JP2001140474A - 養生装置 - Google Patents
養生装置Info
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- JP2001140474A JP2001140474A JP32103899A JP32103899A JP2001140474A JP 2001140474 A JP2001140474 A JP 2001140474A JP 32103899 A JP32103899 A JP 32103899A JP 32103899 A JP32103899 A JP 32103899A JP 2001140474 A JP2001140474 A JP 2001140474A
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- JP
- Japan
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- curing
- net
- frame
- guide
- rope
- Prior art date
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- Pending
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- Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】養生範囲が広く且つ鉄骨建方工事にも適用でき
る安価で軽量な養生装置を提供する。 【解決手段】上下に延びる養生枠3及び養生ネットによ
って建物の躯体外面を養生する養生装置である。養生枠
3から下部養生ネット4が下方に垂れ下がっている。そ
の下部養生ネット4の下部にネット引き上げ用ワイヤ9
の下端部が固定され該ネット引き上げ用ワイヤ9は養生
枠3に設けた巻取り軸6によって巻取り可能となってい
る。また、柱躯体1の上部に設けた上部ブラケット12
に滑車2が支持される。上記養生枠3の上部に一端部が
取付けられて上方に延び更に上記滑車2を介して下方に
延びる吊り上げ用ロープ15を備える。下部養生ネット
4は、複数のネット連結具11を介して吊り上げ用ロー
プ15に案内される。
る安価で軽量な養生装置を提供する。 【解決手段】上下に延びる養生枠3及び養生ネットによ
って建物の躯体外面を養生する養生装置である。養生枠
3から下部養生ネット4が下方に垂れ下がっている。そ
の下部養生ネット4の下部にネット引き上げ用ワイヤ9
の下端部が固定され該ネット引き上げ用ワイヤ9は養生
枠3に設けた巻取り軸6によって巻取り可能となってい
る。また、柱躯体1の上部に設けた上部ブラケット12
に滑車2が支持される。上記養生枠3の上部に一端部が
取付けられて上方に延び更に上記滑車2を介して下方に
延びる吊り上げ用ロープ15を備える。下部養生ネット
4は、複数のネット連結具11を介して吊り上げ用ロー
プ15に案内される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建造中や外
壁修復工事等を行う際に躯体外面を養生ネットで養生す
るために使用される養生装置であって、特に積層工法で
高層建造物を構築する際に、外壁等が取付けられる前の
躯体部分の外周面を下階側から順次養生するのに好適な
養生装置に関するものである。
壁修復工事等を行う際に躯体外面を養生ネットで養生す
るために使用される養生装置であって、特に積層工法で
高層建造物を構築する際に、外壁等が取付けられる前の
躯体部分の外周面を下階側から順次養生するのに好適な
養生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高層ビルの構築工法の一つとして例えば
積層工法がある。積層工法は、あらかじめ工場などで生
産した柱や梁・床・外壁などを、1階ずつ若しくは数階
ずつ、つまり一層ずつ順次積み上げるように組み立てて
躯体を構築するものである。そして、従来から、現在構
築中の躯体部分の外面を養生ネットで覆い養生すること
が行われている。この養生は、一般的には、鉄骨或いは
鉄筋コンクリート、或いは鉄骨鉄筋コンクリート及びそ
れらの組合せからなる躯体の建方時に、一層分の柱躯体
や梁躯体の建方が完了した段階で、作業員が最上部の梁
上まで昇って最上部の水平ワイヤに養生ネットの上部を
支持させると共に当該養生ネットを投げ下ろすことによ
り、現在施工中の躯体外周に養生ネットを吊り下げて行
う。このとき、養生ネットを水平ワイヤや梁などに結束
して風によって煽られるのを抑える。さらに、躯体外面
にカーテンウォールを下側から順番に取り付ける際に
は、上記設置した養生ネットが設置の邪魔となることか
ら、作業員がカーテンウォールを取り付けるのに必要な
スペース分だけ、養生ネットを、下端部から順次引き上
げて建物の外周に設けた水平ワイヤー等に養生ネットの
下端を縛り付け直している(第1の養生方法)。
積層工法がある。積層工法は、あらかじめ工場などで生
産した柱や梁・床・外壁などを、1階ずつ若しくは数階
ずつ、つまり一層ずつ順次積み上げるように組み立てて
躯体を構築するものである。そして、従来から、現在構
築中の躯体部分の外面を養生ネットで覆い養生すること
が行われている。この養生は、一般的には、鉄骨或いは
鉄筋コンクリート、或いは鉄骨鉄筋コンクリート及びそ
れらの組合せからなる躯体の建方時に、一層分の柱躯体
や梁躯体の建方が完了した段階で、作業員が最上部の梁
上まで昇って最上部の水平ワイヤに養生ネットの上部を
支持させると共に当該養生ネットを投げ下ろすことによ
り、現在施工中の躯体外周に養生ネットを吊り下げて行
う。このとき、養生ネットを水平ワイヤや梁などに結束
して風によって煽られるのを抑える。さらに、躯体外面
にカーテンウォールを下側から順番に取り付ける際に
は、上記設置した養生ネットが設置の邪魔となることか
ら、作業員がカーテンウォールを取り付けるのに必要な
スペース分だけ、養生ネットを、下端部から順次引き上
げて建物の外周に設けた水平ワイヤー等に養生ネットの
下端を縛り付け直している(第1の養生方法)。
【0003】また、例えば、特開平10−317680
号公報等に開示されているように、クレーン盛り替え式
の養生枠を使用した養生方法もある。この養生方法で
は、鋼材からなる矩形の枠体全面にメッシュシートを張
って養生枠を構成し、その養生枠の天端に吊りピースを
設けると共に枠体下端部近傍に養生枠を建方階の柱躯体
に固定するための固定用ブラケットを設けておく。そし
て、タワークレーンによって上記養生枠を吊り上げて移
動し構築の中の躯体外面に固定用ブラケットによって取
り付けて現在構築中の躯体外面を養生する(第2の養生
方法)。
号公報等に開示されているように、クレーン盛り替え式
の養生枠を使用した養生方法もある。この養生方法で
は、鋼材からなる矩形の枠体全面にメッシュシートを張
って養生枠を構成し、その養生枠の天端に吊りピースを
設けると共に枠体下端部近傍に養生枠を建方階の柱躯体
に固定するための固定用ブラケットを設けておく。そし
て、タワークレーンによって上記養生枠を吊り上げて移
動し構築の中の躯体外面に固定用ブラケットによって取
り付けて現在構築中の躯体外面を養生する(第2の養生
方法)。
【0004】さらに、タワークレーンが拘束されること
や大がかりで高価な装置の使用を不要にしたいという要
求に対応して、例えば、特開平9−296610号公報
に示されるような、養生ネット枠が躯体に対して昇降自
在に取り付けられる自昇式の養生装置も提案されてい
る。この養生装置は、建築物の複数階分の高さを有する
フレームにネットシートを固定した養生ネット枠と、建
物の各階の外壁面突設部にブラケットを介して固定され
たガイド金物とで構成されている。養生ネット枠のフレ
ームの垂直部材には、所定の間隔を開けて多数の突起が
形成され、建物側のガイド金物には、前記突起と係合可
能なラッチ機構が設けてある。このラッチ機構により、
牽引器具を養生ネット枠の垂直部材の下端部と所定階の
ガイド金物との間に取り付けて、牽引器具を作動させる
ことにより、所定階まで養生ネット枠を上昇させる。こ
のとき、養生ネット枠は、ラッチ機構を介して上昇し、
牽引器具の作動を停止させれば、その位置でラッチ機構
により固定されるものである(第3の養生方法)。
や大がかりで高価な装置の使用を不要にしたいという要
求に対応して、例えば、特開平9−296610号公報
に示されるような、養生ネット枠が躯体に対して昇降自
在に取り付けられる自昇式の養生装置も提案されてい
る。この養生装置は、建築物の複数階分の高さを有する
フレームにネットシートを固定した養生ネット枠と、建
物の各階の外壁面突設部にブラケットを介して固定され
たガイド金物とで構成されている。養生ネット枠のフレ
ームの垂直部材には、所定の間隔を開けて多数の突起が
形成され、建物側のガイド金物には、前記突起と係合可
能なラッチ機構が設けてある。このラッチ機構により、
牽引器具を養生ネット枠の垂直部材の下端部と所定階の
ガイド金物との間に取り付けて、牽引器具を作動させる
ことにより、所定階まで養生ネット枠を上昇させる。こ
のとき、養生ネット枠は、ラッチ機構を介して上昇し、
牽引器具の作動を停止させれば、その位置でラッチ機構
により固定されるものである(第3の養生方法)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
養生方法では、梁躯体を取り付けた後に養生ネットを張
るため、梁の取付けが完了するまで養生が行えず、当該
梁建方時における資材の飛散防止等に対応することがで
きないという問題がある。また、養生ネットを張るとき
に、作業員が最上部の梁躯体まで昇らなければならない
ため、安全上好ましくもない。また、建物躯体の最上部
に設けてある水平ワイヤーから吊り下げた養生ネット
は、端を結束した程度のものであるため、大きくばたつ
いたり皺がよったりして見栄えが悪いという問題があっ
た。さらに、養生ネットを引き上げるときに、風に煽ら
れた養生ネットが外壁取り付け用のファスナー等に引っ
掛かることがあり、これを外すのに手間が掛かって、迅
速に養生ネットを引き上げる作業を行うことができない
という問題もあった。
養生方法では、梁躯体を取り付けた後に養生ネットを張
るため、梁の取付けが完了するまで養生が行えず、当該
梁建方時における資材の飛散防止等に対応することがで
きないという問題がある。また、養生ネットを張るとき
に、作業員が最上部の梁躯体まで昇らなければならない
ため、安全上好ましくもない。また、建物躯体の最上部
に設けてある水平ワイヤーから吊り下げた養生ネット
は、端を結束した程度のものであるため、大きくばたつ
いたり皺がよったりして見栄えが悪いという問題があっ
た。さらに、養生ネットを引き上げるときに、風に煽ら
れた養生ネットが外壁取り付け用のファスナー等に引っ
掛かることがあり、これを外すのに手間が掛かって、迅
速に養生ネットを引き上げる作業を行うことができない
という問題もあった。
【0006】また、第2の養生方法では、養生枠を盛り
替えるときに、クレーン等の大型揚重機を使用しなけれ
ばならないため、省力化を図ることができなかった。ま
た、クレーンの稼働時間を拘束するものであるため、盛
り替え作業以外でクレーンを使用することができる時間
が短くなるという問題があった。また、第3の養生方式
では、自昇式の養生装置は自昇重量を軽くする必要があ
ることから小型化されているため、養生可能な面積が狭
い。このため、数階分ずつ躯体を組み立てる節建て躯体
建方工事には適していないという問題があった。
替えるときに、クレーン等の大型揚重機を使用しなけれ
ばならないため、省力化を図ることができなかった。ま
た、クレーンの稼働時間を拘束するものであるため、盛
り替え作業以外でクレーンを使用することができる時間
が短くなるという問題があった。また、第3の養生方式
では、自昇式の養生装置は自昇重量を軽くする必要があ
ることから小型化されているため、養生可能な面積が狭
い。このため、数階分ずつ躯体を組み立てる節建て躯体
建方工事には適していないという問題があった。
【0007】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、養生範囲が広く且つ口亜建方工事にも
適用できる安価で軽量な養生装置を提供することを課題
とする。
なされたもので、養生範囲が広く且つ口亜建方工事にも
適用できる安価で軽量な養生装置を提供することを課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載した発明は、上下に延
びる養生枠及び養生ネットによって建造物の躯体外面を
養生する養生装置であって、養生枠と、その養生枠に上
端部が取り付けられて当該養生枠から下方に垂れ下がる
下部養生ネットと、上記下部養生ネットの下部に取り付
けられると共に下部養生ネットに沿って上方に延びるネ
ット引き上げ用ロープと、上記養生枠に支持されて上記
ネット引き上げ用ロープの巻取り・巻戻しを行う巻取り
装置と、から養生装置本体が構成されると共に、養生ネ
ットの設置面に沿って上下に張られるガイドロープと、
上記下部養生ネットに対し上下に並ぶようにそれぞれ取
り付けられると共に上記ガイドロープに当該ガイドロー
プに沿ってのみ移動可能に連結する複数のネット連結具
と、養生すべき躯体上部から躯体外方に突出する上部ブ
ラケットと、その上部ブラケットに支持される滑車と、
上記養生枠の上部に一端部が取付けられて上方に延び更
に上記滑車を介して下方に延びる吊り上げ用ロープと、
上記養生枠及び養生ネット本体の少なくとも一方を、躯
体外面に沿って上下にのみ移動可能に案内する案内手段
と、を備えることを特徴とするものである。
に、本発明のうち請求項1に記載した発明は、上下に延
びる養生枠及び養生ネットによって建造物の躯体外面を
養生する養生装置であって、養生枠と、その養生枠に上
端部が取り付けられて当該養生枠から下方に垂れ下がる
下部養生ネットと、上記下部養生ネットの下部に取り付
けられると共に下部養生ネットに沿って上方に延びるネ
ット引き上げ用ロープと、上記養生枠に支持されて上記
ネット引き上げ用ロープの巻取り・巻戻しを行う巻取り
装置と、から養生装置本体が構成されると共に、養生ネ
ットの設置面に沿って上下に張られるガイドロープと、
上記下部養生ネットに対し上下に並ぶようにそれぞれ取
り付けられると共に上記ガイドロープに当該ガイドロー
プに沿ってのみ移動可能に連結する複数のネット連結具
と、養生すべき躯体上部から躯体外方に突出する上部ブ
ラケットと、その上部ブラケットに支持される滑車と、
上記養生枠の上部に一端部が取付けられて上方に延び更
に上記滑車を介して下方に延びる吊り上げ用ロープと、
上記養生枠及び養生ネット本体の少なくとも一方を、躯
体外面に沿って上下にのみ移動可能に案内する案内手段
と、を備えることを特徴とするものである。
【0009】なお、養生枠の全面には、ネットを張り付
けておいたり、パネル材で覆ったりしておく。本発明に
よれば、予め、養生する躯体部分の上部に対し滑車付き
の上部ブラケットを取り付け上記滑車に吊り上げ用ロー
プを支持させておけば、下側から上記吊り上げ用ロープ
の下行き側を手繰るだけで養生枠及び下部養生ネットか
らなる養生装置本体が引き上げられて、養生すべき躯体
外面に養生枠及び養生ネットが設置される。
けておいたり、パネル材で覆ったりしておく。本発明に
よれば、予め、養生する躯体部分の上部に対し滑車付き
の上部ブラケットを取り付け上記滑車に吊り上げ用ロー
プを支持させておけば、下側から上記吊り上げ用ロープ
の下行き側を手繰るだけで養生枠及び下部養生ネットか
らなる養生装置本体が引き上げられて、養生すべき躯体
外面に養生枠及び養生ネットが設置される。
【0010】例えば、柱躯体の建方を行う前に、当該柱
上部(養生すべき躯体の上部)に上記上部ブラケット等
を設置しておけば、当該柱躯体の建方後であって梁躯体
を組み付ける前に、下側から吊り上げ用ロープの下行き
側を手繰るだけで、養生すべき躯体外面に養生枠及び下
部養生ネットが設置されて養生される。また巻取り装置
で、ネット引き上げ用ロープを巻き取ることで、簡単に
下部養生ネットは、ガイドロープに案内されながら、下
側から順次好きな量だけ上方に手繰り上げられて、当該
下部養生ネットによる上下方向の養生スパンを容易に変
更することができる。このとき、下部養生ネットは、ガ
イドロープとネット連結具によって、ブラインドを閉じ
るように折り畳まれながら、下側から手繰り寄せられ
る。
上部(養生すべき躯体の上部)に上記上部ブラケット等
を設置しておけば、当該柱躯体の建方後であって梁躯体
を組み付ける前に、下側から吊り上げ用ロープの下行き
側を手繰るだけで、養生すべき躯体外面に養生枠及び下
部養生ネットが設置されて養生される。また巻取り装置
で、ネット引き上げ用ロープを巻き取ることで、簡単に
下部養生ネットは、ガイドロープに案内されながら、下
側から順次好きな量だけ上方に手繰り上げられて、当該
下部養生ネットによる上下方向の養生スパンを容易に変
更することができる。このとき、下部養生ネットは、ガ
イドロープとネット連結具によって、ブラインドを閉じ
るように折り畳まれながら、下側から手繰り寄せられ
る。
【0011】また、案内手段によって、養生装置本体
は、上下に昇降するようになる。次に、請求項2に記載
した発明は、請求項1に記載した構成に対して、上記下
部養生ネットには、上下方向に並ぶ複数の横桟が取り付
けられていることを特徴とするものである。本発明によ
れば、下部養生ネットは、横桟の存在によって弛みが小
さく、且つ風によるバタツキも小さく抑えられる。
は、上下に昇降するようになる。次に、請求項2に記載
した発明は、請求項1に記載した構成に対して、上記下
部養生ネットには、上下方向に並ぶ複数の横桟が取り付
けられていることを特徴とするものである。本発明によ
れば、下部養生ネットは、横桟の存在によって弛みが小
さく、且つ風によるバタツキも小さく抑えられる。
【0012】次に、請求項3に記載した発明は、請求項
1又は請求項2に記載された構成に対して、上記吊り上
げ用ロープにおける滑車から下方に延びる下行き部分を
上記ガイドロープとし、上記案内手段を、上記下行き部
分と、上記養生枠及び下部養生ネットの少なくとも一方
に上下方向に並ぶように取り付けられると共に上記下行
き部分に沿ってのみ移動可能に当該下行き部分に連結す
る複数の案内具と、から構成することを特徴とするもの
である。
1又は請求項2に記載された構成に対して、上記吊り上
げ用ロープにおける滑車から下方に延びる下行き部分を
上記ガイドロープとし、上記案内手段を、上記下行き部
分と、上記養生枠及び下部養生ネットの少なくとも一方
に上下方向に並ぶように取り付けられると共に上記下行
き部分に沿ってのみ移動可能に当該下行き部分に連結す
る複数の案内具と、から構成することを特徴とするもの
である。
【0013】本発明によれば、吊り上げ用ロープにガイ
ドロープを兼ねさせることで、別途、ガイドロープの設
置が不要となる。なお、吊り上げ用ロープに下行き部分
は、養生ネットや横桟の自重によって滑車を介して上側
に引張されているので、自然と上下に張られた状態とな
っている。さらに、下部養生ネットは、上下に張られた
ガイドロープに複数の案内具を介して上記上下に引張す
る下行き部分に拘束されるので、躯体外面との干渉(カ
ーテンウォール用ファスナーなどに引っ掛かること)が
防止される。特に、請求項2に記載のように横桟を設け
ると更に確実に躯体外面との干渉が回避される。
ドロープを兼ねさせることで、別途、ガイドロープの設
置が不要となる。なお、吊り上げ用ロープに下行き部分
は、養生ネットや横桟の自重によって滑車を介して上側
に引張されているので、自然と上下に張られた状態とな
っている。さらに、下部養生ネットは、上下に張られた
ガイドロープに複数の案内具を介して上記上下に引張す
る下行き部分に拘束されるので、躯体外面との干渉(カ
ーテンウォール用ファスナーなどに引っ掛かること)が
防止される。特に、請求項2に記載のように横桟を設け
ると更に確実に躯体外面との干渉が回避される。
【0014】次に、請求項4に記載した発明は、請求項
1又は請求項2に記載した構成に対して、上記養生枠の
左右両側にそれぞれ上下方向に延びるガイドレールを設
けると共に、上記各ガイドレールと対向可能な躯体外面
に対して、上記ガイドレールを上下にのみ案内可能な案
内溝を有した案内ブラケットを、上記養生枠の上下寸法
よりも短い間隔をあけて複数設置したことを特徴とする
ものである。
1又は請求項2に記載した構成に対して、上記養生枠の
左右両側にそれぞれ上下方向に延びるガイドレールを設
けると共に、上記各ガイドレールと対向可能な躯体外面
に対して、上記ガイドレールを上下にのみ案内可能な案
内溝を有した案内ブラケットを、上記養生枠の上下寸法
よりも短い間隔をあけて複数設置したことを特徴とする
ものである。
【0015】本発明によれば、ガイドレールと案内ブラ
ケットによって、確実に上下方向に養生枠が案内され
る。また、案内ブラケットを間隔を開けて設けること
で、案内ブラケットの軽量化が図られる。次に、請求項
5に記載した発明は、請求項4に記載した構成に対し
て、上記ネット引き上げ用ロープをガイドロープとする
ことを特徴とするものである。
ケットによって、確実に上下方向に養生枠が案内され
る。また、案内ブラケットを間隔を開けて設けること
で、案内ブラケットの軽量化が図られる。次に、請求項
5に記載した発明は、請求項4に記載した構成に対し
て、上記ネット引き上げ用ロープをガイドロープとする
ことを特徴とするものである。
【0016】本発明によれば、独立してガイドロープを
設ける必要がない。
設ける必要がない。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施形態に
ついて図面を参照しつつ説明する。また、本実施形態で
は、図1及び図2に示すように、節建て積層工法にて建
造中の柱梁躯体部分を養生する場合を例に挙げて説明す
る。なお、図では、4階分の柱躯体1を養生する場合を
例示しているが、後述のように本養生装置は簡単な構成
で且つ軽量であるので、1階分〜3階分、更には5階分
以上を同時に養生する場合であっても、十分に適用可能
であり且つ上下寸法も自由に且つ簡単に変更できる。ま
た、図1においては、分かりやすくするために、滑車2
の位置を、養生よりも上方にずらして図示している。
ついて図面を参照しつつ説明する。また、本実施形態で
は、図1及び図2に示すように、節建て積層工法にて建
造中の柱梁躯体部分を養生する場合を例に挙げて説明す
る。なお、図では、4階分の柱躯体1を養生する場合を
例示しているが、後述のように本養生装置は簡単な構成
で且つ軽量であるので、1階分〜3階分、更には5階分
以上を同時に養生する場合であっても、十分に適用可能
であり且つ上下寸法も自由に且つ簡単に変更できる。ま
た、図1においては、分かりやすくするために、滑車2
の位置を、養生よりも上方にずらして図示している。
【0018】本実施形態では、養生枠3及び下部養生ネ
ット4によって養生装置本体Aの主要部が構成されてい
る。養生枠3は、図1に示すように、金属製の矩形の枠
体3aと、その枠体3a内全面に張られたネット3bと
から構成される。図1中、符号3cは補強用の筋交い材
を示している。
ット4によって養生装置本体Aの主要部が構成されてい
る。養生枠3は、図1に示すように、金属製の矩形の枠
体3aと、その枠体3a内全面に張られたネット3bと
から構成される。図1中、符号3cは補強用の筋交い材
を示している。
【0019】また、本実施形態の下部養生ネット4は、
図1及び図2に示すように、上端部を上記養生枠3の下
端部に取り付けされて下方に垂れ下がっていると共に、
下端部に横材5が取り付けられている。この下部養生ネ
ット4の上下寸法は少なくとも3階分を覆うだけの長さ
を有する。なお、下部養生ネット4には、形状保持用の
ワイヤ4aが上下及び左右にそれぞれ所定間隔を開けて
升目状に複数本だけ取り付けられている。
図1及び図2に示すように、上端部を上記養生枠3の下
端部に取り付けされて下方に垂れ下がっていると共に、
下端部に横材5が取り付けられている。この下部養生ネ
ット4の上下寸法は少なくとも3階分を覆うだけの長さ
を有する。なお、下部養生ネット4には、形状保持用の
ワイヤ4aが上下及び左右にそれぞれ所定間隔を開けて
升目状に複数本だけ取り付けられている。
【0020】上記養生枠3の下端部には、軸を左右方向
に向けた巻取り軸6が軸回転自在に支持され、その巻取
り軸6に複数の巻取りドラム7が取り付けられている。
この巻取り軸6及び巻取りドラム7によって巻取り装置
が構成される。なお、上記巻取り軸6には、軸回転を拘
束できるストッパ(不図示)が設けられている。また、
上記巻取り軸6は、回転用のハンドル(不図示)を取り
付けて手動で回転させたり、ウインチ(不図示)を連結
することで回転させることができる。なお。巻取り軸6
を回転する必要のある場合には、梁躯体8の取付けが完
了した後である。
に向けた巻取り軸6が軸回転自在に支持され、その巻取
り軸6に複数の巻取りドラム7が取り付けられている。
この巻取り軸6及び巻取りドラム7によって巻取り装置
が構成される。なお、上記巻取り軸6には、軸回転を拘
束できるストッパ(不図示)が設けられている。また、
上記巻取り軸6は、回転用のハンドル(不図示)を取り
付けて手動で回転させたり、ウインチ(不図示)を連結
することで回転させることができる。なお。巻取り軸6
を回転する必要のある場合には、梁躯体8の取付けが完
了した後である。
【0021】各巻取りドラム7にはネット引き上げ用ワ
イヤ9(ネット引き上げ用ロープ)が巻回されている。
そのネット引き上げ用ワイヤ9は、下部養生ネット4に
沿って下方に延び、その下端部をそれぞれ上記横座右5
に固定されている。また、上記養生枠3上部の左右両端
部には、それぞれロープ取付け用ブラケット10が設け
られている。
イヤ9(ネット引き上げ用ロープ)が巻回されている。
そのネット引き上げ用ワイヤ9は、下部養生ネット4に
沿って下方に延び、その下端部をそれぞれ上記横座右5
に固定されている。また、上記養生枠3上部の左右両端
部には、それぞれロープ取付け用ブラケット10が設け
られている。
【0022】また、下部養生ネット4の左右両側には、
ネット連結具11が上下に並ぶように固定されている。
各ネット連結具11は、開閉可能なリング部材11aを
備え、このリング部材11aを上下に延びるロープ(ガ
イドロープ)に引っかけることで、そのロープに沿って
のみ移動可能に規制される。また、建方される上階の柱
躯体1における上部に対して、図2に示すように、上部
ブラケット12を取り付けておくと共に、当該柱躯体1
の下部にも下部ブラケット13を取り付けておく。各ブ
ラケット12,13は、躯体外方に突出するように設定
しておく。上部ブラケット12の先端上部には吊り上げ
用の滑車2が取り付けられている。また、下部ブラケッ
ト13の先端部にも誘導用の滑車14を取り付けてお
く。
ネット連結具11が上下に並ぶように固定されている。
各ネット連結具11は、開閉可能なリング部材11aを
備え、このリング部材11aを上下に延びるロープ(ガ
イドロープ)に引っかけることで、そのロープに沿って
のみ移動可能に規制される。また、建方される上階の柱
躯体1における上部に対して、図2に示すように、上部
ブラケット12を取り付けておくと共に、当該柱躯体1
の下部にも下部ブラケット13を取り付けておく。各ブ
ラケット12,13は、躯体外方に突出するように設定
しておく。上部ブラケット12の先端上部には吊り上げ
用の滑車2が取り付けられている。また、下部ブラケッ
ト13の先端部にも誘導用の滑車14を取り付けてお
く。
【0023】さらに、柱躯体1における下部ブラケット
13の下側にウインチ16を取り付けておく。そのウイ
ンチ16に対し、吊り上げ用ロープ15の一端部側が巻
回されていて、その吊り上げ用ロープ15は、誘導用滑
車2を通じて上側滑車2まで上方に延び、その上側の滑
車2で方向が転換されて下方に延びていて、その他端部
を例えば上記下部ブラケット13に結束しておく。な
お、上記下部ブラケット13及び誘導用滑車14を設け
ることで、吊り上げ用ロープ15をほぼ垂直状態で延び
るようにしている。もっとも、この下部ブラケット13
及び誘導用滑車14は必ずしも必要でない。
13の下側にウインチ16を取り付けておく。そのウイ
ンチ16に対し、吊り上げ用ロープ15の一端部側が巻
回されていて、その吊り上げ用ロープ15は、誘導用滑
車2を通じて上側滑車2まで上方に延び、その上側の滑
車2で方向が転換されて下方に延びていて、その他端部
を例えば上記下部ブラケット13に結束しておく。な
お、上記下部ブラケット13及び誘導用滑車14を設け
ることで、吊り上げ用ロープ15をほぼ垂直状態で延び
るようにしている。もっとも、この下部ブラケット13
及び誘導用滑車14は必ずしも必要でない。
【0024】また、本実施形態では、上記柱躯体1に対
して干渉ワイヤ用ブラケット18を介して干渉用ワイヤ
17を設けている。その干渉用ワイヤ17は、当該柱躯
体1と設置された後の養生装置本体Aとの間に緊張状態
で上下に延びるように配置されて、養生装置本体Aが確
実に柱躯体1側に干渉しないようにするものである。本
実施形態では、図1に示すように、2つの柱躯体1間
を、すなわち2スパン分を一つの養生装置で養生するよ
うにするため、図1における左右の2本の柱躯体1に対
してのみ上記上部ブラケット12などを設置して、真ん
中の柱躯体1には当該上部ブラケット12を設置しない
が、真ん中の柱躯体1にも上記干渉用ワイヤ17は設置
しておくことが望ましい。
して干渉ワイヤ用ブラケット18を介して干渉用ワイヤ
17を設けている。その干渉用ワイヤ17は、当該柱躯
体1と設置された後の養生装置本体Aとの間に緊張状態
で上下に延びるように配置されて、養生装置本体Aが確
実に柱躯体1側に干渉しないようにするものである。本
実施形態では、図1に示すように、2つの柱躯体1間
を、すなわち2スパン分を一つの養生装置で養生するよ
うにするため、図1における左右の2本の柱躯体1に対
してのみ上記上部ブラケット12などを設置して、真ん
中の柱躯体1には当該上部ブラケット12を設置しない
が、真ん中の柱躯体1にも上記干渉用ワイヤ17は設置
しておくことが望ましい。
【0025】以上のようにして上下のブラケット12,
13や吊り上げ用ロープ15等を工場や地上で柱躯体1
に設置した後、その柱躯体1を、建方の完了した下階の
柱躯体19上端に組み付ける。ここで、この柱躯体1の
上部が、今回、養生すべき躯体上部となる。次に、柱躯
体1の下側に位置する上記吊り上げ用ロープ15の他端
部を、上記養生枠3上部のロープ取付け用ブラケット1
0に取り付けた後、当該吊り上げ用ロープ15の一端部
(下行き側の端部側)を巻回するウインチ16を作動し
て、当該ウインチ16のドラムに吊り上げ用ロープ15
を巻き取る。すると、養生枠3及び下部養生ネット4
は、徐々に吊り上げられて、図1に示すように、養生す
べき躯体外面を覆う状態となる。
13や吊り上げ用ロープ15等を工場や地上で柱躯体1
に設置した後、その柱躯体1を、建方の完了した下階の
柱躯体19上端に組み付ける。ここで、この柱躯体1の
上部が、今回、養生すべき躯体上部となる。次に、柱躯
体1の下側に位置する上記吊り上げ用ロープ15の他端
部を、上記養生枠3上部のロープ取付け用ブラケット1
0に取り付けた後、当該吊り上げ用ロープ15の一端部
(下行き側の端部側)を巻回するウインチ16を作動し
て、当該ウインチ16のドラムに吊り上げ用ロープ15
を巻き取る。すると、養生枠3及び下部養生ネット4
は、徐々に吊り上げられて、図1に示すように、養生す
べき躯体外面を覆う状態となる。
【0026】上記ウインチ16を作動させて、養生枠3
及び下部養生ネット4を吊り上げるのに同期をとって、
下部養生ネット4に設けたネット連結具11のリング部
材11aを順次、上記吊り上げ用ロープ15の下行き部
分15aに引っかける。又は、ウインチ16を作動させ
る前に、予めすべてのネット連結具11のリング部材1
1aを吊り上げ用ロープ15の下行き部分15aに引っ
かけておく。これによって、下部養生ネット4は、上下
に緊張した吊り上げ用ロープ15の下行き部分15aに
案内されながら垂直に上昇し、吊り上げ途中に風に煽ら
れても、柱躯体1などに干渉して引き上げに支障が発生
することが防止される。
及び下部養生ネット4を吊り上げるのに同期をとって、
下部養生ネット4に設けたネット連結具11のリング部
材11aを順次、上記吊り上げ用ロープ15の下行き部
分15aに引っかける。又は、ウインチ16を作動させ
る前に、予めすべてのネット連結具11のリング部材1
1aを吊り上げ用ロープ15の下行き部分15aに引っ
かけておく。これによって、下部養生ネット4は、上下
に緊張した吊り上げ用ロープ15の下行き部分15aに
案内されながら垂直に上昇し、吊り上げ途中に風に煽ら
れても、柱躯体1などに干渉して引き上げに支障が発生
することが防止される。
【0027】ここで、上記吊り上げ用ロープ15の下行
き部分15aがガイドロープを兼ねる。また、上記ネッ
ト連結具11は、下部養生ネット4を上下に案内する案
内手段の案内具を兼ねる。養生枠3が、図2に示すよう
に、上部ブラケット12の高さまで引き上げられたら、
ウインチ16を停止する。この状態となったら、ウイン
チ16は不要であるので、吊り上げ用ロープ15から外
して、上階の養生のために使用する。ウインチ16を取
り外した後は、吊り上げ用ロープ15の下行き側は、カ
ーテンウォール20用ファスナなどに結束しておけばよ
い。本実施形態では、上記のように養生枠3及び下部養
生ネット4の吊り上げが完了したら、養生枠固定ブラケ
ット21で養生枠を柱躯体1の上部に支持させるように
している。
き部分15aがガイドロープを兼ねる。また、上記ネッ
ト連結具11は、下部養生ネット4を上下に案内する案
内手段の案内具を兼ねる。養生枠3が、図2に示すよう
に、上部ブラケット12の高さまで引き上げられたら、
ウインチ16を停止する。この状態となったら、ウイン
チ16は不要であるので、吊り上げ用ロープ15から外
して、上階の養生のために使用する。ウインチ16を取
り外した後は、吊り上げ用ロープ15の下行き側は、カ
ーテンウォール20用ファスナなどに結束しておけばよ
い。本実施形態では、上記のように養生枠3及び下部養
生ネット4の吊り上げが完了したら、養生枠固定ブラケ
ット21で養生枠を柱躯体1の上部に支持させるように
している。
【0028】下部養生ネット4を、上述のようにして、
隣り合う柱躯体1間の外面にそれぞれ設置することで、
下部養生ネット4が建物躯体を構成する柱躯体1間の外
周側を囲むように設置される。なお、1枚の下部養生ネ
ット4で2つの柱躯体1間の外面側を養生するようにし
ているが、これに限定されるものではない。下部養生ネ
ット4が設置されたら、養生枠3及び下部養生ネット4
内において、躯体外周の梁8の取付け作業等を行う。
隣り合う柱躯体1間の外面にそれぞれ設置することで、
下部養生ネット4が建物躯体を構成する柱躯体1間の外
周側を囲むように設置される。なお、1枚の下部養生ネ
ット4で2つの柱躯体1間の外面側を養生するようにし
ているが、これに限定されるものではない。下部養生ネ
ット4が設置されたら、養生枠3及び下部養生ネット4
内において、躯体外周の梁8の取付け作業等を行う。
【0029】このように、本実施形態の養生装置を使用
すると、柱躯体1の下側から養生装置本体Aの設置が簡
単にできるため、つまり柱躯体1に梁躯体8を取り付け
る前に養生枠3及び下部養生ネット4の設置が行われる
ため、梁8の取付け作業時における資材の飛散防止等に
対応することができる。また、養生枠3及び下部養生ネ
ット4を設置した後に作業員が最上部の梁躯体8に昇る
ため、安全に作業を行うことができる。
すると、柱躯体1の下側から養生装置本体Aの設置が簡
単にできるため、つまり柱躯体1に梁躯体8を取り付け
る前に養生枠3及び下部養生ネット4の設置が行われる
ため、梁8の取付け作業時における資材の飛散防止等に
対応することができる。また、養生枠3及び下部養生ネ
ット4を設置した後に作業員が最上部の梁躯体8に昇る
ため、安全に作業を行うことができる。
【0030】また、上下に緊張状態となっている吊り上
げ用ロープ15の下行き部分15aで下部養生ネット4
の左右両側部が拘束されているので、弛みが生じること
が少なくなって見栄えが良いと同時に、横風によるバタ
ツキが抑えられたり、下部養生ネット4が柱躯体1側に
近づいてカーテンウォール20取付け用のファスナー等
と干渉することが確実に防止される。しかも、本実施形
態では、干渉用ワイヤ17の存在でさらに上記カーテン
ウォール20取付け用のファスナー等との干渉を防止で
きる。
げ用ロープ15の下行き部分15aで下部養生ネット4
の左右両側部が拘束されているので、弛みが生じること
が少なくなって見栄えが良いと同時に、横風によるバタ
ツキが抑えられたり、下部養生ネット4が柱躯体1側に
近づいてカーテンウォール20取付け用のファスナー等
と干渉することが確実に防止される。しかも、本実施形
態では、干渉用ワイヤ17の存在でさらに上記カーテン
ウォール20取付け用のファスナー等との干渉を防止で
きる。
【0031】梁躯体8の取付けが完了したら、カーテン
ウォール20の取付けを行う。カーテンウォール20の
取付けの際には、図3に示すように、下部ブラケット1
3を外したのち、巻取り軸6にハンドルやウインチ(不
図示)を取り付けて当該巻取り軸6を回転することで、
一階分ずつ下部養生ネット4を上方に手繰り上げて、下
側からカーテンウォール20を順番に取り付けていく。
上記下部養生ネット4は、下側から折り畳まれるように
手繰り上げられることで、中間部分が下側に大きく垂れ
下がることが防止されると同時にさほど見栄えを損なう
こともない。このとき、上記下部養生ネット4の手繰り
上げと共に、吊り上げ用ロープ15の下行き部分15a
の結束位置を上階に移動させる(図3(b)を参照)。
ウォール20の取付けを行う。カーテンウォール20の
取付けの際には、図3に示すように、下部ブラケット1
3を外したのち、巻取り軸6にハンドルやウインチ(不
図示)を取り付けて当該巻取り軸6を回転することで、
一階分ずつ下部養生ネット4を上方に手繰り上げて、下
側からカーテンウォール20を順番に取り付けていく。
上記下部養生ネット4は、下側から折り畳まれるように
手繰り上げられることで、中間部分が下側に大きく垂れ
下がることが防止されると同時にさほど見栄えを損なう
こともない。このとき、上記下部養生ネット4の手繰り
上げと共に、吊り上げ用ロープ15の下行き部分15a
の結束位置を上階に移動させる(図3(b)を参照)。
【0032】ここで、図3では、吊り上げ用ロープ15
の下行き部分15aを柱躯体1側に引き込むことで、下
部養生ネット4の下側も柱躯体1に接近させて、クレー
ンで吊り上げ上げたカーテンウォール20を柱躯体1に
近づけ易くしている。また、符号22は、回転式の足場
を示している。また、符号23は重りである。次に、現
在の柱躯体1部分の養生が完了して、下部養生ネット4
を次に建方した柱躯体23に盛り変える場合には、上述
と同様に上下ブラケット24,25や吊り上げ用ロープ
26を取付けた後の上階の柱躯体23を現在の柱躯体1
の上方に組み付け後に(図2における一点鎖線を参
照)、新たな吊り上げ用ロープ26の一端部を養生枠3
のロープ取付け用ブラケット10に取付け、上記のよう
にウインチ27を作動させて柱躯体1の下側から養生枠
3及び下部養生ネット4を上方に吊り上げればよい。
の下行き部分15aを柱躯体1側に引き込むことで、下
部養生ネット4の下側も柱躯体1に接近させて、クレー
ンで吊り上げ上げたカーテンウォール20を柱躯体1に
近づけ易くしている。また、符号22は、回転式の足場
を示している。また、符号23は重りである。次に、現
在の柱躯体1部分の養生が完了して、下部養生ネット4
を次に建方した柱躯体23に盛り変える場合には、上述
と同様に上下ブラケット24,25や吊り上げ用ロープ
26を取付けた後の上階の柱躯体23を現在の柱躯体1
の上方に組み付け後に(図2における一点鎖線を参
照)、新たな吊り上げ用ロープ26の一端部を養生枠3
のロープ取付け用ブラケット10に取付け、上記のよう
にウインチ27を作動させて柱躯体1の下側から養生枠
3及び下部養生ネット4を上方に吊り上げればよい。
【0033】このように、タワークレーンなどの大型機
械を使用することなく簡単な構造で且つ安全に下部養生
ネット4を上方に盛り変えることができる。しかも、梁
躯体8の取付け前に下部養生ネット4を設置することが
できる。さらに、本養生装置の下部養生ネット4は軽量
であるので養生範囲を大きく設定可能であり、上記のよ
うな数階分単位に積層する節建て積層工法であっても、
十分に対応可能である。逆に、養生すべき養生寸法を一
時的に短くするような場合であっても、巻取り軸6を回
転させて下部養生ネット4を適宜折り畳み状態で手繰り
上げておくことで簡単に対応することができる。
械を使用することなく簡単な構造で且つ安全に下部養生
ネット4を上方に盛り変えることができる。しかも、梁
躯体8の取付け前に下部養生ネット4を設置することが
できる。さらに、本養生装置の下部養生ネット4は軽量
であるので養生範囲を大きく設定可能であり、上記のよ
うな数階分単位に積層する節建て積層工法であっても、
十分に対応可能である。逆に、養生すべき養生寸法を一
時的に短くするような場合であっても、巻取り軸6を回
転させて下部養生ネット4を適宜折り畳み状態で手繰り
上げておくことで簡単に対応することができる。
【0034】なお、上記実施形態では、吊り上げ用ロー
プ15の下行き部分15aをガイドロープとしている
が、別途ガイドロープを設けても良い。また、下部養生
ネット4のネット連結具11をネット引き上げ用ロープ
にも連結するようにしてもよい。また、上記下部養生ネ
ット4に対して、上下方向に沿って所定間隔置きに複数
の横桟33を取り付けても良い。横桟33としては、軽
量のパイプ材等を使用すればよい。このとき、上下で隣
接する横桟同士は、横桟繋ぎワイヤで上下に連結して、
横桟33の自重を下部養生ネット4自体に負荷しないよ
うにして、複数の横桟を設けても下部養生ネット4が破
れ易くなることを防止することが好ましい。このよう
に、横桟を設けると、さらに下部養生ネット4の弛みが
無くなり、且つばたつきもより小さく抑えられる。
プ15の下行き部分15aをガイドロープとしている
が、別途ガイドロープを設けても良い。また、下部養生
ネット4のネット連結具11をネット引き上げ用ロープ
にも連結するようにしてもよい。また、上記下部養生ネ
ット4に対して、上下方向に沿って所定間隔置きに複数
の横桟33を取り付けても良い。横桟33としては、軽
量のパイプ材等を使用すればよい。このとき、上下で隣
接する横桟同士は、横桟繋ぎワイヤで上下に連結して、
横桟33の自重を下部養生ネット4自体に負荷しないよ
うにして、複数の横桟を設けても下部養生ネット4が破
れ易くなることを防止することが好ましい。このよう
に、横桟を設けると、さらに下部養生ネット4の弛みが
無くなり、且つばたつきもより小さく抑えられる。
【0035】また、上記実施形態では、ネット連結具1
1を案内具として使用して養生枠3部分には、案内具を
設けていないが、上記ネット連結具11と同様なリング
部材11aを備えた案内具を養生枠3に設けて当該養生
枠3も吊り上げ用ロープ15の下行き部分15aに案内
させるようにしても良い。次に、第2の実施形態につい
て図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態
と同様な部品などについては同一の符号を付して説明す
る。
1を案内具として使用して養生枠3部分には、案内具を
設けていないが、上記ネット連結具11と同様なリング
部材11aを備えた案内具を養生枠3に設けて当該養生
枠3も吊り上げ用ロープ15の下行き部分15aに案内
させるようにしても良い。次に、第2の実施形態につい
て図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態
と同様な部品などについては同一の符号を付して説明す
る。
【0036】本実施形態は、上記第1実施形態と同様な
構成となっているが、ガイドの方法などの点で異なる。
すなわち、養生装置本体Aは、上記第1実施形態と同様
に、養生枠3と下部養生ネット4とによって構成される
が、上記第1実施形態と比較して養生枠3の上下寸法を
大きく設定している。すなわち、図4に示すように、上
記第1実施形態における養生枠と同様な大きさの2つの
養生枠3d、3eを上下に所定間隔をあけて配置しその
2つの養生枠3d、3e間に別の養生枠3fを設けて一
つの大き目の養生枠3としたものである。
構成となっているが、ガイドの方法などの点で異なる。
すなわち、養生装置本体Aは、上記第1実施形態と同様
に、養生枠3と下部養生ネット4とによって構成される
が、上記第1実施形態と比較して養生枠3の上下寸法を
大きく設定している。すなわち、図4に示すように、上
記第1実施形態における養生枠と同様な大きさの2つの
養生枠3d、3eを上下に所定間隔をあけて配置しその
2つの養生枠3d、3e間に別の養生枠3fを設けて一
つの大き目の養生枠3としたものである。
【0037】また、図4中、符号9はネット引き上げ用
ワイヤを示しているが、このネット引き上げ用ワイヤ9
に下部養生ネット4に設けられたネット連結具11のリ
ング部材11aを連結させている。すなわち、ネット引
き上げ用ワイヤ9がガイドロープを兼ねている。さら
に、上記養生枠3の左右の両端部には、それぞれH形鋼
からなるガイドレール30が固定されている。このガイ
ドレール30は、上下に軸を向けて配置されると共に、
一方のフランジ30aが柱躯体1側を向くように設定さ
れている。当該一方のフランジ30eがガイドレール本
体である。
ワイヤを示しているが、このネット引き上げ用ワイヤ9
に下部養生ネット4に設けられたネット連結具11のリ
ング部材11aを連結させている。すなわち、ネット引
き上げ用ワイヤ9がガイドロープを兼ねている。さら
に、上記養生枠3の左右の両端部には、それぞれH形鋼
からなるガイドレール30が固定されている。このガイ
ドレール30は、上下に軸を向けて配置されると共に、
一方のフランジ30aが柱躯体1側を向くように設定さ
れている。当該一方のフランジ30eがガイドレール本
体である。
【0038】また、上記ガイドレール30と対向可能な
柱躯体1部分には、上記養生枠3の上下寸法よりも短い
間隔で上下方向に沿って複数の案内ブラケット32が設
けられている。なお、この案内ブラケット32は、柱躯
体1の建方を行う前に当該柱躯体1に取付けておく。各
案内ブラケット32は、上記ガイドレール30のフラン
ジ30aを案内可能な上下方向に延びる案内溝31aを
有する。但し、案内溝31aは下側が大きいラッパ状に
なっていて、上記ガイドレール30の上端部を挿入しや
すくなっている。また、上記ガイドレール30のフラン
ジ30aの上端部30bも上側に尖っていることで、挿
入しやすくなっている。
柱躯体1部分には、上記養生枠3の上下寸法よりも短い
間隔で上下方向に沿って複数の案内ブラケット32が設
けられている。なお、この案内ブラケット32は、柱躯
体1の建方を行う前に当該柱躯体1に取付けておく。各
案内ブラケット32は、上記ガイドレール30のフラン
ジ30aを案内可能な上下方向に延びる案内溝31aを
有する。但し、案内溝31aは下側が大きいラッパ状に
なっていて、上記ガイドレール30の上端部を挿入しや
すくなっている。また、上記ガイドレール30のフラン
ジ30aの上端部30bも上側に尖っていることで、挿
入しやすくなっている。
【0039】また、下部養生ネット4には、上下方向に
沿って複数の横桟33が取り付けられることで、下部養
生ネット4が弛んだりばたつくことの低減を図ってい
る。なお、本実施形態では、ネット引き上げ用ワイヤ9
及び巻取りドラム7を一組とした場合を例示している。
他の構成、つまり上部ブラケット12や吊り上げ用ロー
プ15などについては、上記第1実施形態と同様であ
る。
沿って複数の横桟33が取り付けられることで、下部養
生ネット4が弛んだりばたつくことの低減を図ってい
る。なお、本実施形態では、ネット引き上げ用ワイヤ9
及び巻取りドラム7を一組とした場合を例示している。
他の構成、つまり上部ブラケット12や吊り上げ用ロー
プ15などについては、上記第1実施形態と同様であ
る。
【0040】本実施形態の養生装置においても、上記第
1実施形態と同様に、建方前の柱躯体1に上部ブラケッ
ト12や吊り上げ用ロープ15などを設置してから、当
該柱躯体1を下階の柱躯体1の上端に組み付けた後に、
下側に位置する吊り上げ用ロープ15の他端部を養生枠
3の上端部に設けたロープ取付け用ブラケット10に取
付ける。そして、ウインチ16を作動して吊り上げ用ロ
ープ15を巻き取ることで、養生枠3及び下部養生ネッ
ト4は上方に移動する。
1実施形態と同様に、建方前の柱躯体1に上部ブラケッ
ト12や吊り上げ用ロープ15などを設置してから、当
該柱躯体1を下階の柱躯体1の上端に組み付けた後に、
下側に位置する吊り上げ用ロープ15の他端部を養生枠
3の上端部に設けたロープ取付け用ブラケット10に取
付ける。そして、ウインチ16を作動して吊り上げ用ロ
ープ15を巻き取ることで、養生枠3及び下部養生ネッ
ト4は上方に移動する。
【0041】このとき、本実施形態では、養生枠3の左
右両側に設けたガイドレール30の先端部が案内ブラケ
ット32の案内溝31aに順番に自動的に挿入されて、
当該案内ブラケット32に案内されながら確実に上方に
移動する。このように、ガイドレール30及び案内ブラ
ケット32からなる案内手段で案内されることで、少な
くとも大型化した養生枠3が柱躯体1などに設けたファ
スナーなどと干渉することが確実に防止できる。
右両側に設けたガイドレール30の先端部が案内ブラケ
ット32の案内溝31aに順番に自動的に挿入されて、
当該案内ブラケット32に案内されながら確実に上方に
移動する。このように、ガイドレール30及び案内ブラ
ケット32からなる案内手段で案内されることで、少な
くとも大型化した養生枠3が柱躯体1などに設けたファ
スナーなどと干渉することが確実に防止できる。
【0042】しかも、本実施形態では、養生枠3の上昇
の駆動は、ネット引き上げ用ワイヤ9及びウインチ16
であるので、つまり、ガイドレール30及び案内ブラケ
ット32は、養生枠3を案内するだけであるので、当該
ガイドレール30及び案内ブラケット32を軽量化する
ことができるし、案内ブラケット32を上述のように柱
躯体1に沿って上下方向全面に設置する必要もない。
の駆動は、ネット引き上げ用ワイヤ9及びウインチ16
であるので、つまり、ガイドレール30及び案内ブラケ
ット32は、養生枠3を案内するだけであるので、当該
ガイドレール30及び案内ブラケット32を軽量化する
ことができるし、案内ブラケット32を上述のように柱
躯体1に沿って上下方向全面に設置する必要もない。
【0043】また、本実施形態では、カーテンウォール
20の取付けのために下部養生ネット4を手繰り上げる
場合には、上記第1実施形態と同様に巻取り軸6を回転
させることで容易に行うことができるが、本実施形態に
あっては、ネット引き上げ用ワイヤ9がガイドロープの
役割をして、下部養生ネット4は折り畳まれながら上側
に手繰り上げられて、下側に大きく弛むことが防止され
ると共に見栄えも良い。
20の取付けのために下部養生ネット4を手繰り上げる
場合には、上記第1実施形態と同様に巻取り軸6を回転
させることで容易に行うことができるが、本実施形態に
あっては、ネット引き上げ用ワイヤ9がガイドロープの
役割をして、下部養生ネット4は折り畳まれながら上側
に手繰り上げられて、下側に大きく弛むことが防止され
ると共に見栄えも良い。
【0044】ここで、複数の横桟33の存在によって横
風による下部養生ネット4のバタツキは小さくなるが、
煽られるのを防止するために、梁躯体8の取付けが完了
した後に下部養生ネット4の端部をファスナなどに結束
しておくことが好ましい。この場合であっても、横桟3
3の存在によって、横材5等を引っ張るように取り付け
ることで、下部養生ネット4に大きく皺や弛みが発生す
ることが防止できる。また、下部養生ネット4について
は、上記第1実施形態と同様に、吊り上げ用ロープ15
の下行き部分15aに対してもネット連結具11のリン
グ部材11aを引っかけて上下方向に案内させるように
しても良い。
風による下部養生ネット4のバタツキは小さくなるが、
煽られるのを防止するために、梁躯体8の取付けが完了
した後に下部養生ネット4の端部をファスナなどに結束
しておくことが好ましい。この場合であっても、横桟3
3の存在によって、横材5等を引っ張るように取り付け
ることで、下部養生ネット4に大きく皺や弛みが発生す
ることが防止できる。また、下部養生ネット4について
は、上記第1実施形態と同様に、吊り上げ用ロープ15
の下行き部分15aに対してもネット連結具11のリン
グ部材11aを引っかけて上下方向に案内させるように
しても良い。
【0045】ここで、上階の柱躯体1への養生装盛り変
えは、図8に示すように、上階の柱躯体23を組み付け
た後に、上述と同様に吊り上げ用ロープ26の他端部を
養生枠3上部に取付けて下側から引き上げればよい。こ
のとき、使用が完了した案内ブラケット32は順次、取
り外して上階の柱躯体1に付け替えておく。なお、上記
ガイドレール及び案内ブラケットの構造は、上記構造に
限定されるわけではない。要は、養生枠が柱躯体1に沿
って案内できるような構造のガイドレール及び案内ブラ
ケットの組で有ればよい。
えは、図8に示すように、上階の柱躯体23を組み付け
た後に、上述と同様に吊り上げ用ロープ26の他端部を
養生枠3上部に取付けて下側から引き上げればよい。こ
のとき、使用が完了した案内ブラケット32は順次、取
り外して上階の柱躯体1に付け替えておく。なお、上記
ガイドレール及び案内ブラケットの構造は、上記構造に
限定されるわけではない。要は、養生枠が柱躯体1に沿
って案内できるような構造のガイドレール及び案内ブラ
ケットの組で有ればよい。
【0046】その他の作用・効果は、上記第1実施形態
と同様である。ここで、両実施形態にあっては、柱梁躯
体建方時の養生を例示しているが、本実施形態の養生装
置は、建築中の建造物躯体の外周を養生するだけに使用
が限定されるものではない。例えば、建造物外周部を補
修する際等に現在の補修箇所の躯体上部から上部ブラケ
ット12を張り出させて養生するようにして使用しても
よい。
と同様である。ここで、両実施形態にあっては、柱梁躯
体建方時の養生を例示しているが、本実施形態の養生装
置は、建築中の建造物躯体の外周を養生するだけに使用
が限定されるものではない。例えば、建造物外周部を補
修する際等に現在の補修箇所の躯体上部から上部ブラケ
ット12を張り出させて養生するようにして使用しても
よい。
【0047】また、本養生装置は、構造上の階や層を持
たない構造物である塔状構造物、筒状構造物、船舶、タ
ンク、その他いずれの建造物の構築及び補修工事におい
ても、その外周部の養生に使用しても良い。また、形状
保持用ワイヤ4a、ネット引き上げ用ワイヤ9(ネット
引き上げ用ロープ)、干渉用ワイヤ17,吊り上げ用ロ
ープ15,26としては、いずれもワイヤやロープの
他、ベルト状、チェーン状のものでも良く、また、その
素材についても、金属製、合成樹脂製、ゴム製、カーボ
ン繊維製、その他、扱い易い柔軟な曲げ剛性と、必要な
引張強度とを有するものであれば、いずれの形状や素材
でも良く、また、それらの形状素材を組み合わせた複合
素材とすることもできる。
たない構造物である塔状構造物、筒状構造物、船舶、タ
ンク、その他いずれの建造物の構築及び補修工事におい
ても、その外周部の養生に使用しても良い。また、形状
保持用ワイヤ4a、ネット引き上げ用ワイヤ9(ネット
引き上げ用ロープ)、干渉用ワイヤ17,吊り上げ用ロ
ープ15,26としては、いずれもワイヤやロープの
他、ベルト状、チェーン状のものでも良く、また、その
素材についても、金属製、合成樹脂製、ゴム製、カーボ
ン繊維製、その他、扱い易い柔軟な曲げ剛性と、必要な
引張強度とを有するものであれば、いずれの形状や素材
でも良く、また、それらの形状素材を組み合わせた複合
素材とすることもできる。
【0048】また、横桟としては、軽量のパイプ材等を
使用例として説明しているが、パイプ材に限定されず、
中実の棒状材、或いはラチス状としても良く、これらを
構成する素材も鉄やアルミ等の金属製の他、合成樹脂
製、カーボン繊維製、その他、軽量で十分な曲げ剛性を
有するものであれば、いずれの形状、素材及びそれらの
組み合わせたものでも構わない。
使用例として説明しているが、パイプ材に限定されず、
中実の棒状材、或いはラチス状としても良く、これらを
構成する素材も鉄やアルミ等の金属製の他、合成樹脂
製、カーボン繊維製、その他、軽量で十分な曲げ剛性を
有するものであれば、いずれの形状、素材及びそれらの
組み合わせたものでも構わない。
【0049】また、養生枠の枠体3aは、金属製の枠体
の使用を述べたが、金属製に限らず、形状を保持し軽量
なものであれば、合成樹脂製、カーボン繊維製、その他
のものであっても構わない。
の使用を述べたが、金属製に限らず、形状を保持し軽量
なものであれば、合成樹脂製、カーボン繊維製、その他
のものであっても構わない。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明を採用
すると、予め、養生すべき躯体部分の上部に対し滑車付
きの上部ブラケットを取り付け上記滑車に吊り上げ用ロ
ープを支持させておけば、下側から上記吊り上げ用ロー
プの下行き側を手繰るだけで、養生すべき躯体外面に養
生及び下部養生ネットを設置することができるという効
果がある。しかも、養生及び下部養生ネットの設置が下
側から操作して行うことができるので安全であるという
効果がある。
すると、予め、養生すべき躯体部分の上部に対し滑車付
きの上部ブラケットを取り付け上記滑車に吊り上げ用ロ
ープを支持させておけば、下側から上記吊り上げ用ロー
プの下行き側を手繰るだけで、養生すべき躯体外面に養
生及び下部養生ネットを設置することができるという効
果がある。しかも、養生及び下部養生ネットの設置が下
側から操作して行うことができるので安全であるという
効果がある。
【0051】このため、例えば、柱躯体梁の建方時の養
生であっても、柱の建方を行う前に、柱躯体の上部に上
記上部ブラケット等を設置しておくだけで、当該柱躯体
の建方後であって梁躯体を組み付ける前に、吊り上げ用
ロープの下行き側を下側から手繰るだけで、簡単に養生
すべき躯体外面に養生及び下部養生ネットが設置され
る。
生であっても、柱の建方を行う前に、柱躯体の上部に上
記上部ブラケット等を設置しておくだけで、当該柱躯体
の建方後であって梁躯体を組み付ける前に、吊り上げ用
ロープの下行き側を下側から手繰るだけで、簡単に養生
すべき躯体外面に養生及び下部養生ネットが設置され
る。
【0052】また、手繰り用ロープを上側に手繰ること
で、下部養生ネットは、ガイドロープに案内されなが
ら、下側から順次好きな量だけ上方に手繰り上げること
ができる。このことは、下部養生ネットで養生したい上
下寸法を簡単に変更することができることに繋がる。し
かも、折り畳まれながら手繰り上げられるので、下側に
大きく弛むことがないと同時に手繰り上げても見栄えを
さほど損なわない。
で、下部養生ネットは、ガイドロープに案内されなが
ら、下側から順次好きな量だけ上方に手繰り上げること
ができる。このことは、下部養生ネットで養生したい上
下寸法を簡単に変更することができることに繋がる。し
かも、折り畳まれながら手繰り上げられるので、下側に
大きく弛むことがないと同時に手繰り上げても見栄えを
さほど損なわない。
【0053】このとき、請求項2に係る発明を採用すれ
ば、下部養生ネットに複数の横桟を設けるだけで、上述
のように簡易に下部養生ネットが設置できるにも関わら
ず、下部養生ネットは、横桟の存在によって弛みが小さ
く、且つ風によるバタツキも小さく抑えられて見栄えが
良い。また、請求項3に係る発明を採用すれば、吊り上
げ用ロープがガイドロープ及び案内手段の一部を兼ねる
ので、養生装置本体を案内する案内手段が簡易に構成さ
れると共に、下部養生ネットを折り畳みながら手繰り上
げるためのガイドロープも不要となる。
ば、下部養生ネットに複数の横桟を設けるだけで、上述
のように簡易に下部養生ネットが設置できるにも関わら
ず、下部養生ネットは、横桟の存在によって弛みが小さ
く、且つ風によるバタツキも小さく抑えられて見栄えが
良い。また、請求項3に係る発明を採用すれば、吊り上
げ用ロープがガイドロープ及び案内手段の一部を兼ねる
ので、養生装置本体を案内する案内手段が簡易に構成さ
れると共に、下部養生ネットを折り畳みながら手繰り上
げるためのガイドロープも不要となる。
【0054】また、請求項4に係る発明を採用すると、
ガイドレールと案内ブラケットによって、確実に上下方
向に養生が上下方向に案内される。また、案内ブラケッ
トを間隔を開けて設けることで、案内ブラケットの軽量
化が図られる。このとき、請求項5に係る発明を採用す
ると、ネット引き上げ用ロープがガイドロープを兼ねる
ことで独立してガイドロープを設ける必要がないという
効果がある。
ガイドレールと案内ブラケットによって、確実に上下方
向に養生が上下方向に案内される。また、案内ブラケッ
トを間隔を開けて設けることで、案内ブラケットの軽量
化が図られる。このとき、請求項5に係る発明を採用す
ると、ネット引き上げ用ロープがガイドロープを兼ねる
ことで独立してガイドロープを設ける必要がないという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係る養生装置を
説明する正面図である。
説明する正面図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係る養生装置を
説明する側面図である。
説明する側面図である。
【図3】本発明に基づく第1実施形態に係る下部養生ネ
ットの引き上げを示す側面図であり、(a)は下部を引
き込み前の図を、(b)は下部を引き込んだ後の図をそ
れぞれ示している。
ットの引き上げを示す側面図であり、(a)は下部を引
き込み前の図を、(b)は下部を引き込んだ後の図をそ
れぞれ示している。
【図4】本発明に基づく第2実施形態に係る養生装置を
説明するための正面図である。
説明するための正面図である。
【図5】ガイドレール及び案内ブラケットの関係を示す
側面図である。
側面図である。
【図6】ガイドレール及び案内ブラケットの関係を示す
上面図である。
上面図である。
【図7】ガイドレール及び案内ブラケットの関係を示す
正面図である。
正面図である。
【図8】本発明に基づく第2実施形態に係る養生装置の
盛り変えを説明するための側面図である。
盛り変えを説明するための側面図である。
A 養生装置本体 1 柱躯体 2 滑車 3 養生枠 4 下部養生ネット 5 横材 6 巻取り軸 7 巻取りドラム 8 梁躯体 9 ネット引き上げ用ワイヤ 11 ネット連結具 11a リング部材 12 上部ブラケット 13 下部ブラケット 14 誘導用滑車 15 吊り上げ用ロープ 16 ウインチ 17 干渉用ワイヤ 18 干渉ワイヤ用ブラケット 20 カーテンウォール 30 ガイドレール 32 案内ブラケット 32a 案内溝 33 横桟
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 明男 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 鈴木 孝之 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 萩原 純一 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 上下に延びる養生枠及び養生ネットによ
って建造物の躯体外面を養生する養生装置であって、 養生枠と、その養生枠に上端部が取り付けられて当該養
生枠から下方に垂れ下がる下部養生ネットと、上記下部
養生ネットの下部に取り付けられると共に下部養生ネッ
トに沿って上方に延びるネット引き上げ用ロープと、上
記養生枠に支持されて上記ネット引き上げ用ロープの巻
取り・巻戻しを行う巻取り装置と、から養生装置本体が
構成されると共に、 養生ネットの設置面に沿って上下に張られるガイドロー
プと、上記下部養生ネットに対し上下に並ぶようにそれ
ぞれ取り付けられると共に上記ガイドロープに当該ガイ
ドロープに沿ってのみ移動可能に連結する複数のネット
連結具と、 養生すべき躯体上部から躯体外方に突出する上部ブラケ
ットと、その上部ブラケットに支持される滑車と、 上記養生枠の上部に一端部が取付けられて上方に延び更
に上記滑車を介して下方に延びる吊り上げ用ロープと、 上記養生枠及び養生ネット本体の少なくとも一方を、躯
体外面に沿って上下にのみ移動可能に案内する案内手段
と、を備えることを特徴とする養生装置。 - 【請求項2】 上記下部養生ネットには、上下方向に並
ぶ複数の横桟が取り付けられていることを特徴とする請
求項1に記載した養生装置。 - 【請求項3】 上記吊り上げ用ロープにおける滑車から
下方に延びる下行き部分を上記ガイドロープとし、上記
案内手段を、上記下行き部分と、上記養生枠及び下部養
生ネットの少なくとも一方に上下方向に並ぶように取り
付けられると共に上記下行き部分に沿ってのみ移動可能
に当該下行き部分に連結する複数の案内具と、から構成
することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか
に記載した養生装置。 - 【請求項4】 上記養生枠の左右両側にそれぞれ上下方
向に延びるガイドレールを設けると共に、上記各ガイド
レールと対向可能な躯体外面に対して、上記ガイドレー
ルを上下にのみ案内可能な案内溝を有した案内ブラケッ
トを、上記養生枠の上下寸法よりも短い間隔をあけて複
数設置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記
載した養生装置。 - 【請求項5】 上記ネット引き上げ用ロープをガイドロ
ープとすることを特徴とする請求項4に記載した養生装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32103899A JP2001140474A (ja) | 1999-11-11 | 1999-11-11 | 養生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32103899A JP2001140474A (ja) | 1999-11-11 | 1999-11-11 | 養生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001140474A true JP2001140474A (ja) | 2001-05-22 |
Family
ID=18128119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32103899A Pending JP2001140474A (ja) | 1999-11-11 | 1999-11-11 | 養生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001140474A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017210796A (ja) * | 2016-05-26 | 2017-11-30 | 大成建設株式会社 | 建物の鉄骨建方方法 |
JP2021172979A (ja) * | 2020-04-20 | 2021-11-01 | 清水建設株式会社 | 養生装置および養生方法 |
CN113863688A (zh) * | 2021-11-18 | 2021-12-31 | 扬州工业职业技术学院 | 一种组合式幕墙的安装结构及安装方法 |
JP7096468B1 (ja) | 2021-08-25 | 2022-07-06 | 椿建設株式会社 | 飛散防止ネットの張り構造および飛散防止ネットの張り方法 |
-
1999
- 1999-11-11 JP JP32103899A patent/JP2001140474A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017210796A (ja) * | 2016-05-26 | 2017-11-30 | 大成建設株式会社 | 建物の鉄骨建方方法 |
JP2021172979A (ja) * | 2020-04-20 | 2021-11-01 | 清水建設株式会社 | 養生装置および養生方法 |
JP7096468B1 (ja) | 2021-08-25 | 2022-07-06 | 椿建設株式会社 | 飛散防止ネットの張り構造および飛散防止ネットの張り方法 |
JP2023031773A (ja) * | 2021-08-25 | 2023-03-09 | 椿建設株式会社 | 飛散防止ネットの張り構造および飛散防止ネットの張り方法 |
CN113863688A (zh) * | 2021-11-18 | 2021-12-31 | 扬州工业职业技术学院 | 一种组合式幕墙的安装结构及安装方法 |
CN113863688B (zh) * | 2021-11-18 | 2023-03-14 | 扬州工业职业技术学院 | 一种组合式幕墙的安装结构及安装方法 |
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