JP2001145727A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 遊技機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技盤が取着される前面枠と、その前面枠に開閉自在に取着されると共に前記遊技盤の前面に透明部材を支持する透明部材保持枠とを備え、前記前面枠または透明部材保持枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置を備えた遊技機において、
前記発光装置は、前記遊技盤において遊技球が打ち込まれる遊技領域を照射する遊技盤照射装置を兼用していることを特徴とする遊技機。
【請求項2】 前記前面枠またはガラス枠には、前記発光装置が発する光を前面枠またはガラス枠の前面に透過させるための発光装置カバーが配設されており、その発光装置カバーと前記ガラス固定部材との間には、前記発光装置が発する光の透過を防止する遮光部材が配設されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ機などの遊技機に関し、特に、遊技機の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤の遊技領域を光によって明るくしたり装飾したりすることができる遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 近年、パチンコ機などに代表される弾球遊技機は、装飾用ランプやスピーカーなどといった電気部品の多様化や大型化により、それらの電気部品を搭載すると共に、遊技盤の前側に配設されるガラス枠がその前方側へ突出して形成される傾向にある。このように、ガラス枠が前方側へ突出することにより、ガラス枠の内側に配設された遊技盤の遊技領域はガラス枠の影によって暗くなる。そこで、ガラス枠の影によって暗くなった遊技盤の遊技領域を発光装置(照明)で明るくすることが望まれている。また、遊技の演出効果的にも、遊技盤の遊技領域は発光装置によって装飾されているのが好ましい。
【0003】
これに対し、特開平10−216305号公報には、遊技盤の遊技領域を発光装置で照射した遊技機が記載されている。特開平10−216305号公報に記載の遊技機では、前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する通常の装飾用ランプとは別に、遊技盤の遊技領域を照射するための専用の遊技盤照射装置がガラス枠や遊技盤に配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、かかる遊技機では、遊技盤の遊技領域を光によって明るくしたり装飾したりするために、別途遊技盤照射装置を必要とするため、遊技機の大幅な設計変更が必要であると共に遊技機の大幅なコストアップを招いてしまうという問題点がある。さらに、発光装置や遊技盤照射装置といった電気部品の数が増えるので、遊技機の消費電力を大きくしてしまうという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、遊技機の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤の遊技領域を光によって明るくしたり装飾したりすることができる遊技機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するために、請求項1記載の遊技機は、前面枠またはガラス枠に配設され、その前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置を備えており、前記発光装置は、前面枠の内側またはガラス枠の後方に配設された遊技盤において遊技球が打ち込まれる遊技領域を照射する遊技盤照射装置を兼用している。
【0007】
この請求項1記載の遊技機によれば、前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置が発する光によって遊技盤の遊技領域が照射される。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記前面枠またはガラス枠には、前記発光装置が発する光を前面枠またはガラス枠の前面に透過させるための発光装置カバーが配設されており、その発光装置カバーと前記ガラス固定部材との間には、前記発光装置が発する光の透過を防止する遮光部材が配設されている。
【0008】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例であるパチンコ遊技機1の正面図である。なお、図1においては、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。このパチンコ遊技機1は、いわゆる第1種パチンコ遊技機であり、その略上半分の前面(図1の紙面に対して手前側)には、ガラス枠2が配設されている。
【0009】
このガラス枠2は略額縁状に形成されており、前面側(図1の紙面に対して手前側)に突出して形成されている。このようなパチンコ遊技機1では、前面側へ突出して形成されたガラス枠2の影によって後述する遊技盤5の遊技領域10を暗くすることができるので、発光装置の光によって遊技盤5を効果的に照らし出すことができる。
【0010】
ガラス枠2の随所には、ガラス枠2の前面を光で装飾したり、所定の遊技状態を光で報知するガラス枠装飾部材3が配設されている。それぞれのガラス枠装飾部材3の表面には、赤や黄色の色付き透明樹脂で形成された発光装置カバー3aが覆設されている。その発光装置カバー3aの後方(図1の紙面に対して奥側)には、ランプ取り付け基板3bが配設されており、そのランプ取り付け基板3bの表面には、多数のランプ3cが列設されている。このランプ3cとランプ取り付け基板3bとで発光装置を構成している。
【0011】
なお、ガラス枠2の上側中央に配設された略台形状のガラス枠装飾部材3と、その両側に配設された円形状のガラス枠装飾部材3とは、1枚のランプ取り付け基板3bを共用している。また、発光装置の光源の種類は特に限定されるものではなく、ランプ3cの代わりに発光ダイオード(LED)で構成されていても良い。
【0012】
これらのランプ3cは、通常の遊技中に点灯したり点滅したりするだけでなく、「大当たり」や「確率変動」など遊技状態の変化に応じても点灯したり点滅したりする。よって、遊技者に現在の遊技状態を報知すると共に、特別な遊技状態を演出してゲームの興趣を高める効果がある。なお、これらのランプ3cは、遊技中には常時点灯し続けるように設定されていても良い。
【0013】
ガラス枠2の略中央部分には、略馬蹄形状の開口2aが形成されており、その開口2aの後方(図1の紙面に対して奥側)には、略矩形状の外ガラス板4aと内ガラス板4bとがそれぞれ配設されている。外ガラス板4aは、内ガラス板4bよりも前方(図1の紙面に対して手前側)に配設されている。この2重に配設された外ガラス板4aおよび内ガラス板4bは、ガラス枠2に対してそれぞれ着脱可能に装着されている。
【0014】
内ガラス板4bの後方(図1の紙面に対して奥側)には、遊技球(打球)Pが打ち込まれる遊技盤5が配設されている。また、ガラス枠2の正面に向かって左側の上下両コーナー部分には、ヒンジ6が取り付けられており、ガラス枠2はこのヒンジ6を回転軸として後述する前面枠7に対して開閉動自在に構成されている。このように、ガラス枠2を前面枠7に対して開閉動自在に構成することにより、玉詰まりなど遊技盤5の不調時に、ガラス枠2を開けて遊技盤5の調整作業を容易に行うことができるのである。
【0015】
図2を参照して、ガラス枠2を開いた状態のパチンコ遊技機1について説明する。図2は、ガラス枠2を開いた状態のパチンコ遊技機1の正面図である。なお、理解を容易にするために、開いたガラス枠2は省略して図示している。また、図1と同様に、遊技盤5上の部材は省略して図示している。図2に示すように、パチンコ遊技機1の略中央には、ベニヤ板で形成された略矩形状の遊技盤5が配設されており、その遊技盤5の周囲には、略矩形額縁状に形成された前面枠7が周設されている。なお、遊技盤5は、前面枠7に対して着脱可能に構成されている。
【0016】
遊技盤5の前面には、金属で略円弧状に形成された外レール8が植立され、その外レール8の内側位置には、同じく金属で略円弧状に形成された内レール9が植立されている。この内レール9および外レール8により囲まれた遊技盤5の前面には、打球(遊技球)Pが打ち込まれる遊技領域10が形成されている。
【0017】
図3を参照して、第1実施例のガラス枠装飾部材3の周辺部の詳細について説明する。図3は、図1中のA−A線における第1実施例のガラス枠装飾部材3周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。
【0018】
図3に示すように、ガラス枠2の前面(図3における左方)には発光装置カバー3aが配設されると共に、その発光装置カバー3aの後方(図3における右方)におけるガラス枠2の内部には、多数のランプ3cが列設されたランプ取り付け基板3bが配設されている。よって、ランプ3cが発光すると、そのランプ3cが発した光は発光装置カバー3aを透過して、遊技者に色付きの光として視認される。なお、ランプ3cは、パチンコ遊技機1に対して可動自在に構成されていても良い。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光に動きが加わるので、装飾効果を高めることができる。
【0019】
ガラス枠2には、略矩形状の外ガラス板4aと内ガラス板4bとが所定の間隔をあけてそれぞれ配設されており、内ガラス板4bは遊技盤5との間に所定の間隔をあけつつ、外ガラス板4aと遊技盤5との間に位置している。また、遊技盤5には外レール8が植立されており、その外レール8の内側(図3における下方)には遊技領域10が形成されている。
【0020】
略矩形状の外ガラス板4aおよび内ガラス板4bの外周には、外ガラス板4aおよび内ガラス板4bをガラス枠2に固定する略矩形額縁状のガラス固定部材11が周設されている。図3では、そのガラス固定部材11の上辺11aが断面として図示されている。このガラス固定部材11の上辺11aは、透光性を有した透光部材で形成されている。
【0021】
このように、ガラス固定部材11の上辺11aを透光性を有した透光部材で形成することにより、発光装置であるランプ3cが発する光を、ガラス固定部材11の上辺11aを透過させて外ガラス板4aと内ガラス板4bとの間を通過させ、遊技盤5の遊技領域10へ照射することができる。
【0022】
ここで、図3中では、ランプ3cが発する光の道筋を矢印Rで示しているが、ランプ3cから発光されて遊技盤5の遊技領域10へ到達するまでの光の通路(道筋)を光路とする。このように、発光装置であるランプ3cの周囲には、そのランプ3cが発する光を遊技盤5の遊技領域10へ通過させるための光路を備えているので、ガラス枠2の前面を装飾したり、所定の遊技状態を報知するランプ3cを、遊技盤5の遊技領域10を照射する遊技盤照射装置として兼用することができる。
【0023】
このように、ガラス枠2の前面を装飾したり、所定の遊技状態を報知するランプ3cを、遊技盤5の遊技領域10を照射する遊技盤照射装置として兼用することにより、その遊技盤照射装置をパチンコ遊技機1に別途設ける必要がないので、パチンコ遊技機1の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤5の遊技領域10を光によって明るくしたり装飾したりすることができるのである。
【0024】
また、遊技盤5の遊技領域10を光によって明るくしたり装飾したりするために遊技盤5に特別な加工を施す必要がないので、従来の遊技盤5をそのまま使用することができる。さらに、かかる構成によれば、遊技盤5の遊技領域10を照射しているランプ3cが遊技者から直接見えないので、パチンコ遊技機1の美観を維持することができる。
【0025】
なお、本実施例では、ガラス固定部材11の上辺11aを透光性を有した透光部材で形成したが、光を通過させることが可能であればその他の構成であっても良い。例えば、ガラス固定部材11の上辺11aに孔または開口が形成されていても良い。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光をガラス固定部材11の上辺11aを通過させて、遊技盤5の遊技領域10へ照射することができる。さらに、ガラス固定部材11の上辺11aに孔または開口を形成する場合には、ガラス固定部材11の上辺11aにわずかな加工を施すだけで良いので、パチンコ遊技機1の加工コストの増加を抑えることができる。
【0026】
ここで、ガラス固定部材11の上辺11aを形成する透光部材の色は、ガラス枠2の前面に配設された発光装置カバー3aの色と異なっていても良い。かかる構成によれば、ランプ3cが発する単一色の光によって、発光装置カバー3aの発光色と遊技盤5の遊技領域10へ照射される光の色とを異ならせることができるので、あたかも2種類のランプ3cが存在するかのような効果を遊技者に与えることができる。
【0027】
図3に示すように、ランプ3cは、2重に配設された外ガラス板4aと内ガラス板4bとのそれぞれの延長線上の間に位置している。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光を後述する光伝達部材を用いることなく遊技盤5の遊技領域10に直接照射することができるので、パチンコ遊技機1のコストアップを回避することができる。
【0028】
また、図3に示すように、遊技領域10の外周を構成する外レール8の両縁端部近傍は透明な樹脂である透光部材8aで形成されている。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光を外レール8を透過させて遊技盤5の遊技領域10へ照射することができる。なお、本実施例では、外レール8の両縁端部近傍を透明な樹脂である透光部材8aによって形成したが、光を通過させることが可能であればその他の構成であっても良い。例えば、外レール8の両縁端部近傍に孔または開口が形成されていても良い。
【0029】
ここで、透光部材8aや孔または開口は、外レール8の両縁端部近傍に形成されているので、球体である遊技球Pが両縁端部近傍の透光部材8aや孔または開口に直接接触することはない。よって、透光部材8aに遊技球Pが接触して透光部材8aの透明度が落ちて、透光率が低下するのを防止することができる。また、外レール8に形成された孔または開口に遊技球Pが接触して遊技球Pの進路が変更され、遊技者に不快感を与えるのを防止することができる。
【0030】
ガラス枠2の下方における発光装置カバー3aとガラス固定部材11の上辺11aとの間には、ガラス枠2の一部であると共に、ランプ3cが発する光の透過を防止する遮光部材2bが配設されている。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光は、ガラス固定部材11の上辺11aよりも前方側(図3における左方)に配設された外ガラス板4aの外側(前方側)へは照射されない。よって、外ガラス板4aの表面でランプ3cが発する光が反射して外ガラス板4aが光り、遊技盤5の視認性を損なうのを防止することができる。
【0031】
また、ランプ3cの前面側(発光装置カバー3a側)および遊技領域10側には、ランプ3cが発する光の通過と非通過とを切り替えるシャッター状の光遮断部材(図示せず)が配設されていても良い。かかる構成によれば、ガラス枠2の前面における発光装置カバー3aの発光、または遊技盤5の遊技領域10の照射を個別に行うことができるので、パチンコ遊技機1全体としての発光および照射のパターンを多様化させることができる。例えば、ガラス枠2の前面における発光装置カバー3aは、「大当たり」など特別な遊技状態の時に発光するのに対して、遊技盤5の遊技領域10は常時ランプ3cが発する光によって照射されるように構成されていても良い。
【0032】
なお、第1実施例では、ガラス枠2の開口2aの上部に配設されたガラス枠装飾部材3(トップランプ)の周辺部の構成について説明したが、ガラス枠2の開口2aの両側部に配設されたガラス枠装飾部材3(サイドランプ)の周辺部がトップランプの周辺部と同様に構成されていても良い。かかる構成によれば、遊技盤5の遊技領域10全体をランプ3cが発する光によって明るくしたり、装飾したりすることができる。
【0033】
ここで、第1実施例では、ガラス固定部材11の上辺11aを透光性を有した透光部材で形成したり、ガラス固定部材11の上辺11aに孔または開口を形成することによって、ランプ3cが発する光を遊技盤5の遊技領域10へ照射したが、ランプ3cが発する光を遊技盤5の遊技領域10へ通過(透過)させることが可能であればその他の構成であっても良い。
【0034】
例えば、第1実施例では、外ガラス板4aおよび内ガラス板4bの略全周にわたってガラス固定部材11が周設されていたが、このガラス固定部材11を部分的に配置して外ガラス板4aおよび内ガラス板4bをガラス枠2に固定しても良い。つまり、ガラス固定部材11を、ランプ3cと遊技領域10との間以外の部分に配置すれぱ、ランプ3cが発する光がガラス固定部材11によって遮られるのを防止することができる。従って、ランプ3cが発する光を外ガラス板4aと内ガラス板4bとの間を通過させて、確実に遊技盤5の遊技領域10へ照射することができるのである。
【0035】
さらに別の例として、図4、図5に第2実施例を示す。第2実施例では、前記した第1実施例に対して、次の点が変更されている。第1実施例では、外ガラス板4aおよび内ガラス板4bの略全周にわたってガラス固定部材11が周設されていた。それに対して、第2実施例では、ガラス固定部材11の上辺11aが発光装置であるランプ3cの反遊技領域10側に配設(周設)されている。なお、他の部分は前記した第1実施例と同様であるので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0036】
図4(a)は、第2実施例のランプ取り付け基板ユニット20の正面図であり、図4(b)は、ランプ取り付け基板ユニット20をガラス枠2に取り付けた状態のガラス枠2の背面図である。図4(a)に示すように、ランプ取り付け基板ユニット20は、ランプ取り付け基板20aやガラス固定部材21の上辺21aなどから構成されている。ランプ取り付け基板20aの表面には、多数のランプ3cが列設されており、このランプ3cとランプ取り付け基板20aとで発光装置を構成している。
【0037】
ランプ取り付け基板20aの上端部には、後述するガラス固定部材21の側辺21cが外方に拡がるのを防止するガラス固定部材21の上辺21aが、ランプ取り付け基板20aの前方側(図4(a)における手前側)へ突出しつつ固着されている。そのガラス固定部材21の上辺21aの両端には、ガラス固定部材21の上辺21aをガラス固定部材21の側辺21cに着脱可能に取着するための差込金具21bがそれぞれ固着されている。差込金具21bは平板状の金属片が略L字形に屈曲されており、更にその先端部近傍は「くの字形」に屈曲されている。この「くの字形」に屈曲された部分が板バネの役割を果たすのである。
【0038】
図4(b)に、以上のように構成されたランプ取り付け基板ユニット20をガラス枠2の裏面に取着した状態を示す。ガラス枠2の開口2aを取り囲む位置には、外ガラス板4aおよび内ガラス板4bをガラス枠2に取着するためのガラス固定部材21の側辺21cとガラス固定部材21の底辺21dとが、上方が開放された「コの字形」に周設されている。ガラス固定部材21の側辺21cの断面は中空状に形成されており、その中空部に前述したランプ取り付け基板ユニット20の差込金具21bを挿入することにより、ランプ取り付け基板ユニット20がガラス枠2に着脱可能に装着される。
【0039】
図5を参照して、ランプ取り付け基板ユニット20がガラス枠2に装着された状態の詳細を説明する。図5は、図1中のB−B線における第2実施例のガラス枠2上部近傍の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。図5に示すように、ガラス固定部材21の上辺21aは、ランプ3cの反遊技領域10側に配設されているので、ランプ3cが発する光をガラス固定部材21の上辺21aを通過させる必要がない。
【0040】
よって、ガラス固定部材21の上辺21aの一部を透光性を有した部材で形成したり、孔または開口を形成したりする必要がない。さらに、ランプ3cと遊技盤5の遊技領域10との間には、ガラス固定部材21の上辺21aが存在しないので、外ガラス板4aと内ガラス板4bとの間に発光装置であるランプ3cやランプ取り付け基板20aを配設することができる。よって、ランプ3cが発する光を、遊技盤5の遊技領域10に至近距離から照射することができるのである。
【0041】
次に、図6を参照して、第3実施例について説明する。図6は、図1中のA−A線における第3実施例のガラス枠装飾部材3周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。第3実施例では、前記した第1実施例に対して、次の点が変更されている。第1実施例では、ランプ3cは、2重に配設された外ガラス板4aと内ガラス板4bとのそれぞれの延長線上の間に配置されていた。
【0042】
通常のパチンコ遊技機1では、ガラス枠2は樹脂により形成されているため、それ自体の剛性が極めて低い。そこで、ガラス枠2の内部には、補強用の金属部材などが配設されている場合が多く、ランプ3cを2重に配設された外ガラス板4aと内ガラス板4bとのそれぞれの延長線上の間に配置させることが難しい場合がある。
【0043】
そこで、第3実施例では、かかる場合においても、ランプ3cによって遊技盤5の遊技領域10を照射することができるように、ランプ3cと遊技領域10との間に光伝達部材が配設されている。なお、他の部分は前記した第1実施例と同様であるので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0044】
図6に示すように、前面枠7側におけるガラス枠2の内部には、略コの字形断面の補強用金属部材30が配設されている。ランプ3cが列設されたランプ取り付け基板3bは、その補強用金属部材30の前方(図6における左方)に配設されている。つまり、ランプ3cは、2重に配設された外ガラス板4aと内ガラス板4bとのそれぞれの延長線上の間には配置されていない。
【0045】
そこで、ガラス枠2におけるランプ3cと遊技領域10との間には、光伝達部材としての第1反射鏡31と第2反射鏡32とが配設されている。まず、ランプ3cの下方には、光を反射可能な第1反射鏡31が水平に対して略45゜の角度で傾いて配設されている。また、外ガラス板4aと内ガラス板4bとをガラス枠2に固定するガラス固定部材11の上辺11aの上方には、第1反射鏡31と同様に光を反射可能な第2反射鏡32が水平に対して略40゜の角度で傾いて配設されている。よって、ランプ3cが発した光は、第1反射鏡31で反射され第2反射鏡32に届き、第2反射鏡32に届いた光は第2反射鏡32で反射され、遊技盤5の遊技領域10に照射される。
【0046】
従って、ランプ3cによって遊技盤5の遊技領域10を直接照射することができない場合においても、光伝達部材としての第1反射鏡31および第2反射鏡32によって、ランプ3cが発する光を反射させて伝達することにより遊技盤5の遊技領域10を照射することができる。また、かかる光伝達部材を備えていれば、ランプ3cと光路と遊技盤5の遊技領域10とを一直線上に配置する必要がないので、パチンコ遊技機1の設計の自由度を維持することができるのである。
【0047】
ここで、図6に示す第3実施例の変形例を図7に示す。図7は、図1中のA−A線における第3実施例の変形例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。この変形例では、前記した第3実施例に対して、第2反射鏡32が可動自在に構成されている。図7中の点線は、第2反射鏡32が所定量揺動した後の状態を示している。なお、他の部分は前記した第3実施例と同様であるので、第3実施例と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0048】
図7に示すように、第2反射鏡32の下端部分には揺動軸32aが固着されており、その揺動軸32aはソレノイド(図示せず)に接続されている。第2反射鏡32は、その下端部分の揺動軸32aを回転中心として揺動されるので、第2反射鏡32によって反射された光は、遊技盤5の遊技領域10を上下方向に移動しながら照射される。このように、ランプ3cが発する光の照射位置を移動させることにより、遊技領域10の装飾効果を高めることができる。なお、第1反射鏡31がガラス枠2に対して可動自在に構成されていても良い。
【0049】
次に、図8を参照して、第4実施例について説明する。図8は、図1中のA−A線における第4実施例のガラス枠装飾部材3周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。第4実施例では、前記した第3実施例に対して、次の点が変更されている。第3実施例では、光伝達部材として第1反射鏡31と第2反射鏡32とを用いたが、第4実施例では光伝達部材として導光板40を用いている。
【0050】
図8に示すように、ランプ3cの下方とガラス固定部材11の上辺11aの上方との間には、図8の奥行き方向に板状に形成されつつ2箇所で略90゜に屈曲された光伝達部材としての導光板40が配設されている。この導光板40は、一端から入射した光を断面中を屈折させて他端へと伝達することができるものである。
【0051】
かかる導光板40を用いれば、第3実施例に示した反射鏡では光を伝達しにくい複雑な経路であっても、ランプ3cが発する光を簡易な構成で確実に伝達することができる。なお、導光板40の代わりに光ファイバーを用いても良い。光ファイバーを用いても、導光板40を用いた場合と同様の効果を奏することができると共に、光ファイバーには柔軟性があるので、入り組んだ場所への配設が容易である。
【0052】
以上説明したように、本実施例のパチンコ遊技機1は、ガラス枠2の前面を装飾したり、所定の遊技状態を報知するランプ3cが発する光によって遊技盤5の遊技領域10を照射する。よって、遊技盤5の遊技領域10を照射するための遊技盤照射装置をパチンコ遊技機1に別途設ける必要がないので、パチンコ遊技機1の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤5の遊技領域10を光によって明るくしたり装飾したりすることができるのである。また、遊技盤5の遊技領域10を光によって明るくしたり装飾したりするために遊技盤5に特別な加工を施す必要がないので、従来の遊技盤5をそのまま使用することができる。さらに、かかる構成によれば、遊技盤5の遊技領域10を照射しているランプ3cが遊技者から直接見えないので、パチンコ遊技機1の美観を維持することができる。
【0053】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0054】
例えば、本実施例では、発光装置であるランプ3cとランプ取り付け基板3b,20aとがガラス枠2に配設されている場合について説明したが、これら発光装置が前面枠7に配設されていても良い。かかる構成のパチンコ遊技機50の場合について、図9から図11を参照して説明する。
【0055】
図9は、変形例としてのパチンコ遊技機51の正面図である。なお、図9においては、理解を容易にするために、遊技盤55上の部材は省略して図示している。このパチンコ遊技機51は、前述した実施例のパチンコ遊技機1と同様に第1種パチンコ遊技機であり、その略上半分の前面(図9の紙面に対して手前側)には、ガラス枠52が配設されている。
【0056】
このガラス枠52は略額縁状に形成されており、その上縁部近傍には、ガラス枠52の前面を光で装飾したり、所定の遊技状態を光で報知するガラス枠装飾部材53の内、赤や黄色の色付き透明樹脂で形成された発光装置カバー53aのみが配設されている。ガラス枠52の略中央部分には、略矩形状の開口52aが形成されており、その開口52aの後方(図9の紙面に対して奥側)には、外ガラス板54aと内ガラス板54bとがそれぞれ配設されている。外ガラス板54aは、内ガラス板54bよりも前方(図9の紙面に対して手前側)に配設されている。
【0057】
内ガラス板54bの後方(図9の紙面に対して奥側)には、遊技球(打球)Pが打ち込まれる遊技盤55が配設されている。また、ガラス枠52の正面に向かって左側の上下両コーナー部分には、ヒンジ56が取り付けられており、ガラス枠52はこのヒンジ56を回転軸として後述する前面枠57に対して開閉動自在に構成されている。
【0058】
図10を参照して、ガラス枠52を開いた状態のパチンコ遊技機51について説明する。図10は、ガラス枠52を開いた状態の変形例としてのパチンコ遊技機51の正面図である。なお、理解を容易にするために、開いたガラス枠52は省略して図示している。また、図9と同様に、遊技盤55上の部材は省略して図示している。
【0059】
図10に示すように、パチンコ遊技機51の略中央には、ベニヤ板で形成された略矩形状の遊技盤55が配設されており、その遊技盤55の周囲には、略矩形額縁状に形成された前面枠57が周設されている。遊技盤55の前面には略円弧状の外レール58が植立され、その外レール58の内側位置には円弧状の内レール59が植立されている。この内レール59および外レール58により囲まれた遊技盤55の前面には、打球(遊技球)Pが打ち込まれる遊技領域60が形成されている。また、遊技領域60の外方における遊技盤55の表面には、遊技盤55の表面を装飾するコーナー飾り61が配設されている。
【0060】
遊技盤55の上方における前面枠57には、ガラス枠52の前面を光で装飾したり、所定の遊技状態を光で報知するガラス枠装飾部材53の内、ランプ取り付け基板53bが配設されており、そのランプ取り付け基板53bの表面には、多数のランプ53cが列設されている。このランプ53cとランプ取り付け基板53bとで発光装置を構成している。なお、ランプ53cおよびランプ取り付け基板53bは、ガラス枠52に配設された発光装置カバー53aの後方(図9の紙面に対して奥側)に位置している。
【0061】
また、前面枠57におけるランプ取り付け基板53bの下方には、仕切壁57aが前方(図10の紙面に対して手前側)に突設されているが、この仕切壁57aにおけるランプ53cの下方には、ランプ53cが発する光を遊技盤55側へ通過させるための溝57bが形成されている。ここで、仕切壁57aにおいてランプ53cが発する光を遊技盤55側へ通過させるための構成は特に限定されるものではない。例えば、溝57bの代わりに、ランプ53cの下方における仕切壁57aに遊技盤55側への貫通孔を設けたり、透明な部材で仕切壁57aを形成しても良い。
【0062】
図11を参照して、ガラス枠装飾部材53の周辺部の詳細について説明する。図11は、図9中のC−C線におけるガラス枠装飾部材53周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤55上の部材は省略して図示している。
【0063】
図11に示すように、前面枠57の前面(図11における左方)における外ガラス板54aと内ガラス板54bとのそれぞれの延長線上の間には、ランプ取り付け基板53bに取着されたランプ53cが配設されている。また、外ガラス板54aおよび内ガラス板54bをガラス枠52に固定するガラス固定部材62の上辺62aは、透光性を有した透光部材で形成されている。そして、前述のように、ランプ53cとガラス固定部材62の上辺62aとの間の仕切壁57aには、溝57bが形成されている。
【0064】
よって、前述した実施例と同様に、ランプ53cが発する光を遊技盤55の遊技領域60へ照射することができる。また、前述した実施例と同様に、ガラス枠52の下方における発光装置カバー53aとガラス固定部材62の上辺62aとの間には、ガラス枠52の一部であると共に、ランプ53cが発する光の透過を防止する遮光部材52bが配設されている。
【0065】
以下に本発明の変形例を示す。請求項1記載の遊技機において、前記発光装置の周囲には、その発光装置が発する光を前記遊技盤の遊技領域へ通過させるための光の通路である光路を備えていることを特徴とする遊技機1。かかる構成によれば、発光装置が発する光は光路を経由して遊技盤の遊技領域へ達するので、前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置を、遊技盤の遊技領域を照射する遊技盤照射装置として兼用することができる。
【0066】
遊技機1において、前記光路は、前記発光装置が発する光を反射させて前記遊技盤の遊技領域へ伝達する光伝達部材を備えていることを特徴とする遊技機2。かかる構成によれば、前面枠またはガラス枠に配設された発光装置によって直接遊技盤の遊技領域を照射することができない場合においても、光伝達部材によって発光装置が発する光を反射させて伝達することにより遊技盤の遊技領域を照射することができる。また、光伝達部材を備えていれば、発光装置と光路と遊技盤の遊技領域とを一直線上に配置する必要がないので、遊技機の設計の自由度を維持することができる。
【0067】
遊技機2において、前記光伝達部材は、反射鏡によって構成されていることを特徴とする遊技機3。
【0068】
遊技機2において、前記光伝達部材は、一端から入射した光を断面中を屈折させて他端へと伝達する光ファイバーまたは導光板によって構成されていることを特徴とする遊技機4。かかる構成によれば、複雑な経路であっても発光装置が発する光を簡易な構成で確実に伝達することができる。
【0069】
遊技機2から4のいずれかにおいて、前記光伝達部材は、可動自在に構成されていることを特徴とする遊技機5。かかる構成によれば、発光装置が発する光の照射位置を移動させることができるので、遊技盤の遊技領域における装飾効果を高めることができる。
【0070】
遊技機2から5のいずれかにおいて、前記ガラス枠には所定の間隔をあけて2重にガラス板が配設されており、前記光伝達部材の一端は、その2重に配設されたガラス板の延長線上の間に位置していることを特徴とする遊技機6。
【0071】
請求項1記載の遊技機において、前記ガラス枠には所定の間隔をあけて2重にガラス板が配設されており、前記発光装置は、2重に配設された前記ガラス板の延長線上の間に位置していることを特徴とする遊技機7。かかる構成によれば、発光装置が発する光を光伝達部材を用いることなく遊技盤の遊技領域に直接照射することができる。よって、遊技機のコストアップを回避することができる。
【0072】
遊技機6または7において、前記ガラス枠には、2重に配設された前記ガラス板を前記ガラス枠に固定するガラス固定部材が設けられており、そのガラス固定部材は、前記発光装置または前記光伝達部材の一端と、前記遊技領域との間以外の部分に配設されていることを特徴とする遊技機8。かかる構成によれば、発光装置が発する光がガラス固定部材によって遮られるのを防止することができる。つまり、発光装置が発する光を2重に配設されたガラス板の間を通過させて、確実に遊技盤の遊技領域へ照射することができる。
【0073】
遊技機6または7において、前記ガラス枠には、2重に配設された前記ガラス板を前記ガラス枠に固定するガラス固定部材が設けられており、そのガラス固定部材は、少なくとも前記発光装置または前記光伝達部材の一端の近傍部分が透光性を有した透光部材で形成されているか、或いは、少なくとも前記発光装置または前記光伝達部材の一端の近傍部分に孔または開口が形成されていることを特徴とする遊技機9。かかる構成によれば、発光装置が発する光を、ガラス固定部材の一部を透過させて2重に配設されたガラス板の間を通過させ、遊技盤の遊技領域へ照射することができる。特に、ガラス固定部材に孔または開口を形成する場合には、ガラス固定部材にわずかな加工を施すだけで良いので、遊技機の加工コストを抑えることができる。
【0074】
遊技機9において、前記前面枠またはガラス枠には前記発光装置の前面を覆う発光装置カバーが配設されており、その発光装置カバーの色は、前記ガラス固定部材を形成する前記透光部材の色と異なっていることを特徴とする遊技機10。かかる構成によれば、発光装置が発する単一色の光によって、発光装置カバーの発光色と遊技盤の遊技領域へ照射される光の色とを異ならせることができるので、あたかも2種類の発光装置が存在するかのような効果を遊技者に与えることができる。
【0075】
遊技機6または7において、前記ガラス枠には、2重に配設された前記ガラス板を前記ガラス枠に固定するガラス固定部材が設けられており、そのガラス固定部材は、前記発光装置または前記光伝達部材の一端の反遊技領域側に配設されていることを特徴とする遊技機11。かかる構成によれば、発光装置が発する光をガラス固定部材を通過させる必要がないので、ガラス固定部材の一部を透光性を有した部材で形成したり、孔または開口を形成したりする必要がない。さらに、発光装置または前記光伝達部材の一端と、遊技盤の遊技領域との間にはガラス固定部材が存在しないので、2重に配設されたガラス板の間に発光装置または前記光伝達部材の一端を配設することができる。よって、発光装置が発する光を、遊技盤の遊技領域に至近距離から照射することができる。
【0076】
請求項1記載の遊技機、又は、遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技領域の外周を構成する外レールは、その一部が透光性を有した透光部材で形成されているか、或いは、その一部に孔または開口が形成されていることを特徴とする遊技機12。かかる構成によれば、発光装置が発する光を外レールを透過させて遊技盤の遊技領域へ照射することができる。
【0077】
遊技機12において、前記外レールの透光部材、孔または開口は、遊技球が直接接触しない前記外レールの縁部近傍に配設または形成されていることを特徴とする遊技機13。かかる構成によれば、外レールの一部を構成する透光部材に遊技球が接触して透光部材の透明度が落ちて、透光率が低下するのを防止することができる。また、かかる構成によれば、外レールに形成された孔または開口に遊技球が接触して遊技球の進路が変更され、遊技者に不快感を与えるのを防止することができる。
【0078】
請求項1記載の遊技機、又は、遊技機1から13のいずれかにおいて、前記ガラス枠または前面枠は、遊技盤の前方側へ突出して形成されていることを特徴とする遊技機14。かかる構成によれば、遊技盤の前方側へ突出して形成されたガラス枠または前面枠の影によって遊技盤の遊技領域を暗くすることができるので、発光装置の光によって遊技盤を効果的に照らし出すことができる。
【0079】
請求項1記載の遊技機、又は、遊技機1から14のいずれかにおいて、前記前面枠またはガラス枠には、前記発光装置が発する光を前面枠またはガラス枠の前面に透過させるための発光装置カバーが配設されており、その発光装置カバーと前記ガラス固定部材との間には、前記発光装置が発する光の透過を防止する遮光部材が配設されていることを特徴とする遊技機15。かかる構成によれば、発光装置が発する光は、ガラス固定部材よりも遊技機前方側に配設されたガラス板の外側(遊技機前方側)へは照射されないので、そのガラス板の表面で発光装置が発する光が反射してガラス板が光り、遊技盤の視認性を損なうのを防止することができる。
【0080】
請求項1記載の遊技機、又は、遊技機1から15のいずれかにおいて、前記発光装置の前面側または前記遊技領域側の内の少なくとも片方には、前記発光装置が発する光の通過と非通過とを切り替える光遮断部材が配設されていることを特徴とする遊技機16。かかる構成によれば、前面枠またはガラス枠の前面、または遊技盤の遊技領域を個別に発光または照射することができるので、遊技機全体としての発光および照射のパターンを多様化させることができる。
【0081】
【発明の効果】 請求項1記載の遊技機によれば、前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置が発する光によって遊技盤の遊技領域が照射される。よって、遊技盤の遊技領域を照射するための遊技盤照射装置を別途設ける必要がないので、遊技機の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤の遊技領域を光によって明るくしたり装飾したりすることができるという効果がある。また、遊技盤に特別な加工を施す必要がないので、従来の遊技盤をそのまま使用することができる。さらに、かかる構成によれば、遊技盤の遊技領域を照射している発光装置(発光源)が遊技者から直接見えないので、遊技機の美観を維持することができるという効果がある。
また、請求項2記載の遊技機によれば、請求項1記載の遊技機が奏する効果に加え、発光装置が発する光は、ガラス固定部材よりも遊技機前方側に配設されたガラス板の外側(遊技機前方側)へは照射されないので、そのガラス板の表面で発光装置が発する光が反射してガラス板が光り、遊技盤の視認性を損なうのを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】 ガラス枠を開いた状態のパチンコ遊技機の正面図である。
【図3】 図1中のA−A線における第1実施例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【図4】 (a)は、第2実施例のランプ取り付け基板ユニットの正面図であり、(b)は、ランプ取り付け基板ユニットをガラス枠に取り付けた状態のガラス枠の背面図である。
【図5】 図1中のB−B線における第2実施例のガラス枠上部近傍の側断面図である。
【図6】 図1中のA−A線における第3実施例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【図7】 図1中のA−A線における第3実施例の変形例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【図8】 図1中のA−A線における第4実施例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【図9】 変形例としてのパチンコ遊技機の正面図である。
【図10】 ガラス枠を開いた状態の変形例としてのパチンコ遊技機の正面図である。
【図11】 図9中のC−C線におけるガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【符号の説明】
1,51 パチンコ遊技機(遊技機)
2,52 ガラス枠(透明部材保持枠)
3b,53b ランプ取り付け基板(発光装置の一部)
3c,53c ランプ(発光装置の一部)
4a,54a 外ガラス板(透明部材の一部)
4b,54b 内ガラス板(透明部材の一部)
5,55 遊技盤
7,57 前面枠
10,60 遊技領域
P 遊技球
【発明の名称】 遊技機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技盤が取着される前面枠と、その前面枠に開閉自在に取着されると共に前記遊技盤の前面に透明部材を支持する透明部材保持枠とを備え、前記前面枠または透明部材保持枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置を備えた遊技機において、
前記発光装置は、前記遊技盤において遊技球が打ち込まれる遊技領域を照射する遊技盤照射装置を兼用していることを特徴とする遊技機。
【請求項2】 前記前面枠またはガラス枠には、前記発光装置が発する光を前面枠またはガラス枠の前面に透過させるための発光装置カバーが配設されており、その発光装置カバーと前記ガラス固定部材との間には、前記発光装置が発する光の透過を防止する遮光部材が配設されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ機などの遊技機に関し、特に、遊技機の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤の遊技領域を光によって明るくしたり装飾したりすることができる遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 近年、パチンコ機などに代表される弾球遊技機は、装飾用ランプやスピーカーなどといった電気部品の多様化や大型化により、それらの電気部品を搭載すると共に、遊技盤の前側に配設されるガラス枠がその前方側へ突出して形成される傾向にある。このように、ガラス枠が前方側へ突出することにより、ガラス枠の内側に配設された遊技盤の遊技領域はガラス枠の影によって暗くなる。そこで、ガラス枠の影によって暗くなった遊技盤の遊技領域を発光装置(照明)で明るくすることが望まれている。また、遊技の演出効果的にも、遊技盤の遊技領域は発光装置によって装飾されているのが好ましい。
【0003】
これに対し、特開平10−216305号公報には、遊技盤の遊技領域を発光装置で照射した遊技機が記載されている。特開平10−216305号公報に記載の遊技機では、前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する通常の装飾用ランプとは別に、遊技盤の遊技領域を照射するための専用の遊技盤照射装置がガラス枠や遊技盤に配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、かかる遊技機では、遊技盤の遊技領域を光によって明るくしたり装飾したりするために、別途遊技盤照射装置を必要とするため、遊技機の大幅な設計変更が必要であると共に遊技機の大幅なコストアップを招いてしまうという問題点がある。さらに、発光装置や遊技盤照射装置といった電気部品の数が増えるので、遊技機の消費電力を大きくしてしまうという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、遊技機の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤の遊技領域を光によって明るくしたり装飾したりすることができる遊技機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するために、請求項1記載の遊技機は、前面枠またはガラス枠に配設され、その前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置を備えており、前記発光装置は、前面枠の内側またはガラス枠の後方に配設された遊技盤において遊技球が打ち込まれる遊技領域を照射する遊技盤照射装置を兼用している。
【0007】
この請求項1記載の遊技機によれば、前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置が発する光によって遊技盤の遊技領域が照射される。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記前面枠またはガラス枠には、前記発光装置が発する光を前面枠またはガラス枠の前面に透過させるための発光装置カバーが配設されており、その発光装置カバーと前記ガラス固定部材との間には、前記発光装置が発する光の透過を防止する遮光部材が配設されている。
【0008】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例であるパチンコ遊技機1の正面図である。なお、図1においては、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。このパチンコ遊技機1は、いわゆる第1種パチンコ遊技機であり、その略上半分の前面(図1の紙面に対して手前側)には、ガラス枠2が配設されている。
【0009】
このガラス枠2は略額縁状に形成されており、前面側(図1の紙面に対して手前側)に突出して形成されている。このようなパチンコ遊技機1では、前面側へ突出して形成されたガラス枠2の影によって後述する遊技盤5の遊技領域10を暗くすることができるので、発光装置の光によって遊技盤5を効果的に照らし出すことができる。
【0010】
ガラス枠2の随所には、ガラス枠2の前面を光で装飾したり、所定の遊技状態を光で報知するガラス枠装飾部材3が配設されている。それぞれのガラス枠装飾部材3の表面には、赤や黄色の色付き透明樹脂で形成された発光装置カバー3aが覆設されている。その発光装置カバー3aの後方(図1の紙面に対して奥側)には、ランプ取り付け基板3bが配設されており、そのランプ取り付け基板3bの表面には、多数のランプ3cが列設されている。このランプ3cとランプ取り付け基板3bとで発光装置を構成している。
【0011】
なお、ガラス枠2の上側中央に配設された略台形状のガラス枠装飾部材3と、その両側に配設された円形状のガラス枠装飾部材3とは、1枚のランプ取り付け基板3bを共用している。また、発光装置の光源の種類は特に限定されるものではなく、ランプ3cの代わりに発光ダイオード(LED)で構成されていても良い。
【0012】
これらのランプ3cは、通常の遊技中に点灯したり点滅したりするだけでなく、「大当たり」や「確率変動」など遊技状態の変化に応じても点灯したり点滅したりする。よって、遊技者に現在の遊技状態を報知すると共に、特別な遊技状態を演出してゲームの興趣を高める効果がある。なお、これらのランプ3cは、遊技中には常時点灯し続けるように設定されていても良い。
【0013】
ガラス枠2の略中央部分には、略馬蹄形状の開口2aが形成されており、その開口2aの後方(図1の紙面に対して奥側)には、略矩形状の外ガラス板4aと内ガラス板4bとがそれぞれ配設されている。外ガラス板4aは、内ガラス板4bよりも前方(図1の紙面に対して手前側)に配設されている。この2重に配設された外ガラス板4aおよび内ガラス板4bは、ガラス枠2に対してそれぞれ着脱可能に装着されている。
【0014】
内ガラス板4bの後方(図1の紙面に対して奥側)には、遊技球(打球)Pが打ち込まれる遊技盤5が配設されている。また、ガラス枠2の正面に向かって左側の上下両コーナー部分には、ヒンジ6が取り付けられており、ガラス枠2はこのヒンジ6を回転軸として後述する前面枠7に対して開閉動自在に構成されている。このように、ガラス枠2を前面枠7に対して開閉動自在に構成することにより、玉詰まりなど遊技盤5の不調時に、ガラス枠2を開けて遊技盤5の調整作業を容易に行うことができるのである。
【0015】
図2を参照して、ガラス枠2を開いた状態のパチンコ遊技機1について説明する。図2は、ガラス枠2を開いた状態のパチンコ遊技機1の正面図である。なお、理解を容易にするために、開いたガラス枠2は省略して図示している。また、図1と同様に、遊技盤5上の部材は省略して図示している。図2に示すように、パチンコ遊技機1の略中央には、ベニヤ板で形成された略矩形状の遊技盤5が配設されており、その遊技盤5の周囲には、略矩形額縁状に形成された前面枠7が周設されている。なお、遊技盤5は、前面枠7に対して着脱可能に構成されている。
【0016】
遊技盤5の前面には、金属で略円弧状に形成された外レール8が植立され、その外レール8の内側位置には、同じく金属で略円弧状に形成された内レール9が植立されている。この内レール9および外レール8により囲まれた遊技盤5の前面には、打球(遊技球)Pが打ち込まれる遊技領域10が形成されている。
【0017】
図3を参照して、第1実施例のガラス枠装飾部材3の周辺部の詳細について説明する。図3は、図1中のA−A線における第1実施例のガラス枠装飾部材3周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。
【0018】
図3に示すように、ガラス枠2の前面(図3における左方)には発光装置カバー3aが配設されると共に、その発光装置カバー3aの後方(図3における右方)におけるガラス枠2の内部には、多数のランプ3cが列設されたランプ取り付け基板3bが配設されている。よって、ランプ3cが発光すると、そのランプ3cが発した光は発光装置カバー3aを透過して、遊技者に色付きの光として視認される。なお、ランプ3cは、パチンコ遊技機1に対して可動自在に構成されていても良い。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光に動きが加わるので、装飾効果を高めることができる。
【0019】
ガラス枠2には、略矩形状の外ガラス板4aと内ガラス板4bとが所定の間隔をあけてそれぞれ配設されており、内ガラス板4bは遊技盤5との間に所定の間隔をあけつつ、外ガラス板4aと遊技盤5との間に位置している。また、遊技盤5には外レール8が植立されており、その外レール8の内側(図3における下方)には遊技領域10が形成されている。
【0020】
略矩形状の外ガラス板4aおよび内ガラス板4bの外周には、外ガラス板4aおよび内ガラス板4bをガラス枠2に固定する略矩形額縁状のガラス固定部材11が周設されている。図3では、そのガラス固定部材11の上辺11aが断面として図示されている。このガラス固定部材11の上辺11aは、透光性を有した透光部材で形成されている。
【0021】
このように、ガラス固定部材11の上辺11aを透光性を有した透光部材で形成することにより、発光装置であるランプ3cが発する光を、ガラス固定部材11の上辺11aを透過させて外ガラス板4aと内ガラス板4bとの間を通過させ、遊技盤5の遊技領域10へ照射することができる。
【0022】
ここで、図3中では、ランプ3cが発する光の道筋を矢印Rで示しているが、ランプ3cから発光されて遊技盤5の遊技領域10へ到達するまでの光の通路(道筋)を光路とする。このように、発光装置であるランプ3cの周囲には、そのランプ3cが発する光を遊技盤5の遊技領域10へ通過させるための光路を備えているので、ガラス枠2の前面を装飾したり、所定の遊技状態を報知するランプ3cを、遊技盤5の遊技領域10を照射する遊技盤照射装置として兼用することができる。
【0023】
このように、ガラス枠2の前面を装飾したり、所定の遊技状態を報知するランプ3cを、遊技盤5の遊技領域10を照射する遊技盤照射装置として兼用することにより、その遊技盤照射装置をパチンコ遊技機1に別途設ける必要がないので、パチンコ遊技機1の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤5の遊技領域10を光によって明るくしたり装飾したりすることができるのである。
【0024】
また、遊技盤5の遊技領域10を光によって明るくしたり装飾したりするために遊技盤5に特別な加工を施す必要がないので、従来の遊技盤5をそのまま使用することができる。さらに、かかる構成によれば、遊技盤5の遊技領域10を照射しているランプ3cが遊技者から直接見えないので、パチンコ遊技機1の美観を維持することができる。
【0025】
なお、本実施例では、ガラス固定部材11の上辺11aを透光性を有した透光部材で形成したが、光を通過させることが可能であればその他の構成であっても良い。例えば、ガラス固定部材11の上辺11aに孔または開口が形成されていても良い。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光をガラス固定部材11の上辺11aを通過させて、遊技盤5の遊技領域10へ照射することができる。さらに、ガラス固定部材11の上辺11aに孔または開口を形成する場合には、ガラス固定部材11の上辺11aにわずかな加工を施すだけで良いので、パチンコ遊技機1の加工コストの増加を抑えることができる。
【0026】
ここで、ガラス固定部材11の上辺11aを形成する透光部材の色は、ガラス枠2の前面に配設された発光装置カバー3aの色と異なっていても良い。かかる構成によれば、ランプ3cが発する単一色の光によって、発光装置カバー3aの発光色と遊技盤5の遊技領域10へ照射される光の色とを異ならせることができるので、あたかも2種類のランプ3cが存在するかのような効果を遊技者に与えることができる。
【0027】
図3に示すように、ランプ3cは、2重に配設された外ガラス板4aと内ガラス板4bとのそれぞれの延長線上の間に位置している。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光を後述する光伝達部材を用いることなく遊技盤5の遊技領域10に直接照射することができるので、パチンコ遊技機1のコストアップを回避することができる。
【0028】
また、図3に示すように、遊技領域10の外周を構成する外レール8の両縁端部近傍は透明な樹脂である透光部材8aで形成されている。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光を外レール8を透過させて遊技盤5の遊技領域10へ照射することができる。なお、本実施例では、外レール8の両縁端部近傍を透明な樹脂である透光部材8aによって形成したが、光を通過させることが可能であればその他の構成であっても良い。例えば、外レール8の両縁端部近傍に孔または開口が形成されていても良い。
【0029】
ここで、透光部材8aや孔または開口は、外レール8の両縁端部近傍に形成されているので、球体である遊技球Pが両縁端部近傍の透光部材8aや孔または開口に直接接触することはない。よって、透光部材8aに遊技球Pが接触して透光部材8aの透明度が落ちて、透光率が低下するのを防止することができる。また、外レール8に形成された孔または開口に遊技球Pが接触して遊技球Pの進路が変更され、遊技者に不快感を与えるのを防止することができる。
【0030】
ガラス枠2の下方における発光装置カバー3aとガラス固定部材11の上辺11aとの間には、ガラス枠2の一部であると共に、ランプ3cが発する光の透過を防止する遮光部材2bが配設されている。かかる構成によれば、ランプ3cが発する光は、ガラス固定部材11の上辺11aよりも前方側(図3における左方)に配設された外ガラス板4aの外側(前方側)へは照射されない。よって、外ガラス板4aの表面でランプ3cが発する光が反射して外ガラス板4aが光り、遊技盤5の視認性を損なうのを防止することができる。
【0031】
また、ランプ3cの前面側(発光装置カバー3a側)および遊技領域10側には、ランプ3cが発する光の通過と非通過とを切り替えるシャッター状の光遮断部材(図示せず)が配設されていても良い。かかる構成によれば、ガラス枠2の前面における発光装置カバー3aの発光、または遊技盤5の遊技領域10の照射を個別に行うことができるので、パチンコ遊技機1全体としての発光および照射のパターンを多様化させることができる。例えば、ガラス枠2の前面における発光装置カバー3aは、「大当たり」など特別な遊技状態の時に発光するのに対して、遊技盤5の遊技領域10は常時ランプ3cが発する光によって照射されるように構成されていても良い。
【0032】
なお、第1実施例では、ガラス枠2の開口2aの上部に配設されたガラス枠装飾部材3(トップランプ)の周辺部の構成について説明したが、ガラス枠2の開口2aの両側部に配設されたガラス枠装飾部材3(サイドランプ)の周辺部がトップランプの周辺部と同様に構成されていても良い。かかる構成によれば、遊技盤5の遊技領域10全体をランプ3cが発する光によって明るくしたり、装飾したりすることができる。
【0033】
ここで、第1実施例では、ガラス固定部材11の上辺11aを透光性を有した透光部材で形成したり、ガラス固定部材11の上辺11aに孔または開口を形成することによって、ランプ3cが発する光を遊技盤5の遊技領域10へ照射したが、ランプ3cが発する光を遊技盤5の遊技領域10へ通過(透過)させることが可能であればその他の構成であっても良い。
【0034】
例えば、第1実施例では、外ガラス板4aおよび内ガラス板4bの略全周にわたってガラス固定部材11が周設されていたが、このガラス固定部材11を部分的に配置して外ガラス板4aおよび内ガラス板4bをガラス枠2に固定しても良い。つまり、ガラス固定部材11を、ランプ3cと遊技領域10との間以外の部分に配置すれぱ、ランプ3cが発する光がガラス固定部材11によって遮られるのを防止することができる。従って、ランプ3cが発する光を外ガラス板4aと内ガラス板4bとの間を通過させて、確実に遊技盤5の遊技領域10へ照射することができるのである。
【0035】
さらに別の例として、図4、図5に第2実施例を示す。第2実施例では、前記した第1実施例に対して、次の点が変更されている。第1実施例では、外ガラス板4aおよび内ガラス板4bの略全周にわたってガラス固定部材11が周設されていた。それに対して、第2実施例では、ガラス固定部材11の上辺11aが発光装置であるランプ3cの反遊技領域10側に配設(周設)されている。なお、他の部分は前記した第1実施例と同様であるので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0036】
図4(a)は、第2実施例のランプ取り付け基板ユニット20の正面図であり、図4(b)は、ランプ取り付け基板ユニット20をガラス枠2に取り付けた状態のガラス枠2の背面図である。図4(a)に示すように、ランプ取り付け基板ユニット20は、ランプ取り付け基板20aやガラス固定部材21の上辺21aなどから構成されている。ランプ取り付け基板20aの表面には、多数のランプ3cが列設されており、このランプ3cとランプ取り付け基板20aとで発光装置を構成している。
【0037】
ランプ取り付け基板20aの上端部には、後述するガラス固定部材21の側辺21cが外方に拡がるのを防止するガラス固定部材21の上辺21aが、ランプ取り付け基板20aの前方側(図4(a)における手前側)へ突出しつつ固着されている。そのガラス固定部材21の上辺21aの両端には、ガラス固定部材21の上辺21aをガラス固定部材21の側辺21cに着脱可能に取着するための差込金具21bがそれぞれ固着されている。差込金具21bは平板状の金属片が略L字形に屈曲されており、更にその先端部近傍は「くの字形」に屈曲されている。この「くの字形」に屈曲された部分が板バネの役割を果たすのである。
【0038】
図4(b)に、以上のように構成されたランプ取り付け基板ユニット20をガラス枠2の裏面に取着した状態を示す。ガラス枠2の開口2aを取り囲む位置には、外ガラス板4aおよび内ガラス板4bをガラス枠2に取着するためのガラス固定部材21の側辺21cとガラス固定部材21の底辺21dとが、上方が開放された「コの字形」に周設されている。ガラス固定部材21の側辺21cの断面は中空状に形成されており、その中空部に前述したランプ取り付け基板ユニット20の差込金具21bを挿入することにより、ランプ取り付け基板ユニット20がガラス枠2に着脱可能に装着される。
【0039】
図5を参照して、ランプ取り付け基板ユニット20がガラス枠2に装着された状態の詳細を説明する。図5は、図1中のB−B線における第2実施例のガラス枠2上部近傍の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。図5に示すように、ガラス固定部材21の上辺21aは、ランプ3cの反遊技領域10側に配設されているので、ランプ3cが発する光をガラス固定部材21の上辺21aを通過させる必要がない。
【0040】
よって、ガラス固定部材21の上辺21aの一部を透光性を有した部材で形成したり、孔または開口を形成したりする必要がない。さらに、ランプ3cと遊技盤5の遊技領域10との間には、ガラス固定部材21の上辺21aが存在しないので、外ガラス板4aと内ガラス板4bとの間に発光装置であるランプ3cやランプ取り付け基板20aを配設することができる。よって、ランプ3cが発する光を、遊技盤5の遊技領域10に至近距離から照射することができるのである。
【0041】
次に、図6を参照して、第3実施例について説明する。図6は、図1中のA−A線における第3実施例のガラス枠装飾部材3周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。第3実施例では、前記した第1実施例に対して、次の点が変更されている。第1実施例では、ランプ3cは、2重に配設された外ガラス板4aと内ガラス板4bとのそれぞれの延長線上の間に配置されていた。
【0042】
通常のパチンコ遊技機1では、ガラス枠2は樹脂により形成されているため、それ自体の剛性が極めて低い。そこで、ガラス枠2の内部には、補強用の金属部材などが配設されている場合が多く、ランプ3cを2重に配設された外ガラス板4aと内ガラス板4bとのそれぞれの延長線上の間に配置させることが難しい場合がある。
【0043】
そこで、第3実施例では、かかる場合においても、ランプ3cによって遊技盤5の遊技領域10を照射することができるように、ランプ3cと遊技領域10との間に光伝達部材が配設されている。なお、他の部分は前記した第1実施例と同様であるので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0044】
図6に示すように、前面枠7側におけるガラス枠2の内部には、略コの字形断面の補強用金属部材30が配設されている。ランプ3cが列設されたランプ取り付け基板3bは、その補強用金属部材30の前方(図6における左方)に配設されている。つまり、ランプ3cは、2重に配設された外ガラス板4aと内ガラス板4bとのそれぞれの延長線上の間には配置されていない。
【0045】
そこで、ガラス枠2におけるランプ3cと遊技領域10との間には、光伝達部材としての第1反射鏡31と第2反射鏡32とが配設されている。まず、ランプ3cの下方には、光を反射可能な第1反射鏡31が水平に対して略45゜の角度で傾いて配設されている。また、外ガラス板4aと内ガラス板4bとをガラス枠2に固定するガラス固定部材11の上辺11aの上方には、第1反射鏡31と同様に光を反射可能な第2反射鏡32が水平に対して略40゜の角度で傾いて配設されている。よって、ランプ3cが発した光は、第1反射鏡31で反射され第2反射鏡32に届き、第2反射鏡32に届いた光は第2反射鏡32で反射され、遊技盤5の遊技領域10に照射される。
【0046】
従って、ランプ3cによって遊技盤5の遊技領域10を直接照射することができない場合においても、光伝達部材としての第1反射鏡31および第2反射鏡32によって、ランプ3cが発する光を反射させて伝達することにより遊技盤5の遊技領域10を照射することができる。また、かかる光伝達部材を備えていれば、ランプ3cと光路と遊技盤5の遊技領域10とを一直線上に配置する必要がないので、パチンコ遊技機1の設計の自由度を維持することができるのである。
【0047】
ここで、図6に示す第3実施例の変形例を図7に示す。図7は、図1中のA−A線における第3実施例の変形例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。この変形例では、前記した第3実施例に対して、第2反射鏡32が可動自在に構成されている。図7中の点線は、第2反射鏡32が所定量揺動した後の状態を示している。なお、他の部分は前記した第3実施例と同様であるので、第3実施例と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0048】
図7に示すように、第2反射鏡32の下端部分には揺動軸32aが固着されており、その揺動軸32aはソレノイド(図示せず)に接続されている。第2反射鏡32は、その下端部分の揺動軸32aを回転中心として揺動されるので、第2反射鏡32によって反射された光は、遊技盤5の遊技領域10を上下方向に移動しながら照射される。このように、ランプ3cが発する光の照射位置を移動させることにより、遊技領域10の装飾効果を高めることができる。なお、第1反射鏡31がガラス枠2に対して可動自在に構成されていても良い。
【0049】
次に、図8を参照して、第4実施例について説明する。図8は、図1中のA−A線における第4実施例のガラス枠装飾部材3周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤5上の部材は省略して図示している。第4実施例では、前記した第3実施例に対して、次の点が変更されている。第3実施例では、光伝達部材として第1反射鏡31と第2反射鏡32とを用いたが、第4実施例では光伝達部材として導光板40を用いている。
【0050】
図8に示すように、ランプ3cの下方とガラス固定部材11の上辺11aの上方との間には、図8の奥行き方向に板状に形成されつつ2箇所で略90゜に屈曲された光伝達部材としての導光板40が配設されている。この導光板40は、一端から入射した光を断面中を屈折させて他端へと伝達することができるものである。
【0051】
かかる導光板40を用いれば、第3実施例に示した反射鏡では光を伝達しにくい複雑な経路であっても、ランプ3cが発する光を簡易な構成で確実に伝達することができる。なお、導光板40の代わりに光ファイバーを用いても良い。光ファイバーを用いても、導光板40を用いた場合と同様の効果を奏することができると共に、光ファイバーには柔軟性があるので、入り組んだ場所への配設が容易である。
【0052】
以上説明したように、本実施例のパチンコ遊技機1は、ガラス枠2の前面を装飾したり、所定の遊技状態を報知するランプ3cが発する光によって遊技盤5の遊技領域10を照射する。よって、遊技盤5の遊技領域10を照射するための遊技盤照射装置をパチンコ遊技機1に別途設ける必要がないので、パチンコ遊技機1の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤5の遊技領域10を光によって明るくしたり装飾したりすることができるのである。また、遊技盤5の遊技領域10を光によって明るくしたり装飾したりするために遊技盤5に特別な加工を施す必要がないので、従来の遊技盤5をそのまま使用することができる。さらに、かかる構成によれば、遊技盤5の遊技領域10を照射しているランプ3cが遊技者から直接見えないので、パチンコ遊技機1の美観を維持することができる。
【0053】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0054】
例えば、本実施例では、発光装置であるランプ3cとランプ取り付け基板3b,20aとがガラス枠2に配設されている場合について説明したが、これら発光装置が前面枠7に配設されていても良い。かかる構成のパチンコ遊技機50の場合について、図9から図11を参照して説明する。
【0055】
図9は、変形例としてのパチンコ遊技機51の正面図である。なお、図9においては、理解を容易にするために、遊技盤55上の部材は省略して図示している。このパチンコ遊技機51は、前述した実施例のパチンコ遊技機1と同様に第1種パチンコ遊技機であり、その略上半分の前面(図9の紙面に対して手前側)には、ガラス枠52が配設されている。
【0056】
このガラス枠52は略額縁状に形成されており、その上縁部近傍には、ガラス枠52の前面を光で装飾したり、所定の遊技状態を光で報知するガラス枠装飾部材53の内、赤や黄色の色付き透明樹脂で形成された発光装置カバー53aのみが配設されている。ガラス枠52の略中央部分には、略矩形状の開口52aが形成されており、その開口52aの後方(図9の紙面に対して奥側)には、外ガラス板54aと内ガラス板54bとがそれぞれ配設されている。外ガラス板54aは、内ガラス板54bよりも前方(図9の紙面に対して手前側)に配設されている。
【0057】
内ガラス板54bの後方(図9の紙面に対して奥側)には、遊技球(打球)Pが打ち込まれる遊技盤55が配設されている。また、ガラス枠52の正面に向かって左側の上下両コーナー部分には、ヒンジ56が取り付けられており、ガラス枠52はこのヒンジ56を回転軸として後述する前面枠57に対して開閉動自在に構成されている。
【0058】
図10を参照して、ガラス枠52を開いた状態のパチンコ遊技機51について説明する。図10は、ガラス枠52を開いた状態の変形例としてのパチンコ遊技機51の正面図である。なお、理解を容易にするために、開いたガラス枠52は省略して図示している。また、図9と同様に、遊技盤55上の部材は省略して図示している。
【0059】
図10に示すように、パチンコ遊技機51の略中央には、ベニヤ板で形成された略矩形状の遊技盤55が配設されており、その遊技盤55の周囲には、略矩形額縁状に形成された前面枠57が周設されている。遊技盤55の前面には略円弧状の外レール58が植立され、その外レール58の内側位置には円弧状の内レール59が植立されている。この内レール59および外レール58により囲まれた遊技盤55の前面には、打球(遊技球)Pが打ち込まれる遊技領域60が形成されている。また、遊技領域60の外方における遊技盤55の表面には、遊技盤55の表面を装飾するコーナー飾り61が配設されている。
【0060】
遊技盤55の上方における前面枠57には、ガラス枠52の前面を光で装飾したり、所定の遊技状態を光で報知するガラス枠装飾部材53の内、ランプ取り付け基板53bが配設されており、そのランプ取り付け基板53bの表面には、多数のランプ53cが列設されている。このランプ53cとランプ取り付け基板53bとで発光装置を構成している。なお、ランプ53cおよびランプ取り付け基板53bは、ガラス枠52に配設された発光装置カバー53aの後方(図9の紙面に対して奥側)に位置している。
【0061】
また、前面枠57におけるランプ取り付け基板53bの下方には、仕切壁57aが前方(図10の紙面に対して手前側)に突設されているが、この仕切壁57aにおけるランプ53cの下方には、ランプ53cが発する光を遊技盤55側へ通過させるための溝57bが形成されている。ここで、仕切壁57aにおいてランプ53cが発する光を遊技盤55側へ通過させるための構成は特に限定されるものではない。例えば、溝57bの代わりに、ランプ53cの下方における仕切壁57aに遊技盤55側への貫通孔を設けたり、透明な部材で仕切壁57aを形成しても良い。
【0062】
図11を参照して、ガラス枠装飾部材53の周辺部の詳細について説明する。図11は、図9中のC−C線におけるガラス枠装飾部材53周辺部の側断面図である。なお、理解を容易にするために、遊技盤55上の部材は省略して図示している。
【0063】
図11に示すように、前面枠57の前面(図11における左方)における外ガラス板54aと内ガラス板54bとのそれぞれの延長線上の間には、ランプ取り付け基板53bに取着されたランプ53cが配設されている。また、外ガラス板54aおよび内ガラス板54bをガラス枠52に固定するガラス固定部材62の上辺62aは、透光性を有した透光部材で形成されている。そして、前述のように、ランプ53cとガラス固定部材62の上辺62aとの間の仕切壁57aには、溝57bが形成されている。
【0064】
よって、前述した実施例と同様に、ランプ53cが発する光を遊技盤55の遊技領域60へ照射することができる。また、前述した実施例と同様に、ガラス枠52の下方における発光装置カバー53aとガラス固定部材62の上辺62aとの間には、ガラス枠52の一部であると共に、ランプ53cが発する光の透過を防止する遮光部材52bが配設されている。
【0065】
以下に本発明の変形例を示す。請求項1記載の遊技機において、前記発光装置の周囲には、その発光装置が発する光を前記遊技盤の遊技領域へ通過させるための光の通路である光路を備えていることを特徴とする遊技機1。かかる構成によれば、発光装置が発する光は光路を経由して遊技盤の遊技領域へ達するので、前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置を、遊技盤の遊技領域を照射する遊技盤照射装置として兼用することができる。
【0066】
遊技機1において、前記光路は、前記発光装置が発する光を反射させて前記遊技盤の遊技領域へ伝達する光伝達部材を備えていることを特徴とする遊技機2。かかる構成によれば、前面枠またはガラス枠に配設された発光装置によって直接遊技盤の遊技領域を照射することができない場合においても、光伝達部材によって発光装置が発する光を反射させて伝達することにより遊技盤の遊技領域を照射することができる。また、光伝達部材を備えていれば、発光装置と光路と遊技盤の遊技領域とを一直線上に配置する必要がないので、遊技機の設計の自由度を維持することができる。
【0067】
遊技機2において、前記光伝達部材は、反射鏡によって構成されていることを特徴とする遊技機3。
【0068】
遊技機2において、前記光伝達部材は、一端から入射した光を断面中を屈折させて他端へと伝達する光ファイバーまたは導光板によって構成されていることを特徴とする遊技機4。かかる構成によれば、複雑な経路であっても発光装置が発する光を簡易な構成で確実に伝達することができる。
【0069】
遊技機2から4のいずれかにおいて、前記光伝達部材は、可動自在に構成されていることを特徴とする遊技機5。かかる構成によれば、発光装置が発する光の照射位置を移動させることができるので、遊技盤の遊技領域における装飾効果を高めることができる。
【0070】
遊技機2から5のいずれかにおいて、前記ガラス枠には所定の間隔をあけて2重にガラス板が配設されており、前記光伝達部材の一端は、その2重に配設されたガラス板の延長線上の間に位置していることを特徴とする遊技機6。
【0071】
請求項1記載の遊技機において、前記ガラス枠には所定の間隔をあけて2重にガラス板が配設されており、前記発光装置は、2重に配設された前記ガラス板の延長線上の間に位置していることを特徴とする遊技機7。かかる構成によれば、発光装置が発する光を光伝達部材を用いることなく遊技盤の遊技領域に直接照射することができる。よって、遊技機のコストアップを回避することができる。
【0072】
遊技機6または7において、前記ガラス枠には、2重に配設された前記ガラス板を前記ガラス枠に固定するガラス固定部材が設けられており、そのガラス固定部材は、前記発光装置または前記光伝達部材の一端と、前記遊技領域との間以外の部分に配設されていることを特徴とする遊技機8。かかる構成によれば、発光装置が発する光がガラス固定部材によって遮られるのを防止することができる。つまり、発光装置が発する光を2重に配設されたガラス板の間を通過させて、確実に遊技盤の遊技領域へ照射することができる。
【0073】
遊技機6または7において、前記ガラス枠には、2重に配設された前記ガラス板を前記ガラス枠に固定するガラス固定部材が設けられており、そのガラス固定部材は、少なくとも前記発光装置または前記光伝達部材の一端の近傍部分が透光性を有した透光部材で形成されているか、或いは、少なくとも前記発光装置または前記光伝達部材の一端の近傍部分に孔または開口が形成されていることを特徴とする遊技機9。かかる構成によれば、発光装置が発する光を、ガラス固定部材の一部を透過させて2重に配設されたガラス板の間を通過させ、遊技盤の遊技領域へ照射することができる。特に、ガラス固定部材に孔または開口を形成する場合には、ガラス固定部材にわずかな加工を施すだけで良いので、遊技機の加工コストを抑えることができる。
【0074】
遊技機9において、前記前面枠またはガラス枠には前記発光装置の前面を覆う発光装置カバーが配設されており、その発光装置カバーの色は、前記ガラス固定部材を形成する前記透光部材の色と異なっていることを特徴とする遊技機10。かかる構成によれば、発光装置が発する単一色の光によって、発光装置カバーの発光色と遊技盤の遊技領域へ照射される光の色とを異ならせることができるので、あたかも2種類の発光装置が存在するかのような効果を遊技者に与えることができる。
【0075】
遊技機6または7において、前記ガラス枠には、2重に配設された前記ガラス板を前記ガラス枠に固定するガラス固定部材が設けられており、そのガラス固定部材は、前記発光装置または前記光伝達部材の一端の反遊技領域側に配設されていることを特徴とする遊技機11。かかる構成によれば、発光装置が発する光をガラス固定部材を通過させる必要がないので、ガラス固定部材の一部を透光性を有した部材で形成したり、孔または開口を形成したりする必要がない。さらに、発光装置または前記光伝達部材の一端と、遊技盤の遊技領域との間にはガラス固定部材が存在しないので、2重に配設されたガラス板の間に発光装置または前記光伝達部材の一端を配設することができる。よって、発光装置が発する光を、遊技盤の遊技領域に至近距離から照射することができる。
【0076】
請求項1記載の遊技機、又は、遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技領域の外周を構成する外レールは、その一部が透光性を有した透光部材で形成されているか、或いは、その一部に孔または開口が形成されていることを特徴とする遊技機12。かかる構成によれば、発光装置が発する光を外レールを透過させて遊技盤の遊技領域へ照射することができる。
【0077】
遊技機12において、前記外レールの透光部材、孔または開口は、遊技球が直接接触しない前記外レールの縁部近傍に配設または形成されていることを特徴とする遊技機13。かかる構成によれば、外レールの一部を構成する透光部材に遊技球が接触して透光部材の透明度が落ちて、透光率が低下するのを防止することができる。また、かかる構成によれば、外レールに形成された孔または開口に遊技球が接触して遊技球の進路が変更され、遊技者に不快感を与えるのを防止することができる。
【0078】
請求項1記載の遊技機、又は、遊技機1から13のいずれかにおいて、前記ガラス枠または前面枠は、遊技盤の前方側へ突出して形成されていることを特徴とする遊技機14。かかる構成によれば、遊技盤の前方側へ突出して形成されたガラス枠または前面枠の影によって遊技盤の遊技領域を暗くすることができるので、発光装置の光によって遊技盤を効果的に照らし出すことができる。
【0079】
請求項1記載の遊技機、又は、遊技機1から14のいずれかにおいて、前記前面枠またはガラス枠には、前記発光装置が発する光を前面枠またはガラス枠の前面に透過させるための発光装置カバーが配設されており、その発光装置カバーと前記ガラス固定部材との間には、前記発光装置が発する光の透過を防止する遮光部材が配設されていることを特徴とする遊技機15。かかる構成によれば、発光装置が発する光は、ガラス固定部材よりも遊技機前方側に配設されたガラス板の外側(遊技機前方側)へは照射されないので、そのガラス板の表面で発光装置が発する光が反射してガラス板が光り、遊技盤の視認性を損なうのを防止することができる。
【0080】
請求項1記載の遊技機、又は、遊技機1から15のいずれかにおいて、前記発光装置の前面側または前記遊技領域側の内の少なくとも片方には、前記発光装置が発する光の通過と非通過とを切り替える光遮断部材が配設されていることを特徴とする遊技機16。かかる構成によれば、前面枠またはガラス枠の前面、または遊技盤の遊技領域を個別に発光または照射することができるので、遊技機全体としての発光および照射のパターンを多様化させることができる。
【0081】
【発明の効果】 請求項1記載の遊技機によれば、前面枠またはガラス枠の前面を装飾し又は所定の遊技状態を報知する発光装置が発する光によって遊技盤の遊技領域が照射される。よって、遊技盤の遊技領域を照射するための遊技盤照射装置を別途設ける必要がないので、遊技機の大幅なコストアップを回避しつつ、遊技盤の遊技領域を光によって明るくしたり装飾したりすることができるという効果がある。また、遊技盤に特別な加工を施す必要がないので、従来の遊技盤をそのまま使用することができる。さらに、かかる構成によれば、遊技盤の遊技領域を照射している発光装置(発光源)が遊技者から直接見えないので、遊技機の美観を維持することができるという効果がある。
また、請求項2記載の遊技機によれば、請求項1記載の遊技機が奏する効果に加え、発光装置が発する光は、ガラス固定部材よりも遊技機前方側に配設されたガラス板の外側(遊技機前方側)へは照射されないので、そのガラス板の表面で発光装置が発する光が反射してガラス板が光り、遊技盤の視認性を損なうのを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】 ガラス枠を開いた状態のパチンコ遊技機の正面図である。
【図3】 図1中のA−A線における第1実施例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【図4】 (a)は、第2実施例のランプ取り付け基板ユニットの正面図であり、(b)は、ランプ取り付け基板ユニットをガラス枠に取り付けた状態のガラス枠の背面図である。
【図5】 図1中のB−B線における第2実施例のガラス枠上部近傍の側断面図である。
【図6】 図1中のA−A線における第3実施例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【図7】 図1中のA−A線における第3実施例の変形例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【図8】 図1中のA−A線における第4実施例のガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【図9】 変形例としてのパチンコ遊技機の正面図である。
【図10】 ガラス枠を開いた状態の変形例としてのパチンコ遊技機の正面図である。
【図11】 図9中のC−C線におけるガラス枠装飾部材周辺部の側断面図である。
【符号の説明】
1,51 パチンコ遊技機(遊技機)
2,52 ガラス枠(透明部材保持枠)
3b,53b ランプ取り付け基板(発光装置の一部)
3c,53c ランプ(発光装置の一部)
4a,54a 外ガラス板(透明部材の一部)
4b,54b 内ガラス板(透明部材の一部)
5,55 遊技盤
7,57 前面枠
10,60 遊技領域
P 遊技球
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