JP3264733B2 - 4−ビフェニルカルボン酸の製造方法 - Google Patents

4−ビフェニルカルボン酸の製造方法

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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶原料、ポリマー原料
等として有用な4−ビフェニルカルボン酸の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、4−ビフェニルカルボン酸の製造
方法として工業的に可能な方法の一つに4−アシルビフ
ェニルを液相酸化する方法(特開平4−221341、
特開平4−159247、特開平4−128252)が
あるが、以下のような欠点があり、工業的に必ずしも満
足いくものではなかった。すなわち、 ビフェニルをアシル化し4−アシルビフェニルを製造
する際、大量の、再利用が困難な均一系ルイス酸触媒を
必要とし、コスト的に好ましくはなかった。 大量の均一系ルイス酸触媒の使用に伴い、大量の酸性
排水が排出され、環境上問題であった。 液相酸化において、酸化をスムーズに進行させるた
め、アルキルベンゼン等を添加する必要がある。
【0003】この方法以外にも、(1)4−ビフェニル
トリフレートを酸化する方法(Tetrahedron Lett., 199
2, 33, 3939-42)、(2)4−ホルミルビフェニルを酸
化する方法(Bull. Chem. Soc. Jpn., 1988, 61, 4464-
6) 、(3)ビフェニルにCO2を挿入する方法(J. Che
m. Soc., Chem. Commun., 1988, 8, 562-4)、等がある
が、(1)、(2)は酸化原料の安価な入手が困難であ
る、(2)、(3)は収率が数%と低い、等の欠点があ
り、先に挙げた4−アシルビフェニルの液相酸化法以上
に工業化が困難な方法であった。
【0004】以上の様に、工業的に比較的容易に得られ
る原料を用いて、液相酸化することにより、収率良く4
−ビフェニルカルボン酸を製造する方法は知られていな
かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、熱媒用のエチルビフェニル製造の際、生成物より4
−エチルビフェニルを蒸留で分離し、得られた4−エチ
ルビフェニルを液相で空気酸化すれば4−アシルビフェ
ニル等の酸化に比べ容易に4−ビフェニルカルボン酸が
製造できることを見出し、本発明を完成した。従って、
本発明の目的は、4−エチルビフェニルを液相酸化する
ことによる、工業的に有利な4−ビフェニルカルボン酸
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、4−
エチルビフェニル及び/又はその酸化中間体を、炭素数
が3以下の脂肪族モノカルボン酸を少なくとも50重量
%含有する溶媒に、触媒としての遷移金属及び臭素を溶
解させた溶液中で、分子状酸素含有ガスにより酸化する
に当たり、4−エチルビフェニル、その酸化中間体及び
4−ビフェニルカルボン酸の合計に対して少なくとも2
倍重量の溶媒を使用し、溶媒当たり0.2重量%以上の
コバルト及び0.2重量%以上のマンガンからなる遷移
金属及び溶媒当たり0.01重量%以上の臭素を存在さ
せた溶液中で、反応温度110〜260℃、酸素分圧
0.1〜20kg/cm2・Gの反応条件で酸化し、次
いで得られた反応生成液から4−ビフェニルカルボン酸
を分離することを特徴とする4−ビフェニルカルボン酸
の製造方法である。
【0007】以下、本発明の製造方法について、詳細に
説明する。本発明で酸化原料として用いる4−エチルビ
フェニルは、通常、ビフェニルをフリーデルクラフツ触
媒を用いてエチレン、エチルクロライド、ポリエチルベ
ンゼン等のエチル化剤によりエチル化又はトランスエチ
ル化し、得られたエチル化生成物を蒸留、冷却晶析、圧
力晶析、アダクツ分離等の分離手段を用いて単離するこ
とにより得ることができる。ポリエチルベンゼンによる
トランスエチル化反応生成物からは、蒸留のみで4−エ
チルビフェニルを単離することができ、特に工業的に好
ましい。このほかにも、エチル化されたシクロヘキシル
ベンゼンの脱水素、ベンゼン環の化合物を出発原料にす
るカップリング、等により合成された4−エチルビフェ
ニルを酸化原料に用いても良い。これら4−エチルビフ
ェニルは高純度のものが好ましいが、酸化反応終了後の
生成物を各種方法で精製する際に除去できる程度であれ
ば、4−エチルビフェニルおよびその酸化中間体以外の
他の成分、たとえば3−エチルビフェニル等を含んでい
ても差し支えない。また、4−エチルビフェニルのエチ
ル基がアセチル基またはホルミル基等に酸化された酸化
中間体をこれに混合しても良い。
【0008】本発明で溶媒として使用する炭素数が3以
下の脂肪族モノカルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロ
ピオン酸、ブロモ酢酸等を挙げることができるが、酢
酸、プロピオン酸又はそれらの混合物が好ましい。そし
て、本発明で用いる溶媒はこれら炭素数が3以下の脂肪
族モノカルボン酸を少なくとも50重量%、好ましくは
70重量%含む。
【0009】溶媒中に多量の水分が存在する場合は酸化
反応を阻害するが、少量であればむしろ良い結果をもた
らす場合もある。また、後述するように、生成した4−
ビフェニルカルボン酸の溶媒への溶解度を低下させる目
的からも、反応溶媒中にある程度の水分をあらかじめ混
在させるのが良い。その様な水分濃度としては、反応生
成液中の水分濃度として、5〜40重量%、好ましくは
5〜30重量%である。
【0010】本発明で使用する触媒はコバルト及び/又
はマンガンからなる遷移金属並びに臭素であるが、遷移
金属としてニッケル、セリウム等の他の遷移金属が加わ
っても良い。これらの遷移金属を反応系内に存在させる
には、溶媒に可溶な化合物として添加すれば良く、その
様な化合物としては、遷移金属の酢酸塩、プロピオン酸
塩、水酸化物、炭酸塩、臭化物等を挙げることができる
が、好ましくは酢酸塩、プロピオン酸塩、臭化物であ
る。また、臭素も溶媒に可溶な物質であれば何でも良
く、その様な化合物としては、分子状臭素、臭化水素、
金属臭化物、臭化アルキル等を挙げることができるが、
好ましくは臭化コバルト、臭化マンガン、臭化ニッケ
ル、臭化セリウム等の遷移金属臭化物、臭化カリウム、
臭化ナトリウム等のアルカリ金属臭化物である。これら
の触媒の内、コバルト及び/又はマンガンからなる遷移
金属の使用量はその合計濃度が溶媒に対して0.03重
量%以上、好ましくは0.06重量%以上、より好まし
くは0.2重量%以上である。臭素の使用量は臭素濃度
が溶媒に対して0.01重量%、好ましくは0.03重
量%以上である。ここで、濃度は金属または臭素に換算
した濃度を意味し、反応系内で金属または臭素として存
在することを意味するものではない。
【0011】炭素数が3以下の脂肪族モノカルボン酸を
少なくとも50重量%含有する溶媒を、4−エチルビフ
ェニル、その酸化中間体及び4−ビフェニルカルボン酸
の合計に対し、2倍重量、好ましくは3倍重量以上用い
る。溶媒量が不足すると4−ビフェニルカルボン酸の収
率が低下すると共に、スラリー濃度が高くなり操作性が
悪くなる。
【0012】反応温度は、110〜260℃、好ましく
は130〜220℃の範囲である。反応温度が低いと反
応速度の低下により4−ビフェニルカルボン酸の収率が
低下し、反対に高い場合は副反応生成物が増加して、得
られる4−ビフェニルカルボン酸の純度が低下する。
【0013】本発明で使用する分子状酸素含有ガスとし
ては、酸素ガス、不活性ガスで希釈された分子状酸素等
であり、その酸素濃度は10〜100体積%、好ましく
は、15〜100体積%である。工業的には空気を使用
するのが有利である。また、酸素分圧は、0.1〜20
kg/cm2 ・Gの範囲、好ましくは0.1〜10kg
/cm2 ・Gの範囲、更に好ましくは0.5〜5kg/
cm2 ・Gの範囲である。反応圧力は反応温度において
溶媒が液相に保持されるように設定するが、通常、10
〜30kg/cm2 ・G程度が適当である。
【0014】本発明の反応形式は、完全連続方式、半連
続方式、バッチ方式のいずれでも良いが、副反応を抑制
し、収率、純度良く4−ビフェニルカルボン酸を得るた
めには、完全連続方式、半連続方式が好ましい。
【0015】酸化反応によって生成した4−ビフェニル
カルボン酸は、反応生成物を固液分離することによって
固相側に得ることができる。ただし、4−ビフェニルカ
ルボン酸の溶媒への溶解度がジカルボン酸等に比べ大き
いため、反応終了後の溶液中の水分濃度を高くする、固
液分離時の温度を低くする、等して4−ビフェニルカル
ボン酸の溶媒への溶解度を低くすることが好ましい。
【0016】反応終了後の溶液中の水分濃度を高くする
場合は、反応生成液中の水分濃度として、5〜40重量
%、好ましくは5〜30重量%となるよう、水分をあら
かじめ混在させるのが良い。こうすることによって、た
とえば酢酸を溶媒に用いた場合、80℃での酢酸に対す
る4−ビフェニルカルボン酸の溶解度は約6重量%であ
るのに対し、20重量%の水分を含む酢酸水溶液に対す
る80℃での4−ビフェニルカルボン酸の溶解度は約2
重量%と低くなる。また、反応中は水分濃度を低く保
ち、反応終了後に貧溶媒として水を加える方法でも良
い。
【0017】固液分離時の温度を低くして4−ビフェニ
ルカルボン酸の溶媒への溶解度を低くする場合は、70
℃以下、好ましくは50℃以下が良い。たとえば、40
℃での酢酸に対する4−ビフェニルカルボン酸の溶解度
は約2重量%と低くなる。固液分離時の温度を低くする
方法と、反応終了後の溶媒中の水分濃度を高くする方法
を併せて用いれば、さらに効果的である。たとえば、2
0重量%の水分を含む酢酸水溶液に対する40℃での4
−ビフェニルカルボン酸の溶解度は約0.5重量%にま
で低下し、有利である。
【0018】また、4−ビフェニルカルボン酸の収率を
上げるために、4−ビフェニルカルボン酸固液分離後の
溶液より溶媒の一部を除去し、さらに4−ビフェニルカ
ルボン酸を回収することもできる。
【0019】以上のような固液分離によって得られた粗
4−ビフェニルカルボン酸は、酢酸等による洗浄、水洗
浄を行うことにより、付着触媒溶液、酸化反応中間体、
および遷移金属錯体を除去することができ、純度アップ
が可能である。さらに必要な場合は、公知の方法として
知られている芳香族カルボン酸精製法を用いれば、極め
て高純度の4−ビフェニルカルボン酸を得ることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。なお、実施例における部及び%はそれ
ぞれ重量部及び重量%を示す。
【0021】実施例1 ポリエチルベンゼン10000部、ビフェニル5000
部、触媒としてY型ゼオライト3000部を攪拌器付き
オ−トクレ−ブに仕込み、180℃で4時間反応させ
た。ポリエチルベンゼンはジエチルベンゼンとトリエチ
ルベンゼンの混合物である。反応終了後、触媒を固液分
離により除去し、エチルベンゼン類及びエチルビフェニ
ル類混合物を得た。エチルビフェニル類の組成は、ビフ
ェニル35%、エチルビフェニル46%、ジエチルビフ
ェニル15%、トリエチルビフェニル2%、その他2%
であり、エチルビフェニル中の4−エチルビフェニルの
割合は89%であった。このようにして得られた反応生
成物の内、12000部を理論段数70段の精密蒸留塔
で蒸留した。その結果、純度99%の4−エチルビフェ
ニルを1100部得た。電磁攪拌器付きチタン製オ−ト
クレ−ブに、コバルト濃度0.2%、マンガン濃度0.
2%、臭素濃度0.2%の触媒溶液100部を予め装入
し、反応温度160℃、反応圧30kg/cm2 ・G に保持
しながら、この純度99%の4−エチルビフェニル及び
圧縮空気を連続的に反応器に供給し、酸化反応を行っ
た。コバルトは酢酸コバルトとして、マンガンは酢酸マ
ンガンとして、臭素は臭化ナトリウムとしてそれぞれ添
加し、溶媒には5%の水分を含む酢酸を用いた。4−エ
チルビフェニルは毎時10部の割合で2時間供給し、4
−エチルビフェニル供給終了後も、反応器の温度と圧力
を保持したまま圧縮空気を15分間供給した。反応終了
後、反応生成液を30℃まで冷却し、固液分離した。得
られた結晶を水洗後乾燥し、純度98%の4−ビフェニ
ルカルボン酸を20部得た。また、固液分離後の溶液の
水分濃度は11%であった。
【0022】実施例2 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.3%、マンガン濃度0.3%、臭素濃度0.3%
の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度170℃、
反応圧30kg/cm2 ・G に保持しながら、実施例1で得
た純度99%の4−エチルビフェニル及び圧縮空気を連
続的に反応器に供給し、酸化反応を行った。コバルトは
酢酸コバルトとして、マンガンは酢酸マンガンとして、
臭素は臭化ナトリウムとしてそれぞれ添加し、溶媒には
15%の水分を含む酢酸を用いた。4−エチルビフェニ
ルは毎時10部の割合で2時間供給し、4−エチルビフ
ェニル供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持したま
ま圧縮空気を15分間供給した。反応終了後、反応生成
液を45℃まで冷却し、固液分離した。得られた結晶を
水洗後乾燥し、純度98%の4−ビフェニルカルボン酸
を21部得た。また、固液分離後の溶液の水分濃度は2
1%であった。
【0023】実施例3 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.2%、マンガン濃度0.2%、臭素濃度0.2%
の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度160℃、
反応圧30kg/cm2 ・G に保持しながら、実施例1で得
た純度99%の4−エチルビフェニル及び圧縮空気を連
続的に反応器に供給し、酸化反応を行った。コバルトは
酢酸コバルトとして、マンガンは酢酸マンガンとして、
臭素は臭化ナトリウムとしてそれぞれ添加し、溶媒には
2%の水分を含む酢酸を用いた。4−エチルビフェニル
は毎時10部の割合で2時間供給し、4−エチルビフェ
ニル供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持したまま
圧縮空気を15分間供給した。反応終了後、反応生成液
を60℃まで冷却し、さらに溶液中の酢酸:水重量比が
1:1程度となるよう水を添加した後、固液分離した。
得られた結晶を水洗後乾燥し、純度97%の4−ビフェ
ニルカルボン酸を22部得た。
【0024】実施例4 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.2%、マンガン濃度0.2%、臭素濃度0.1%
の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度170℃、
反応圧30kg/cm2 ・G に保持しながら、実施例1で得
た純度99%の4−エチルビフェニル及び圧縮空気を連
続的に反応器に供給し、酸化反応を行った。コバルトは
酢酸コバルトとして、マンガンは酢酸マンガンとして、
臭素は臭化ナトリウムとしてそれぞれ添加し、溶媒には
1%の水分を含む酢酸を用いた。4−エチルビフェニル
は毎時10部の割合で2時間供給し、4−エチルビフェ
ニル供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持したまま
圧縮空気を15分間供給した。反応終了後、反応生成液
を60℃まで冷却し、固液分離した。得られた結晶を水
洗後乾燥し、純度98%の4−ビフェニルカルボン酸を
18部得た。また、固液分離後の溶液を、その重量が半
分になるまでエバポレートし、析出した結晶を固液分離
した。得られた結晶を水洗後乾燥し、純度95%の4−
ビフェニルカルボン酸を2部得た。
【0025】比較例1 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.01%、マンガン濃度0.01%、臭素濃度0.
01%の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度17
0℃、反応圧30kg/cm2 ・G に保持しながら、実施例
1で得た純度99%の4−エチルビフェニル及び圧縮空
気を連続的に反応器に供給し、酸化反応を行った。コバ
ルトは酢酸コバルトとして、マンガンは酢酸マンガンと
して、臭素は臭化ナトリウムとしてそれぞれ添加し、溶
媒には1%の水分を含む酢酸を用いた。4−エチルビフ
ェニルは毎時10部の割合で2時間供給し、4−エチル
ビフェニル供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持し
たまま圧縮空気を15分間供給した。反応終了後、反応
生成液を75℃まで冷却し、固液分離した。得られた結
晶を水洗後乾燥し、純度92%の4−ビフェニルカルボ
ン酸を5部得た。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、入手の容易な4−エチ
ルビフェニルを液相酸化することにより効率の良い4−
ビフェニルカルボン酸の製造方法が確立でき、工業的に
有意義である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/265 C07C 63/331

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4−エチルビフェニル及び/又はその酸
    化中間体を、炭素数が3以下の脂肪族モノカルボン酸を
    少なくとも50重量%含有する溶媒に、触媒としての遷
    移金属及び臭素を溶解させた溶液中で、分子状酸素含有
    ガスにより酸化するに当たり、4−エチルビフェニル、
    その酸化中間体及び4−ビフェニルカルボン酸の合計に
    対して少なくとも2倍重量の溶媒を使用し、溶媒当たり
    0.2重量%以上のコバルト及び0.2重量%以上の
    ンガンよりなる遷移金属及び溶媒当たり0.01重量%
    以上の臭素を存在させた溶液中で、反応温度110〜2
    60℃、酸素分圧0.1〜20kg/cm2・Gの反応
    条件で酸化し、次いで得られた反応生成液から4−ビフ
    ェニルカルボン酸を分離することを特徴とする4−ビフ
    ェニルカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応生成液中の水分濃度を5〜40重量
    %とする請求項1記載の4−ビフェニルカルボン酸の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 反応生成液からの4−ビフェニルカルボ
    ン酸の分離が70℃以下で行う固液分離である請求項1
    記載の4 −ビフェニルカルボン酸の製造方法。
  4. 【請求項4】 ビフェニルとポリエチルベンゼンとのト
    ランスエチル化反応で得られた反応生成物から蒸留分離
    して得られた4−エチルビフェニルを酸化する請求項1
    記載の4−ビフェニルカルボン酸の製造方法。
  5. 【請求項5】 溶媒当たり0.3重量%以上のコバルト
    及び0.3重量%以上のマンガン及び溶媒当たり0.0
    1重量%以上の臭素を存在させた溶液中で反応する請求
    項1記載の4−ビフェニルカルボン酸の製造方法。
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