JPH0451536B2 - - Google Patents

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JPH0451536B2
JPH0451536B2 JP62116665A JP11666587A JPH0451536B2 JP H0451536 B2 JPH0451536 B2 JP H0451536B2 JP 62116665 A JP62116665 A JP 62116665A JP 11666587 A JP11666587 A JP 11666587A JP H0451536 B2 JPH0451536 B2 JP H0451536B2
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JP
Japan
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solvent
reaction
trimethylbenzoquinone
catalyst
producing
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JPS63280040A (ja
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Noryasu Hirose
Kichisaburo Hamamura
Juichi Inai
Kiichi Ema
Takashi Banba
Shizumasa Kijima
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Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
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Priority to AT88107105T priority patent/ATE71612T1/de
Priority to DE8888107105T priority patent/DE3867711D1/de
Priority to KR1019880005410A priority patent/KR910004483B1/ko
Priority to US07/192,661 priority patent/US5104996A/en
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Priority to CN88102750A priority patent/CN1024188C/zh
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Publication of JPH0451536B2 publication Critical patent/JPH0451536B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C50/00Quinones
    • C07C50/02Quinones with monocyclic quinoid structure
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C46/00Preparation of quinones
    • C07C46/02Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures
    • C07C46/06Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures of at least one hydroxy group on a six-membered aromatic ring
    • C07C46/08Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures of at least one hydroxy group on a six-membered aromatic ring with molecular oxygen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C50/00Quinones
    • C07C50/02Quinones with monocyclic quinoid structure
    • C07C50/04Benzoquinones, i.e. C6H4O2

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビタミンEなど医薬品の合成中間体
として有用である2,3,5−トリメチルベンゾ
キノンの製造方法に関する。 〔発明の背景および従来技術〕 フエノール類をCu,Mn,Coなどの金属イオ
ン触媒の存在下で、酸素により酸化してベンゾキ
ノンを製造する方法が数多く知られている。例え
ば、特公昭53−17585号、特公昭56−52889号、特
公昭61−37255号、特開昭54−12334号、特開昭54
−48726号各公報、米国特許第4257968号、米国特
許第4360469号、米国特許第4442036号各明細書等
である。 これ等の内には比較的実用的な方法として、例
えば特開昭54−48726号公報には塩化第二銅と塩
化リチウム存在下、フエノールを酸素で酸化して
ベンゾキノンを製造する方法が開示されている。 しかしこの方法においても、触媒の回収が困難
であつたり、オートクレーブ中での加圧条件下の
酸化反応であつたりして、工業化に充分適した方
法とは言い難い。 また、2,3,6−トリメチルフエノール(以
下、TMPと略記する)を酸化して2,3,5−
トリメチルベンゾキノン(以下、TMQと略記す
る)を製造する方法も数多く開示されている。例
えば特公昭53−17585号、特開昭50−93931号、特
開昭49−36641号、特開昭49−92033号、特開昭49
−126636号、特開昭50−14641号、特開昭55−
72135号各公報などがそれであるが、これらの方
法も様々な欠点を有している。例えば、これ等の
方法で使用される触媒は、水溶液中では触媒活性
が低いこと、また易水溶性の有機溶媒が使用され
ているため生成物回収の際に触媒を水に溶かさね
ばならず、水溶液からの触媒回収は困難を極める
ことなどである。 さらに、特開昭59−225137号、特開昭60−
81135号、特開昭60−255745号、特開昭60−
255746号、特開昭61−17532号公報には、アルカ
リ金属ハロゲン化物存在下での銅ハロゲン錯体
(例えばLiCuCl3,KCuCl3,NH4CuCl3)による
酸化方法が開示されている。しかしこの方法にお
いても、触媒でる銅ハロゲン錯体結晶を調製する
のに手間のかかること、および、反応溶媒が高沸
点の高級脂肪族アルコール類であるために、反応
後の抽出液から生成したTMQを単離するに際
し、溶媒留去に極めて不利であることなどが欠点
として挙げられ、工業的に適した方法とは言い難
い。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者等は、上記に詳説した公知技術の欠点
を解決した、より工業的な方法について鋭意検討
した。即ち、具体的には、高価な特殊触媒を用
いず、市販の一般試薬の組み合わせによる触媒を
用いること、触媒活性が高く、活性劣化がな
く、また触媒の反復使用が可能なこと、および
生成物が好収率で得られ、その単離・精製が容易
な反応溶媒系であることの三項目を満足する方法
について長年研究を行つた。 〔問題点を解決するための手段〕 その結果、本発明者等は、次の方法により所期
の目的を達することができることを見い出し、本
発明を完成した。 即ち、本発明は、2,3,6−トリメチルフエ
ノールを、塩化第二銅および塩化リチウムを触媒
とし、酸化せしめて、2,3,5−トリメチルベ
ンゾキノンを製造する方法において、溶媒として
芳香族炭化水素および炭素数1〜4の低級脂肪族
アルコールの混合液を使用することを特徴とする
2,3,5−トリメチルベンゾキノンの製造方法
である。 更に詳しく述べれば、本発明は市販の安価な一
般試薬である塩化第二銅を触媒として、塩化リチ
ウム存在下の触媒水溶液中で、TMPを分子状酸
素またはそれを含有するガスと接触させることに
よつて酸化を行いTMQを製造する方法におい
て、特に触媒水溶液に芳香族炭化水素と炭素数1
〜4の低級脂肪族アルコールよりなる適度な親水
性−親油性の両性質を併せ持たせた混合溶液を添
加することにより、TMQを円滑に酸化させるこ
とを特徴とするTMQの製造法である。 本発明において用いる触媒は、塩化第二銅と塩
化リチウムの両者の混合物であり、通常水溶液と
して用いる。 塩化第二銅と塩化リチウムよりなる触媒混合物
の組成比は、塩化第二銅1モルに対する塩化リチ
ウムの使用量が多いほど、触媒効果は向上する傾
向にあるが、通常1〜5倍モル添加するなかから
選ばれる。しかし、塩化第二銅と塩化リチウムが
同重量である4倍モル程度が特に好ましい。 塩化第二銅と塩化リチウムよりなる触媒系の水
溶液濃度は酸化反応の効率面からすれば、その濃
度が高いほど良好な結果を与えるが、触媒の水へ
の溶解度や攪拌効率を考慮すると30〜50%が好ま
しく、特に好ましくは40%程度である。 酸化方法は、通常の方法によるが、代表的な方
法について述べれば、分子状酸素を用いる方法、
あるいは、純酸素、酸素富化空気、または空気な
どの分子状酸素を含有するガスを用いる方法を挙
げることができる。 これらの酸素源ガスを反応液に通気するに際し
ては、常圧下または加圧下に行うが、操作性、経
済性の面から常圧下における通気が有利である。 通気速度は反応容器の形態、攪拌効率、反応ス
ケール、反応温度、使用する酸素源ガスの種類お
よび通気方法など様々な反応条件によつて異なる
ため、一概に数値化できないが、TMP酸化で消
費される酸素量を上まわる供給は必須であり、そ
の量は実験的に求め得る。 純酸素を用いる反応系においては、供給酸素量
と排出酸素量を継続的に測定して、常に供給量の
5〜10%の排出量が観察されるよう流速を調節す
ることがTMQ収率を高めるうえで、また、酸素
使用量の経済性からも好ましい。 更に、ガス循環法を用い、消費された酸素を補
給しつつ反応を行い、常に一定圧力下での効率的
な酸化反応を進行させることも可能である。 本発明の特徴は、2,3,6−トリメチルフエ
ノールを、塩化第二銅および塩化リチウムを触媒
として酸化せしめて、2,3,5−トリメチルベ
ンゾキノンを製造する方法において、溶媒として
芳香族炭化水素および炭素数1〜4の低級脂肪族
アルコールの混合液を使用するところにあり、そ
れにより驚くべき効果を見い出したものである
が、以下に反応溶媒について詳説する。 芳香族炭化水素は、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロルベンゼンなど比較的低沸点
の酸化に対して安定であるものが好ましい。また
炭素数1〜4の低級脂肪族アルコールとは、例え
ばメタノール、エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノ
ール、tert−ブタノールなどをあげることができ
る。 本発明は、上記の芳香族炭化水素1種以上と、
低級脂肪族アルコール1種以上を組み合わせて混
合液として用いる。これらのうち、最も好ましい
組み合わせは、トルエンとn−プロパノール、ベ
ンゼンとエタノールの組み合わせである。 その組成比は芳香族炭化水素と低級脂肪族アル
コールの組み合わせにより異なるため一概には決
められないが、芳香族炭化水素に対する低級脂肪
族アルコールの容量比が好ましくは0.2〜1であ
り、特に好ましくは0.25〜0.5である。 本発明の酸化反応を前記低級脂肪族アルコール
溶媒中で実施すると、下記の比較例で示す如く、
TMQの生成は認められるものの、ヘキサメチル
ビフエノールおよび重合体と憶しき副生成物の産
生が多く、TMQの高収率は得られなかつた。ま
た、後処理に際しても、反応液を多量の水に注加
して後に、有機溶媒で抽出せねばならないという
欠点を有し、更に触媒回収にあたつては、希釈さ
れた水溶液中からの塩化第二銅と塩化リチウム回
収操作は事実上不可能であり、またその廃棄は公
害面からも極めて不都合であるなどの欠陥を有し
ていた。 一方、芳香族炭化水素溶媒中での酸化反応を実
施したところ、下記の比較例に示す如く、TMP
溶存の有機溶媒相と触媒混合物の水相はいかに激
しく攪拌しても、二層に分離したままの状態であ
るため、有機相−水相−気相の接触効率が極めて
低く、酸化反応は殆ど進行せず、殆ど原料回収に
終わつた。 ところが、芳香族炭化水素と低級脂肪族アルコ
ールを好ましい割合に調製した溶液においては、
TMPを溶解する有機相と触媒を含む水相は攪拌
時にほぼ懸濁状態になるまで細かく分散するた
め、TMP、触媒および分子状酸素の接触効率が
飛躍的に向上し、酸化反応が円滑に進行し、極め
て好収率でTMQを生成する事が判つた。この驚
くべき事実は、芳香族炭化水素のもつ親油性と低
級脂肪族アルコールがもつ親水性が、両者の好ま
しい比率による混合溶液において発揮され、親水
性と親油性を併せ持つ反応溶媒として、有機相、
水相および気相の接触効率を高める事に到つたも
のと考えられる。 更に、有利なことに本溶媒系においては、反応
終了時に攪拌およびガスの導入を停止すると、反
応液は速やかに有機相と水相に完全分離する。従
つて、触媒相である水層とTMQを溶解している
有機層は容易に分離できるため、触媒水溶液の再
使用ならびに、生成したTMQを取り出す為の有
機溶媒層の処理が極めて容易である利点を有す
る。 また、本反応で用いられる芳香族炭化水素と低
級脂肪族アルコール(例えばトルエンとn−プロ
パノール)は長鎖の脂肪族アルコール類(例えば
n−ヘキサノール、n−オクタノール)に較べて
沸点も低く、その留去に際して有利である。加え
て、回収される有機溶媒はその濃厚な触媒水溶液
の塩析効果により損失が殆どないため、多少の損
失分を補うのみで、再使用できる上に、回収され
る触媒水溶液は有機相を殆ど含まないため、回収
後はそのまま手を加えず、触媒水溶液として再使
用出来るなどの多くの経済的利点を有している。 本発明は、上記に示した驚くべき効果に基づき
完成されたものである。 本発明における反応温度は、使用する溶媒の組
成によつても異なるが、一般に40〜80℃が好まし
く、反応速度および副生成物抑制の面から、特に
60℃近辺が好ましい。ただし、大スケールでの酸
化反応時には発熱による反応温度上昇が観察され
るが、かかる場合は、添するTMPの供給量の調
節と、酸素供給量を減ずることによつて反応を抑
え、除熱を行うことが容易であつて、反応温度を
コントロールすることができる。 本発明におけるTMPの供給方法は予め反応開
始前の触媒水溶液と反応溶媒の混合物中にTMP
の全量を添加後、分子状酸素を通じて酸化を行う
方式によつても、ほぼ良好なTMQ収率は得られ
る。しかし、反応系へのTMP供給方法について
は、反応開始前に全量を添加せず、酸化反応速度
と同等かややそれを下まわる程度にTMPを徐々
に添加していくのが副生成物産生抑制の面から好
ましい。 TMP供給速度は反応スケール、触媒使用量、
攪拌効率、使用する酸素源ガスの種類と流速、反
応温度など多くの要因に依存するため一概に決め
られないが、TMPは出来る限り緩徐に供給する
のが望ましい。しかし、反応の長時間化をさける
ため、TMPの供給は中規模以上の反応スケール
においては一般に2〜7時間、好ましくは3〜4
時間で供給し終わるよう、その他の反応条件を調
整する。更に、TMP供給終了後も残存する原料
および中間体を完全に酸化させるために更に1〜
3時間の反応継続が必要である。 本発明は基本的には芳香族炭化水素と低級脂肪
族アルコールより検出される適度なる親水性と親
油性を併せもつ有機相に溶存するTMPと水相に
溶存する触媒の二液相に対し、酸素系ガスをバブ
リングして行ういわば三相反応である。そのた
め、反応容器には効率の良い攪拌装置と効率的な
通気装置を備える事が必要であり、それによつて
有機相、水相および気相の効率よい接触が可能と
なる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、安価な市販の一般試薬である
塩化第二銅および塩化リチウムを触媒として用
い、芳香族炭化水素および低級脂肪族アルコール
の好ましい組成で形成される溶媒中において、分
子状酸素またはそれを含有するガスを緩和な条件
下で通気する事により、TMPを極めて良好な収
率でTMPに変換することが出来る。 本発明によれば、生成物であるTMQの単離精
製操作は極めて容易である。即ち、芳香族炭化水
素と低級脂肪族アルコールの適度な組成で形成さ
れる溶媒系は親水性と親油性を併用するため、酸
化反応時の攪拌下においは、水相の触媒と良好な
懸濁状態となり、水相−有機相−気相の三相反応
を円滑に進行させるが、反応終了後、攪拌を停止
すると有機相と水相に急速に分離し、その後の操
作に有利なる特徴を有している。 そのため、有機相は分取してのち、溶媒を留去
することによつて、容易にTMQを与える事がで
き、また触媒層である水相はその塩析効果により
有機相を殆ど含んでいないため、そのまま触媒液
として再使用することが出来るなどの利点を有し
ている。 更に、本触媒系は反復使用後も触媒としての活
性劣化が見られないところから、繰り返し使用後
は、反応時に生成した水で希釈された分の水を濃
縮するだけで、再び触媒液として使用することも
可能であり、コスト面から、また公害面からも工
業的に極めて有利である。 また、TMQを単離してのち、回収される混合
溶媒は回収後も、その成分組成が殆ど変わらない
ため、多少の損失分を補うだけで反応溶媒として
再使用しうるという利点を有している。 〔実施例〕 次に本発明の実施例を、本発明の効果を具体的
に示すため比較例とともに示す。 尚、本発明の実施例は本発明の理解をより容易
ならしめるために代表的なものを掲げたものであ
り、本発明がこれらに限定されることがないこと
はいうまでもない。 尚、表1〜5における収率および残存率は以下
の方法で求めた。 1 TMQ収率およびTMP残存率:比較例1〜
6、実施例1〜26については粗生成物中に含まれ
るTMQ量および残存するTMP量をガスクロ分
析による定量を行つて算出した。 また、原料TMPはガスクロ純度97%の市販品
を用いたため、TMQの収率算出に際しては分析
値を0.97で除いて得た数値を収率として記載し
た。 2 ガスクロマトグラフ分析: n−ヘキサデカンを内部標準物質として用い、
以下の分析条件でガスクロによる定量を行つた。 カラム:Fluoxylate−K 1%,Uniport HP
100/1202mmφ×2.1m ガラスカラム 温度:カラム温度105℃ インジエクシヨン温度250℃ N2流連:50ml/min 検出法:FID 比較例 1〜5 200ml四頸フラスコ中に塩化第二銅2水和物
8.4g(0.05モル)、塩化リチウム8.4g(0.2モル)お
よび蒸溜水20mlを入れて、溶かし、触媒水溶液を
調製する。 次いでこれに表1に示す溶媒20mlを添加し、機
械攪拌機を用いて約1000rpmで激しく攪拌しなが
ら、酸素ガスを流速200ml/minで液面下に通気
し、外部より加温して60℃に保つ。次に、
TMP6.8g(0.05モル)を前記溶媒50mlに溶解した
溶液を約1時間を要して滴下し、滴下終了後ひき
続いて約3時間同じ条件で反応を継続する。反応
終了後、反応液を水中に注ぎ、比較例1〜3では
酢酸エチルで、比較例4,5では反応溶媒と同じ
溶媒で、それぞれ2回抽出し、水洗、乾燥後、溶
媒留去して粗生成物を得る。 このようにして得られた粗生成物について、n
−ヘキサデカンを内部標準物質として用いるガス
クロマトグラフ分析をして定量を行い、TMQ収
率及びTMP反応率を算出した。その結果を表1
に示す。 実施例 1 200ml四頸フラスコ中に塩化第二銅2水和物
8.4g(0.05モル)、塩化リチウム8.4g(0.2モル)お
よび水20mlを入れて溶かし、触媒水溶液を調製す
る。 次いでこれにベンゼン−エタノール(容量比
2:1)混合液20mlを加え、機械攪拌機を用いて
約900rpmで攪拌しながら、酸素ガスを流速200
ml/minで液面下に通気し、外部より60℃に加温
する。 次いでTMP6.8g(0.05モル)を上記ベンゼン−
エタノール混合溶液50mlに溶かした溶液を1時間
を要して滴下し、滴下終了後、更に3時間反応を
継続する。反応後、有機相と水相に分離している
有機相を分取し、更に水相を反応液と同組成の混
合溶液で抽出し、抽出液を合わせ、水洗、乾燥
後、溶媒留去する。 このようにして得られる粗生成物について、比
較例1〜5と同じく、TMQ収率並びにTMP反
応率を算出した。その結果を表1に示す。 実施例 2 実施例1に準じて触媒水溶液を調製し、これに
ベンゼン−エタノール混合溶液(容量比2:1)
70mlおよびTMP6.8g(0.05モル)を加えて溶か
し、約900rpmで激しく攪拌しながら、酸素ガス
を流速200ml/minで液面下に通気し、徐々に加
温して内温を60℃に保つ。この条件下で約4時間
酸化反応を継続したのち、実施例1に従つて後処
理し、粗生成物を得る。粗生成物については比較
例1〜5と同様にガスクロ分析を行い、TMQ収
率並びにTMP反応率を算出した。その結果を表
1に示す。
【表】 実施例 3〜12 芳香族炭化水素と低級脂肪族アルコールの組み
合わせおよびその組成比を表2に示す如く種々変
化させた混合液を調製し、反応溶媒として用い、
塩化第二銅・2水和物および塩化リチウム各
8.4g、TMP6.8gを用いて、実施例1に準じて反
応と後処理をして粗生成物を得る。 粗生成物についてガスクロマトグラフによる分
析を行い、TMQ収率とTMP残存率を算出した。
結果を表2に一括表示する。 比較例 6 芳香族炭化水素としてのベンゼンと親水性溶媒
アセトンの組み合わせによる反応溶媒を検討する
ために、ベンゼン−アセトン(容量比2:1)混
液を調製して、実施例1に準じて反応と後処理を
行い、粗生成物を得る。 粗生成物のガスクロ分析の結果は低級アルコー
ルを用いた実施例1〜12に較べてTMQ収率は低
く、アセトンは芳香族炭化水素に配合される親水
性溶媒としては好ましくないことが判つた。ガス
クロの結果については表2に示す、表2において
実施例の欄における(1)は、比較を容易にするため
前記の実施例1を再度示したもので、実施例1を
示すものである。 尚、アセトン以外にも酢酸エチルについて同様
の検討を行つたが、副生物が多く生成し、TMQ
への選択性は極めて低く、満足すべき結果が得ら
れなかつた。
【表】 実施例 13〜19 表3に示す如き種々の組成比の塩化第二銅・2
水和物と塩化リチウムを水20mlに溶かして触媒水
溶液を調製し、これにトルエン−n−プロパノー
ル(容量比2:1)混液20mlを添加し、実施例1
の反応条件に準じて、TMP50ミリモル(6.8g)
をトルエン−n−プロパノール(容量比2:1)
混液50mlを溶かした溶液を滴下して酸化反応を行
い、後処理する。ガスクロによる分析結果を表3
に示す。表3において、実施例の欄における(9)
は、前記と同様の目的のため示したもので、前述
の実施例9を意味する。
【表】 実施例 20〜22 塩化第二銅・2水和物8.4g(0.05モル)、塩化リ
チウム8.4g(0.2モル)、水20mlおよびベンゼン−
エタノール(容量比3:2)混液20mlを加えて触
媒液を調製した。実施例1に準じた反応条件下
で、酸素ガスに替えて空気を送風ポンプから液面
下に200ml/minの流速で通気しながらTMP6.8g
(0.05モル)をベンゼン−エタノール(容量比
3:2)混液に溶かした溶液を2時間を要して滴
下した。滴下終了後更に3時間反応を続行した。 反応後、二層に分離する有機相を分取し、更に
水相を同混合溶液にて1回抽出して両者を合わ
せ、少量の水で洗浄後、乾燥、濃縮して粗生成物
を得た(実施例20)。 水相は再び反応容器中に戻し、新たに
TMP6.8g(0.05モル)を実施例20に準じて仕込
み、酸化反応を行つた。この操作を3回繰り返し
て、空気酸化における触媒液の反復使用の可能性
とTMQ生成率を検討した。その結果を表4に示
す。表4において、実施例(5)とは、前記と同様の
目的のために示したもので、前述の実施例5を意
味する。
【表】 実施例 23〜26 表5に示す如き種々の反応溶媒の組み合わせの
もとに、反応温度を変化させた条件下で
TMP6.8g(0.05モル)について実施例1に準じて
反応、後処理を行い、粗生成物を得た。 TMPの添加に際しては、何れの実施例におい
ても、滴下に1時間、滴下終了後に3時間の反応
継続を行つた。粗生成物についてガスクロマトグ
ラフ分析によって、TMQ収率とTMP残存率を
算出した。その結果を表5に示す。表5におい
て、実施例の欄における(7)及び(11)は、前記と
同様の目的のために示したもので、前述の実施例
7、実施例11をそれぞれ意味する。
【表】 実施例 27〜29 2の反応容器に攪拌効率のよい機械攪拌装
置、温度計、空気冷却器、温度計、通気管、滴下
ロートを付し、塩化第二銅・2水和物84g、塩化
リチウム84g、水200mlおよび表6に示す混合溶
媒400mlを仕込み、触媒液を調製する。 次に、TMP68gを上記混合溶媒200mlに溶かし
た溶液を、酸素ガス(流速200ml/min)を液面
下に通気しつつ、60℃に加温した触媒液中に約
800rpmで激しく攪拌しながら、約3時間を要し
て滴下する。 滴下終了後、同条件下で更に1時間反応を継続
して、酸化反応を完結させる。 反応終了後、二層に分離する有機相を分取し、
水相を反応溶媒と同組成の混合溶媒で抽出し、こ
れを合わせ、少量の水で洗浄した後、乾燥する。
アスピレーター減圧下、溶媒を留去して得られる
橙色油状残渣を減圧蒸溜または水蒸気蒸溜すると
橙黄色油状物質(冷後、結晶化する)が得られ
る。各実施例における収量、収率、純度、沸点を
表6に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2,3,6−トリメチルフエノールを、塩化
    第二銅および塩化リチウムを触媒とし、酸化せし
    めて、2,3,5−トリメチルベンゾキノンを製
    造する方法において、溶媒として芳香族炭化水素
    および炭素数1〜4の低級脂肪族アルコールの混
    合液を使用することを特徴とする2,3,5−ト
    リメチルベンゾキノンの製造方法。 2 触媒が、塩化第二銅及び塩化リチウムで構成
    される触媒水溶液である特許請求の範囲第1項記
    載の2,3,5−トリメチルベンゾキノンの製造
    方法。 3 酸化方法が、分子状酸素又は分子状酸素含有
    ガスと接触させる方法である特許請求の範囲第1
    項記載の2,3,5−トリメチルベンゾキノンの
    製造方法。 4 酸化に用いる分子状酸素源が、純酸素、酸素
    富化空気、空気からなる群より選択された1つ又
    は2つ以上である特許請求の範囲第3項記載の
    2,3,5−トリメチルベンゾキノンの製造方
    法。 5 溶媒としての芳香族炭化水素が、ベンゼン、
    トルエン、キシレン、クロルベンゼンからなる群
    から選択された1つ又は2つ以上である特許請求
    の範囲第1〜4項のいずれかに記載の2,3,5
    −トリメチルベンゾキノンの製造方法。 6 溶媒としての炭素数1〜4の低級脂肪族アル
    コールが、メタノール、エタノール、n−プロパ
    ノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2
    −ブタノール、tert−ブタノールからなる群から
    選択された1つ又は2つ以上である特許請求の範
    囲第1〜5項のいずれかに記載の2,3,5−ト
    リメチルベンゾキノンの製造方法。 7 溶媒としての芳香族炭化水素がトルエン又は
    ベンゼンであり、炭素数1〜4の低級脂肪族アル
    コールが、エタノール又はn−プロパノールであ
    る特許請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の
    2,3,5−トリメチルベンゾキノンの製造方
    法。 8 溶媒が、ベンゼンとエタノールの組み合わせ
    である特許請求の範囲第1〜4項のいずれかに記
    載の2,3,5−トリメチルベンゾキノンの製造
    方法。 9 溶媒が、トルエンとn−プロパノールの組み
    合わせである特許請求の範囲第1〜4項のいずれ
    かに記載の2,3,5−トリメチルベンゾキノン
    の製造方法。
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