JP3264753B2 - 4−ビフェニルカルボン酸の製造方法 - Google Patents

4−ビフェニルカルボン酸の製造方法

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶原料、ポリエステル
等の樹脂原料、医薬・農薬原料等として有用な4−ビフ
ェニルカルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、4−ビフェニルカルボン酸の製造
方法として工業的に可能な方法の一つに4−アシルビフ
ェニルを酢酸溶媒中で液相酸化する方法(特開平4−2
21341、特開平4−159247、特開平4−12
8252)があるが、液相酸化反応後4−ビフェニルカ
ルボン酸を固液分離によって得るに当たり、4−ビフェ
ニルカルボン酸は酢酸への溶解度が高いために反応生成
液を冷却して固液分離を行っても、4−ビフェニルカル
ボン酸の回収率が最高でも87%であり工業的に必ずしも
満足いくものではなかった。
【0003】以上の様に、工業的に比較的容易に得られ
る原料を用いて液相酸化し、効果的に固液分離すること
により、効率良く4−ビフェニルカルボン酸を製造する
方法は知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、4−メチルビフェニル、4−イソプロピルビフェニ
ル等、工業的に比較的容易に得られる4−アルキルビフ
ェニル及び/又はその酸化中間体を液相で空気酸化し、
予め反応溶媒に水を混在させておくことで反応終了後の
目的化合物の回収がほぼ定量的に行い得ることを見出
し、本発明を完成した。従って、本発明の目的は、4−
アルキルビフェニル及び/又はその酸化中間体を液相酸
化し、反応生成液より効果的に目的化合物を回収するこ
とによる、工業的に有利な4−ビフェニルカルボン酸製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、4−
メチルビフェニル又は4−イソプロピルビフェニルから
選択される4−アルキルビフェニル及び/又はその酸化
中間体を、炭素数が3以下の脂肪族モノカルボン酸を少
なくとも50重量%、水を5〜30重量%含有する溶媒
に、触媒としての遷移金属及び臭素を溶解させた溶液中
で、分子状酸素含有ガスにより酸化するに当たり、4−
アルキルビフェニル、その酸化中間体及び4−ビフェニ
ルカルボン酸の合計に対して少なくとも2倍重量の溶媒
を使用し、溶媒に対し0.03〜10重量%のコバルト
及び/又はマンガンよりなる遷移金属及び溶媒に対し
0.01〜5重量%の臭素を存在させた溶液中で、反応
温度110〜260℃、酸素分圧0.1〜20kg/c
2・Gの反応条件で酸化し、得られる反応生成液を7
0℃以下に冷却して4−ビフェニルカルボン酸の結晶を
析出させ、次にこの結晶を分離することを特徴とする4
−ビフェニルカルボン酸の製造方法である。
【0006】以下、本発明の製造方法について、詳細に
説明する。本発明で酸化原料として用いる4−アルキル
ビフェニルは、通常、ビフェニルをフリーデルクラフツ
触媒を用いてオレフィン、アルキルクロライド、ポリア
ルキルベンゼン等のアルキル化剤によりアルキル化又は
トランスアルキル化し、得られたアルキル化生成物を蒸
留、冷却晶析、圧力晶析、アダクツ分離等の公知の分離
手段を用いて単離することにより得ることができる。こ
のほかにも、アルキル化されたシクロヘキシルベンゼン
の脱水素、ベンゼン環の化合物を出発原料にするカップ
リング、等により合成された4−アルキルビフェニルを
酸化原料に用いても良い。これら4−アルキルビフェニ
ルは高純度のものが好ましいが、酸化反応終了後の生成
物を各種方法で精製する際に除去できる程度であれば、
4−アルキルビフェニル及びその酸化中間体以外の他の
成分、たとえば3−アルキルビフェニル等を含んでいて
も差し支えない。また、4−アルキルビフェニルのアル
キル基がアセチル基又はホルミル基等に酸化された酸化
中間体をこれに混合しても良い。
【0007】本発明で溶媒として使用する炭素数が3以
下の脂肪族モノカルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロ
ピオン酸、ブロモ酢酸等を挙げることができるが、酢
酸、プロピオン酸又はそれらの混合物が好ましい。そし
て、本発明で用いる溶媒はこれら炭素数が3以下の脂肪
族モノカルボン酸を少なくとも50重量%、好ましくは
70重量%含む。このような溶媒を、4−アルキルビフ
ェニル、その酸化中間体及び4−ビフェニルカルボン酸
の合計に対し、2倍重量、好ましくは3倍重量以上用い
る。溶媒量が不足すると4−ビフェニルカルボン酸の収
率が低下すると共に、スラリー濃度が高くなり操作性が
悪くなる。
【0008】本発明では生成した4−ビフェニルカルボ
ン酸の溶媒への溶解度を低下させる目的から、反応開始
前に溶媒中に水分を予め混在させる。その様な水分濃度
としては、溶媒中の水分濃度として、5〜30重量%、
好ましくは5〜25重量%である。30重量%を超える
濃度では酸化反応を阻害し、4−ビフェニルカルボン酸
の収率の低下を招くので好ましくない。
【0009】本発明で使用する触媒はコバルト及び/又
はマンガンからなる遷移金属並びに臭素であるが、遷移
金属としてニッケル、セリウム等の他の遷移金属が加わ
っても良い。これらの遷移金属を反応系内に存在させる
には、溶媒に可溶な化合物として添加すれば良く、その
様な化合物としては、遷移金属の酢酸塩、プロピオン酸
塩、水酸化物、炭酸塩、臭化物等を挙げることができる
が、好ましくは酢酸塩、プロピオン酸塩、臭化物であ
る。また、臭素も溶媒に可溶な物質であれば何でも良
く、その様な化合物としては、分子状臭素、臭化水素、
金属臭化物、臭化アルキル等を挙げることができるが、
好ましくは臭化コバルト、臭化マンガン、臭化ニッケ
ル、臭化セリウム等の遷移金属臭化物、臭化カリウム、
臭化ナトリウム等のアルカリ金属臭化物である。これら
の触媒の内、コバルト及び/又はマンガンからなる遷移
金属の使用量はその合計濃度が溶媒に対して0.03〜
10重量%、好ましくは0.06〜5重量%である。臭
素の使用量は臭素濃度が溶媒に対して0.01〜5重量
%、好ましくは0.03〜2重量%である。ここで、濃
度は金属又は臭素に換算した濃度を意味し、反応系内で
金属又は臭素として存在することを意味するものではな
い。
【0010】反応温度は、110〜260℃、好ましく
は130〜220℃の範囲である。反応温度が低いと反
応速度の低下により4−ビフェニルカルボン酸の収率が
低下し、反対に高い場合は副反応生成物が増加して、得
られる4−ビフェニルカルボン酸の純度が低下する。
【0011】本発明で使用する分子状酸素含有ガスとし
ては、酸素ガス、不活性ガスで希釈された分子状酸素等
であり、その酸素濃度は10〜100体積%、好ましく
は、15〜100体積%である。工業的には空気を使用
するのが有利である。また、酸素分圧は、0.1〜20
kg/cm2 ・Gの範囲、好ましくは0.1〜10kg
/cm2 ・Gの範囲、更に好ましくは0.5〜5kg/
cm2 ・Gの範囲である。反応圧力は反応温度において
溶媒が液相に保持されるように設定するが、通常、10
〜30kg/cm2 ・G程度が適当である。
【0012】本発明の反応形式は、完全連続方式、半連
続方式、バッチ方式のいずれでも良いが、副反応を抑制
し、収率、純度良く4−ビフェニルカルボン酸を得るた
めには、完全連続方式、半連続方式が好ましい。完全連
続方式とは、触媒溶液、酸化原料及び分子状酸素含有ガ
スを連続的に反応系に装入し、反応生成液を連続的に抜
き出す方法であり、半連続方式とは、触媒溶液は反応前
に予め反応系に装入し、反応中は酸化原料及び分子状酸
素含有ガスを連続的に反応系に装入して、反応終了後に
まとめて反応生成液を抜き出す方法である。
【0013】酸化反応によって生成した反応生成液は、
4−ビフェニルカルボン酸、触媒、溶媒、副生物等を含
むものであるが、4−ビフェニルカルボン酸を分離する
にはこれを冷却して反応生成液を固液分離することによ
って固相側に得ることができる。4−ビフェニルカルボ
ン酸の回収率を高めるためには、溶媒中の水分濃度を高
くする、固液分離時の温度を低くする等して4−ビフェ
ニルカルボン酸の溶媒への溶解度を低くすることが好ま
しい。
【0014】そこで本発明では、反応開始前に溶媒中の
水分濃度として、5〜30重量%、好ましくは5〜25
重量%となるよう、水分を予め混在させる。こうするこ
とによって、たとえば酢酸を溶媒に用いた場合、100
℃での酢酸に対する4−ビフェニルカルボン酸の溶解度
は約10重量%であるのに対し、20重量%の水分を含
む酢酸水溶液に対する100℃での4−ビフェニルカル
ボン酸の溶解度は約3重量%と低くなる。
【0015】この溶媒を使用し、反応終了後に得られた
反応生成液は70℃以下、好ましくは50℃以下に冷却
して固液分離するのが良い。溶媒中の水分濃度を高くす
る方法と、固液分離時の温度を低くする方法を併せて用
いる本発明の方法によれば、20重量%の水分を含む酢
酸水溶液に対する40℃での4−ビフェニルカルボン酸
の溶解度は約0.3重量%にまで低下し、酢酸に対する
40℃での溶解度の約2重量%に比べより有利である。
このように、20重量%の水分を含む酢酸水溶液を例に
取れば、この溶媒に対する4−ビフェニルカルボン酸の
溶解度は70℃以上では1重量%以上であるが、50℃
以下では0.5重量%以下となり殆ど損失がない。
【0016】また、4−ビフェニルカルボン酸の収率を
上げるために、4−ビフェニルカルボン酸固液分離後の
溶液より溶媒の一部を除去し、再び冷却してさらに4−
ビフェニルカルボン酸を回収することもできる。
【0017】以上のような固液分離によって得られた粗
4−ビフェニルカルボン酸は、酢酸等による洗浄、水洗
浄を行うことにより、付着触媒溶液、酸化反応中間体及
び遷移金属錯体を除去することができ、純度アップが可
能である。さらに必要な場合は、公知の晶析等の芳香族
カルボン酸の精製法を用いれば、極めて高純度の4−ビ
フェニルカルボン酸を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。なお、実施例における部及び%はそれ
ぞれ重量部及び重量%を示す。
【0019】実施例1 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.3%、マンガン濃度0.7%、臭素濃度0.5%
の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度180℃、
反応圧30kg/cm2 ・Gに保持しながら、4−イソプロ
ピルビフェニル及び圧縮空気を連続的に反応器に供給
し、酸化反応を行った。コバルトは酢酸コバルトとし
て、マンガンは酢酸マンガンとして、臭素は臭化ナトリ
ウムとしてそれぞれ添加し、溶媒には5%の水分を含む
酢酸を用いた。4−イソプロピルビフェニルは毎時10
部の割合で2時間供給し、4−イソプロピルビフェニル
供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持したまま圧縮
空気を15分間供給した。反応終了後、反応生成液を3
0℃まで冷却し、固液分離した。得られた結晶を水洗後
乾燥し、純度98%の4−ビフェニルカルボン酸を17
部得た。
【0020】実施例2 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.5%、マンガン濃度1.0%、臭素濃度0.7%
の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度190℃、
反応圧30kg/cm2 ・Gに保持しながら、4−イソプロ
ピルビフェニル及び圧縮空気を連続的に反応器に供給
し、酸化反応を行った。コバルトは酢酸コバルトとし
て、マンガンは酢酸マンガンとして、臭素は臭化ナトリ
ウムとしてそれぞれ添加し、溶媒には15%の水分を含
む酢酸を用いた。4−イソプロピルビフェニルは毎時1
0部の割合で2時間供給し、4−イソプロピルビフェニ
ル供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持したまま圧
縮空気を15分間供給した。反応終了後、反応生成液を
45℃まで冷却し、固液分離した。得られた結晶を水洗
後乾燥し、純度98%の4−ビフェニルカルボン酸を1
8部得た。
【0021】実施例3 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.2%、マンガン濃度0.2%、臭素濃度0.2%
の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度160℃、
反応圧30kg/cm2 ・Gに保持しながら、4−メチルビ
フェニル及び圧縮空気を連続的に反応器に供給し、酸化
反応を行った。コバルトは酢酸コバルトとして、マンガ
ンは酢酸マンガンとして、臭素は臭化ナトリウムとして
それぞれ添加し、溶媒には15%の水分を含む酢酸を用
いた。4−メチルビフェニルは毎時10部の割合で2時
間供給し、4−メチルビフェニル供給終了後も、反応器
の温度と圧力を保持したまま圧縮空気を15分間供給し
た。反応終了後、反応生成液を45℃まで冷却し、固液
分離した。得られた結晶を水洗後乾燥し、純度99%の
4−ビフェニルカルボン酸を20部得た。
【0022】実施例4 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.7%、マンガン濃度1.4%、臭素濃度1.0%
の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度210℃、
反応圧30kg/cm2 ・Gに保持しながら、4−イソプロ
ピルビフェニル及び圧縮空気を連続的に反応器に供給
し、酸化反応を行った。コバルトは酢酸コバルトとし
て、マンガンは酢酸マンガンとして、臭素は臭化ナトリ
ウムとしてそれぞれ添加し、溶媒には20%の水分を含
む酢酸を用いた。4−イソプロピルビフェニルは毎時1
0部の割合で2時間供給し、4−イソプロピルビフェニ
ル供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持したまま圧
縮空気を15分間供給した。反応終了後、反応生成液を
45℃まで冷却し、固液分離した。得られた結晶を水洗
後乾燥し、純度98%の4−ビフェニルカルボン酸を1
8部得た。
【0023】実施例5 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.3%、マンガン濃度0.7%、臭素濃度0.2%
の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度190℃、
反応圧30kg/cm2 ・Gに保持しながら、4−イソプロ
ピルビフェニル及び圧縮空気を連続的に反応器に供給
し、酸化反応を行った。コバルトは酢酸コバルトとし
て、マンガンは酢酸マンガンとして、臭素は臭化ナトリ
ウムとしてそれぞれ添加し、溶媒には1%の水分を含む
酢酸を用いた。4−イソプロピルビフェニルは毎時10
部の割合で2時間供給し、4−イソプロピルビフェニル
供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持したまま圧縮
空気を15分間供給した。反応終了後、反応生成液を6
0℃まで冷却し、固液分離した。得られた結晶を水洗後
乾燥し、純度98%の4−ビフェニルカルボン酸を15
部得た。また、固液分離後の溶液を、その重量が半分に
なるまでエバポレートし、析出した結晶を固液分離し
た。得られた結晶を水洗後乾燥し、純度95%の4−ビ
フェニルカルボン酸を2部得た。
【0024】比較例1 電磁攪拌器付きチタン製オ−トクレ−ブに、コバルト濃
度0.01%、マンガン濃度0.01%、臭素濃度0.
01%の触媒溶液100部を予め装入し、反応温度19
0℃、反応圧30kg/cm2 ・Gに保持しながら、4−イ
ソプロピルビフェニル及び圧縮空気を連続的に反応器に
供給し、酸化反応を行った。コバルトは酢酸コバルトと
して、マンガンは酢酸マンガンとして、臭素は臭化ナト
リウムとしてそれぞれ添加し、溶媒には1%の水分を含
む酢酸を用いた。4−イソプロピルビフェニルは毎時1
0部の割合で2時間供給し、4−イソプロピルビフェニ
ル供給終了後も、反応器の温度と圧力を保持したまま圧
縮空気を15分間供給した。反応終了後、反応生成液を
75℃まで冷却し、固液分離した。得られた結晶を水洗
後乾燥し、純度92%の4−ビフェニルカルボン酸を5
部得た。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、入手の容易な4−アル
キルビフェニル及び/又はその酸化中間体を液相酸化
し、反応生成液より簡単な操作で高い回収率で目的化合
物を回収することができる。これにより効率の良い4−
ビフェニルカルボン酸の製造方法が確立でき、工業的に
有意義である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/265 C07C 63/331

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4−メチルビフェニル又は4−イソプロ
    ピルビフェニルから選択される4−アルキルビフェニル
    及び/又はその酸化中間体を、炭素数が3以下の脂肪族
    モノカルボン酸を少なくとも50重量%、水を5〜30
    重量%含有する溶媒に、触媒としての遷移金属及び臭素
    を溶解させた溶液中で、分子状酸素含有ガスにより酸化
    するに当たり、4−アルキルビフェニル、その酸化中間
    体及び4−ビフェニルカルボン酸の合計に対して少なく
    とも2倍重量の溶媒を使用し、溶媒に対し0.03〜1
    0重量%のコバルト及び/又はマンガンよりなる遷移金
    属及び溶媒に対し0.01〜5重量%の臭素を存在させ
    た溶液中で、反応温度110〜260℃、酸素分圧0.
    1〜20kg/cm2・Gの反応条件で酸化し、得られ
    る反応生成液を70℃以下に冷却して4−ビフェニルカ
    ルボン酸の結晶を析出させ、次にこの結晶を分離するこ
    とを特徴とする4−ビフェニルカルボン酸の製造方法。
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