JP2001139448A - 水溶性i型コラーゲンおよび水溶性高分子を配合した皮膚化粧料 - Google Patents

水溶性i型コラーゲンおよび水溶性高分子を配合した皮膚化粧料

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JP2001139448A
JP2001139448A JP32299599A JP32299599A JP2001139448A JP 2001139448 A JP2001139448 A JP 2001139448A JP 32299599 A JP32299599 A JP 32299599A JP 32299599 A JP32299599 A JP 32299599A JP 2001139448 A JP2001139448 A JP 2001139448A
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Tadaaki Ozaki
忠明 尾崎
Norio Matsuda
憲雄 松田
Takashi Yoshioka
隆嗣 吉岡
Takayuki Kado
隆之 門
Nobuhiko Sugizaki
允彦 杉崎
Hiroko Oka
裕子 岡
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NIPPON RIKAGAKU YAKUHIN KK
Iwase Cosfa Co Ltd
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NIPPON RIKAGAKU YAKUHIN KK
Iwase Cosfa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶性I型コラーゲンと水溶性高分子が幅広
いpH範囲で安定配合された化粧料を提供する。 【解決手段】 水溶性I型コラーゲン、水系溶媒、上記
水溶性I型コラーゲンと、上記水系溶媒と同体積の水と
の混合物へ塩基性pH調整剤を添加した場合に、実質的
に透明な溶液を与える量の塩基性pH調整剤、および水
溶性高分子を含有する、水溶性I型コラーゲンおよび水
溶性高分子含有する皮膚化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は幅広いpH領域で水
溶性I型コラーゲン及び水溶性高分子を安定配合されて
なる皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】コラーゲン誘導体は構造たんぱく質と呼
ばれ、細胞の周囲組織すなわち細胞間マトリックスの主
成分であり、特に真皮、腱、血管などをはじめとする結
合組織、また骨、歯などの硬組織中には高い割合で存在
し、哺乳類の場合全たんぱく質の1/3ほど存在する成分
である。
【0003】従来より、各種化粧料にコラーゲン誘導体
を添加する事が試みられている。一般にコラーゲン誘導
体は、化粧料へ配合した際に皮膚に対して潤い向上効
果、保護効果、繊維芽細胞増殖効果を有する成分であ
る。コラーゲン誘導体は、即効的に作用するため非常に
利用価値が高い。
【0004】しかし、コラーゲン誘導体の1つである水
溶性I型コラーゲンを化粧品へ配合しようとした場合、
基礎化粧料で汎用される中性付近のpH領域では繊維形
成して水系溶媒に溶解しないことが知られている。ま
た、ヒアルロン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマ
ーなどの水溶性高分子と共存させた場合、イオンコンプ
レックスを生成し、沈殿を生じて本来の性能を発揮しな
い。よって、例えばクリア系の製剤を調製する際に所望
の幅広いpH領域で透明性の高いものを得ることができ
ない、併用できる水溶性高分子が限定される、長期的な
安定性が悪いなど、水溶性I型コラーゲンを配合した化
粧料には多くの制約がある。これらコラーゲン誘導体の
欠点を克服するために、コラーゲンをサクシニル化及び
ミリスチル化する等の化学修飾を行ったものも存在する
が、弱酸性の製品に限定され、幅広いpH領域の最終製
品を得ることができるものは知られていない。
【0005】現状では、水溶性I型コラーゲンが幅広い
pH領域で安定に配合され、皮膚に対する潤い向上効
果、保護効果、繊維芽細胞増殖効果等の水溶性I型コラ
ーゲンの機能を十分に発揮し得る優れた化粧料は見出さ
れていないのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術で達
成できなかった幅広いpH範囲で、水溶性I型コラーゲ
ンと水溶性高分子とが安定に配合された化粧料を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、水溶性I
型コラーゲン、水系溶媒、上記水溶性I型コラーゲン
と、上記水系溶媒と同体積の水との混合物へ塩基性pH
調整剤を添加した場合に、実質的に透明な溶液を与える
量の塩基性pH調整剤、および、ヒアルロン酸ナトリウ
ム、キサンタンガム、クインスシードエキス、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビ
ニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドンおよびカルボキシメ
チルデキストランナトリウムからなる群から選ばれる水
溶性高分子の少なくとも1種を含有する、水溶性I型コ
ラーゲンおよび水溶性高分子含有する皮膚化粧料を提供
する。
【0008】本発明の化粧料は、好ましくは水溶性I型
コラーゲンを0.0001〜1.68重量%、塩基性pH調整剤を
0.1〜4.5重量%、および水溶性高分子を0.0001〜10重量
%含有する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の化粧料に用いる水溶性I
型コラーゲンとしては、特に限定的ではないが、鶏由
来、牛、豚、魚類由来のものが例示され、市販のもの、
従来知られてる方法によって調製されたものいずれも好
適に用いられる。
【0010】特に好ましいのは鶏由来のコラーゲンであ
り、例えば商品名アテロヘロゲン(メディコール社製)
が好適に用いられる。これは、平均分子量約30万であ
り、以下の製法によって調製されるものである:鶏足部
100kgを裁断、破砕し、1M酢酸600Lを加えて室温で2
4時間攪拌後、精製水500Lを加えて4℃で48時間さらに
攪拌する。静置後、コラーゲンを含む中間層を採取し、
0.5M酢酸600Lを加えてフィルターで濾過する。この液
にペプシンを加え、48時間攪拌することにより、テロペ
プチド部を切断する。塩化ナトリウムを加えてコラーゲ
ンを析出させ、遠心分離により分取する工程を繰り返し
て、精製する。この液に精製水を加えた後、膜を用いて
濃縮、精製し、コラーゲン水溶液(コラーゲン含有量1.5
重量%)100Lが得られる。
【0011】こうして得られる鶏由来の水溶性I型コラ
ーゲンは、合成薬品を一切使用せず、さらに酸や塩基ま
たは熱等の前処置をしないで抽出し、酵素反応や精製工
程等すべての工程が4℃で行われている製法に特徴があ
る。鶏由来の水溶性コラーゲンはサクシニル化、ミリス
チル化等の化学修飾していない水溶性コラーゲン誘導体
であり、等電点は5.0付近である。
【0012】化粧料中の水溶性I型コラーゲンの量は、
皮膚に対する潤い向上効果、保護効果、繊維芽細胞増殖
効果という点から用いる形態によらずコラーゲン含量と
して0.0001重量%以上、好ましくは0.001重量%以上で
ある。また、皮膚化粧料を使用した際の感触を考慮する
とコラーゲン含量として1.68重量%以下、好ましくは1.
5重量%以下である。
【0013】本発明において「水溶性I型コラーゲン
と、水系溶媒と同体積の水との混合物へ塩基性pH調整
剤を添加した場合に、実質的に透明な溶液を与える量の
塩基性pH調整剤」とは、予め定めた量の水溶性I型コ
ラーゲンを水と混合し、次いで塩基性pH調整剤をこの
混合物に徐々に添加していった際に、実質的に透明な溶
液を得るのに必要な量の塩基性pH調整剤の量をいう。
通常、水とコラーゲンを混合した混合物は酸性を呈し、
ここへ少量の塩基性pH調整剤を添加すると、混合液が
一時濁るが、さらに塩基性pH調製剤を添加してゆくと
混合液は再び実質的に透明となり、安定な溶液となる。
つまり一旦濁った後の実質的に透明な溶液を得るのに必
要な塩基性pH調整剤の量である。ここで実質的に透明
な溶液とは、分光光度計により430nmの測定波長にて90
%以上の透過率を示すものをいう。実質的に透明な溶液
となる場合のコラーゲン水溶液のpHは限定的ではない
が、本発明者らによる予備試験により、通常はpH6.5
から8.5、より好ましくは7.0から7.5の間であることが
見出されている。
【0014】塩基性pH調整剤とは、一般の皮膚化粧料
に通常用いられるpH緩衝剤様の作用をする成分のう
ち、酸性であるコラーゲン/水混合物のpHを弱酸性か
ら弱塩基性の範囲に調節することが可能なものである。
クエン酸系緩衝剤、乳酸系緩衝剤、リン酸系緩衝剤、ア
ンモニア系緩衝剤等、特にクエン酸ナトリウム、乳酸ナ
トリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸三ナトリウ
ム、リン酸水素ニナトリウムなどが例示される。pH調
整剤としては、かかる緩衝剤の調整できるpHを考慮
し、適当なものを選べば良い。各種緩衝剤と可能なpH
調節の範囲は、当業者に良く知られている。
【0015】塩基性pH調整剤の量は、コラーゲンを完
全に溶解させることのできるpHを与える量であれば特
に限定されず、コラーゲンの使用量に依存する。典型的
には、水溶性I型コラーゲンを上記の量、0.0001〜1.68
重量%とした場合、塩基性pH調整剤の量は0.1〜4.5重
量%となるが、これに限定されない。
【0016】本発明において用いられる水溶性高分子
は、ヒアルロン酸ナトリウム、キサンタンガム、クイン
スシードエキス、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル
酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドンおよびカルボキシメチルデキストランナトリウム
からなる群から選ばれる。これらの水溶性高分子は、増
粘・保護コロイド・乳化・分散・皮膜形成そして保湿な
どの目的で通常化粧品に用いられる成分である。水溶性
高分子は有機物及び無機物が存在し、有機物は天然系、
半合成系そして合成系水溶性高分子に分けられるが、上
記に例示のものは、いずれも好適に本発明の化粧料に用
いられる。これら水溶性高分子は、単独でまたは2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0017】また、上記以外の水溶性高分子、たとえば
ポリペプチド、デキストリン、シクロデキストリン、プ
ルラン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カラギ
ーナン、ゼラチン、グァーガム、寒天、ローカストビー
ンガム、メチルセルロース、ポリビニルエチルエーテ
ル、高重合ポリエチレングリコール、メトキシエチレン
無水マレイン酸共重合体、ラポナイト、ベントナイト等
も、本発明の化粧料の安定性を阻害しない範囲で通常の
化粧料に適宜配合することができる。
【0018】化粧料中のヒアルロン酸ナトリウム、キサ
ンタンガム、クインスシードエキス、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリ
マー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドンおよびカルボキシメチルデキ
ストランナトリウムからなる群から選ばれる水溶性高分
子の量は、配合することによる効果が十分に発現するよ
うにするという点から0.0001重量%以上、好ましくは0.
001重量%以上になり、化粧料を使用した際の感触を考
慮すると10重量%以下、好ましくは5重量%以下であ
る。
【0019】本発明において、水系溶媒とは、従来から
下記のごとき皮膚化粧料を製造する際の基剤として用い
られる水系の溶媒であれば特に限定されず、水および水
に任意に本発明の組成物の安定性を阻害しない範囲で従
来使用されている材料を添加したものが例示される。
【0020】本発明の水溶性I型コラーゲンおよび水溶
性高分子を含む皮膚化粧料の最終的なpHは限定的では
ないが、その用途によりpH3〜7.5であることが好ま
しい。本発明の皮膚化粧料は、かかるpHを得るため
に、適当な酸性pH調整剤、例えばクエン酸、乳酸、リ
ン酸等を、適宜含有していてよい。本発明により、最終
製品のpHが3〜7.5と幅広い範囲でも安定な、水溶性I
型コラーゲンと水溶性高分子を配合した化粧料が提供さ
れる。
【0021】本発明の皮膚化粧料は、水系溶媒に、所定
量の水溶性I型コラーゲンおよび上記のごとく予め定め
られる量の塩基性pH調整剤、上記の水溶性高分子およ
び任意に酸性pH調整剤を混合して得られる。これらの
成分を混合する際には、いかなる順序で混合していって
もよい。例えば、水溶性I型コラーゲンを水系溶媒と混
合し、ここへ塩基性pH調整剤を添加して、透明なコラ
ーゲン水溶液を得、ここへ水溶性高分子を添加して最終
的に酸性pH調整剤を用いて所望のpHに調節する;水
溶性I型コラーゲンおよび水系溶媒を混合し、ここへ予
め定められた量の塩基性pH調整剤および、所望の最終
pHとするために必要な量の酸性pH調整剤を添加し、
最後に水溶性高分子を添加する;および水溶性高分子を
水系溶媒と混合し、ここへ予め定めた量の塩基性pH調
整剤を添加し、さらに所望の最終pHとするために必要
な酸性pH調整剤を添加し、最後に水溶性I型コラーゲ
ンを添加するなどの方法が挙げられる。所望の最終pH
とするために必要な酸性pH調整剤の種類および量は、
予備試験により容易に求めることができる。
【0022】こうして得られる本発明の水溶性I型コラ
ーゲン、水溶性高分子を含む皮膚化粧料は、通常は実質
的に透明である。なお、水溶性I型コラーゲンおよび上
記範囲の水溶性高分子以外の化粧料の材料によっては溶
液が不透明となる場合もあり、かかる場合も本発明の範
囲に含まれる。こうして得られる本発明の皮膚化粧料
は、皮膚に対する潤い向上性が高く、保護効果、繊維芽
細胞増殖効果、かつ安定性にきわめて優れたものであ
る。
【0023】本発明の化粧料は、溶液状、乳化型等の形
態を問わず種々の化粧料、たとえば洗顔料、化粧水、美
容液、乳液、ローション、パック、クリーム、等の基礎
化粧料やシャンプー、リンス、ヘアトニック、ヘアトリ
ートメント等のヘアケア用品に主に用いられるが,これ
らに限定されるものではない。これら各化粧料の一般的
な処方は当業者に知られており、本発明の水溶性I型コ
ラーゲン、水溶性高分子および塩基性pH調整剤による
安定化効果を阻害しない範囲で、これら公知の材料を適
宜含有する水系溶媒を用いればよい。通常の化粧料に用
いられる成分としては、たとえばトリグリセリド、炭化
水素油、シリコーン油、エステル油、ワックス、高級ア
ルコールなどの油成分;着色剤などの粉体成分;防腐剤
などの化粧料安定化剤;界面活性剤;精製水;保湿剤;
増粘剤;美容成分;香料などが挙げられる。かかる成分
は、本発明の成分である水系溶媒に先に添加しても、水
溶性I型コラーゲン、水溶性高分子をそれぞれ配合した
溶液を調製した後にこれを添加しても、調製に際しての
いずれの時点で添加してもよい。
【0024】以下、実施例を参照しつつ、本発明の化粧
料をさらに詳細に説明する。
【実施例1】水溶性コラーゲン誘導体の各pHでの経時
変化 鶏由来の水溶性I型コラーゲン(商品名アテロヘロゲ
ン;コラーゲン含量1.5重量%、メディコール社製)
を、コラーゲン含量として0.2重量%となるように精製
水で希釈し、クエン酸、クエン酸ナトリウムそしてアル
ギニンを用いてpHを3.0〜7.5に調整した。それぞれの
pH調整品に関して、調製直後〜14日後の状態を観察
し、以下の判定基準に従って状態を評価した。それぞれ
の試験品に関しては、防腐性確保を目的にフェノキシエ
タノールを0.25重量%配合した。また、比較例1として
牛由来のサクシニルアテロコラーゲン液(商品名アテロ
コラーゲンSS:コラーゲン含量1重量%、(株)高研
製)の各pHにおける安定性を同様にして調べた。
【0025】[判定基準] ○:外観が透明であり、粘性低下等もみられない △:外観はほぼ透明であるが、オリの発生、あるいは粘
性の低下がみられる ×:外観が白濁し、結晶やオリが多く発生しており、粘
性の低下がみられる
【0026】[結果]実施例1、比較例1に示すとおり、
本発明法により各pHに調整された鶏由来の水溶性I型
コラーゲンは、従来弱酸性pH領域の化粧料に用いられ
る牛由来のサクシニルアテロコラーゲン液に比べ、幅広
いpH領域において透明性及び安定な状態が保持され
る。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【実施例2】水溶性I型コラーゲンと水溶性高分子との
相溶性比較 実施例1で用いたものと同じ鶏由来の水溶性I型コラー
ゲン及び種々の水溶性高分子を本発明法にて混合した場
合の相溶性を調べた。鶏由来の水溶性コラーゲン水溶液
をコラーゲン含量で0.2重量%そしてフェノキシエタノ
ールを0.25重量%添加した精製水にクエン酸ナトリウム
を2重量%加え、水溶液が十分に透明になるまで十分に
攪拌した。得られた透明なコラーゲン水溶液に、表3に
示す各種水溶性高分子を添加した。比較例2として鶏由
来の水溶性コラーゲン水溶液をコラーゲン含量で0.2重
量%そしてフェノキシエタノールを0.25重量%添加した
水溶液をよく攪拌し、さらに表3に示す各種水溶性高分
子を以下の濃度になるように添加したものについての、
相溶性を調べた。
【0030】[判定基準] ○:幅広いpH領域で透明に溶解する △:限られたpH領域でのみ透明に溶解する ×:白濁あるいは不溶性の沈殿物が生成する
【0031】
【表3】
【0032】表3より、比較例3の単純に混合した場合で
は、水溶性高分子の混合直後に不溶性のコンプレックス
が生成され、うまく相溶しない。一方、本発明のよう
に、pH調整剤を加えて水溶液が十分に透明になるまで
pHを上昇させてから水溶性高分子を加えれば、透明に
相溶させることができる。
【0033】以下、本発明の処方例をいくつか示す。
【実施例3】モイスチャーエッセンス モイスチャーエッセンスを本発明の方法(実施例3)お
よび従来の方法(比較例3)で調製し、調製直後の不溶
性沈降物の有無を調べた。 調製方法(実施例3) 1)表4の2及び3を50℃加温溶解した後1を加え、均一に
溶解させる。・・・PhaseA 2)PhaseAに4を加え均一に溶解させた後、5を加
えて透明になるまで攪拌する。・・・PhaseB 3)PhaseBに6〜11を順次加え、透明になるまでよ
く攪拌する。・・・PhaseC 4)PhaseCに12を加え、pH調整を行う。 調製方法(比較例3) 1)2及び3を50℃加温溶解した後1を加え、均一に溶解さ
せる。・・・PhaseA’ 2)PhaseA’に4〜12を順次添加し、透明になるま
でよく攪拌する。
【0034】
【表4】
【0035】
【実施例4】モイスチャーローション モイスチャーローションを本発明の方法(実施例4)お
よび従来の方法(比較例4)で調製し、調製直後の不溶
性沈降物の有無を調べた。 調製方法(実施例4) 1)表5の2及び3を50℃加温溶解した後1を加え、均一に
溶解させる。・・・PhaseA 2)PhaseAに4を加え均一に溶解させた後、5を加
えて透明になるまで攪拌する。・・・PhaseB 3)PhaseBに6〜11を順次加え、透明になるまでよ
く攪拌する。・・・PhaseC 4)PhaseCに12を加え、pH調整を行う。 調製方法(比較例4) 1)2及び3を50℃加温溶解した後1を加え、均一に溶解さ
せる。・・・PhaseA’ 2)PhaseA’に4〜13を順次添加し、透明になるま
でよく攪拌する。
【0036】
【表5】
【0037】
【実施例5】モイスチャーパック(洗い流しタイプ) 水溶性コラーゲン含有洗い流しタイプのモイスチャーパ
ックの処方例、およびコラーゲンを含まないモイスチャ
ーパックの処方例を以下に挙げる。 調製方法(実施例5) 1)表6の1〜7を室温にて十分にディスパー攪拌後、80℃
に加温して透明な溶液を得る。 2)1)へ8、9を溶解したものを添加後、さらに10〜12を
加えてディスパーにて均一に分散させる。・・・Pha
seA 3)15、16を均一に成るまで攪拌し,さらに17を加えて透
明になるまで攪拌する・・・PhaseB 4)PhaseAに13、14、18を順次加えて攪拌し、その
後PhaseBを加えて均一になるまで攪拌する。 調製方法(比較例5) 1)表6の1〜7を室温にて十分にディスパー攪拌後、80
℃に加温し透明に溶解させる。 2)8、9を溶解したものを1)に添加後、10〜12を加え
てディスパーで均一に分散させる・・・PhaseA 3)PhaseAに13〜18を順次加えて均一になるまで
攪拌する。
【0038】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 憲雄 大阪府大阪市中央区道修町1丁目7番11号 岩瀬コスファ株式会社内 (72)発明者 吉岡 隆嗣 大阪府大阪市中央区道修町1丁目7番11号 岩瀬コスファ株式会社内 (72)発明者 門 隆之 大阪府大阪市中央区道修町1丁目7番11号 岩瀬コスファ株式会社内 (72)発明者 杉崎 允彦 栃木県下都賀郡野木町丸林242−2 (72)発明者 岡 裕子 東京都町田市金森1793−539 Fターム(参考) 4C083 AA032 AA111 AB081 AB242 AB281 AB432 AB442 AC122 AC231 AC232 AC402 AC482 AC582 AC682 AD071 AD072 AD091 AD092 AD111 AD112 AD202 AD211 AD212 AD271 AD272 AD281 AD282 AD331 AD332 AD351 AD352 AD431 AD432 BB44 CC04 CC07 DD23 EE06 EE12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性I型コラーゲン、水系溶媒、上記
    水溶性I型コラーゲンと、上記水系溶媒と同体積の水と
    の混合物へ塩基性pH調整剤を添加した場合に、実質的
    に透明な溶液を与える量の塩基性pH調整剤、およびヒ
    アルロン酸ナトリウム、キサンタンガム、クインスシー
    ドエキス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒ
    ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
    ース、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナト
    リウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン
    およびカルボキシメチルデキストランナトリウムからな
    る群から選ばれる水溶性高分子の少なくとも1種を含有
    する、水溶性I型コラーゲンおよび水溶性高分子含有す
    る皮膚化粧料。
  2. 【請求項2】 最終製品のpHが3.0〜7.5から選択され
    る値である、請求項1記載の皮膚化粧料。
  3. 【請求項3】 水溶性I型コラーゲンが、鶏、牛、豚、
    および魚類由来のものからなる群から選択される、請求
    項1または2記載の皮膚化粧料。
  4. 【請求項4】 水溶性I型コラーゲンが鶏由来のコラー
    ゲンである、請求項3記載の皮膚化粧料。
  5. 【請求項5】 実質的に透明である、請求項1から4いず
    れかに記載の皮膚化粧料。
  6. 【請求項6】 塩基性pH調整剤が、クエン酸系緩衝
    剤、乳酸系緩衝剤、リン酸系緩衝剤、およびアンモニア
    系緩衝剤からなる群から選択される、請求項1から5いず
    れかに記載の化粧料。
  7. 【請求項7】 水溶性I型コラーゲンをコラーゲン含量
    として0.0001〜1.68重量%、塩基性pH調整剤を0.1〜
    4.5重量%含有する、請求項1から6いずれかに記載の化
    粧料。
  8. 【請求項8】 ヒアルロン酸ナトリウム、キサンタンガ
    ム、クインスシードエキス、カルボキシメチルセルロー
    スナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
    シプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポ
    リアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリ
    ビニルピロリドンおよびカルボキシメチルデキストラン
    ナトリウムからなる群から選ばれる水溶性高分子を0.00
    01〜10重量%を含有する、請求項1から7いずれかに記
    載の化粧料。
JP32299599A 1999-11-12 1999-11-12 水溶性i型コラーゲンおよび水溶性高分子を配合した皮膚化粧料 Pending JP2001139448A (ja)

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