JP2001139836A - アントラピリドン化合物、水性マゼンタインク組成物及びインクジェット記録方法 - Google Patents

アントラピリドン化合物、水性マゼンタインク組成物及びインクジェット記録方法

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JP2001139836A
JP2001139836A JP2000258330A JP2000258330A JP2001139836A JP 2001139836 A JP2001139836 A JP 2001139836A JP 2000258330 A JP2000258330 A JP 2000258330A JP 2000258330 A JP2000258330 A JP 2000258330A JP 2001139836 A JP2001139836 A JP 2001139836A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェット記録に適する色相と鮮明性を有
し、且つ記録物の堅牢度が強いマゼンタ色の化合物およ
び水性インク組成物の提供。 【解決手段】式(1) 【化1】 で表されるアントラピリドンジスルホン酸又はその塩、
それを含む水性マゼンタインク組成物、それを用いたイ
ンクジェット記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク組成物に関
し、更に詳しくは、色素成分として色出し範囲が広く、
色調、耐光性及び耐水性に優れたアントラピリドン系化
合物またはその塩を含有するインクジェット記録用水溶
性マゼンタインク組成物及びそれを用いたインクジェッ
ト記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタによる記録方法
としてはインクの各種吐出方式が開発されているが、い
ずれもインクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材
料(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うもの
である。インクジェットプリンタによる記録方法は、記
録ヘッドと被記録材料とが接触しない為、音の発生がな
く、またプリンタの小型化、高速化、カラー化が容易と
いう特長の為、近年急速に普及し、今後も大きな伸長が
期待されている。コンピュータのカラーディスプレイ上
の画像又は文字情報をインクジェットプリンタにより、
カラ−で記録するには、一般にはイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のイ
ンクによる減法混色で表現される。CRTディスプレイ
等のR,G,Bによる加法混色画像を出来るだけ忠実に
減法混色画像により再現するには、使用する色素、中で
もYMCのインクに使用される色素には出来るだけYM
Cそれぞれの標準((社団法人)日本印刷産業機械工業
会(JNC)発行の「JapanColor」)に近い色相を有
し、且つ鮮明であることが望まれる。又、インク組成物
は長期の保存に対し安定であり、又プリントした画像の
濃度が高く、しかも耐水性、耐光性等や、自然暴露耐性
等の堅牢度に優れていることが求められる。自然暴露耐
性とは、光や空気中の窒素及びイオウの酸化ガス、オゾ
ン等のガスに対する複合耐性である。本発明はこのうち
マゼンタインクに関するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットプリン
タの用途はOA用小型プリンタから産業用の大型プリン
タまで拡大されており、耐水性及び耐光性等の堅牢性が
これまで以上に求められている。インクジェット法によ
る記録物の耐水性についてはカチオン系ポリマー、多孔
質シリカ、アルミナゾル、特殊セラミックスなどのイン
ク中の色素を吸着し得る無機又は有機の微粒子をPVA
樹脂などとともに紙の表面にコーティングすることによ
り大幅に改良されつつある。既にこのようなインクジェ
ットプリント用の各種コート紙が市販されている。しか
し、耐光性については大幅に改良させる技術は確立され
ておらず、特にYMCKの4原色のうちマゼンタの色素
はもともと耐光性が弱いものが多く、その改良が重要な
課題となっている。また、自然界の存在するさまざまな
ガスの影響と考えられるが、光や空気に接しているうち
に、記録物が退色していく現象も判った。
【0004】インクジェット記録用水溶性インクに用い
られるマゼンタの色素骨格としては、特開昭54-89811、
特開平8-60053及び同8-143798等にみられるキサンテン
系と、特開昭61-62562、同62-156168、特開平3-20397
0、特開平7-157698及び特公平7-78190等にみられるH酸
アゾ系が代表的である。しかしキサンテン系については
色相及び鮮明性は非常に優れるが耐光性が非常に劣る。
またH酸アゾ系については色相及び耐水性は良いものが
あるが、耐光性及び鮮明性が劣る。特開平3-203970のよ
うにこのタイプでは鮮明性及び耐光性の優れたマゼンタ
染料も開発されているが、銅フタロシアニン系に代表さ
れるシアン染料やアゾ系のイエロー染料など他の色相の
染料に比べ耐光性は依然劣る水準である。
【0005】さらに鮮明性及び耐光性の優れるマゼンタ
の色素骨格としては特開昭57-195775、特開昭59-74173
及び特開平2-16171等にみられるアントラピリドン系の
ものが知られているが、色出し範囲の広さ、色相、鮮明
性、耐光性、耐水性及び溶解安定性のすべてを満足する
ものは得られていない。また、USP2,644,82
1には耐光性及び耐水性のよい染料として、アントラピ
リドン系化合物が記載されているが、このものは主に繊
維の染色を対象としており、インクジェット用インクに
適する、高品位のものは得ることができない。本発明
は、インクジェット記録に適する色出し範囲の広い色相
と鮮明性を有し、且つ記録物の堅牢度が強いマゼンタの
水性インク組成物及びそれに適するマゼンタ色素を提供
する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記した課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った
ものである。即ち本発明は、(1)式(1)
【0007】
【化3】
【0008】で表されるアントラピリドンジスルホン酸
又はその塩、(2)式(2)
【0009】
【化4】
【0010】で表されるアントラピリドン化合物をスル
ホン化して得られる、式(2)で表されるアントラピリ
ドン化合物のジスルホン酸体もしくはその塩及び式
(2)で表されるアントラピリドン化合物のモノスルホ
ン酸体もしくはその塩を含有する色素混合物、(3)高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)による面積比
で、式(2)で表されるアントラピリドン化合物のジス
ルホン酸体の含有量が85%以上であり、式(2)で表
されるアントラピリドン化合物のモノスルホン酸体また
はその塩の含有量が10%以下(HPLCによる面積
比)である上記(2)に記載の色素混合物、(4)HP
LCによる面積比で、上記式(2)で表されるアントラ
ピリドン化合物のジスルホン酸体またはその塩が90%
以上であり、上記式(2)で表されるアントラピリドン
化合物のモノスルホン酸体またはその塩の含有量が5%
以下である上記(3)に記載の色素混合物、(5)色素
混合物中の無機塩の含有量が1重量%以下である上記
(2)ないし上記(4)のいずれか一項に記載の色素混
合物、(6)式(2)で表される化合物のジスルホン酸
体の一種が上記式(1)で表されるアントラピリドンジ
スルホン酸である上記(2)ないし上記(5)のいずれ
か一項に記載の色素混合物、(7)式(2)で表される
アントラピリドン化合物を、発煙硫酸を用いて、ジスル
ホン化し、得られた反応液を常法により塩析後、ウェッ
トケーキの状態で、含水低級アルコールで処理すること
を特徴とする上記(1)記載のアントラピリドンジスル
ホン酸又はその塩の製造法、(8)式(2)で表される
アントラピリドン化合物を、発煙硫酸を用いて、スルホ
ン化し、得られた式(2)で表されるアントラピリドン
化合物のジスルホン酸体及びモノスルホン酸体を含有す
る反応液を常法により塩析することを特徴とする上記
(2)ないし上記(6)のいずれか一項に記載の色素混
合物の製造法、(9)上記(1)に記載のアントラピリ
ドンジスルホン酸又はその塩を含有することを特徴とす
る水性マゼンタインク組成物、(10)上記(2)ない
し上記(6)のいずれか一項に記載の色素混合物を含有
することを特徴とする水性マゼンタインク組成物、(1
1)水及び有機溶剤を含有する上記(9)又は上記(1
0)に記載の水性マゼンタインク組成物、(12)イン
クジェット記録用である上記(9)ないし上記(11)
のいずれか一項に記載の水性マゼンタインク組成物、
(13)インク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録
材に記録を行うインクジェット記録方法において、マゼ
ンタインクとして上記(9)ないし上記(12)のいず
れか一項に記載の水性マゼンタインク組成物を使用する
ことを特徴とするインクジェット記録方法、(14)イ
ンク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を
行うインクジェット記録方法において、マゼンタインク
として上記(9)ないし上記(12)のいずれか一項に
記載の水性マゼンタインク組成物を使用し、シアンイン
クとして水溶性金属フタロシアニン色素を含有する水性
シアンインク組成物を使用することを特徴とするインク
ジェット記録方法、(15)被記録材がポリアミド基を
含有する繊維材料であり、且つインクを付与した後に該
繊維材料を熱処理することを特徴とする上記(13)又
は上記(14)に記載のインクジェット記録方法、(1
6)被記録材が情報伝達用シートである上記(13)な
いし上記(15)のいずれか一項に記載のインクジェッ
ト記録方法、(17)情報伝達用シートが表面処理され
たシートである上記(16)に記載のインクジェット記
録方法、(18)上記(9)ないし上記(12)のいず
れか一項に記載の水性マゼンタインク組成物を含む容器
及び水溶性金属フタロシアニン色素を含有する水性シア
ンインク組成物を含む容器が装填されたインクジェット
プリンタ、に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の前記式(1)で表される
アントラピリドンジスルホン酸又はその塩は、例えば前
記式(2)で表される化合物を発煙硫酸を含む硫酸中で
スルホン化することにより得られる。硫酸中の発煙硫酸
の濃度は5〜12重量%、好ましくは6〜10重量%で
ある。反応温度は通常0〜60℃、好ましくは10〜3
0℃である。また反応時間は反応温度により変わるが通
常5分〜20時間、好ましい態様においては30分〜5
時間である。このスルホン化反応の進行状況は、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)によって確認が可能
である。
【0012】本発明のインク組成物を調製するにあたっ
ては、前記式(2)で表される化合物のジスルホン酸体
は、必ずしも、純粋でなくても使用可能である。即ち、
前記式(2)で表される化合物をスルホン化することに
より得られる色素混合物であって、前記式(2)で表さ
れる化合物のジスルホン酸体を主成分とし、且つ前記式
(2)で表される化合物のモノスルホン酸体等を含有し
ていてもよい。このような色素混合物は、例えば、前記
式(2)で表される化合物を発煙硫酸を含む硫酸中でス
ルホン化することにより得られる。硫酸中の発煙硫酸の
濃度は5〜12重量%、好ましくは6〜10重量%であ
る。反応温度は通常0〜60℃、好ましくは10〜30
℃である。また反応時間は通常5分〜20時間で、スル
ホン化の度合いを高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)による面積比で、式(2)の化合物がなくなり、か
つモノスルホン酸体が10重量%以下程度になった時点
で終了させる。反応終了後、反応液を氷水中にあけ、塩
析、濾過、乾燥することにより、目的のジスルホン酸体
もしくはその塩を主成分として含む色素混合物が得られ
る。このようにして得られたジスルホン酸体もしくはそ
の塩は主として式(1)で表されるアントラピリドンジ
スルホン酸もしくはその塩からなっている。また、得ら
れた色素混合物に含まれる他の成分としては式(2)の
化合物のモノスルホン酸体もしくはその塩及び無機塩等
が挙げられる。インク製造時の容易さ(例えば液濾過
性)やインクの経時安定性、記録物の鮮明性等の点か
ら、モノスルホン酸体の含有量が少ない方が好ましく、
その含有量は、例えば高速液体クロマトグラフィーによ
る面積比で、モノスルホン酸体もしくはその塩が10%
以下(0%も含む)、好ましくは5%以下、さらに好ま
しくは2%以下、特に好ましくは1%以下程度である。
又前記式(2)で表される化合物のジスルホン酸体もし
くはその塩は、高速液体クロマトグラフィーによる面積
比で、85%以上、好ましくは90%以上、より好まし
くは92%以上、特に好ましくは95%以上である。前
記式(2)で表されるアントラピリドン化合物のジスル
ホン酸体もしくはその塩としては、前記式(1)で表さ
れる本発明の化合物(式(1)で表されるアントラピリ
ドンジスルホン酸又はその塩)が製造のし易さ、インク
組成物への適性等から好ましい。尚、高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)の条件は、カラム;Inertsil O
DS-2(内径6mm、長さ150mm I,D,(Internal Dia
meter))、移動相;アセトニトリル:0.05重量%リン酸
二水素アンモニウム=40:60(重量%)、流速;0.8ml/m
in、温度;40℃、検出器;UV-254nmの条件で測定した。
【0013】本発明のインク組成物を調製するに当た
り、使用される本発明の化合物又は色素混合物として
は、無機塩含有量の少ないものが好ましい。その含有量
の目安は例えば、塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムの総
含有量として、本発明の化合物又は色素混合物中に1重
量%以下、好ましくは0.5重量%以下である。
【0014】無機塩の含有量は、例えばCl-及びSO4
2-はイオンクロマトグラフ法、重金属類は原子吸光法又
はICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析法で、
Ca 2+及びMg2+についてはイオンクロマトグラフ法、
原子吸光法、ICP発光分析法にて測定される。
【0015】本発明のインク組成物用に、より無機塩含
量の少ない色素とするには、必要に応じて、本発明の化
合物又は色素混合物をメタノール、エタノール等の低級
アルコールで、処理することが好ましい。他の処理方法
としては、例えば逆浸透膜による通常の方法又は本発明
の色素成分(本発明の化合物又は色素混合物)の乾燥品
あるいはウェットケーキ、好ましくはウェットケーキ
を、溶媒中、例えば含水低級アルコール好ましくはメタ
ノール及び水の混合溶媒中で撹拌処理し、次いで濾過、
乾燥する方法で脱塩処理すればよい。いずれの方法でも
良いが後者の方法がより好ましい。後者の方法において
溶媒量は乾燥品またはウェットケーキの1〜20倍(重
量)程度、好ましくは2〜10倍程度が好ましい。処理
時間は処理量、含水低級アルコールの量その他の条件等
によっても異なるものであり、特に制限はないが、通常
数分〜数時間、好ましくは10分〜3時間程度である。
処理温度も特に制限はないが、通常10〜40℃程度、
より好ましくは室温程度である。含水低級アルコール中
のアルコール含量は通常20〜95重量%程度、好まし
くは50〜90重量%、より好ましくは70〜85重量
%である。
【0016】本発明の化合物あるいは色素混合物は遊離
酸の形で、あるいはその塩の形で存在しうる。塩として
は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルキルア
ミン塩、アルカノールアミン塩またはアンモニウム塩と
して使用できる。好ましくはアンモニウム塩;ナトリウ
ム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;モ
ノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエ
タノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジ
イソプロパノールアミン塩、トリイソプロパノールアミ
ン塩等のアルカノールアミン塩等があげられる。また、
それらの塩は例えば、ナトリウム塩の場合、スルホン化
反応液を氷水中に添加後、食塩を加えて、塩析、濾過す
ることによりナトリウム塩が得られる。更にナトリウム
塩を水に溶解し、酸を加えて酸性で結晶を析出させた
後、濾過し、遊離酸の形で色素のケーキを得る。次い
で、その遊離酸の形の色素を水に溶解又は懸濁し、目的
の塩に対応する塩基、例えばアミン類、Na以外のアル
カリ金属化合物等を添加、溶解することにより各々の塩
の溶液が得られる。この溶液から、それぞれの塩を、常
法により、析出、濾過、乾燥することにより、ナトリウ
ム塩以外の塩を得ることが出来る。
【0017】本発明の水性インク組成物は、前記の色素
成分を水又は水性溶媒(後記する水溶性有機溶剤を含有
する水)に溶解したものである。インクのpHは6〜1
1程度が好ましい。この水性インク組成物をインクジェ
ット記録用プリンタで使用する場合、色素成分としては
前記した通り金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機塩
の含有量が少ないものを用いるのが好ましい。
【0018】本発明の水性インク組成物は水を媒体とし
て調製され、色素成分は該水性インク組成物中に、好ま
しくは0.1〜20重量%、より好ましくは1〜10重
量%、更に好ましくは2〜8重量%程度含有される。本
発明の水性インク組成物にはさらに水溶性有機溶剤を約
60重量%以下、好ましくは約50重量%以下、より好
ましくは約40重量%以下、更に好ましくは約30重量
%以下含有していてもよく、下限は0%でもよいが、一
般的には約5重量%以上であり、より好ましくは10重
量%以上であり、10〜30重量%がもっとも好まし
い。また本発明の水性インク組成物はインク調製剤を0
〜10重量%程度、好ましくは5重量%以下含有してい
ても良い。以上の成分以外の残部は水である。
【0019】水溶性有機溶剤としては、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタ
ノール等のC1 〜C4 アルカノール;N,N−ジメチル
ホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等の低
級カルボン酸’(モノ又はジ)低級アルキルアミド;ε
−カプロラクタム、N−メチルピロリジン−2−オン等
のラクタム類、好ましくは4員環ないし8員環のラクタ
ム類;尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オ
ン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オ
ン等の環式尿素好ましくは5ないし6員環の環式尿素;
アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒド
ロキシペンタン−4−オン等の直鎖の炭素鎖の長さが炭
素数4ないし7のケトン又はケトアルコール;テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル、好ましくは5な
いし6員環の環状エーテル;エチレングリコール、1,
2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は
1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のC
2 〜C6 アルキレン単位を有するモノー、オリゴー又は
ポリアルキレングリコール又はチオグリコール;グリセ
リン、ヘキサン−1.2.6−トリオール等のポリオー
ル(好ましくは炭素鎖の炭素数が3ないし6のトリオー
ル);エチレングリコールモノメチルーエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の
多価アルコール(好ましくはエチレングリコールもしく
はポリエチレングリコール)のC1 〜C4 アルキルエー
テル;γーブチロラクトン又はジメチルスルホキシド等
があげられる。これらの水溶性有機溶剤の中には染料溶
解助剤としての機能を有するものもある。
【0020】これらの水溶性有機溶剤は2種以上併用し
ても良い。これらのうち、好ましいものとしては、例え
ばN−メチルピロリジン−2−オン、C2 〜C6 アルキ
レン単位を有するモノ、ジ又はトリアルキレングリコー
ル(好ましくはモノ、ジ又はトリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール)、ジメチルスルホキシド等が
挙げられ、特に、N−メチルピロリジン−2−オン、ジ
エチレングリコール、ジメチルスルホキシドの使用が好
ましい。
【0021】インク調製剤としては、上記の水、色素成
分及び水性有機溶媒以外の全ての成分が挙げられ、例え
ば防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水
溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、界面活性剤な
どがあげられる。防腐防黴剤としては、例えばデヒドロ
酢酸ソーダ、ソルビン酸ソーダ、2−ピリジンチオール
−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペ
ンタクロロフェノールナトリウム等があげられる。pH
調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさず
に、インクのpHを6〜11の範囲に制御できるもので
あれば任意の物質を使用することができる。その例とし
て、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの
アルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属元素の水酸化
物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩
などが挙げられる。キレート試薬としては、例えばエチ
レンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリ
ウム、ヒドロキシチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウ
ム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル
二酢酸ナトリウムなどがあげられる。防錆剤としては、
例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグル
コール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトラ
イト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシル
アンモニウムニトライトなどがあげられる。
【0022】本発明のインク組成物は、蒸留水等不純物
を含有しない水に、本発明の色素及び必要により、上記
水溶性有機溶剤、インク調製剤等を添加混合することに
より調製される。また、水と上記水溶性有機溶剤、イン
ク調製剤等との混合物に本発明の染料を添加、溶解して
もよい。また必要ならインク組成物を得た後で濾過を行
い、狭雑物を除去してもよい。又、インク組成物中の無
機塩の好ましい含有量としては、例えば塩化ナトリウム
と硫酸ナトリウムの総含有量として、インク組成物中に
好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.05
重量%以下である。
【0023】本発明のインクジェット記録方法において
使用される被記録材の具体例としては例えば紙、フィル
ム等の情報伝達用シート、繊維及び皮革等が挙げられ
る。情報伝達用シートについては、表面処理されたも
の、具体的にはこれらの基材にインク受容層を設けたも
のが好ましい。インク受容層には、例えば上記基材にカ
チオン系ポリマーを含浸あるいは塗工することにより、
また多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックス等
のインク中の色素を吸収し得る無機微粒子をポリビニル
アルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー
と共に上記基材表面に塗工することにより設けられる。
このようなインク受容層を設けたものは通常インクジェ
ット専用紙(フィルム)、光沢紙(フィルム)等と呼ば
れ、例えばピクトリコ(旭硝子(株)製)、カラーBJ
ペーパー、カラーBJフォトフィルムシート(いずれも
キャノン(株)製)、カラーイメージジェット用紙(シ
ャープ(株)製)、スーパーファイン専用光沢フィルム
(エプソン(株)製)、ピクタファイン(日立マクセル
(株)製)等として市販されている。なお、普通紙にも
利用できることはもちろんである。
【0024】また繊維についてはナイロン、絹及びウー
ル等のポリアミド繊維が好ましく、不織布や布状のもの
が好ましい。これらの繊維については、本発明のインク
組成物を該繊維に付与、好ましくはインクジェット方法
により付与した後、湿熱(例えば約80〜120℃)あ
るいは乾熱(例えば約150〜180℃)の固着工程を
加えることで該繊維内部に色素を染着させることがで
き、鮮明性、耐光性及び耐洗濯性に優れた染色物を得る
ことができる。
【0025】本発明のインクジェット記録方法で、被記
録材に記録するには、例えば上記の水性マゼンタインク
組成物を含有する容器をインクジェットプリンタにセッ
トし、通常の方法で前記したような被記録材に記録すれ
ばよい。インクジェットプリンタとしては、例えば機械
的振動を利用したピエゾ方式のプリンタや加熱により生
ずる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式のプ
リンタ等があげられる。
【0026】本発明のインクジェット記録方法では、上
記の水性マゼンタインク組成物はイエローインク組成
物、シアンインク組成物、必要に応じ、ブラックインク
組成物と併用される。 シアンインク組成物として、水
溶性金属フタロシアニン色素を含有する水性シアンイン
ク組成物を使用する場合、上記マゼンタインク組成物と
併用することにより、両者の混色後の耐光性試験におけ
る色調の変化が少なくなる。水溶性金属フタロシアニン
色素における金属としては、例えば銅、ニッケル、アル
ミニウム等があげられるが銅が好ましい。水溶性銅フタ
ロシアニン色素としては、例えばC.I.ダイレクト・
ブルー86、C.I.ダイレクト・ブルー87、C.
I.ダイレクト・ブルー199、C.I.アシッド・ブ
ルー249、C.I.リアクティブ・ブルー7、C.
I.リアクティブ・ブルー15、C.I.リアクティブ
・ブルー21、C.I.リアクティブ・ブルー71等が
あげられる。
【0027】水溶性金属フタロシアニン色素を含有する
水性シアンインク組成物は、例えば上記の水性マゼンタ
インク組成物の製法に準じて製造され、容器に注入さ
れ、この容器を水性マゼンタインク組成物を含有する容
器と同様に、インクジェットプリンタの所定位置にセッ
トされて、使用される。
【0028】本発明の水性インク組成物は、鮮明で、前
述のJapan Colorに指定された色調に近似しており、彩
度が高く、適度に青みを有する理想に近いマゼンタ色で
あり、他のイエロー、シアンのインクと共に用いる事
で、広い可視領域の色調を色出しする事ができ、かつ耐
光性及び耐水性の優れた既存のイエロー、シアン、ブラ
ックと共に用いることで耐光性及び耐水性に優れた記録
物を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下に本発明を更に実施例により具体的に説
明する。尚、本文中「部」及び「%」とあるのは、特別
の記載のない限り重量基準である。
【0030】実施例1 96.5%硫酸54.4部を反応器に仕込み氷冷下3
2.5%発煙硫酸48.4部を加えて7%発煙硫酸を調
製する。次いで、氷冷しながら20℃以下にて式(2)
のアントラピリドン化合物15.2部を徐々に添加し、
その後15〜20℃の温度で4時間スルホン化を行う。
氷水400部中にこの反応液を加えて、撹拌下塩化ナト
リウム25部を添加して1時間撹拌後、濾別し、10%
塩化ナトリウム水溶液20部で洗浄する。次いで上記ウ
ェットケーキを水300部と共に30分撹拌後濾過し
て、少量の不溶解分を濾別する。母液を撹拌下塩化ナト
リウム30部を添加して塩析を行い、1時間撹拌後、濾
過、乾燥することにより式(2)のアントラピリドン化
合物のジスルホン酸体を主成分とする色素混合物(式
(2)の化合物のモノスルホン酸体を含む)(本発明で
使用する色素成分)が赤味粉末として得られる。これを
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析し
たところ、面積比(以下同様。)で、式(2)で表され
る化合物のジスルホン酸体の含有量が85%以上であ
り、式(2)で表される化合物のモノスルホン酸体の含
有量が10%以下(HPLCによる面積比)であった。
このものを5重量倍のメタノール中で室温下1時間撹拌
し、濾過、メタノール洗浄、乾燥して無機塩の極めて少
ない本発明の式(1)のアントラピリドンジスルホン酸
のナトリウム塩が明赤色結晶(M1)(λmax=533n
m:水中)として15.6部得られる。これを高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)による分析したとこ
ろ、面積比で、式(1)で表されるアントラピリドンジ
スルホン酸ナトリウムの含有量が95%以上であり、式
(2)で表されるアントラピリドン化合物のモノスルホ
ン酸ナトリウムの含有量が0.5%以下であった。ま
た、無機分析の結果、NaClは0.1%、Na2SO4
は0.2%であった。
【0031】実施例2 98%硫酸64.2部を反応器に仕込み氷冷しながら2
0℃以下にて式(2)のアントラピリドン化合物15.
2部を徐々に添加し、その後15〜20℃の温度で1時
間攪拌し溶解させる。次いで28%発煙硫酸42.1部
を氷冷しながら20℃以下で徐々に滴下し、15〜20
℃の温度でスルホン化を行う。氷水300部中に上記の
反応液を加えて攪拌する。析出した結晶を濾別し、得ら
れたウエットケーキを300部の水と共に攪拌溶解し2
5%苛性ソーダ水溶液で中和後、濾過して少量の不溶解
分を濾別する。母液を攪拌下、塩化ナトリウム30部を
添加して塩析を行い、1時間攪拌後、濾過、乾燥するこ
とによって本発明で使用する色素成分が赤味粉末として
得られる。このものを5重量倍の70%メタノール水溶
液中で室温下1時間攪拌し、濾過、メタノール洗浄、乾
燥して無機塩の極めて少ない本発明の式(1)のアント
ラピリドンジスルホン酸のナトリウム塩が明赤色結晶
(λmax=533nm:水中)として15.3部得ら
れる。HPLCにて分析したところ式(2)で表される
アントラピリドン化合物のモノスルホン酸ナトリウムの
含有量0.2%、式(1)のアントラピリドンジスルホ
ン酸のナトリウム塩95.0%であった。無機分析の結
果、NaClは0.2% 、Na2SO4は0.1%であ
った。
【0032】実施例3 (1)インクの調製 下記表1に記載の組成の液体を調製し、0.45μmの
メンブランフィルターで濾過する事によりインクジェッ
ト用水性インク組成物を得る。このインク組成物は6カ
月経過しても結晶の析出はなく、貯蔵安定性の良好なも
のである。
【0033】 (注)モノスルホン酸体含有量0.5%以下(HPLCで前記
条件にて測定)塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムの総含
有量1重量%以下純水(イオン交換水)への溶解度は約
100g/L(25℃)
【0034】(2)インクジェットプリント インクジェットプリンター(キャノン(株)製 商品名
BJ F600)を用いて、市販の普通紙(キャノン
(株)製 PB PAPER)と色素受容層を有する光
沢フィルム(キャノン(株)製 フォト光沢フィルム
HG−201)に単品色と配合色(赤色、青色、緑色)
でインクジェット記録を行った。 (3)記録画像の色相・鮮明性 記録紙を測色機(GRETAG社製 SPM50)を用
いて測色し、L*、a*、b* 値を算出した。色相はJN
CのJAPAN Colorの標準マゼンタのカラーサ
ンプルとの比較、鮮明性はC*=((a*2
(b*21/2で評価した。結果を表2に示す。
【0035】(4)記録画像の耐光性試験 カーボンアークフェードメーター(スガ試験機(株)
製)を用い、記録紙にカーボンアークを40時間照射し
た。照射前後の変化をJISブルースケールに準じて判
定するとともに、上記の測色システムを用いて照射前後
の色差(ΔE)を測定した。結果を表2に示す。
【0036】 表2 色相 鮮明性 耐光性 L* a* b* (C*) 判定値(ΔE) JNC標準マゼンタ 46.3 74.4 -4.4 74.5 実施例3のマゼンタインク 46.6 78.9 -14.6 80.2 5級(14.5)
【0037】表2より、本発明の実施例3のインク組成
物は、 色相及び鮮明性が標準マゼンタに非常に近似し
ており、またコート紙での耐光性においても試験前後の
色差が小さく、非常に優れているといえる。また、本発
明で使用する色素成分は、水溶解度が約100g/Lで
あり、インクジェット用の色素としては非常に優れてお
り、高濃度のインクが調製可能である。
【0038】実施例4、比較例1 (1)インク組成物の調製 実施例3と同様にして本発明の色素(M1)を使用して
マゼンタインクを調製した。また、比較例1として特開
昭57-195775記載の色素(M2;C.I. Acid Red 82)を使
用し、上記のインク組成物と光学密度が合うように調整
して比較対象用のマゼンタインクを調製した。黄色イン
ク及びシアンインクは、プリンタ(キャノン(株)製
商品名BJF600)に付属のインクを使用した。なお
シアンインクは水溶性フタロシアニン色素で構成されて
いる。 (2)インクジェットプリント インクジェットプリンタ(キャノン(株)製 商品名B
J F600)を用いて市販の光沢フィルム(キャノン
(株)製 フォト光沢フィルム HG−201)に単品
色と配合色(赤色、青色)でプリントした。参考までに
黄色、シアン及びその配合色についてもプリントした。 (3)記録画像の色相・鮮明性 実施例3(3)に記載の方法に準じて、測色機(GRE
TAG社製 SPM50)を用い、a*、b*、C*値を
算出した。結果を表3及び図1に示す。 (4)自然暴露耐性試験 プリントした記録紙を直射日光の当たらない室外の壁に
一週間貼り付けておき、自然暴露耐性試験を行った。
上記の測色システムを用いて試験前後の色差を測定し
た。結果を表3に示す。 (5)記録画像の耐水性試験 プリントした記録紙を100℃の飽和蒸気の容器内に6
0分入れ、水(蒸気)による影響を評価した。評価結果
は下記で表示した。(プリントされた着色部より、非プ
リントの白色部へのブリードについて次の基準により判
定。) ○:全くブリードがみられないもの △:中程度のブリードがみられるもの ×:極めて大きなブリードがみられるもの
【0039】 表3 赤色(R) マゼンタ(M) 青色(B)|黄色(Y) シアン(C) 緑色(G) (Y+M) (M) (C+M) | (Y) (C) (Y+C) (色相・鮮明性) a* 値 実施例4 63.8 78.9 34.0 | -1.5 -38.7 -76.8 比較例1 61.1 77.6 23.8 | b* 値 実施例4 47.4 -14.6 -62.8 | 91.9 -56.2 17.2 比較例1 60.1 4.4 -57.3 | C* 値 実施例4 80.2 比較例1 77.7 (自然暴露耐性 ΔE) 実施例4 4.0 2.2 25.0 | 2.0 25.7 41.0 比較例1 5.2 7.9 35.2 | (耐水性) 実施例4 ○ ○ △ | ○ ○ ○ 比較例1 × × × |
【0040】表3より、比較例1のマゼンタのb* 値は
+の値である。つまり黄味を帯びており本来のマゼンタ
色とは異なる。本発明で使用するマゼンタはb* 値が-1
4.6であり、適度の青味を有する理想に近いマゼンタ色
になっていることが判る。またシアンとの配合色である
青色のb* 値も-62.8と青味がより強くなっている。表
3のa*値、b*値を図1の色度図上へプロットすると、
本発明のマゼンタは比較例1のマゼンタよりa* 値が+
でb* 値が−の領域で大きく広がっており、配合色とし
てこの部分の色相をより多く表現できることがわかる。
また、鮮明性の指標となるC* 値をみても、本発明で使
用するマゼンタの方が、高い数値となっており、鮮明性
がより高いことがわかる。この結果より、実施例4のイ
ンク組成物を用いた場合の方が、鮮明性がより高く、ま
た色出し範囲が広く、特にB(青色)、M(マゼンタ
色)で優位にあることを示している。また、自然暴露耐
性について、本発明で使用するマゼンタは比較例1より
も変色が小さく、優れていた。特にマゼンタ色、配合色
の青色はかなり優位差があった。さらに、耐水性につい
ても本発明で使用するマゼンタ及びマゼンタを配合した
赤色・青色の方が優れていた。
【0041】実施例5、比較例2 (1)インク組成物の調製 実施例3のインクにおいて、式(1)の化合物を含む色
素(M1)を3.8部、水を76.2部とした以外は実
施例3に準じてマゼンタインクを調製した。比較例2と
して下記プリンタに付属する純正(アゾ系色素であるこ
とを確認した)インク(M3)を使用した。またシアン
色についても下記の銅フタロシアニン系色素を用いる他
は実施例3に準じてインクを調製した。 シアン色素 C1:C.I.ダイレクト・ブルー199(銅フタロシ
アニン系色素) C2:C.I.リアクティブ・ブルー71(銅フタロシ
アニン系色素) (2)インクジェットプリント インクジェットプリンタ(キャノン(株)製 商品名B
J F600)を用いて市販の普通紙(キャノン(株)
製 PB PAPER)及び、光沢フィルム(キャノン
(株)製 フォト光沢フィルム HG−201)に単品
色と配合色(青色)でプリントした。 (3)記録画像の耐光性試験 カーボンアークフェードメーター(スガ試験機社製)を
用い、記録紙に40時間照射した。測色機(GRETA
G社製 SPM50)を用いて試験前後の色差(ΔE)
を測定した。結果を表4に示す。
【0042】 表4 No. 普通紙 光沢フィルム 備考 (実施例5) 1-1 12.0 17.8 M1のマゼンタ単独 1-2 9.0 17.7 ブルー(M1のマゼンタとC1のシアンの配合色) 1-3 9.7 15.2 ブルー(M1のマゼンタとC2のシアンの配合色) (比較例2) 2-1 24.2 54.6 M3のマゼンタ単独 2-2 19.4 57.6 ブルー(M3のマゼンタとC1のシアンの配合色) 2-3 18.6 54.8 ブルー(M3のマゼンタとC2のシアンの配合色) (実施例5と比較例2の共通データ) 3-1 6.4 7.6 C1のシアン単独 3-2 6.4 8.5 C2のシアン単独
【0043】表4中、No.1−1から1−3は本発明
のインク組成物により得られた試料であり、No.2−
1から2−3は比較試料である。No.2−1から2−
3のデータよりもNo.1−1から1−3の方が、すべ
てのデータにおいて優れていることがわかる。また、1
−1と2−1の値を対比すると、1−1は普通紙と光沢
フィルムにおいて色差は大きな差がないが、2−1の方
は、光沢フィルムでは普通紙より色差が拡大している。
【0044】また、マゼンタ色素単独と銅フタロシアニ
ン系シアン色素との併用の結果を対比すると、実施例5
のNo.1−2と1−3はマゼンタとシアンそれぞれの
ΔEの間の数値になっているが、比較例2の光沢フィル
ムにおいては両者の値よりも大きくなっている。これ
は、金属フタロシアニン系シアン色素との併用において
は、比較例2の方は耐光性が受容紙(フィルム)によっ
ては大きく低下する場合があるのに対し、本発明の色素
では耐光性の低下が小さくなることを意味している。
【0045】 さらに、マゼンタ色、シアン色、ブルー
色のΔEのバランスを考えると、実施例5の組み合わせ
においては、各色のΔEの値のばらつきが小さいが、比
較例2の組み合わせにおいてはその値のばらつきが大き
くなっている。つまり、画像をプリントした際、比較例
2の組み合わせでは、画像のイメージが大きく狂うのに
対し、本発明の実施例5の組み合わせにおいては、画像
全体が徐々に均一に薄くなり、画像のイメージは大きく
狂わないことを示している。特に画像をプリントするの
に適している光沢フィルムにおいて顕著にその差がでて
いる。
【0046】実施例6、比較例3,4,5 (1)インク組成物の調製 実施例3と同様にして本発明の色素(M1)を使用して
マゼンタインクを調製した。また、比較例3として実施
例4と同様にして特開昭57-195775記載の色素(M2;
C.I.Acid Red 82)、及び比較例4として特開昭59-74173
記載の下記式(3)
【0047】
【化5】
【0048】であらわされる色素(M4)および、比較
例5として特開昭59-74173記載の下記式(4)
【0049】
【化6】
【0050】であらわされる色素(M5)を使用し、上
記のインク組成物と光学密度が合うように調整して比較
対象用のマゼンタインクを調製した。黄色インク及びシ
アンインクは、プリンタ(キャノン(株)製 商品名B
JF850)に付属のインクを使用した。なおシアンイ
ンクは水溶性フタロシアニン色素で構成されている。 (2)インクジェットプリント インクジェットプリンタ(キャノン(株)製 商品名B
J F850)を用いて市販の光沢フィルム(キャノン
(株)製 フォト光沢フィルム HG−201)に単品
色と配合色(赤色、青色)でプリントした。参考までに
黄色、シアン及びその配合色についてもプリントした。 (3)記録画像の色相・鮮明性 実施例4(3)に記載の方法に準じて、測色機(GRE
TAG社製 SPM50)を用い、a* 、b* 、C*値
を算出した。結果を表5及び図2に示す。
【0051】
【0052】表5より、比較例3、4および5のマゼン
タのb*値は+の値である。つまり黄味を帯びており本
来のマゼンタ色とは異なる。本発明のマゼンタはb*値
が-12.4であり、適度の青味を有する理想に近いマゼン
タ色になっていることが判る。またシアンとの配合色で
ある青色のb*値も-62.4と青味がより強くなっている。
表5のa*値、b*値を図2の色度図上へプロットする
と、本発明のマゼンタは比較例3、4および5のマゼン
タよりa*値が+でb*値が−の領域で大きく広がってお
り、配合色としてこの部分の色相をより多く表現できる
ことがわかる。また、鮮明性の指標となるC*値をみて
も、本発明のマゼンタの方が、高い数値となっており、
鮮明性がより高いことがわかる。この結果より、実施例
6のインク組成物を用いた場合の方が、鮮明性がより高
く、また色出し範囲が広く、R(赤色)、B(青色)、
M(マゼンタ色)で優位にあることを示している。
【0053】
【発明の効果】本発明のアントラピリドン化合物は非常
に水溶解性に優れ、インク組成物製造過程でのメンブラ
ンフィルターに対する濾過性が良好という特徴を有す
る。又、このアントラピリドン化合物は生体に対する安
全性も高い。更にこの色素成分を使用した本発明のイン
ク組成物は長期間保存後の結晶析出、物性変化(粘度や
表面張力等の経時変化)、色変化等もなく、貯蔵安定性
の良好なものである。又、本発明のインク組成物をイン
クジェット記録用のマゼンタインクとして使用した印刷
物は耐光性、自然暴露耐性、及び耐水性に優れ、イエロ
ー、シアン及びブラック染料と共に用いることで耐光
性、自然暴露耐性、及び耐水性に優れたインクジェット
記録が可能であり、情報記録紙、特にインク受容層を有
する情報記録紙に対してその効果が顕著に現れる。更に
印刷面は鮮明で理想に近いマゼンタ色であり、他のイエ
ロー、シアンのインクと共に用いる事で、広い可視領域
の色調を色出しする事ができる。従って、本発明の化合
物はインクジェット記録用のマゼンタインクに非常に有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例4及び比較例1における配合色
のプリント結果を示す図(色度図)である。
【図2】図2は色素の色出し範囲を示す図(色度図)で
ある。
【符号の説明】
図1において、X軸はL*a*b*表色系におけるa* 値
を、またY軸は同じくb*値をそれぞれ示す。Yはイエ
ロー、Rはレッド、Mはマゼンタ、Bはブルー、Cはシ
アン、Gはグリーンを示す。又、実線は実施例4のイン
ク組成物による色出し範囲であり、破線は比較例1のイ
ンク組成物による色出し範囲である。図2において、X
軸はL*a*b*表色系におけるa*値を、またY軸は同じ
くb*値をそれぞれ示す。Yはイエロー、Rはレッド、
Mはマゼンタ、Bはブルー、Cはシアン、Gはグリーン
を示す。又、実線は実施例6のプリント物の色出し範囲
であり、破線は比較例3、4、5のプリント物の色出し
範囲である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 221/18 C09D 11/00 C09D 11/00 B41J 3/04 101Y 101Z

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 で表されるアントラピリドンジスルホン酸又はその塩。
  2. 【請求項2】式(2) 【化2】 で表されるアントラピリドン化合物をスルホン化して得
    られる、式(2)で表されるアントラピリドン化合物の
    ジスルホン酸体もしくはその塩及び式(2)で表される
    アントラピリドン化合物のモノスルホン酸体もしくはそ
    の塩を含有する色素混合物。
  3. 【請求項3】高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
    による面積比で、式(2)で表されるアントラピリドン
    化合物のジスルホン酸体もしくはその塩の含有量が85
    %以上であり、式(2)で表されるアントラピリドン化
    合物のモノスルホン酸体もしくはその塩の含有量が10
    %以下(HPLCによる面積比)である請求項2に記載
    の色素混合物。
  4. 【請求項4】HPLCによる面積比で、式(2)で表さ
    れるアントラピリドン化合物のジスルホン酸体もしくは
    その塩が90%以上であり、式(2)で表されるアント
    ラピリドン化合物のモノスルホン酸体もしくはその塩の
    含有量が5%以下である請求項3に記載の色素混合物。
  5. 【請求項5】色素混合物中の無機塩の含有量が1重量%
    以下である請求項2ないし4のいずれか一項に記載の色
    素混合物。
  6. 【請求項6】式(2)で表される化合物のジスルホン酸
    体の一種が請求項1に記載の式(1)で表されるアント
    ラピリドンジスルホン酸である請求項2ないし5のいず
    れか一項に記載の色素混合物。
  7. 【請求項7】式(2)で表されるアントラピリドン化合
    物を、発煙硫酸を用いて、ジスルホン化し、得られた反
    応液を常法により塩析後、ウェットケーキの状態で、含
    水低級アルコールで処理することを特徴とする請求項1
    記載のアントラピリドンジスルホン酸又はその塩の製造
    法。
  8. 【請求項8】式(2)で表されるアントラピリドン化合
    物を、発煙硫酸を用いて、スルホン化し、得られた式
    (2)で表されるアントラピリドン化合物のジスルホン
    酸体及びモノスルホン酸体を含有する反応液を常法によ
    り塩析することを特徴とする請求項2ないし6のいずれ
    か一項に記載の色素混合物の製造法。
  9. 【請求項9】請求項1に記載のアントラピリドンジスル
    ホン酸又はその塩を含有することを特徴とする水性マゼ
    ンタインク組成物。
  10. 【請求項10】請求項2ないし6のいずれか一項に記載
    の色素混合物を含有することを特徴とする水性マゼンタ
    インク組成物。
  11. 【請求項11】水及び有機溶剤を含有する請求項9又は
    10に記載の水性マゼンタインク組成物。
  12. 【請求項12】インクジェット記録用である請求項9な
    いし11のいずれか一項に記載の水性マゼンタインク組
    成物。
  13. 【請求項13】インク滴を記録信号に応じて吐出させて
    被記録材に記録を行うインクジェット記録方法におい
    て、マゼンタインクとして請求項9ないし12のいずれ
    か一項に記載の水性マゼンタインク組成物を使用するこ
    とを特徴とするインクジェット記録方法。
  14. 【請求項14】インク滴を記録信号に応じて吐出させて
    被記録材に記録を行うインクジェット記録方法におい
    て、マゼンタインクとして請求項9ないし12のいずれ
    か一項に記載の水性マゼンタインク組成物を使用し、シ
    アンインクとして水溶性金属フタロシアニン色素を含有
    する水性シアンインク組成物を使用することを特徴とす
    るインクジェット記録方法。
  15. 【請求項15】被記録材がポリアミド基を含有する繊維
    材料であり、且つインクを付与した後に該繊維材料を熱
    処理することを特徴とする請求項13又は14に記載の
    インクジェット記録方法。
  16. 【請求項16】被記録材が情報伝達用シートである請求
    項13ないし15のいずれか一項に記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  17. 【請求項17】情報伝達用シートが表面処理されたシー
    トである請求項16に記載のインクジェット記録方法。
  18. 【請求項18】請求項9ないし12のいずれか一項に記
    載の水性マゼンタインク組成物を含む容器及び水溶性金
    属フタロシアニン色素を含有する水性シアンインク組成
    物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ。
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