JP2575058B2 - 2,3,5ートリメチルベンゾキノンの製造法 - Google Patents

2,3,5ートリメチルベンゾキノンの製造法

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JP2575058B2
JP2575058B2 JP1117425A JP11742589A JP2575058B2 JP 2575058 B2 JP2575058 B2 JP 2575058B2 JP 1117425 A JP1117425 A JP 1117425A JP 11742589 A JP11742589 A JP 11742589A JP 2575058 B2 JP2575058 B2 JP 2575058B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C46/00Preparation of quinones
    • C07C46/02Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures
    • C07C46/06Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures of at least one hydroxy group on a six-membered aromatic ring
    • C07C46/08Preparation of quinones by oxidation giving rise to quinoid structures of at least one hydroxy group on a six-membered aromatic ring with molecular oxygen

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビタミンEなど医薬品の合成中間体として
有用である2,3,5−トリメチルベンゾキノンの製造方法
に関する。
〔従来の技術〕
2,3,5−トリメチルベンゾキノンの製造方法として
は、2,3,6−トリメチルフェノール(2,3,6−TMP)を無
機酸化剤で酸化する方法、又は触媒の存在下酸素で酸化
する方法等がある。前者の無機酸化剤を用いる方法で
は、例えば酸化剤として過マンガン酸カリウム、二酸化
マンガン、酸化鉛などが用いられておりその量は化学量
論以上必要であり、且つ低原子価状態の金属塩の処理が
必要となる。又後者の触媒存在下で酸化する方法、例え
ば触媒としてコバルト錯体を用いる方法では、反応初期
の触媒活性は高いが、触媒としての寿命は極めて短く、
工業的に使用するには難点がある。また触媒としてハロ
ゲン化銅を用いる方法、又ハロゲン化銅及びハロゲン化
リチウムを用いる方法では反応率、選択率共に高く維持
できるが種々の解決を要する欠点を有する。例えば特公
昭53−17585号、特開昭59−22513号、特開昭63−280040
号で代表される方法では、触媒を2,3,6−TMPと同重量又
はそれ以上使用しなければ収率も低く又反応速度も小さ
くなる欠点を有する。
又、本願発明と近縁の発明と見られる特開昭55−7213
6号では、触媒として銅およびハロゲンイオンを使用
し、特定の水溶性ポリオキシエチレングリコール誘導体
を含む水溶液中で酸素含有ガスによる酸化を行ってい
る。しかし、この方法では、常圧で酸化剤として酸素ガ
スを使用すれば目的生成物を95%以上の好収率で得るこ
とができるが、空気では10%以上の収率の低下が避けら
れない欠点がある。
更に同法では、反応の選択性の低下及びポリオキシエ
チレングリコール誘導体の変質を押さえるため最適反応
温度が45℃乃至70℃である。従って反応速度が遅く、生
産性の面でも難点がある。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明者は上記に述べた公知技術の欠点を解決した、
より工業的実施に適した方法を確立すべく、高価な特
殊化合物を用いず市販の一般試薬を用いること、使用
量が少ないこと、生成物が好収率で得られること、
反応速度を早くし空時収率を上げることを目的に研究を
行ない次の方法によりその目的を達することを見い出し
本発明を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の要旨とするところは、2,3,6−TMPを、触媒と
して、塩化銅及びマンガン化合物の存在下において、下
記一般式で示されるポリエチレングリコールアルキルエ
ーテルを含有する溶媒中で酸素又は酸素含有ガスにより
酸化し、2,3,5−トリメチルベンゾキノンを製造すると
ころにある。
ROCH2CH2 nOR′ n:1〜3 R:CH3C2H5、C3H7、C4H9 R′:H、CH3、C2H5、C3H7、C4H9 本発明方法での2,3,6−TMPの濃度は、反応液に対して
5〜50重量%程度で、過度に高濃度に設定すると反応中
のキノン類の析出が多くなり、操作性が悪くなる。酸化
反応に使用するガスは、酸素又はこれを不活性ガスで希
釈したガスで、空気の使用が最も経済的である。
反応に使用する溶媒としては、前記の一般式で示され
るポリエチレングリコールアルキルエーテル類を含有す
る溶媒が使用される。
本発明の溶媒として推奨される溶媒としては、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等があ
るが、上記一般式で示される化合物であれば任意に選択
できる。
尚、所望により他の有機溶媒が補助的な溶媒として使
用できる。これらの溶媒としては、ジメチルフォルムア
ミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)等の酸アミ
ド類;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル
類、ブチルエーテル、イソプロピルエーテル等の鎖状エ
ーテル、アセトニトリル他のニトリル、類:その他があ
る。又ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、アルキル
アルコール等が所望により、溶媒の構成成分として使用
できる。
しかし、補助的に他の溶媒を使用する場合上記一般式
で示されるポリオキシエチレングリコールアルキルエー
テル類が全溶媒の50vol%以上、好ましくは、80vol%以
上含有されることが望まれる。
尚、反応により生成する水分は、反応に好ましい結果
をもたらすとは限らず反応の進行と共に溜去することが
望まれる。
触媒として使用する塩化銅としては塩化第一銅と塩化
第二銅があり、特に塩化第二銅の使用が好ましい。又マ
ンガン化合物としては、マンガンの酸化物、ハロゲン化
物、酸化酸塩、有機酸塩等から適当に選択される。具体
的には、塩化マンガン、硫酸マンガン、酢酸マンガン等
がある。
本発明において塩化銅の使用量は特に制限はないが好
ましくは使用2,3,6−TMPに対して0.01〜10倍モル、好ま
しくは0.05〜5倍モル更に好ましくは0.1〜0.5倍モルが
使用される。一方、マンガン化合物は、0.01〜10倍モ
ル、好ましくは、0.05〜5倍モルが使用される。
本発明方法では、反応圧力は、常圧でも良く、空気使
用の場合は、若干の加圧が反応速度を高める点で好まし
い。
反応温度は、20℃乃至120℃、好ましくは、60乃至100
℃反応時間は1乃至10時間。
尚、これら圧力、温度、時間に関しては、従来の技術
水準の範囲内で容易に選択できる。
本発明方法による酸化反応生成物からの2,3,6−トリ
メチルベンゾキノンの分離は、例えば、反応液を水層と
分液し、有機層を水洗後蒸留により分離することができ
る。
次に、本発明の実施例を、本発明の効果を示すため比
較例とともに示す。
実施例1〜3 300ml四ツ口フラスコにジエチレングリコールジメチ
ルエーテル50mlと表1に示す量の塩化銅2水和物と塩化
マンガン4水和物を仕込んだ。次いで加温し80℃に保
ち、700rpmで撹拌を行ないながら酸素ガスを流速200ml/
minで液面下に通気し、同溶媒50mlに2,3,6−TMP34g(0.
25mol)を溶解した溶液を2時間を要して滴下し、滴下
終了後更に2,3,6−TMPが消失する迄反応を行なった。反
応終了後30mlの水を加え次いで100mlのトルエンで抽出
を行ないガスクロマトグラフによる分析を行った。
実施例4,5 実施例1〜3の条件下で酸素ガスを空気に代え表−2
に示す量の塩化銅2水和物と塩化マンガン4水和物を用
い滴下5時間を要して反応を行なった。
滴下終了後更に2,3,6−TMPが消失する迄反応を行な
い、実施例1〜3と同様な処理の後ガスクロマトグラフ
による分析を行なった。
実施例6 300ml四ツ口フラスコにトリエチレングリコールジメ
チルエーテル50mlと塩化第2銅2水和物11g(0.065mo
l)と塩化第1マンガン4水和物3.5g(0.017mol)を仕
込んだ。次いで加温し、80℃に保ち、700rpmで攪拌を行
ないながら酸素ガスを流速200ml/minで液面下に通気
し、同溶媒50mlに2,3,6−TMP34g(0.25mol)を溶解した
溶液を2時間を要して滴下した。滴下終了後更に2,3,6
−TMPが消失する迄0.5時間反応を行なった。反応終了後
30mlの水を加え、次いで100mlのトルエンで抽出を行な
いガスクロマトグラフによりTMBQの定量を行なった結
果、トルエン層中に36.0gのTMBQが含まれていた。TMBQ
収率は97%であった。
実施例7 実施例6の条件下で酸素ガスを空気に代え、滴下5時
間を要して反応を行なった。滴下終了後更に2,3,6−TMP
が消失するまで1.5時間反応を行ない、実施例6と同様
な処理の後、ガスクロマトグラフによりTMBQの定量を行
なった結果、トルエン層中に36.0gのTMBQが含まれてい
た。TMBQ収率は97%であった。
比較例1 反応溶媒をテトラエチレグリコールジメチルエーテ
ル、反応温度を60℃とする以外は実施例6と同条件で反
応と後処理を行なった。ガスクロマトグラフによりTMBQ
の定量を行なった結果、トルエン層中に34.1gのTMBQが
含まれていた。TMBQ収率は92%であった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,3,6−トリメチルフェノールを、触媒と
    して塩化銅及びマンガン化合物の存在下において、下記
    一般式で示されるポリエチレングリコールアルキルエー
    テルを含有する溶媒中で酸素又は酸素含有ガスにより酸
    化することを特徴とする2,3,5−トリメチルベンゾキノ
    ンの製造方法。 R(OCH2CH2 nOR′ n:1〜3 R:CH3、C2H5、C3H7、C4H9 R′:H、CH3、C2H5、C3H7、C4H9
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