
気蒸留を用いて単離されることができる。
【0041】本発明による方法は、簡単に実施すること
ができ、反応生成物を良好な収率および高い純度で生じ
る。
【0042】収率の測定は、HP5890またはHP6
890ガスクロマトグラフ上で長さ30m、内径0.3
2mmおよび膜厚1μmを有するJ&W DB−5毛管
を使用しながら実施された。内部標準としては、テトラ
デカンを使用した。参照物質としては、蒸留および数回
の結晶化によって精製されたTMQが使用された。
【0043】HPLC測定は、UV検出器UV975、
ポンプPU980および自動試料採取器AS950から
なるジャスコ(Jasco)社のシステム上で実施された。
使用されたカラムは、GLサイエンス(Science Inc.)
社のインターシル(Intersil)-ODS 3V-5μ、内径25
0×4.6mm、であった。外部標準としては、上記の
TMQ参照物質が使用された。
【0044】次の実施例につき本発明を詳説する。
【0045】TMPは、トリメチルフェノールを表わ
す。
【0046】TMQは、2,3,5−トリメチル−p−
ベンゾキノンを表わす。
【0047】
【実施例】例1:100mlの三口フラスコ中で、Fe
Cl32.98g(18.4モル)およびCuCl0.
91g(9.2モル)を水に溶解した(モル比CuC
l:FeCl3=0.5)。二成分系塩混合物の触媒濃
度は、水相中で13.5質量%であった。この水性触媒
相に強力な撹拌下にヘキサノール25ml中のTMP
2.5g(=18.4ミリモル)を添加した。有機相中
のTMP濃度は、11質量%であった。フリットを介し
ての酸素の通風下で、反応混合物を60℃に加熱し、ガ
スクロマトグラフを用いての反応の経過を追跡した。反
応の経過後、82.2%のTMQ収率を得た。
【0048】例2〜6:例1と同様に、100mlの三
口フラスコ中に成分を装入し、この場合TMP:CuC
2:FeCl3の比は、1:0.75:1.5であっ
た。水相中の二成分系触媒の濃度は、全ての試験の場合
に39.4質量%であった。装入された触媒相にTMP
−アルコール溶液を添加し、引続きこの混合物を所定の
温度にもたらし、酸素の通風を開始した。反応温度およ
び反応時間の変動下に、反応の終結後、次の結果を得
た。
【0049】
【表1】
【0050】例7〜12 ガラス製反応器中に、塩化銅(II)および遷移金属塩
化物または希土類元素の塩化物を第2表に記載の量で水
溶液として装入し、1−ヘキサノール40mLを添加
し、65℃に加熱した。引続き、撹拌下(900rp
m)および酸素の通風下にフリットを介して3時間で1
−ヘキサノール20mL中の2,3,6−トリメチルフ
ェノール12g(88ミリモル)からなる溶液を滴加し
た。添加の終結後、なおさらに2時間80℃で酸素の通
風下に後攪拌し、反応の経過をHPLCにつき追跡し
た。反応の経過後、相を分離し、有機相を2回水で洗浄
し、TMQの収率をガスクロマトグラフィーによって内
部標準を用いて測定した。
【0051】
【表2】
【0052】例13 ガラス製反応器中に、塩化銅(II)(66ミリモル)
および塩化クロム(III)(132ミリモル)を水溶
液として装入し(水相中の触媒濃度:39.0質量
%)、1−ヘキサノール40mlを添加し、65℃に加
熱した。引続き、撹拌下(900rpm)および酸素の
通風下にフリットを介して3時間で1−ヘキサノール2
0mL中の2,3,6−トリメチルフェノール12g
(88ミリモル)からなる溶液を滴加した。添加の終結
後、なおさらに80℃で2時間酸素の通風下に後攪拌
し、反応の経過をHPLCにつき追跡した。反応の経過
後、相を分離し、有機相を2回水で洗浄し、TMQの収
率をガスクロマトグラフィーによって内部標準を用いて
測定した。合わせた水相を回転エバポレーターで元来の
体積に濃縮し、再び触媒溶液としてガラス反応器中に移
した。この方法を数回繰り返した。
【0053】
【表3】
【0054】例14〜17 ガラス製反応器中に塩化銅(II)(66ミリモル)お
よび塩化クロム(III)を水溶液として装入し(水相
中の触媒濃度39.0質量%)、第4表から明らかな量
の各アルコールを添加し、記載された温度に加熱した。
引続き、撹拌下(900rpm)および酸素の通風下に
フリットを介して3時間で第4表から読み取ることがで
きる量の各アルコール中の2,3,6−トリメチルフェ
ノール12g(88ミリモル)からなる溶液を滴加し
た。添加の終結後、なお第4表から明らかな時間の間、
記載された温度で酸素の通風下に後攪拌し、反応の経過
をHPLCにつき追跡した。反応の経過後、相を分離
し、有機相を2回水で洗浄し、TMQ収量を外部標準を
有するHPLCによって測定した。
【0055】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュテッフェン クリル ドイツ連邦共和国 シュパイヤー フリー ドリッヒ−ヘルダーリン−ヴェーク 23 (72)発明者 バルバラ イェーガー ドイツ連邦共和国 フライゲリヒト アム ヒュッテンライン 11 (72)発明者 クラウス フートマッハー ドイツ連邦共和国 ゲルンハウゼン レル ヒェンヴェーク 18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリメチルフェノールを酸素または酸素
    含有ガス混合物を用いて少なくとも銅ハロゲン化物含有
    触媒の存在下に2相反応媒体中で高められた温度で酸化
    することによって2,3,5−トリメチル−p−ベンゾ
    キノンを製造する方法において、反応を水および5〜1
    0個のC原子を有する脂肪族アルコールからなるかまた
    は水および1〜4個のC原子を有する脂肪族アルコール
    および芳香族炭化水素からなる反応媒体中で銅ハロゲン
    化物および付加的に鉄、クロム、マンガン、コバルト、
    ニッケル、亜鉛の群の遷移金属ハロゲン化物または希土
    類元素のハロゲン化物からなる触媒系の存在下に20〜
    120℃の温度で実施することを特徴とする、2,3,
    5−トリメチル−p−ベンゾキノンの製造法。
  2. 【請求項2】 反応を水および1〜4個のC原子を有す
    る脂肪族アルコールとトルオールまたはベンゾールとの
    混合物からなる反応媒体中で実施する、請求項1記載の
    2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンの製造法。
  3. 【請求項3】 反応を水および1−ヘキサノール、1−
    ヘプタノール、2−エチルヘキサノールまたは1−オク
    タノールからなる反応媒体中で実施する、請求項1記載
    の2,3,5−トリメチル−p−ベンゾキノンの製造
    法。
  4. 【請求項4】 遷移金属ハロゲン化物としてクロム(I
    II)、マンガン(II)またはコバルト(II)クロ
    リドを使用する、請求項1記載の2,3,5−トリメチ
    ル−p−ベンゾキノンの製造法。
  5. 【請求項5】 希土類元素のハロゲン化物として塩化セ
    リウム(III)を使用する、請求項1記載の2,3,
    5−トリメチル−p−ベンゾキノンの製造法。
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