JPH06211740A - 4,4´−ビフェニルジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

4,4´−ビフェニルジカルボン酸の製造方法

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JPH06211740A
JPH06211740A JP4178238A JP17823892A JPH06211740A JP H06211740 A JPH06211740 A JP H06211740A JP 4178238 A JP4178238 A JP 4178238A JP 17823892 A JP17823892 A JP 17823892A JP H06211740 A JPH06211740 A JP H06211740A
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JP
Japan
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bdca
compound
bromine
catalyst
yield
Prior art date
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Pending
Application number
JP4178238A
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English (en)
Inventor
Keiji Hashimoto
圭司 橋本
Kiyoshi Yada
潔 矢田
Norio Nagano
典郎 永野
Tsuneo Konishi
庸生 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Osaka City
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Osaka City
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高収率且つ高純度で4,4´−BDCAを製造
し得る方法を提供することを主な目的とする。 【構成】炭素数3以下の脂肪族モノカルボン酸を含む溶
媒中で、(a)コバルト化合物及び/又はマンガン化合
物、(b)ニッケル、セリウム、クロム、ジルコニウム
及び鉄の化合物の少なくとも1種並びに(c)臭素又は
その化合物の存在下に、4,4´−ジイソプロピルビフ
ェニル又はその酸化誘導体を分子状酸素により酸化する
ことを特徴とする4,4´−ビフェニルジカルボン酸の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4,4´−ビフェニル
ジカルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】4,4´−ビフェニルジカルボ
ン酸(以下、特に必要でない限り、4,4´−BDCA
という)は、耐熱性・高強度の高性能ポリエステル或い
はアラミド樹脂の製造用原料として有用なものである。
【0003】4,4´−BDCAの製造方法としては、
従来幾つかの方法が知られている。例えば、4−アルキ
ルビフェニルをBF3 触媒下で一酸化炭素と反応させ、
4−アルキル−4´−ホルミルビフェニルとし、次いで
分子状酸素により酸化させて4,4´−BDCAを得る
方法がある。しかしながら、この方法は、上記4−アル
キル−4´−ホルミルビフェニルを得るために腐食性の
高いBF3 触媒を必要とし、しかも4,4´−体以外の
異性体も生成するため、その精製が非常に煩雑となる等
の欠点を有している。
【0004】また、4,4´−ジイソプロピルビフェニ
ル(以下、4,4´−DIPBという)を、酢酸溶液中
にてコバルト、マンガン及び臭素からなる触媒の存在下
で分子状酸素により酸化して4,4´−BDCAを得る
方法もある。しかしながら、この方法は、得られる4,
4´−BDCAの収率が低く、また収率を向上させるた
めには大量の触媒を使用しなければならないという問題
点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高収率且つ
高純度で4,4´−BDCAを製造し得る方法を提供す
ることを主な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来技
術の問題点に鑑み、特に4,4´−DIPBの酸化に用
いられる触媒について着目しつつ、鋭意研究を重ねた。
そして、通常の触媒にニッケルなどの重金属化合物を含
有させた特定の触媒を用い、一定の条件下で上記酸化を
試みた結果、予想外にも4,4´−BDCAの収率及び
純度を大幅に向上できることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0007】即ち本発明は、炭素数3以下の脂肪族モノ
カルボン酸を含む溶媒中で、(a)コバルト化合物及び
/又はマンガン化合物、(b)ニッケル、セリウム、ク
ロム、ジルコニウム及び鉄の化合物の少なくとも1種並
びに(c)臭素又はその化合物の存在下に、4,4´−
ジイソプロピルビフェニルを分子状酸素により酸化する
ことを特徴とする4,4´−ビフェニルジカルボン酸の
製造方法に係るものである。
【0008】本発明においては、4,4´−DIPB又
はその酸化誘導体(以下、これらを4,4´−DIPB
等という)を出発原料として使用する。かかる酸化誘導
体は、4,4´−DIPBの酸化によって生成する誘導
体のうち、さらに酸化すれば4,4´−BDCAとなる
誘導体である。4,4´−DIPB等として具体的に
は、一般式;
【0009】
【化1】
【0010】〔但し、式中Aは−CHO、−CH(CH
3 2 、−C(CH3 2 (OOH)、−C(CH3
2 (OH)及び−COCH3 からなる群より選ばれた基
を示し、式中Bは−CH(CH3 2 、−C(CH3
2 (OOH)、−C(CH3 2 (OH)、−COCH
3 、−COOH及び−CHOからなる群より選ばれた基
を示す。〕で表わされるものが使用できる。
【0011】本発明の製造方法では、コバルト化合物及
び/又はマンガン化合物、並びにニッケル、セリウム、
クロム、ジルコニウム及び鉄の化合物の少なくとも1種
(以下、これらを重金属触媒という)と、臭素又はその
化合物(以下「臭素系触媒」という)とを触媒として用
いる。
【0012】上記重金属触媒としては、上記の酸化溶媒
中に溶解し得る形態のものであれば良く、特に限定され
ない。具体的には、これら金属の脂肪酸塩、酸化物、水
酸化物、炭酸塩、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩などが
例示され、これらの中でも脂肪酸塩、特に酢酸塩が好ま
しい。
【0013】上記臭素系触媒としては、酸化溶媒中に溶
解して、臭素イオンを発生するものであれば良く、分子
状臭素、臭化水素、臭化水素酸、或いは臭化メチル、臭
化エチル等の臭化アルキル、臭化アリル等の臭化アルケ
ニル、臭化ベンゼン等の芳香族臭化物,臭化アルカリ、
臭化アンモニウム等の無機塩などが例示される。これら
臭素系触媒の中でも、分子状臭素、臭化アンモニウム、
臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム、臭化水
素、臭化水素酸などが好ましい。
【0014】また、本発明で使用する溶媒は、炭素数3
以下の脂肪族モノカルボン酸からなるか若しくは炭素数
3以下の脂肪族モノカルボン酸を80%以上含む溶媒で
ある。炭素数3以下の脂肪族モノカルボン酸としては、
酢酸、ギ酸、プロピオン酸などが例示されるが、酢酸が
最も好ましい。溶媒は、20%までを限度として水など
を含んでいても良い。
【0015】本発明方法は、上記の所定の触媒の存在下
に所定の溶媒中において所定の原料を分子状酸素により
酸化することにより行なわれる。
【0016】原料である4,4´−DIPB等の濃度
は、溶媒100g当り0.005〜0.5モル程度、よ
り好ましくは0.01〜0.1モル程度とする。原料濃
度が高すぎる場合には、副反応物の生成量が増加して、
生成する4,4´−BDCAの純度及び収率が低下す
る。
【0017】重金属触媒は、使用する溶媒100g当り
の合計量として、0.001〜0.2モル(金属とし
て;以下同じ)程度、より好ましくは0.005〜0.
1モル程度の割合で使用する。また、上記重金属触媒の
うち、ニッケル、セリウム、クロム、ジルコニウム及び
鉄の少なくとも1種の使用量は、使用する溶媒100g
当り1×10-4〜0.01モル程度とすることが好まし
い。これらニッケル、セリウム、クロム、ジルコニウム
及び鉄の少なくとも1種を加えてなる重金属触媒を用い
ることにより、副反応物の生成を抑制し、4,4´−B
DCAの収率を大幅に増大させることができる。なお、
重金属触媒の使用量が少なすぎる場合には、副反応物の
生成量が増加して、生成する4,4´−BDCAの収率
が低下するので好ましくない。
【0018】臭素系触媒の使用量は、上記重金属触媒の
合計量に対して、原子比で通常0.05〜2.5程度、
より好ましくは0.1〜2.0程度の範囲内とする。臭
素系触媒の使用量が少なすぎる場合には、生成物である
4,4´−BDCAの収率が低下する。
【0019】分子状酸素としては、空気、純酸素、純酸
素を窒素などの不活性ガスで希釈した混合ガスなどが使
用されるが、工業的には空気が最も有利である。反応
は、酸素分圧が高ければ高い程速やかに進行するが、実
用的には0.1kg/cm2 ・abs以上、好ましくは0.2
〜8kg/cm2 ・abs 程度の酸素分圧で良い。
【0020】反応温度は、通常130〜230℃程度で
あり、より好ましくは150〜220℃程度とする。反
応温度が低すぎる場合には、反応速度が遅くなって実用
的ではなくなり、反応温度が高すぎる場合には、副反応
物の生成量が増大し、溶媒の燃焼量も増大する。
【0021】
【発明の効果】本発明の製造方法は、ニッケル、セリウ
ム、クロム、ジルコニウム及び鉄の化合物の少なくとも
1種を含む重金属触媒を用いて一定条件下で4,4´−
DIPB等を酸化させるので、4,4´−BDCAを高
収率且つ高純度で製造することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明確にする。
【0023】実施例1 還流冷却器、ガス吹き込み管、排出管および攪拌機を備
えた500ccチタンライニングオートクレーブに下記
の材料を仕込み、温度180℃、圧力20kg/cm2 ・G
で激しく攪拌しながら圧縮空気を流通させて、4時間反
応させた。
【0024】 4,4´−DIPB 7.15g(30mmol) 氷酢酸 200.0g 酢酸コバルト・4水塩 3.74g(15mmol) 酢酸マンガン・4水塩 3.68g(15mmol) 酢酸ニッケル・4水塩 1.25g( 5mmol) 臭化カリウム 4.17g(35mmol) 反応終了後、室温まで冷却し、析出物をろ別し、さらに
酢酸・水で洗浄し、乾燥して粗結晶6.68gを得た。
得られた粗結晶を分析したところ、純度97.3wt%の
4,4´−BDCAであることが確認された。4,4´
−DIPBに対する4,4´−BDCAの収率は、8
9.5 mol%であった。
【0025】実施例2〜7 触媒構成を表1のように変更した以外は、実施例1と同
様にして実施した。その結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例8 溶媒としてプロピオン酸200gを用いた以外は、実施
例1と同様にして実施した。その結果、6.67gの粗
結晶が得られた。この粗結晶を分析したところ、純度9
7.6wt%の4,4´−BDCAであることが確認され
た。4,4´−DIPBに対する4,4´−BDCAの
収率は、89.6 mol%であった。
【0028】実施例9 原料として4,4´−ジアセチルビフェニル7.15g
(30mmol)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て実施した。その結果、6.91gの粗結晶が得られ
た。この粗結晶を分析したところ、純度98.9wt%の
4,4´−BDCAであることが確認された。4,4´
−ジアセチルビフェニルに対する4,4´−BDCAの
収率は、94.1 mol%であった。
【0029】比較例1 実施例1と同様なオートクレーブに下記の材料を仕込
み、実施例1と同様な条件下に反応を行ない、粗結晶
6.67gを得た。
【0030】 4,4´−DIPB 7.15g(30mmol) 氷酢酸 200.0g 酢酸コバルト・4水塩 3.74g(15mmol) 酢酸マンガン・4水塩 3.68g(15mmol) 臭化カリウム 3.57g(30mmol) 得られた粗結晶を分析したところ、純度92.6wt%の
4,4´−BDCAであることが確認された。4,4´
−DIPBに対する4,4´−BDCAの収率は、8
5.0 mol%であった。
【0031】比較例2〜4 触媒構成を表2のように変更した以外は、比較例1と同
様にして実施した。その結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】比較例5 原料として4,4´−ジアセチルビフェニル7.15g
(30mmol)を用いた以外は、比較例1と同様にし
て実施した。その結果、6.79gの粗結晶が得られ
た。この粗結晶を分析したところ、純度98.6wt%の
4,4´−BDCAであることが確認された。4,4´
−ジアセチルビフェニルに対する4,4´−BDCAの
収率は、92.1 mol%であった。
【0034】以上の結果より、ニッケル、セリウム、ク
ロム、ジルコニウム及び鉄の化合物の少なくとも1種を
含む重金属触媒を使用する本発明のほうが、これを含ま
ない触媒を使用する場合に比して、4,4´−BDCA
の収率および純度が向上することがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 典郎 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 小西 庸生 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数3以下の脂肪族モノカルボン酸を含
    む溶媒中で、(a)コバルト化合物及び/又はマンガン
    化合物、(b)ニッケル、セリウム、クロム、ジルコニ
    ウム及び鉄の化合物の少なくとも1種並びに(c)臭素
    又はその化合物の存在下に、4,4´−ジイソプロピル
    ビフェニル又はその酸化誘導体を分子状酸素により酸化
    することを特徴とする4,4´−ビフェニルジカルボン
    酸の製造方法。
JP4178238A 1992-07-06 1992-07-06 4,4´−ビフェニルジカルボン酸の製造方法 Pending JPH06211740A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007514780A (ja) * 2003-12-18 2007-06-07 ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド 芳香族炭化水素類の酸化における活性剤としてのアントラセン及び他の多環式芳香族化合物
WO2019103756A1 (en) * 2017-11-22 2019-05-31 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Preparation and purification of biphenyldicarboxylic acids

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WO2019103756A1 (en) * 2017-11-22 2019-05-31 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Preparation and purification of biphenyldicarboxylic acids
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