JPH06211732A - 2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法

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JPH06211732A
JPH06211732A JP4152524A JP15252492A JPH06211732A JP H06211732 A JPH06211732 A JP H06211732A JP 4152524 A JP4152524 A JP 4152524A JP 15252492 A JP15252492 A JP 15252492A JP H06211732 A JPH06211732 A JP H06211732A
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JP
Japan
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ndca
catalyst
compound
bromine
bromide
Prior art date
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Pending
Application number
JP4152524A
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English (en)
Inventor
Keiji Hashimoto
圭司 橋本
Kiyoshi Yada
潔 矢田
Norio Nagano
典郎 永野
Tsuneo Konishi
庸生 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Osaka City
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Osaka City
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Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd, Osaka City filed Critical Osaka Gas Co Ltd
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Publication of JPH06211732A publication Critical patent/JPH06211732A/ja
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【目的】高収率且つ高純度で2,6−NDCAを製造し
得る方法を提供することを主な目的とする。 【構成】炭素数3以下の脂肪族モノカルボン酸を含む溶
媒中で、(a)重金属化合物、(b)ピリジン、キノリ
ン、N,N−ジメチルアセトアミド及びN,N−ジメチ
ルホルムアミドからなる群より選ばれた少なくとも1種
並びに(c)臭素又はその化合物の存在下に、2,6−
ジイソプロピルナフタレンを分子状酸素により酸化する
ことを特徴とする2,6−ナフタレンジカルボン酸の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】2,6−ナフタレンジカルボン
酸(以下特に必要でない限り、2,6−NDCAとい
う)は、フィルム、合成繊維などの製造原料として有用
なポリエチレンナフタレートなどのポリエステルおよび
ポリアミドの製造に使用されている。
【0003】2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方
法としては、従来幾つかの方法が知られている。
【0004】例えば、2,6−ジメチルナフタレン(以
下2,6−DMNという)を酢酸中でコバルト、マンガ
ンおよび臭素からなる触媒の存在下に分子状酸素により
酸化して、2,6−NDCAを得る方法がある。しかし
ながら、この方法は、原料である2,6−DMNの製造
が困難であるため、大量且つ安価に2,6−NDCAを
製造することができないという問題点がある。
【0005】また、2,6−ジイソプロピルナフタレン
(以下2,6−DIPNという)を上記と同様な方法で
酸化して、2,6−NDCAを得る方法がある。しかし
ながら、この方法には、2,6−NDCAの収率および
純度が極めて低いという問題点がある。この問題点を解
決するために、触媒を大量に使用する方法(特開昭60
−89445号公報、特開昭60−89446号公報参
照)、或いはアルカリ金属を添加する方法(特開昭61
−246143号公報参照)などが提案されている。し
かしながら、これらの方法によっても、満足すべき程度
の高収率で且つ高純度の2,6−NDCAは得られてい
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、高
収率且つ高純度で2,6−NDCAを製造し得る方法を
提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来技
術の問題点に鑑み、特に2,6−DIPNの酸化に用い
られる触媒について着目しつつ、鋭意研究を重ねた。そ
して、通常の触媒にピリジンなどの含窒素化合物を含有
させた特定の触媒を用い、一定の条件下で上記酸化を試
みた結果、予想外にも2,6−NDCAの収率を大幅に
向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち本発明は、炭素数3以下の脂肪族モノ
カルボン酸を含む溶媒中で、(a)重金属化合物、
(b)ピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアセトア
ミド及びN,N−ジメチルホルムアミドからなる群より
選ばれた少なくとも1種並びに(c)臭素又はその化合
物の存在下に、2,6−ジイソプロピルナフタレンを分
子状酸素により酸化することを特徴とする2,6−ナフ
タレンジカルボン酸の製造方法に係るものである。
【0009】本発明においては、2,6−DIPNを出
発原料として使用する。
【0010】本発明で使用する溶媒は、炭素数3以下の
脂肪族モノカルボン酸からなるか若しくは炭素数3以下
の脂肪族モノカルボン酸を80%以上含む溶媒である。
炭素数3以下の脂肪族モノカルボン酸としては、酢酸、
ギ酸、プロピオン酸などが例示されるが、酢酸が最も好
ましい。溶媒は、20%までを限度として水などを含ん
でいても良い。
【0011】本発明において触媒として使用する重金属
化合物(以下、これらを「重金属触媒」という)として
は、一般に酸化触媒として汎用されているものであれば
特に限定されず、例えばコバルト、マンガン、銅、ニッ
ケル、セリウム、クロム、ジルコニウム、鉄などの化合
物が挙げられる。これらの中でも、コバルト、マンガン
又は銅の化合物が好ましく、特にこれらの2種以上を併
用することがより好ましい。重金属化合物としては、上
記の酸化溶媒中に溶解し得る形態のものであれば良く、
具体的には、これら金属の脂肪酸塩、酸化物、水酸化
物、炭酸塩、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩などが例示
され、これらの中でも脂肪酸塩、特に酢酸塩が好まし
い。
【0012】また、本発明においては、他の触媒成分と
して臭素又は臭素化合物を使用する。臭素化合物として
は、酸化溶媒中に溶解して、臭素イオンを発生するもの
であれば良く、臭化水素、臭化水素酸、臭化メチル、臭
化エチル等の臭化アルキル、臭化アリル等の臭化アルケ
ニル、臭化ベンゼン等の芳香族臭化物,臭化アルカリ、
臭化アンモニウム等の無機塩などが例示される。これら
臭素系触媒成分の中では、分子状臭素、臭化アンモニウ
ム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム、臭
化水素酸などが好ましい。
【0013】さらに、本発明では、上記重金属触媒及び
臭素系触媒のほかに、含窒素化合物も触媒として用い
る。含窒素化合物としては、ピリジン、キノリン、N,
N−ジメチルアセトアミド及びN,N−ジメチルホルム
アミドからなる群より選ばれた少なくとも1種を用いる
ことができる。
【0014】本発明の製造方法は、上記の所定の触媒の
存在下に所定の溶媒中において所定の原料を分子状酸素
により酸化することにより行なわれる。
【0015】原料である2,6−DIPNの濃度は、溶
媒100g当り0.005〜0.5モル程度、より好ま
しくは0.01〜0.1モル程度とする。原料濃度が高
すぎる場合には、副反応物の生成量が増加して、生成す
る2,6−NDCAの純度および収率が低下する。
【0016】本発明で触媒として使用する重金属触媒
は、使用する溶媒100g当りの合計量として、0.0
05〜0.2モル(金属として;以下同じ)程度、より
好ましくは0.01〜0.1モル程度の割合で使用す
る。なお、重金属触媒の使用量が少なすぎる場合には、
副反応物の生成量が増加して、生成する2,6−NDC
Aの収率が低下する。
【0017】また、含窒素化合物として用いるピリジ
ン、キノリン、N,N−ジメチルアセトアミド及びN,
N−ジメチルホルムアミドからなる群より選ばれた少な
くとも1種の添加量は、上記の重金属触媒1モルに対し
て0.1〜5.0モル程度の範囲内で用いることが望ま
しい。なお、5.0モルを超える場合には、その効果上
の問題はないが、経済的に不利になるので好ましくな
い。
【0018】一方、臭素系触媒の使用量は、上記重金属
触媒に対して、原子比で通常0.05〜2.5程度、よ
り好ましくは0.1〜2.0程度の範囲内とする。その
使用量が少なすぎる場合には、生成物である2,6−N
DCAの収率が低下する。
【0019】分子状酸素としては、空気、純酸素、純酸
素を窒素などの不活性ガスで希釈した混合ガスなどが使
用されるが、工業的には空気が最も有利である。反応
は、酸素分圧が高ければ高い程速やかに進行するが、実
用的には0.1kg/cm2 ・abs以上、好ましくは0.2
〜8kg/cm2 ・abs 程度の酸素分圧で良い。
【0020】反応温度は、通常130〜230℃程度で
あり、より好ましくは150〜220℃程度とする。反
応温度が低すぎる場合には、反応速度が遅くなって実用
的ではなくなり、反応温度が高すぎる場合には、副反応
物の生成量が増大し、溶媒の燃焼量も増大する。
【0021】
【発明の効果】本発明の製造方法は、ピリジン、キノリ
ン、N,N−ジメチルアセトアミド及びN,N−ジメチ
ルホルムアミドからなる群より選ばれた少なくとも1
種、重金属化合物並びに臭素を触媒として併用し、一定
条件下で2,6−DIPNを酸化させるので、2,6−
NDCAを高収率且つ高純度で製造することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明の
特徴とするところをより一層明確にする。
【0023】実施例1 還流冷却器、ガス吹き込み管、排出管および攪拌機を備
えた500ccチタンライニングオートクレーブに下記
の材料を仕込み、温度180℃、圧力20kg/cm2 ・G
で激しく攪拌しながら圧縮空気を流通させて、4時間反
応させた。
【0024】 2,6−DIPN 6.37g(30mmol) 氷酢酸 200.0g 酢酸コバルト・4水塩 3.74g(15mmol) 酢酸マンガン・4水塩 3.68g(15mmol) 臭化カリウム 3.57g(30mmol) ピリジン 1.19g(15mmol) 反応終了後、室温まで冷却し、析出物をろ別し、さらに
酢酸・水で洗浄し、乾燥して粗結晶4.59gを得た。
得られた粗結晶を分析したところ、純度99.4wt%の
2,6−NDCAであることが確認された。2,6−D
IPNに対する2,6−NDCAの収率は、70.3 m
ol%であった。
【0025】実施例2〜5 触媒構成を表1のように変更した以外は、実施例1と同
様にして実施した。表1にはその結果も示す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例6 溶媒としてプロピオン酸(200g)を用いた以外は、
実施例1と同様に実施した。その結果、粗結晶4.58
gを得た。
【0028】得られた粗結晶を分析したところ、純度9
9.2wt%の2,6−NDCAであることが確認され
た。2,6−DIPNに対する2,6−NDCAの収率
は、70.0 mol%であった。
【0029】比較例1 実施例1と同様なオートクレーブに下記の材料を仕込
み、実施例1と同様な条件下に反応を行ない、粗結晶
4.25gを得た。
【0030】 2,6−DIPN 6.37g(30mmol) 氷酢酸 200.0g 酢酸コバルト・4水塩 3.74g(15mmol) 酢酸マンガン・4水塩 3.68g(15mmol) 臭化カリウム 3.57g(30mmol) 得られた粗結晶を分析したところ、純度99.3wt%の
2,6−NDCAであることが確認された。2,6−D
IPNに対する2,6−NDCAの収率は、65.1 m
ol%であった。
【0031】比較例2 実施例1と同様なオートクレーブに下記の材料を仕込
み、実施例1と同様な条件下に反応を行ない、粗結晶
4.94gを得た。
【0032】 2,6−DIPN 6.37g(30mmol) 氷酢酸 200.0g 酢酸コバルト・4水塩 3.74g(15mmol) 酢酸マンガン・4水塩 3.68g(15mmol) 酢酸銅・1水塩 0.10g(0.5mmol) 臭化カリウム 3.57g(30mmol) 得られた粗結晶を分析したところ、純度99.3wt%の
2,6−NDCAであることが確認された。2,6−D
IPNに対する2,6−NDCAの収率は、75.6 m
ol%であった。
【0033】以上の結果より、含窒素化合物を含む触媒
を使用することにより、これを含まない触媒を使用する
場合に比して、収率が著しく向上することが明らかであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 典郎 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 小西 庸生 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数3以下の脂肪族モノカルボン酸を含
    む溶媒中で、(a)重金属化合物、(b)ピリジン、キ
    ノリン、N,N−ジメチルアセトアミド及びN,N−ジ
    メチルホルムアミドからなる群より選ばれた少なくとも
    1種並びに(c)臭素又はその化合物の存在下に、2,
    6−ジイソプロピルナフタレンを分子状酸素により酸化
    することを特徴とする2,6−ナフタレンジカルボン酸
    の製造方法。
JP4152524A 1992-06-12 1992-06-12 2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法 Pending JPH06211732A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102126996A (zh) * 2010-01-18 2011-07-20 中国中化股份有限公司 一种2-氯-4-甲磺酰基苯甲酸的制备方法
CN103880654A (zh) * 2012-12-19 2014-06-25 中国石油化工股份有限公司 2,6-萘二甲酸的制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102126996A (zh) * 2010-01-18 2011-07-20 中国中化股份有限公司 一种2-氯-4-甲磺酰基苯甲酸的制备方法
CN103880654A (zh) * 2012-12-19 2014-06-25 中国石油化工股份有限公司 2,6-萘二甲酸的制备方法
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