JP2001140473A - 養生装置 - Google Patents

養生装置

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JP2001140473A
JP2001140473A JP31941899A JP31941899A JP2001140473A JP 2001140473 A JP2001140473 A JP 2001140473A JP 31941899 A JP31941899 A JP 31941899A JP 31941899 A JP31941899 A JP 31941899A JP 2001140473 A JP2001140473 A JP 2001140473A
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JP
Japan
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curing
rope
curing net
net
guide
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JP31941899A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nishimura
正宏 西村
Takuo Sudo
卓雄 須藤
Akio Yoshikawa
明男 吉川
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】養生範囲が広く且つ節建て鉄骨建方工事にも適
用できる安価で軽量な養生装置を提供する。 【解決手段】上下に延びる養生ネットによって建物の躯
体外面を覆う養生装置である。上記養生ネットに複数の
横桟が取付けられる。養生すべき躯体上部から躯体外方
に突出した上部ブラケットに滑車が支持されている。上
記養生ネットの上部に一端部が取付けられて上方に延び
更に上記滑車を介して下方に延びる吊り上げ用ロープ
と、養生ネットの設定面に沿って上下に張られるガイド
ロープと、上記養生ネットをガイドロープに沿って案内
する複数の案内具と、一端部を最下部の横桟に一端部に
取付けられて養生ネットに沿って上方に延びる手繰り用
ロープと、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建築中や外
壁修復工事等を行う際に躯体外面を養生ネットで養生す
るために使用される養生装置であって、特に積層工法で
高層建築物を構築する際に、外壁等が取付けられる前の
躯体部分の外周面を下階側から順次養生するのに好適な
養生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高層ビルの構築工法の一つとして例えば
積層工法がある。積層工法では、あらかじめ工場などで
生産した柱や梁・床・外壁などを、1階ずつ若しくは数
階ずつ、つまり一層ずつ順次積み上げるように組み立て
て躯体を構築する。そして、従来から、現在構築中の躯
体部分の外面を養生ネットで覆い養生することが行われ
ている。この養生は、一般的には、鉄骨等からなる躯体
の建方時に、一層分の柱躯体や梁躯体の建方が完了した
段階で、作業員が最上部の梁上まで昇って最上部の水平
ワイヤに養生ネットの上部を支持させると共に当該養生
ネットを投げ下ろすことにより、現在施工中の躯体外周
に養生ネットを吊り下げて行う。このとき、養生ネット
を水平ワイヤや梁などに結束して風によって煽られるの
を抑える。さらに、躯体外面にカーテンウォールを下側
から順番に取り付ける際には、上記設置した養生ネット
が設置の邪魔となることから、作業員がカーテンウォー
ルを取り付けるのに必要なスペース分だけ、養生ネット
を、下端部から順次引き上げて建物の外周に設けた水平
ワイヤー等に養生ネットの下端を縛り付け直している
(第1の養生方法)。
【0003】また、例えば、特開平10−317680
号公報等に開示されているように、クレーン盛り替え式
の養生枠を使用した養生方法もある。この養生方法で
は、鋼材からなる矩形の枠体全面にメッシュシートを張
って養生枠を構成し、その養生枠の天端に吊りピースを
設けると共に枠体下端部近傍に養生枠を建方階の柱躯体
に固定するための固定用ブラケットを設けておく。そし
て、タワークレーンによって上記養生枠を吊り上げて移
動し構築の中の躯体外面に固定用ブラケットによって取
り付けて現在構築中の躯体外面を養生する(第2の養生
方法)。
【0004】さらに、タワークレーンが拘束されること
や大がかりで高価な装置の使用を不要にしたいという要
求に対応して、例えば、特開平9−296610号公報
に示されるような、養生ネット枠が躯体に対して昇降自
在に取り付けられる自昇式の養生装置も提案されてい
る。この養生装置は、建築物の複数階分の高さを有する
フレームにネットシートを固定した養生ネット枠と、建
物の各階の外壁面突設部にブラケットを介して固定され
たガイド金物とで構成されている。養生ネット枠のフレ
ームの垂直部材には、所定の間隔を開けて多数の突起が
形成され、建物側のガイド金物には、前記突起と係合可
能なラッチ機構が設けてある。このラッチ機構により、
牽引器具を養生ネット枠の垂直部材の下端部と所定階の
ガイド金物との間に取り付けて、牽引器具を作動させる
ことにより、所定階まで養生ネット枠を上昇させる。こ
のとき、養生ネット枠は、ラッチ機構を介して上昇し、
牽引器具の作動を停止させれば、その位置でラッチ機構
により固定されるものである(第3の養生方法)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
養生方法では、梁躯体を取り付けた後に養生ネットを張
るため、梁の取付けが完了するまで養生が行えず、当該
梁建方時における資材の飛散防止等に対応することがで
きないという問題がある。また、養生ネットを張るとき
に、作業員が最上部の梁躯体まで昇らなければならない
ため、安全上好ましくもない。また、建物躯体の最上部
に設けてある水平ワイヤーから吊り下げた養生ネット
は、端を結束した程度のものであるため、大きくばたつ
いたり皺がよったりして見栄えが悪いという問題があっ
た。さらに、養生ネットを引き上げるときに、風に煽ら
れた養生ネットが外壁取り付け用のファスナー等に引っ
掛かることがあり、これを外すのに手間が掛かって、迅
速に養生ネットを引き上げる作業を行うことができない
という問題もあった。
【0006】また、第2の養生方法では、養生枠を盛り
替えるときに、クレーン等の大型揚重機を使用しなけれ
ばならないため、省力化を図ることができなかった。ま
た、クレーンの稼働時間を拘束するものであるため、盛
り替え作業以外でクレーンを使用することができる時間
が短くなるという問題があった。また、第3の養生方式
では、自昇式の養生装置は自昇重量を軽くする必要があ
ることから小型化されているため、養生可能な面積が狭
い。このため、数階分ずつ躯体を組み立てる節建て躯体
建方工事には適していないという問題があった。
【0007】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、養生範囲が広く且つ節立て躯体建方工
事にも適用できる安価で軽量な養生装置を提供すること
を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載した発明は、上下に延
びる養生ネットによって建物の躯体外面を養生する養生
装置であって、上記養生ネットに取り付けられて上下に
配列する複数の横桟と、養生すべき躯体上部から躯体外
方に突出する上部ブラケットと、その上部ブラケットに
支持される滑車と、上記養生ネットの上部に一端部が取
付けられて上方に延び更に上記滑車を介して下方に延び
る吊り上げ用ロープと、養生ネットの設置面に沿って上
下に張られるガイドロープと、上記養生ネットに対し上
下に並ぶようにそれぞれ取り付けられると共に、上記ガ
イドロープに当該ガイドロープに沿ってのみ移動可能に
規制される複数の案内具と、一端部が最下部の横桟に取
り付けられて養生ネットに沿って上方に延びる手繰り用
ロープと、を備えることを特徴とするものである。
【0009】本発明は、概念図である図1に示すような
構成となっていて、予め、養生する躯体部分の上部に対
し滑車付きの上部ブラケットを取り付け上記滑車に吊り
上げ用ロープを支持させておけば、下側から上記吊り上
げ用ロープの下行き側を手繰るだけで養生ネットが引き
上げられて、養生すべき躯体外面に養生ネットが設置さ
れる。なお、養生ネットは横桟を取り付けただけのため
軽量であるので、吊り上げ用ロープを手繰るのは、人力
でも良いし、電動ウインチ等の巻上げ装置で行っても良
い。
【0010】例えば、柱躯体の建方を行う前に、当該柱
上部(養生すべき躯体の上部)に上記上部ブラケット等
を設置しておけば、当該柱躯体の建方後であって梁躯体
を組み付ける前に、下側から吊り上げ用ロープの下行き
側を手繰るだけで、養生すべき躯体外面に養生ネットが
設置される。また、上述のように簡易に設置された養生
ネットは、横桟の存在によって弛みが小さく、且つ風に
よるバタツキも小さく抑えられる。さらに、養生ネット
は、横桟の存在に併せて、上下に張られたガイドロープ
に複数の案内具を介して拘束されているので、躯体外面
との干渉(カーテンウォール用ファスナーなどに引っ掛
かること)が確実に防止される。
【0011】また、手繰り用ロープを上側に手繰ること
で、養生ネットは、ガイドロープに案内されながら、下
側から順次好きな量だけ上方に手繰り上げられる。次
に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構
成に対し、上記吊り上げ用ロープにおける滑車から下方
に延びる下行き部分を、上記ガイドロープとすることを
特徴とするものである。
【0012】この発明によれば、吊り上げ用ロープにガ
イドロープを兼ねさせることで、別途、ガイドロープの
設置が不要となる。なお、吊り上げ用ロープに下行き部
分は、養生ネットや横桟の自重によって滑車を介して上
側に引張されているので、自然と上下に張られた状態と
なっている。次に、請求項3に記載した発明は、請求項
1に記載した発明に対し、上記ガイドロープを、上記手
繰り用ロープとして流用することを特徴とするものであ
る。
【0013】この発明によれば、養生ネットを手繰り上
げる際にガイドロープの下端部を最下部の横桟に結ぶこ
とで、当該ガイドロープを手繰り用ロープとして流用さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施形態に
ついて図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、ガイ
ドロープを独立して備えると共に当該ガイドロープを手
繰り用ロープとしても使用する養生装置の例である。ま
た、本実施形態では、図2及び図3に示すように、節建
て積層工法にて建築中の柱梁躯体部分を養生する場合を
例に挙げて説明する。なお、図では、3階分の鉄骨柱ず
つ積層する場合を例示しているが、後述のように本養生
装置は簡単な構成で且つ軽量であるので、1階分や2階
分、更には4階分以上ずつ積層する場合であっても、十
分に適用可能である。
【0015】本実施形態の養生ネット1は、図2及び図
3に示すように、3階分を覆うだけの長さを有する。そ
の養生ネット1に上下に所定間隔置きに横桟2が取り付
けられている。横桟2としては、軽量のパイプ材等を使
用すればよい。上下で隣接する横桟2同士は、横桟繋ぎ
ワイヤ3で上下に連結されることで、横桟2の自重を養
生ネット1自体に負荷しないようになっている。すなわ
ち、複数の横桟2を設けても養生ネット1が破れ易くな
ることを防止している。
【0016】最上部の横桟2aの左右両端部には、ロー
プ取付け部(不図示)が設けられている。また、各横桟
2の左右両端部位置には、案内具4が固定されている。
各案内具4は、開閉可能なリング部材を備える。このリ
ング部材をガイドロープに引っかけることで、当該ガイ
ドロープに沿ってのみ移動可能に規制される。また、建
方される上階の鉄骨柱6(柱躯体)における上部に対し
て、上部ブラケット7を取り付けておくと共に、当該鉄
骨柱6の下部にも下部ブラケット8を取り付けておく。
各ブラケット7,8は、躯体外方に突出するように設定
しておく。上部ブラケット7の先端上部には滑車9が取
り付けられている。また、滑車9の上方に横桟設置部1
0が設けられ該横桟設置部10は当該上部ブラケット7
に固定されている。図では、横桟設置部10は、上方に
開いた凹部によって構成した場合を例示している。
【0017】さらに、上下のブラケット7,8間に対し
ガイドロープを構成するガイドワイヤ11を緊張状態で
取り付けておく。また、吊り上げ用ロープ12も、上記
上下のブラケット7,8間に取り付けておく。吊り上げ
用ロープ12は、例えば、下部ブラケット8に一端部を
結んで上方に延ばし、上部ブラケット7に固定されてい
る滑車9によって延在方向を下方に変更して下方に延ば
し、他端部側を鉄骨柱6下部に結び付けておく。
【0018】以上のように上下のブラケット7,8、ガ
イドワイヤ11、及び吊り上げ用ロープ12を取り付け
た後の鉄骨柱6を、建方の完了した下階の鉄骨柱6上端
に組み付ける。ここで、この鉄骨柱6の上部は、現在養
生すべき躯体上部となる。さらに、図4に示すように、
上記吊り上げ用ロープ12の一端部を、上記養生ネット
1の最上部の横桟2aのロープ取付け部に取付けた後、
当該吊り上げ用ロープ12の他端部(下行き側の端部)
を、順次、作業者が手繰るか、ウインチに接続して巻く
ことで手繰り寄せる。この動作によって、養生ネット1
は、順次引き上げられる。なお、図4は養生ネット1の
引き上げ途中の状態を示しており、また、吊り上げ用ロ
ープ12の他端部側を巻いているウインチは図示してい
ない。
【0019】また、養生ネット1が上方に引き上げられ
ることに併せて、案内具5のリング部材を順次、ガイド
ワイヤ11に引っかける。又は、養生ネット1を引き上
げる前に、予めすべての横桟2に取付けられた案内部の
リング部材をガイドワイヤ11に引っかけておく。これ
によって、養生ネット1は、ガイドワイヤ11に案内さ
れながら垂直に上昇し、引き上げ中に風に煽られても鉄
骨柱6などに干渉して引き上げに支障が発生することが
防止される。
【0020】最上部の横桟2aが、上部ブラケット7の
高さまで引き上げられたら、吊り上げ用ロープ12の下
行き側を鉄骨柱6下部に固定する。養生ネット1を、上
述のようにして、隣り合う鉄骨柱6間の外面にそれぞれ
設置することで、養生ネット1が建物躯体を構成する鉄
骨柱6間の外周側を囲むように設置される。なお、鉄骨
柱6間の間隔によっては、1枚の養生ネット1で複数の
鉄骨柱6間の外面側を養生するようにしても良い。
【0021】養生ネット1が設置されたら、養生ネット
1内において、躯体外周の梁20の取付け作業を行う。
このように、本実施形態の養生装置を使用すると、鉄骨
柱6の下側から養生ネット1の設置が簡単にできるた
め、つまり鉄骨柱6に鉄骨梁20を取り付ける前に養生
ネット1の設置が行われるため、梁20の取付け作業時
における資材の飛散防止等に対応することができる。ま
た、養生ネット1を設置した後に作業員が最上部の鉄骨
梁20に昇るため、安全に作業を行うことができる。
【0022】また、横桟2によって養生ネット1に弛み
が生じることが少なくなって見栄えが良いと同時に、横
風によるバタツキが抑えられる。さらに、養生ネット1
の両端部がガイワイヤによって拘束された状態となって
いるので、風に煽られても養生ネット1が鉄骨柱6側に
近づいて外壁取り付け用のファスナー等と干渉すること
が確実に防止される。
【0023】上記のように梁20の取付けが完了した
ら、図5に示すように、最上部の横桟2aを、横桟設置
部10に載せて固定する。これによって、吊り上げ用ロ
ープ12が不要となるので取り外して、更に、上階の鉄
骨柱6を養生するために流用する。本実施形態では、こ
の段階で、上記養生ネット1の内側に在来型の垂直養生
ネット13を上から垂らして鉄骨面に当該垂直養生ネッ
ト13を張る。
【0024】次に、ガイドワイヤ11の下端部を下部ブ
ラケット8から外し最下部の横桟2bに固定した後、ガ
イドワイヤ11の上端部を上部ブラケット7から外し
て、引き上げロープ用の滑車9に掛け、当該ガイドワイ
ヤ11を上に手繰り上げる。これによって、養生ネット
1は、ブラインドが引き上げられるように、最下部の横
桟2bから順番に手繰り上げられながら、図6に示すよ
うに、全養生ネット1が上部ブラケット7位置まで手繰
り上がる。手繰り上がったら、ガイドワイヤ11を固定
して、手繰り上げた養生ネット1を上部ブラケット7に
支持させておく。さらに、下部ブラケット8を撤去す
る。
【0025】次に、カーテンウォール14を取付けると
きには、上記図6に示すように、従来と同様に、垂直養
生ネット13をフロア単位で手繰り上げながら当該カー
テンウォール14の取付け作業を行う。図6では、垂直
養生ネット13の下部を1フロア分だけ引き上げた状態
を示している。ここで、上記説明では、鉄骨梁20の組
付け後は従来の垂直養生ネット13を併用して、養生ネ
ット1を完全に上方に手繰り上げる場合を例に説明して
いるが、従来の養生ネット13を併用することなく、カ
ーテンウォール14の取付けに合わせて、1フロア分単
位に養生ネット1を手繰り上げるようにしてもよい。
【0026】ここで、養生ネット1を盛り変える場合に
は、上述のように上下ブラケット7,8や吊り上げ用ロ
ープ12を取付けた上階の鉄骨柱6の建方が完了した後
に、図4に示すように、下側の上部ブラケット7に手繰
り上げられている養生ネット1の最上部の横桟2aに上
記吊り上げ用ロープ12を取付ければ良い。このよう
に、タワークレーンなどの大型機械を使用することなく
簡単な構造で養生ネット1を上方に盛り変えることがで
きる。しかも、鉄骨梁20の取付け前に養生ネット1を
設置することができる。
【0027】さらに、本養生装置の養生ネット1は軽量
であるので養生範囲を大きく設定可能であり、上記のよ
うな数階分単位に積層する節建て積層工法であっても、
十分に対応可能である。なお、上記実施形態では、ガイ
ドワイヤ11を手繰り用ロープとしているが、別途、手
繰り用ロープを設けておいても良い。例えば、最上部の
横桟2aと最下部の横桟2b間に手繰り用ロープの両端
部をそれぞれ固定しておき、その手繰り用ロープを上側
から上方に引き上げることで、養生ネット1を手繰り上
げるようにしても良い。この場合には、緊張状態のガイ
ドワイヤ11に案内されつつ、養生ネット1が手繰り上
げられるので、養生ネット1の手繰り上げ中の風に煽ら
れても、養生ネット1が鉄骨柱6から突設するファスナ
などと干渉することが確実に防止される。
【0028】また、上記実施形態では、ガイドワイヤ1
1を手繰り用ロープとして使用して、養生ネット1が下
側からブラインド状の手繰り上げる場合を例示している
が、横桟繋ぎワイヤ3などを利用して、上側の横桟2か
ら順番に手繰り上げるようにしても良い。但し、上記の
ように手繰り用ロープ(ガイドワイヤ11)によって手
繰り上げる方が作業が容易である。
【0029】また、上記実施形態では、案内具5を横桟
2に取り付けているが、養生ネット1のネット部分の取
付けても良い。次に、第2の実施形態につい図面を参照
しつつ説明する。本実施形態は、図7に示すように、ガ
イドワイヤ11を設置する代わりに、吊り上げ用ロープ
12の滑車9から下方に向かう下行き側部分をガイドロ
ープとして使用したものである。他の構成は、上記第1
実施形態と同様である。但し、最上部の横桟2aと最下
部の横桟2bとを連結する手繰り用ワイヤ(手繰り用ロ
ープ)が別途設けられている。図7では手繰り用ワイヤ
は図示していない。
【0030】すなわち、各横桟2に固定された案内具4
のリング部材を、吊り上げ用ロープ12の下行き部分1
2aに引っかけた状態で、当該吊り上げ用ロープ12の
下行き部分12aを手繰ることで、当該下行き部分12
aに案内されつつ養生ネット1が上昇して当該養生ネッ
ト1が設置される。また、手繰り用ワイヤを上方に手繰
ることで養生ネット1は容易に上方に手繰り上げられ
る。
【0031】その他の作用・効果は、上記第1実施形態
と同様である。なお、上記実施形態では、手繰り用ワイ
ヤを設けた例で説明しているが、手繰り用ワイヤを設け
ることなく、吊り上げ用ロープ12を手繰り用ロープと
して流用しても良い。すなわち、最上部の横桟2aを横
桟設置部10に設置した後に、養生ネット1を手繰り上
げる際に、吊り上げ用ロープ12の最下端部を最下部の
横桟2bに結んで、吊り上げ用ロープ12の上部を引っ
張ることで実現できる。
【0032】ここで、両実施形態にあっては、柱梁鉄骨
建方時の養生を例示しているが、柱梁鉄骨建方時に限ら
ず、柱梁鉄筋コンクリート造、柱梁鉄骨鉄筋コンクリー
ト造、その他いずれの材料及び構造の柱梁躯体建方時に
養生への使用が可能であることはいうまでもない。ま
た、上記実施形態では、積層工法及び、節建て積層工法
においての使用例を述べたが、これに限定されることは
なく。躯体先行建方工法その他のいずれの工法において
の使用も含まれることはいうまでもない。
【0033】さらに、本実施形態の養生装置は、建築中
の建物躯体の外周を養生するだけに使用が限定されるも
のではない。例えば、建物外周部を補修する際等に現在
の補修箇所の躯体上部から上部ブラケット7を張り出さ
せて養生するようにして使用してもよい。なお、手繰り
用ロープ用の滑車9を別途上部ブラケット7に設けて、
手繰り用ロープも吊り上げ用ロープ12と同様に下側か
ら操作できるようにしておいても良い。
【0034】なお、ガイドワイヤ11,吊り上げ用ロー
プ12,及び横繋ぎワイヤ3としては、より線状のもの
の他、ベルト状、チェーン状のものでも良く、また、そ
の素材は、金属製、合成樹脂製、ゴム製、カーボン繊維
製、その他、扱い易い柔軟な曲げ剛性と、必要な強度と
を有するものであれば、いずれの形状、種類、素材でも
良く、また、それらの形状、種類及び素材を組み合わせ
た複合素材でも良い。
【0035】また、横桟2としては、軽量のパイプ材等
を使用例として説明しているが、パイプ材に限定され
ず、中実の棒状材、或いはラチス状としても良く、それ
らの素材も金属製、合成樹脂製、カーボン繊維製、その
他、軽量で十分な曲げ剛性を有するものであれば、いず
れの形状、素材及びそれらの組み合わせたものでも構わ
ない。
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明を採用
すると、予め、養生すべき躯体部分の上部に対し滑車付
きの上部ブラケットを取り付け上記滑車に吊り上げ用ロ
ープを支持させておけば、下側から上記吊り上げ用ロー
プの下行き側を手繰るだけで、養生すべき躯体外面に養
生ネットを設置することができるという効果がある。し
かも、養生ネットの設置が下側から操作して行うことが
できるので安全であるという効果がある。
【0037】このため、例えば、鉄骨柱梁の建方時の養
生であっても、柱の建方を行う前に、鉄骨柱の上部に上
記上部ブラケット等を設置しておくだけで、当該鉄骨柱
の建方後であって鉄骨梁を組み付ける前に、吊り上げ用
ロープの下行き側を下側から手繰るだけで、簡単に養生
すべき躯体外面に養生ネットが設置される。また、養生
ネットには複数の横桟を設けるだけであるので、養生ネ
ット自体は軽量となり、高所を養生するや上方に養生ネ
ットを盛り変えるのに有利な養生装置となる。
【0038】さらに、上述のように簡易に養生ネットが
設置できるにも関わらず、養生ネットは、横桟の存在に
よって弛みが小さく、且つ風によるバタツキも小さく抑
えられて見栄えが良い。しかも、横桟の存在に併せて、
上下に張られたガイドロープに複数の案内具を介して拘
束されているので、構築中の躯体外面との干渉(PC用
ファスナーなどに引っ掛かること)が確実防止できる。
【0039】また、手繰り用ロープを上側に手繰ること
で、養生ネットは、ガイドロープに案内されながら、下
側から順次好きな量だけ上方に手繰り上げることができ
る。このことは、養生ネットで養生したい上下寸法を簡
単に変更することができることに繋がる。このとき、請
求項2に係る発明を採用すると、上記効果に併せて、吊
り上げ用ロープがガイドロープを兼ねるので、別途、ガ
イドロープの設置が不要となるという効果がある。
【0040】また、請求項3に係る発明を採用すると、
ガイドロープの下端部を最下部の横桟に結ぶだけで、手
繰り用ロープを別途設ける必要がないという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構成の概念図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係る養生装置を
説明する正面図である。
【図3】本発明に基づく第1実施形態に係る養生装置を
説明する側面図である。
【図4】本発明に基づく第1実施形態に係る養生ネット
引き上げ中の状態を示す図である。
【図5】本発明に基づく第1実施形態に係る吊り上げ用
ロープを取り外した状態を示す図である。
【図6】本発明に基づく第1実施形態に係る養生ネット
を上部ブラケットまで手繰り上げた状態を示す図であ
る。
【図7】本発明に基づく第2実施形態に係る養生装置を
説明するための図である。
【符号の説明】
1 養生ネット 2 横桟 2a 最上部の横桟 2b 最下部の横桟 3 横桟繋ぎワイヤ 5 案内具 6 鉄骨柱 7 上部ブラケット 8 下部ブラケット 9 滑車 10 横桟設置部 11 ガイドワイヤ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に延びる養生ネットによって建造物
    の躯体外面を養生する養生装置であって、 上記養生ネットに取り付けられて上下に配列する複数の
    横桟と、 養生すべき躯体上部から躯体外方に突出する上部ブラケ
    ットと、 その上部ブラケットに支持される滑車と、 上記養生ネットの上部に一端部が取付けられて上方に延
    び更に上記滑車を介して下方に延びる吊り上げ用ロープ
    と、 養生ネットの設置面に沿って上下に張られるガイドロー
    プと、 上記養生ネットに対し上下に並ぶようにそれぞれ取り付
    けられると共に、上記ガイドロープに当該ガイドロープ
    に沿ってのみ移動可能に規制される複数の案内具と、 一端部が最下部の横桟に取り付けられて養生ネットに沿
    って上方に延びる手繰り用ロープと、を備えることを特
    徴とする養生装置。
  2. 【請求項2】 上記吊り上げ用ロープにおける滑車から
    下方に延びる下行き部分を、上記ガイドロープとするこ
    とを特徴とする請求項1に記載した養生装置。
  3. 【請求項3】 上記ガイドロープを、上記手繰り用ロー
    プとして流用することを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載した養生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105236318A (zh) * 2015-10-22 2016-01-13 浙江省电力建设有限公司 用于涂刷双曲线型冷却塔内壁的吊篮导向装置和涂刷方法
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